JP5233513B2 - ボールペン用o/w型エマルションインキ組成物 - Google Patents
ボールペン用o/w型エマルションインキ組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5233513B2 JP5233513B2 JP2008218858A JP2008218858A JP5233513B2 JP 5233513 B2 JP5233513 B2 JP 5233513B2 JP 2008218858 A JP2008218858 A JP 2008218858A JP 2008218858 A JP2008218858 A JP 2008218858A JP 5233513 B2 JP5233513 B2 JP 5233513B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- water
- oil
- handwriting
- emulsion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
Description
本願の発明者は、油溶性染料を水性インキに使用できれば、耐水性があって裏写りしない筆跡を形成できると考えたが、水中に油溶性染料を溶解した油性成分を分散したO/Wエマルション形成に際し一般的な非イオン性界面活性剤で乳化するには、油滴の界面に親水基を配向させるためHLBの高い界面活性剤が必要となる。しかしHLBの高い界面活性剤は水溶性のため、筆跡上でエマルションの再乳化が起こり、油溶性染料を使用しているにもかかわらず筆跡の耐水性が得られないこととなる。また、油滴の沈降分離を防ぐために粒子径を小さくするほど多量の界面活性剤が必要でありこれがエマルションインキの浸透力を大きくし、水性であるにもかかわらず裏写りやにじみが発生してしまう問題がある。
よって、上記組み合わせの活性剤を使用して油溶性染料の溶液を水中に乳化したO/W型エマルションインキによる筆跡は、耐水性に優れ裏写りやにじみもなくインキ粘度も低いため筆記感も軽い。
これらは単独で用いても複数を混合して用いてもよい。
O/Wエマルション油性成分は少なくとも着色剤として油溶性染料を有機溶剤で溶解したインキ成分であることが必要であり、油溶性染料の添加量は油性成分の1重量%から50重量%以下、好ましくは10重量%以上30重量%以下が使用できる。使用量が少ないとエマルションにしたときに筆跡濃度が薄くなり、多くなると経時的に染料が析出しボールペンペン先に詰まりインキが吐出しなくなったり、筆跡の裏写りやにじみが発生することがある。
スピロンバイオレットC−RH(着色剤:保土ヶ谷化学工業(株)製) 7.50重量%
スピロンイエローC−GNH(着色剤:保土ヶ谷化学工業(株)製) 5.00重量%
ベンジルアルコール 27.00重量%
キミルアルコール 3.50重量%
ステアロイル乳酸ナトリウム 3.50重量%
グリセリン 10.00重量%
イオン交換水 43.50重量%
上記グリセリン、イオン交換水以外の成分を80℃1時間加熱撹拌し、グリセリンを加えてさらに80℃で1時間撹拌してA液を作成する。80℃でA液にイオン交換水を加えマグネチックスターラーで15分撹拌したあと撹拌しながら冷却し黒色エマルションインキを作成した。
スピロンイエローC−GNH(着色剤:保土ヶ谷化学工業(株)製) 2.50重量%
スピロンレッドC−GH(着色剤:保土ヶ谷化学工業(株)製) 3.00重量%
スピロンレッドC−BH(着色剤:保土ヶ谷化学工業(株)製) 4.00重量%
ベンジルアルコール 5.50重量%
エチレングリコールモノフェニルエーテル 15.00重量%
バチルアルコール 2.00重量%
ステアロイル乳酸ナトリウム 2.00重量%
エチレングリコール 35.00重量%
イオン交換水 32.00重量%
上記エチレングリコール、イオン交換水以外の成分を80℃1時間加熱撹拌してA液を作成する。エチレングリコール、イオン交換水を20℃10分撹拌しB液を作成する。スリーワンモーターでB液を75℃に加熱し撹拌しながらA液を滴下し75℃45分撹拌したあと、撹拌しながら冷却し赤色エマルションインキを作成した。
スピロンイエローC−GNH(着色剤:保土ヶ谷化学工業(株)製) 0.15重量%
スピロンレッドC−GH(着色剤:保土ヶ谷化学工業(株)製) 0.15重量%
スピロンレッドC−BH(着色剤:保土ヶ谷化学工業(株)製) 1.30重量%
エチレングリコールモノフェニルエーテル 15.00重量%
キミルアルコール 0.50重量%
バチルアルコール 0.50重量%
イソステアロイル乳酸ナトリウム 1.50重量%
グリセリン 40.00重量%
イオン交換水 40.90重量%
上記グリセリン、イオン交換水以外の成分を80℃3時間加熱撹拌してA液を作成する。80℃に加熱したグリセリンとイオン交換水をホモジナイザーで撹拌しながらA液を滴下し5分間処理したあと、スリーワンモーターで撹拌しながら冷却し桃色エマルションインキを作成した。
スピロンイエローC−GNH(着色剤:保土ヶ谷化学工業(株)製) 2.90重量%
スピロンレッドC−GH(着色剤:保土ヶ谷化学工業(株)製) 1.30重量%
ベンジルアルコール 10.00重量%
バチルアルコール 1.00重量%
ステアロイル乳酸ナトリウム 0.20重量%
ケルザンAR(キサンタンガム:三晶(株)製) 0.50重量%
イオン交換水 84.10重量%
上記ケルザンAR、イオン交換水以外の成分を80℃1時間加熱撹拌してA液を作成する。ケルザンAR、イオン交換水を20℃1時間撹拌しB液を作成する。スリーワンモーターでB液を75℃に加熱し撹拌しながらA液を滴下し75℃45分撹拌したあと、撹拌しながら冷却し橙色エマルションインキを作成した。
スピロンバイオレットC−RH(着色剤:保土ヶ谷化学工業(株)製) 7.50重量%
スピロンイエローC−GNH(着色剤:保土ヶ谷化学工業(株)製) 5.00重量%
ベンジルアルコール 27.00重量%
キミルアルコール 3.50重量%
ステアロイル乳酸ナトリウム 3.50重量%
エチレングリコールモノフェニルエーテル 43.50重量%
上記成分を80℃3時間加熱撹拌し染料を溶解して黒色油性インキを作成した。
実施例2においてステアロイル乳酸ナトリウムに換えて非イオン性界面活性剤であるポリオキシエチレン(10)オレイルエーテル(HLB=14の親水性乳化剤)4.00重量%とし、イオン交換水を29.00重量%とした以外は実施例2と同様にして赤色エマルションインキを作成した。
実施例3においてキミルアルコールとバチルアルコールをイソステアリルグリセリルエーテル(分岐型アルキルグリセリルエーテル)に置き換えた以外は実施例3と同様にして桃色エマルションインキを作成した。
実施例4においてバチルアルコールの全量をイオン交換水に置き換えた以外は実施例4と同様にして橙色エマルションインキを作成した。
上記実施例1〜4及び比較例1〜4で得た各ボールペン用インキ組成物10gを、フタ付きねじ口ガラス瓶(19×70mm、日電理化硝子(株)製)に入れ、25℃に1週間静置した後にエマルションの状態を目視観察した。
上記実施例1〜4及び比較例1〜4で得た各ボールペン用インキ組成物を、直径0.5mmの超硬製のボール抱持したボールペンペン先をもつノック式ボールペン(ノック式エナージェル、製品符号BLN75、ぺんてる(株)製)のインキ収容管に1.7g充填し、試験用ボールペンサンプルとした。
各ボールペン試験サンプルでJIS P3201筆記用紙Aに手書きで直径約2cmの連続した丸15個を2回筆記し、1時間放置した後、イオン交換水中に1時間浸漬する。その後、水中から取り出して退色の度合いをグレースケール(JIS L−0804)で判定した。
グレースケールは1〜5号まであり、数字が大きい程、試験前後の筆跡の濃度差が小さく、耐水性を有することを示す。
各ボールペン試験サンプルでJIS P3201筆記用紙Aに手書きで直径約2cmの連続した丸15個を2回筆記し、30℃,60%RHの環境下に1日放置した後、筆記裏面を観察した。
全くインキの滲み出しのなかったものを◎、わずかな滲み出ししかなかったものを○、明らかに滲み出しがあったものを×とした。
各試験の結果を表1に示す。
Claims (1)
- 着色剤としての油溶性染料と、該染料を溶解する有機溶剤と、キミルアルコール及び/又はバチルアルコールと、炭素数8以上のアシル乳酸のナトリウム塩とを少なくとも含む油性成分を、水中に乳化分散したボールペン用O/W型エマルションインキ組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008218858A JP5233513B2 (ja) | 2008-08-27 | 2008-08-27 | ボールペン用o/w型エマルションインキ組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008218858A JP5233513B2 (ja) | 2008-08-27 | 2008-08-27 | ボールペン用o/w型エマルションインキ組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010053232A JP2010053232A (ja) | 2010-03-11 |
JP5233513B2 true JP5233513B2 (ja) | 2013-07-10 |
Family
ID=42069478
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008218858A Active JP5233513B2 (ja) | 2008-08-27 | 2008-08-27 | ボールペン用o/w型エマルションインキ組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5233513B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102947400B (zh) * | 2010-06-18 | 2014-10-22 | 三菱铅笔株式会社 | 水性圆珠笔用墨组合物 |
JP5773826B2 (ja) * | 2011-09-29 | 2015-09-02 | 三菱鉛筆株式会社 | 水性ボールペン用インク組成物 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3380414B2 (ja) * | 1997-01-10 | 2003-02-24 | 三菱鉛筆株式会社 | 消去可能なインキを充填したボールペン |
JP3973265B2 (ja) * | 1997-06-11 | 2007-09-12 | 大日本除蟲菊株式会社 | 新規害虫忌避剤 |
JP2000038535A (ja) * | 1998-07-25 | 2000-02-08 | Pilot Ink Co Ltd | 剪断減粘性水性ボールペンインキ組成物 |
JP5118823B2 (ja) * | 2005-09-14 | 2013-01-16 | 東北リコー株式会社 | インク定着方法、インク定着装置及び印刷装置 |
-
2008
- 2008-08-27 JP JP2008218858A patent/JP5233513B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2010053232A (ja) | 2010-03-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5560062B2 (ja) | 筆記具用w/o型エマルションインキ組成物及び筆記具 | |
JP5446254B2 (ja) | ボールペン用o/w型エマルションインキ組成物 | |
JP3773322B2 (ja) | 擬塑性水性ボールペン用インキ | |
JP2008274144A (ja) | ボールペン用油性インキ | |
JP2007327003A (ja) | 筆記具用インキ組成物 | |
JP4433094B1 (ja) | ボールペン用o/w型エマルションインキ組成物 | |
WO2000012638A1 (fr) | Encre pseudoplastique à base aqueuse pour stylo bille | |
JP5233513B2 (ja) | ボールペン用o/w型エマルションインキ組成物 | |
JP2013136742A (ja) | ボールペン用o/w型エマルションインキ組成物 | |
US20120180695A1 (en) | O/w type emulsion ink composition for ballpoint pens | |
JP2014047249A (ja) | ボールペン用o/w型エマルションインキ組成物 | |
JP2019189802A (ja) | 着色樹脂粒子分散体およびその製造方法、ならびにその着色樹脂粒子分散体を含んでなる筆記具用水性インキ組成物および筆記具 | |
JP5575382B2 (ja) | 筆記具用インキ組成物及び筆記具 | |
JP2014091746A (ja) | ボールペン用油性インキ | |
JP5682129B2 (ja) | ボールペン用o/w型エマルションインキ組成物 | |
JP5109286B2 (ja) | ボールペン用水性インキ | |
JP6265777B2 (ja) | 筆記具用水性インク組成物 | |
JP3032516B1 (ja) | 水性ボ―ルペン用インキ組成物 | |
JP5243808B2 (ja) | 筆記具用w/o型エマルションインキ組成物及び筆記具 | |
JP5560660B2 (ja) | ボールペン用o/w型エマルションインキ組成物 | |
JP2011252047A (ja) | ボールペン用o/w型エマルションインキ組成物 | |
JP2012031230A (ja) | ボールペン用o/w型エマルションインキ組成物 | |
JP5109312B2 (ja) | ボールペン用水性インキ | |
JP2003192975A (ja) | 油性ボールペン用インキ組成物 | |
JP7278142B2 (ja) | 水性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた水性ボールペン |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110624 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130130 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Effective date: 20130226 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Effective date: 20130311 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160405 Year of fee payment: 3 |