JP2009170602A - 半導体発光素子およびそれを用いた光ファイバ増幅器 - Google Patents

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Abstract

【課題】環境温度が85℃程度の高温であっても、温度制御なしで100mWより大きな光出力を得ることが可能な半導体発光素子およびそれを用いた光ファイバ増幅器を提供する。
【解決手段】InPからなる半導体基板11と、半導体基板11上に形成され、井戸層14aと障壁層14bが交互に積層されたInGaAsPからなる活性層14と、活性層14の終端部であって、半導体基板11を劈開することによって形成された前端面22aおよび後端面22bとを備え、障壁層14bが0.5%以下の引張歪を有し、井戸層14aの層数が5層以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体発光素子およびそれを用いた光ファイバ増幅器に係り、特に、50℃以上の高温環境で使用される半導体発光素子およびそれを用いた光ファイバ増幅器に関する。
近年、長距離かつ大容量の光通信システムが実用化されており、その長距離化および大容量化に大きな役割を果たしているのが光ファイバ増幅器である。光ファイバ増幅器は、光電変換を行わずに光を直接増幅することが可能な装置である。石英系光ファイバ中での損失が最も小さい1.55μm帯の光信号を増幅するために用いられる光ファイバ増幅器としては、エルビウム添加ファイバ増幅器(EDFA:Erbium Doped Fiber Amplifier)が挙げられる。
このEDFAの励起光源として用いられる波長0.98μm帯または1.48μm帯の励起光を発光する半導体発光素子は高い環境温度の下で用いられる。このため、通常半導体発光素子は温度制御素子により動作温度を制御している。あるいは、高温特性に優れているAlGaInAs系半導体発光素子が採用されていたが、AlGaInAs系半導体発光素子は技術的に成熟したInGaAsP系半導体発光素子よりも長期信頼性には懸念があった。
そこで、井戸層と障壁層が交互に積層された多重量子井戸(MQW)構造を有し、井戸層の歪を適切な値に設定することにより、高温環境での使用を可能としたInGaAsP系化合物半導体からなる活性層を有する半導体発光素子が提案されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
特許第3592730号明細書([0006]、図4) 特開平6−5954号公報([0031]−[0034]、図4)
しかしながら、特許文献1および2に開示された従来の半導体発光素子においては、高温環境においてできるだけ低い駆動電流領域(例えば400mA以下)で100mWよりも高い光出力を得る場合には、高温飽和を抑えるために、ペルチェ素子などの冷却素子によって温度制御を行わなければならないという課題があった。
本発明は、従来の課題を解決するためになされたものであって、環境温度が85℃程度の高温であっても、温度制御なしで100mWより大きな光出力を低い駆動電流領域で得ることが可能な半導体発光素子およびそれを用いた光ファイバ増幅器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の半導体発光素子は、InPからなる半導体基板と、前記半導体基板上に形成され、井戸層と障壁層が交互に積層されたInGaAsPからなる活性層と、を備える半導体発光素子において、前記障壁層が0.5%以下の引張歪を有し、前記井戸層の層数が5層以下であることを特徴とする構成を有している。
この構成により、環境温度が85℃程度の高温であっても温度制御なしで低駆動電流領域で100mWより大きな光出力を得ることができる。
また、本発明の半導体発光素子は、前記活性層が劈開によって形成された第1および第2の端面を有し、前記第1および第2の端面間の距離が1000〜1200μmである構成を有していてもよい。
また、本発明の半導体発光素子は、環境温度25〜85℃において、特性温度T0が60K以下であってもよい。
また、本発明の半導体発光素子は、前記第1の端面の反射率が20%未満であってもよい。
また、本発明の光ファイバ増幅器は、上記の半導体発光素子と、入力信号光と前記半導体発光素子から出射された励起光とを重畳する光結合器と、前記光結合器によって重畳された前記入力信号光と前記励起光との重畳光を増幅して出力信号光として出力する増幅用光ファイバとを含む構成を有している。
この構成により、温度制御を行うことなく光信号を増幅することができる。
本発明は、障壁層の引張歪を0.5%以下、井戸層の層数を5層以下とすることにより、環境温度が85℃程度の高温であっても、温度制御なしで100mWより大きな光出力を得ることが可能な半導体発光素子およびそれを用いた光ファイバ増幅器を提供することができるものである。
以下、本発明に係る半導体発光素子の実施形態について、図面を用いて説明する。
本発明に係る半導体発光素子の第1の実施形態を図1に示す。図1(a)は半導体発光素子1の構成を示す斜視図であり、図1(b)は要部の構造を示す断面図である。
即ち、図1(a)に示すように、半導体発光素子1は、n型InPからなる半導体基板11と、半導体基板11の上に形成されるn型InPからなるn型クラッド層12と、n型クラッド層12の上に形成されるInGaAsPからなる光分離閉じ込め(SCH)層13と、SCH層13の上に形成されるInGaAsPからなる活性層14と、活性層14の上に形成されるInGaAsPからなるSCH層15とを含む。
なお、n型クラッド層12、SCH層13、活性層14、SCH層15はメサ型に形成されており、このメサ型の両側にp型InPからなる下部埋込層16およびn型InPからなる上部埋込層17が形成されている。
また、SCH層15の上側および上部埋込層17の上面には、p型InPからなるp型クラッド層18が形成され、このp型クラッド層18の上面には、p型コンタクト層19が形成され、さらにこのp型コンタクト層19の上面には、p型金属電極20が設けられている。また、半導体基板11の下面にはn型金属電極21が設けられている。
そして、半導体発光素子1の第1の端面である前端面22a(光出射端面)には低反射膜、第2の端面である後端面22b(光反射端面)には高反射膜が施されている。
活性層14は、図1(b)の断面図および図2のエネルギーギャップの模式図に示すように、複数の井戸層14aと障壁層14bが交互に積層されたMQW(多重量子井戸)構造を有する。通常のInGaAsP系化合物半導体では電子側のバンドオフセット(伝導帯間のエネルギー差ΔEc)が小さく、高温環境においては電子の閉じ込め効果が低くなり、有効質量の軽い電子が井戸層14a外にオーバーフローしやすい。
このため高温環境においてInGaAsP系レーザの発光効率を温度制御を行わずに上昇させるためには、
(1)バンドオフセットを電子側で大きくするために障壁層14bに引張歪を導入すること
(2)活性層14内での電子捕獲有効性向上のためMQW層数を多くすること
が有効である。
しかしながら、引張歪の量が大きすぎる場合には活性層14の結晶性が悪化し、非発光再結合が増加するため光学特性が劣化する。またMQW層数が多すぎる場合には活性層14内におけるキャリア分布が不均一となって光損失が増加する。このため、所望の光出力特性を得るためには、引張歪の値およびMQW層数を適切な値に設定する必要がある。
次に、本出願人が行った実験データに基づいて、半導体発光素子1の具体的な数値例を示す。なお、図3および図5に関する実験で用いた半導体発光素子には前端面22aに低反射膜のコーティングが施されていないため、光出力の値はコーティングが施された実際の半導体発光素子1のものよりも低くなっている。
図3(a)は半導体発光素子1のL−I(Light Output-Injection Current)特性を示すグラフである。左から順に井戸層数が4層、5層、7層の場合の室温(25℃)および高温(85℃)におけるL−I特性を示している。
ここで、井戸層14aはIn0.81Ga0.19As0.730.27からなり、エネルギーギャップは0.80eV、層厚は5.5nmであり、1.0%の圧縮歪を有している。一方、障壁層14bはIn0.72Ga0.28As0.450.55からなり、エネルギーギャップは1.05eV、層厚は6.0nmであり、0.50%の引張歪を有している。また、前端面22aと後端面22b間の距離である共振器長は1000μmである。
図3(b)は、図3(a)のL−I特性を示すグラフから駆動電流が400mAおよび600mAの場合の光出力の値を抜き出すことにより作成した、光出力の井戸層数依存性のグラフである。白丸は室温(25℃)における駆動電流400mA時の光出力のデータ、黒丸は高温(85℃)における駆動電流400mA時の光出力のデータ、白四角は室温(25℃)における駆動電流600mA時の光出力のデータ、黒四角は高温(85℃)における駆動電流600mA時の光出力のデータである。
室温(25℃)においては、駆動電流400mAおよび600mAのいずれの場合においても井戸層数の増加とともに光出力が減少することが分かる。高温(85℃)においては、駆動電流が400mAの場合には井戸層数の増加とともに光出力が増加するが、駆動電流が600mAの場合には層数が5層のときに光出力がピークを示すことが分かる。
以上を踏まえると、高温環境かつ高駆動電流の下で安定して高出力を得るためには、層数を5層以下とすることが好ましい。
なお、図3(b)には、環境温度25〜85℃における特性温度T0の層数依存性もプロットしている。グラフから井戸層数の増加に伴って特性温度T0が上昇していることが分かる。
ここで、特性温度T0とは、温度Tにおける閾値電流をIth(T)と表すとき[数1]のように定義されるものである。
Figure 2009170602
一般に、特性温度T0が高くなると、閾値電流は減少するが、例えば図3(a)の右図(7層)から明らかなように、高温環境(85℃)においては室温(25℃)と比較して低い電流値でL−I特性が飽和の傾向を示す。したがって、高温環境かつ高駆動電流の下で安定して高出力を得るためには、特性温度T0をある程度低くする必要があり、例えば上述の井戸層数が5層以下の場合に対応する60K以下とすることが好ましい。
図4(a)は障壁層14bの歪量(引張歪)がそれぞれ左から順に0.45%、0.50%、0.55%の場合の半導体発光素子1のL−I特性を示すグラフである。ここで、井戸層14aはIn0.81Ga0.19As0.730.27からなり、エネルギーギャップは0.80eV、層厚は5.5nmであり、1.0%の圧縮歪を有している。一方、障壁層14bは歪量が−0.45%、−0.50%、−0.55%の順にIn0.73Ga0.27As0.450.55、In0.72Ga0.28As0.450.55、In0.71Ga0.29As0.450.55からなり、層厚は6.0nmである。また、前端面22aと後端面22b間の距離である共振器長は1000μmである。後端面22bの反射率は95%、前端面22aの反射率(以下、前端面反射率と記す)は7%である。
図4(b)は、図4(a)のL−I特性に基づいた駆動電流が400mAの場合の光出力の歪量依存性のグラフ(白丸が25℃、黒丸が85℃のデータ)である。なお、図4(b)には、環境温度25〜85℃における特性温度T0の歪量依存性もプロットしている。
図4(b)から明らかなように、室温(25℃)および高温(85℃)のいずれの場合においても、歪量0.50%までは歪量の増加に伴って光出力が増加し、0.55%になると光出力が下がり始めることが分かる。さらに、[表1]に示すように歪量が0.45%と0.50%の場合のフォトルミネッセンスの半値幅(PL半値幅)と比較して、0.55%の場合のPL半値幅は大きく増大している。したがって、障壁層14bの歪量としては0.50%以下を採用することが好ましい。
Figure 2009170602
図5(a)は前端面22aと後端面22b間の距離である共振器長がそれぞれ左から順に1000μm、1200μm、1400μmの場合の半導体発光素子1のL−I特性を示すグラフである。
ここで、井戸層14aはIn0.81Ga0.19As0.730.27からなり、エネルギーギャップは0.80eV、層厚は5.5nmであり、1.0%の圧縮歪を有している。一方、障壁層14bはIn0.72Ga0.28As0.450.55からなり、エネルギーギャップは1.05eV、層厚は6.0nmであり、0.50%の引張歪を有している。
図5(b)は、図5(a)のL−I特性に基づいた駆動電流が400mAの場合の光出力の共振器長依存性のグラフ(白丸が25℃、黒丸が85℃のデータ)である。なお、図5(b)には、環境温度25〜85℃における特性温度T0の共振器長依存性もプロットしている。
一般に、共振器長の増加に伴って飽和光出力は増大するが、図5(b)から明らかなように、共振器長が1000μmよりも長くなると、室温(25℃)および高温(85℃)のいずれの場合においても、共振器長の増加に伴って光出力が低くなることが分かる。さらに、共振器長が長くなることにより消費電力が増大するという問題も生じる。このため、共振器長を1000μmから1200μm程度とすることが好ましい。
図6(a)は後端面22bの反射率が95%であるときに、前端面反射率が7%および30%の場合の半導体発光素子1のL−I特性を示すグラフである。
ここで、井戸層14aはIn0.81Ga0.19As0.730.27からなり、エネルギーギャップは0.80eV、層厚は5.5nmであり、1.0%の圧縮歪を有している。一方、障壁層14bはIn0.72Ga0.28As0.450.55からなり、エネルギーギャップは1.05eV、層厚は6.0nmであり、0.50%の引張歪を有している。また、前端面22aと後端面22b間の距離である共振器長は1000μmである。
図6(b)は、図6(a)のL−I特性に基づいた駆動電流が400mAの場合の光出力の歪量依存性のグラフ(白丸が25℃、黒丸が85℃のデータ)である。なお、図6(b)には、環境温度25〜85℃における特性温度T0の共振器長依存性もプロットしている。
図6(b)から明らかなように、前端面反射率が低くなるほど光出力は高くなり、特性温度T0は低下することが分かる。このため、前端面反射率をT0が60Kになる20%未満とすることが好ましい。
以上説明したように、井戸層数を5層以下、障壁層の歪量を0.50%以下、共振器長を1000μmから1200μm程度、前端面反射率を20%未満とすることによって、半導体発光素子1は、環境温度が85℃程度の高温であっても低駆動電流領域で100mWより大きな光出力を得ることができる。なお、このように形成された半導体発光素子1の発光波長は1.48μm帯、特性温度T0は50〜60K程度の値である。
以下、本発明に係る半導体発光素子の製造方法の一例を説明する。
まず、有機金属気相成長(MOVPE)法を用いてn型InPからなる半導体基板11上に、n型InPからなるn型クラッド層12、複数のInGaAsPからなるSCH層13を形成する。
次に、SCH層13の上に、InGaAsPの井戸層14aとInGaAsPの障壁層14bを交互に積層し、井戸層数が4または5のMQW構造を有する活性層14を形成する。活性層14の上には、複数のInGaAsPからなるSCH層15を形成する。
次に、SCH層15の上に、p型InPからなるp型クラッド層18の下層部を形成する。
次に、プラズマCVD法を用いてSiNx膜(またはSiO2膜)をp型クラッド層18の下層部の全面に積層した後、レジストを塗布し、フォトリソグラフィによってストライプ状のマスクパターンを露光して、現像する。そして、フッ酸によるエッチングでマスクパターンをSiNxの形状に転写して、光導波路形成用のエッチングマスクを形成する。
そして、上記により設計されたエッチングマスクと、塩酸、硫酸と過酸化水素水と水の混合液からなるエッチング液を用いて、p型クラッド層18の下層部、SCH層15、活性層14、SCH層13、n型クラッド層12をウェットエッチングまたはドライエッチングして、メサストライプを形成する。
次に、エッチングで除去された部分にMOVPE法を用い、エッチングマスクを成長阻害マスクとして利用して、p型InPからなる下部埋込層16およびn型InPからなる上部埋込層17を順次積層して埋め込む。
次に、光導波路形成用のエッチングマスクをフッ酸で除去して、メサストライプの上面を表出し、p型クラッド層18の下層部と組成の等しいp型InPからなる埋め込み層を積層してp型クラッド層18を完成し、その上部にp型InGaAsPからなるp型コンタクト層19をMOVPE法によって積層する。
そして、p型コンタクト層19上にp型金属電極20を蒸着法で形成する。さらに半導体基板11を研磨した後に半導体基板11の底面にn型金属電極21を同様に形成して、アロイ、メッキ工程を行い、半導体ウエハを完成する。
次に、半導体ウエハに対して劈開、ダイシング等を行うことにより個々の半導体発光素子に分離する。
最後に、個々の半導体発光素子の前端面22a(光出射端面)に低反射膜、後端面22b(光反射端面)に高反射膜を施してレーザ構造とする。
以下、本発明に係る半導体発光素子を適用した光ファイバ増幅器の構成について、図7のブロック図を用いて説明する。
図7に示すように、光ファイバ増幅器3は、励起光を発生する第1の実施形態の半導体発光素子1と、半導体発光素子1から出射された励起光と入力信号光とを重畳する光結合器31と、光結合器31によって重畳された励起光と入力信号光との重畳光を増幅して出力信号光として出力する増幅用光ファイバ33とを含む。なお、増幅用光ファイバ33の前後には、戻り光防止のための光アイソレータ32、34が挿入されている。
入力信号光および半導体発光素子1から出力された1.48μmの波長帯の励起光は、光結合器31に入射されて重畳光となる。重畳光は、光結合器31から出射されて光アイソレータ32を介して増幅用光ファイバ33としてのエルビウム添加光ファイバに入射され、増幅されて光アイソレータ34を介して出力信号光として出射される。
このとき、光ファイバ増幅器3の内部の温度は50〜60℃程度となっているが、光ファイバ増幅器3は励起光源として半導体発光素子1を備えているため、温度制御を行うことなく入力信号光を増幅し、出力信号光として出力することができる。さらに、光ファイバ増幅器3内に温度制御装置を配置する必要がないことによって、装置全体の小型化、低消費電力化、低コスト化を計ることができる。
以上説明したように、半導体発光素子は、井戸層数が5層以下、障壁層の歪量が0.50%以下、共振器長が1000μmから1200μm程度、前端面反射率が20%未満であるため、環境温度が85℃程度の高温であっても、温度制御なしで低駆動電流領域で100mWより大きな光出力を得ることができる。
そして、本発明に係る半導体発光素子を適用した光ファイバ増幅器は、温度制御を行うことなく入力信号光を増幅し出力信号光として出力することができ、装置全体の小型化、低消費電力化、低コスト化を計ることができる。
本発明に係る半導体発光素子の構成を示す斜視図および断面図 本発明に係る半導体発光素子のエネルギーギャップを示す模式図 本発明に係る半導体発光素子のL−I特性を示すグラフ 本発明に係る半導体発光素子のL−I特性の歪量依存性を示すグラフ 本発明に係る半導体発光素子のL−I特性の共振器長依存性を示すグラフ 本発明に係る半導体発光素子のL−I特性の前端面反射率依存性を示すグラフ 本発明に係る光ファイバ増幅器の構成を示すブロック図
符号の説明
1 半導体発光素子
2 光ファイバ増幅器
11 半導体基板
14 活性層
14a 井戸層
14b 障壁層
22a 前端面(第1の端面)
22b 後端面(第2の端面)
31 光結合器
33 増幅用光ファイバ

Claims (5)

  1. InPからなる半導体基板と、
    前記半導体基板上に形成され、井戸層と障壁層が交互に積層されたInGaAsPからなる活性層と、を備える半導体発光素子において、
    前記障壁層が0.5%以下の引張歪を有し、
    前記井戸層の層数が5層以下であることを特徴とする半導体発光素子。
  2. 前記活性層が劈開によって形成された第1および第2の端面を有し、
    前記第1および第2の端面間の距離が1000〜1200μmである請求項1に記載の半導体発光素子。
  3. 環境温度25〜85℃において、特性温度T0が60K以下である請求項1から請求項2のいずれか一項に記載の半導体発光素子。
  4. 前記第1の端面の反射率が20%未満である請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の半導体発光素子。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の半導体発光素子と、
    入力信号光と前記半導体発光素子から出射された励起光とを重畳する光結合器と、
    前記光結合器によって重畳された前記入力信号光と前記励起光との重畳光を増幅して出力信号光として出力する増幅用光ファイバと、を含む光ファイバ増幅器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2020137422A1 (ja) * 2018-12-25 2021-02-18 三菱電機株式会社 光送信装置

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