JP2009164795A - 変調器、終端器および電力線通信システム - Google Patents

変調器、終端器および電力線通信システム Download PDF

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Abstract

【課題】電力線通信システムの通信の品質を容易に改善できる調整可能なPLC(Power Line Communication)終端器を提供する。
【解決手段】PLC終端器400は、短絡スイッチ720と、通過スイッチ722,724と、キャパシタ730,732,734,736と、コントローラ740と、チョークコイル750,752,754とを備える。コントローラ740は、スイッチ制御部742と、通信部744と、電源部746とを含む。スイッチ制御部742は、PLC終端器の外部から与えられた制御信号に基づいて、短絡スイッチ720の開閉と、通過スイッチ722,724の開閉とを切り換える。
【選択図】図7

Description

本発明は、電力線を用いた通信に関し、より特定的には、電力線通信の品質を改善する技術に関する。
通信ネットワークの一態様として、電力線通信(以下「PLC(Power line Communication)」ともいう。)が知られている。電力線通信では、当該電力線に接続されているAC(Alternating Current)電源の全てが、電力線通信のためのネットワークを構成する。そのため、電力線通信システムが家庭で構築されると、その電力線通信システムの特性は、家庭内の全てのAC電源のコンセントの影響を受けることになる。電力線通信システムの特性を改善するための技術は、たとえば、特開2003−283387号公報(特許文献1)、特開2004−253978号公報(特許文献2)に開示されている。
たとえば、特開2003−283387号公報は、屋内電力線の分岐線路に電気機器が接続されているか否かに関わらず、屋内電力線上の信号のレベルの低下を抑制するための電力線通信システム用終端装置および電力線通信システム用接続装置を開示している。当該接続装置は、屋内電力線の分岐線路の終端に設けられたコンセントに接続されるプラグ12と、電気機器が接続されるジャック13を備えている。プラグ12は端子部12a,12bを有し、ジャック13は端子部13a,13bを有している。接続装置10は、更に、端子部12a,12bの間に設けられた終端回路15と、端子部12a,12bと端子部13a,13bとの間に設けられたインピーダンス調整回路16を備えている。終端回路15は、1MHz〜50MHzの周波数範囲内の3MHz以上の幅の周波数帯域におけるインピーダンスが、50〜120Hzの周波数範囲におけるインピーダンスよりも小さくなる特性を有している(特開2003−283387号公報の要約、図2参照)。
また、特開2004−253978号公報は、PLCネットワークの伝送特性を容易に変更できる技術を開示している。当該技術に係る伝送特性調整装置11は、1乃至21−X(Xは、所定の整数)、および端子の一方が終端負荷21−1乃至21−Xのうちの1つに接続されており、他方が変圧コイル23を介してACプラグ13に接続されたスイッチ22から構成される。スイッチ22は、ユーザによるダイヤル12に対する回転操作に対応して、接続する終端負荷21を切り替えるようになされている(特開2004−253978号公報の要約、図3参照)。
特開2003−283387号公報 特開2004−253978号公報
しかしながら、特開2003−283387号公報に開示された技術によると、当該接続装置の使用者が可変抵抗(短絡スイッチ)を操作することを前提にしている。そのため、設置される接続装置の数が多くなると、各接続装置ごとに設定する作業が増大するという問題点があった。また、特開2004−253978号公報に開示された伝送特性調整装置の場合も、当該装置のユーザが、設定のための操作を行なう必要があった。
さらに、PLCアダプタを介して調整を行なう技術も考えられる。PLCアダプタにおける変調方式として、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)やSS(Spread Spectrum)方式などが用いられている。そのため、終端器がこのような方式に基づく信号を受信するためには、当該方式に適合した構成が必要となるが、回路構成が大きくなる。そのため、コスト面あるいは普及を考慮すると、容易に実現することができなかった。
本発明は、上述のような問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、電力線通信システムにおける特性を容易に調整できる変調器を提供することである。他の目的は、電力線通信システムに使用される終端器の設定を容易に切り換えることができる変調器を提供することである。
他の目的は、電力線通信システムにおける特性を改善できる終端器を提供することである。他の目的は、電力線通信システムにおける特性の改善を容易に実現できる終端器を提供することである。
他の目的は、通信品質を改善できる電力線通信システムを提供することである。さらに他の目的は、通信品質の改善を容易に実現できる電力線通信システムを提供することである。
上記の課題を解決するために、この発明のある局面に従うと、電力線に接続されて電力線通信のための信号を変調する変調器が提供される。この変調器は、広帯域信号を出力する送信部と、送信部から出力される広帯域信号を増幅する増幅部と、増幅部に入力される広帯域信号を振幅偏移変調する変調部とを備える。変調部は、増幅部の動作を制御する制御信号を増幅部に送信する。増幅部は、制御信号に基づいて、広帯域信号に情報を付加することなく、各副搬送波に同一の情報を付加する。
好ましくは、増幅部は、制御信号に基づいて、増幅動作のオンとオフとを切り換える。
好ましくは、送信部は、広帯域信号を直交周波数分割多重変調するとともに、各副搬送波を変調することなく出力する。増幅部は、制御信号に基づいて、各副搬送波を振幅偏移変調する。
好ましくは、変調器は、電力線を介して送られた信号を受信する受信部と、電力線通信を制御する通信制御部とをさらに備える。通信制御部は、受信部によって受信された信号を復号化する前に、受信部によって連続的に受信された第1の信号および第2の信号の差分に基づいて、受信部によって受信された信号の変動の有無を判定する。
好ましくは、通信制御部は、振幅偏移変調された信号または位相偏移変調された信号を復号化する。
好ましくは、通信制御部は、電力線に接続されている終端器との通信に基づいて、電力線を用いた通信の品質を検出する検出手段と、品質が予め設定された基準を満たしていない場合に、終端器のインピーダンスを変更する命令を出力する命令手段とをさらに含む。
好ましくは、終端器は、伝送路を短絡する短絡器と、電力線から供給される電力周波数を遮断する遮断器とを含んでいる。命令手段は、短絡器の開閉を切り換える命令を出力する。
この発明の他の局面に従うと、電力線に接続される終端器が提供される。この終端器は、電力線に接続されている電力線通信装置と通信する通信部と、終端器の内部の伝送路のインピーダンスを変更する変更手段と、電力線通信装置から送られた信号に基づいて、変更手段に伝送路のインピーダンスを変更させる制御手段とを備える。
好ましくは、変更手段は、伝送路を短絡する短絡器と、電力線から供給される電力周波数を遮断する遮断器とを含む。短絡器は、終端器の第1の入力側に接続されている。遮断器は、終端器の第2の入力側に接続されている。短絡器と遮断器とは、直列に接続されている。
好ましくは、変更手段は、伝送路の電気長を変更する位相シフト器を含む。位相シフト器は、終端器の入力側と出力側との間に直列に接続されている。
好ましくは、変更手段は、伝送路の抵抗値を変更する可変抵抗器を含む。可変抵抗器は、終端器の入力側に対して並列に接続されている。
この発明のさらに他の局面に従うと、上記のいずれかの変調器を有する通信装置と、上記のいずれかの終端器とを備える通信システムが提供される。
本発明によると、電力線通信システムにおける特性を容易に調整することができる。また、電力線通信システムにおける品質を容易に改善することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
[電力線通信システムの特性]
図1から図3を参照して、電力線通信システムの特性について説明する。図1は、電力線通信システム10の構成を表わす図である。図2は、電力線通信システム10における極小周波数遮断を表わす図である。図3は、電力線通信システム10に使用される終端器の一態様を表わす図である。
図1を参照して、電力線通信システム10は、第1のPLCアダプタ110と、第2のPLCアダプタ120と、ブレーカ140と、8つのコンセント121,122,123,124,125,126,127,128とを備える。第1のPLCアダプタ110と第2のPLCアダプタ120とは、電力線100に接続されている。ブレーカ140は、宅外に供給される高圧電線からの電力の供給と遮断を切り換える。
電力線通信システム10では、電力線100が構成する伝送路において各AC配線がそれぞれ、T型の形状として接続される態様を構成している。したがって、第1のPLCアダプタ110と第2のPLCアダプタ120との間の伝送路以外の配線は、すべて当該伝送路を邪魔するスタブとして機能することになる。
スタブは、伝送路からT型の分岐においてたとえば電気長λ/4で開放端に構成されていれば、帯域を阻止する役割を果たす。そして当該スタブが短絡している場合には、帯域通過の役割を果たす。
たとえば、図1に示されるコンセント121のように、当該コンセントがT型の分岐点から5mの電気長に相当する配線を経由してコンセントボックスに接続されているとする。この場合、コンセント121に何も接続されていない場合には、図2に示されるように、15MHzの周波数を遮断し、その周波数における副搬送波は著しく減衰する。以下、この極小的な周波数遮断を、「極小周波数遮断」と呼ぶ。
そこで、たとえば、図3に示されるように、コンセントの終端部に可変抵抗を追加する技術が考えられる。すなわち、終端器300は、AC入力端子部300a,300bと、可変抵抗310と、キャパシタ320と、チョークコイル330a,330bと、AC出力端子部340a,340bとを備える。このような構成において、可変抵抗310を用いて当該終端器300を調整することが考えられる。しかしながら、たとえば1家庭内においては、相当数(数10口)のコンセントが使用されているため、各終端器300に可変抵抗310を付加すると、各終端器間の影響を考慮しつつ可変抵抗310を調整することが著しく困難となる場合がある。また、可変抵抗310において通信の信号電力が損失するため、1家庭内における損失電力の総和が大きくなり、受信する電力も減少する問題が生じる。
[接続態様]
図4および図5を参照して、本発明の実施の形態に係る電力線通信システムにおける接続態様について説明する。図4は、電力線通信システム10の論理的な接続態様を表わす図である。第1のPLCアダプタ110と第2のPLCアダプタ120とは、電力線を介した通信が可能なように論理的に接続されている。第1のPLCアダプタ110と、4つのPLC終端器410,420,430,440(以下、総称するときは「PLC終端器400」と表わす)とは、電力線を介した通信が可能なように論理的に接続されている。この場合、第1のPLCアダプタ110は、第2のPLCアダプタ120と通信する一方、各PLC終端器410,420,430,440と通信することができる。以下、PLCアダプタ間の通信を電力線通信ともいい、PLCアダプタと終端器との通信を終端器通信ともいう。なお、PLC終端器400の数は、図4に示されるものに限られない。少なくとも1つのPLC終端器400が電力線通信システム10を構成するものであってもよい。
図5は、電力線通信システム10の物理的な接続態様を表わす図である。第1のPLCアダプタ110と、第2のPLCアダプタ120と、4つのPLC終端器410,420,430,440は、それぞれ通信回線である電力線100に接続されている。各終端器は、それぞれインピーダンス変更回路411と、終端器通信回路412とを含む。
インピーダンス変更回路411は、第1のPLCアダプタ110から送られた制御信号に基づいて当該終端器のインピーダンスを変更する。この変更は、後述するように、内部の短絡スイッチのオンとオフとを切り換えることにより実現される。
終端器通信回路412は、第1のPLCアダプタ110と通信する。この通信は、たとえば「バックスキャッタ方式」によって実現される。バックスキャッタ方式によると、終端器通信回路412は、送信のための増幅回路を有する必要がなくなり、また終端器通信回路412による不要輻射が防止される。
より詳しくは、終端器通信回路412は、インピーダンス変更回路411における変更の命令を、第1のPLCアダプタ110から受信する。終端器通信回路412は、その命令に基づいて、インピーダンス変更回路411による短絡スイッチの開閉動作を命令する。インピーダンス変更回路411は、その命令に従って、短絡スイッチの開閉動作(たとえばトグル動作)を実行する。
なお、図5においては、説明を簡単にするため、PLC終端器410,420,430,440が単独で用いられる構成が示されている。しかしながら、他の局面において、これらの終端器は、PLCアダプタに内蔵されていてもよい。たとえば、第2のPLCアダプタ120が、PLC終端器440を内蔵していてもよい。
次に、図6を参照して、本発明の実施の形態に係るPLC終端器400の使用態様について説明する。図6は、PLC終端器400が壁の内部に組み込まれた状態を表わす図である。
すなわち、PLC終端器400は、コンセントプレート604を介して壁面602a,602bの内部に取り付けられている。PLC終端器400は、壁面602a,602bの内部において、宅内配線600に接続されている。一方、PLC終端器400は、ACプラグ630の挿入を、壁面602a,602bの外部で受け付ける。PLC終端器400の取り付けは、たとえば、以下のようにして行なわれる。まず、コンセントプレート604が一旦取り外され、宅内配線600とPLC終端器400との接続が行なわれる。PLC終端器400とコンセントプレート604とは、たとえば、ねじによって取り付けられる。その後、コンセントプレート04が、壁面602a,602bにそれぞれ取り付けられる。
PLC終端器400は、AC入力部612,614と、PLC終端回路700と、AC出力端子618,620とを備える。AC入力部612,614は、宅内配線600のケーブル606a,606bに接続されており、宅内配線600から供給される電力をPLC終端回路700に供給する。また、AC入力部612,614は、電力線通信される信号の入力を受けて、当該信号をPLC終端回路700に伝送する。
PLC終端回路700は、後述するように、電力線通信システム10におけるインピーダンスを調整するための機能と、PLCアダプタ(たとえば第1のPLCアダプタ110)から送信された信号に対する返信を行なう機能とを有する。PLC終端回路700は、AC入力部612,614から供給された電力を、AC出力端子618,620に供給する。また、PLC終端回路700は、AC入力部612,614から送られた信号をAC出力端子618,620に伝送する。
ACプラグ630は、たとえば第2のPLCアダプタ120、あるいは電力線通信機能を有する情報通信装置(たとえば、パーソナルコンピュータ、ネットワークテレビ、ハードディスクレコーダ等)のプラグである。また他の局面において、ACプラグ630は、通信機能を有さない家電製品のプラグであってもよい。
なお、PLC終端器400の取り付け態様は、壁の内部に取り付けられる態様に限られない。たとえば、本発明の他の局面に従うPLC終端器は、壁面の外部に取り付けられる態様でもよい。また、一般の延長コードがPLC終端器400を内蔵する構成であってもよい。
[ハードウェア構成]
図7を参照して、本発明の実施の形態に係るPLC終端器400の具体的な構成について説明する。図7は、PLC終端器400のハードウェア構成を表わすブロック図である。PLC終端器400は、短絡スイッチ720と、通過スイッチ722,724と、キャパシタ730,732,734,736と、コントローラ740と、チョークコイル750,752,754とを備える。コントローラ740は、スイッチ制御部742と、通信部744と、電源部746とを含む。
AC入力部612は、短絡スイッチ720と、キャパシタ732と、チョークコイル752と、電源部746とに接続されている。AC入力部614は、キャパシタ730,734,736と、抵抗750と、チョークコイル754とに、それぞれ接続されている。
短絡スイッチ720とキャパシタ730とは、直列に接続されている。キャパシタ732と通過スイッチ722とは、直列に接続されている。キャパシタ734と通過スイッチ724とは、直列に接続されている。
AC出力端子618は、通過スイッチ722とチョークコイル752とにそれぞれ接続されている。AC出力部620は、通過スイッチ724とチョークコイル754とにそれぞれ接続されている。
コントローラ740は、PLCアダプタから送られた信号に基づいて作動する。たとえば、コントローラ740において、スイッチ制御部742は、PLCアダプタによって送られた信号に基づいて、短絡スイッチ720の開閉と、通過スイッチ722,724の開閉とを制御する。通信部744は、PLC終端回路700を使用する電力線通信システムにおいて接続されているPLCアダプタ(たとえば第1のPLCアダプタ110)と通信する。電源部746は、宅内配線600から供給された電力に基づいて、PLC終端器400の駆動電力を供給する。
AC入力された電力は、チョークコイル752,754を経由してAC出力端子618,620に出力される。しかし、2MHz〜30MHzの信号は、チョークコイル752,754を通過せず、キャパシタ732,734を通過する。このため、PLC終端器400は、通過スイッチ722,724を閉じることにより、AC出力端子618,620にPLCアダプタから送られた信号を通過させる。あるいは、PLC終端器400は、通過スイッチ722,724を開き、かつ、短絡スイッチ720を閉じることにより、短絡スイッチ720を含む経路を短絡させ、そして、当該経路によってPLCアダプタから送られた信号を反射する。
より詳しくは、AC出力側(AC出力端子618,620側)に電力線通信装置(たとえば、第2のPLCアダプタ120、電力線通信可能なパーソナルコンピュータ等)が接続されているときに、スイッチ制御部742は、通過スイッチ722,724を「オン」にする(通過スイッチを閉じて回路を形成する)。これにより、PLCアダプタと電力線通信装置とが通信可能となる。
一方、AC出力端子618,620に電力線通信装置が接続されておらず、PLCアダプタがAC入力側(AC入力端子612,614の伝送路)にしかない場合には、スイッチ制御部742は、原則として、通過スイッチ722,724をオフにする(通過スイッチ722,724を開き回路を遮断する)。しかしながら、最適な電力線通信のための回線を得るために、スイッチ制御部742が通過スイッチ722,724をオンにする場合もあり得る。
また、電力線通信システムが導入されていないためにAC入力側およびAC出力側の両方にPLCアダプタが接続されていない場合には、将来の電力線通信システムの導入に備えて、電力線を介して送られた信号(以下「PLC信号」ともいう。)を検出できるように、通過スイッチ722,724を予めオンに(閉じた状態に)しておいてもよい。したがって、たとえば、PLC終端器400の製造事業者は、通過スイッチ722,724を閉じた状態で構成してもよい。あるいは、PLC終端器400の設置時に、AC入力端子612,614から命令をコントローラ740に与えて、通過スイッチ722,724を閉じた状態にしてもよい。このような命令を与える装置は、たとえば、PLC終端器400に接続可能なコントローラとして実現できる。
AC入力端子612,614側におけるPLCアダプタの接続の有無と、AC出力端子618,620側におけるPLCアダプタの接続の有無とに基づく通過スイッチ722,724の状態は、以下の4通りが望ましい。しかし、判断を誤ったり、PLCアダプタが追加されたことを検出したりする必要があるので、必ずしも以下の状態であるとは限らない。
(AC入力側にPLCアダプタ、AC出力側にPLCアダプタ、通過スイッチの状態)
1:(なし、なし、オン)
2:(なし、あり、オン)
3:(あり、あり、オン)
4:(あり、なし、オフ)
[短絡スイッチの動作]
短絡スイッチ720の開閉(オンまたはオフ)は、電力線通信の回線を最適化するために切り換えられる。たとえば、短絡スイッチ720がオンであるとき(閉じられているとき)、2MHz〜30MHzの周波数が短絡される。短絡スイッチ720がオフであり、かつ、通過スイッチ722,724がオフのとき、当該周波数がAC出力端子側に開放される。
通過スイッチ722,724の状態と、短絡スイッチ720の状態と、AC入力側のインピーダンスとの関係は、以下の4通りが規定される。
(通過スイッチの状態、短絡スイッチの状態、AC入力側インピーダンス)
1:(オフ、オフ、開放)
2:(オフ、オン、短絡)
3:(オン、オン、短絡)
4:(オン、オフ、不定)
さらに、PLC終端器400とPLCアダプタが通信を行なうための信号(「終端器信号」ともいう)は、チョークコイル752,754を通過せずに、キャパシタ736を通過する。このため、AC入力側の信号の入出力は、PLC終端器400の通信部744との間で常に行なわれる。また、AC出力側の信号の入出力は、通過スイッチ722,724をオンにすることで、通信部744との間で行なわれる。
[PLCアダプタ]
図8を参照して、本発明の実施の形態に係るPLCアダプタ800について説明する。図8は、PLCアダプタ800のハードウェア構成を表わすブロック図である。PLCアダプタ800は、制御部810と、発振器820と、LAN通信部(Local Area Network)822と、LANインターフェイス824と、D/A変換器(Digital to Analog)830と、A/D(Analog to Digital)変換器832と、RAM(Random Access Memory)834と、フラッシュメモリ836と、送信アンプ838と、受信アンプ840と、整合器850と、チョークコイル852,854と、キャパシタ856,858と、電源回路860と、AC入力部862,864とを備える。制御部810は、終端器通信制御部811と、PLC制御部812と、LAN制御部813と、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)回路814と、FFT回路815と、時計816とを含む。制御部810は、たとえば、デジタルシグナルプロセッサ(DSP(Digital Signal Processor))として実現される。あるいは、他の局面において、制御部810が実行する処理を実現するための回路素子の組み合わせとして、制御部810の一部または全部がハードウェアによって実現されてもよい。
AC入力部862を介してACラインから入力された電力は、チョークコイル852,854を経由して電源回路860に供給される。電源回路860は、PLCアダプタ800内の各部に電力を供給する。
また、ACライン上を伝送された2MHz〜30MHzのPLC信号は、チョークコイル852,860を通過せずにキャパシタ856,858を通過し、整合器850に入力される。整合器850は、AC配線を経由した他のPLC機器(すなわち、電力線を介した通信が可能な機器)と最適な通信が行えるように、入出力インピーダンスをACラインに整合させる役割をもっている。
例として、他のPLC機器の入出力インピーダンスが100Ωで、伝送路の特性インピーダンスが100Ωであれば、整合器850のACライン側のインピーダンスも100Ωとすることで、送信電力が反射されることなく他のPLC機器に伝送され、また、他のPLC機器も、反射することなく送信できるので、正しい受信電力が得られる。
また、整合器850の送信アンプ838および受信アンプ840側は、送信アンプ838および受信アンプ840それぞれと整合をあわせる。電力が2分配されるが、たとえば、送信アンプ838側の損失を少なくして、受信アンプ840側の損失を大きくすることもできる。反対に、送信アンプ838側の損失を少なくする場合もある。
あるいは、送信アンプ838の出力インピーダンスが低く、受信アンプ840側の入力インピーダンスが高い場合は、整合器のAC側、送信アンプ838側、受信アンプ840側のそれぞれのインピーダンスを整合させる役割を果たす場合もある。
受信アンプ840は、入力された微小なPLC信号電力を電圧値に変換する。当該電圧値は、A/D変換器832に入力される。利得は、A/D変換器832の入力レンジに合わせて適度に設定する必要がある。送信アンプ838からの回り込みレベルによって受信アンプ840が歪んでしまうため、双方のアンプの利得は容易には上げられない場合がある。なお、他の局面において、受信アンプ840を省略する構成が用いられてもよい。また、さらに別の局面において、PLCの通信時は送信と受信を切り替えながら通信を行ない、全くの同時刻に同時に送受信を行わない方法が用いられても良い。この場合であっても整合器は整合器のAC側、送信アンプ838側、受信アンプ840側のそれぞれのインピーダンスを整合させる役割を果たす役割をもつが、片側が動作していないので、その影響を含めて反対側のインピーダンスを整合させなければならない。
A/D変換器832に入力されたPLC信号は、デジタル信号に変換され、制御部810のFFT回路815等によって周波数変換され、副搬送波毎に分割される。PLC制御部812が、各副搬送波の情報を取り出すことで、PLC信号を受信できる。また、送信については、IFFT回路814が各副搬送波の情報を時間領域に変換し、D/A変換器830がIFFT回路814からの出力信号をアナログ信号に変換して送信アンプ838に送出し、送信アンプ838が信号を増幅して出力する。
フラッシュメモリ836は、PLCアダプタ800の動作を規定するプログラム(たとえば、ファームウェア、通信制御プログラム等)を格納している。
制御部810は、フラッシュメモリ836に格納されている制御プログラムを呼び出し、RAM834上に入出力データを展開して、計算を実行し、計算の結果をRAM834に一時的に保存することにより、高速フーリエ変換処理、逆高速フーリエ変換処理、電力線通信の制御、LAN通信の制御を実行する。
[電力線通信]
PLCアダプタ800は、たとえば第1のPLCアダプタ110あるいは第2のPLCアダプタ120として使用される。PLCアダプタ800は、AC電源プラグ862,864から電力の供給を受ける。また、PLCアダプタ800は、電力線100を介して送られた信号を、AC電源プラグ862,864を介して受信する。また、PLCアダプタ800は、パーソナルコンピュータその他の情報通信装置(図示しない)から送信された信号をAC電源プラグ862,864を介して電力線100に向けて送出する。
制御部810は、LAN通信部822を介して当該情報通信装置と通信する。情報通信装置は、たとえばインターフェイス824に接続されている。なお、接続の態様は、LANその他の有線に限られず、たとえば無線による接続でもよい。
より詳しくは、制御部810において、LAN制御部813は、電力線100を介して送られた信号に基づいて、当該情報通信装置との通信を制御する。ある局面において、LAN制御部813は、情報通信装置から送られた信号を電力線通信のための信号形式に変換し、変換後の信号をPLC制御部812に送出する。当該信号は、広帯域の信号であって、たとえば20MHz以上の信号である。他の局面において、LAN制御部813は、PLC制御部812から送られた信号をLAN通信の形式に変換し、変換後の信号をLAN通信部822に送出する。
PLC制御部812は、他のPLCアダプタとの間で電力線通信のためのペアリング処理を実行する。ペアリング処理によって、電力線を介して通信可能な他のPLCアダプタが特定される。PLC制御部812は、そのペアリングによって得られた当該他のPLCアダプタの識別子をフラッシュメモリ836に書き込む。当該ペアリングは、たとえばフラッシュメモリ836に格納されているプログラムを実行することにより実現される。また、他の局面において、当該ペアリングは、その処理を実現するための回路素子その他のハードウェアによって実現されてもよい。
PLC制御部812は、フラッシュメモリ836に格納されている当該ペアリングのデータに基づいて、電力線通信システム10を構成する他のPLCアダプタ(たとえば第2のPLCアダプタ120)と通信する。より詳しくは、PLC制御部812は、LANインターフェイス824に接続されている情報通信装置から送られた信号をIFFT回路814に送出する。他の局面において、PLC制御部812は、FFT回路815から送られた信号を、LAN通信のための形式に変換する。
PLC制御部812は、その変換後の信号をLAN制御部813に送出する。時計816は、制御部810の動作を規定するタイミングを計測する。発振器820は、制御部810が作動するタイミングを駆動パルスによって規定する。ある局面において、時計816と発振器820とは同期している。
IFFT回路814は、PLC制御部812から出力された信号を逆フーリエ変換し、変換後のデジタルデータをD/A変換器830に送出する。D/A変換器830は、そのデジタルデータをアナログ信号に変換し、変換後の信号を送信アンプ838に送出する。
終端器通信制御部811は、PLC制御部812から送られる制御信号に基づいて、送信アンプ838のオンとオフとを切り換える信号を送信アンプ838に送出する。送信アンプ838は、その制御信号に従って、信号の増幅動作のオンとオフとを切り換える。送信アンプ838は、D/A変換器830から送られたアナログ信号を増幅し、増幅によって得られた信号を整合器850に送出する。整合器850から出力される信号は、受信アンプ840に入力される。受信アンプ840は、その信号を増幅し、増幅によって得られた信号をA/D変換器832に送出する。A/D変換器832は、その信号をデジタルデータに変換し、変換後のデータをFFT815に送出する。FFT815は、そのデータをフーリエ変換し、フーリエ変換後のデータをPLC制御部812に送出する。PLC制御部812は、そのデータをLAN通信に適合した形式に変換し、変換後の信号をLAN制御部813に送出する。
整合器850は、PLCアダプタ800の内部のインピーダンスを電力線100におけるインピーダンスに適合させて、信号をキャパシタ856,858に向けて送出する。
電源回路860は、AC電源プラグ862,864から電力の供給を受けて、当該電力をPLCアダプタ800の各構成要素にそれぞれ供給する。また、電力線100を介して送られた信号は、キャパシタ856,858を介して整合器850に入力される。整合器850は、その入力された信号をアダプタ800の内部のインピーダンスに適合した信号に変換し、変換後の信号を受信アンプ840に送出する。
[終端器信号]
PLCアダプタ800とPLC終端器400との通信は、振幅偏移変調(ASK(Amplitude Shift Keying))により実現される。この通信によって送られる信号を終端器信号と呼ぶ。PLCアダプタ800の終端器通信制御部811がASK変調を命令する信号を送信アンプ838に送出し、送信アンプ838のオンとオフとを切り換えることにより、振幅偏移変調は実現される。送信アンプ838は、オンとオフとを切り換えるので、全ての副搬送波に1つの終端器信号が重畳されることになる。この場合、終端器通信制御部811は、当該信号を低周期で送信アンプ838に送出する。たとえば、終端器通信制御部811は、当該信号を100kHz以下の周期で送信アンプ838に送出する。
なお、他の局面において、PLC制御部812が無変調の全ての副搬送波を送出/送出停止する方法、あるいは、一部の副搬送波についてはASK変調を命令する信号に関わらずオフした状態で残りの副搬送波だけでASK変調する方法が用いられてもよい。PLC終端器400から送られた信号の受信は、FFT変換器815による処理後の各副搬送波の振幅の変化により検知される。
さらに、PLC制御部812が変調された副搬送波の振幅を振幅偏移変調する方法の場合は、副搬送波の一部に無変調の副搬送波を混在させる方法が用いられても良い。PLCアダプタ800のFFT回路815は、無変調の副搬送波の振幅を一定に制御すれば、振幅偏移変調が重畳されていても、変調された副搬送波を受信することができる。
[PLC終端回路の詳細]
図9から図11を参照して、本発明の実施の形態に係るPLC終端回路400についてさらに詳細に説明する。図9は、図7に示されるPLC終端回路400の構成から、短絡スイッチに係る構成のみを取り出した状態を表わす図である。図10は、PLC終端回路400における短絡スイッチ720の開閉によって得られる特性を表わす図である。
通信部の構成は図7に示される構成と同じであるため、図示を繰り返さない。その他の構成についても、図9には、図7に示されるPLC終端回路400に示される回路と同じ回路が挿入されているものとする。
T分岐から電気長5mの配線が当該電力線に接続されているが当該配線のコンセントに何も接続されていない場合、PLC終端器が接続されていない場合、短絡スイッチ720を開放していると、図10(A)に示されるように、極小周波数遮断1010が、15MHzの近傍で発生する。その結果、その周波数における副搬送波は著しく減衰する。そこで、短絡スイッチ720を短絡にすると、図10(B)に示されるように、極小的な周波数遮断1010は解消し、伝送路の特性が改善される。
なお、図1に示されるコンセント122のように、コンセントと伝送路とが十分近い場合には、終端を短絡させると伝送路が短絡するため、全ての副搬送波が減衰することになる。そこで、T分岐点から電気長が(2n+1)λ/4の付近では終端を短絡し、(m+1)λ/2の付近では終端を開放することが望ましい(n,mは0以上の整数)。そこで、たとえばコンセント121にPLC終端回路700のような回路を埋め込み、スイッチによってOFDM波の周波数を短絡し、あるいは開放可能とすることで、副搬送波の減衰が防止され得る。
なお、伝送路の終端を可変抵抗や終端抵抗とすると、これらの抵抗が信号電力を消費するため、損失が発生する。そして、終端器の数が多くなると、損失も大きくなる。本実施の形態に係るPLC終端回路400は、短絡スイッチ720による信号の反射を利用して伝送路の調整を行っているため、信号電力そのものを消費しない。したがって、終端器の数が増えても、損失が増加しない。
図11は、電力線通信システム10におけるコンセント123にPLC終端回路400を取り付けた場合における短絡スイッチ720の開放時と短絡時の特性を表わす図である。図11(A)に示されるように、短絡スイッチ720の開放時には、3つの極小周波数遮断1110,1120,1130が、5MHz,10MHz,15MHzの近傍で発生している。
このような構成において、短絡スイッチ720を短絡に切り換えると、図11(B)に示されるように、極小周波数遮断が発生する周波数帯域は減少し、2つの極小周波数遮断1140,1150が、10MHz,20MHzの近傍で発生するに留まり、結果として、伝送路の通信特性が改善される。
[制御構造]
図12を参照して、本発明の実施の形態に係るPLC終端器400の制御構造について説明する。図12は、PLC終端器400のコントローラ740が実行する処理の一部を表わすフローチャートである。
ステップS1210にて、コントローラ740は、通過スイッチ722,724の固定フラグを「−1」(自動モード)に設定する。コントローラ740は、その設定の内容を内部メモリ(図示しない)に格納する。通過スイッチ722,724を固定しないのは、AC入力側および出力側の両方に、PLCアダプタが電気的に接続されており通信可能な状態にするためである。
ステップS1212にて、コントローラ740は、内部クロック(図示しない)に従って、予め定められた時間待機する。これにより、不要な電力の消費が抑制される。
ステップS1214にて、コントローラ740は、AC入力側にPLCアダプタが接続されているか否かを確認するために、通過スイッチ722,724をオフにする。これにより、PLC終端回路700の内部における電力線通信のための経路が遮断される。
ステップS1216にて、コントローラ740は、AC入力側のPLCアダプタからの信号の有無を判定する。この判定は、たとえば、通信部744による信号の検知の結果に基づいて行なわれる。コントローラ740は、AC入力側のPLCアダプタからの信号があると判定すると(ステップS1216にてYES)、制御をステップS1218に切り換える。そうでない場合には(ステップS1216にてNO)、コントローラ740は、制御をステップS1226に切り換える。
ステップS1218にて、コントローラ740は、スイッチ制御部742として、スイッチをオンにするための制御信号を、通過スイッチ722,724にそれぞれ送出する。通過スイッチ722,724は、この制御信号に基づいてスイッチを閉じる。その結果、電力線通信のための信号が通過可能となる。
ステップS1220にて、コントローラ740は、AC出力側のPLCアダプタから信号を受信しているか否かを判定する。この判定は、通信部744によって受信された信号の内容に基づいて行なわれる。コントローラ740は、AC出力側のPLCアダプタから信号を受信していると判定すると(ステップS1220にてYES)、制御をステップS1222に切り換える。そうでない場合には(ステップS1220にてNO)、コントローラ740は、制御をステップS1224に切り換える。
ステップS1222にて、コントローラ740は、通過スイッチ722,724の状態を「オン」の状態に維持する。この場合、通過スイッチ722,724はオンに設定されているため(ステップS1218)、スイッチ制御部742は、通過スイッチ722,724を閉じる命令を送る必要はないが、確実のために、再度送出してもよい。
ステップS1224にて、コントローラ740は、スイッチを開くための制御信号を通過スイッチ722,724にそれぞれ送出する。通過スイッチ722,724は、その制御信号を受信すると、閉状態から開状態に切り換わる。これにより、伝送路が遮断されるため、電力線通信が止まる。
ステップS1226にて、コントローラ740は、スイッチを開くための制御信号を通過スイッチ722,724に送出することにより、通過スイッチ722,724の状態を「オフ」から「オン」に切り換える。
ステップS1228にて、コントローラ740は、通信部744における信号の検知の結果に基づいて、AC出力側のPLCアダプタから送られた信号の有無を判定する。コントローラ740は、AC出力側のPLCアダプタから信号を受信していると判定すると(ステップS1228にてYES)、制御をステップS1230に切り換える。そうでない場合には(ステップS1228にてNO)、コントローラ740は、制御をステップS1210に戻す。
ステップS1230にて、コントローラ740は、スイッチを開くための制御信号を通過スイッチ722,724にそれぞれ送出する。通過スイッチ722,724は、その制御信号を受信すると、閉状態から開状態に切り換わる。これにより、伝送路が遮断されるため、電力線通信が不可能となる。
ステップS1232にて、コントローラ740は、通過スイッチ固定フラグを「+1」(固定モード)に設定する。コントローラ740は、そのフラグの内容を内部メモリに格納する。これにより、通過スイッチ722,724の状態が維持される。
ステップS1234にて、コントローラ740は、内部カウンタ(図示しない)をリセットする。ステップS1236にて、コントローラ740は、予め設定された時間待機する。これにより、不要な電力の消費が抑制される。
ステップS1238にて、コントローラ740は、当該カウンタの値を1インクリメントする。カウンタは、PLCアダプタから信号を受信した回数をカウントする。
ステップS1240にて、コントローラ740は、PLCアダプタから信号を受信する。コントローラ740は、受信した信号から、PLCアダプタから送られた命令を確認する。より特定的には、コントローラ740は、当該命令が向けられているPLC終端器を識別する情報(ID(Identification))を取得する。
ステップS1242にて、コントローラ740は、その取得したIDに基づいて、PLC終端器400自身に対する命令が存在しているか否かを判定する。コントローラ740は、そのような命令が存在していると判定すると(ステップS1242にてYES)、制御をステップS1244に切り換える。そうでない場合には(ステップS1242にてNO)、コントローラ740は、その命令を無視し、制御をステップS1260に切り換える。
ステップS1244にて、コントローラ740は、PLCアダプタとの通信をそのまま実行する。ステップS1246にて、コントローラ740は、PLCアダプタから受信した信号の中に短絡スイッチ情報があるか否かを判定する。コントローラ740は、短絡スイッチ情報がその受信した信号にあると判定すると(ステップS1246にてYES)、制御をステップS1248に切り換える。そうでない場合には(ステップS1246にてNO)、コントローラ740は、制御をステップS1270に切り換える。
ステップS1248にて、コントローラ740は、短絡スイッチ情報がスイッチの開放と短絡のいずれを示しているかを判定する。短絡スイッチ情報がスイッチの短絡を示している場合には、コントローラ740は、制御をステップS1250に切り換える。一方、短絡スイッチ情報がスイッチの開放を示している場合には、コントローラ740は、制御をステップS1252に切り換える。
ステップS1250にて、コントローラ740は、スイッチを閉じる命令を表わす制御信号を短絡スイッチ720に送出する。短絡スイッチ720は、その信号に基づいて経路を閉じる。
ステップS1252にて、コントローラ740は、スイッチの開放を示す制御信号を短絡スイッチ720に送出する。短絡スイッチ720は、当該制御信号を受信すると、開放される。
ステップS1260にて、コントローラ740は、内部メモリに格納されている固定フラグの値を読み出し、当該固定フラグが自動モードおよび固定モードのいずれであるかを判定する。当該固定フラグが自動モードを示している場合には、コントローラ740は、制御をステップS1262に切り換える。固定フラグが固定モードを示している場合には、コントローラ740は、制御をステップS1270に切り換える。
ステップS1262にて、コントローラ740は、通過スイッチ722,724に対して、トグル動作を実行する命令をそれぞれ与える。通過スイッチ722,724は、その命令に基づいて、命令の受信前の状態とは異なる状態に当該スイッチの状態を切り換える。これにより、通過スイッチ722,724が「オン」の状態である場合には、その状態は「オフ」に切り換えられる。この場合、通過スイッチ722,724の各経路が遮断されるため、電力線通信に基づく情報の通信が遮断される。一方、通過スイッチ722,724の状態が「オフ」である場合には、これらのスイッチは、当該命令に基づいてその状態を「オン」に切り換える。これにより、電力線通信による情報通信が可能となる。
ステップS1270にて、コントローラ740は、カウンタの値が予め設定された最大通信回数以上であるか否かを判定する。コントローラ740は、当該カウンタの値が当該最大通信回数以上であると判定すると(ステップS1270にてYES)、制御をステップS1210に戻す。そうでない場合には(ステップS1270にNO)、コントローラ740は、制御をステップS1236に戻す。
ステップS1270からS1210の処理が実行されることにより、当該電力線に接続されているPLCアダプタを再度検出することができる。たとえば、PLCアダプタが増設された場合、あるいはPLCアダプタが電力線から取り外された場合(通信不能の場合を含む)、PLCアダプタの接続状態が検出可能となる。これにより、当該電力線通信システムにおける通信品質を維持することができる。
図13は、PLCアダプタ800が実行する一連の動作の一部を表わすフローチャートである。ある局面において、当該一連の動作は、PLCアダプタ800を構成するプロセッサによって実現されるが、他の局面において、これらの動作は、その一部又は全部がハードウェアによって実現されてもよい。
ステップS1310にて、PLCアダプタ800のPLC制御部812は、LAN制御部813から送られた信号に基づいて、あるいは、FFT回路815から送られた信号に基づいて、電力線通信が行なわれていることを検知する。
ステップS1320にて、PLC制御部812は、電力線通信が継続しているか否かを判定する。この判定は、たとえば、PLC制御部812に入力される信号に含まれる通信コードの内容に基づいて行なわれる。PLC制御部812は、電力線通信が継続していると判定すると(ステップS1320にてYES)、制御をステップS1310に戻す。そうでない場合には(ステップS1320にてNO)、PLC制御部812は制御をステップS1330に切り換える。
ステップS1330にて、PLC制御部812は、終端器通信継続フラグの内容を判定する。本実施の形態において、終端器通信継続フラグとは、当該電力線通信システムにおいて使用されている終端器(たとえばPLC終端器400)との通信の継続あるいは非継続を表わすデータをいう。終端器通信継続フラグが「非継続」(フラグ=−1)を示している場合には、PLC制御部812は制御をステップS1332に切り換える。一方、終端器通信継続フラグが「継続中」(フラグ=+1)を示している場合には、PLC制御部812は、制御をステップS1352に切り換える。ステップS1332にて、PLC制御部812は、内部のカウンタ(図示しない)の値を1インクリメントする。
ステップS1340にて、PLC制御部812は、当該カウンタの値が予め規定された待ちカウントに到達しているか否かを判定する。当該カウンタの値が当該待ちカウントに到達している場合には、PLC制御部812は、制御をステップS1342に切り換える。そうでない場合には、PLC制御部812は、制御をステップS1310に戻す。
ステップS1342にて、PLC制御部812は、カウンタの値をリセットする。ステップS1344にて、PLC制御部812は、電力線通信システムを構成するすべての終端器とPLCアダプタと通信することにより、電力線100に接続されているすべての機器を特定するための情報(ID)を取得する。この処理により、PLCアダプタもしくはPLC終端器の増設もしくは取り外しが行なわれた場合でも、通信品質の向上が可能となる。
ステップS1350にて、PLC制御部812は、その取得したID情報の数に基づいて、電力線100に接続されている機器の増減を判定する。PLC制御部812は、電力線100に接続されている機器の数が増加していると判定すると(ステップS1350にてYES)、制御をステップS1352に切り換える。そうでない場合には(ステップS1350にてNO)、PLC制御部813は、制御をステップS1380に切り換える。
ステップS1352にて、PLC制御部812は、電力線通信の品質を測定する。ここで、電力線通信の品質は、受信された信号に基づき算出されるCIR(Committed Information Rate)によって特定される。より詳しくは、CIRは、当該受信信号の副搬送波の信号電力と、副搬送波の帯域幅での信号を受信した際の無信号電力との比である。CIRの値は、たとえば、PLCアダプタ800の通信相手が送信している場合と、PLCアダプタ800の通信相手が送信していない場合とのいずれの場合について、算出される。そして、PLC制御部812は、FFT回路815から送られた各副搬送波の受信信号に基づいて当該通信の品質を表わすデータを算出する。PLC制御部812は、周波数全体の品質を求めるために、すべての副搬送波のCIRを求め、これらの値の平均値を算出する。PLC制御部812は、この算出した平均値を通信品質として、RAM834に確保したメモリ領域に書き込む。
ステップS1354にて、PLC制御部812は、測定した各品質の値に基づいて、調整対象となる終端器を選定する。たとえば、PLC制御部812は、通信品質として予め規定されたレベルを下回る品質をもたらしたPLC終端器を、調整対象として選定する。
ステップS1356にて、PLC制御部812は、選定したPLC終端器に対して、当該PLC終端器の短絡スイッチ720にトグル動作を実行させるための命令を送信する。その選定されたPLC終端器がこの命令を受信すると、そのPLC終端器のスイッチ制御部742は、トグル動作を実行する命令を短絡スイッチ720に送出する。短絡スイッチ720は、その命令に応じて、その状態と異なる状態に切り換える。
ステップS1358にて、PLC制御部812は、その調整対象となるPLC終端器から送られた信号に基づいて、当該PLC終端器とPLCアダプタ800との間の通信品質を測定する。
ステップS1360にて、PLC制御部812は、当該トグルの前後の通信品質に基づいて、品質が向上しているか否かを判定する。判定方法として、たとえば、PLC制御部812は、RAM834に保存した通信品質(ステップS1352)と新たな測定によって得られた通信品質(S1358)とを比較する。PLC制御部812は、通信品質が向上していると判定すると(ステップS1360にてYES)、PLC制御部812は、制御をステップS1370に切り換える。一方、PLC制御部812は、通信品質が向上していないと判定すると(ステップS1360にてNO)、PLC制御部812は、制御をステップS1362に切り換える。
ステップS1362にて、PLC制御部812は、調整対象となるPLC終端器に対して、制御信号を送信することにより、短絡スイッチ720のトグル動作を命令する。当該PLC終端器が制御信号を受信すると、スイッチ制御部742は、短絡スイッチ720に対してトグル動作を実行する命令を送信する。
ステップS1370にて、PLC制御部812は、その調整対象となるPLC終端器400との通信を継続するか否かを判定する。PLC制御部812は、そのような通信を継続すると判定すると、制御をステップS1372に切り換える。そうでない場合には、PLC制御部812は制御をステップS1374に切り換える。
ステップS1372にて、PLC制御部812は、終端器通信継続フラグを「継続」(+1)に設定する。これにより、PLCアダプタ800と、調整対象であったPLC終端器との通信が維持される。
ステップS1374にて、PLC制御部812は、終端器通信継続フラグを「非継続」(−1)に設定する。これにより、PLCアダプタ800と、調整対象であったPLC終端器との通信が遮断される。その後、PLC制御部812は、制御をステップS1310に切り換える。
ステップS1380にて、PLC制御部812は、PLC終端器の調整を行なってから経過した時間が予め規定された時間を超えているか否かを判定する。PLC制御部812は、その経過時間が当該規定された時間を超えていると判定すると(ステップS1380にてYES)、制御をステップS1352に切り換える。そうでない場合には(ステップS1380にてNO)、PLC制御部812は、制御をステップS1310に戻す。なお、他の局面において、品質調整が行なわれてから経過した時間が予め設定された時間を経過している場合に、新たな品質調整処理が行なわれてもよい。このようにすると、PLCアダプタまたはPLC終端器の設置数が変更されていない場合であっても、不測の要因による通信品質の低下を防止することができる。
次に、図14から図16を参照して、本実施の形態に係る電力線通信システムにおいて伝送される信号について説明する。図14は、本実施の形態に係るPLCアダプタ800による信号の変調および復調を表わす図である。
PLC機器からPLC終端器への送信は、副搬送波を無変調CW(Continuous Wave)波としたOFDM信号を振幅偏移変調(ASK)することで実現される。なお、他の局面においてOFDMを用いずに狭帯域のASKのための信号が用いられてもよいが、この場合は、PLC機器側に狭帯域通信用のフィルタが必要になる。なお、振幅偏移変調の変調速度は、副搬送波の間隔よりも遅い速度とする。PLC終端器の制御は、頻繁に行なわれるものではないので、通信速度は速くなくてもよい。
図14(A)は、通常の電力線通信時に送信される信号の変調態様を表わす図である。この場合、信号はOFDM変調されて送信される。
図14(B)は、PLCアダプタ800とPLC終端器400とが通信する場合(終端器通信)における信号の変調態様を表わす図である。この場合、ある局面において、信号は、無変調の副搬送波(OFDM波)に振幅偏移変調のための信号を重畳されて送信される。なお、副搬送波は無変調のものに限られるわけではなく、他の局面において、変調された副搬送波が用いられ得る。
図14(C)は、常時オフされた副搬送波が用いられる場合の変調態様を表わす図である。この場合、特定の周波数については副搬送波が送信されず、ASKのための信号のみが送信される。これにより、たとえばアマチュア無線に対する電波妨害を防止することができる。
図14(D)は、電力線通信時における信号のシリアルパラレル変換の態様を表わす図である。PLCアダプタ800のPLC制御部812は、データの送信時には、シリアルパラレル変換器1510として機能する。この場合、シリアルパラレル変換器1510は、LAN制御部813から送られたデータを、副搬送波ごとの信号に分解し、各信号をIFFT回路814に送出する。IFFT回路814は、各信号を時間軸に沿った信号に変換する。
図14(E)は、PLCアダプタ800とPLC終端器400とが通信する場合の信号の変換の態様を表わす図である。この場合、PLC制御部812は、シリアルパラレル変換器1510として、副搬送波毎の信号として一定値のレベルを有する信号をそれぞれ出力し、IFFT回路814に送出する。IFFT回路814は、同一の波形を有する信号を出力する。送信アンプ838は、IFFT回路814から出力された信号を振幅偏移変調する。
図15を参照して、PLCアダプタ800の特性について説明する。図15は、PLCアダプタ800のIFFT回路814を用いた動作を示す図である。
PLC終端器400からバックスキャッター方式でPLCアダプタ800に送られてきた信号は、無変調OFDMに振幅偏移変調されている。理想的には、図15(A)または図15(B)に示されるように、全ての副搬送波の振幅が大きい、または、全ての副搬送波の振幅が小さい信号で受信されることである。これらの信号がFFT回路815に入力されると、FFT回路815は、全ての出力信号を同一の符号を有する信号として出力する。
しかし、現実の伝送路では、極小な周波数で遮断が生じ得る。また、PLCアダプタ800自らによる信号出力のうち、一部の極小な周波数のみで反射が生じ、送信波が受信回路部分(たとえば受信アンプ840、A/D変換器834等)に回り込む場合もある。その結果、実際の受信信号の振幅は、副搬送波によって異なる。また、送信波と受信波の合成によって振幅の動きが反転する場合もあり得る。そこで、PLCアダプタ800は、信号を受信する時には、受信信号の前後の差分により当該受信信号に変動があるか否かを判定した上で受信信号を復号化することが好ましい。
図16は、他の局面に従うPLCアダプタ800が受信信号の差分を算出する態様を表わす図である。他の局面に従うPLCアダプタ800は、PLC制御部812が差分回路1711,1712,1713,1714(以下、総称するときは差分回路1710と表わす。)を有する。
すなわち、PLCアダプタ800において、タイミングTにおいて受信された信号は、FFT回路815に入力され、内部のレジスタ(図示しない)において一時的に保持される。その後、次のタイミング(T+1)において受信された信号も、FFT回路815に入力される。各タイミングで受信された信号は、各副搬送波ごとにデジタル復調される。この場合、たとえば、4段階のデジタル復調器が使用される。デジタル復調された各データは、差分回路1711,1712,1713,1714にそれぞれ入力される。
差分回路1711,1712,1713,1714は、入力された各データ、すなわち、前後する受信タイミング(TとT+1)において受信された信号から復調された2つのデータの差分を算出する。各差分は、総和器1720に入力される。総和器1720は、各差分を積算して総和を算出する。PLC制御部812は、総和器1720によって算出された総和が予め設定された閾値を下回るか否かを判定する。総和器1720によって算出された総和が当該閾値を下回る場合には、PLC制御部812は、受信信号に変動がないと判定し、受信信号を逐次復号化する。そうでない場合には、PLC制御部812は、受信信号の復号化を中止する。なお、この場合、PLC制御部812は、信号が異常であることを示すデータを受信信号に代えて出力してもよい。
なお、PLC終端器400から送信される信号の変調が振幅偏移変調ではなく、位相偏移変調(PSK(Phase Shift Keying))でも、図17に示される構成と同様の構成で同様の結果を得ることができる。なぜなら、送信波と位相偏移変調波とが混合されて、送信した位相によって振幅が強められたり弱められたりするからである。
[PLC終端器の通信部]
図17を参照して、PLC終端器400が備える通信部744について説明する。図17は、通信部744のハードウェア構成を表わすブロック図である。通信部744は、送信回路1810と、受信回路1830とを備える。送信回路1810は、キャパシタ1812と、抵抗1814と、ダイオード1816とを含む。受信回路1830は、キャパシタ1832と、ダイオード1834と、抵抗1836と、バンドパスフィルタ(BPF)1838とを含む。
送信回路1810において、キャパシタ1812は伝送路1802に電気的に接続されている。抵抗1814は、PLC終端器400が送信する信号の入力を受ける。伝送路1802を介して送られた信号は、送信回路1810を経て受信回路1830に入力される。より詳しくは、送信回路1810の出力側は、受信回路1830のキャパシタ1832に接続されている。キャパシタ1832とダイオード1834とは、直列に接続されている。ダイオード1834の出力側は、バンドパスフィルタ1838の入力側に接続されている。バンドパスフィルタ1838は、PLC終端器400が受信した信号から、副搬送波あるいは直流成分をカットし、PLC終端器400の受信信号として出力する。
図18を参照して、PLC終端器400の信号の受信について説明する。図18は、受信回路1810における信号の流れを表わす図である。
PLC終端器400を制御可能なPLCアダプタ800から送られた信号は、受信信号としてキャパシタ1832を経由してダイオード1834に入力される。その信号は、包絡線検波され、受信振幅に応じた電圧が抵抗1830に生じる。また、前述のように、バンドパスフィルタ1838は、受信信号から副搬送波および直流成分をカットする。
次に、図19を参照して、PLC終端器400の送信について説明する。図19は、送信回路1810における信号の流れを表わす図である。
PLC終端器400が信号を送信している間も、PLCアダプタ110は無変調のOFDM信号を出力し続ける。PLC終端器400は、PLCアダプタ110から受信した無変調のOFDM信号に対してバックスキャッタ方式で送信信号を重畳する。PLCアダプタ110から受信した信号は、通常は上記のとおり受信回路1830に入力される。この状態で、送信回路1810のダイオード1816に電圧をかけると、ダイオード1816が伝送路1802を短絡する。その結果、PLCアダプタ110から送られた信号は反射され、伝送路1802に戻される。送信信号に応じてダイオード1816にかける電圧を変化させることにより、PLC終端器400からPLCアダプタ110への送信を実現することができる。
[動作例]
図20および図21を参照して、本発明の実施の形態に係るPLCアダプタ800とPLC終端器400とを用いた電力線通信システムにおける調整例について説明する。
図20は、3台のPLCアダプタA,B,C、7台のPLC終端器A、B,C,D,E,F,Gを用いた電力線通信システムにおいて、PLC終端器400およびPLCアダプタ800が図12および図13に示されるフローチャートに従って作動した場合におけるPLCアダプタAによる調整例を示す図である。
より詳しくは、PLC終端器Aを短絡すると、PLCアダプタBとの電力線通信の品質が10dB向上した。PLCアダプタCとの品質には影響が及んでいない。短絡により通信品質が10dB向上することから、終端器Aの短絡スイッチ720を「開放」から「短絡」に切り換えた。
PLC終端器Bについては、短絡スイッチ720を「短絡」とすることによって、通信品質は20dB劣化した。そこで、PLC終端器Bの短絡スイッチ720は「開放」に設定した。
PLC終端器Cについては、PLCアダプタBとの通信品質は短絡による変化がなかったが、PLCアダプタCとの通信の品質が20dB改善した。そこで、PLC終端器Cの短絡スイッチ720を「短絡」に設定した。
PLC終端器Dについては、PLCアダプタBとの通信の品質が5dB劣化し、PLCアダプタCとの通信の品質が10dB向上した。全体の通信の品質は5dB(=10−5)改善したことになるので、PLC終端器Dの短絡スイッチ720を「短絡」に設定した。
PLC終端器Eについては、改善度を合計すると、通信の品質が10dB劣化した。そこで、PLC終端器Eの短絡スイッチ720を「開放」に設定した。
PLC終端器Fについては、改善度の合計が1dBとなり、改善が見られる。そこで、PLC終端器Fの短絡スイッチ720を「短絡」に設定した。
PLC終端器Gについては、改善度の合計が1dBとなり、通信の品質が劣化している。そこで、PLC終端器Gの短絡スイッチ720を「開放」に設定した。
このように、通信品質の改善度の合計が正の値になる場合、つまり、短絡スイッチ720を「短絡」に設定することにより通信の品質が改善する場合には、短絡スイッチ720を「短絡」に設定する。一方、当該改善度の合計が負の値になる場合、つまり、短絡スイッチ720を「短絡」に設定することにより品質が劣化する場合には、短絡スイッチ720を「開放」に設定する。
この例では、PLCアダプタBとCに対して同じ条件で計算を実施しているが、PLCアダプタBの品質を優先したい場合は、PLCアダプタCを無視して判断しても良い。この場合の判定結果は、以下のように(PLC終端器A,B,C,D,E,F,G)の組み合わせは、PLC終端器Dが開放に、PLC終端器Eが短絡に変更される。
1)2台とも改善したいとき:(短絡,開放,短絡,短絡,開放,短絡,開放)
2)Bのみを改善したいとき:(短絡,開放,短絡,開放,短絡,短絡,開放)
さらに、PLCアダプタBの通信品質CIRの測定結果に優先度に比例した値を乗算しても良い。例えば、2倍の乗算を行った場合は、改善度も2倍の値となるので、PLCアダプタBの通信品質が優先的に向上する。これにより、PLCアダプタAとPLCアダプタBとの間で映像の通信を行なうような場合に、優先的に品質を向上させることが可能になる。
しかし、図20に示されるように、PLC終端器Fに関し、PLCアダプタCとの通信の品質が、PLCアダプタBとの通信の品質と比較して30dB(=53−23)の違いがある。このような違いを防止するために、たとえば、CIRの真値の逆数を合算し、短絡スイッチ720の「開放」又は「短絡」のうち低い値が得られる設定を選択してもよい。この場合、CIRの真値の逆数の合計値Sは、算式S=10^(−CIR(B))/10)+(−CIR(C)/10)として算出される。
図21は、図20に示される調整例に使用された電力線通信システムについて、通信品質の逆数を用いて終端器を調整した場合における調整例を表わす図である。図21を参照して、たとえば、PLC終端器Fの短絡スイッチ720は、図20に示される設定と同様に、「開放」に設定される。
さらに、他の局面において、短絡スイッチ720以外の可変抵抗や位相シフターがPLC終端器に含まれていても同様に、当該可変抵抗あるいは位相シフタ−の設定の変更の前後での改善度を測定することにより、通信品質を向上させるための調整が可能である。
[PLC終端器の設定]
図12および図13に示されるフローチャートに示すような短絡スイッチ720の設定は、6個のPLC終端器に対して6回の測定回数に基づき行なわれている。一方、6個のPLC終端器に対して設定可能な組み合わせの数は、64通り(2の6乗)である。PLC終端器ごとの交互作用を考慮すると、最適な設定とはなっておらず、より最適な設定の組み合わせを探すために、全ての組み合わせの中から、最も通信品質の高い短絡スイッチ720の設定態様を探すこともできる。
あるいは、図22に示される直交表などを用いて、測定の組み合わせを決めることもできる。さらに、他の局面において、乱数表が用いられてもよい。
さらに、直交表を用いて決定された通信品質の最も良かった組み合わせに基づいて短絡スイッチ720を設定した後に、図12および図13に示されるフローチャートに従った調整方法を実施することにより、さらに最適な結果を得ることができる。
このようにして通信品質が向上するのは、通信品質が低下する原因となっていた分岐点からのスタブの電気長が最適化されるためである。すなわち、各PLC終端器で発生していた極小周波数遮断がなくなり、あるいは、遮断される周波数の数(発生する極小周波数遮断)が削減される。
あるいは、後述するように、複数のPLC終端器によって発生していた複数の遮断周波数が、同一の周波数に統合され、結果として、極小周波数遮断を生じる周波数の数が削減される。さらに、PLCアダプタが副搬送波を出さない部分に(マスクされている帯域に)、極小周波数遮断を生じる周波数を移動させることによって、品質が向上する。
<第1の変形例>
以下、図23から図25を参照して、本実施の形態の第1の変形例について説明する。本変形例に係るPLC終端器2300は、位相をシフトさせる機能を有する点で、前述の実施の形態に係るPLC終端器400と異なる。すなわち、前述の実施の形態に係るPLC終端器400は、短絡スイッチ720の開放あるいは短絡の設定により、15MHz以下(電気長5m以上)で発生する著しい極小周波数遮断に対応できない場合がある。そこで、本変形例に係るPLC終端器2300は、遮断する周波数をシフトさせることにより、全てのPLC終端器で同じ極小周波数を遮断する。
まず、図23を参照して、本変形例に係るPLC終端器2300の構成について説明する。図23は、PLC終端器2300の構成の概略を表わすブロック図である。PLC終端器2300は、図9に示される構成に加えて、位相シフタ2310をさらに備える。位相シフタ2310は、入力部712とチョークコイル756とに対して直列に接続されている。位相シフタ2310は、コントローラ740から送られる制御信号に基づいて、PLC終端器2300による信号の伝送を遮断する周波数(極小遮断周波数)を移動させる。
図24(A)〜図24(C)は、本変形例に係るPLC終端器2300を用いた電力線通信システムにおける周波数の分布を表わす図である。図24(A)を参照して、PLC終端器2300に接続されている他の終端器には、たとえば15MHz以下の極小遮断周波数が存在している。この場合、本変形例に係るPLC終端器2300における極小遮断周波数も上記の周波数に一致することができれば、これらのPLC終端器を用いる電力線通信システムにおいて通信を遮断する周波数を特定の帯域に制限することができる。
そこで、図24(B)に示されるように、位相シフタ2310は、PLCアダプタ800から送られる制御信号に基づいて作動するコントローラ740によって、その極小遮断周波数を当該他のPLC終端器における極小遮断周波数と同じ周波数帯域まで移動させる。
その結果、図24(C)に示されるように、複数のPLC終端器を用いた電力線通信システムにおいて1つの周波数帯域が極小遮断周波数帯域として当該電力線通信システムの特性として現われることになる。
なお、位相シフタ2310を用いた位相のシフトにより構成される極小遮断周波数は、1つに限られない。たとえば、2つまたはそれよりも多い極小遮断周波数が合成されてもよい。図25は、他の局面として2つの極小遮断周波数が合成された場合の特性を表わす図である。この場合、例えば、アマチュア無線などが使用している周波数に相当する副搬送波と、極小遮断周波数とを一致させることにより、電力線通信が特定の周波数帯域を使用できないようにすることができる。その結果、たとえば、アマチュア無線が使用する周波数帯域への影響を防止することができるとともに、通信が可能な帯域から極小遮断周波数を追い出すことができるので、通信品質を高めることもできる。
<第2の変形例>
図26および図27を参照して、本実施の形態の第2の変形例について説明する。本変形例に係るPLC終端器2700は、可変抵抗を電気的に遮断する開放スイッチを有する点で、前述のPLC終端器400あるはPLC終端器2300と異なる。
すなわち、可変抵抗が多数接続されると、周波数全体の損失が合計される。しかし、15MHz以下の極小遮断周波数は、短絡スイッチ720と位相シフタ2310とによって低減できない場合がある。そこで、可変抵抗を通過しないための開放スイッチ2720を追加して、15MHz以上の極小遮断に対しては、可変抵抗2710を電気的に切り離す。
まず、図26を参照して、本変形例に係るPLC終端器2700の構成について説明する。図26は、PLC終端器2700のハードウェア構成の概略を表わすブロック図である。PLC終端器2700は、図9に示されるPLC終端器400の構成に加えて、位相シフタ2310と、可変抵抗2710と、開放スイッチ2720とをさらに備える。開放スイッチ2720の開閉(=オン/オフ)は、コントローラ740によって制御される。
図27を参照して、本変形例に係るPLC終端器2700を用いた電力線通信システムの特性について説明する。図27(A)は、開放スイッチ2720が開放されている場合における伝送特性を表わす図である。図27(B)は、開放スイッチが閉じられている場合における伝送特性を表わす図である。
図27(A)に示されるように、開放スイッチ2720が開放に設定されている場合、可変抵抗2710はPLC終端器において電気的に切り離されることになる。その結果、極小周波数遮断は、前述の実施の形態あるいは第1の変形例に示される程度に発生している。そこで、コントローラ740が、本変形例に係るスイッチ制御部742として、開放スイッチ2720を「通過」に設定すると(閉じると)、可変抵抗2710は、AC入力側とAC出力側とを電気的に接続する。その結果、図27(B)に示されるように、受信電力のレベルが全体として低下するとともに、極小周波数遮断の程度が軽減される。
以上のようにして、本発明の実施の形態および変形例に係るPLC終端器によると、PLCアダプタから送信された制御信号に基づいて、短絡スイッチ720の開閉を切り換えることができる。短絡スイッチ720の開閉に応じて通信品質(CIR)が変わるため、通信品質が高くなる状態を、短絡スイッチ720の設定として選択することができる。これにより、PLC終端器の設定を容易に変更することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、電力線を用いた通信システムに適用可能である。
電力線通信システム10の構成を表わす図である。 電力線通信システム10における極小周波数遮断を表わす図である。 電力線通信システム10に使用される終端器の一態様を表わす図である。 本発明の実施の形態に係る電力線通信システム10の論理的な接続態様を表わす図である。 電力線通信システム10の物理的な接続態様を表わす図である。 本発明の実施の形態に係るPLC終端器400が壁の内部に組み込まれた状態を表わす図である。 本発明の実施の形態に係るPLC終端器400のハードウェア構成を表わすブロック図である。 本発明の実施の形態に係るPLCアダプタ800のハードウェア構成を表わすブロック図である。 PLC終端回路400の構成から、短絡スイッチに係る構成のみを取り出した状態を表わす図である。 PLC終端回路400における短絡スイッチ720の開閉によって得られる特性を表わす図である。 電力線通信システム10のコンセント123にPLC終端回路400を取り付けた場合における短絡スイッチ720の開放時と短絡時の特性を表わす図である。 PLC終端器400のコントローラ740が実行する処理の一部を表わすフローチャートである。 PLCアダプタ800が実行する一連の動作の一部を表わすフローチャートである。 PLCアダプタ800による信号の変調および復調を表わす図である。 PLCアダプタ800のIFFT回路814を用いた動作を示す図である。 他の局面に従うPLCアダプタ800が受信信号の差分を算出する態様を表わす図である。 通信部744のハードウェア構成を表わすブロック図である。 受信回路1810における信号の流れを表わす図である。 送信回路1810における信号の流れを表わす図である。 3台のPLCアダプタと7台のPLC終端器とを用いた電力線通信システムにおいて、PLC終端器400およびPLCアダプタ800が作動した場合におけるPLCアダプタの調整例を示す図である。 図20に示される調整例に使用された電力線通信システムについて、通信品質の逆数を用いて終端器を調整した場合における調整例を表わす図である。 測定の組み合わせを決めるために使用される直交表である。 PLC終端器2300の構成の概略を表わすブロック図である。 本発明の実施の形態の第1の変形例に係るPLC終端器2300を用いた電力線通信システムにおける周波数の分布を表わす図である。 他の局面として2つの極小遮断周波数が合成された場合の特性を表わす図である。 本発明の実施の形態の第2の変形例に係るPLC終端器2700のハードウェア構成の概略を表わすブロック図である。 開放スイッチ2720が開放されている場合および閉じられている場合における伝送特性を表わす図である。
符号の説明
10 電力線通信システム、121,122,123,124,125,126,127,128 コンセント、300a、300b AC入力端子部、310 可変抵抗、320,730,732,734,856,858 キャパシタ、330a,330b,752,754,852,854,1812,1832 チョークコイル、340a,340b AC出力端子部、400,2300,2600 PLC終端器、411 インピーダンス変更回路、412 終端器通信回路、600 宅内配線、602a,602b 壁面、604 コンセントプレート、606a,606b ケーブル、612,614,862,864 AC入力部、618,620 AC出力端子、720 短絡スイッチ、722,724 通過スイッチ、740 コントローラ、742 スイッチ制御部、744 通信部、746 電源部、824 LANインターフェイス、838 送信アンプ、840 受信アンプ、1010,1110,1120,1130,1140,1150 極小周波数遮断、1510 シリアルパラレル変換器、1711,1712,1713,1714 差分器、1720 総和器、1802 伝送路、1810 送信回路、1814,1836 抵抗、1816、1834 ダイオード、1830 受信回路、1838 バンドパスフィルタ、2310 位相シフタ、2710 可変抵抗、2720 開放スイッチ。

Claims (12)

  1. 電力線に接続されて電力線通信のための信号を変調する変調器であって、
    広帯域信号を出力する送信部と、
    前記送信部から出力される広帯域信号を増幅する増幅部と、
    前記増幅部に入力される広帯域信号を振幅偏移変調する変調部とを備え、
    前記変調部は、前記増幅部の動作を制御する制御信号を前記増幅部に送信し、
    前記増幅部は、前記制御信号に基づいて、前記広帯域信号に情報を付加することなく、各副搬送波に同一の情報を付加する、変調器。
  2. 前記増幅部は、前記制御信号に基づいて、増幅動作のオンとオフとを切り換える、請求項1に記載の変調器。
  3. 前記送信部は、前記広帯域信号を直交周波数分割多重変調するとともに、各副搬送波を変調することなく出力し、
    前記増幅部は、前記制御信号に基づいて、各副搬送波を振幅偏移変調する、請求項1または請求項2に記載の変調器。
  4. 電力線を介して送られた信号を受信する受信部と、
    電力線通信を制御する通信制御部とをさらに備え、
    前記通信制御部は、前記受信部によって受信された信号を復号化する前に、前記受信部によって連続的に受信された第1の信号および第2の信号の差分に基づいて、前記受信部によって受信された信号の変動の有無を判定する、請求項1から請求項3のいずれかに記載の変調器。
  5. 前記通信制御部は、振幅偏移変調された信号または位相偏移変調された信号を復号化する、請求項4に記載の変調器。
  6. 前記通信制御部は、
    前記電力線に接続されている終端器との通信に基づいて、前記電力線を用いた通信の品質を検出する検出手段と、
    前記品質が予め設定された基準を満たしていない場合に、前記終端器のインピーダンスを変更する命令を出力する命令手段とをさらに含む、請求項4に記載の変調器。
  7. 前記終端器は、伝送路を短絡する短絡器と、前記電力線から供給される電力周波数を遮断する遮断器とを含んでおり、
    前記命令手段は、前記短絡器の開閉を切り換える命令を出力する、請求項6に記載の変調器。
  8. 電力線に接続される終端器であって、
    前記電力線に接続されている電力線通信装置と通信する通信部と、
    前記終端器の内部の伝送路のインピーダンスを変更する変更手段と、
    前記電力線通信装置から送られた信号に基づいて、前記変更手段に前記伝送路のインピーダンスを変更させる制御手段とを備える、終端器。
  9. 前記変更手段は、
    前記伝送路を短絡する短絡器と、
    前記電力線から供給される電力周波数を遮断する遮断器とを含み、
    前記短絡器は、前記終端器の第1の入力側に接続されており、
    前記遮断器は、前記終端器の第2の入力側に接続されており、
    前記短絡器と前記遮断器とは、直列に接続されている、請求項8に記載の終端器。
  10. 前記変更手段は、前記伝送路の電気長を変更する位相シフト器を含み、
    前記位相シフト器は、前記終端器の入力側と出力側との間に直列に接続されている、請求項8または請求項9に記載の終端器。
  11. 前記変更手段は、前記伝送路の抵抗値を変更する可変抵抗器を含み、
    前記可変抵抗器は、前記終端器の入力側に対して並列に接続されている、請求項8〜請求項10のいずれかに記載の終端器。
  12. 請求項1〜7のいずれかに記載の変調器を有する通信装置と、
    請求項8〜11のいずれかに記載の終端器とを備える、電力線通信システム。
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