JP2009166055A - 成形方法及び成形機 - Google Patents

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Saburo Noda
三郎 野田
Koji Yokoyama
宏司 横山
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Abstract

【課題】キャビティへ成形材料を供給する供給路の汚染を抑制可能な成形方法を提供する。
【解決手段】金型101の分割面間に連通する供給路SRにおいて射出プランジャ15を前進させて供給路SRの溶湯を分割面間に形成されたキャビティCaに充填し、供給路SRの分割面間への連通部CPの成形材料を介して射出プランジャ15によりキャビティCaの溶湯に圧力を付与しつつキャビティCaの成形材料を凝固させる成形方法は、連通部CPの溶湯を溶融状態としたまま、キャビティCaの溶湯を凝固させ、連通部CPに射出プランジャ15とは反対側から補助プランジャ43の補助プランジャチップ47を挿入して供給路SRを密閉した状態で型開きを行う。
【選択図】図6

Description

本発明は、ダイカスト法等の成形方法及びダイカストマシン等の成形機に関する。
ダイカストマシン等の成形機では、型により構成されたキャビティ(製品となる部分を形成する空間)に連通する供給路を介してキャビティに成形材料が供給される。例えば、ホットチャンバダイカストマシンでは、保温炉の溶湯(溶融状態の金属材料)に浸されたスリーブ、スリーブに連通するグースネック、グースネックに連通し、型に連結されるノズル等により供給路が構成され、スリーブ内を射出プランジャが摺動することにより、キャビティに成形材料が供給される。
なお、特許文献1及び2では、供給路のキャビティに連通する部分、すなわち、スプルーが形成される空間を加熱することにより、スプルーを形成しない(固化されたスプルーではなく、溶融状態のホットスプルーを形成する)ホットチャンバダイカストマシンが開示されている。また、特許文献3では、コールドチャンバマシンにおいて、射出プランジャに対向するプランジャを設ける技術が開示されている。
特開平09−038760号公報 特表2003−509215号公報 特開2000−24767号公報
従来の成形機では、型開を行い、離型剤等を型にスプレーしたときに、離型剤等がノズル内に侵入するおそれがある。その結果、溶湯が汚染され、品質が低下するおそれがある。
本発明の目的は、キャビティへ成形材料を供給する供給路の汚染を抑制可能な成形方法及び成形機を提供することにある。
本発明の成形方法は、型の分割面間に連通する供給路において射出プランジャを前進させて前記供給路の溶融状態の成形材料を前記分割面間に形成されたキャビティに充填し、前記供給路の前記分割面間への連通部の成形材料を介して前記射出プランジャにより前記キャビティの成形材料に圧力を付与しつつ前記キャビティの成形材料を凝固させる成形方法であって、前記連通部の成形材料を溶融状態としたまま、前記キャビティの成形材料を凝固させ、前記連通部に前記射出プランジャとは反対側から補助プランジャのプランジャチップを挿入して前記供給路を密閉した状態で型開きを行う。
本発明の成形機は、型の分割面間に連通する供給路において摺動可能な射出プランジャと、前記射出プランジャを駆動する射出プランジャ駆動部と、前記供給路の前記分割面間への連通部に、前記射出プランジャ側とは反対側から出し入れ可能なプランジャチップを有する補助プランジャと、前記補助プランジャを駆動する補助プランジャ駆動部と、前記射出プランジャを前進させて前記供給路の溶融状態の成形材料を前記分割面間に形成されたキャビティに充填し、前記連通部の成形材料を介して前記射出プランジャにより前記キャビティの成形材料に圧力を付与しつつ前記キャビティの成形材料を凝固させるように前記射出プランジャ駆動部を制御する制御部と、を有し、前記連通部の成形材料を溶融状態としたまま、前記キャビティの成形材料を凝固させ、前記補助プランジャのプランジャチップを前記連通部へ挿入して前記供給路を密閉した状態で型開きを行う。
好適には、前記供給路は、前記連通部が、前記射出プランジャが摺動する部分よりも小径に形成されている。
好適には、前記供給路を構成し、前記型に連結されるノズルと、前記ノズル内の成形材料を加熱可能なノズル用ヒータと、前記型よりも断熱性の高い部材により構成されて前記型に固定され、前記連通部を構成するとともに前記ノズルの先端が当接する断熱リングと、を有する。
好適には、前記供給路に連通し、前記供給路に供給する成形材料を溶融状態で保持する保温炉と、前記保温炉外に配置され、前記供給路の前記射出プランジャが摺動する部分を構成するスリーブと、前記スリーブの周囲に設けられ、前記スリーブを加熱するスリーブ用ヒータと、を有する。
好適には、前記射出プランジャのプランジャチップの外周面に周方向に延びる溝部が形成されている。
本発明によれば、キャビティへ成形材料を供給する供給路の汚染を抑制できる。
図1は、本発明の実施形態に係る成形機としてのダイカストマシン1の要部を示す断面図である。
ダイカストマシン1は、全体の図示は省略するが、固定金型103及び移動金型105を含む金型101の型開閉及び型締を行う型締装置、型締装置により型締された金型101に形成されたキャビティCaに溶湯を供給する射出装置、並びに、溶湯が固化して形成された成形品を固定金型103又は移動金型105から押し出す押出装置等を含んで構成されている。
型締装置は、固定金型103を保持する固定ダイプレート3と、移動金型105を保持する不図示の移動ダイプレートとを有している。移動ダイプレートは、固定ダイプレート3に対して近接又は離間する方向に移動可能に構成されており、移動ダイプレートの固定ダイプレート3に対する移動により、金型101は型開閉がなされる。型締装置は、例えば、横型締式のものであり、固定金型103及び移動金型105は、水平方向(図1の紙面左右方向)において対向している。
なお、型締装置は、油圧シリンダや電動機などの動力源において発生する力を型開閉や型締に直接的に利用する直圧式のものであってもよいし、動力源において発生する力をトグル機構を介して型開閉や型締に利用するトグル式のものであってもよいし、型開閉と型姫とを別々の動力源によって行う複合式のものであってもよい。
また、金型101は、型閉されることにより、分割面103aと分割面105aとの間に、製品となる部分を形成するキャビティCa、キャビティCaに連通するゲートGt、及び、ゲートGtに連通するランナRnが形成される。
射出装置は、キャビティCaに溶湯を供給するための供給路SRを有している。供給路SRは、例えば、スリーブ5、連結管7、ノズル9、湯口ブシュ11及び断熱リング13(湯口ブシュ11の一部として捉えられてもよい。)により構成されている。そして、射出プランジャ15がスリーブ5内をキャビティCa側へ前進することにより、供給路SRの溶湯は、分割面間へ、ひいては、分割面間に形成されたキャビティCaに供給される。
スリーブ5は、例えば、全体として概ね円筒状に形成されており、水平方向に延びるように配置されている。スリーブ5の下面には、スリーブ5内に溶湯を供給するための給湯口5aが形成されており、給湯口5aは、給湯管17を介して、溶湯を保持する保温炉19と連通されている。ダイカストマシン1は、不図示の電磁ポンプやメカニカルポンプの駆動力若しくは空圧等を利用して、保温炉19の溶湯を給湯管17を介してスリーブ5へ供給する。
連結管7は、例えば、全体として直線状に延びる円筒状に形成されており、スリーブ5に連通するとともに内径がスリーブ5の内径と概ね同一の大径部と、ノズル9に連通するとともに内径がノズル9の内径と概ね同一の小径部とを有している。
ノズル9は、例えば、円筒状に形成されており、その内径は、スリーブ5の内径よりも小さく、また、外径もスリーブ5の外径よりも小さい。ノズル9は、固定ダイプレート3に挿通されるとともに、固定金型103に対して背面側(固定ダイプレート3側)から挿入され、先端が断熱リング13に当接している。
湯口ブシュ11は、例えば、全体として概ね円筒状に形成されており、内部には、ノズル9が収容される穴部と、断熱リング13が嵌合する穴部とが形成されている。湯口ブシュ11は、固定金型103に挿通されて嵌合している。
断熱リング13は、例えば、概ねリング状の部材であり、湯口ブシュ11を構成する材料よりも断熱性の高い材料により構成されている。例えば、湯口ブシュ11が金属により構成されているのに対し、断熱リング13はセラミックにより構成されている。断熱リング13は、供給路SRの、分割面間へ連通する連通部CPを構成している。連通部CPは、具体的には、分割面間の空間のうちランナRnに連通している。
射出プランジャ15は、スリーブ5を摺動する射出プランジャチップ21と、射出プランジャチップ21に固定された射出プランジャロッド23とを有している。
射出プランジャチップ21は、例えば、概ね円柱状に形成されており、外周面に、密閉性を向上させるための円環状のピストンリング25を有している。射出プランジャチップ21の外周面には、ピストンリング25よりも前方側(紙面左側)に、溶湯を保持して溶湯による射出プランジャチップ21の自己潤滑を可能とするための湯溜部21aが形成されている。湯溜部21aは、例えば、射出プランジャチップ21の周方向に延びる円環状の溝により形成されている。
射出プランジャ15は、例えば、射出プランジャ駆動部27により駆動される。射出プランジャ駆動部27は、例えば、油圧シリンダにより構成され、特に図示しないが、射出プランジャロッド23に対して直線状に連結されたシリンダロッドと、シリンダロッドに固定されたピストンと、ピストンが摺動するシリンダチューブとを有しており、シリンダチューブのピストンにより区画された2つのシリンダ室に選択的に圧油が供給されることにより、射出プランジャ15をキャビティCa側に前進又はその反対側へ後退させる。
射出プランジャ駆動部27や型締装置の制御は、制御部29によって行われる。制御部29は、例えば、CPU、ROM、RAM、外部記憶装置等を含むコンピュータにより構成されており、予め定められたプログラムやユーザの操作に基づく電気信号を不図示のドライバや油圧回路等を介して射出プランジャ駆動部27等の駆動源へ出力する。
一般的なホットチャンバダイカストマシンでは、スリーブが保温炉の溶湯に浸されている。これにより、スリーブは保温され、保温炉の溶湯を高温に保ったままキャビティに供給することができる。本実施形態のダイカストマシン1は、スリーブ5は保温炉19の溶湯に浸されていない。しかしながら、ダイカストマシン1は、ホットチャンバダイカストマシンと同様に、保温炉19の溶湯を高温に保ちつつキャビティCaに供給できるようにスリーブ5が保温されている。具体的には以下のとおりである。
ダイカストマシン1は、給湯管17の溶湯を加熱するための連通管用ヒータ31と、スリーブ5を包むようにして保持するブラケット33と、ブラケット33を介してスリーブ5を加熱するスリーブ用ヒータ35とを有している。
連通管用ヒータ31は、例えば、給湯管17の周囲に配置されたコイルにより構成されており、コイルの発熱した熱により、又は、誘導過熱により給湯管17の溶湯を加熱する。ブラケット33は、例えば、断面が円形や矩形の適宜な形状に形成されており、スリーブ5の外周面及び連結管7の外周面及び連結管7の大径部の前面側を覆っている。ブラケット33は、例えば、セラミックなどの比較的断熱性の高い材料により構成されている。スリーブ用ヒータ35は、例えば、電熱線を張り巡らせたシートにより構成されており、ブラケット33の外周面及び前面を覆っている。
供給路SRの、分割面間に連通する連通部CPは、一般的なホットチャンバダイカストマシンにおいてスプルーを形成する空間に相当する。すなわち、一般的なホットチャンバダイカストマシンでは、連通部CPを介してキャビティCaに溶湯を充填した後、キャビティCaの溶湯の凝固とともに連通部CPの溶湯も凝固され、製品となる部分とともにスプルーが形成される。そして、スプルーは、成形品の一部として金型101から取り出され、その後、製品となる部分から除去される。本実施形態のダイカストマシン1では、連通部CPの溶湯を固化せずに鋳造を終了する。ダイカストマシン1は、そのような鋳造を好適に行うために、以下のような構成を有している。
ダイカストマシン1は、ノズル9内の溶湯を加熱するためのノズル用ヒータ37を有している。また、金型101には、連通部CPとキャビティCaとを連通する部分(ランナRn及びゲートGt)の溶湯の温度を調整するための温調穴THが形成されている。
ノズル用ヒータ37は、例えば、ノズル9の周囲に配置されたコイルにより構成されており、ノズル用ヒータ37の発熱した熱により、又は、誘導加熱により、印加された電圧に応じた加熱量でノズル9内の溶湯を加熱する。ノズル用ヒータ37は、例えば、ノズル9の全長に亘って配置されている。
温調穴THは、例えば、ランナRn及びゲートGt(主としてランナRn)の周囲に、固定金型103(厳密には本実施形態では湯口ブシュ11)及び移動金型105のそれぞれに独立して設けられている。温調穴THには冷媒(例えば水)が流れ、冷媒はランナRn及びゲートGtの溶湯を冷却して溶湯の凝固を促す。温調穴THを流れる冷媒の温度や流量は、不図示のポンプや凝縮器等により制御される。
また、ダイカストマシン1は、連通部CPにおける温度を検出する温度センサ39と、ランナRnの温度を検出する温度センサ41とを有している。
温度センサ39は、例えば、連通部CPに隣接して湯口ブシュ11に固定されている。なお、温度センサ39の配置位置においては、断熱リング13は設けられていない。すなわち、断熱リング13には、連通部CPに開口する貫通穴が設けられており、当該貫通穴に湯口ブシュ11の突部及び当該突部内に配された温度センサ39が配置されている。温度センサ41は、例えば、ランナRnに隣接して固定金型103(厳密には本実施形態では湯口ブシュ11)に固定されている。
温度センサ39及び41は、これらのセンサの周囲の温度に応じた電気信号を制御部29に出力する。制御部29は、これらのセンサからの信号に基づいて、ノズル用ヒータ37、及び、温調穴THに冷媒を流すポンプ等(温調穴THを含むクーラ)の動作を制御する。
例えば、制御部29は、連通部CP及び/又はノズル9内に溶湯があるときは、当該溶湯が凝固しないように、当該溶湯の温度が一定の閾値以上に保たれるようにノズル用ヒータ37を制御する。また、制御部29は、ランナRn及びゲートGtに溶湯が供給されたときは、当該溶湯が凝固するように、当該溶湯の温度が一定の閾値以下になるように温調穴THに流れる冷媒の流量等を制御する。ただし、制御部29は、ランナRn及びゲートGtの溶湯が、キャビティCaよりも先に凝固しないように当該溶湯の温度を調整する。
なお、連通管用ヒータ31及び35も、連通部CPの溶湯の温度に影響するから、これらも温度センサ39及び41の検出結果に基づいて制御部29によって制御されてもよい。
さらに、ダイカストマシン1は、射出プランジャ15と対向する補助プランジャ43と、補助プランジャ43を駆動する補助プランジャ駆動部45とを有している。
補助プランジャ43は、移動金型105に設けられた摺動穴SHを摺動可能に構成されている。摺動穴SHは、連通部CP、ノズル9の内部空間、及び、連結管7の小径部の内部空間と同一の径及び断面形状に形成されるとともにこれらに連続している。すなわち、移動金型105(金型101)、断熱リング13(湯口ブシュ11)、ノズル9及び連結管7には、補助プランジャ43の移動方向に延びる1本の連続した穴部が形成されている。
補助プランジャ43は、上記の1本の連続した穴部内を摺動可能な補助プランジャチップ47と、補助プランジャチップ47に固定された補助プランジャロッド49とを有している。補助プランジャチップ47は、例えば、概ね円柱状に形成されており、密閉性を高めるために外周面に円環状のピストンリング51を有している。
補助プランジャ駆動部45は、例えば、油圧シリンダにより構成される。なお、油圧シリンダの構成は、射出プランジャ駆動部27の説明において説明したとおりである。補助プランジャ駆動部45は、固定ダイプレート3に対して固定的に設けられていても、移動ダイプレートに対して固定的に設けられていてもよく、また、具体的な固定箇所は、固定ダイプレート3、移動ダイプレート、これらが載置されるベース等の適宜な部材から選択されてよい。補助プランジャ駆動部45は、制御部29によって制御される。
なお、上述したスリーブ5、射出プランジャチップ21、補助プランジャチップ47及び断熱リング13は、断熱性を向上させるために、例えば、ファインセラミック材により構成されている。また、ノズル9及び連結管7は、射出時の衝撃を吸収するため、例えば、特殊鋼材に耐溶湯材を鋳包みした部材により構成されている。
以上の構成を有するダイカストマシン1の動作を説明する。
図1〜6は、ダイカストマシン1の動作を時系列順に説明する図となっている。以下、図1〜図6に沿って順に説明する。
図1は、ダイカストマシン1の型閉が終了した状態を示している。この状態では、射出プランジャ15は、給湯口5aよりも後方(キャビティCaとは反対側)の原位置P0に位置しており、また、補助プランジャ43は、連通部CPよりも後方(射出プランジャ15の前方側、紙面左側)の原位置P10に位置している。
図2は、給湯が開始され、溶湯が連通部CPに到達した状態を示している。なお、この状態では、射出プランジャ15及び補助プランジャ43の位置は原位置P0及びP10のままである。溶湯が給湯口5aからスリーブ5へ流れ始めると、溶湯の液面が連結管7の内周面の下面側の段差に到達するまで、溶湯はスリーブ5及び連結管7の大径部のみにおいて溜まっていく。この際、供給路SR内の不活性ガス又は空気は、キャビティCaを介して排気される。溶湯が連結管7の段差を超えて連通部CPに到達すると、温度センサ39の周囲の温度は上昇する。制御部29は、温度センサ39の検出結果に基づいて、溶湯が連通部CPに到達したことを検知する。
図3は、スリーブ5内等に、1回の成形に必要十分な量の溶湯が供給された状態を示している。この状態になるまでに、まず、制御部29は、溶湯が連通部CPに到達したことが検知されたことを条件として、補助プランジャ43を図2の原位置P10から図3の密閉位置P11に移動させる。射出プランジャ15は、図2の原位置P0のままである。密閉位置P11は、例えば、補助プランジャチップ47が連通部CPに嵌合する位置である。
スリーブ5内には、図2から引き続き、保温炉19の溶湯が供給される。補助プランジャ43と射出プランジャ15との間への溶湯の充填が完了すると、スリーブ5内に溶湯を供給するための不図示のポンプ等の装置の負荷値は上昇する。制御部29は、例えば、その負荷値の上昇に基づいて、溶湯の供給が完了したか否か判定し、ポンプ等の装置の、スリーブ5内へ溶湯を供給する動作を停止させる。
このとき、射出プランジャ15及び補助プランジャ43が供給路SRを密閉するとともに、常に一定の位置(本実施形態では原位置P0及び密閉位置P11を例示)に位置することから、スリーブ5内には、常に一定の溶湯が精度よく供給される。
なお、スリーブ5内へ溶湯が供給されている間においては、不図示のガス抜き手段によりスリーブ5内の不活性ガス又は空気は排気されるが図示は省略する。そのようなガス抜き手段は、例えば、キャビティCaに溶湯を充填する際にキャビティCaからガス抜きを行う手段と同様の構成により構成されてよい。
図4は、キャビティCaに溶湯が充填された状態を示している。この状態になるまでに、まず、制御部29は、射出プランジャ15をキャビティCa側に移動させるとともに、補助プランジャ43を原位置P10まで移動させる。そして、射出プランジャ15と補助プランジャ43との間の空間がランナRn等を介してキャビティCaと連通されると、当該間の空間の溶湯のキャビティCaへの供給が可能となる。さらに、射出プランジャ15が引き続き前進していくと、キャビティCaに溶湯が供給されていく。
なお、射出プランジャ15の前面においては、補助プランジャ43が配置されることにより溶湯が密に配置されているから、射出プランジャ15の前進時において溶湯が空気等を巻き込むおそれは極めて低く、射出プランジャ15の前進は、比較的高速に行われる。また、補助プランジャ43は、溶湯を介して射出プランジャ15により押し戻されることにより原位置P10等まで移動してもよいし、補助プランジャ駆動部45の駆動力により原位置P10等まで移動してもよい。
射出プランジャ15の前進時においては、湯溜部21aはピストンリング25よりも前方にあることから、溶湯が湯溜部21aに侵入して溜まる。これにより、溶湯が潤滑剤として機能し、射出プランジャチップ21の自己潤滑が可能となる。
図4の状態において、キャビティCaの溶湯は、射出プランジャ15により連通部CPの溶湯を介して圧力が付与されつつ、凝固していく。ただし、連通部CPの溶湯は、制御部29が温度センサ39の検出値に基づいてノズル用ヒータ37を制御することにより、一定の温度以上に保たれ、凝固しない。すなわち、ビスケット空間BSの溶湯は、溶融状態に保たれる。一方、ランナRnの溶湯は、制御部29が温度センサ41の検出値に基づいて温調穴THを流れる冷媒の流量等を制御することにより、一定の温度以下にされ、凝固する。
図5は、溶湯の凝固により成形品が形成され、連通部CP等の溶湯を回収した状態を示している。この状態になるまでに、まず、制御部29は、温度センサ41の検出値に基づいて、キャビティCa、ゲートGt及びランナRnの溶湯が凝固したか否か確認する。例えば、温度センサ41の検出値が所定の温度以下に到達したか否か、温度センサ41の検出値が所定の温度以下に到達してから所定の時間が経過したか否か等を判定する。
ランナRn等の溶湯が凝固したことが確認されると、制御部29は、射出プランジャ15を原位置P0へ移動させる。これにより、射出プランジャ15と補助プランジャ43との間の溶湯は、射出プランジャ15の生じる負圧により、また、自重により、給湯口5aへ向かって流れる。そして、溶湯は、保温炉19における液面と同等の液位になるまで、若しくは、溶湯が保温炉19等において空圧機構等から受ける圧力により決定される適宜な液位になるまで給湯管17へ流れ込む。なお、この際、補助プランジャ43と射出プランジャ15との間の空間には、例えば、スリーブ5内に溶湯を供給する際にガス抜きを行った不図示のガス抜き手段から空気又は不活性ガスが供給される。
図6は、型開を行った状態を示している。この状態になるまでに、まず、制御部29は、補助プランジャ43を密閉位置P11に移動させる。射出プランジャ15は原位置P0に位置したままである。このとき、スリーブ5の内部は補助プランジャ43及び射出プランジャ15により両端が塞がれて密閉される。より厳密には、ノズル9、スリーブ5、給湯管17及び給湯管17内の溶湯の液面により形成される空間は、補助プランジャ43及び射出プランジャ15により密閉される。次に、制御部29は、移動ダイプレートを駆動して型開を行う。
その後、ダイカストマシン1では、押出装置により金型101から成形品が押し出され、次サイクルのために、金型101に離型剤等がスプレーされる。この際、補助プランジャ43は、図6に示す位置に保持されており、離型剤等がスリーブ5に侵入することを防止する。そして、次サイクルにおいては、再度、図1〜図6の工程が行われる。
なお、図6に示す、補助プランジャ43の密閉位置P11への移動や型開等は、図5に示した射出プランジャ15の後退及び溶湯の回収と同時に行われてもよい。また、補助プランジャ43は、図1の位置へ、型閉の前及び後のいずれにおいて復帰してもよい。補助プランジャ43が、図6の密閉位置P11に位置したまま、型開、型閉、溶湯の供給が行われて図3の状態となってもよい。
以上の実施形態によれば、金型101の分割面間に連通する供給路SRにおいて射出プランジャ15を前進させて供給路SRの溶融状態の成形材料を分割面間に形成されたキャビティCaに充填し、供給路SRの分割面間への連通部CPの成形材料を介して射出プランジャ15によりキャビティCaの成形材料に圧力を付与しつつキャビティCaの成形材料を凝固させる成形方法において、連通部CPの成形材料を溶融状態としたまま、キャビティCaの成形材料を凝固させ、連通部CPに射出プランジャ15とは反対側から補助プランジャ43の補助プランジャチップ47を挿入して供給路SRを密閉した状態で型開きを行うことから、供給路SRに不活性ガスを満たすようにしているのに空気が侵入したり、分割面に離型剤等を塗布するスプレー工程において離型剤等が供給路SRに侵入して供給路SRが汚染されることがない。従って、成形品の品質を向上できる。
供給路SRは、連通部CPが、射出プランジャ15が摺動する部分(スリーブ5の内部)よりも小径に形成されていることから、連通部CPの溶湯を溶解状態に保つ熱量を小さく抑えたり、補助プランジャ43を射出プランジャ15に比較して小型化したりすることができる。
ダイカストマシン1は、供給路SRに連通し、金属材料を溶融状態で保持する保温炉19と、保温炉19外に配置され、供給路SRの射出プランジャ15が摺動する部分を構成するスリーブ5と、スリーブ5の周囲に設けられ、スリーブを加熱するスリーブ用ヒータ35と、を有することから、スリーブが溶湯に浸される一般的なホットチャンバダイカストマシンのように溶湯を高温に保持したままキャビティCaに充填することを可能としつつも、スリーブ5を溶湯に浸さずにスリーブ5に対する負担を軽減して装置の長寿命化やメンテナンス性の向上を図ることができる。
ダイカストマシン1は、供給路SRのスリーブ5よりもキャビティCa側の部分を構成し、金型101に連結されるノズル9と、ノズル9内の溶湯を加熱可能なノズル用ヒータ37と、金型101よりも断熱性の高い部材により構成されて金型101に固定され、連通部CPを構成するとともにノズル9の先端が当接する断熱リング13と、を有することから、溶湯が凝固するべく冷却されるランナRnと、連通部CPの溶湯を溶融状態に保つべく加熱されるノズル9との断熱を図り、効果的に溶湯を凝固又は溶融状態とし、また、温度変化によるノズル9の損傷を抑制して長寿命化を図ることができる。
射出プランジャ15の射出プランジャチップ21の外周面に周方向に延びる溝部(湯溜部21a)が形成されていることから、射出プランジャチップ21の自己潤滑が可能である。従って、潤滑剤をスリーブ5内へ塗布する必要性が抑えられる。その結果、補助プランジャ43によるスリーブ5の密閉を複数サイクルに亘って継続的に行うことができ、また、潤滑剤等が溶湯に混入することが抑制される。
なお、以上の実施形態において、ダイカストマシン1は本発明の成形機の一例であり、金型101は本発明の型の一例であり、溶湯は本発明の溶融状態の成形材料の一例である。
本発明は、以上の実施形態に限定されず、種々の態様で実施されてよい。
成形機は、ダイカストマシンに限定されず、例えば、射出成形機であってもよい。ダイカストマシンは、ホットチャンバダイカストマシンでもコールドチャンバダイカストマシンでもよい。成形機は、横型締式でも縦型締式でもよいし、横射出式でも縦射出式でもよい。
スリーブは、水平方向に延びるように配置されるものに限定されず、水平方向に傾斜して配置されるものや垂直方向に延びるように配置されるものであってもよい。スリーブは型に直結されて、射出プランジャが型内まで前進するものであってもよい。スリーブの供給口は、下面側に限定されず、上面側等に設けられてもよい。成形材料の供給路には、成形材料を回収する回収口が供給口とは別個に設けられてもよい。
射出プランジャ及び補助プランジャによりスリーブを密閉するとき、射出プランジャチップは、供給口よりもキャビティとは反対側の位置でだけでなく、供給口(実施形態の給湯口5a)を塞ぐ位置に配置されてもよい。この場合、射出プランジャチップは、スリーブの一端(射出プランジャロッド側)を塞ぐとともに、供給口を塞ぐことになる。
供給路の連通部から供給口(又は供給口とは別の回収口)までが同一形状及び同一径に形成され、補助プランジャが連通部から供給口(回収口)まで摺動可能であってもよい。この場合、例えば、補助プランジャにより連通部の溶湯を供給口側へ押し戻すことなどができる。また、逆に、連通部は、供給路の他の部分(実施形態のノズルや連通管により構成される部分)と同一形状や同一径でなくてもよい。この場合であっても補助プランジャを連通部に嵌合させて供給路を密閉することができる。
ランナを冷却する機構やノズルを加熱するヒータは、本発明の必須要件ではない。これらの構成要素がなくても、例えば、ランナ等が連通部に比較して十分に小さく、連通部が断熱されている場合には、連通部の成形材料が凝固する前にキャビティやランナの成形材料を凝固させ、補助プランジャにより連通部を密閉することができる。
本発明の実施形態のダイカストマシンの要部を型閉状態において示す断面図。 図1のダイカストマシンの要部をスリーブへの溶湯の供給が開始された状態において示す断面図。 図1のダイカストマシンの要部をスリーブに溶湯が充填された状態において示す断面図。 図1のダイカストマシンの要部をキャビティに溶湯が充填された状態において示す断面図。 図1のダイカストマシンの要部を連通部の溶湯の回収が終了した状態において示す断面図。 図1のダイカストマシンの要部を型開状態において示す断面図。
符号の説明
1…ダイカストマシン(成形機)、5…スリーブ、15…射出プランジャ、27…射出プランジャ駆動部、29…制御部、43…補助プランジャ、45…補助プランジャ駆動部、47…補助プランジャチップ、101…金型(型)、103a…固定側分割面、105a…移動側分割面、Ca…キャビティ、CP…連通部、SR…供給路。

Claims (6)

  1. 型の分割面間に連通する供給路において射出プランジャを前進させて前記供給路の溶融状態の成形材料を前記分割面間に形成されたキャビティに充填し、前記供給路の前記分割面間への連通部の成形材料を介して前記射出プランジャにより前記キャビティの成形材料に圧力を付与しつつ前記キャビティの成形材料を凝固させる成形方法であって、
    前記連通部の成形材料を溶融状態としたまま、
    前記キャビティの成形材料を凝固させ、
    前記連通部に前記射出プランジャとは反対側から補助プランジャのプランジャチップを挿入して前記供給路を密閉した状態で型開きを行う
    成形方法。
  2. 型の分割面間に連通する供給路において摺動可能な射出プランジャと、
    前記射出プランジャを駆動する射出プランジャ駆動部と、
    前記供給路の前記分割面間への連通部に、前記射出プランジャ側とは反対側から出し入れ可能なプランジャチップを有する補助プランジャと、
    前記補助プランジャを駆動する補助プランジャ駆動部と、
    前記射出プランジャを前進させて前記供給路の溶融状態の成形材料を前記分割面間に形成されたキャビティに充填し、前記連通部の成形材料を介して前記射出プランジャにより前記キャビティの成形材料に圧力を付与しつつ前記キャビティの成形材料を凝固させるように前記射出プランジャ駆動部を制御する制御部と、
    を有し、
    前記連通部の成形材料を溶融状態としたまま、
    前記キャビティの成形材料を凝固させ、
    前記補助プランジャのプランジャチップを前記連通部へ挿入して前記供給路を密閉した状態で型開きを行う
    成形機。
  3. 前記供給路は、前記連通部が、前記射出プランジャが摺動する部分よりも小径に形成されている
    請求項2に記載の成形機。
  4. 前記供給路を構成し、前記型に連結されるノズルと、
    前記ノズル内の成形材料を加熱可能なノズル用ヒータと、
    前記型よりも断熱性の高い部材により構成されて前記型に固定され、前記連通部を構成するとともに前記ノズルの先端が当接する断熱リングと、
    を有する請求項2に記載の成形機。
  5. 前記供給路に連通し、前記供給路に供給する成形材料を溶融状態で保持する保温炉と、
    前記保温炉外に配置され、前記供給路の前記射出プランジャが摺動する部分を構成するスリーブと、
    前記スリーブの周囲に設けられ、前記スリーブを加熱するスリーブ用ヒータと、
    を有する請求項2に記載の成形機。
  6. 前記射出プランジャのプランジャチップの外周面に周方向に延びる溝部が形成されている
    請求項2〜5のいずれか1項に記載の成形機。
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