JP2009171950A - 根掛かり防止装置およびそれを用いた糸と環状具の連結構造 - Google Patents

根掛かり防止装置およびそれを用いた糸と環状具の連結構造 Download PDF

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Abstract

【課題】糸と環状具の連結部分に装着することで、糸に接続される部材や道具を水上から操作した際の部材や道具の回収率を向上させることができる根掛かり防止装置を提供する。
【解決手段】糸10と環状具30の連結部分が根掛かりするのを防止するための根掛かり防止装置28aであって、C字型に湾曲したアタッチメント部材2と、このアタッチメント部材2の長手方向における両端2d,2d近傍においてアタッチメント部材2の厚み部分を貫通する第1及び第2の貫通孔3a,3bとを有することを特徴とする根掛かり防止装置28aによる。
【選択図】 図2

Description

本発明は糸と環状具、又は、糸と環状具を備えた部材が海底の岩場に根掛かりするのを防止することができる根掛かり防止装置及びそれを用いた糸と環状具の連結構造に関する。
一般に、釣りを行う際に釣糸の先に連結される仕掛には、オモリ付の釣り用テンビン類、アミカゴ類、ブラクリ、ルアー等があり、これらの仕掛けは釣糸の緊縛を容易にするための環状具を備えている。
また、船を港や目的とする場所に係留するための錨にもロープを緊縛するための環状具が形成されている。
このような環状具に糸(本願明細書において糸は、紐、綱、ロープのすべて含むものとする。)が連結された物体を岩等の障害物のある水中に投入して水面側に引き上げると、水中の障害物の隙間に糸の結び目や環状具自体が入り込んでしまい、糸につながれた物体(仕掛け、錨等)を引き上げることができないという不具合(根掛かり)が頻繁に生じていた。
このように根掛かりが生じてしまった場合、糸を切断する以外に根掛かりを解除する方法はなく、海底や湖底、川底には多量のゴミが遺棄され続けている。
このように、釣りの最中に根掛かりが生じて仕掛けが回収できなくなるということは、すなわち、釣りをする際に用いる仕掛を大量に購入する必要が生じて不経済であるという課題を有するのみならず、大量の仕掛けが海底に放置されることを意味しており、環境への悪影響が懸念されていた。
特に、釣り用のオモリとして多用される鉛は生体に有害であり、食料としての水産資源の重要性が高まる中で、魚類等の水産資源の重金属による汚染は特に憂慮すべき問題である。
また、錨等の大型の物体までもが海底等に遺棄され続けており、食料としての水産資源の重要性が見直される中、水生生物の生育環境を破壊するような行為が繰り返されることは望ましくない。
このような課題に対処する目的で、釣りに用いられる仕掛けの根掛かりを防止するための発明や考案がいくつか開示されている。
特許文献1には「投げ釣り用緩衝板」という名称で、岩石の多い釣り場において投げ釣りする際に、根掛かりにより仕掛が切断されてしまうのを防止するための器具に関する発明が開示されている。
特許文献1に記載の発明は、適宜の厚さで、柔軟にして軽量かつ弾力性にすぐれた長小判形若しくは、長方形に形成した合成樹脂製、又はゴム製の板状体において、該板状体の長手方向中央両端寄りの対称位置に、道糸、縒り戻しの挿通可能な丸穴が穿設され、この丸穴から内側中心方向へ適宜長さの切り込みが形成されたことを特徴とするものである。
上記構成の発明によれば、道糸の巻上げ時に、道糸が岩礁の狭い岩石と岩石の間に挟まった際に、特許文献1に係る緩衝板が岩石と錘との間で湾曲して弓なりの半月状態になり、その後、釣竿のしゃくり動作に応じて(釣竿をあおった際に)、弓なりになった緩衝板の反発力によって錘等の仕掛けを岩間から外すことができる。すなわち、根掛かりを解除することができるという効果が発揮される。
この結果、特許文献2に係る緩衝板の後方に連結される仕掛けの回収率を高めることができるという効果を有する。
また、特許文献2には「根がかりを解す釣の仕掛け」という名称で、岩場の隙間等において根掛かりを防止するための仕掛に関する考案が開示されている。
特許文献2に記載の考案は、一方の端部に膨部が形成されたマッチ棒状の棒状体にコイルバネ及び略球形の重錘が装着されものであり、棒状体の膨部側に釣針が、その対向する側には猿環を介し釣糸が連結されたものである。
上記構成の考案によれば、錘が球形に形成されることで、錘自体が岩間に挟まるのを防止することができると同時に、万一錘が岩間に根掛かりした場合には、錘を介して棒状体に梃子の原理により作用する力とコイルバネの反発力により特許文献2に係る仕掛けの根がかりを解除することができるという効果を有する。
この結果、釣をする際に、錘を備える仕掛けの回収率を高めることができるという効果を有する。
さらに、特許文献3には「釣糸の仕掛け」という名称で、釣糸に連結した錘が根掛かりした際に、錘のみを分離させることができる仕掛に関する発明が開示されている。
特許文献3に記載の発明は、適当な硬質プラスチック製のリングと、ステンレス製の割ピンからなり、リングの直径方向にはリングを貫通する孔が2組形成され、上記貫通孔の一方には釣糸が挿通され、もう一方には割ピンが着脱可能に挿着されるものである。
そして、上述のような特許文献3に記載の発明は、リングを貫通する貫通孔の一方に予め釣糸を挿通しておき、この釣糸の錘を取り付ようとする位置の近傍に割ピンを緊縛し、割ピンの胴部にループを備えた錘を掛着させてリングに割ピンを挿設した状態で使用する。
そして、釣の最中に錘が岩の隙間等に根掛かりした際に、釣竿をあおって釣糸を引っ張ると、リングに挿設された割ピンが抜けて仕掛けから錘のみが分離し、根掛かりを解除することができる。
このような特許文献2に開示される発明によれば、釣の最中に仕掛けが根がかりを起こした場合に、錘以外の仕掛けを回収することができるという効果を有する。
特開2000−300132号公報 実開昭52−96794号公報 特開昭57−54544号公報
しかしながら、上述の特許文献1に開示される緩衝板は平板状であるため、釣りの最中に緩衝板自体が岩場の隙間に入り込んで挟まってしまう可能性が高く根掛かり解除機能を十分に発揮できない可能性が高かった。
特許文献2に記載の仕掛においては、釣糸と仕掛けの接続部分である猿環の環状具が海底の岩間に引っ掛かってしまった場合、コイルバネの弾性力が発揮されず、仕掛けの根がかりを解除することができない可能性があった。
さらに、特許文献3に記載の発明においては、根掛かりした仕掛けの回収率を高めることができると考えられるものの、海底に放置された場合に環境に特に悪影響を及ぼすと考えられる鉛製の錘が回収されないので、問題の根本的な解決につながり難いという課題があった。
また、割りピンのヘッドは環状具であり、一旦根掛かりが解除された後、今度はヘッドと糸の結び目が岩間に入り込んで再び根掛かりが生じてしまう恐れもあり、やはり問題の根本的な解決につながり難いという課題を有していた。
本発明は係る従来の事情に対処してなされたものであり、糸と環状具の連結部分に装着することで、糸に接続される部材や道具を水上から操作した際の部材や道具の回収率を向上させることができる根掛かり防止装置及びそれを用いた糸と環状具の連結構造を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明である根掛かり防止装置は、糸と環状具の連結部分が根掛かりするのを防止するための根掛かり防止装置であって、この根掛かり防止装置は、C字型に湾曲したアタッチメント部材と、アタッチメント部材の長手方向における両端近傍においてアタッチメント部材の厚み部分を貫通する第1及び第2の貫通孔とを有することを特徴とするものである。
上記構成の発明において、アタッチメント部材が第1又は第2の貫通孔に挿通される糸よりも十分に大きな幅を有し、かつ、C字形に湾曲していることで、アタッチメント部材が立体的な体積を有する塊として挙動し、それ自体が水中の障害物の隙間に入り込むのを妨げるという作用を有する。
また、アタッチメント部材に形成される第1,第2の貫通孔は糸を挿通させるという作用を有する。
そして、アタッチメント部材における湾曲内側のスペースは、糸と環状具の連結構造を収容し、糸と環状具の連結構造が水中において障害物の隙間に入り込むのを妨げるという作用を有する。
また、糸と環状具の連結部分における環状具の直前に、すなわち、糸と環状具の連結構造において糸が引き上げられる側にアタッチメント部材を配置することによっても、糸と環状具の連結構造が水中において障害物の隙間に入り込むのを妨げるという作用を有する。
請求項2に記載の発明である根掛かり防止装置は、請求項1に記載の根掛かり防止装置であって、アタッチメント部材を側面視した場合に、第1及び第2の貫通孔は、その中心線が略同一線上に配置されることを特徴とするものである。
上記構成の発明は、請求項1に記載の発明と同様の作用に加えて、第1及び第2の貫通孔をその中心線が略同一直線上に配置されるように形成することで、糸に引張力が作用した際に糸を自然な直線状にして糸の局所に過剰な負荷がかかるのを抑制するという作用を有する。
請求項3に記載の発明である根掛かり防止装置は、請求項1又は請求項2に記載の根掛かり防止装置であって、アタッチメント部材の長手方向における両端のうち、糸が引き上げられる側に配置される側の端部は、アタッチメント部材の両端を除く胴部よりも太径の厚肉部を備えることを特徴とするものである。
上記構成の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明と同じ作用に加え、厚肉部はアタッチメント部材の端部の表面積を広くするという作用を有する。
この結果、肉厚部を水中の障害物の表面に接触させた状態で糸に引張力を作用させた際に、障害物との接触部分を支点にしてアタッチメント部材を岩場の表面から引き離す方向に反転させるという作用を有する。
請求項4に記載の発明である根掛かり防止装置は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の根掛かり防止装置であって、アタッチメント部材は、その胴部の厚み部分を貫通する長孔を備えることを特徴とするものである。
上記構成の発明は、請求項1乃至請求項3のそれぞれに記載される発明と同じ作用に加え、長孔は、その内部に環状具、又は、環状具を備えた部材の少なくとも一部を収容するという作用を有する。
この結果、糸と環状具の連結構造、又は、環状具を備えた部材と糸の連結構造が水中の障害物の隙間に入り込むのを妨げるという作用を有する。
請求項5に記載の発明である根掛かり防止装置は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の根掛かり防止装置であって、第1の貫通孔は、第1の貫通孔とアタッチメント部材の側面とを結ぶ第1のスリットを備えることを特徴とするものである。
上記構成の発明は、請求項1乃至請求項4に記載のそれぞれの発明と同じ作用に加え、第1のスリットは、アタッチメント部材の側面側から糸を第1の貫通孔内に挿通させるという作用を有する。
特に、第1のスリットが、アタッチメント部材において糸を引き上げる側の反対側の端部に形成される場合、環状具を備えた部材又は道具の一部が直線状の棒状体であるときに、この棒状体をアタッチメント部材の側面側から第1のスリットから第1の貫通孔内に挿入させるという作用を有する。
より具体的には、例えば、松葉サルカンの環状具と糸の結び目をアタッチメント部材の湾曲部に収容し、さらに、この松葉サルカンの環状具に回転可能に取付けられる軸をアタッチメント部材の側面側から第1のスリットを介して第1の貫通孔に進入させるという作用を有する。
請求項6に記載の発明である根掛かり防止装置は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の根掛かり防止装置であって、第1及び第2の貫通孔は、第1,第2の貫通孔のそれぞれとアタッチメント部材の側面とを結ぶ第1,第2のスリットを備えることを特徴とするものである。
上記構成の発明は、請求項1乃至請求項4に記載のそれぞれの発明と同じ作用に加え、第1及び第2のスリットは、糸と環状具とを、又は、環状具を備えた部材と糸とを連結した後に、タッチメント部材を着脱可能に装着させるという作用を有する。
請求項7に記載の発明である根掛かり防止装置は、請求項5又は請求項6に記載の根掛かり防止装置であって、第1のスリットは、アタッチメント部材の長手方向と平行に形成されることを特徴とするものである。
上記構成の発明は、請求項5又は請求項6に記載される発明と同じ作用に加え、第1の貫通孔とアタッチメント部材の側面とを結ぶスリットをアタッチメント部材の長手方向と平行に形成することで、環状具に緊縛する糸の太さを細くした場合でも、第1のスリットから糸を外れ難くするという作用を有する。
請求項8に記載の発明である根掛かり防止装置は、請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の根掛かり防止装置であって、アタッチメント部材は、長手方向両端の間隙を狭める方向に弾性収縮することを特徴とするものである。
上記構成の発明は、請求項1乃至請求項7に記載のそれぞれの発明に加えて、特に環状具を備える部材である、例えば、松葉サルカンに糸を連結してその連結部分にアタッチメント部材を装着した場合で、かつ、糸を水面側に引き上げる際にアタッチメント部材が水中の障害物に根掛かりした場合に、糸を水面側へ強く引くことで、アタッチメント部材を長手方向両端の間隙を狭める方向に弾性収縮させるという作用を有する。
そして、次に糸の引っ張りを弱めた瞬間に、弾性収縮したアタッチメント部材が弾性反発することで、アタッチメント部材を障害物から離間させるという作用を有する。
請求項9に記載の発明である糸と環状具の連結構造は、請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の根掛かり防止装置の湾曲内側に、環状具及びそれに緊縛される第1の糸の結び目、又は、環状具を備えた部材及び環状具に緊縛される第1の糸の結び目、を収容し、第1の貫通孔に、第1の糸を挿通し、第2の貫通孔に、環状具に緊縛される第2の糸、又は、環状具に連設される棒状の部材、又は、部材に直接又は間接的に緊縛される第2の糸、を挿通することを特徴とするものである。
上記構成の発明において、第1の糸は、環状具、及び、環状具に緊縛される第2の糸につながれる他の部材を水面上から操作可能にするという作用を有する。
また環状具は、第1の糸と第2の糸、又は、第1の糸と環状具に連結される部材の連結を仲介すると同時に、第1及び第2の貫通孔、又は、第2の貫通孔の抜け止め(ストッパー)として作用する。
また、第2の糸は環状具と他の部材を連結するという作用を有する。
そして、請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の根掛かり防止装置は、請求項1乃至請求項8のそれぞれに記載の根掛かり防止装置と同様の作用を有する。
この結果、請求項9記載の発明によれば、水面において第1の糸を操作した際に、環状具及びそれに緊縛される第1の糸の結び目、又は、環状具を備えた部材及び環状具に緊縛される第1の糸の結び目が水中の障害物の隙間に入り込むのを妨げるという作用を有する。
請求項10に記載の発明である糸と環状具の連結構造は、請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の根掛かり防止装置に形成される第1及び第2の貫通孔に糸を挿通し、第2の貫通孔から導出される糸に、環状具、又は、環状具を備えた部材、を接続することを特徴とするものである。
上記構成の発明において糸は、環状具、又は、環状具を備えた部材を水面上から操作可能にするという作用を有する。
また、環状具は、環状具に連結される糸と、やはり環状具に連結される他の糸又は部材の連結を仲介するという作用を有する。
そして、請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の根掛かり防止装置は、請求項1乃至請求項8のそれぞれに記載の根掛かり防止装置と同様の作用を有する。
この結果、請求項10記載の発明によれば、水面において糸を操作した際に、環状具及びそれに緊縛される糸の結び目、又は、環状具を備えた部材における環状具と糸の結び目が水中の障害物の隙間に入り込んで根掛かりを生じるのを妨げるという作用を有する。
請求項11に記載の発明である糸と環状具の連結構造は、請求項9又は請求項10に記載の糸と環状具の連結構造であって、根掛かり防止装置の第1及び第2の貫通孔を結ぶ中心線を基準とした場合に、根掛かり防止装置の重心位置は、中心線からアタッチメント部材の湾曲部分側には存在せず、中心線からアタッチメント部材の両端部側に存在することを特徴とするものである。
この請求項11に記載の発明では、第1及び第2の貫通孔を結ぶ中心線を概念するものであるが、この場合、中心線は貫通孔の直径と同じ直径を有するものと概念され、根掛かり防止装置の重心は、前記中心線にかかることなくアタッチメント部材の両端部側に配置されるように構成されるものである。
上記構成の発明は、請求項9又は請求項10に記載の発明と同じ作用に加えて、根掛かり防止装置を水中の障害物に、常にアタッチメント部材の端部を鉛直下方にむけた状態で接触させるという作用を有する。
そして、第1の糸、又は、糸を水面側に引き上げた際に、アタッチメント部材の端部を支点にしてアタッチメント部材を反転させるという作用を有する。
この結果、第1の糸、又は、糸に接続されるものを障害物の表面から引き離すように反転させるという作用を有する。
請求項12に記載の発明である根掛かり防止装置は、糸と環状具の連結部分が根掛かりするのを防止するための根掛かり防止装置であって、この根掛かり防止装置は、C字型に湾曲したアタッチメント部材と、アタッチメント部材の長手方向における一の端部側にアタッチメント部材の厚み部分を貫通するように形成される貫通孔と、アタッチメント部材の他の端部に設けられる疑似餌とを有し、疑似餌のアタッチメント部材側に配置される端部は環状具を備えることを特徴とするものである。
上記構成の発明は、言い換えると、請求項1に記載の根掛かり防止装置における第2の貫通孔が形成される側の端部に疑似餌を取設し、さらに、第2の貫通孔を設ける代わりに、疑似餌のアタッチメント部材側に配置される端部に環状具を備えたものである。
上記構成の発明において、アタッチメント部材が厚みを有し、かつ、C字形に湾曲していることで、アタッチメント部材が水中の障害物の隙間に入り込むのを妨げるという作用を有する。
また、アタッチメント部材に形成される第1の貫通孔は糸を挿通させるという作用を有する。
さらに、アタッチメント部材の端部に設けられる疑似餌は、請求項12に記載の根掛かり防止装置を釣具として用いた際に、魚をおびき寄せるという作用を有する。
そして、アタッチメント部材における湾曲内側のスペースは、糸と疑似餌の端部に設けられる環状具の連結部分を収容し、糸と環状具の連結部分が水中において障害物の隙間に入り込むのを妨げるという作用を有する。
請求項13に記載の発明である根掛かり防止装置は、糸と環状具の連結部分が根掛かりするのを防止するための根掛かり防止装置であって、この根掛かり防止装置は、その長手方向における断面がD字型を成すアタッチメント部材と、アタッチメント部材の長手方向における一の端部近傍から他の端部近傍に向って形成される貫通孔とを有することを特徴とするものである。
上記構成の発明は、言い換えると、請求項1記載の発明におけるアタッチメント部材の湾曲内側の空間に、アタッチメント部材を構成する部材が充填されて第1の貫通孔と第2の貫通孔とがつながったものである。
このような請求項13記載の発明においては、アタッチメント部材がその貫通孔に挿通される糸よりも十分に大きい幅を有し、かつ、その底面がC字形に湾曲していることで、アタッチメント部材が水中の障害物の隙間に入り込むのを妨げるという作用を有する。
また、アタッチメント部材に形成される貫通孔は糸を挿通させるという作用を有する。
この結果、糸と環状具の連結部分における環状具の直前に、すなわち、糸と環状具の連結構造において糸が引き上げられる側に請求項13に係る根掛かり防止装置を配置することで、水中において糸と環状具の連結構造が障害物の隙間に入り込むのを妨げるという作用を有する。
以上説明したような請求項1に記載の根掛かり防止装置によれば、アタッチメント部材に十分な幅を持たせ、かつ、その形状をC字形に湾曲させることで、アタッチメント部材自体を水中の障害物の隙間に入り込み難くすることができる。
また、アタッチメント部材の長手方向の両端近傍に、第1,第2の貫通孔をそれぞれ設けることで、アタッチメント部材における湾曲内側の空間に環状具と糸の結び目を収容した状態で、アタッチメント部材を装着させることができるという効果を有する。
よって、糸と環状具の結び目を湾曲内側の空間に収容しながらアタッチメント部材を装着することで、水面上から糸を操作した際に、糸と環状具の連結部分が水中の障害物の隙間に入り込んで根掛かりを起こすのを防止することができるという効果を有する。
この結果、糸に連結される道具や部材、たとえば、釣り用の仕掛や船舶を係留するための錨等が、水中の障害物により根掛かりして糸が切断され、水中に遺棄されるのを防止することができるという効果を有する。
この結果、遺棄されたものにより海洋、湖沼、川(河)が汚染されるのを防止することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明と同じ効果に加え、第1の貫通孔と第2の貫通孔を一直線上に配置することで、その内部に挿通される糸の局所に過剰な力が作用するのを防止することができる。
この結果、糸に強い引張力が作用した際に、第1,第2の貫通孔の開口端において糸が切断されるのを抑制することができるという効果を有する。
よって、請求項2に記載の発明が万一根掛かりした場合に、糸を切れにくくすることができるという効果を有する。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明と同じ効果に加え、アタッチメント部材において糸が引き上げられる側に配置される側の端部を肉厚にすることで、この端部の表面積を広くすることができるという効果を有する。
この結果、水上から糸を操作した際に、請求項3に記載の発明を水中の障害物の隙間に一層侵入し難くすることができるという効果を有する。
また、この厚肉部を備える端部の先端が水中の障害物(例えば、岩場)の表面に接触した際に、この接触部分を支点に請求項3記載の根掛かり防止装置を反転させて、岩場の表面から引き離すことができるという効果を有する。
この結果、水上から糸を操作することで、根掛かりを解除することができるという効果を有する。
この結果、糸に接続される道具や部材、例えば、釣り用の仕掛けや錨の回収率を一層向上させることができるという効果を有する。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のそれぞれに記載の発明と同様の効果に加え、アタッチメント部材の胴部に長孔を備えることで、この長孔の内にも、糸に緊縛された環状具、又は、環状具を備えた部材又は道具の少なくとも一部を収容することができるという効果を有する。
この結果、アタッチメント部材の湾曲内側に収容することのできる環状具の大きさをより大きくすることができるという効果を有する。
すなわち、アタッチメント部材の湾曲内側に大きい環状具を収容した際に、この環状具が水中の障害物に掛着して根掛かりの原因となるのを抑制することができるという効果を有する。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求孔4に記載のそれぞれの発明と同様の効果を有する。
また、特に第1のスリットが、アタッチメント部材において糸が引き上げられる側の端部に形成された場合、糸と環状具の連結部分へのアタッチメント部材の装着を容易にすることができるという効果を有する。
また、特に第1のスリットがアタッチメント部材において糸が引き上げられる側の端部の反対側の端部に形成される場合、アタッチメント部材の湾曲内側に収容される環状具に接続される棒状の部材をこの第1のスリットから第1の貫通孔内に挿通させることができるという効果を有する。すなわち、アタッチメント部材の湾曲部に収容される環状具が、例えば、松葉サルカンに設けられる環状具である場合、その軸部(棒状体)を第1のスリットから第1の貫通孔に挿通させることができる。よって、松葉サルカンの環状具と糸の連結部分にアタッチメント部材を装着することができる。この結果、松葉サルカンの環状具が水中の障害物の隙間において根掛かりするのを防止することができるという効果を有する。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項4に記載のそれぞれの発明と同様の効果に加え、第1,第2の貫通孔のそれぞれが第1,第2のスリットを備えることで、環状具に糸を緊縛した後に、アタッチメント部材を着脱可能に装着させることができるという効果を有する。
この結果、請求項6に記載の根掛かり防止装置の装着を簡易にすることができるという効果を有する。
請求項7に記載の発明は、請求項5又は請求項6に記載の発明と同じ効果に加え、糸と環状具の連結部分にアタッチメント部材を装着した際に、糸が引き上げられる側のアタッチメント部材の端部側に形成される第1のスリットをアタッチメント部材の長手方向と平行に形成することで、第1の貫通孔に挿通される糸が細い場合でも、糸が第1のスリットから外れるのを防止することができるという効果を有する。
この結果、糸が細い場合でも根掛かり防止効果を発揮させることができるという効果を有する。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至請求項7に記載のそれぞれの発明と同様の効果に加え、アタッチメント部材に外力が加えられてアタッチメント部材が弾性収縮すると、アタッチメント部材は弾性反発する。
この結果、請求項8に記載の根掛かり防止装置が万一根掛かりした場合に、その根掛かりを糸の引張力を利用して解除させることができるという効果を有する。
従って、請求項8に記載の発明は、まず、アタッチメント部材の形状によりその根掛かりを防止し、次に、アタッチメント部材の弾性により万一根掛かりした場合にその解除を可能にすることができるという効果を有する。
請求項9及び請求項10に記載の発明は、いずれも請求項1乃至請求項8のそれぞれに記載の根掛かり防止装置を備えたものであり、請求項1乃至請求項8のそれぞれに記載の発明と同様の効果を有する。
この結果、水上から環状具に直接又は間接的に接続される道具や部材を操作した際に、その回収率を高めることができるという効果を有する。
請求項11に記載の発明は、請求項9又は請求項10に記載の発明と同じ効果を有する。さらに、特に請求項11に記載の発明では、水中の障害物の表面から環状具に直接又は間接的に接続される道具や部材を引き離すように反転させることができるので、これらの回収率を一層高めることができるという効果を有する。
請求項12に記載の発明によれば、疑似餌の端部に設けられる環状具と糸の結び目が水中の障害物の隙間に入り込んで根掛かりが起こるのを防止することができる。
この結果、請求項12に記載の発明の回収率を高めることができるという効果を有する。
請求項13に記載の根掛かり防止装置によれば、アタッチメント部材に十分な幅を持たせ、かつ、その底面側をC字形に湾曲させることで、アタッチメント部材自体を水中の障害物の隙間に入り込み難くすることができる。
このため、糸と環状具の結び目の直前に請求項13に係る根掛かり防止装置を配置することで、糸と環状具の連結部分が水中の障害物の隙間に入り込んで根掛かりを起こすのを防止することができるという効果を有する。
この結果、糸に連結される道具や部材、たとえば、釣り用の仕掛や船舶を係留するための錨等が、水中の障害物により根掛かりして糸が切断され、水中に遺棄されるのを防止することができるという効果を有する。
他方、請求項13に記載の根掛かり防止装置のアタッチメント部材を、比重の重い鉛やタングステン等の金属で構成した場合、それ自体がオモリとしても機能するので、特に釣具の分野においては、根掛かり防止装置とオモリを一体化して兼用することができるという効果も有する。
従って、請求項13に記載の発明によれば、海洋、湖沼、川(河)に遺棄される道具や部材の量を削減することができるので、海洋、湖沼、川(河)の汚染の進行を遅くすることができる。
本発明の最良の実施の形態に係る根掛かり防止装置及びそれを用いた糸と環状具の連結構造について図1乃至図20を参照しながら詳細に説明する。
はじめに、従来公知の技術に係る糸と環状具の連結構造について図21,22を参照しながら詳細に説明する。
図21は釣糸と仕掛けの連結部分が根掛かりしている様子を示す概念図である。なお、図21では糸と環状具の連結構造の一例として、釣糸である糸10と環状具を備えた部材(道具)であるヨリモドシ26の連結構造を示している。
図21に示すように、通常、釣りで糸10に釣り用テンビン16を連結するときは、糸10の端部に糸10の捩れを解除するためのヨリモドシ26を接続し、このヨリモドシ26に接続具15を介して釣り用テンビン16を接続するのが一般的な方法である。
このように、糸10の端部にヨリモドシ26を介して釣り用テンビン16を連結した状態で釣りをすると、海底の岩場20の隙間に、環状具27に緊縛される糸10の結び目21が挟まることで根掛かりが起こっていた。
そして、この状態で糸10の延長線上に設けられる図示しない釣竿をあおると、糸10には糸10を斜め上方向に引き上げるような引張力が生じ、この引張力が海底の岩間に挟まっている糸10の結び目21部分を強く引っ張る力Pとして作用していた。
また、通常釣りの場合、ヨリモドシ26の環状具27は金属製であるのに対し、糸10は合成樹脂製である。このため、結び目21に過剰な負荷がかかると、糸10は結び目21の近傍で切断されてしまっていた。
この結果、ヨリモドシ26及びそれに接続される仕掛けである釣り用テンビン16や錘17、さらには釣糸18に接続される鉤19までもが海底に遺棄されてしまっていた。
ここで、図21に示すようなヨリモドシ26に代えて、松葉サルカン5を介して糸10と釣り用テンビン16とを連結した場合について、図22を参照しながら説明する。
図22は釣糸と仕掛けの連結部分が根掛かりしている様子を示す概念図である。なお、図21に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図22は、本発明に係る根掛かり防止装置を用いることなく糸10と仕掛けである釣り用テンビン16を松葉サルカン5介して連結した場合を示している。 図22に示すように、糸10に松葉サルカン5を介して直接又は間接的に仕掛を連結した状態で釣りをすると、海底の岩場20の隙間に、環状具6に緊縛される糸10の結び目21が挟まることで根掛かりが起こってしまう。
そして、この状態で糸10の延長線上に設けられる図示しない釣竿をあおると、糸10には糸10を斜め上方向に引き上げるような引張力が生じ、この引張力は海底の岩間に挟まっている糸10の結び目21部分を強く引っ張る力Pとして作用する。
そして、松葉サルカン5の環状具6が金属製であるのに対し、糸10は合成樹脂製であるため、糸10がやはり結び目21の近傍で切断されてしまうのである。
そこで発明者は、鋭意研究の結果、図21に示す環状具27や、図22に示す環状具6及び、この環状具27や環状具6に緊縛される糸10の結び目21が、海底の岩場20の隙間に入り込まないようにすることで、糸10に接続される部材又は道具の回収率を飛躍的に向上させることを見出した。
実施例1に係る根掛かり防止装置及びそれを用いた糸と環状具の連結構造について図1を参照しながら詳細に説明する。(特に請求項1,請求項9,請求項10に対応。)
図1(a)は本発明の実施例1に係る根掛かり防止装置の平面図である。(b),(c)は図1(a)中のA5−A5線矢視断面に釣糸と環状具を加えて示す概念図である。(d)は図1(a)中のB5−B5線矢視断面図である。また、図2,3はいずれも本発明の実施例1に係る糸と環状具の連結構造を示す斜視図である。
図1(a)〜(c)に示すように、実施例1に係る根掛かり防止装置28aは、C字形(略C字形の概念も含む。)に湾曲したアタッチメント部材2の長手方向の端部2d近傍に、アタッチメント部材2の厚み部分を貫通する第1の貫通孔3a及び第2の貫通孔3bがそれぞれ形成されたものである。
また、実施例1に係る糸と環状具の連結構造29a1は、図1(b)及び図2に示すように、実施例1に係る根掛かり防止装置28aの外側から第1の貫通孔3aに釣糸10を挿通して環状具30に緊縛し、さらに、この環状具30に連結糸11を緊縛してこの連結糸11の端部をアタッチメント部材2の第2の貫通孔3bから外部に導出し、第2の貫通孔3bから導出された連結糸11の端部に図示しない道具又は部材(例えば釣具等)を接続したものである。
なお、図1(b)に示す糸と環状具の連結構造29a1において、第1の貫通孔3aから導出される糸10を操作することで環状具30に直接又は間接的に接続される道具又は部材を水中において操作可能にしている。
また、実施例1に係る糸と環状具の連結構造29a1の他の例は、図1(c)及び図3に示すように、実施例1に係る根掛かり防止装置28aの側面2b側から糸10を第1,第2の貫通孔3a,3bの順に挿通して、第2の貫通孔3bからアタッチメント部材2の外側に導出された糸10の端部に環状具30を緊縛し、さらに、この環状具30に、直接、又は、図3に示すような連結糸11を介して、道具又は部材を接続したものである。
なお、図1(c)に示す糸と環状具の連結構造29a2においても第1の貫通孔3aから根掛かり防止装置28aの外に導出される糸10を操作することで環状具30に直接又は間接的に接続される道具又は部材を水中において操作可能にしている。
図1(b),(c)においては、糸10と連結糸11を環状具30を介して連結した場合を例に挙げて説明しているが、特に 図1(b)の場合、環状具30に代えてよりもどし部材である、例えば、サルカン等を介して連結してもよい。
また、特に図1(c)の場合、環状具30及び連結糸11に代えて環状具を備えた道具又は部材を糸10の先端に取り付けてもよい。
なお、環状具を備えた道具又は部材の具体例としては、おもり、テンビン、遊動テンビン、ルアー、錨等があり、いずれも本発明に係る糸と環状具の連結構造29a1,29a2に使用可能である。このことは、以下に示す他の実施例においても同様である。
上述のような実施例1に記載の根掛かり防止装置28aにおいては、図2に示すように、糸10と環状具30の連結部分を囲うように装着されるアタッチメント部材2が、C字形に湾曲し、かつ、幅と厚みを有する形状を有するため、アタッチメント部材2自体を水中の障害物の隙間に侵入し難くすることができる。
このため、糸10を引き上げた際に、水中でアタッチメント部材2の湾曲内側、すなわち、図1(a)〜(c)に示すアタッチメント部材2の上面2aの側に収容される糸10の結び目10aや、環状具30が障害物である、例えば岩の隙間に侵入して根掛かりを起すのを防止することができる。
つまり、図1(b)及び図2に示すような糸と環状具の連結構造29a1によれば、糸10と環状具30の結び目が根掛かりするのを防止することで、糸10に直接又は間接的に接続される部材又は道具の回収率を高めることができる。
この場合、特にアタッチメント部材2の幅(後述の図6中における符号Qを参照。)を、より詳細には、糸10が引き上げられる側に配置されるアタッチメント部材2の端部2dの幅Qを、第1の貫通孔3a又は第2の貫通孔3bの直径の少なくとも3倍以上に設定することで、第1の貫通孔3aに挿通される糸10の幅(直径)よりもアタッチメント部材2の幅を十分に大きくすることができるので、糸10と環状具30の結び目を水中の障害物の隙間に侵入し難くするという効果を確実に発揮させることができる。
なお、アタッチメント部材2の幅を、第1の貫通孔3a又は第2の貫通孔3bの直径の3倍よりも大きく設定しても、根掛かり防止効果が大幅に向上するわけではない。しかも、後述のようにアタッチメント部材2の弾性力を利用する場合、アタッチメント部材2の幅を大きくするにつれてその変形性が低下する上、実施例1に係る根掛かり防止装置28aを製造するための材料費もかさんでしまう。このため、アタッチメント部材2の幅は必要以上に大きくする必要はない。
逆に、アタッチメント部材2の幅が、第1の貫通孔3a又は第2の貫通孔3bの直径の3倍よりも小さいと、アタッチメント部材2の幅を、第1の貫通孔3aに挿通される糸10の幅(直径)よりも十分に大きくできない可能性があるだけでなく、加工性が低下する上、製品とした場合に十分な強度が得られず望ましくない。
つまり、実施例1に記載の発明においては、アタッチメント部材2の幅を糸10の幅(直径)に対して必要かつ十分な大きさにし、かつ、C字形(略C字形の概念も含む。)に湾曲させることで、幅と厚みを有する塊状の物体があたかも装着されているかのように挙動させることができ、その結果、糸10と環状具30の結び目が水中の障害物の隙間に侵入するのを妨げることができるのである。
また、環状具30の直径を第1,第2の貫通孔3a,3bの内径よりも大きく設定しておくことで、環状具30がアタッチメント部材2に対してストッパーとして機能するので、水面から糸10を操作して環状具30に直接又は間接的に接続される道具又は部材を操作する際に、根掛かり防止装置28aが任意の場所に移動してしまうのを防止することができる。すなわち、根掛かり防止装置28aの根掛かり防止効果を確実に発揮させることができるのである。
また、図1(c)に示すような糸と環状具の連結構造29a2の場合も、根掛かり防止装置28a自体が水中で障害物の隙間に入り込みにくいので、根掛かり防止装置28aに直列状に配置される環状具30や、第2の貫通孔3bから導出される糸10に接続される部材又は道具の接続部分が根掛かりするのを防止することができる。
この場合も、環状具30の直径を第2の貫通孔3bの直径よりも大きく設定しておくことで、環状具30がアタッチメント部材2に対してストッパーとして機能するので、糸10を引き上げた際にアタッチメント部材2は常に環状具30の直前に配置されることになる。この結果、糸10と環状具30の連結部分の根掛かり防止効果を確実に発揮させることができる。
また、図1(a),(d)に示すように、実施例1に係る根掛かり防止装置28aを構成するアタッチメント部材2の側面2b,底面2c,端部2dを連続したなだらかな曲面状にしてもよい。
このような形状にすることで、根掛かり防止装置28aが水中で岩場等の障害物に一層引っ掛かり難くすることができるという効果を有する。
なお、アタッチメント部材2は、合成樹脂製であっても金属製であってもよく、特に釣り具に装着する場合、アタッチメント部材2を例えば鉛やタングステン等の比重の大きい金属で構成することで、根掛かり防止装置28a自体をおもりとしても使用することができるという効果を有する。
この場合、実施例1に係る根掛かり防止装置28aがおもりとしても作用するので、別途おもりを設置する必要がない。このため、釣りに使用する仕掛の数を少なくできると同時に、根掛かりによって水中に遺棄される仕掛を少なくすることができるという効果も有する。
なお、図1(c)に示すような糸と環状具の連結構造29a2の場合、アタッチメント部材2の比重が水又は海水に比べて大幅に小さいと、浮力が働いてアタッチメント部材2が糸10上を遊動して環状具30から離れてしまい、根掛かり防止機能が十分に発揮されないこともある。このため、アタッチメント部材2を図1(c)に示すような糸と環状具の連結構造29a2として用いる場合、根掛かり防止装置28aによる根掛かり防止効果を一層確実に発揮させるために、アタッチメント部材2に浮力が作用しても自重で環状具30の近傍に移動するような比重が大きいものでアタッチメント部材2を構成するか、あるいは、アタッチメント部材2の湾曲内側に糸10を挿通させながらオモリを取り付けて水中におけるアタッチメント部材2の遊動を抑制しておくことが望ましい。前者の場合、例えば、鉛やタングステン等の金属がアタッチメント部材2の材質として適している。以下に示す他の実施例においても同様である。
さらに、実施例1に係る根掛かり防止装置28aのアタッチメント部材2を、例えば合成樹脂で形成し、アタッチメント部材2に外力が作用した場合にアタッチメント部材2の両端部2d,2dが互いに近づくように弾性収縮するよう構成することで、根掛かり防止装置28aが万一根掛かりを起した場合に、アタッチメント部材2を弾性反発させて根掛かりを解除することができる。なお、この詳細な機構については後述する。
また、アタッチメント部材2の形状を表現する「C字形」は「略C字形」の概念も含むものである。以下に示す他の実施例においても同様である。
図4を参照しながら本発明の実施例2に係る根掛かり防止装置及び糸と環状具の連結構造について詳細に説明する。(特に請求項5,請求項7,請求項9,請求項10に対応。)
図4は本発明の実施例2に係る根掛かり防止装置の平面図である。なお、図1乃至図3に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図4に示すように、実施例2に係る根掛かり防止装置28bは、上述の実施例1に係る根掛かり防止装置28aと同じ構成に加えて、アタッチメント部材2は第1の貫通孔3aとアタッチメント部材2の側面2bとを結ぶスリット4aを備えたものである。
このように、実施例2に係るアタッチメント部材2にスリット4aを形成することで、図示しない糸10と環状具30の連結部分に、根掛かり防止装置28bを容易に装着することができるという効果を有する。
より具体的には、図2に示すように環状具30をアタッチメント部材2の上面2a側に収容した状態で根掛かり防止装置28bを装着する場合に、糸10を環状具30に緊縛してからスリット4aを利用して糸10を第1の貫通孔3aに挿通させることができるという効果を有する。
さらに、スリット4aをアタッチメント部材2の長手方向と平行(略平行の概念も含む。)に形成し、かつ、スリット4aの形成位置を糸10が引き上げられる側とすることで、根掛かり防止装置28aから糸10を外れ難くすることができるという効果を有する。
なお、特に図示しないが、糸10と環状具30の連結部分に根掛かり防止装置28bを装着したものが、実施例2に係る糸と環状具の連結構造である。
すなわち、実施例2に係る糸と環状具の連結構造は、図1(b)又は図2において示される糸と環状具の連結構造29a1に代えて実施例2に係る根掛かり防止装置28bを装着したもの、あるいは、図1(c)又は図3において示される糸と環状具の連結構造29a2に代えて実施例2に係る根掛かり防止装置28bを装着したものである。
従って実施例2に係る根掛かり防止装置28bによれば、実施例1に記載の根掛かり防止装置28aと同じ作用・効果に加え、糸10と環状具30の連結部分への装着が容易で、しかも、スリット4aから糸10が外れ難くすることができる。
そして、実施例2に係る糸と環状具の連結構造(図示せず)は、実施例1に係る根掛かり防止装置28aと同様の作用・効果に加えて、糸10に直接又は間接的に設けられる部材又は道具が根掛かりするのを防止することができるという効果を有する。
また、実施例2に係る糸と環状具の連結構造(図示せず)は、例えば、環状具30又は環状具30を備えた道具又は部材、あるいは、松葉サルカン等のヨリモドシ具に設けられる環状具の直前に根掛かり防止装置28bを装着したものでもよい。
この場合も、糸10に直接又は間接的に接続される部材又は道具の根掛かりを防止して、その回収率を向上させることができるという効果を有する。
なお、以下に示す他の実施例において「糸と環状具の連結構造」とは、特に図示しない場合でも、環状具30、又は、環状具30を備えた道具又は部材、又は、松葉サルカン等のヨリモドシ具に設けられる環状具の直前にぞれぞれの実施例にかかる根掛かり防止装置を装着したものを含むものとする。
いずれの場合も、糸10に直接又は間接的に接続される部材又は道具の根掛かりを防止して、その回収率を向上させることができるという効果を有する。
また、本願明細書において、環状具と記載する場合、完全に閉じた形状として形成される環状体以外にも、たとえば、部材や道具の端部や側面に突状に形成されたループ状の掛着具や、例えば、クリップやナス環フックのように環状部に開閉可能な切れ目を有するものも環状具の概念に含むものとする。
図5を参照しながら本発明の実施例3に係る根掛かり防止装置及び糸と環状具の連結構造について詳細に説明する。(特に請求項5、請求項9,請求項10に対応。)
図5(a)は本発明の実施例3に係る根掛かり防止装置の平面図である。(b)はその側面図である。(c)は図5(a)中のA6−A6線矢視断面に釣糸と松葉サルカンを加えて示す概念図である。なお、図1乃至図4に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図5(a)に示すように、実施例3に係る根掛かり防止装置28cは、上述の実施例1に係る根掛かり防止装置28aと同じ構成に加えて、アタッチメント部材2は第2の貫通孔3bとアタッチメント部材2の側面2bとを結ぶスリット4bを備えたものである。
この場合も、上述の実施例2と同様に、図示しない糸10と環状具30の連結部分に、根掛かり防止装置28cの装着を容易にすることができるという効果を有する。
また、特に実施例3に係る根掛かり防止装置28cにおいては、スリット4bをアタッチメント部材2において第2の貫通孔3bが穿設される側に形成することで、すなわち、糸10が引き上げられる側と反対側のアタッチメント部材2の端部2dにスリット4bを形成することで、図5(b),(c)に示すように環状具6が棒状の軸7を備える場合に、この軸7をスリット4bから第2の貫通孔3b内に挿通させることができるという効果を有する。
従って、軸7を備えた環状具6と糸10との連結部分にアタッチメント部材2に形成される第2の貫通孔3b内に軸7を装着させながら設置することができるという効果を有する。
この結果、軸7を備えた環状具6の根掛かりを防止することができるという効果を有する。
より具体的には、特に実施例3に係る根掛かり防止装置28cによれば、例えば、図5(b),(c)に示すような、松葉サルカン5と、糸10との連結部分に、根掛かり防止装置28cを装着することができ、松葉サルカン5と糸10の連結部分が根掛かりするのを防止することができるという効果を有する。松葉サルカン5は、環状をなしその環の一部に台座6aを有する環状具6と、この台座6aに掛着端8を有する軸7が枢設され、及び、軸7の掛着端8を有さない側の端部に形成される環状体9により構成されるものである。
なお、スリット4bは第2の貫通孔3bとアタッチメント部材2の側面2bを結ぶように形成されるものであれば必ずしも図示される位置に形成される必要はなく、例えば、アタッチメント部材2の端部2dの頂部と第2の貫通孔3bを結ぶように、すなわち、アタッチメント部材2の長手方向と平行(略平行の概念も含む)に形成されてもよい。
また、アタッチメント部材2を例えば合成樹脂等の弾性変形可能な材質で構成する場合、スリット4bを外力により押し広げることが可能となるので、図5(b)に示すように軸7の太さよりもスリット4bの隙間を狭くしてもよい。
そして、図5(b),(c)に示すように、軸7を備えた環状具6と糸10との連結部分に、実施例3に係る根掛かり防止装置28cを装着したものが実施例3に係る糸と環状具の連結構造29cであり、このような糸と環状具の連結構造29cは、上述の実施例2に係る糸と環状具の連結構造29bと同じ効果を有する。
実施例4に係る根掛かり防止装置及びそれを用いた糸と環状具の連結構造について図6を参照しながら詳細に説明する。(特に請求項2,請求項9,請求項10に対応。)
図6(a)は本発明の実施例4に係る根掛かり防止装置の平面図である。(b)はその側面図である。(c)は図6(a)中のA1−A1線矢視断面に釣糸と松葉サルカンを加えた概念図である。(d)は図6(a)中のB1−B1線矢視断面図である。
図6(a),(b)に示すように実施例4に係る根掛かり防止装置1aは、上述の実施例1に記載の根掛かり防止装置28aと同じ構成に加えて、第1の貫通孔3a,第2の貫通孔3bのそれぞれとアタッチメント部材2の側面2bとを結ぶスリット4a,4bを有するものである。
また、図6(c)に示すように、実施例4に係る根掛かり防止装置1aを用いた糸と環状具の連結構造12aは、環状具6と糸10の連結部分に、上述のような根掛かり防止装置1aが装着されたものである。
なお、図6(c)では、環状具6と糸10の連結部分の一例として、糸10と連結糸11の間に実施例4において示した松葉サルカン5を介設し、この松葉サルカン5の環状具6と糸10の連結部分をアタッチメント部材2の上面2a側に収容した場合を例に挙げて説明しているが、糸10と連結糸11の間に介設されるのは上述の図1〜3に示すような環状具30でもよいし、あるいは、環状具を備えた部材又は道具でもよい。
実施例4に係る糸と環状具の連結構造12aは、より具体的には、例えば、糸10と松葉サルカン5の連結部分に実施例4に係る根掛かり防止装置1aが装着されたものであり、松葉サルカン5の構成は、実施例3と同様である。
また、環状具6に結び目21を形成しながら糸10が緊縛され、環状体9に直接又は間接的に連結糸11が接続されることで糸10と連結糸11とが連結されている。
そして、実施例4に係る根掛かり防止装置1aが、上述のような糸10と連結糸11の接続部分における環状具6及び糸10の結び目21を、アタッチメント部材2の湾曲内側に、すなわち、アタッチメント部材2の上面2a側に収容しながら装着されたものである。
このとき、環状具6に緊縛される糸10は、根掛かり防止装置1aの第1の貫通孔3aに挿通され、松葉サルカン5の軸7は、第2の貫通孔3bに挿通されており、第1,第2の貫通孔3a,3bのそれぞれに対して松葉サルカン5の環状具6が抜け止め用のストッパーとして機能している。
また、第1の貫通孔3aと第2の貫通孔3bのそれぞれとアタッチメント部材2の側面2bとを結ぶスリット4a,4bを設けることで、松葉サルカン5に糸10と連結糸11をそれぞれ接続した後で、実施例4に係る根掛かり防止装置1aを糸10と連結糸11の連結部分に装着することが可能であり、さらに、根掛かり防止装置1aを一旦装着した後で糸10や連結糸11を切断したりすることなく根掛かり防止装置1aを取外すことも可能である。
よって、アタッチメント部材2にスリット4a,4bを設けることで、糸10や連結糸11を切断することなく実施例4に係る根掛かり防止装置1aの着脱をすることができるという効果を有する。
また、図6(c)に示すように、根掛かり防止装置1aにおける第1の貫通孔3aと、第2の貫通孔3bの中心線を略同一線上に配置することで、糸10を引き上げた際に、糸10と環状具6と連結糸11とを、より具体的には、糸10と松葉サルカン5と連結糸11を、糸10や連結糸11への負荷が最も小さくなる一直線上(略一直線上の概念も含む。)に配置することができる。
この結果、糸10と連結糸11とを図示しない環状具30を介して接続した糸と環状具の連結構造12aの場合、糸10を引き上げた際に、第1の貫通孔3aや第2の貫通孔3bの開口部において糸10や連結糸11が切断されるのを防止することができるという効果を有する。
また、図6(c)に示すように、糸10と連結糸11の間に松葉サルカン5を介設した糸と環状具の連結構造12aにおいては、糸10に生じる引張力を松葉サルカン5の環状体9にスムースに伝達することができるという効果を有する。
さらに、図6(d)に示すように、実施例4に係る根掛かり防止装置1aの厚み部分断面形状は、アタッチメント部材2の上面2aに平坦面が形成される一方、アタッチメント部材2の側面2bと底面2cは連続して滑らかな曲面を形成している。すなわち、根掛かり防止装置1aの厚み部分断面形状は、略かまぼこ状になっている。
加えて、図6(a)〜(c)実施例4に係る根掛かり防止装置1aの長手方向端部2dにも滑らかな曲面が形成されている。
このように、実施例4に係る根掛かり防止装置1aにおいては、糸10と環状具6の連結部分に装着して、例えば釣りをした場合に、アタッチメント部材2が海底の岩場に直接接触すると考えられる部位、すなわち、アタッチメント部材2の端部2d及び側面2b及び底面2cを滑らかな曲面状にしておくことで、アタッチメント部材2が例えば、海底の岩場の表面に接触した際にその上をスムースにスライド移動させることができるという効果が発揮される。
つまり、糸と環状具の連結構造12aを海底の岩場に接触させながらスライドさせた場合に、糸10と連結糸11の連結部分を根掛かりし難くすることができるという効果を有する。
この結果、例えば、釣りをする際に糸10に接続される仕掛け(部材又は道具)の回収率を大幅に高めることができ、水中に遺棄される部材や道具の量を減らすことができるという効果を有する。
なお、図6には、スリット4a,4bがアタッチメント部材2の長手方向の側面の向って互い違いとなるように形成された場合を例に挙げて説明しているが、スリット4a,4bの両方をアタッチメント部材2の長手方向の側面のいずれかに向うよう形成してもよい。また、図6に示される本実施例とは逆にそれぞれスリット4a,4bが形成されるようにしてもよい。
あるいは、スリット4a,4bのいずれか一方、あるいは、その両方をアタッチメント部材2の長手方向両端の先端に向うよう形成しても良い。
つまり、スリット4a,4bは糸10や松葉サルカン5の軸7を、第1の貫通孔3aや第2の貫通孔3bに挿通させるためのものであり、この目的を達成できるのであればアタッチメント部材2のどこにスリット4a,4bを形成しても良い。
なお、以下に示す実施例5,6に係る根掛かり防止装置及びそれを用いた糸と環状具の連結構造においても同様である。
さらに、実施例4に係る根掛かり防止装置1aは、その縮尺を適宜変更することで、例えば、環状具を備えた道具又は部材の具体例として錨やおもりを先に挙げたが、環状具に棒状体が連設された構造を有する錨の、環状具とロープの連結部分、又は、錨の直前に装着することも可能である。
この場合、錨の根掛かりを防止してその回収率を向上することができるという効果を有する。
実施例5に係る根掛かり防止装置及びそれを用いた糸と環状具の連結構造について図7を参照しながら詳細に説明する。(特に請求項3,請求項9,請求項10に対応。)
実施例5に係る根掛かり防止装置は、実施例4に係る根掛かり防止装置1aとほぼ同じの構成を有するものであるが、アタッチメント部材において第1の貫通孔が形成される側の端部に、厚肉部が形成される点が異なっている。
ここでは、実施例4に係る根掛かり防止装置1aとの相違点に重点をおいて説明する。
図7(a)は本発明の実施例5に係る根掛かり防止装置の平面図である。(b)はその側面図である。(c)は図7(a)中のA2−A2線矢視断面に釣糸と松葉サルカンを加えた概念図である。(d)は図7(a)中のB2−B2線矢視断面図である。(e)は図7(b)中のM−M線矢視断面図である。なお、図6に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図7(a),(b)に示すように、実施例5に係る根掛かり防止装置1bは、アタッチメント部材2の第1の貫通孔3aが形成される側の端部2dに、つまり、糸10が引き上げられる側のアタッチメント部材2の端部2dに、その胴部の厚みよりも太い径を有する厚肉部13を備えたものである。
すなわち、図7(d),(e)に示すように、実施例5に係る根掛かり防止装置1bにおいて、アタッチメント部材2における厚肉部13の厚みPは、その胴部の厚みNよりも大きく設定されている。
このように、アタッチメント部材2の長手方向の端部に厚肉部13を形成することで、実施例5に係る根掛かり防止装置1bの厚肉部13近傍における表面積を大きくすることができるという効果を有する。
この場合、実施例5に係る糸と環状具の連結構造12bが、水中で障害物の隙間に挟まって根掛かりした場合に、糸10に引張力を作用させることで根掛かり防止装置1bに係る厚肉部13の表面を障害物の表面に接触させて、この接触部分を支点にして糸と環状具の連結構造12bを岩場の表面から引き離す方向に反転させることができるという効果を有する。
この結果、松葉サルカン5の環状体9に直接又は間接的に連結される部材又は道具である例えば、釣りの仕掛等を水中の障害物から引き離すことができ、糸10に接続される部材又は道具の回収率を高めることができるという効果を有する。
なお、肉厚部13は、実施例1〜3に記載の根掛かり防止装置28a〜28cのそれぞれや、以下に示す実施例6や実施例7に係る根掛かり防止装置に設けてもよい。この場合、それぞれの実施例に係る根掛かり防止装置の作用・効果に加え、実施例5に係る根掛かり防止装置1bと同様の作用・効果を有する。
実施例6に係る根掛かり防止装置及びそれを用いた糸と環状具の連結構造について図8を参照しながら詳細に説明する。(特に請求項4,請求項9,請求項10に対応。)
実施例6に係る根掛かり防止装置は、実施例4に係る根掛かり防止装置1aとほぼ同じ構成を有するものであるが、その胴部にアタッチメント部材の軸方向と略平行に形成される長孔を備えたものである。
図8(a)は本発明の実施例6に係る根掛かり防止装置の平面図である。(b)はその側面図である。(c)は図8(a)中のA3−A3線矢視断面に釣糸と松葉サルカンを加えた概念図である。(d)は図8(a)中のB3−B3線矢視断面図である。なお、図1乃至図7に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図8(a)〜(d)に示すように、実施例6に係る根掛かり防止装置1cは、アタッチメント部材2の胴部を貫通し、かつ、アタッチメント部材2の中心軸と略平行に形成される長孔14を備えている。
実施例6に係る根掛かり防止装置1cにおいては、図8(c)に示すように、アタッチメント部材2の胴部に長孔14を形成することで、例えば、松葉サルカン5を介して糸10と連結糸11とを連結した場合に、松葉サルカン5の環状具6を、アタッチメント部材2の上面2aに対して垂直(略垂直の概念も含む。)にした状態で長孔14の内部に収容することができるという効果を有する。
つまり、図8(c)に示すような、糸と環状具の連結構造12cを形成した場合に、松葉サルカン5の環状具6がアタッチメント部材2の側面2bからはみ出すことなく保持することができるという効果を有する。
この結果、実施例6に係る糸と環状具の連結構造12cにおいて、環状具6がアタッチメント部材2の側面2bからはみ出して水中の障害物に接触して絡まるなどして根掛かりの原因となるのを防止することができる。
従って、実施例6に係る根掛かり防止装置1cによれば、その上面2a側に収容される環状具6の直径が大きい場合でも、糸10と環状具6の連結部分が根掛かりするのを確実に防止することができるという効果を有する。
なお、実施例6にかかる糸と環状具の連結構造12cにおける松葉サルカン5は、先の図1に示すような環状具30や環状具を備えた部材又は道具に置き換えてもよい。
この場合も長孔14に環状具30や、部材や道具に形成される環状具、あるいは、環状具を備えた部材や道具自体を収容することができる。この結果、糸10に直接又は間接的に接続される部材や道具の回収率を向上させることができる。
また、実施例6に係る根掛かり防止装置1cにおいて、長孔14に松葉サルカン5の環状具6、又は、環状具30、又は、部材や道具に形成される環状具、又は、環状具を備えた部材や道具自体を確実に収容させるために、長孔14の直径Dは松葉サルカン5の環状具6の長径Eよりも、あるいは、図示しない環状具30、又は、部材や道具に形成される環状具、又は、環状具を備えた部材や道具自体よりも大きく設定しておくことが望ましい。
ただし、環状具を備えた部材や道具の一部を長孔14内に収容することで、アタッチメント部材2の湾曲内側に環状具を備えた部材や道具を収容できる場合もある。
また、特に実施例6に係る根掛かり防止装置1cのアタッチメント部材2を合成樹脂等で形成した場合、アタッチメント部材2に長孔14を形成することで、アタッチメント部材2の弾性を向上させることができるという効果を有する。
この結果、アタッチメント部材2の反発力による根掛かり解除効果を向上させるという効果を有する。なお、実施例6に係る根掛かり防止装置1c及びそれを用いた糸と環状具の連結構造12cがアタッチメント部材2の弾性力により根掛かり解除される仕組みについては後述する。
なお、長孔14は、上述の実施例1〜5に記載の根掛かり防止装置28a〜28c,1a,1bのそれぞれや、以下に示す実施例7係る根掛かり防止装置に設けてもよい。この場合、それぞれの実施例に係る根掛かり防止装置の作用・効果に加え、実施例6に係る根掛かり防止装置1cと同様の作用・効果を有する。
実施例7に係る根掛かり防止装置及びそれを用いた糸と環状具の連結構造について図9を参照しながら詳細に説明する。(特に請求項7,請求項9,請求項10に対応。)
実施例7に係る根掛かり防止装置は、実施例4に係る根掛かり防止装置1aと同様の構成を有するものであるが、第1の貫通孔とアタッチメント部材の側面とを結ぶスリットが、アタッチメント部材の長手方向と略平行に形成されたものである。
図9(a)は本発明の実施例7に係る根掛かり防止装置の平面図である。(b)はその側面図である。(c)は図9(a)中のA4−A4線矢視断面に釣糸と松葉サルカンを加えた概念図である。(d)は図9(a)中のB4−B4線矢視断面図である。なお、図1乃至図8に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図9(a)〜(d)に示すように、実施例7に係る根掛かり防止装置1dは、実施例4に係る根掛かり防止装置1aと同様の構成に加え、特に、スリット4aがアタッチメント部材2の第1の貫通孔3aが配置される側の端部2dに向って形成されたものである。
なお、図9(a)〜(d)には、スリット4aのみをアタッチメント部材2の長手方向と平行(略平行の概念を含む)に形成した場合を例に挙げて説明しているが、スリット4bについてもアタッチメント部材2の長手方向と平行に形成してもよい。すなわち、スリット4bをアタッチメント部材2の第2の貫通孔3bが配置される側の端部2dに向って形成してもよい。
この場合、より細い糸10を用いて実施例7に係る糸と環状具の連結構造12dを形成した場合であっても、実施例7に係る糸と環状具の連結構造12dの使用時に、糸10を第1の貫通孔3aからが外れ難くすることができるという効果を有する。
この結果、実施例7に係る根掛かり防止装置1dを根掛かり防止用の装置として確実に機能させることができ、糸10に接続される部材や道具の回収率を高めることができるという効果を有する。
なお、上述の実施例4〜6に記載の根掛かり防止装置1a〜1cにおけるスリット4a、又は、スリット4a及びスリット4bをアタッチメント部材2の長手方向と平行に形成してもよい。この場合、それぞれの実施例に係る根掛かり防止装置の作用・効果に加え、実施例7に係る根掛かり防止装置1dと同様の作用・効果を有する。
なお、上述の実施例1〜4に記載される根掛かり防止装置28a〜28c,1cに、実施例5〜7に記載される根掛かり防止装置1b〜1dの特徴的な技術内容、すなわち、1)アタッチメント部材2の第1の貫通孔3aが形成される側の端部2dに肉厚部13を有する、2)アタッチメント部材2の胴部に長孔14を有する、3)スリット4aがアタッチメント部材2の第1の貫通孔3aが配置される側の端部2dに向って形成される、のうち少なくとも2つの技術内容を同時に備えた根掛かり防止装置及び糸と環状具の連結構造としてもよい。(ただし、実施例1又は3のようにスリット4aを備えない場合には、実施例7の特徴的な技術内容を備えることはできない。)
この場合、上述の実施例1〜4に記載のそれぞれの根掛かり防止装置又は糸と環状具の連結構造の作用・効果に、上記1)〜3)に記載される特徴的な構成による作用・効果を組み合せた作用・効果を有する根掛かり防止装置及び糸と環状具の連結構造を提供することができる。
次に、実施例1〜7に係る根掛かり防止装置28a〜28c,1a〜1dに共通する技術内容について図10〜図15を参照しながら詳細に説明する。
実施例1〜7に係る根掛かり防止装置28a〜28c,1a〜1dのアタッチメント部材2を合成樹脂等の弾性体により形成しかつ糸10と松葉サルカン5の連結部分に装着した場合(ケースI)、又は、アタッチメント部材2を合成樹脂等の弾性体により形成しかつ図3に示すように環状具の直前に実施例1〜7に係る根掛かり防止装置28a〜28c,1a〜1dを装着した場合(ケースII)、アタッチメント部材2の弾性力を利用して根掛かりを解除することができるという効果を有する。
図10は本発明の実施例7に係る糸と環状具の連結構造の一例を示す斜視図である。なお、図1乃至図9に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
また、図10には、本発明に係る根掛かり防止装置の装着例として、実施例7に係る根掛かり防止装置1dを用い、アタッチメント部材2の湾曲内側に糸10と環状具6の連結部分を収容しながら根掛かり防止装置1dを装着した場合を例に挙げて図示しているが、実施例1〜6に係る根掛かり防止装置28a〜28c,1a〜1cに係るアタッチメント部材2の湾曲内側に糸10と環状具6の結び目を収容しながら装着した場合の外観も図10に示すものとほぼ同じである。また、実施例3〜6に係る根掛かり防止装置28c,1a〜1cを、糸10と松葉サルカン5の連結部分の直前に装着した場合の外観も、図10に示すものとほぼ同じである。
特に、上述のケースIの場合に、アタッチメント部材2の弾性力を利用した根掛かり防止効果が確実に発揮されるためには、実施例4〜7に係る根掛かり防止装置1a〜1dのそれぞれは以下に示すような構成を備えていることが望ましい。
図11は、実施例6に係る糸と環状具の連結構造が根掛かりしている様子を示す断面図である。なお、図1乃至図10に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。ここでは、本発明に係る糸と環状具の連結構造のそれぞれの構成要素の形状や位置関係が理解され易いよう、実施例6に係る糸と環状具の連結構造12cが根掛かりした場合を例に挙げて説明している。
例えば、釣りの最中に、松葉サルカン5の環状具6及びそれに緊縛される糸10の結び目21が海底の岩間に入り込むのを防止するためには、図11に示すように、実施例3〜7に係る根掛かり防止装置28c,1a〜1dにおける第1の貫通孔3aの湾曲内側の開口22から第2の貫通孔3bの湾曲外側の開口23までの距離Fが、松葉サルカン5の軸7の長さGと、環状具6の長径Hと、それに緊縛される糸10の結び目21の長さIの合計よりも大きく設定される必要がある。
なお、図11には、環状具6の平面形状が略三角形状である場合を例に挙げて説明しているが、環状具6は例えば楕円形やその他の形状であっても良い。すなわち、環状具6に軸7をその中心軸を基軸に回転可能に設けることができるのであれば環状具6の平面形状は問題としない。
つまり、図11に示すそれぞれの構成をF<(G+H+I)とした場合には、糸10に引張力が作用して、環状体9と岩場20の間に根掛かり防止装置1cが挟まれた状態で保持され、その後、根掛かり防止装置1cが2つ折状に押縮められた際に、つまり、アタッチメント部材2の両端部2d,2dの間隔が押し縮められるように力が作用した場合に、第1の貫通孔3aの湾曲外側の開口24から糸10の結び目21が導出されてしまう恐れがある。
そして、このとき、糸10の結び目21が岩場20の隙間に挟まってしまった場合には、根掛かり防止装置1cを装着しているにもかかわらず糸と環状具の連結構造12cが根掛かりしてしまう。
よって、実施例4〜7に係る根掛かり防止装置1a〜1dにおける第1の貫通孔3aの湾曲内側の開口22から第2の貫通孔3bの湾曲外側の開口23までの距離Fは、軸7の長さGと、環状具6の長径Hと、それに緊縛される糸10の結び目21の長さIの合計よりも大きく設定する必ことが望ましいのである。
ここで、本発明に係る根掛かり防止装置を装着した糸と環状具の連結構造が海底の岩場における根掛かりから開放される仕組みについて図12乃至図15を参照しながら詳細に説明する。
本発明に係る糸と環状具の連結構造が根掛かりした場合、その状態は概ね以下に示すような3種類に大別することができる。
図12(a)〜(c)はいずれも本発明に係る糸と環状具の連結構造が根掛かりしている状態を示す概念図である。なお、図1乃至図11に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。また、図12においては、本発明に係る根掛かり防止装置の一例として、実施例4に係る根掛かり防止装置1aを装着した場合を例に挙げて説明している。
本発明に係る糸と環状具の連結構造12aが岩場20の隙間に根掛かりする場合、図12(a)に示すように、アタッチメント部材2の底面2cが岩場20の表面に接触した状態となる場合(タイプ1)と、図12(b)に示すように、アタッチメント部材2の側面2bが岩場20の表面に接触した状態となる場合(タイプ2)と、図12(c)に示すように、曲面が形成されるアタッチメント部材2の長手方向の先端部分が岩場20の表面に接触した状態となる場合(タイプ3)の3種類が考えられる。
しかしながら、図12(b)に示すタイプ2の場合、図示しない釣竿を煽って糸10を引き上げることで、糸と環状具の連結構造12aは図12(a)に示すタイプ1の状態になるので、実質的に根掛かりの状態はタイプ1とタイプ3の2種類であると言える。
ここで、タイプ1及びタイプ3の根掛かりの状態から本発明に係る糸と環状具の連結構造が開放される仕組みについて図13乃至図15を参照しながら詳細に説明する。
まず、タイプ1の場合について図13を参照しながら詳細に説明する。
図13(a)〜(c)はいずれも本発明に係る根掛かり防止装置を用いた糸と環状具の連結構造が根掛かりから開放される様子を示す概念図である。なお、図1乃至図12に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
なお、図13及び、以下に示す図14,12においては、実施例4〜実施例6に係る根掛かり防止装置1a〜1cの特徴を全て備えた根掛かり防止装置1eを装着した糸と環状具の連結構造12eを用いた場合を例に挙げて説明する。
図13(a)に示すように、糸と環状具の連結構造12fは岩場20の隙間に糸10が挟まった状態で根掛かりしている。
この状態で、図示しない釣竿をあおって糸10を引き上げるような引張力Kを作用させると、根掛かり防止装置1eが岩場20と松葉サルカン5の環状体9の間に挟まれた状態で保持される。
そして、この状態でさらに図示しない釣竿をあおって糸10に引張力を作用させると、アタッチメント部材2にこれを斜め上方に引き上げるような力が、すなわち図中の符号Kで示す方向に力が作用する。
この時、アタッチメント部材2の底面2cから側面2bには、連続的に滑らかな曲面が形成されているので、根掛かり防止装置1eはその湾曲部内側に環状具6及び糸10の結び目21を収容したまま岩場20の表面をその隙間に沿ってスムースにスライドすることで根掛かりが解除されるのである。
さらに、この時、岩場20の表面と松葉サルカン5の環状体9の間に挟まれるアタッチメント部材2には、アタッチメント部材2の長手方向両端からアタッチメント部材2を2つ折にするような力が、すなわち、図中の符号J,Jで示す方向にアタッチメント部材2を二つ折に押し縮めるような力が作用することでアタッチメント部材2が弾性収縮する。
このとき、引張力は、環状具6に緊縛される糸10の結び目21ではなく、松葉サルカン5の軸7の端部に形成される環状体9からアタッチメント部材2へと伝達されるので、糸10の結び目21に過大な負荷がかかるのを防止することができるのである。
しかも、通常松葉サルカン5の軸7及び環状体9は金属製であり、大きな負荷に対して十分な耐久性を有している。このため、本発明に係る糸と環状具の連結構造12eは、このような松葉サルカン5の構造的な特徴に注目し、根掛かり防止装置1eの第2の貫通孔3bに軸7を挿通してアタッチメント部材2と環状体9を接触させることで、糸10の結び目21に過剰な負荷がかかるのを回避しているのである。
そして、図示しない釣竿をさらにあおり続けた場合に、図13(b),(c)に示すように、糸10を引き上げるような引張力が緩んだ瞬間に、アタッチメント部材2が弾性伸長して(反発して)、その衝撃によっても糸と環状具の連結構造12eを岩場20から引き離すことができるのである。
この結果、本発明に係る糸と環状具の連結構造12eが根掛かりから開放されるのである。
従って、糸10の端部に松葉サルカン5を介して直接又は間接的に連結される連結糸11の回収率を大幅に向上させることができるという効果を有する。
なお、例えば図3に示されるような、環状具30の直前に根掛かり防止装置1eを装着した場合は、糸10に作用する引張力を利用して、岩場20と環状具30によりアタッチメント部材2を二つ折にするように弾性収縮させることができるので、やはり図13に示す場合と同様の作用・効果を発揮させることができる。
次にタイプ2の場合について図14及び図15を参照しながら詳細に説明する。
図14は(a)〜(c)はいずれも本発明に係る根掛かり防止装置を用いた糸と環状具の連結構造が根掛かりから開放される様子を示す概念図であり、図15は図14(a)中の符号Mで示す方向から視た矢視図である。なお、図1乃至図13に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図14(a)に示すように、本発明に係る糸と環状具の連結構造12eは岩場20の突起部分に引っ掛かった状態で根掛かりしている。
また、図15に示すように、本発明に係る根掛かり防止装置1eは、断面略V字型の岩場20の隙間に挟まった状態になっている。
このとき、根掛かり防止装置1eの厚肉部13の先端(端部2d)は岩場20の表面に接触しており、この状態で、図示しない釣竿をあおって糸10を引き上げるような引張力Kを作用させると、根掛かり防止装置1eは、厚肉部13の先端と岩場20の接触点25を支点にして、符号Lで示す方向に反転させることができる、すなわち、図14(b)に示すように岩場20の表面から根掛かり防止装置1eを引き離す方向に反転させることができる。
なお、この場合、仮にスリット4aをアタッチメント部材2の端部2dに向って形成した場合であっても、引張力Kは接触点25に作用するので、第1の貫通孔3aに挿通される糸10がスリット4aから外れることはない。
さらに、糸と環状具の連結構造12eに糸10により引張力を作用させた場合、上述の図13(a)において説明した原理と同様の原理により、岩場20と松葉サルカン5の環状体9の間に挟まれた状態で保持される根掛かり防止装置1eが弾性収縮し、糸10に作用する引張力Kが緩んだ瞬間にアタッチメント部材2が弾性伸長(反発)して、その衝撃によっても糸と環状具の連結構造12eが岩場20の突起部分から引き離すことができる。
この結果、図14(c)に示すように、糸と環状具の連結構造12eの根掛かりを解除することができるので、やはり松葉サルカン5に連結される連結糸11の回収率を大幅に向上させることができるのである。
なお、例えば図3に示されるような、環状具30の直前に根掛かり防止装置1eを装着した場合も、糸10に作用する引張力を利用して、岩場20と環状具30によりアタッチメント部材2を二つ折にするように弾性収縮させることができるので、やはり図13に示す場合と同様の作用・効果を発揮させることができる。
本発明に係る全てのタイプの根掛かり防止装置に共通の変形例について図6を参照しながら説明する。
本発明に係る全てのタイプの根掛かり防止装置は、アタッチメント部材2の幅Q(図6(a)を参照)を第2の貫通孔3bがある端部2dに向うにつれ細く、かつ、その厚みN(図6(d)を参照)を第2の貫通孔3bがある端部2dに向うにつれ薄く構成してもよい。
この場合、岩場20の隙間に上記の根掛かり防止装置が侵入した際に、根掛かり防止装置を岩間からスムースにすり抜けさせるという効果を有する。
よって、本発明に係る全てのタイプの根掛かり防止装置及び、これを備えた糸と環状具の連結構造によれば、仕掛けの根掛かり防止効果を一層向上させることができる。
ここで、実施例3〜6に係る根掛かり防止装置28c,1a,1bのアタッチメント部材2に形成されるスリット4aの最適な位置について検討する。
先にも述べたように、本発明に係る根掛かり防止装置を装着した糸と環状具の連結構造が根掛かりした際の状態はタイプ1〜3の3種類に分類される。
そこで、それぞれの場合について、アタッチメント部材2に形成されるスリット4aを、図6に示すようにアタッチメント部材2の長手方向と略直交する位置に設けた時と、図9に示すようにアタッチメント部材2の長手方向と平行にスリット4aを設けた時の糸10の外れ易さを検証し、その結果を以下に示す表1に示した。
なお、アタッチメント部材2に形成されるスリット4aから糸10が外れる可能性がほぼゼロである状態を○、場合によってはスリット4aから糸10が外れる可能性がある状態を△で示した。
上記表1に示すように、実施例4に係る根掛かり防止装置1aにおいて、アタッチメント部材2にスリット4aを、アタッチメント部材2の長手方向と略垂直に形成すると、アタッチメント部材2の側面2bと岩場20の表面が接触した状態で根掛かりした際に(タイプ2)に、糸10が細いとスリット4aから糸10が外れる可能性が僅かながらある。この場合、糸10を太くすることで、スリット4aから糸10が外れるのを防止することが可能である。より具体的には、例えば釣りをする場合、3号の糸10を用いる代わりに、10号の糸10を用いることで、スリット4aから糸10が外れるのを防止することができる。
よって、実施例3〜6に係る根掛かり防止装置28c,1a,1bにおいて、スリット4aの最適な位置は、アタッチメント部材2の長手方向と略平行であると言える。
なお、本発明に係る糸と環状具の連結構造を適用可能な仕掛としては、すなわち、松葉サルカン5の環状体9、又は、環状具30、又は、環状体を備えた道具、又は部材、に直接又は間接的に連結される釣用の仕掛としては、オモリ付の釣り用テンビン類、アミカゴ類、ブラクリ、ルアー等がある。
さらに、糸10の複数個所のそれぞれに釣用の仕掛を連結する場合、その連結部分のそれぞれに本発明に係る根掛かり防止装置を装着しても良い。
この場合、それぞれの仕掛けの回収率を向上させることができるという効果を有する。
また、本発明に係る根掛かり防止装置は、糸10と他の糸の連結部分に装着することでこれらの連結部分が海底の岩間に挟まる可能性を低減することができるという効果を有する。
なお、この場合、糸10と他の糸の連結部分である結び目や、連結具の直径が第1の貫通孔3a及び第2の貫通孔3bの直径よりも大きくしておく必要がある。
さらに、アタッチメント部材2が合成樹脂等の弾性体で形成された根掛かり防止装置は、根掛かりした場合に、その弾性力及び反発力を発揮して根掛かりの解除に寄与する一方で、アタッチメント部材2にその強度を超えた負荷が加わった際には、アタッチメント部材2自体が破損してその衝撃により根掛かりを解除することもできる。
この場合、海底には破損した根掛かり防止装置の破片が水中に残されてしまうが、例えば釣りをする場合、錘17を含む釣り用テンビン16等の仕掛が海底に遺棄される場合に比べて、環境への負荷を大幅に小さくすることができるという効果を有する。
さらに、本発明に係る根掛かり防止装置を例えば、生分解性プラスチックにより形成した場合には、根掛かり防止装置が万一破損した場合の環境への負荷を最小限度にすることができる。
従って、本発明に係る根掛かり防止装置を装着しない場合、例えば、図21,22に示すような場合、釣りの最中に根掛かりした際に釣り用テンビン16等の仕掛を回収することのできる確率はほぼ0%である。これに対し、本発明に係る根掛かり防止装置を用いた糸と環状具の連結構造によれば、糸10に連結される部材や道具の回収率を概ね80%以上にすることができる。
以下に本発明の実施例8に係る糸と環状具の連結構造について図16を参照しながら詳細に説明する。(特に請求項11に対応。)
図16は本発明の実施例8に係る糸と環状具の連結構造の一例を示す斜視図である。なお、図1乃至15に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。また、図16においては、図1に示す根掛かり防止装置28aを用いた場合を例に挙げて説明しているが、これ以外にも、実施例2〜7に記載の根掛かり防止装置、あるいは、実施例2〜7の根掛かり防止装置の特徴的な構成を複数組み合わせた根掛かり防止装置を用いることも可能である。
図16に示すように、実施例8に係る糸と環状具の連結構造12fは、糸10に環状具30を介して連結糸11を接続したものに、例えば、実施例1に係る根掛かり防止装置28aを装着し、糸10と連結糸11に引張力を作用させて水平(略水平の概念も含む)にした場合に、アタッチメント部材2の湾曲する底面2cが鉛直上向き(図16中の符号Uで示す方向)に、アタッチメント部材2の両端部2d,2dが鉛直下向き(図16中の符号Rで示す方向)になるよう構成したものである。
言い換えると、実施例8に係る糸と環状具の連結構造12fにおいては、実施例1に係る根掛かり防止装置28aにおいて第1の貫通孔3aと第2の貫通孔3bを結んで中心線を形成した場合(この場合、中心線は貫通孔3aや第2の貫通孔3bと同じ直径を有する。)に、その重心がこの中心線を越えてアタッチメント部材2の両端部2d,2d側にくるように構成したものである。
より具体的には、たとえば、実施例1に係る根掛かり防止装置28aを糸10に環状具30を介して連結糸11を接続したものに装着した場合に、アタッチメント部材2の上面2aの最も凹んだ場所から糸10又は連結糸11までの最短距離が小さくなるように第1の貫通孔3aと第2の貫通孔3bを形成すればよい。
実施例8に係る糸と環状具の連結構造12fを用いた場合、先に述べた図12(c)に示すタイプ3の状態で常に(「略常に」の概念を含む。)根掛かりが起こり、図14(a)〜(c)に示す手順で根掛かりが解除される。
このとき、糸10に直接又は間接的に接続される道具又は部材が、障害物である岩場20から引き離されるように回動運動することで、根掛かりが解除される確率を高めることができる。
この結果、糸10に直接又は間接的に接続される道具又は部材の回収率を高めることができるという効果を有する。
なお、実施例8に係る糸と環状具の連結構造12fにおいては、糸10が引き上げられる側に配されるアタッチメント部材2端部2dから第1の貫通孔3aまでの距離Sを、もう一方の端部2dから第2の貫通孔3bまでの距離Tよりも大きくすることで、アタッチメント部材2を障害物の隙間に一層入り難くすることができるという効果を有する。
また、図16ではアタッチメント部材2の湾曲内側に環状具30とそれに緊縛される糸10の結び目10aを収容する場合を例に挙げて説明しているが、例えば、図3に示すように、アタッチメント部材2の第2の貫通孔3bの外側に環状具30を配置してもよい。
すなわち、環状具30と糸10の結び目10aから形成される連結部分において糸10が引き上げられる側にアタッチメント部材2を配置してもよい。
この場合も、糸10に直接又は間接的に接続される道具又は部材の回収率を向上させるという効果を有する。
ここで、図17及び図18を参照しながら実施例1に係る糸と環状具の連結構造12aの変形例について説明する。
図17は本発明の実施例1に係る糸と環状具の連結構造の変形例1を示す斜視図であり、図18は本発明の実施例1に係る糸と環状具の連結構造の変形例2を示す斜視図である。なお、図1乃至図16に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
実施例1に係る糸と環状具の連結構造29a1は、図17に示すような形態としてもよい。すなわち、実施例1に係る根掛かり防止装置28aの湾曲内側に、環状具30と隣り合うように、例えば、オモリ31を収容してもよい。
この場合、オモリ31は第1の貫通孔3a側に配置しても、第2の貫通孔3b側に配置してもよい。
このような変形例1に係る糸と環状具の連結構造によれば、オモリ31が水中の障害物の隙間に入り込んで根掛かりするのを防止することができるという効果を有する。
また、実施例1に係る糸と環状具の連結構造29a2は、図18に示すような形態としてもよい。すなわち、実施例1に係る根掛かり防止装置28a2の第2の貫通孔3bとその外側に配置される環状具30の間に例えば、オモリ31を配置してもよい。
このような変形例2に係る糸と環状具の連結構造によれば、オモリ31が水中の障害物の隙間に入り込んで根掛かりするのを防止することができるという効果を有する。
なお、図17,18においては、実施例1に係る根掛かり防止装置28aを用いた場合を例に挙げて説明しているが、実施例1に係る根掛かり防止装置28aに代えて、実施例2〜7に係る根掛かり防止装置や、実施例1〜7に係る根掛かり防止装置を特徴付ける構成を様々に組み合わせた根掛かり防止装置を用いてもよい。
いずれの場合も、図17,18に示す糸と環状具の連結構造と同様の作用・効果を有する。
図19を参照しながら本発明の実施例9に係る根掛かり防止装置について詳細に説明する。(特に請求項12に対応。)
図19は本発明の実施例9に係る根掛かり防止装置の側面図である。なお、図1乃至図18に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図19に示すように、本発明の実施例9に係る根掛かり防止装置32は、C字形(略C字形の概念も含む。)に湾曲したアタッチメント部材2の長手方向の端部2d1近傍にアタッチメント部材2の厚み部分を貫通する貫通孔38を形成し、他の端部2d2の先端に疑似餌33(ルアー)を取設し、さらに、この疑似餌33においてアタッチメント部材2が接続される側の端部34aに環状具35を設けたものである。
また、実施例9に係る根掛かり防止装置32においては、疑似餌33の胴部や他の端部34bに環状具36が設けられており、それぞれに鉤37が取り付けられている。
このような、実施例9に係る根掛かり防止装置32を使用する際には、アタッチメント部材2の側面2b側から貫通孔38に糸10を挿通してアタッチメント部材2の湾曲内側(上面2a側)に導出させ、同じくアタッチメント部材2の湾曲内側に配置される環状具35に糸10の端部を緊縛すればよい。
このような実施例9に係る根掛かり防止装置32によれば、上述の実施例1に係る根掛かり防止装置28aの場合と同様に、環状具35とそれに緊縛される糸10の結び目10aがアタッチメント部材2の湾曲内側に(上面2a側に)収容されることで、これらが水中において障害物の隙間に入り込むのを防止することができる。
また、アタッチメント部材2が厚みを有し、その側面2bから底面2cが滑らかな曲面状に形成されることで、アタッチメント部材2自体を障害物の隙間に入り込み難くすることができる。
この結果、実施例9に係る根掛かり防止装置32が根掛かりするのを防止することができ、疑似餌33の回収率を大幅に向上することができる。
また、上記実施例9に係る根掛かり防止装置32においては、アタッチメント部材2の端部2d1と貫通孔38を結ぶように、例えば、図4に示すようなスリット4aを形成してもよい(図示せず)。この場合、糸10への根掛かり防止装置32の装着を容易にすることができるという効果を有する。
また、上記実施例9に係る根掛かり防止装置32のアタッチメント部材2の端部2d1に、図7に示すような肉厚部13を形成してもよい(図示せず)。この場合、端部2d1の表面積が大きくなるので、根掛かり防止装置32の根掛かり解除効果を高めたり、アタッチメント部材2を障害物の隙間に一層入り難くすることができるという効果を有する。
また、上記実施例9に係る根掛かり防止装置32のアタッチメント部材2の胴部に図3に示すような長孔14を形成してもよい(図示せず)。このとき、アタッチメント部材2を弾性を有する材料で構成することで、その弾性力を向上することができるという効果を有する。
なお、アタッチメント部材2の端部2d1にスリット4aと肉厚部13の両方を形成したり、これらに加えてアタッチメント部材2の胴部に長孔14を形成してもよい。
この場合、スリット4aや肉厚部13、長孔14を備えることによる有利な効果の同時に発揮させることができる。
また、アタッチメント部材2を弾性を有する材質で構成することで、図13や図14に示すような弾性力を利用した根掛かり解除効果を発揮させることができる。この場合、実施例9にかかる根掛かり防止装置32の回収率を一層向上させることができる。
なお、実施例9に係る根掛かり防止装置32においては、魚の形を模した疑似餌33を取り付けた場合を例に挙げて説明しているが、疑似餌33は必ずしもこの形状である必要はなく、例えばイカ角等を用いることが可能である。
図20を参照しながら本発明の実施例9に係る根掛かり防止装置について詳細に説明する。(特に請求項13に対応。)
図20(a)本発明の実施例10に係る根掛かり防止装置の概念図であり、(b)は図20(a)中のA7−A7線矢視断面図である。また、(c)は図20(b)中のB7−B線矢視断面図である。なお、図1乃至図19に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図20(a)〜(c)に示すように、実施例10に係る根掛かり防止装置39は、その長手方向における断面がD字型(略D字型の概念も含む。)を成すアタッチメント部材40の一の端部40a1近傍から他の端部40a2近傍に向って直線状の貫通孔が形成されるものである。なお、本願において、断面がD字型とは、Dの文字の線の部分のみならず、その内部も含めたいわゆるかまぼこ型の意味である。
より具体的には、実施例10に係る根掛かり防止装置39は、一対の半月形の側面40b,40bを有する半月体状のアタッチメント部材40からなり、その上面40d(図20(a)〜(c)では紙面下方に配置される面)には平面が、その底面40c(図20(a)〜(c)では紙面上方に配置される面)にはC字型に湾曲する曲面がそれぞれ形成され、その角部は面取りされて滑らかな曲面が形成されるものである。
言い換えると、実施例10に係る根掛かり防止装置39は、実施例1に係るアタッチメント部材2の湾曲内側の空間が、アタッチメント部材2を構成する材質で埋められてアタッチメント部材40を成し、第1の貫通孔3aと第2の貫通孔3bとがつながった1つの貫通孔41が形成されるものである。
このような実施例10に係る根掛かり防止装置39において、アタッチメント部材40の幅Qは、より詳細には、糸10が引き上げられる側に配置されるアタッチメント部材40の端部40a1の幅Qは、実施例1に記載の根掛かり防止装置28aの場合と同様の理由により、貫通孔41の直径の少なくとも3倍以上であることが望ましい。
このような実施例10に係る根掛かり防止装置39は、糸10の直径に比べて十分な幅を有する塊状であるので、それ自体が水中の障害物の隙間に入り込み難いという作用を有する。
このため、糸10と環状具30の連結部分において、環状具30への糸10の結び目10aの直前に実施例10に係る根掛かり防止装置39を配置することで、結び目10aや環状具30が水中の障害物の隙間に侵入して根掛かりが生じるのを防止することができるという効果を有する。
この結果、環状具30に連結糸11を介して、あるいは、直接連結される部材や道具を水中で糸10により操作した際に、その回収率を高めることができるという効果を有する。
また、図20(a),(b)に示すような、糸10と環状具30の連結部分に根掛かり防止装置39を装着したものを実施例10に係る糸と環状具の連結構造42とすると、この実施例10に係る糸と環状具の連結構造42は、実施例1に係る糸と環状具の連結構造29a2と同様の作用・効果を有する。
さらに、特に実施例10に係る根掛かり防止装置39においては、貫通孔41において糸10が引き上げられる側に配置される開口41aを端部40a1からやや離れた位置に形成することで、根掛かり防止装置39を装着して糸10を水平にした場合に、アタッチメント部材40の端部40a1,40a2が鉛直下方側に向くようにすることができる。
この場合、実施例10に係る糸と環状具の連結構造42が根掛かりを起した場合に、実施例8に係る糸と環状具の連結構造12fの場合と同様に、糸10に直接又は間接的に接続される道具又は部材が、障害物である岩場20から引き離されるように回動運動する可能性が高まり、根掛かりが解除される確率を高めることができるという効果を有する。
また、実施例10に係る根掛かり防止装置39のアタッチメント部材40を、例えば、鉛やタングステン等の比重の大きな金属で構成した場合、釣具の分野において、根掛かり防止機能とオモリの機能を兼ね備えたものにすることができるという効果を有する。
この場合、C字形に加工する場合に比べてアタッチメント部材40の加工が容易になるので、製造にかかるコストを低減することが出来る。
また、根掛かり防止装置がオモリの機能を兼ねることで、釣りをする際に使用する道具の数を少なくすることができるという効果も有する。
本発明に係る根掛かり防止装置及びそれを用いた糸と環状具の連結構造は、糸と環状具の連結部分に装着することで、糸に接続される部材や道具を水上から操作した際の部材や道具の回収率を向上させることができるものであり、釣り具や船舶に関する分野において利用の可能性が高い。
(a)は本発明の実施例1に係る根掛かり防止装置の平面図である。(b),(c)は図1(a)中のA5−A5線矢視断面図である。(d)は図1(a)中のB5−B5線矢視断面図である。 本発明の実施例1に係る糸と環状具の連結構造を示す斜視図である。 本発明の実施例1に係る糸と環状具の連結構造を示す斜視図である。 本発明の実施例2に係る根掛かり防止装置の平面図である。 (a)は本発明の実施例3に係る根掛かり防止装置の平面図である。(b)はその側面図である。(c)は図5(a)中のA6−A6線矢視断面図である。 (a)は本発明の実施例4に係る根掛かり防止装置の平面図である。(b)はその側面図である。(c)は図6(a)中のA1−A1線矢視断面図である。(d)は図6(a)中のB1−B1線矢視断面図である。 (a)は本発明の実施例5に係る根掛かり防止装置の平面図である。(b)はその側面図である。(c)は図7(a)中のA2−A2線矢視断面図である。(d)は図7(a)中のB2−B2線矢視断面図である。(e)は図7(b)中のM−M線矢視断面図である。 (a)は本発明の実施例6に係る根掛かり防止装置の平面図である。(b)はその側面図である。(c)は図8(a)中のA3−A3線矢視断面図である。(d)は図8(a)中のB3−B3線矢視断面図である。 (a)は本発明の実施例7に係る根掛かり防止装置の平面図である。(b)はその側面図である。(c)は図9(a)中のA4−A4線矢視断面図である。(d)は図9(a)中のB4−B4線矢視断面図である。 本発明の実施例7に係る糸と環状具の連結構造の一例を示す斜視図である。 本発明の実施例6に係る糸と環状具の連結構造が根掛かりしている様子を示す断面図である。 (a)〜(c)はいずれも本発明に係る糸と環状具の連結構造が根掛かりしている状態を示す概念図である。 (a)〜(c)はいずれも本発明に係る根掛かり防止装置を用いた糸と環状具の連結構造が根掛かりから開放される様子を示す概念図である。 (a)〜(c)はいずれも本発明に係る根掛かり防止装置を用いた糸と環状具の連結構造が根掛かりから開放される様子を示す概念図である。 図14(a)中の符号Mで示す方向から視た矢視図である。 本発明の実施例8に係る糸と環状具の連結構造の一例を示す斜視図である。 本発明の実施例8に係る糸と環状具の連結構造の変形例1を示す斜視図である。 本発明の実施例8に係る糸と環状具の連結構造の変形例2を示す斜視図である。 本発明の実施例9に係る根掛かり防止装置の側面図である。 (a)本発明の実施例10に係る根掛かり防止装置の概念図であり、(b)は図20(a)中のA7−A7線矢視断面図である。また、(c)は図20(b)中のB7−B7線矢視断面図である。 糸と環状具の連結部分が根掛かりしている様子を示す概念図である。 糸と環状具の連結部分が根掛かりしている様子を示す概念図である。
符号の説明
1a〜1e…根掛かり防止装置 2…アタッチメント部材 2a…上面 2b…側面 2c…底面 2d…端部 3a…第1の貫通孔 3b…第2の貫通孔 4a,4b…スリット 5…松葉サルカン 6…環状具 6a…台座 7…軸 8…掛着端 9…環状体 10…糸(釣糸、紐、ロープ、綱) 10a…結び目 11…連結糸 11a…結び目 12a〜12f…糸と環状具の連結構造 13…肉厚部 14…長孔 15…接続具 16…釣り用テンビン 17…錘 18…釣糸 19…鉤 20…岩場 21…結び目 22〜24…開口 25…接触点 26…ヨリモドシ 27…環状具 28a〜28c…根掛かり防止装置 29a〜29c…糸と環状具の連結構造 30…環状具 31…オモリ 32…根掛かり防止装置 33…疑似餌 34a,34b…端部 35…環状具 36…環状具 37…鉤 38…貫通孔 39…根掛かり防止装置 40…アタッチメント部材 40a1, 40a2…端部 40b…側面 40c…底面 40d…上面 41…貫通孔 41a,41b…開口 42…糸と環状具の連結構造

Claims (13)

  1. 糸と環状具の連結部分が根掛かりするのを防止するための根掛かり防止装置であって、
    前記根掛かり防止装置は、C字型に湾曲したアタッチメント部材と、前記アタッチメント部材の長手方向における両端近傍において前記アタッチメント部材の厚み部分を貫通する第1及び第2の貫通孔とを有することを特徴とする根掛かり防止装置。
  2. 前記アタッチメント部材を側面視した場合に、前記第1及び前記第2の貫通孔は、その中心線が略同一線上に配置されることを特徴とする請求項1に記載の根掛かり防止装置。
  3. 前記アタッチメント部材の長手方向における両端のうち、前記糸が引き上げられる側に配置される側の端部は、前記アタッチメント部材の前記両端を除く胴部よりも太径の厚肉部を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の根掛かり防止装置。
  4. 前記アタッチメント部材は、その胴部の厚み部分を貫通する長孔を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の根掛かり防止装置。
  5. 前記第1の貫通孔は、前記第1の貫通孔と前記アタッチメント部材の側面とを結ぶ第1のスリットを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の根掛かり防止装置。
  6. 前記第1及び第2の貫通孔は、前記第1,第2の貫通孔のそれぞれと前記アタッチメント部材の側面とを結ぶ第1,第2のスリットを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の根掛かり防止装置。
  7. 前記第1のスリットは、前記アタッチメント部材の長手方向と平行に形成されることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の根掛かり防止装置。
  8. 前記アタッチメント部材は、長手方向両端の間隙を狭める方向に弾性収縮することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の根掛かり防止装置。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の根掛かり防止装置の湾曲内側に、環状具及びそれに緊縛される第1の糸の結び目、又は、環状具を備えた部材及び前記環状具に緊縛される第1の糸の結び目、を収容し、
    前記第1の貫通孔に、前記第1の糸を挿通し、
    前記第2の貫通孔に、前記環状具に緊縛される第2の糸、又は、前記環状具に連設される棒状の前記部材、又は、前記部材に直接又は間接的に緊縛される第2の糸、を挿通することを特徴とする糸と環状具の連結構造。
  10. 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の根掛かり防止装置に形成される第1及び第2の貫通孔に糸を挿通し、
    前記第2の貫通孔から導出される前記糸に、環状具、又は、環状具を備えた部材、を接続することを特徴とする糸と環状具の連結構造。
  11. 前記根掛かり防止装置の第1及び第2の貫通孔を結ぶ中心線を基準とした場合に、前記根掛かり防止装置の重心位置は、前記中心線から前記アタッチメント部材の湾曲部分側には存在せず、前記中心線から前記アタッチメント部材の両端部側に存在することを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の糸と環状具の連結構造。
  12. 糸と環状具の連結部分が根掛かりするのを防止するための根掛かり防止装置であって、
    前記根掛かり防止装置は、C字型に湾曲したアタッチメント部材と、前記アタッチメント部材の長手方向における一の端部側に前記アタッチメント部材の厚み部分を貫通するように形成される貫通孔と、前記アタッチメント部材の他の端部に設けられる疑似餌とを有し、
    前記疑似餌の前記アタッチメント部材側に配置される端部は環状具を備えることを特徴とする根掛かり防止装置。
  13. 糸と環状具の連結部分が根掛かりするのを防止するための根掛かり防止装置であって、
    前記根掛かり防止装置は、その長手方向における断面がD字型を成すアタッチメント部材と、前記アタッチメント部材の長手方向における一の端部近傍から他の端部近傍に向って形成される貫通孔とを有することを特徴とする根掛かり防止装置。
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