JP2006141349A - 生簀 - Google Patents

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Abstract

【課題】より速く曳航した場合であっても、収容した魚類の逃避を防止すると共に前記魚類に損傷を与えることを可及的に防止し得、また、魚類の搬入・搬出作業を容易・安全に行うことができる生簀を提供する。
【解決手段】一端を塞止した筒状の生簀網1の他端は、複数の浮子3を取付けた生簀枠2に固定してあり、この生簀枠2に網蓋4が固定してあり、生簀網1に、複数の円形の支持枠5が固定してある。また、生簀網1の周面に、曳航中に生簀網に作用する力を受ける複数の力綱9が生簀網1の長手方向へ延設してあり、各力綱9の一端はそれぞれ、ステム10に着脱可能に連結してある。
【選択図】図1

Description

本発明は、搬入された活魚類を水中で移送することができる生簀に関する。
漁獲した魚類は、生きた状態の活魚で出荷した方がより多くの利益を得ることができるため、それら魚類を漁場から港まで傷つけることなく、比較的短い時間で移送することが重要である。そのため、従来より、魚を育てる養殖又は魚を一時的に保存する蓄養を行うべく構成された生簀、又は、魚槽を内臓する活魚運搬船が利用されていた。
しかし、活魚運搬船を利用する場合、その建造に多額のコストが要する上に、活魚運搬船の運転及び維持にも多くのコストを要するという問題があった。
一方、従来の生簀は、複数の浮子を取り付けた上部開口枠に有底筒状の生簀網を垂下させてなり、かかる生簀を利用する場合、生簀の上部開口枠に曳き綱を繋止し、曳き綱によって生簀を横方向へ移動させるのであるが、生簀の移動速度が1.8km/時(1ノット)程度になると、生簀網が移送方向とは反対側へ波形状に変形するため、内部に収容した魚の泳ぎが遮られ、魚の活力が低下するのに加え、変形した生簀網に魚が接触し、魚体が損傷を受けて商品価値が低下するという問題があった。そのため、0.9km/時程度の速度で生簀を移動させざるを得ず、一般的に18km(10海里)から36km(20海里)程度隔てた漁場から港まで生簀を移動させるのに20時間から40時間を要するので、実用的ではなかった。
そのため、後記する特許文献1には、次のような生簀が開示されている。即ち、生簀は、矩形箱の生簀網の上部開口に臨む部分に複数の浮子を取り付けると共に、この生簀網の一短辺がわ面たる正面を取り囲む両側面の上下隅部及び底面の左右隅部にそれぞれ、キャンバス地を用いてなるカイト部を固定してなり、生簀網の正面下縁には錘が垂下してある。前述したカイト部は、鯉のぼりを縦断した形状をなしており、半円形の開口部は生簀網の正面と略面一にしてある。そして、生簀の正面の四隅に曳綱を繋止し、この曳綱によって生簀を曳航するようにしてある。
このような生簀では、生簀の曳航によって生じる水流が各カイト部に衝突して、生簀の外側方向へ移動させる力が各カイト部に発生し、これによって生簀網の正面が左右方向及び下方向へ展張されるため、曳航時に変形し易い生簀の正面の形状を可及的に維持することができ、より早い速度で生簀を曳航することが可能になる。
特開2002−360112号公報(図1)
しかしながら、前述した特許文献1に開示された生簀にあっては、次のような問題があった。即ち、生簀の正面の両側部が、深さ方向の中途部分が後方へ膨らむ「く」字形状に湾曲変形するため、両側面の上下隅部に取り付けた各カイト部には、左右方向へ移動させる力以外にそれぞれ、上方向及び下方向へ移動させる力が発生する。この生簀の正面の湾曲変形する位置は、波及び海流等の外部要因によって変化するため、生簀の正面の上下方向へ作用する力のバランスが崩れる場合があった。また、同様に、生簀の正面の左右方向へ作用する力のバランスが崩れる場合もあった。従って、前者の場合は、生簀の開口部の一部が沈降するので、収容した魚類が生簀の外へ逃避し、後者の場合は、曳航中の生簀網が左右蛇行するので、収容した魚類が生簀網に衝突する。
更に、各カイトは、曳航時に生簀網の正面を展張させる作用を奏するものの、生簀網の他の部分にはそのような作用を奏さないため、曳航時の生簀網は、正面から後面に向かってその縦断面積が漸減する角錘形状になる。そのため、生簀網の後面側に向かうに従って魚類が遊泳し得る領域が狭くなる一方、曳航時の生簀網の正面は後面側へ膨らむため、魚類の遊泳の障害になり、これによって、収容された魚類同士が衝突する事故、及び当該魚類が生簀網に衝突する事故が多く発生する。加えて、生簀網の正面以外の部分は、波及び海流等の外部要因により、容易に蛇行するため、前述した事故は更に多く発生する。
従って、曳航速度を上昇させるには限度があった。
一方、前述したカイト部の作用は生簀が曳航されている場合にしか生ぜず、静止時には生じないため、漁獲した魚類を生簀内に搬入する場合、及び、移送後に生簀の曳航を停止した場合、生簀の形状を維持するこができない。そのため、生簀に魚類を搬入・搬出する作業が困難であると共に、収容した魚類が変形した生簀網に接触して損傷を蒙るという問題もあった。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、より速く曳航した場合であっても、収容した魚類の逃避を防止すると共に前記魚類に損傷を与えることを可及的に防止し得、また、魚類の搬入・搬出作業を容易・安全に行うことができる生簀を提供する。
請求項1記載の本発明は、一端を塞止した筒状の生簀網の他端から内部へ魚類を収容し、前記生簀網を曳航することによって収容した魚類を移送可能になした生簀において、前記生簀網の他端は、浮力を付与した環状の生簀枠に固定してあり、この生簀枠に、当該生簀枠の開口を開閉可能に塞止する網蓋が固定してあり、前記生簀網に、適宜の立体形状に生簀網を支持する支持枠が固定してあり、曳航中に生簀網に作用する力を受けるべく、生簀網の周面にその周方向と交わる方向へ延設した複数の力綱が、生簀網の周方向へ距離を隔てて配してあり、各力綱の一端はそれぞれ、生簀網を曳航する曳航用棒状材に着脱可能に連結してあることを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、前記生簀網の曳航中に、前記生簀枠を沈降させる沈降手段を備えることを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、前記生簀網の曳航中に、前記生簀枠の蛇行を防止する蛇行防止部が設けてあることを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、前記沈降手段は、前記生簀枠又はその近傍に台形状の布状部材を、その上底部分が先端になるように垂下し、この布状部材の先端部に、少なくとも2本の張り綱の一端を布状部材の横方向へ距離を隔てて固定してなり、前記蛇行防止部は、前記布状部材の両斜辺部分を起立させて構成してあり、曳航中、前記布状部材が水流に抗して展張するようにしてあることを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、前記曳航用棒状材は、前記生簀網の一端に対向配置してあることを特徴とする。
請求項6記載の本発明は、前記生簀枠は四角形にしてあることを特徴とする。
請求項7記載の本発明は、前記支持枠は円形にしてあり、複数の支持枠を前記生簀網の中心軸の軸長方向へ距離を隔てて配してあることを特徴とする。
請求項1記載の本発明では、一端を塞止した筒状の生簀網の他端は、浮力を付与した環状の生簀枠に固定してあるため、静止時において、生簀枠が海面に浮上して、生簀網の他端から生簀網内へ容易に魚類を収納させることができる。また、この生簀枠に、当該生簀枠の開口を開閉可能に塞止する網蓋が固定してあるため、生簀網の曳航中、網蓋を閉じることによって、生簀網内の魚類が外へ逃避することが防止される。
更に、生簀網に、適宜の立体形状に生簀網を支持する支持枠が固定してあるため、曳航中及び静止時において、生簀網の立体形状が維持され、生簀網によって魚類が損傷されることが防止される。
また、生簀網の周面にその周方向と交わる方向へ延設した複数の力綱が、生簀網の周方向へ距離を隔てて配してあり、各力綱の一端はそれぞれ、生簀網を曳航する曳航用棒状材に着脱可能に連結してあるため、各力綱及び曳航用棒状材によって、曳航中に生簀網に作用する力を受けることができ、曳航中に生簀網が変形することが更に防止される。
従って、より速く曳航しても、収容した魚類の逃避を防止すると共に前記魚類に損傷を与えることを可及的に防止することができる。
請求項2記載の本発明では、生簀網の曳航中に、生簀枠を沈降させる沈降手段を備えるため、浮力が付与された生簀枠が、曳航中に海面上に浮き上がることが防止され、収容した魚類の遊泳スペースの減少を防止することができる。また、曳航中に生簀枠が海面上に浮き上がった場合、波及び渦が発生して、魚類同士の衝突を招来するが、沈降手段によって生簀枠が沈降されるため、そのような事故の発生が防止される。
請求項3記載の本発明では、生簀網の曳航中に、生簀枠の蛇行を防止する蛇行防止部が設けてあるため、生簀枠の蛇行に伴う生簀網の蛇行も防止され、これによって、生簀網へ魚類が衝突することも防止される。
請求項4記載の本発明では、沈降手段は、前記生簀枠又はその近傍に台形状の布状部材を、その上底部分が先端になるように垂下し、この布状部材の先端部に、少なくとも2本の張り綱の一端を布状部材の横方向へ距離を隔てて固定してなり、前記蛇行防止部は、前記布状部材の両斜辺部分を起立させて構成してあり、曳航中、前記布状部材が水流に抗して展張するようにしてあるため、かかる沈降手段によって水流が遮られる一方、生簀網及び生簀枠の周囲の布状部材が展張していない部分の水流はスムーズであり、このような水流の差によって沈降力が生じる。これによって、前同様、収容した魚類の遊泳スペースの減少を防止することができると共に、魚類同士が衝突することを防止することができる。
一方、曳航を停止した静止時にあっては、沈降手段は沈降作用を奏さない。従って、沈降手段として錘を用いた場合のように、沈降手段を取り外す作業を行なうことなく、生簀枠は水面に浮上し、魚類の搬入・搬出作業を行うことができる。従って、作業効率が高い。
一方、前述した布状部材の両斜辺部分を起立させて構成した両蛇行防止部は、生簀枠に蛇行が生じた場合、蛇行方向側の蛇行防止部の張りが減少して、当該部分の水流がスムーズになる一方、それとは反対側の蛇行防止部は展張状態であるので、水流が遮られ、かかる水流の差によって、蛇行が生じた方向とは反対方向へ生簀枠を復元させる復元力が生じると解される。つまり、生簀枠に蛇行が生じた場合、蛇行が生じた方向とは反対の方向の復元力が生じるため、生簀枠の蛇行が防止される。これによって、前同様、生簀網へ魚類が衝突することが防止される。
ところで、前述した如き布状部材を用いた沈降手段は、廉価な材料を用いて容易に取り付けることができ、製造コストの上昇を可及的に抑制することができる。
請求項5記載の本発明では、曳航用棒状材は、生簀網の一端に対向配置してあるため、曳航中、生簀枠が尾部になり、従って、網蓋が生簀網の外側へ膨らむので、網蓋が収納した魚類に損傷を及ぼすことが回避されるのに加え、網蓋を余裕のある寸法にすることができ、これによって開閉作業を容易に行うことが出来る。
請求項6記載の本発明では、生簀枠は四角形にしてあるため、船と平行になる比較的長い直線状の辺を有するため、魚類の搬入・搬出作業が容易であり、また、前述した沈降手段の取り付けも容易である。
請求項7記載の本発明では、支持枠は円形にしてあり、複数の支持枠を生簀網の中心軸の軸長方向へ距離を隔てて配してあるため、簡単な構成で、生簀網の立体形状をチューブ状に維持することができる。また、円形の支持枠は、他の形状より強度が高いため、外力によって変形し難く、断面寸法を小さくしてより軽量にすることができる。更に、円形の支持枠は、多角形の場合に比べて、生簀網に固定する作業を容易に行うことができる。
本発明の生簀は、一端を塞止した筒状の生簀網の他端から内部へ魚類を収容し、前記生簀網を曳航することによって収容した魚類を移送可能になしてあり、生簀網の他端は、浮力を付与した環状の生簀枠に固定してある。この生簀枠に、当該生簀枠の開口を開閉可能に塞止する網蓋が固定してある一方、前記生簀網に、適宜の立体形状に生簀網を支持する支持枠が固定してある。そして、曳航中に生簀網に作用する力を受けるべく、生簀網の周面にその周方向と交わる方向へ延設した複数の力綱が、生簀網の周方向へ距離を隔てて配してあり、各力綱の一端はそれぞれ、生簀網を曳航する曳航用棒状材に着脱可能に連結してある。
また、生簀網の曳航中に、生簀枠を沈降させる沈降手段を備える。沈降手段としては、錘を用いることもできる。
更に、生簀網の曳航中に、生簀枠の蛇行を防止する蛇行防止部が設けてある。かかる蛇行防止部は、曳航によって生じる水流を利用して、蛇行が生じる方向とは反対の方向へ復元させる復元力を奏するように構成すればよい。
具体的には、前述した沈降手段は、生簀枠又はその近傍に台形状の布状部材を、その上底部分が先端になるように垂下し、この布状部材の先端部に、少なくとも2本の張り綱の一端を布状部材の横方向へ距離を隔てて固定してなり、前記蛇行防止部は、前記布状部材の両斜辺部分を起立させて構成してあり、曳航中、前記布状部材が水流に抗して展張するようにしてある。
なお、かかる布状部材は、沈降手段として作用する部分と、蛇行防止部として作用する部分とを分離させてもよい。この場合、沈降手段は、適宜形状の布状部材を生簀枠又はその近傍に垂下し、この布状部材の先端部に、少なくとも2本の張り綱の一端を布状部材の横方向へ距離を隔てて固定し、曳航中、前記布状部材が水流に抗して展張するように構成される。一方、蛇行防止部は、生簀網の中心軸と交わる方向へ距離を隔てて対向配置した三角形状の2枚の布状部材の一辺をそれぞれ固定し、両布状部材の先端部にそれぞれ張り綱の一端を固定し、曳航中、両布状部材が水流に抗して展張するように構成される。
一方、曳航用棒状材は、生簀網の塞止した一端に対向配置してある。
また、前述した生簀枠は四角形にしてある。
また、前述した支持枠は円形にしてあり、複数の支持枠を生簀網の中心軸の軸長方向へ距離を隔てて配してある。
以下、本発明に係る生簀を図面に基づいて詳述する。
図1は、本発明に係る生簀の分解斜視図であり、図中、2は、正方形状の生簀枠である。生簀枠2は、例えば0.5mから4m程度の長さの4本の金属製のパイプを着脱可能に連結してなり、未使用時には各パイプを分離させて生簀枠2の収納に要するスペースを狭くし得るようにしてある。
なお、生簀枠2の材料は、金属製パイプに限らず、所要の強度を有するものであればよい。また、生簀枠2の形状も正方形に限らず、長方形、多角形又は円形であってもよいが、四角形にした場合、船と平行になる比較的長い直線状の辺を有するため、魚類の搬入・搬出作業が容易であり、また、後述するスタビライザ6の取り付けも容易である。
生簀枠2には複数の浮子3,3,…が取り付けてあり、これら浮子3,3,…の浮力によって、静止時に生簀枠2を海面に浮上させるようになっている。また、生簀枠2には、その開口2aを塞止すべく、端寸筒状の網蓋4の一端が固着してあり、網蓋4の他端は、その開口縁部に環状縫止させた口紐4aによって、巾着状に開閉し得るようになっている。
また、生簀枠2には、例えば3mから12m程度の長さの筒状の生簀網1の他端が固着させてあり、生簀網1の一端は、その開口縁部に環状縫止させた閉止紐1aによって閉止してあり、この閉止紐1aは棒状のステム(曳航用棒状材)10の略中央に繋止してある。
前記生簀網1の長手方向の中途位置には、生簀網1の立体形状をチュウーブ状に維持すべく、複数(図1に示した場合にあっては3つ)の円形の支持枠5,5,5が外嵌固定してあり、支持枠5,5,5の直径は、生簀枠2の一辺の長さと略同じ寸法にしてある。また、相隣る支持枠5,5、5,5の間の寸法、及び前述した生簀枠2に相隣る支持枠5と生簀枠2との間の寸法はそれぞれ同じにしてあり、これによって、生簀Aを曳航する際、各支持枠5,5,5にバランスよく外力が加わるようにしてある。
なお、支持枠5,5,5の形状は円形に限らず、多角形であってもよいが、円形にした場合、他の形状より構造強度が高いため、外力によって変形し難く、断面寸法を小さくしてより軽量にすることができる。また、多角形の場合に比べて、生簀網1に嵌合固定する作業を容易に行うことができるという利点を有している。一方、支持枠5,5,5の直径は互いに異ならせてもよいが、前述した如く支持枠5,5,5の直径を同じにした場合、互いに互換性を有するため、製造コストを低くすることができる。
一方、前述した生簀枠2には、当該生簀枠2を沈降させると共に、曳航時の蛇行を防止するスタビライザ6が固定してある。
図2は、図1に示した生簀Aの部分拡大図であり、スタビライザ6を説明するものである。図2に示した如く、スタビライザ6は、ナイロン製布又はテトロン製布等の合成樹脂製の布を用いてなり、帯状の布の両端部領域をそれぞれ斜断して直角三角形状になし、展開した場合に平面視が台形状にしてある。かかるスタビライザ6の台形の高さ部分の寸法は、例えば30cm程度であり、また、前記台形の上底部分の寸法は、生簀枠2の一辺の長さ寸法と略同じである。更に、スタビライザ6の前記台形の下底であって上底から突出した部分の寸法はそれぞれ、生簀枠2の一辺の1/3〜1/2程度の長さ寸法にしてあり、両部分は後述する如く、蛇行防止部6a,6aとして機能する。
スタビライザ6の前記台形の下底部分には、スタビライザ6を固定するための複数の固定用孔6b,6b,…が適宜の間隔で貫通させてあり、前記台形の上底部両端の近傍には張り綱7,7を係止するための係止孔6c,6cがそれぞれ貫通してある。そして、スタビライザ6の前記台形の下底部分であって上底部分に対応する中間部分を生簀枠2の一辺に対向させた状態で、固定用紐16を固定用孔6b,6b,…内を順に挿通させると共に生簀枠2に巻回させることによって、スタビライザ6を生簀枠2に台形の上底部分を先端にして垂下固定する。また、前記係止孔6c,6cに張り綱7,7の一端が係止してあり、両張り綱7,7の他端は、後述する複数の力綱9,9,9,9の内の近傍の力綱9,9にそれぞれ係止してある。
なお、本実施の形態では、スタビライザ6を生簀枠2に固定した場合について示したが、本発明はこれに限らず、生簀枠2の近傍に配設してもよい。この場合、固定用のフレーム又はブラケット等を用いることができる。これによって、生簀枠2の形状を、四角形以外の多角形、又は円形にすることもできる。
また、図1に示した如く、生簀枠2の四隅には力綱9,9,9,9の一端が繋止してあり、各力綱9,9,9,9の中途部分には、支持枠5,5,5が繋止してある。各力綱9,9,9,9の他端は、生簀網1の塞止された一端側から適宜長だけ延出してあり、この延出された力綱9,9,9,9の他端には、環状のアイ9a,9a,9a,9aが形成してある。そして、各力綱9,9,9,9の他端は、連結綱12,12を介して、ステム10に連結してある。
連結綱12は、二股状の本体の頂点部及び両先端部にそれぞれアイ12a,12a,12aを固定してなり、一方の連結綱12の先端部のアイ12a,12aと、生簀枠2のスタビライザ6が固定された両隅に繋止された一対の力綱9,9のアイ9a,9aとがシャックル20,20によって着脱可能に連結してあり、それ以外の他対の力綱9,9のアイ9a,9aと、他方の連結綱12の先端部のアイ12a,12aとがシャックル20,20によって着脱可能に連結してある。
前述したステム10の両端部にはそれぞれ、2対の環状部10a,10a、10a,10aが設けてあり、ステム10の一端に設けた一方の環状部10aに一方の連結綱12の頂点部のアイ12aがシャックル20によって着脱可能に連結してあり、ステム10の他端に設けた一方の環状部10aに他方の連結綱12の頂点部のアイ12aがシャックル20によって着脱可能に連結してある。
一方、ステム10の両端のそれぞれ他方の環状部12a,12aには、二股状の本体の頂点部及び両先端部にアイ15a,15a,15aを固定してなる曳航用連結綱15の先端部のアイ15a,15aがシャックル20,20によって連結してあり、曳航用連結綱15の頂点部のアイ15aには、船に連結する曳航綱18をシャックル20によって連結させるようになっている。
これによって、生簀Aを曳航する際に生簀網1及び網蓋4に作用する水圧を、ステム10及び力綱9,9,9,9によって受けることができるため、軽量で比較的強度が低い支持枠5,5,5を用いた場合であっても、支持枠5,5,5に破損が生じることが防止される。
なお、本実施の形態では、ステム10は円柱棒状になしてあるが、本発明はこれに限らず、平断面が楕円形の棒状材を用いてもよい。この場合、曳航中にステム10が受ける水圧を低減することができきる。
図3は、図1に示した生簀Aを曳航している状態を説明する説明図であり、図4は、生簀Aを蓄養用として使用している状態を説明する説明図である。なお、図中、図1に示した部分に対応する部分には同じ番号を付してその説明を省略する。
船上で、力綱9,9,9,9とステム10とを連結綱12,12を介して連結すると共に、曳航綱18とステム10とを曳航用連結綱15を介して連結しておき、更に、塞止綱1aもステム10に繋止しておく。なお、網蓋4は開いておく。漁場で魚類が漁獲されると、生簀網1及びステム10を船上から水中へ投入する。このとき、生簀枠2に取り付けた浮子3,3,…の浮力によって、生簀枠2が水面に浮上する一方、支持枠5,5,5が沈降して、生簀網1が縦姿勢に維持される。この状態で、漁獲した魚類を生簀枠2の開口2aから内部へ搬入した後、口紐4aによって網蓋4を閉止する。
そして、船Sに連結した曳航綱18を船Sで牽引すると、図3に示した如く、生簀網1が横転する一方、スタビライザ6が水流に抗して展張すると共に、スタビライザ6が水流を遮る作用によって生簀網1が、スタビライザ6が安定する姿勢、即ち、横転した生簀網1の底部スタビライザ6がに位置する姿勢に回転する。そして、生簀網1の底部の水流がスタビライザ6に衝突して流れが遮られるため沈降力が生じて、生簀枠2が浮子3,3,…の浮力に抗して水面下に沈降し、この状態で、ステム10及び力綱9,9,9,9を介して生簀網1が曳航される。
このとき、生簀枠2に蛇行が生じた場合、スタビライザ6に設けた両蛇行防止部6a(6a)にあっては、蛇行方向側の蛇行防止部6aの張りが減少して、当該部分の水流がスムーズになる一方、それとは反対側の蛇行防止部6aは展張状態であるので、水流が遮られ、かかる水流の差によって、蛇行が生じた方向とは反対方向へ生簀枠2を復元させる復元力が生じる。このように、蛇行防止部6a(6a)には、生簀枠2に蛇行が生じた場合、蛇行が生じた方向とは反対の方向の復元力が生じるため、生簀枠2の蛇行が防止される。
そして、目的地まで生簀網1を曳航した後、ステイ10に繋止させてある閉止紐1aを解くと共に、連結綱12,12と力綱9,9,9,9とを切り離す。これによって、図4に示した如く、浮子3,3,…の浮力によって生簀枠2が水面に浮上する一方、支持枠5,5,5が沈降して生簀網1が縦姿勢になる。そして、移送した魚類を出荷するときまで生簀網1内で蓄養する。
本発明に係る生簀の分解斜視図である。 図1に示した生簀の部分拡大図である。 図1に示した生簀を曳航している状態を説明する説明図である。 生簀を蓄養用として使用している状態を説明する説明図である。
符号の説明
1 生簀網
1a 閉止紐
2 生簀枠
2a 開口
3 浮子
4 網蓋
4a 口紐
5 支持枠
6 スタビライザ
6a 蛇行防止部
7 張り綱
9 力綱
10 ステイ
12 連結綱
15 曳航用連結綱
18 曳航綱
A 生簀
S 船

Claims (7)

  1. 一端を塞止した筒状の生簀網の他端から内部へ魚類を収容し、前記生簀網を曳航することによって収容した魚類を移送可能になした生簀において、
    前記生簀網の他端は、浮力を付与した環状の生簀枠に固定してあり、この生簀枠に、当該生簀枠の開口を開閉可能に塞止する網蓋が固定してあり、前記生簀網に、適宜の立体形状に生簀網を支持する支持枠が固定してあり、曳航中に生簀網に作用する力を受けるべく、生簀網の周面にその周方向と交わる方向へ延設した複数の力綱が、生簀網の周方向へ距離を隔てて配してあり、各力綱の一端はそれぞれ、生簀網を曳航する曳航用棒状材に着脱可能に連結してあることを特徴とする生簀。
  2. 前記生簀網の曳航中に、前記生簀枠を沈降させる沈降手段を備える請求項1記載の生簀。
  3. 前記生簀網の曳航中に、前記生簀枠の蛇行を防止する蛇行防止部が設けてある請求項2記載の生簀。
  4. 前記沈降手段は、前記生簀枠又はその近傍に台形状の布状部材を、その上底部分が先端になるように垂下し、この布状部材の先端部に、少なくとも2本の張り綱の一端を布状部材の横方向へ距離を隔てて固定してなり、前記蛇行防止部は、前記布状部材の両斜辺部分を起立させて構成してあり、曳航中、前記布状部材が水流に抗して展張するようにしてある請求項3記載の生簀。
  5. 前記曳航用棒状材は、前記生簀網の一端に対向配置してある請求項1から4のいずれかに記載の生簀。
  6. 前記生簀枠は四角形にしてある請求項1から5のいずれかに記載の生簀。
  7. 前記支持枠は円形にしてあり、複数の支持枠を前記生簀網の中心軸の軸長方向へ距離を隔てて配してある請求項1から6のいずれかに記載の生簀。
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