JP2009169907A - メモリ装置、メモリシステム、及びメモリ装置の設計方法 - Google Patents

メモリ装置、メモリシステム、及びメモリ装置の設計方法 Download PDF

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Abstract

【課題】データ転送速度が向上しても、複雑な設計手法を用いることなく、信号反射による信号品質劣化を防止することができるメモリ装置、メモリシステム、及びメモリ装置の設計方法を提供する。
【解決手段】メモリシステムは、メモリコントローラ10、所定の特性インピーダンスを有する伝送線路L1〜L3を含んでなる伝送線路、及び伝送線路に接続されるメモリモジュール21,22,31,32を備えるメモリ装置11,12を備える。メモリ装置11は、メモリモジュール21,22に関して対称的に伝送線路上に配置され、メモリモジュール21,22とともにローパスフィルタをなすチップインダクタ23〜25を備える。同様に、メモリ装置12は、メモリモジュール31,32に関して対称的に伝送線路上に配置され、メモリモジュール31,32とともにローパスフィルタをなすチップインダクタ33〜35を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、メモリ装置、メモリシステム、及びメモリ装置の設計方法に関する。
一般的に、メモリシステムは、メモリを備えるメモリ装置と、メモリ装置を制御するメモリコントローラとを備える。コンピュータや半導体試験装置等の各種装置に設けられるメモリシステムは、主としてメモリ容量の変更に柔軟に対応するために、メモリコントローラに接続されたメモリコネクタを備えており、このメモリコネクタに対して着脱可能なメモリモジュールをメモリ装置として用いるのが一般的である。
以下の特許文献1には、一端がメモリコントローラに接続された伝送線路に、メモリモジュール上に設けられた各メモリチップのクロック端子やデータ端子を一筆書き可能な配線経路を介して接続し、伝送線路の他端に反射を吸収する終端抵抗を接続したメモリシステムが開示されている。かかる構成にすることで、信号反射による信号波形の乱れを抑えて、信号伝送の信頼性を向上させ、メモリ動作の安定性を増大させ、アクセス時間の増大を抑制している。また、以下の非特許文献1には、負荷容量が接続される接続点近傍の伝送線路の幅を狭く(細く)形成して高インピーダンスにすることで、伝送線路を伝わる信号の周波数が高くなっても、信号波形の劣化を防止する技術が開示されている。
更に、以下の特許文献2には、メモリが接続された伝送線路を複数のセグメントに分割し、各セグメントの境界で積極的に反射を発生させ、反射波を重ね合わせることによって信号波形の歪みを減少させる技術が開示されている。具体的には、伝送線路を伝播する信号の波形歪みを減少させる反射波が隣接する二つのセグメント同士の境界で発生するように、遺伝的アルゴリズム等の最適化アルゴリズムを用いて各セグメントの特性インピーダンスを設計する設計手法が開示されている。
特開2001−256175号公報 特開2005−150644号公報 直野典彦、他1名,「高速デジタルシステム設計法詳説」,日経BP社,2002年2月
ところで、近年においては、メモリの高速化の要求が高まっている。例えば、パーソナルコンピュータを始めとしたコンピュータのメインメモリとして、現時点ではDDR2 SDRAM(Double-Data-Rate2 Synchronous Dynamic Random Access Memory)が一般的に用いられているが、今後はDDR3 SDRAMが予定されており、更にはその後継としてDDR4 SDRAMも予定されている。尚、DDR3 SDRAMの理論上のデータ転送速度は、DDR2 SDRAMのデータ転送速度の2倍である。
上記の特許文献1に開示されたメモリシステムでは、データ転送速度が向上すると伝送線路を伝播する信号に含まれる周波数成分が高くなるため、伝送線路に接続された各メモリチップから反射波が生じてしまう。すると、メモリチップからの反射波が伝送線路上で本来の信号に重畳されてしまい、信号劣化が生じてデータの書き込み及び読み出しが阻害されてしまうという問題がある。
図10は、上記特許文献1に開示された従来のメモリシステムにおけるアイ開口シミュレーション結果を示す図であって、(a)はメモリチップに対する書き込み時におけるアイ開口シミュレーション結果であり、(b)はメモリチップからの読み出し時におけるアイ開口シミュレーション結果である。尚、図10に示すシミュレーション結果は、伝送線路に4つのメモリチップが接続されており、データ転送速度を666Mbps(クロック周波数333MHz)にしたときのものである。
図10(a)において、符号P101を付したアイ開口はメモリコントローラに最も近いメモリチップに対する書き込み時に得られたものであり、符号P104を付したアイ開口はメモリコントローラに最も遠いメモリチップに対する書き込み時に得られたものである。符号P102,P103を付したアイ開口は、それらの間に位置するメモリチップに対する書き込み時に得られたものである。また、図10(b)において、符号P201を付したアイ開口はメモリコントローラに最も近いメモリチップからの読み出し時に得られたものであり、符号P204を付したアイ開口はメモリコントローラに最も遠いメモリチップからの読み出し時に得られたものである。これら図10(a),(b)を参照すると、アイ開口が劣化していることが分かる。
ここで、上記の特許文献1に対して上記の非特許文献1に開示された技術を適用すれば、信号波形の劣化が防止するとも考えられる。しかしながら、非特許文献1に開示された技術は基本的には局所的にインピーダンスを整合する方式のため、特許文献1に開示された技術に適用しても完全に反射を消すことが難しく、不整合点が多い場合には反射波同士が重畳して大きな信号劣化を生ずることが考えられる。
また、上記の特許文献2に開示された技術は、設計手法が極めて複雑であり、遺伝的アルゴリズム等の特別な最適化アルゴリズムを用いて設計を行う必要がある。このため、このような特別な最適化アルゴリズムを用いたプログラム及び回路シミュレータ(例えば、SPICE:Simulation Program with Integrated Circuit Emphasis)を用意する必要があるため、設計に時間を要するのみならず初期投資コストが掛かるという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、データ転送速度が向上しても、複雑な設計手法を用いることなく、信号反射による信号品質劣化を防止することができるメモリ装置、メモリシステム、及びメモリ装置の設計方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のメモリ装置は、所定の特性インピーダンスを有する伝送線路(L1〜L3)に接続されるメモリ(21、22、31,32)を備えるメモリ装置(11、12)において、前記メモリに関して対称的に前記伝送線路上に配置され、前記メモリとともにローパスフィルタをなす誘導成分を有する集中定数回路素子(23〜25、33〜35)を備えることを特徴としている。
また、本発明のメモリ装置は、前記集中定数回路素子が、チップ型のインダクタ素子、又は、前記伝送線路の一部を前記伝送線路に沿う方向とは異なる方向にも引き回して形成される配線型のインダクタ素子であることを特徴としている。
ここで、本発明のメモリ装置は、前記ローパスフィルタのカットオフ周波数が、前記伝送線路を介した信号の転送に用いられるクロックの周波数よりも高い周波数に設定されることを特徴としている。
また、本発明のメモリ装置は、前記メモリが、前記伝送線路に接続される第1,第2メモリ(21、22、31、32)を備えており、前記中定数回路素子が、前記第1,第2メモリ間の前記伝送線路上に配置された第1素子(24、34)と、前記第1メモリに関して前記第1素子と対称的に前記伝送線路上に配置された第2素子(23、33)と、前記第2メモリに関して前記第1素子と対称的に前記伝送線路上に配置された第3素子(25、25)とを備えることを特徴としている。
また、本発明のメモリ装置は、前記ローパスフィルタが、前記第1,第2素子及び前記第1メモリからなる3次の第1フィルタ(F1、F3)と、前記第1,第3素子及び前記第2メモリからなる3次の第2フィルタ(F2、F4)とを備えることを特徴としている。
或いは、本発明のメモリ装置は、前記ローパスフィルタが、前記第1,第2,第3素子及び前記第1,第2メモリからなる5次のフィルタであることを特徴としている。
また、本発明のメモリ装置は、前記第3素子に代えて、前記伝送線路を終端する終端抵抗(32c,32d)を備えることを特徴としている。
更に、本発明のメモリ装置は、前記伝送線路を外部に接続する接続部(C21,C22、C31)を備えており、前記第2,第3素子の少なくとも一方の誘導成分の大きさは、前記接続部の誘導成分の大きさを考慮して設定されていることを特徴としている。
前述した課題を解決するために、本発明のメモリシステムは、メモリ装置に対して情報を書き込むとともにメモリ装置から情報を読み出すメモリシステムにおいて、少なくとも上記の何れかに記載のメモリ装置(11、12)と、前記伝送線路に接続されて前記メモリ装置に対する情報の書き込み及び前記メモリ装置からの情報の読み出しを制御するメモリコントローラ(10)とを備えることを特徴としている。
また、本発明のメモリシステムは、前記伝送線路に接続されて、前記メモリコントローラとともにローパスフィルタをなす誘導成分を有する集中定数回路素子(40)を備えることを特徴としている。
前述した課題を解決するために、本発明のメモリ装置の設計方法は、所定の特性インピーダンスを有する伝送線路(L1〜L3)に接続されるメモリ(21、22、31、32)を備えるメモリ装置(11、12)の設計方法であって、誘導成分を有する集中定数回路素子(23〜25、33〜35)を、前記メモリに関して対称的に前記伝送線路上に配置する第1ステップと、前記メモリと前記集中定数回路素子とからローパスフィルタが形成されるように、前記集中定数回路素子の誘導成分の大きさを決定する第2ステップとを含むことを特徴としている。
また、本発明のメモリ装置の設計方法は、前記集中定数回路素子が、チップ型のインダクタ素子、又は、前記伝送線路の一部を前記伝送線路に沿う方向とは異なる方向にも引き回して形成される配線型のインダクタ素子であることを特徴としている。
ここで、本発明のメモリ装置の設計方法は、前記第2ステップが、前記ローパスフィルタのカットオフ周波数を、前記伝送線路を介した信号の転送に用いられるクロックの周波数よりも高い周波数に設定するステップであることを特徴としている。
また、本発明のメモリ装置の設計方法は、前記第1ステップが、前記メモリとして前記伝送線路に接続される第1,第2メモリ(21、22、21,32)を配置し、前記集中定数回路素子として、前記第1,第2メモリ間の前記伝送線路上に第1素子(24、35)、前記第1メモリに関して前記第1素子と対称的に前記伝送線路上に第2素子(23、33)、及び前記第2メモリに関して前記第1素子と対称的に前記伝送線路上に第3素子(25、35)を配置するステップであることを特徴としている。
また、本発明のメモリ装置の設計方法は、第2ステップが、前記第1,第2素子及び前記第1メモリから3次の第1フィルタ(F1、F3)が構成され、前記第1,第3素子及び前記第2メモリから3次の第2フィルタ(F2、F4)が構成されるよう、前記集中定数回路素子の誘導成分の大きさを決定するステップであることを特徴としている。
また、本発明のメモリ装置の設計方法は、第2ステップが、前記第1,第2,第3素子及び前記第1,第2メモリから5次のローパスフィルタが構成されるよう、前記集中定数回路素子の誘導成分の大きさを決定するステップであることを特徴としている。
また、本発明のメモリ装置の設計方法は、前記第3素子に代えて、前記伝送線路を終端する終端抵抗(32c、32d)を設けるステップを含むことを特徴としている。
更に、本発明のメモリ装置の設計方法は、前記第2ステップが、前記伝送線路を外部に接続する接続部の誘導成分の大きさを考慮して、前記第2,第3素子の少なくとも一方の誘導成分の大きさを設定するステップであることを特徴としている。
本発明によれば、伝送線路に接続されるメモリと、メモリに関して対称的に伝送線路上に配置された集中定数回路素子とによってローパスフィルタが構成されて伝送線路の特性インピーダンスに整合されているため、信号の不要な反射が生じない。これにより、信号反射による信号品質劣化を防止することができ、高速の書き込み及び読み出しが可能であるという効果がある。
また、メモリ装置の設計は、基本的にはローパスフィルタの設計と同様であるため、複雑な設計手法を用いることなく容易な手法で設計を行うことができるという効果がある。
以下、図面を参照して本発明の実施形態によるメモリ装置、メモリシステム、及びメモリ装置の設計方法について詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態によるメモリ装置及びメモリシステムの要部構成を示すブロック図である。図1に示す通り、本実施形態のメモリシステム1は、メモリコントローラ10、伝送線路L1〜L3、メモリ装置11,12、及び終端抵抗13を備える。尚、メモリコントローラ10とメモリ装置11との間、及びメモリ装置11,12間は複数の伝送線路(例えば、データを伝送するための16本の伝送線路等)で接続されるが、図1においては図の簡略化のために、伝送線路L1〜L3を含んでなる1本の伝送線路のみを図示している。
メモリコントローラ10は、メモリ装置11,12に対するデータの書き込み及びメモリ装置11,12からのデータの読み出しを制御する。伝送線路L1〜L3は、所定の特性インピーダンスZ(例えば、50Ω)を有しており、メモリコントローラ10とメモリ装置11,12とを接続する1本の伝送線路をなす。具体的に、伝送線路L1はメモリコントローラ10とメモリ装置11との間を接続し、伝送線路L2はメモリ装置11,12間を接続し、伝送線路L3はメモリ装置12と終端抵抗13との間を接続する。
メモリ装置11は、メモリモジュール21,22(メモリ)及びチップインダクタ23〜25(集中定数回路素子)を備える。メモリモジュール21,22は、例えばDDR SDRAM又はDDR2 SDRAM規格のメモリチップ(図示省略)を備えるDIMM(Dual Inline Memory Module)規格のモジュールである。メモリモジュール21,22が備えるメモリチップに接続された所定の端子が伝送線路L1〜L3を含んでなる伝送線路に接続される。
チップインダクタ23〜25は、伝送線路L1〜L3を含んでなる伝送線路上に、メモリモジュール21,22に関して対称的に配置される。具体的には、伝送線路L1と伝送線路L2との間にチップインダクタ23〜25が順に配置され、チップインダクタ23,24間にメモリモジュール21が接続されており、チップインダクタ24,25間にメモリモジュール22が接続されている。詳細は後述するが、これらチップインダクタ23〜25は、メモリモジュール21,22とともにローパスフィルタをなす。
メモリ装置12は、メモリモジュール31,32(メモリ)及びチップインダクタ33〜35(集中定数回路素子)を備える。メモリモジュール31,32は、メモリモジュール21,22と同様に、例えばDDR SDRAM又はDDR2 SDRAM規格のメモリチップ(図示省略)を備えるDIMM規格のモジュールであり、メモリモジュール31,32に設けられたメモリチップに接続された所定の端子が伝送線路L1〜L3を含んでなる伝送線路に接続される。
チップインダクタ33〜35は、伝送線路L1〜L3を含んでなる伝送線路上に、メモリモジュール31,32に関して対称的に配置される。具体的には、伝送線路L2と伝送線路L3との間にチップインダクタ33〜35が順に配置され、チップインダクタ33,34間にメモリモジュール31が接続されており、チップインダクタ34,35間にメモリモジュール32が接続されている。詳細は後述するが、これらチップインダクタ33〜35は、メモリモジュール31,32とともにローパスフィルタをなす。
終端抵抗13は、電源線とグランドとの間に直列接続された抵抗13a,13bからなり、抵抗13aと抵抗13bとの接続点に伝送線路L3が接続される。尚、これら抵抗13a,13bによってテブナン終端が形成されている。つまり、本実施形態のメモリシステム1は、チップインダクタ23〜25,33〜35が設けられるとともにメモリモジュール21,22,31,32が接続された伝送線路L1〜L3を含んでなる伝送線路の一端がメモリコントローラ10に接続され、その他端が終端抵抗13により終端されたシステムである。
図2は、本発明の第1実施形態によるメモリシステム1の等価回路を示す図であって、(a)はメモリモジュール21,22,31,32に対する書き込みを行う場合の等価回路を示す図であり、(b)はメモリモジュール21,22,31,32からの読み出しを行う場合の等価回路を示す図である。図2(a)に示す通り、メモリモジュール21,22,31,32に対する書き込みを行う場合には、メモリコントローラ10は信号源10aと内部抵抗10bとからなる回路と等価である。また、メモリジュール21,22,31,32はコンデンサと等価である。
これに対し、図2(b)に示す通り、メモリモジュール21,22,31,32からの読み出しを行う場合には、読み出しが行われないメモリモジュール21,22,31は、図2(a)と同様にコンデンサと等価であるが、読み出しが行われるメモリモジュール32は、信号源32aと整合抵抗32bとからなる回路とコンデンサとが並列に接続された回路と等価である。また、メモリコントローラ10は抵抗10c,10dからなるテブナン終端抵抗と等価である。
ここで、本実施形態のメモリ装置の設計方法について説明する。本実施形態では、メモリモジュール21,22及びチップインダクタ23〜25からなるメモリ装置11と、メモリモジュール31,32及びチップインダクタ33〜35からなるメモリ装置12について、負荷がZである3次のT型ローパスフィルタの直列接続として設計する。
具体的には、メモリ装置11の設計方法を例に挙げると、まず図2(a),(b)に示す通り、容量Cのコンデンサと等価なメモリモジュール21,22が接続されており伝送線路L1〜L3を含んでなる伝送線路上に、メモリモジュール21,22に関して対称的にチップインダクタ23〜25を配置する(第1ステップ)。つまり、ここで、チップインダクタ23,25のインダクタンスをLとし、チップインダクタ24のインダクタンスをLとする。
次に、メモリモジュール21,22とチップインダクタ23〜25とからなるメモリ装置11について、メモリモジュール21とチップインダクタ23,24とからなる3次のT型ローパスフィルタ(第1ローパスフィルタF1)と、メモリモジュール22とチップインダクタ24,25とからなる3次のT型ローパスフィルタ(第2フィルタF2)とが直列接続された回路であるとみなし、かかる回路のチップインダクタ23,25のインダクタンスL及びチップインダクタ24のインダクタンスLを決定する。尚、第1ローパスフィルタF1,第2ローパスフィルタF2はチェビシェフ型、及びバターワース型の何れであっても良い。
このとき、メモリモジュール21,22が備えるメモリチップの仕様から容量Cを決定する。例えば、メモリモジュール21,22がDDR2 SDRAM規格のメモリチップを備えているとすると、メモリモジュール21,22と等価なコンデンサの容量Cは3[pF]程度の容量となる。また、ローパスフィルタのカットオフ周波数を、伝送線路を介した信号の転送に用いられるクロックの周波数よりも高い周波数に設定する。尚、終端抵抗13a,13bの抵抗値Rは伝送線路L1〜L3の特性インピーダンスの2倍の値(2×Z)に設定する。尚、メモリ装置12の設計方法も同様の方法が用いられる。
伝送線路L1〜L3の特性インピーダンスを50[Ω]とすると、終端抵抗13a,13bの抵抗値Rは100[Ω]になる。また、メモリモジュール21,22と等価なコンデンサの容量Cを3.0[pF]とし、上記のカットオフ周波数を2.1[GHz]とし、第1ローパスフィルタF1及び第2フィルタF2が共にバターワース型のフィルタであるとすると、チップインダクタ23,25,33,35のインダクタンスLは3.8[nH]になり、チップインダクタ24,34のインダクタンスLは7.6[nH]になる。
尚、チップインダクタ23〜25,33〜35のインダクタンスは、メモリモジュール21,22と等価なコンデンサの容量Cのバラツキ、トランジスタの寄生素子への対応、及びメモリコントローラ10のメーカ毎の仕様の相違や寄生容量の補償のため、上記の手法で得られた値の1/2〜3倍程度の範囲で調整するか、又は回路シミュレーションを用いて補正した方が良い特性が得られる。これら調整や補正を行う場合には、群遅延がカットオフ周波数内で平均値から1/2〜2倍の範囲を超えないようにする必要がある。
また、以上の説明では、メモリモジュール21,22間及びメモリモジュール31,32間に1つのチップインダクタ24,34をそれぞれ配置して設計したが、これらの間に2つのチップインダクタを配置して設計を行っても良い。これは、実際のメモリ装置11では、メモリモジュール21,22間及びメモリモジュール31,32間には数mm〜数十mmの長さの伝送線路(特性インピーダンスZ)が配置されるからである。
次に、本発明の第1実施形態によるメモリ装置及びメモリシステムの動作について説明する。尚、ここでは、メモリモジュール21,22,31,32のうちのメモリモジュール32に対する書き込み時の動作、及びメモリモジュール32からの読み出し時の動作について順に説明する。メモリモジュール32に対する書き込みを行う場合には、図2(a)に示す通り、メモリコントローラ10から出力された信号が、伝送線路L1を介してチップインダクタ23、メモリモジュール21、及びチップインダクタ24からなる第1ローパスフィルタF1をまず通過する。このとき、第1ローパスフィルタF1は、カットオフ周波数帯域内で特性インピーダンスZに整合されるため、不要な反射を起こさない。
次に、チップインダクタ24、メモリモジュール22、及びチップインダクタ25からなる第2ローパスフィルタF2を通過して伝送線路L2を介した後に、チップインダクタ33、メモリモジュール31、及びチップインダクタ34からなる第3ローパスフィルタF3を通過し、メモリモジュール22に至って書き込みが行われる。尚、チップインダクタ34、メモリモジュール32、及びチップインダクタ35からなる第4ローパスフィルタF4を通過した信号は、伝送線路L3を介した後に終端抵抗13で終端吸収される。ここで、上記の第2ローパスフィルタF2、第3ローパスフィルタF3、及び第4ローパスフィルタF4もカットオフ周波数帯域内で特性インピーダンスZに整合されるため、不要な反射を起こさない。
次に、メモリモジュール32からの読み出しを行う場合には、図2(b)に示す通り、メモリモジュール32から出力された信号が、整合抵抗32bを介して特性インピーダンスZに整合した第4ローパスフィルタF4の中間点に印加される。この中間点に印加された信号のうち、メモリコントローラ10側に向かう信号は、不要反射がない状態で、第3ローパスフィルタF3、伝送線路L2、第2ローパスフィルタF2、第1ローパスフィルタF1、及び伝送線路L1を順に介してメモリコントローラ10に入力され、抵抗10c,10dからなるテブナン終端抵抗で吸収される。また、上記の中間点に印加された信号のうち、終端抵抗13側に向かう信号も不要反射がない状態で伝送線路L3を介して終端抵抗13で吸収される。ここで、整合抵抗32bの値は、メモリコントローラ10側と終端抵抗13側とが並列に繋がるため、特性インピーダンスZの半分の値が選ばれる。
以上説明した通り、本実施形態では、メモリモジュール21,22,31,32及びチップインダクタ23〜25,33〜35で構成される第1ローパスフィルタF1〜第4ローパスフィルタF4が、カットオフ周波数帯域内で伝送線路L1〜L3の特性インピーダンスZに整合されているため不要な反射が生じない。このため、伝送系全体として不要な反射が生じず、信号反射による信号品質劣化を防止することができ、高速の書き込み及び読み出しが可能である。また、以上説明したメモリ装置11,12の設計は、基本的にはローパスフィルタの設計と同様であるため、複雑な設計手法を用いることなく容易な手法で設計を行うことができる。
図3は、本発明の第1実施形態によるメモリシステム1におけるアイ開口シミュレーション結果を示す図であって、(a)はメモリモジュール21,22,31,32に対する書き込み時におけるアイ開口シミュレーション結果であり、(b)はメモリモジュール21,32からの読み出し時におけるアイ開口シミュレーション結果である。尚、図3に示すシミュレーション結果は、図10に示すシミュレーション結果と同様に、データ転送速度を666Mbps(クロック周波数333MHz)にしたときのものである。
図3(a)において、符号P11〜P14を付したアイ開口は、それぞれメモリモジュール21,22,31,32に対する書き込み時に得られたものである。また、図3(b)において、符号P21を付したアイ開口はメモリモジュール21からの読み出し時に得られたものであり、符号P24を付したアイ開口はメモリモジュール24からの読み出し時に得られたものである。図3と図10とを比較すると、メモリモジュールに対する書き込み時及びメモリモジュールからの読み出し時の何れにおいても、従来より大幅にアイ開口が改善されていることがわかる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態のメモリ装置及びメモリシステムの基本的な構成は第1実施形態によるメモリ装置及びメモリシステムと同様である。但し、メモリシステムが備えるメモリ装置11,12が第1実施形態とは異なる設計方法を用いて設計されている点が相違する。
前述した第1実施形態では、メモリ装置11について、図2に示す通り、メモリモジュール21とチップインダクタ23,24とからなる3次のT型ローパスフィルタ(第1ローパスフィルタF1)と、メモリモジュール22とチップインダクタ24,25とからなる3次のT型ローパスフィルタ(第2フィルタF2)とが直列接続された回路であるとみなして設計を行っていた。メモリ装置12についても同様に、2つのローパスフィルタ(第3ローパスフィルタF3及び第4ローパスフィルタF4)が直列接続された回路であるとみなして設計を行っていた。
これに対し、本実施形態では、メモリ装置11についてはメモリモジュール21,22とチップインダクタ23〜25とからなる5次のT型ローパスフィルタの回路とみなして設計を行い、メモリ装置12についてはメモリモジュール31,32とチップインダクタ33〜35とからなる5次のT型ローパスフィルタの回路とみなして設計を行っている。具体的に、伝送線路L1〜L3の特性インピーダンスを50[Ω]とし、メモリモジュール21,22と等価なコンデンサの容量Cを3.0[pF]とし、カットオフ周波数を1.72[GHz]とし、上記の5次のT型ローパスフィルタが共にバターワース型のフィルタであるとすると、チップインダクタ23,25,33,35のインダクタンスLは2.9[nH]になり、チップインダクタ24,34のインダクタンスLは9.3[nH]になる。
尚、本実施形態においても、チップインダクタ23〜25,33〜35のインダクタンスは、メモリモジュール21,22と等価なコンデンサの容量Cのバラツキ、トランジスタの寄生素子への対応、及びメモリコントローラ10のメーカ毎の仕様の相違や寄生容量の補償のため、上記の手法で得られた値の1/2〜3倍程度の範囲で調整するか、又は回路シミュレーションを用いて補正した方が良い特性が得られる。これら調整や補正を行う場合には、群遅延がカットオフ周波数内で平均値から1/2〜2倍の範囲を超えないようにする必要がある。
本実施形態では、メモリ装置11に設けられるメモリモジュール21,22及びチップインダクタ23〜25によって特性インピーダンスZに整合した5次のローパスフィルタが構成されている。また、メモリ装置12に設けられるメモリモジュール31,32及びチップインダクタ33〜35によって特性インピーダンスZに整合した5次のローパスフィルタが構成されている。このため、伝送線路L1,L2の間、及び伝送線路L2,L3間の双方で不要な反射が生じない。
この結果として、本実施形態においても、伝送系全体として不要な反射が生じず、信号反射による信号品質劣化を防止することができ、高速の書き込み及び読み出しが可能である。また、以上説明したメモリ装置11,12の設計は、基本的にはローパスフィルタの設計と同様であるため、複雑な設計手法を用いることなく容易な手法で設計を行うことができる。尚、第1実施形態と同様に、メモリモジュール21,22間、及びメモリモジュール31,32間には、実際には数mm〜数十mmの長さの伝送線路(特性インピーダンスZ)が配置される。このため、メモリモジュール21,22間及びメモリモジュール31,32間に2つのチップインダクタを配置して設計を行っても良い。
図4は、本発明の第2実施形態によるメモリシステム1におけるアイ開口シミュレーション結果を示す図であって、(a)はメモリモジュール21,22,31,32に対する書き込み時におけるアイ開口シミュレーション結果であり、(b)はメモリモジュール21,32からの読み出し時におけるアイ開口シミュレーション結果である。尚、図4に示すシミュレーション結果は、図3に示すシミュレーション結果と同様に、データ転送速度を666Mbps(クロック周波数333MHz)にしたときのものである。
図4(a)において、符号P31〜P34を付したアイ開口は、それぞれメモリモジュール21,22,31,32に対する書き込み時に得られたものである。また、図4(b)において、符号P41を付したアイ開口はメモリモジュール21からの読み出し時に得られたものであり、符号P44を付したアイ開口はメモリモジュール24からの読み出し時に得られたものである。図4と図10とを比較すると、図3と図10とを比較した場合と同様に、メモリモジュールに対する書き込み時及びメモリモジュールからの読み出し時の何れにおいても、従来より大幅にアイ開口が改善されていることがわかる。
〔第3実施形態〕
図5は、本発明の第3実施形態によるメモリ装置及びメモリシステムの等価回路を示す図である。図5に示す通り、本実施形態のメモリシステム3は、本発明の第2実施形態によるメモリシステムが備えるメモリ装置12のチップインダクタ35、伝送線路L3、及び終端抵抗13を省略し、チップインダクタ34とメモリモジュール32との接続点を、メモリモジュール32内に設けられた抵抗32c,32dからなるテブナン終端抵抗で終端した構成である。
DDR2 SDRAM等においては内部に終端抵抗が設けられている(ODT:On Die Termination )ため、この終端抵抗をチップインダクタ34とメモリモジュール32との接続点を終端するために用いることができる。かかる構成にすることで、伝送線路L3及び終端抵抗13を省略することができ、部品数の低減及びコスト削減を図ることができる。尚、図1,図5等においては1本の伝送線路のみを図示しているが、終端抵抗はメモリコントローラ10とメモリ装置11との間、及びメモリ装置11,12間を接続する複数の伝送線路の全てに設ける必要がある。終端抵抗を削減できることで部品数の低減による小面積のメリットは大きい。
図6は、本発明の第3実施形態によるメモリシステム3におけるアイ開口シミュレーション結果を示す図であって、(a)はメモリモジュール21,22,31,32に対する書き込み時におけるアイ開口シミュレーション結果であり、(b)はメモリモジュール21,32からの読み出し時におけるアイ開口シミュレーション結果である。尚、図6に示すシミュレーション結果は、図4に示すシミュレーション結果と同様に、データ転送速度を666Mbps(クロック周波数333MHz)にしたときのものである。
図6(a)において、符号P51〜P54を付したアイ開口は、それぞれメモリモジュール21,22,31,32に対する書き込み時に得られたものである。また、図6(b)において、符号P61を付したアイ開口はメモリモジュール21からの読み出し時に得られたものであり、符号P64を付したアイ開口はメモリモジュール24からの読み出し時に得られたものである。図6と図4とを比較すると、メモリ装置12のチップインダクタ35を省略したためにアイ開口が若干劣化しているのが分かる。但し、図10のアイ開口に比べれば十分良好な結果が得られており、実用には問題ないレベルである。
尚、以上説明した実施形態では、第2実施形態のメモリシステムが備えるメモリ装置12のチップインダクタ35、伝送線路L3、及び終端抵抗13を省略した場合について説明したが、第1実施形態のメモリシステム1が備えるメモリ装置12のチップインダクタ35、伝送線路L3、及び終端抵抗13を省略して、図5に示す通りメモリモジュール32の内部抵抗32c,32eで終端することもできる。但し、チップインダクタ35のインダクタンスは第1実施形態に比べて第2実施形態の方が小さくなるため、第2実施形態のメモリシステムが備えるメモリ装置12のチップインダクタ35、伝送線路L3、及び終端抵抗13を省略する方が望ましい。
〔第4実施形態〕
図7は、本発明の第4実施形態によるメモリ装置及びメモリシステムの等価回路を示す図である。図7に示す通り、本実施形態のメモリシステム4は、本発明の第3実施形態によるメモリシステム3が備えるメモリコントローラ10と伝送線路L1との間にチップインダクタ40を備える。
図7に示す通り、メモリコントローラ10には、実際にはコンパレータやパッケージ等の寄生容量10eがあり、この寄生容量10eが無視できない場合がある。かかる寄生容量10eがあると、反射が生じて信号品質が劣化する虞が考えられる。このため、本実施形態では、メモリコントローラ10と伝送線路L1との間にチップインダクタ40を設け、このチップインダクタ40とメモリコントローラ10の寄生容量10eとにより特性インピーダンスZに整合した2次のローパスフィルタを形成している。
伝送線路L1〜L3の特性インピーダンスを50[Ω]とし、メモリコントローラ10の寄生容量10eの大きさを5[pF]とし、カットオフ周波数を900[MHz]とし、バターワース型のフィルタであるとすると、チップインダクタ40のインダクタンスは1.25[nH]になる。尚、メモリコントローラ10の寄生容量10eの大きさのバラツキやトランジスタの寄生素子への対応補償のため、チップインダクタ40のインダクタンスは、上記の手法で得られた値の1/2〜3倍程度の範囲で調整するか、又は回路シミュレーションを用いて補正した方が良い特性が得られる。これら調整や補正を行う場合には、群遅延がカットオフ周波数内で平均値から1/2〜2倍の範囲を超えないようにする必要がある。
本実施形態では、チップインダクタ40によって特性インピーダンスZに整合した2次のローパスフィルタが構成されているため、メモリコントローラ10と伝送線路L1との間で不要な反射が生じない。この結果として、本実施形態においても、伝送系全体として不要な反射が生じず、信号反射による信号品質劣化を防止することができ、高速の書き込み及び読み出しが可能である。また、複雑な設計手法を用いることなく容易な手法で設計を行うことができる。
図8は、本発明の第4実施形態によるメモリシステム4におけるアイ開口シミュレーション結果を示す図であって、(a)はメモリモジュール21,22,31,32に対する書き込み時におけるアイ開口シミュレーション結果であり、(b)はメモリモジュール21,32からの読み出し時におけるアイ開口シミュレーション結果である。尚、図8に示すシミュレーション結果は、図6に示すシミュレーション結果と同様に、データ転送速度を666Mbps(クロック周波数333MHz)にしたときのものである。
図8(a)において、符号P71〜P74を付したアイ開口は、それぞれメモリモジュール21,22,31,32に対する書き込み時に得られたものである。また、図8(b)において、符号P81を付したアイ開口はメモリモジュール21からの読み出し時に得られたものであり、符号P84を付したアイ開口はメモリモジュール24からの読み出し時に得られたものである。図8と図10とを比較すると、メモリコントローラ10に無視できない寄生容量10eが有る場合であっても、チップインダクタ40を設けることで良好な書き込み特性及び読み出し特性が得られる。
尚、上記実施形態では、本発明の第3実施形態によるメモリシステム3が備えるコントローラ10と伝送線路L1との間にチップインダクタ40を設けた構成について説明した。しかしながら、第1,第2実施形態によるメモリシステムについても伝送線路L1との間にチップインダクタ40を同様に設けることが可能である。
〔第5実施形態〕
図9は、本発明の第5実施形態によるメモリ装置及びメモリシステムの等価回路を示す図である。図9に示す通り、本実施形態のメモリシステム5は、メモリコントローラ10を備える主基板SB1、メモリ装置11を備える子基板SB2、及びメモリ装置12を備える孫基板SB3を縦続接続したものである。
主基板SB1は、上記のメモリコントローラ10に加えて、第4実施形態のメモリシステムに設けられていたチップインダクタ40、伝送線路L11、及びコネクタC11を備える。尚、伝送線路L11の特性インピーダンスはZであり、チップインダクタ40とコネクタC11とを接続するために設けられる。
子基板SB2は、上記のメモリ装置11に加えて、コネクタC21,C22(接続部)及び伝送線路L21,L22を備える。尚、伝送線路L21,L22の特性インピーダンスはZであり、伝送線路L21はコネクタC21とチップインダクタ23とを接続するため、伝送線路L22はチップインダクタ25とコネクタC22とを接続するために設けられる。
孫基板SB3は、上記のメモリ装置12に加えて、コネクタC31(接続部)及び伝送線路L31を備える伝送線路L31は、コネクタC31とチップインダクタ22とを接続するために設けられる。親基板SB1のコネクタC11と子基板SB2のコネクタC21とが嵌合し、子基板SB2のコネクタC22と孫基板SB3のコネクタC31とが嵌合することで、親基板SB1、子基板SB2、及び孫基板SB3が縦続接続される。
本実施形態のメモリシステム5は、親基板SB1において、メモリコントローラ10の寄生容量10eとチップインダクタ40とによって特性インピーダンスZに整合した2次のローパスフィルタが構成されている。また、子基板SB2において、メモリモジュール21,22及びチップインダクタ23〜25によって特性インピーダンスZに整合した3次又は5次のローパスフィルタが構成されている。更に、孫基板SB3において、メモリモジュール31,32及びチップインダクタ33,34によって特性インピーダンスZにほぼ整合した3次又は5次のローパスフィルタが構成されている。このため、伝送系全体として不要な反射が生じず、信号反射による信号品質劣化を防止することができ、高速の書き込み及び読み出しが可能である。
ここで、コネクタC11,C21,C22,C31は、寄生インダクタ成分を有する場合がある。かかる場合には、上述した各ローパスフィルタを設計する際に、コネクタC11,C21,C22,C31の寄生インダクタンス成分を差し引いて設計を行い、伝送系全体でローパスフィルタ構成にするのが望ましい。具体的には、メモリコントローラ10の寄生容量10eとチップインダクタ40とによって特性インピーダンスZに整合した2次のローパスフィルタを設計する場合には、コネクタC11の寄生インダクタンス成分をチップインダクタC40から差し引いた上で設計を行う。
また、特性インピーダンスZに整合したメモリ装置11の設計を行う場合には、コネクタC21の寄生インダクタンス成分をチップインダクタ23から差し引くとともに、コネクタC22の寄生インダクタンス成分をチップインダクタ25から差し引いた上で設計を行う。同様に、特性インピーダンスZに整合したメモリ装置12の設計を行う場合には、コネクタC31の寄生インダクタンス成分をチップインダクタ33から差し引いた上で設計を行う。
以上、本発明の実施形態によるメモリ装置、メモリシステム、及びメモリ装置の設計方法について説明したが、本発明は上述した実施形態に制限されることなく、本発明の範囲内で自由に変更が可能である。例えば、上記実施形態では、集中定数回路素子としてチップインダクタ23〜25,33〜35,40を用いた場合を例に挙げて説明したが、チップインダクタ以外に、伝送線路の一部を伝送線路に沿う方向とは異なる方向にも引き回して形成した配線型のインダクタ素子を用いることも可能である。かかるインダクタ素子としては、例えばスパイラルインダクタ等を用いることができる。
また、上述した実施形態では、ローパスフィルタの構成としてT型バターワースを用いた場合を例に挙げて説明した。しかしながら、本発明はπ型、チェビシェフT型、チェビシェフπ型を用いることも可能である。但し、これらはカットオフ周波数が低くなるため波形劣化が起こり易くなることが考えられるが、メモリモジュールの容量Cが小さいときには十分に用いることができる。
本発明の第1実施形態によるメモリ装置及びメモリシステムの要部構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態によるメモリシステム1の等価回路を示す図である。 本発明の第1実施形態によるメモリシステム1におけるアイ開口シミュレーション結果を示す図である。 本発明の第2実施形態によるメモリシステム1におけるアイ開口シミュレーション結果を示す図である。 本発明の第3実施形態によるメモリ装置及びメモリシステムの等価回路を示す図である。 本発明の第3実施形態によるメモリシステム3におけるアイ開口シミュレーション結果を示す図である。 本発明の第4実施形態によるメモリ装置及びメモリシステムの等価回路を示す図である。 本発明の第4実施形態によるメモリシステム4におけるアイ開口シミュレーション結果を示す図である。 本発明の第5実施形態によるメモリ装置及びメモリシステムの等価回路を示す図である。 従来のメモリシステムにおけるアイ開口シミュレーション結果を示す図である。
符号の説明
10 メモリコントローラ
11,12 メモリ装置
21,22 メモリモジュール
23〜25 チップインダクタ
31,32 メモリモジュール
32c,32d 抵抗
33〜35 チップインダクタ
40 チップインダクタ
C21,C22 コネクタ
C31 コネクタ
F1 第1ローパスフィルタ
F2 第2ローパスフィルタ
F3 第3ローパスフィルタ
F4 第4ローパスフィルタ
L1〜L3 伝送線路

Claims (6)

  1. 所定の特性インピーダンスを有する伝送線路に接続されるメモリを備えるメモリ装置において、
    前記メモリに関して対称的に前記伝送線路上に配置され、前記メモリとともにローパスフィルタをなす誘導成分を有する集中定数回路素子を備えることを特徴とするメモリ装置。
  2. 前記集中定数回路素子は、チップ型のインダクタ素子、又は、前記伝送線路の一部を前記伝送線路に沿う方向とは異なる方向にも引き回して形成される配線型のインダクタ素子であることを特徴とする請求項1記載のメモリ装置。
  3. メモリ装置に対して情報を書き込むとともにメモリ装置から情報を読み出すメモリシステムにおいて、
    少なくとも1つの請求項1又は請求項2記載のメモリ装置と、
    前記伝送線路に接続されて前記メモリ装置に対する情報の書き込み及び前記メモリ装置からの情報の読み出しを制御するメモリコントローラと
    を備えることを特徴とするメモリシステム。
  4. 前記伝送線路に接続されて、前記メモリコントローラとともにローパスフィルタをなす誘導成分を有する集中定数回路素子を備えることを特徴とする請求項3記載のメモリシステム。
  5. 所定の特性インピーダンスを有する伝送線路に接続されるメモリを備えるメモリ装置の設計方法であって、
    誘導成分を有する集中定数回路素子を、前記メモリに関して対称的に前記伝送線路上に配置する第1ステップと、
    前記メモリと前記集中定数回路素子とからローパスフィルタが形成されるように、前記集中定数回路素子の誘導成分の大きさを決定する第2ステップと
    を含むことを特徴とするメモリ装置の設計方法。
  6. 前記第2ステップは、前記ローパスフィルタのカットオフ周波数を、前記伝送線路を介した信号の転送に用いられるクロックの周波数よりも高い周波数に設定するステップであることを特徴とする請求項5記載のメモリ装置の設計方法。
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