JP2009173920A - ボールペン用o/w型エマルションインキ組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】筆跡の裏写りがなく耐水性に優れ筆記感の優れたボールペン用インキ組成物の提供。
【解決手段】着色剤としての油溶性染料溶解液がHLBが8以下のポリグリセリン脂肪酸エステルと、炭素数8以上のアシル乳酸のナトリウム塩をとから選ばれる添加剤で水中に分散されたボールペン用O/W型エマルションインキ組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、筆跡の耐水性に優れ、裏写りがなく、筆記感が優れ、温度安定性の良好なボールペン用O/W型エマルションインキ組成物に関するものである。
従来、水溶性染料を用いた水性ボールペンインキ、水性ゲルボールペンインキは筆跡が鮮やかで筆記感が良いという特性を持っているが、着色剤が水溶性染料であるため筆跡の耐水性に劣るという欠点がある。このため特開平10−306243号公報(特許文献1)に記載の発明には分子中にフルオロアルキル基とアミノ基とを含むフッ素系化合物、水溶性染料、水性媒体を含有することをにより筆跡の耐水性を付与したインキが開示されている。また着色剤を水に溶解しない顔料にしたインキも多数開示されている。
特開平10−306243号公報
従来、着色剤に水溶性染料を用いた水性ボールペンインキは筆跡の耐水性に劣るという欠点を持っているが、特許文献1に記載の発明のように、筆跡に耐水性を付与するために撥水性を持ったフッ素化合物を添加するとインキの表面張力を下げてしまうため、筆跡のにじみが発生したり、インキがペン先から洩れてしまうことがあった。
また、着色剤を顔料にすることにより筆跡の耐水性を付与したインキも多数あるが、着色剤が顔料であると筆跡の発色が劣り、また顔料を多量に配合するとインキ粘度が上昇し筆記感が悪くなったり、顔料の安定性が悪くなり凝集しやすくなるなどの問題があり水性染料インキより筆跡濃度が薄くなってしまうという問題がある。
従来より知られている油性ボールペンでは、油溶性染料が使用されており、耐水性を備えた筆跡が得られるが、従来の油性ボールペンでは、主溶剤となる有機溶剤が紙に浸透し易く、筆跡が紙面の裏にまで到達する、所謂「裏写り」現象が起こるため、樹脂を比較的多く添加してインキの流動性を下げ、筆跡を形成するインキが紙の裏にまで到達しないようにしているが、粘度が高いと筆記感が重いという問題がある。
本願の発明者は、油溶性染料を水性インキに使用できれば、耐水性があって裏写りしない筆跡を形成できると考えたが、水中に油溶性染料を溶解した油性成分を分散するには、油滴の界面に親水基を配向させるためHLBの高い界面活性剤が必要となるが、HLBの高い界面活性剤を使用すると、筆跡上でエマルションの再乳化が起こり、油溶性染料を使用しているにもかかわらず筆跡の耐水性が得られないこととなる。また、HLBの高い界面活性剤を使用したエマルションは、環境温度の影響を受けやすく、ある程度の高温環境に置かれた場合などにはエマルションが破壊されて、凝集したり、油相と水相に分離してしまう問題がある。
本発明の目的は、着色剤として油溶性染料を使用し筆跡の耐水性に優れ、裏写りがなく、筆記感が優れ、温度安定性の良好なボールペン用O/W型エマルションインキ組成物を提供することである。
本発明は、着色剤としての油溶性染料と、該染料を溶解する有機溶剤と、HLBが8以下のポリグリセリン脂肪酸エステルと、炭素数8以上のアシル乳酸のナトリウム塩を少なくとも含む油性成分を水中に乳化分散したボールペン用O/W型エマルションインキ組成
物を要旨とするものである。
HLBが8以下のポリグリセリン脂肪酸エステルと炭素数8以上のアシル乳酸のナトリウム塩を併用することで、通常は作成できないO/W型エマルションが作成でき、この活性剤の組み合わせでで作成したエマルションインキは、温度安定性、耐水性に優れていることを見いだした。尚、HLBの低いポリグリセリン脂肪酸エステルは非水溶性のため、筆跡が水に濡れてもインキの再乳化が起こらない。
よって、上記組み合わせの活性剤を使用して油溶性染料の溶液を水中に乳化したO/W型エマルションインキによる筆跡は、耐水性に優れインキ粘度も低いため筆記感も軽い。
また、重量比として炭素数8以上のアシル乳酸のナトリウム塩、特にステアロイル乳酸のナトリウム塩1に対しHLBが8以下のポリグリセリン脂肪酸エステルが0.05以上20以下とすることにより粒径が細かく均一で更に温度安定性に優れたエマルションが作成できる。
更に脂肪酸の炭素数が18以上でありHLBが10以上のポリグリセリン脂肪酸エステルを2重量%以下併用することにより筆跡が水に濡れてもインキの再乳化が起こらず、かつHLBが8以下のポリグリセリン脂肪酸エステルのみを使用するよりも高温でのエマルションの安定性が向上する。炭素数が18未満の脂肪酸からなるポリグリセリン脂肪酸エステルはHLBが10以上であっても高温でのエマルションの安定性を低下させてしまう。また、添加量が2重量%を超えると筆跡の裏写りが大きくなったり筆跡が水に濡れた際にインキの再乳化が起こり耐水性が低下してしまうことがある。HLBが10以上のポリグリセリン脂肪酸エステルは水溶性でありエマルションの油滴表面に親油基を向けて配向し水相側から油滴と水の界面を強化してエマルションの耐熱性を更に向上させていると推察される。脂肪酸の炭素数が18未満のように短いと十分に厚い界面が得られず耐熱性を発揮しないと考えられる。
本発明で使用されるポリグリセリン脂肪酸エステルは、HLBが8以下のものであり、HLBが8を超えたものを使用するとO/Wエマルションが形成できなかったり油相全量を油滴にすることができずインキから油相が分離して沈降したり、筆跡の耐水性が減少してしまう。また、常温で固体のものが好ましく、常温で液状のものは高温でのエマルションの安定性が悪いことがある。本発明で使用されるポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、モノステアリン酸ジグリセリル、モノオレイン酸ジグリセリル、ジオレイン酸ジグリセリル、モノイソステアリン酸ジグリセリル、モノステアリン酸テトラグリセリル、モノオレイン酸テトラグリセリル、トリステアリン酸テトラグリセリル、ペンタステアリン酸テトラグリセリル、トリステアリン酸ヘキサグリセリル、ペンタステアリン酸ヘキサグリセリル、トリステアリン酸デカグリセリル、トリオレイン酸デカグリセリル、ペンタステアリン酸デカグリセリル、ペンタイソステアリン酸デカグリセリル、ペンタオレイン酸デカグリセリル、ヘプタベヘニン酸デカグリセリル、デカオレイン酸デカグリセリル、ドデカベヘニン酸デカグリセリルなどが挙げられ、これら複数種を混合して使用しても良い。
更に併用される脂肪酸の炭素数が18以上でありHLBが10以上のポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、モノステアリン酸デカグリセリル、モノイソステアリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、モノリノール酸デカグリセリル、ジイソステアリン酸デカグリセリルなどが挙げられ、特に脂肪酸中に二重結合を持つモノオレイン酸デカグリセリル、モノリノール酸デカグリセリルなどが耐熱性が更に良く好ましい。好ましい使用量は0.01重量%から2.00重量%でありこれら複数種を混合して使用しても良い。
本発明で使用されるアシル乳酸のナトリウム塩は、炭素数8以上のものが望ましく、炭素数8未満のものは乳化剤としての性能が劣り良好な乳化剤組成物が得られない。また、ナトリウム塩であることが望ましく、アシル乳酸やそのカルシウム塩、マグネシウム塩などでは油溶性染料の析出や凝集を起こしてエマルションが破壊されることがある。本発明で使用されるアシル乳酸のナトリウム塩としては、例えば、カプロイル乳酸ナトリウム塩、2−エチルヘキサノイル乳酸ナトリウム塩、ラウロイル乳酸ナトリウム塩、ミリストイル乳酸ナトリウム塩、、パルミトイル乳酸ナトリウム塩、ステアロイル乳酸ナトリウム塩、イソステアロイル乳酸ナトリウム塩、、オレオイル乳酸ナトリウム塩、12−ヒドロキシステアロイル乳酸ナトリウム塩、リシノオレイル乳酸ナトリウム塩などが挙げられ、これらを複数種を混合して使用しても良い。
ポリグリセリン脂肪酸エステルとアシル乳酸のナトリウム塩の混合比は、重量比でアシル乳酸のナトリウム塩1に対して、ポリグリセリン脂肪酸エステルが0.05以上20以下であることが望ましい。ポリグリセリン脂肪酸エステルの重量比が0.05以下になると温度安定性と筆跡の耐水性を示さなくなる。また、ポリグリセリン脂肪酸エステルの重量比が、20以上になると、O/Wエマルションが調製できない。
着色剤としては、従来油性ボールペン用インキに用いられている染料が限定無く使用可能である。染料としては、酸性染料、塩基性染料、金属錯塩染料、造塩染料、アジン染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、トリフェニルメタン染料などが使用でき、具体的にはバリファーストイエロー#3104、バリファーストイエロー#3105、バリファーストイエロー#1105、バリファーストイエローAUM、オリエント スピリットブラックAB、バリファーストブラック#3804、バリファーストブラック#3806、バリファーストブラック#1802、バリファーストブラック#1805、バリファーストイエロー#1109、バリファーストオレンジ#2210、バリファーストレッ
ド#1320、バリファーストブルー#1605、バリファーストバイオレット#1701、オリエント オイル スカーレット#308、ニグロシンベースEX−BP(以上、オリエント化学工業(株)製の油性染料)、スピロンブラック GMHスペシャル、スピロンイエローC−2GH、スピロンレッドC−GH、スピロンレッドC−BH、スピロンブルーBPNH、スピロンブルーC−RH、スピロンバイオレットC−RH、S.P.T.オレンジ6、S.P.T.ブルー−111(以上、保土谷化学工業(株)製の油性染料)、ローダミンBベース(C.I.45170B、住友化学工業(株)製の油性染料)、ビクトリアブルーF4R、ニグロシンベースLK(独国、BASF社製)、メチルバイオレット2Bベース(米国、National Anilne Div.社製)などが使用できる。
これらは単独で用いても複数を混合して用いてもよい。O/Wエマルション油性成分は少なくとも着色剤として油溶性染料を有機溶剤で溶解したインキ成分であることが必要であり油溶性染料の添加量は油性成分の5重量%から50重量%以下、好ましくは15重量%以上40重量%以下が使用できる。使用量が少ないとエマルションにしたときに筆跡濃度が薄くなり、多くなると有機溶剤に溶解せず油性成分部分が不安定になりエマルションの熱安定性が悪くなることがある。
エマルション油性成分に使用できる溶剤としては、従来より油性ボールペンで使用され、油溶性染料を溶解することができ、水に実質的に溶解しない有機溶剤が使用できる。例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテルなどのエチレングリコールモノエーテル系溶剤、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテルなどのジエチレングリコールモノエーテル系溶剤、プロピレングリコールモノノルマルブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノノルマルプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノフェニルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、等のプロピレングリコールモノエーテル系溶剤や、ベンジルアルコール、β−フェニルエチルアルコール、α−メチルベンジルアルコール等のアルコール系溶剤が使用可能である。これらは単独で用いてもまた2種以上混合して用いても良く、配合量はエマルションインキ組成物の油相に対し1重量%以上90重量%以下である。
O/W型エマルションインキの必須成分として水を使用する。この水は染料や樹脂の溶解安定のためにイオン交換水が望ましい。またこれらの必須成分の他に従来公知の粘度調整剤、染料の溶解促進剤、定着剤として各種樹脂や樹脂エマルション、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防錆剤、消泡剤、pH調整剤、ボール受座摩耗防止や運筆性改良のための潤滑剤を必要に応じて油相、水相の両方に適宜使用できる。
特に、インキの乾燥防止や凍結防止のために水性成分に水溶性有機溶剤や多価アルコール類を配合することが望ましく具体的にはエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、チオジエチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン等の水溶性有機溶剤やソルビトール、マルチトール、フルクトース等の多価アルコールを使用でき、配合量は水性成分全体の50重量%以下が好ましい。
ボールペンインキとして望ましい粘度やレオロジー性能を付与するために水性成分に高分子多糖類や水溶性アクリル樹脂、無機鉱物形の増粘剤などが使用可能である。
O/W型エマルションインキ全量に対して油溶性染料を含む油性成分は10重量%以上
70重量%以下、HLBが8以下のポリグリセリン脂肪酸エステルとアシル乳酸のナトリウム塩の混合物である乳化剤成分は0.1重量%以上15重量%以下、水性成分は20重量%以上75重量%以下であることが好ましい。
O/W型エマルションインキを作成する乳化分散の方法は特に制限されるものではなく、スターラー、ホモミキサー、ホモジナイザーなどで適当な温度で撹拌することで作成することができる。また、作成したエマルションをさらに微細にするために高圧ホモジナイザー処理することもできる、エマルション粒径を揃えたり不溶解物を除くためにろ過や遠心処理をすることもできる。
実施例1
スピロンバイオレットC−RH(着色剤:保土ヶ谷化学工業(株)製) 4.85重量%スピロンイエローC−GNH(着色剤:保土ヶ谷化学工業(株)製) 3.30重量%ベンジルアルコール 11.85重量%ペンタステアリン酸デカグリセリル(HLB=3.5) 12.00重量%ステアロイル乳酸ナトリウム 2.40重量%グリセリン 30.00重量%PVP K−90(ポリビニルピロリドン:ISPジャパン(株)製) 0.70重量%イオン交換水 34.90重量%
上記グリセリン、PVP K−90、イオン交換水以外の成分を80℃3時間加熱撹拌し、グリセリンを加えてさらに80℃で1時間撹拌してA液を作成する。PVP K−90とイオン交換水を20℃で1時間撹拌しB液を作成する。80℃でA液にB液を加えマグネチックスターラーで45分撹拌したあと撹拌しながら冷却し黒色エマルションインキを作成した。
実施例2
スピロンイエローC−GNH(着色剤:保土ヶ谷化学工業(株)製) 2.45重量%スピロンレッドC−GH(着色剤:保土ヶ谷化学工業(株)製) 3.15重量%スピロンレッドC−BH(着色剤:保土ヶ谷化学工業(株)製) 4.00重量%ベンジルアルコール 5.40重量%エチレングリコールモノフェニルエーテル 15.00重量%モノステアリン酸テトラグリセリル(HLB=6.0) 4.50重量%ステアロイル乳酸ナトリウム 4.50重量%エチレングリコール 25.00重量%ケルザンAR(キサンタンガム:三晶(株)製) 0.60重量%イオン交換水 35.40重量%
上記エチレングリコール、ケルザンAR、イオン交換水以外の成分を80℃1時間加熱撹拌してA液を作成する。エチレングリコール、ケルザンAR、イオン交換水を20℃1時間撹拌しB液を作成する。スリーワンモーターでB液を75℃に加熱し撹拌しながらA液を滴下し75℃45分撹拌したあと、撹拌しながら冷却し赤色エマルションインキを作成した。
実施例3
スピロンレッドC−BH(着色剤:保土ヶ谷化学工業(株)製) 0.95重量%ネオスーパーブルーC−555(染料、中央合成化学(株)製) 5.05重量%エチレングリコールモノフェニルエーテル 29.00重量%ペンタステアリン酸デカグリセリル(HLB=3.5) 5.00重量%イソステアロイル乳酸ナトリウム 0.30重量%グリセリン 40.00重量%
イオン交換水 19.70重量%
上記グリセリン、イオン交換水以外の成分を80℃3時間加熱撹拌してA液を作成する。80℃に加熱したグリセリンとイオン交換水をホモジナイザーで撹拌しながらA液を滴下し5分間処理したあと、スリーワンモーターで撹拌しながら冷却し青色エマルションインキを作成した。
実施例4
スピロンイエローC−GNH 2.86重量%スピロンレッドC−BH 1.29重量%エチレングリコールモノフェニルエーテル 5.85重量%ペンタステアリン酸デカグリセリル(HLB=3.5) 0.50重量%ステアロイル乳酸ナトリウム 0.10重量%グリセリン 10.00重量%
イオン交換水 79.40重量%
上記グリセリン、イオン交換水以外の成分を80℃3時間加熱撹拌してA液を作成する。80℃に加熱したグリセリンとイオン交換水をホモジナイザーで撹拌しながらA液を滴下し5分間処理したあと、さらに高圧ホモジナイザーで20℃に冷却しながら3パス処理し橙色エマルションインキを作成した。
実施例5
スピロンイエローC−GNH 2.86重量%スピロンレッドC−BH 1.29重量%エチレングリコールモノフェニルエーテル 5.85重量%ペンタステアリン酸デカグリセリル(HLB=3.5) 0.50重量%モノオレイン酸デカグリセリル(HLB=12.0) 1.00重量
ステアロイル乳酸ナトリウム 0.10重量%グリセリン 10.00重量%
イオン交換水 78.40重量%
上記モノオレイン酸デカグリセリル、グリセリン、イオン交換水以外の成分を80℃3時間加熱撹拌してA液を作成する。80℃に加熱したモノオレイン酸デカグリセリル、グリセリンとイオン交換水をホモジナイザーで撹拌しながらA液を滴下し5分間処理したあと、さらに高圧ホモジナイザーで20℃に冷却しながら3パス処理し橙色エマルションインキを作成した。
実施例6
実施例5においてモノオレイン酸デカグリセリルの1.0重量%を0.5重量%としさらにモノリノール酸デカグリセリル(HLB=12.0)0.5重量%を加えた以外は実施例5と同様にして橙色エマルションインキを作成した。
実施例7
実施例5においてモノオレイン酸デカグリセリルの1.0重量%をジイソステアリン酸デカグリセリル(HLB=10.0)2.0重量%とし、イオン交換水を77.4重量%とした以外は実施例5と同様にして橙色エマルションインキを作成した。
実施例8
実施例5においてモノオレイン酸デカグリセリルの1.0重量%を5.0重量%とし、イオン交換水を74.4重量%とした以外は実施例5と同様にして橙色エマルションインキを作成した。
実施例9
実施例5においてモノオレイン酸デカグリセリルの全量をモノラウリン酸デカグリセリル(HLB=15.5)とした以外は実施例5と同様にして橙色エマルションインキを作成した。
実施例10
実施例5においてモノオレイン酸デカグリセリルの全量をモノミリスチン酸デカグリセリル(HLB=11.0)とした以外は実施例5と同様にして橙色エマルションインキを作成した。
実施例11
実施例5においてモノオレイン酸デカグリセリルの全量をポリオキシエチレン(10)オレイルエーテル(HLB=14.0)とした以外は実施例5と同様にして橙色エマルションインキを作成した。
比較例1
スピロンバイオレットC−RH(着色剤:保土ヶ谷化学工業(株)製) 4.85重量%スピロンイエローC−GNH(着色剤:保土ヶ谷化学工業(株)製) 3.30重量%ベンジルアルコール 11.85重量%ペンタステアリン酸デカグリセリル(HLB=3.5) 12.00重量%ステアロイル乳酸ナトリウム 2.40重量%PVP K−90(ポリビニルピロリドン:ISPジャパン(株)製) 0.70重量%エチレングリコールモノフェニルエーテル 64.90重量%
上記成分を80℃3時間加熱撹拌し染料を溶解して黒色油性インキを作成した。
比較例2
実施例2においてステアロイル乳酸ナトリウムの全量をベンジルアルコールに置き換えた以外は実施例2と同様にして赤色エマルションインキを作成した。
比較例3
実施例3においてペンタステアリン酸デカグリセリルをモノオレイン酸デカグリセリル(HLB=12.0)に置き換えた以外は実施例3と同様にして青色エマルションインキを作成した。
粒子径測定
粒子径は(株)島津製作所製のレーザー回折式粒度分布測定装置SALD−7100を用いてエマルションインキである実施例1〜11と比較例2〜3の粒度分布を20℃で測定しメディアン径を平均粒子径として採用した。
熱サイクル経時後粒子径測定
エマルションインキである実施例1〜11と比較例2〜3のインキ10gを、フタ付きねじ口ガラス瓶(19×70mm、日電理化硝子(株)製)に入れ、−5℃に24時間置いた後に40℃で24時間置くことを1セットとした熱サイクルを5サイクル繰り返した直後に、粒子径測定と同様にして経時後粒子径を測定した。
50℃耐熱経時後粒子径測定
エマルションインキである実施例1〜11と比較例2〜3のインキ10gを、フタ付きねじ口ガラス瓶(19×70mm、日電理化硝子(株)製)に入れ、50℃に24時間置いた後に20℃で5時間放置した後に、粒子径測定と同様にして経時後粒子径を測定した。
試験サンプルの作成
上記実施例1〜3及び比較例1〜3で得た各ボールペン用インキ組成物を、直径0.5mmの超硬製のボール抱持したボールペンペン先をもつノック式ボールペン(ノック式エナージェル、製品符号BLN75、ぺんてる(株)製)のインキ収容管に1.7g充填し、試験用ボールペンサンプルとした。
筆跡耐水性試験
各ボールペン試験サンプルでJIS P3201筆記用紙Aに手書きで直径約2cmの連続した丸15個を2回筆記し、1時間放置した後、イオン交換水中に1時間浸漬する。その後、水中から取り出して退色の度合いをグレースケール(JIS L−0804)で判定した。グレースケールは1〜5号まであり、数字が大きい程、試験前後の筆跡の濃度
差が小さく、耐水性を有することを示す。
筆跡の裏写り
各ボールペン試験サンプルでJIS P3201筆記用紙Aに手書きで直径約2cmの連続した丸15個を2回筆記し、30℃,60%RHの環境下に1日放置した後、筆記裏面を観察した。
全くインキの滲み出しのなかったものを …… ◎
わずかな滲み出ししかなかったものを …… ○
明らかに滲み出しがあったものを …… ×
とした。
各試験の結果を表1に示す。
以上、詳細に説明したように本発明のO/W型エマルションインキ組成物は加熱冷却のサイクルや50℃の加熱でも粒径の変化が少なく温度安定性に優れることから長期の常温経時安定性もよく、筆跡の裏写り耐水性にも優れた性能を持つ書き味の良好なものである。

Claims (4)

  1. 着色剤としての油溶性染料と、該染料を溶解する有機溶剤と、HLBが8以下のポリグリセリン脂肪酸エステルと、炭素数8以上のアシル乳酸のナトリウム塩とを少なくとも含む油性成分を、水中に乳化分散したボールペン用O/W型エマルションインキ組成物。
  2. 前記ポリグリセリン脂肪酸エステルと炭素数8以上のアシル乳酸のナトリウム塩との配合比が、重量比でアシル乳酸のナトリウム塩1に対し、ポリグリセリン脂肪酸エステルが0.05以上20以下である請求項1記載のボールペン用O/W型エマルションインキ組成物。
  3. 前記炭素数8以上のアシル乳酸のナトリウム塩が、ステアロイル乳酸のナトリウム塩である請求項1又は請求項2に記載のボールペン用O/W型エマルションインキ組成物。
  4. 更に、脂肪酸の炭素数が18以上でありHLBが10以上のポリグリセリン脂肪酸エステルを、インキ組成物全量に対して2重量%以下含む請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のボールペン用O/W型エマルションインキ組成物。
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