JP2007158539A - 電力線通信装置、電力線通信方法、及び電力線通信システム - Google Patents

電力線通信装置、電力線通信方法、及び電力線通信システム Download PDF

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Masaki Mita
雅樹 三田
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Abstract

【課題】電力線インピーダンスの変動に合わせて入出力インピーダンスを調整する電力線通信装置を提供する。
【解決手段】電力線を利用して通信を行なうための電力線通信装置であって、電力線へ信号を送信する送信部120と、電力線から信号を受信する受信部130と、インピーダンス測定モード・受信モード・送信モードに受信部と送信部と電力線との接続関係を切り替え可能なスイッチ部140と、前記インピーダンス測定モードにおいて、送信部120から同一の電力線通信装置の前記受信部130に既知の信号を送信し、当該受信部130で受信された信号に基づいて電力線のインピーダンスを算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力線通信装置、電力線通信方法、及び電力線通信システムに関するものである。
電力線通信システムは住宅やオフィスビル等において付設されている電力線を利用してデータ通信を行なうものである。電力線通信システムは既設の電力線を利用するため配線工事費がかからないというメリットがある。また、各部屋に設けられているコンセントを利用することによりどの部屋からでもデータ通信が可能となるというメリットも得られる。それらメリットを踏まえて電力線通信システムの研究が盛んに行われている。
電力線通信システムでは、電力線は電力伝送とデータ通信という2つの機能を持つ。
電力伝送においては送電所から6600Vの高電圧で高圧送電線(図示せず)を介した電力伝送が行われる。伝送された電力は各需要家近くの柱上のトランスによって6600Vから200V/100Vの低電圧へ変圧される。さらに、変圧された電力は、柱上のトランスから低圧の引き込み電力線によって各需要家の屋内施設に引き込まれ、屋内配線の末端のコンセントから供給される。
一方、データ通信においては、家電機器などの端末装置が、電力線通信装置を介して、電力線にデータを乗せ、また電力線からデータを受け取る。電力線通信装置は、信号送信の際には、電力線上の商用電力波に、当該商用電力波の周波数よりも高い周波数帯域のデータ信号(高周波をデータで変調した高周波信号)を重畳し、信号受信の際には、電力波から高周波信号を分離する機能を有している。
特開平09−102763号公報
電力線通信システムの通信品質を向上させる課題の1つとして、どのようにして電力線のインピーダンス(電力線インピーダンス)と電力線通信装置のインピーダンスの、マッチングをとるか、ということが挙げられる。
つまり、インピーダンスマッチングがとれていないと、反射波による信号の劣化の問題が生じる。
したがって、信号劣化防止のためインピーダンスマッチングが重要である。
一般に、接続する機器同士があらかじめ決まっており、互いのインピーダンスが変動しない、いわゆる静的なものであれば、インピーダンスマッチングをとることは容易である。例えば、両者の入出力インピーダンスともターゲットとする周波数において合致するように設計・調整すれば良い。
しかし、電力線通信システムでは電力線を通信路とするので、電力線通信装置の信号入出力端から見た電力線インピーダンスは、多種多様であり動的に変動する。
例えば、前記電力線インピーダンスは、電力線の種類や布線状況によって、また、電力線の終端状況(例えば、開放端であるのか、どのような負荷の機器が接続されているのか、機器のオンオフの状況)によって影響を受けてしまい、一定ではない。
したがって、従来の電力線通信装置であれば、電力線通信装置の入出力インピーダンスは一定値である一方、接続先となる電力線のインピーダンスは変動する。この結果、電力線通信装置の入出力端でインピーダンス不整合が生じる。インピーダンス不整合が生じると、そのインピーダンス不整合個所で生じる反射波の影響により伝送信号が劣化し伝送効率が低下してしまう。
さらに、上述のような電力線インピーダンスの変動は、電力線通信装置の送信信号電圧を十分に高くすることをも困難にする。
例えば、電力線インピーダンスが変動して低インピーダンスとなると、電力線通信装置の送信側増幅器から電力線に大きな電流が流れて送信側増幅器に過負荷がかかり、電力線通信装置の故障発生又は寿命低下の原因となる。
これを防止しようとすると、電力線インピーダンスが変動して低くなっても、大電流が流れないように送信側増幅器の出力インピーダンスを、予め、ある程度(例えば50Ω)高く設定せざるを得ない。
一方、送信側増幅器の出力インピーダンスは、送信側増幅器における内部電圧降下によって出力信号が低くならないように、一般に低く設定すべきものである。
しかし、上記のように、送信側増幅器に過負荷がかかることを防止するために、送信側増幅器の出力インピーダンスを高くすることは、出力信号低下防止の観点からは悪化する方向への対処であり、インピーダンスマッチングがとれないばかりか、出力される送信信号電圧の低下を招くことになる。
しかも、電力線インピーダンスが変動して逆に高くなってしまった場合には、送信側増幅器の高インピーダンスと相まって、出力される送信信号電圧の大幅な低下を招いてしまう。
したがって、電力線インピーダンスの変動は、インピーダンスの不整合による伝送効率の低下だけでなく、送信信号電圧低下による伝送効率の低下をも招くことになる。
このように、電力線のインピーダンスの変動は様々な問題を引き起こすため、これに対処するには、変動する電力線インピーダンスを測定することや、電力線通信装置のインピーダンスを適切に調整することが重要である。
そこで、本発明は、電力線インピーダンスの変動に対処するために、インピーダンス測定やインピーダンス調整のための新たな技術的手段を提供することを目的とする。
[電力線通信装置]
本発明は、電力線を利用して通信を行うための電力線通信装置であって、当該電力線通信装置が接続されている電力線の入力及び/又は出力インピーダンス測定手段を備えている。
本発明によれば、電力線のインピーダンスが変動しても、電力線のインピーダンス測定手段によって変動したインピーダンスを測定できるため、電力線インピーダンス変動への対処が可能となる。
前記インピーダンス測定手段で算出された電力線のインピーダンスに基づき、電力線通信装置の入力及び/又は出力インピーダンスを調整する手段を備えているのが好ましい。
測定した電力線インピーダンスに応じて電力線通信装置のインピーダンスを調整することで電力線インピーダンス変動に応じて適切に対応できる。
電力線通信装置は、既知信号を送信する送信部と、前記送信部からの信号を受信する受信部と、を備え、前記インピーダンス測定手段は、前記送信部から前記電力線と前記受信部の双方に前記既知信号を送信したときに、前記受信部で受信された信号に基づいて電力線のインピーダンスを測定するものであるのが好ましい。
既知信号が送信部から電力線と受信部の双方に対して送信されると、受信部で受信した既知信号は電力線のインピーダンスに応じた影響を受ける。したがって、上記のように、受信部で受信した既知信号の信号レベルや周波数特性などを調べることで電力線のインピーダンスを測定することができる。
他の観点からみた本発明は、電力線を利用して通信を行なうための電力線通信装置であって、前記電力線へ信号を送信する送信部と、前記電力線から信号を受信する受信部と、
下記1)2)3)の各モードに前記受信部と前記送信部と前記電力線との接続関係を切り替え可能なスイッチ部と、
1)前記送信部から送信された信号が電力線側だけでなく同一の電力線通信装置の受信部にも送信されるインピーダンス測定モード;
2)前記受信部が前記電力線側から信号を受信可能に接続されているとともに前記受信部と前記送信部とが切り離された受信モード;
3)前記送信部が前記電力線側へ信号を送信可能に接続されているとともに前記送信部と前記受信部とが切り離された送信モード;
前記インピーダンス測定モードにおいて、前記送信部から同一の電力線通信装置の前記受信部に既知信号を送信し、当該受信部で受信された信号に基づいて電力線のインピーダンスを算出するインピーダンス測定手段と、を備えている。
上記発明によれば、受信モードでは受信部は電力線から信号受信ができるとともに、送信モードでは送信部は電力線へ信号送信ができ、これらの受信モード及び送信モードによって通常の送受信が行える。
そして、インピーダンス測定モードでは、送信部から既知信号が電力線側と受信部側に送信される。つまり、送信部から受信部の信号伝送経路中に電力線が接続されている状態となる。
したがって、既知信号が電力線と受信部の双方に対して送信されると、受信部で受信した既知信号は、電力線のインピーダンスに応じた影響を受け、送信部で送信した既知信号が変化したものとなる。
受信部では、受信した既知信号の信号レベルや周波数特性などを調べることで、既知信号に対して影響を与えた電力線のインピーダンスを測定することができる。
そして、前記スイッチ部は、下記4)のモードにも切り替え可能であるのが好ましい。
4)前記電力線に対して、前記受信部及び前記送信部が共に切り離されたハイインピーダンスモード。
スイッチ部がハイインピーダンスモードを有することで、電力線通信装置を電力線から切り離すことができ、他の電力線通信装置への影響を低減することができる。
本発明では、電力線通信装置の出力インピーダンス調整用可変インピーダンス素子を備えているのが好ましく、また、電力線通信装置の入力インピーダンス調整用可変インピーダンス素子を備えているのが好ましい。
可変インピーダンス素子を備えていれば、可変インピーダンス素子の調整によって簡単に電力線通信装置のインピーダンスを調整することができる。
さらに他の観点からみた本発明は、電力線を利用して通信を行うための電力線通信装置であって、電力線通信装置の入力及び/又は出力インピーダンスを調整するインピーダンス調整手段を備えている。
上記の本発明によれば、電力線のインピーダンスが変動しても、変動した電力線インピーダンスに応じて電力線通信装置のインピーダンスを調整することで、インピーダンスマッチングをとるなど電力線インピーダンス変動に対する適切な対応が可能となる。
さらに他の観点からみた本発明は、電力線を利用して通信を行うための電力線通信装置であって、前記電力線から信号を受信する受信部と、前記受信部が、他の電力線通信装置から送信されて前記電力線を経由して送られた既知信号を受信すると、受信した当該既知信号に基づいて当該電力線通信装置の入力インピーダンスを調整するインピーダンス調整手段と、を備えている。
他の電力線通信装置から送信された既知信号を、電力線経由で受信すると、受信した既知信号はインピーダンス不整合による反射波などによる影響を受ける。したがって、受信した既知信号は、他の電力線通信装置から送信した既知信号からみると変化したものとなる。
上記本発明では、受信した当該既知信号に基づいて当該電力線通信装置の入力インピーダンスを調整するインピーダンス調整手段を備えているため、受信した既知信号に対する反射波などの影響が小さくなるようにインピーダンスを調整することが可能となる。この結果、電力線のインピーダンス変動に適切に対処できる。
前記インピーダンス調整手段は、受信した既知信号の周波数特性におけるインピーダンス不整合の影響が小さくなるように、前記入力インピーダンスを調整するのが好ましい。インピーダンス不整合があると反射波が生じて、既知信号本来の周波数特性と受信した既知信号の周波数特性が異なったものとなる。
そこで、既知信号本来の周波数特性と受信した既知信号の周波数特性との差が小さくなるようにインピーダンスを調整することで、インピーダンスマッチングをとることができる。
さらに他の観点からみた本発明は、電力線を利用して通信を行うための電力線通信装置であって、インピーダンス測定及び又は調整のための既知信号を前記電力線へ送信する送信部を備えている。
インピーダンス測定及び又は調整のための既知信号を前記電力線へ送信すれば、他の電力線通信装置は、電力線を介して、当該既知信号を受信することができる。そして、他の電力線通信装置で受信した既知信号は、インピーダンス不整合による反射波など、電力線インピーダンス変動に起因する影響を受けているから、他の電力通信装置では、受信した既知信号に基づいて電力線インピーダンス変動に対する対処が可能となる。
さらに他の観点から見た本発明は、電力線を利用して通信を行うための電力線通信装置であって、前記電力線に接続された他の電力線通信装置に対して、当該他の電力線通信装置の入力及び/又は出力インピーダンスを所定の値にセットするためのインピーダンスセット信号を送信する手段を備えている。
さらに他の観点からみた本発明は、電力線を利用して通信を行うための電力線通信装置であって、同一の電力線に接続された他の電力線通信装置から、インピーダンスを所定の値にセットするためのインピーダンスセット信号を受信すると、自装置の入力及び/又は出力インピーダンスを所定の値にセットする手段を備えている。
上記インピーダンスセット信号を用いれば、ある電力線通信装置から、他の電力線通信装置のインピーダンスを制御することができる。
したがって、電力線通信システム全体を最適なインピーダンスに調整するのが容易となる。
さらに他の観点からみた本発明は、電力線を利用して通信を行うための電力線通信装置であって、電力線に信号を送信する送信部と電力線から信号を受信する受信部と、前記電力線と前記送信部との接続/非接続を切り替える第1スイッチと、前記電力線と前記受信部との接続/非接続を切り替える第2スイッチと、を備えている。
上記の本発明によれば、スイッチによって、電力線と送信部との接続関係、及び電力線と受信部との接続関係を適宜切り替えることができる。したがって、受信部及び送信部を通常の送受信に適した電力線との接続関係にすることができるほか、電力線インピーダンス変動に対処するために必要な電力線との接続関係も得ることができる。
さらに他の観点からみた本発明は、電力線を利用して通信を行うための電力線通信装置であって、電力線に信号を送信する送信部と、電力線から信号を受信する受信部と、送信部から送信した信号が電力線側に与えられるが前記受信部側には与えられない状態と電力線側及び前記受信部側の双方に与えられる状態とに切り替え可能なスイッチ部と、を備えている。
上記の本発明によれば、通常の送信時には、送信部から送信した信号が電力線側に与えられ前記受信部側には与えられない状態にスイッチ部を切り替えればよい。
また、電力線のインピーダンスを測定するときには、電力線側及び前記受信部側の双方に与えられる状態にスイッチ部を切り替えることで行える。つまり、送信部から送信した信号は電力線と受信部の双方に与えられると、受信部で受信した信号は電力線のインピーダンスの影響を受ける。したがって、受信した信号に基づいて電力線のインピーダンスを測定することができる。
さらに他の観点からみた本発明は、電力線を利用して通信を行うための電力線通信装置であって、電力線通信装置を通信のために電力線に接続するコネクタと、電力線に信号を送信する送信部と、電力線から信号を受信する受信部と、前記コネクタが前記電力線に接続された状態で、前記送信部及び前記受信部を前記電力線から電気的に切り離すためのスイッチ部と、を備えている。
上記の本発明によれば、スイッチ部によって、電力線通信装置をコネクタで電力線に接続したまま、電力線通信装置を、電力線から電気的に切り離すことができる。
電力線通信装置を電力線から電気的に切り離せば、当該電力線通信装置が他の電力線通信装置からみたときの電力線のインピーダンスに対して与える影響を解消できる。したがって、電力線インピーダンスの変動要因を減らすことができる。
[電力線通信方法]
さらに他の観点からみた本発明は、電力線を利用して通信を行う電力線通信方法であって、電力線の入力及び/又は出力インピーダンスを測定するインピーダンス測定ステップ、を含むものである。この発明によれば、電力線のインピーダンスを測定して、電力線インピーダンス変動に対応した通信を行うことができる。
さらに他の観点からみた本発明は、電力線通信装置が接続された電力線を利用して通信を行う電力線通信方法であって、電力線通信装置の入力及び/又は出力インピーダンスを調整するインピーダンス調整ステップ、を含むものである。この発明によれば、電力線通信装置のインピーダンスを調整することで、電力線インピーダンス変動に適切に対応した通信を行うことができる。
さらに他の観点からみた本発明は、複数の電力線通信装置が接続された電力線を利用して通信を行う電力線通信方法であって、通信を行っていない電力線通信装置と通信を行っている他の電力線通信装置とがある時には、通信を行っていない電力線通信装置のインピーダンスは、前記他の電力線通信装置の通信品質を高めるように値が調整されるものである。
上記本発明によれば、通信を行っていない電力線通信装置のインピーダンスは、通信を行っている他の電力線通信装置の通信品質を高めるように調整されるため、電力通信システム全体での通信品質を高めることができる。
さらに他の観点から見た本発明は、電力線を利用して通信を行う電力線通信方法であって、電力線の入力及び/又は出力インピーダンスを測定するインピーダンス測定ステップ、測定された電力線のインピーダンスに基づいて、電力線通信装置の入力及び/又は出力インピーダンスを調整するステップ、インピーダンスが調整された状態で通信を行うステップ、を含むものである。
上記本発明によれば、電力線のインピーダンスを測定して、その結果に基づいて電力線通信装置のインピーダンスを調整し、適切に調整された状態で通信を行うことができる。
前記インピーダンス測定ステップは、下記(1)〜(3)の場合のうち少なくとも1つの場合に行われるのが好ましい。
(1)通信の最初に
(2)通信中において定期的に
(3)通信中において随時必要な時に
また、前記インピーダンス調整ステップは、下記(1)〜(3)の場合のうち少なくとも1つの場合に行われるのが好ましい。
(1)通信の最初に
(2)通信中において定期的に
(3)通信中において随時必要な時に
なお、インピーダンス測定やインピーダンス調整は、通信開始前に行われ、その後は定期的に行われるのが好ましいが、通信事象に変化が生じたとき(エラーレートが変わるなどの通信性能が変わったとき等)には随時必要に応じて(不定期に)行うことができる。
[電力線通信システム]
他の観点からみた本発明は、電力線に電力線通信装置が接続された電力線通信システムであって、電力線の入力及び/又は出力インピーダンスを測定するインピーダンス測定手段を備えているものである。この発明によれば、電力線のインピーダンスを測定して、電力線インピーダンス変動に対応した通信を行えるシステムとなる。
他の観点からみた本発明は、電力線に電力線通信装置が接続された電力線通信システムであって、電力線通信装置の入力及び/又は出力インピーダンスを調整するインピーダンス調整手段を備えているものである。この発明によれば、電力線インピーダンスが変動しても電力線通信装置のインピーダンスを調整することで、インピーダンスマッチングをとるなど電力線インピーダンス変動に対する適切な対応が可能となる。
他の観点からみた本発明は、電力線に複数の電力線通信装置が接続された電力線通信システムであって、通信を行っていない電力線通信装置と通信を行っている他の電力線通信装置とがある時に、通信を行っていない電力線通信装置のインピーダンスを、前記他の電力線通信装置の通信品質を高めるように値を調整する手段を備えているものである。この発明によれば、通信を行っていない電力線通信装置のインピーダンスは、通信を行っている他の電力線通信装置の通信品質を高めるように調整されるため、電力通信システム全体での通信品質を高めることができる。
他の観点からみた本発明は、電力線に電力線通信装置が接続された電力線通信システムであって、電力線の入力及び/又は出力インピーダンスを測定するインピーダンス測定手段と、測定された電力線のインピーダンスに基づいて、電力線通信装置の入力及び/又は出力インピーダンスを調整する手段と、を備えているものである。この発明によれば、電力線のインピーダンスを測定して、その結果に基づいて電力線通信装置のインピーダンスを調整し、適切に調整された状態で通信を行うことができる。
本発明によれば、インピーダンス測定又はインピーダンス調整によって、電力線インピーダンスの変動に適切に対処することができる。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態を説明する。
実施形態に係る電力線通信システムは、図7に示すように、親側装置(マスタ装置)100aとなる電力線通信装置と、子側装置(スレーブ装置)100b,100cとなる電力線通信装置とを電力線50に接続して構成されている。
なお、前記親側装置100aと子側装置100b,100cは基本的に同じ構成を有しているが、親側装置100aは、光ファイバネットワーク等の上位ネットワークに接続可能なように構成されている。
[電力線通信装置の構成例]
図1は、親側装置又は子側装置となる電力線通信装置100の基本構成を模式的に示した図である。
電力線通信装置100は、送受信されるデータ処理その他の制御等の処理を行う制御部110、(データ)信号を電力線50に送信するための送信部120、及び電力線50からの信号を受信するための受信部130等を備えて構成されている。
図1に示した電力線通信装置100は、その電源プラグ(コネクタ)が電力線50に設けられたコンセント51に接続される。これにより、電力線通信装置100は電力線に接続され、電力供給を受けることができるとともに、信号送受信を行うことができる。
電力線装置100は、電源プラグに繋がる装置内の電力線52を有するとともに、電力線52から分岐して信号注入部53を経由して送信部120及び受信部130に繋がる信号路を有している。
なお、信号注入部53はトランス機能等を備え、電力波から高周波信号成分のみを取り入れる部分である。
ここで、図1の電力線通信装置100は、パーソナルコンピュータ等の端末装置200に接続される子側装置として描かれているが、親側装置として用いられる電力線通信装置の場合、図1の端末装置200に替えて、光ファイバネットワーク等の上位ネットワークが接続される。
前記制御部110は、スイッチング制御手段111(図中、SW制御手段と略記している)、電力線インピーダンス測定手段112(図中、電力線IMP測定手段と略記している)、出力インピーダンス調整手段113(図中、出力IMP調整手段と略記している)、入力インピーダンス調整手段114(図中、入力IMP調整手段と略記している)の各制御手段を備えている。これら各制御手段については後で詳しく説明する。
前記送信部120は、電力線50に対する出力インターフェイスとなる部分である。送信部120はモデム機能を備えており、制御部110側から渡されるデジタル信号を変調してその信号(高周波をデータで変調した高周波信号)を電力線上の電力波に重畳する。
送信部120は、その出力段に可変インピーダンス素子121(図中、可変IMP素子と略記している)を備えており、可変インピーダンス素子の調整によって、送信部120の出力インピーダンス(電力線通信装置の出力インピーダンス)を調整することができる。
可変インピーダンス素子121はインピーダンスを変化させることができるものであれば良く、例えばPINダイオード等からなる可変抵抗素子や、コンデンサを容量可変ダイオードで構成したLC共振回路などが挙げられる。なお、可変インピーダンス素子121の値は出力インピーダンス調整手段113により調整信号を通じて調整される構成となっている。
図2(a)は送信部120の出力段の可変インピーダンス素子121の構成例を模式的に示した図である。この送信部120は、出力信号を増幅するための増幅器(差動アンプ)及びトランスその他の回路構成を有する出力段と、出力段と送信部出力端との間に設けられた可変インピーダンス素子121とを有している。
図2(a)の構成例では可変インピーダンス素子121は、送信部120の出力段に対して直列に接続したものと並列に接続したものとが備わっている。
直列接続された可変インピーダンス素子121と並列接続された可変インピーダンス素子121の双方が存在することで、所望の出力インピーダンスに調整し易くなっている。また、可変インピーダンス素子121は複数設けられていることからも、所望の出力インピーダンスに調整し易くなっている。
前記受信部130は、電力線50に対する入力インターフェイスとなる部分である。送信部130もモデム機能を備えている。受信部130は電力線50を流れる高周波信号を復調し、デジタル信号として制御部110に渡す。
受信部130は、その入力段に可変インピーダンス素子131(図中、可変IMP素子と略記されている)が設けられており、可変インピーダンス素子131を調整することで、受信部130の入力インピーダンス(電力線通信装置の入力インピーダンス)を調整することができる。
可変インピーダンス素子131もインピーダンスを変化させることができるものであれば良く、例えばPINダイオード等の可変抵抗素子や、コンデンサを容量可変ダイオードで構成したLC共振回路などが挙げられる。なお、可変インピーダンス素子131の値は入力インピーダンス調整手段114により調整信号を通じて調整される構成となっている。
図2(b)は受信部130の入力段の可変インピーダンス素子131の構成例を模式的に示した図である。この受信部130は、入力端の後段に電力線通信で用いられる高周波信号を通過させる(他の周波数帯域の信号を通過させない)入力フィルタ132を備え、入力フィルタ132の後段に増幅器(差動アンプ)等を有する入力段を設けて構成されている。
そして、受信部130の可変インピーダンス素子131は、入力フィルタ132と受信部入力段の間(受信部入力段の前段)に設けられている。
図2(b)の構成例では可変インピーダンス素子131は、受信部130の入力段に対して直列に接続したものと並列に接続したものとが備わっている。
直列接続された可変インピーダンス素子131と並列接続された可変インピーダンス素子131の双方が存在することで、所望の出力インピーダンスに調整し易くなっている。また、可変インピーダンス素子131は複数設けられていることからも、所望の出力インピーダンスに調整し易くなっている。
図1に戻り、電力線通信装置100は、電力線50と送信部120と受信部との接続関係を切り替えるスイッチ部140(図中、SW部と略記されている)も有している。このスイッチ部140は、送信部120と電力線通信装置100の信号入出力端(電力線通信装置100の電源プラグ)とを結ぶ経路中に位置するとともに、受信部130と電力線通信装置100の信号入出力端(電力線通信装置100のプラグ)とを結ぶ経路中に位置するように配置されている。
図3にも示すように、スイッチ部140は、第1スイッチ140a及び第2スイッチ140bを有している。第1スイッチ140aは、送信部120と電力線通信装置100の信号入出力端(電力線通信装置100の電力プラグ)との間に設けられている。
第1スイッチ140aのON/OFF切り替えによって、送信部120を電力線50側に接続したり、送信部120を電力線50側から切り離したりすることができる。
第2スイッチ140bは、受信部130と送信部120と電力線通信装置100の信号入出力端(電力線通信装置100の電力プラグ)との間に設けられている。
第2スイッチ140bのON/OFF切り替えによって、受信部130を電力線側50に接続したり、受信部130を電力線50側から切り離したりすることができる。
図3(a)に示すように、送信部120側の第1スイッチ140aをONにし、受信部130側の第2スイッチ140bをOFFにすると、送信部120が前記電力線50に繋がるとともに、受信部130が送信部120及び電力線50から切り離される。図3(a)の状態になると、送信部120から電力線50側へ信号を送信することが可能になる。以下、図3(a)の状態を「送信モード」とよぶ。
また、図3(b)に示すように、送信部120側の第1スイッチ140aをOFFにし、受信部130側の第2スイッチ140bをOFFにすると、受信部130が前記電力線50に繋がるとともに、送信部120が受信部130及び電力線50から切り離される。図3(b)の状態になると、電力線50を流れる信号を受信部130にて受信することが可能となる。以下、図3(b)の状態を「受信モード」とよぶ。
送信部120が送信する信号及び受信部130が受信する信号は、共通の信号入出力端(電力線通信装置100の電源プラグ)を介して電力線へ流れ出る又は電力線から流れ込むように回路が構成されている。このため、図3(c)に示すように、上記第1スイッチ140a及び第2スイッチ140bを共にONにすると、送信部120及び受信部130は共に電力線50側に接続されるだけでなく、送信部120と受信部130との間も接続された状態となる。
したがって、両スイッチ140a,140bをONにすると、送信部120及び受信部130が共に電力線50側に接続されるだけでなく、送信部120から送信した信号を自装置100の受信部130にて受信することが可能となる。図3(c)の状態は、後述のインピーダンス測定のために用いられ、以下では、図3(c)の状態を「インピーダンス測定モード」とよぶ。なお、インピーダンス測定モードでは、インピーダンスの調整も行われるため、インピーダンス測定モードを「インピーダンス調整モード」とよんでもよい。
上記スイッチ140a,140bのON/OFF切り替え、すなわち各モードの切り替えは、制御部110のスイッチング制御手段111によって行われる。例えば、スイッチ部140aが、スイッチング制御手段111から“送信モード”のモード信号を受けることで送信モードに切り替わり、同様に“受信モード”のモード信号を受けることで受信モードに切り替わり、同様に“インピーダンス測定モード”のモード信号を受けることでインピーダンス測定モードに切り替わる。
なお、スイッチ部140のモードとしては、両スイッチ140a,140bが共にOFFであるハイインピーダンスモード(図15参照)もあり、このモードへもスイッチング制御手段111からの“ハイインピーダンスモード”のモード信号を受けることで、切り替え可能である。このハイインピーダンスモードについては後述する。
[送信モード、受信モードにおける動作]
まず先に、通常の通信における電力線通信装置100の信号の送受信の動作を説明する。
図4は送信モードにおける電力線通信装置100の動作を模式的に示した図である。
まず、電力線通信装置100から電力線通信システム内の他の電力線通信装置へ送信を行う場合、制御部110のスイッチング制御手段111は、モード信号を“送信モード”に切り替える(図4(a))。
スイッチ部140は“送信モード”のモード信号を受け、スイッチの接続状態を図3(a)に示した状態、つまり、送信部側をオン、受信部側をオフの状態(送信モード)に切り替える。
この結果、送信部120のみが電力線50に対して接続され、受信部130は電力線50から遮断された状態となる(図4(a))。
そして、送信部120は、パーソナルコンピュータ200から受け取った送信データを所定の変調周波数にて変調し、電力線50上を流れている商用電力周波数に重畳して送出する(図4(b))。
送出された送信データは、電力線50に導かれ、電力線50上を流れて出て行く。
図5は受信モードにおける電力線通信装置100の動作を模式的に示した図である。
まず、電力線通信装置100が、電力線通信システム内の他の電力線通信装置からの信号を受信しようとする場合、制御部110のスイッチング制御手段111は、モード信号を“受信モード”に切り替える(図5(a))。
スイッチ部140は“受信モード”のモード信号を受け、スイッチの接続状態を図3(b)に示した状態、つまり、送信部側をオフ、受信部側をオンの状態(受信モード)に切り替える。この結果、受信部130のみが電力線50に対して接続され、送信部120は電力線50から遮断された状態となる(図5(a))。
受信部130はスイッチ部140を介して電力線50上を流れる高周波信号を受け、モデム機能により信号を復調し、受信データをパーソナルコンピュータ200に渡す(図5(b))。
以上、電力線通信装置100は、通常の通信状態において、上記の送信モードおよび受信モードを切り替えつつデータ送受信を行なう。
[電力線インピーダンス測定手段の動作]
次に、電力線インピーダンス測定手段の動作について述べる。
実施形態に係る電力線通信装置100は、電力線50との間のインピーダンスマッチングを図る機能を備えていることを特徴の一つとしている。このために、電力線インピーダンス測定手段112は、電力線通信装置100から見た電力線50の入力インピーダンスを測定する機能を有している。
このようなインピーダンス測定(及びインピーダンス調整)は、通信性能を確保するべく、通常の通信の最初に行い、その後、通信中において定期的に行われる。
また、インピーダンス測定(及びインピーダンス調整)は、通信中においては定期的に行うだけでなく、随時必要なときにも行われる。ここで、「必要なとき」とは、コンセント51に接続されている家電製品のスイッチがON/OFFされるなどして、通信性能が変わった場合(エラーレートが変化した場合)が挙げられる。
図6は電力線インピーダンス測定手段112による電力線50の入力インピーダンスを測定する原理を模式的に説明する図である。
まず、電力線インピーダンス測定手段112は、電力線50の入力インピーダンス測定のために、スイッチング制御手段111に電力線インピーダンス測定モードへの移行を要求する。
すると、スイッチング制御手段111は、電力線インピーダンス測定手段112の要求を受け、モード信号を“インピーダンス測定モード”に切り替える(図6(a))。
スイッチ部140は“インピーダンス測定モード”のモード信号を受け、スイッチの接続状態を図3(c)に示した状態に切り替わる。つまり、スイッチ部140は、送信部側のスイッチ140a及び受信部側のスイッチ140bを共にオンの状態に切り替わる。
この結果、送信部120および受信部130共に電力線50に対して接続された状態となるとともに、送信部120と受信部がスイッチ部140を介して繋がった状態となる(図6(a))。
また、インピーダンス測定の際には、出力インピーダンス調整手段113は、送信部120の可変インピーダンス素子121に対して調整信号を出し、送信部120の出力インピーダンスをデフォルト値ZOUTに設定する。例えば、可変インピーダンス素子121がLC共振素子であればCの値を調整して、ターゲットとする周波数において送信部120の出力インピーダンスをデフォルト値の50Ωに調整する(図6(a))。
さらに、入力インピーダンス調整手段114は、受信部130の可変インピーダンス素子131に対して調整信号を出し、受信部130の入力インピーダンスをデフォルト値ZINに設定する。例えば、例えば、可変インピーダンス素子131がLC共振素子であればCの値を調整して、ターゲットとする周波数において受信部130の入力インピーダンスを50Ωに調整する(図6(a))。
図6(b)はスイッチ部140が電力線インピーダンス測定モードに切り替えられた状態における送信部120の出力インピーダンスZOUT、受信部130の入力インピーダンスのデフォルト値ZIN、電力線の入力インピーダンスZIN’に注目した等価回路である。
電力線インピーダンス測定手段112は、送信部120から既知の周波数および信号レベルの電力線入力インピーダンス測定信号(パイロット信号)DOUTを送信する。
そして、送信された電力線入力インピーダンス測定信号DOUTは、受信部130において受信される。
なお、インピーダンス測定信号DOUTは、受信部130側で、通常の通信信号と区別できるよう、測定用の特別な変調が施されているのが好ましい。
このとき、図6(b)の等価回路からもわかるように、電力線通信装置100が電力線50に接続されていると、受信部130の受信信号DINの信号レベル等は、電力線通信装置100の入出力インピーダンスZOUT、ZINの他、電力線の入力インピーダンスZIN’の影響も受けることになる。
すなわち、受信部130にて受信された受信信号DINは、電力線入力インピーダンス測定信号DOUTが、出力インピーダンスZOUT及びZ’(ZINとZIN’の合成インピーダンス)の影響を受けたものである。
一方、電力線通信装置100が電力線50に接続されていない状態での受信信号DINの信号レベル等は、電力線の入力インピーダンスZIN’の影響を受けず、電力線通信装置100の入出力インピーダンスZOUT、ZINによって決まる。そして、入出力インピーダンスZOUT、ZINはインピーダンス調整手段113,114によって調整された値であって既知である。また、電力線入力インピーダンス測定信号DOUTは、送信部120が送信したものであり、これも既知である。
したがって、電力線50が切り離されたときの受信部130での受信信号DINは、電力線入力インピーダンス測定信号(送信信号)DOUTと送信出力インピーダンスZOUTと受信入力インピーダンスZINが与えられることによって求められる。
つまり、インピーダンス測定モードにおいて、電力線通信装置100が電力線50に接続されていない状態での受信部130での受信信号を理論値DINといい、電力線通信装置100が電力線50に接続された状態での受信部130での受信信号を実測値DIN’というものとすると、実測値DIN’と理論値DINの差は、電力線入力インピーダンスZIN’の影響によるものである。
よって、電力線通信装置100は、実測値DIN’と理論値DINの差に基づいて、電力線入力インピーダンスZIN’を算出することができる。
次に、電力線通信システム上での、インピーダンスの整合手順(電力線通信装置のインピーダンスの最適化)について説明する。
図7に示す電力線通信システムは、親側装置(マスタ装置)となる1つの電力線通信装置100aと、子側装置(スレーブ装置)となる複数の電力線通信装置100b,100cを有している。
それぞれの電力線通信装置100a〜100cは、マスタ−スレーブ間で相互に連携をとりながら、以下のようにして、入力インピーダンスの調整および出力インピーダンスの調整を実行する。なお、以下では、下り回線(マスタ装置からスレーブ装置への通信)でのインピーダンス調整を行い、その後、上り回線(スレーブ装置からマスタ装置への通信)でのインピーダンス調整を行うが、この順番は逆でもよい。
[スレーブ装置の入力インピーダンスの調整]
まず、下り回線において、第1のスレーブ装置100bの受信部の入力インピーダンスの調整を行なう(図8)。
[1]入力インピーダンスの調整の開始信号の送受信
まず、通信確立後の初期段階では、各装置100a,100b,100cの初期モードが設定される。つまり、マスタ装置100bのスイッチ部140は送信モード、第1スレーブ装置100bのスイッチ部140は受信モード、第2スレーブ装置100cのスイッチ部140は受信モードとなる。
そして、マスタ装置100aは、インピーダンス調整対象である第1スレーブ装置100bに対して入力インピーダンスの調整の“開始信号”を送信する。
[2]ACK信号の送受信
その後、マスタ装置100aは受信モードに遷移し、第1スレーブ装置100bは送信モードに遷移する。入力インピーダンスの調整の“開始信号”を受けた第1スレーブ装置100bは“ACK信号”を返すとともに受信モードに遷移する。また、マスタ装置100aは“ACK信号”を受け、送信モードに遷移する。
[3]スレーブ装置の入力インピーダンスの調整
続いて、マスタ装置100aは、入力インピーダンスの調整対象である第1スレーブ装置100bに対して、既知信号である“入力インピーダンス調整信号”(パイロット信号)を一定時間送信し、図9に示すように第1スレーブ装置100bは、この信号を受けて入力インピーダンスの調整を行う。
“入力インピーダンス調整信号”は、所定範囲の周波数帯域を有する信号である。なお、インピーダンス調整信号は、通常の通信信号と区別できるよう、測定用の特別な変調が施されているのが好ましい。
ここで、インピーダンスの不整合がない場合、各スレーブ装置100b,100cにおいて受信信号電力レベル(信号レベル)は、理想的には周波数が大きいほど小さくなる右肩下がりの特性を持つ。
一方、電力線50の出力インピーダンスと受信部130の入力インピーダンスが不整合であった場合、両者のインピーダンスの位相がずれているので、第1スレーブ装置100bにおける受信信号のレベルをプロットすると、図9(b)の左側のように周波数の変化に対して山と谷を繰り返しながら右肩下がりのものとなる。
この受信信号のレベルが周波数の変化に対してなだらかな右肩下がりとなるように、第1スレーブ装置100bの入力インピーダンス調整手段114は、受信部130の可変インピーダンス素子131を調整し、これによりインピーダンス不整合の解消を行う。
より具体的には、第1スレーブ装置100bの入力インピーダンス調整手段114は、可変インピーダンス素子131を調整して入力インピーダンスを調整したときの受信信号の周波数特性の変化に基づき、図9(b)左側のような周波数特性が図9(b)右側のような周波数特性に近づくように、可変インピーダンス素子131の調整を繰り返して、最適な入力インピーダンスを得る。
その後、マスタ装置100aは受信モードに遷移し、第1スレーブ装置100bは送信モードに遷移する。
[4]終了信号の送受信
第1スレーブ装置100bは入力インピーダンスの調整が終了すれば、マスタ装置100aへ“終了信号”を送信し、マスタ装置100aは“終了信号”を受けて第1スレーブ100bの入力インピーダンス調整完了を認識する。
以上の[1]〜[4]の処理の流れにより、第1スレーブ装置100bの入力インピーダンスが適切に調整され、第1スレーブ装置100bの受信端でのインピーダンス不整合が解消される。
続いて、同様の処理が、第2スレーブ装置100bについても行われ、第2スレーブ装置100bの入力インピーダンスの調整が行われる(図10)。処理の流れは第1スレーブ装置100bの場合と同様であるので省略する。なお、スレーブ装置が1つであれば、図10の処理は省略され、スレーブ装置が3つ以上あれば、各スレーブ装置について同様の入力インピーダンス調整処理が行われる。
[マスタ装置の出力インピーダンス調整]
以上のようにして、マスタ装置100a配下のすべてのスレーブ装置100b,100cの入力インピーダンスの調整が完了した後に、マスタ装置100aの出力インピーダンスの調整処理が行われる。
図11に示すように、まず、マスタ装置100aはインピーダンス測定モード(調整モード)に、第1スレーブ装置100b及び第2スレーブ装置100cは受信モードに設定される。
そして、マスタ装置100aの電力線インピーダンス測定手段112は、送信部120から電力線入力インピーダンス測定信号DOUTを一定時間送信させる。この信号DOUTは、マスタ装置100aの受信部130にて受信信号DINとして受信される。測定手段112は、この受信信号DINに基づいて電力線入力インピーダンスZIN’を算出する。
そして、マスタ装置100aの出力インピーダンス調整手段113は、算出された電力線入力インピーダンスZIN’に基づいて、マスタ装置100aの出力インピーダンスを調整する。
より具体的には、出力インピーダンス調整手段は、マスタ装置100aの送信部120からの送信電圧が最大となるように、送信部120の可変インピーダンス素子121を調整する。ただし、出力インピーダンス調整は、送信部120の増幅器の保護のため、当該増幅器の出力電流値規格を超えない範囲で行われる。
以上の処理によって、下り回線において問題となるマスタ装置100aの出力インピーダンスとスレーブ装置100b,100cの入力インピーダンスが適切に調整される。
[マスタ装置の入力インピーダンス調整]
さらに続いて、上り回線において、マスタ装置100aの入力インピーダンスの調整を行う。
[1]入力インピーダンスの調整の開始信号の送受信
図12に示すように、まず、マスタ装置100aは送信モード、第1スレーブ装置100b及び第2スレーブ装置100cは受信モードとなる。マスタ装置100bの入力インピーダンスの調整の開始信号は“要求信号”という形でマスタ装置100aからいずれかのスレーブ装置(例えば、第1スレーブ装置100b)に送信される。その後、マスタ装置100aは受信モードに遷移し、要求信号を受けたスレーブ装置100bは送信モードに遷移する。
[2]マスタ装置の入力インピーダンスの調整
要求信号を受けたスレーブ装置100bは、入力インピーダンスの調整対象であるマスタ装置100aに対して、“入力インピーダンス調整信号”(パイロット信号)を一定時間送信し、マスタ装置100aは、この信号を受けて、入力インピーダンスの調整を実行する。
なお、入力インピーダンスの調整は、前述のスレーブ装置の入力インピーダンスの調整と同様の処理によって行われるので、ここでは説明を省略する。
[第1スレーブ装置の出力インピーダンス調整]
マスタ装置100aの入力インピーダンスの調整が完了した後に、続いて、第1スレーブ装置100bの出力インピーダンス調整が行われる。
[1]出力インピーダンス調整の開始信号の送受信
まず、マスタ装置100aは送信モードに遷移し、第1スレーブ装置100bは受信モードに遷移する(図13)。そして、マスタ装置100aは、出力インピーダンスの調整対象である第1スレーブ装置100bに対して、出力インピーダンスの調整の“開始信号”を送信する。その後、マスタ装置100aは受信モードに遷移し、第1スレーブ装置100bはインピーダンス測定モード(調整モード)に遷移する。
[2]第1スレーブ装置の出力インピーダンス調整
そして、第1スレーブ装置100bの電力線インピーダンス測定手段112は、自己の送信部120から電力線入力インピーダンス測定信号DOUTを一定時間送信させる。この信号DOUTは第1スレーブ装置100bの受信部130にて受信信号DINとして受信され、測定手段112は、この受信信号DINに基づいて電力線入力インピーダンスZIN’を算出する。そして、スレーブ装置100bの出力インピーダンス調整手段113は、算出された電力線入力インピーダンスZIN’に基づいて、第1スレーブ装置100bの出力インピーダンスを調整する。この調整処理は、前述のマスタ装置100aの出力インピーダンス調整と同様であるので詳細な説明は省略する。
[3]出力インピーダンス調整の終了信号の送受信
出力インピーダンスが調整された第1スレーブ装置100bは、送信モードに遷移し、第1スレーブ装置100bは、マスタ装置100aへ“終了信号”を送信し、マスタ装置100aは“終了信号を受けて第1スレーブ装置100bの出力インピーダンス調整完了を認識する。
さらに続いて、第2スレーブ装置100cの出力インピーダンス調整も行われる(図14)。図14の処理の流れは第1スレーブ装置100bの場合と同様であるので詳細な説明は省略する。なお、スレーブ装置が1つであれば、図14の処理は省略され、スレーブ装置が3つ以上あれば、各スレーブ装置について図13及び図14と同様の入力インピーダンス調整処理が行われる。
以上によって、送信部120及び受信部130が電力線インピーダンス(線路インピーダンス)に整合され、反射が少なく、良好で安定した通信を開始することができる。また、通信中においても、定期的に又は必要に応じてインピーダンス調整を行うことで、電力線インピーダンス変動に対応することができる。
しかも、本実施形態では、電力線のインピーダンスに応じて、最適な送信信号電圧が設定されるため、線路インピーダンスに関係なく通信に必要な電圧レベルを確保することができる。
[第2実施形態]
第2実施形態に係る電力線通信装置は、スイッチ部140が、送信モード、受信モード、インピーダンス測定モードの他、ハイインピーダンスモードにも切り替え可能に構成されており、計4つのモードに切り替え可能であり、スイッチング制御手段111により4つのモードの切り替え制御が行なわれるものである。
図15(d)は、ハイインピーダンスモードの場合のスイッチ部140のスイッチングを示しており、第1スイッチ140a及び第2スイッチ140bがともにOFFとなっており、送信部120及び受信部130がともに電力線50から遮断されている。このハイインピーダンスモードにある電力線通信装置100は、他の電力線通信装置100からみるとインピーダンスが無限大であり、一時的に電力線50から切り離された状態となる。
電力線通信装置100を一時的に電力線50から切り離すことにより電力線50上の変動要素を減らすことができる。
図16は、第2実施形態に係る電力線通信装置を利用した電力線通信システムにおけるインピーダンス調整手順を示している。ここでの電力線通信システムの構成は、図7に示すように、1つのマスタ装置100aと複数のスレーブ装置100b,100cを有する1対N通信を想定する。また、各装置100a,100b,100cの入出力各インピーダンスは初期値として50Ωに設定されている。
[インピーダンス調整を行わないスレーブ装置の入力インピーダンス値セット]
[1]入力インピーダンスセット信号の送受信
まず、マスタ装置100aは送信モード、インピーダンス調整の対象である1つのスレーブ装置100b(以下、「対象スレーブ装置」という)及びインピーダンス調整の対象でない他のスレーブ装置100c(以下、「非対象スレーブ装置」という)は受信モードに設定される。そして、マスタ装置100aは、(全ての)非対象スレーブ装置100cに対して、“入力インピーダンスセット信号”を送信する。
[2]入力インピーダンスセット
入力インピーダンスセット信号は、非対象スレーブ装置100cの入力インピーダンスを無限大又はそれ以下の任意の値(指示値)にセットするためのものである。
入力インピーダンスセット信号を受信した非対象スレーブ装置100cは、その指示値が無限大である場合には、スイッチング制御手段111によって、スイッチ部140をハイインピーダンスモードに切り替える。指示値が入力インピーダンス調整手段114によって調整可能な範囲(無限大より小さい場合)であれば、入力インピーダンス調整手段114によって可変インピーダンス素子131を指示値にセットする。
[3]セット終了信号の送受信
その後、マスタ装置100aは受信モードに、非対象スレーブ装置100cは送信モードになり、非対象スレーブ装置100cからマスタ装置100aに入力インピーダンスセット終了信号が送信され、マスタ装置100aはその信号を受信する。
[4]セット値の継続
非対象スレーブ装置100cの入力インピーダンスのセットは、所定時間(インピーダンスを調整しようとするマスタ装置100a及び対象スレーブ装置100bのインピーダンス調整が終わるまでの間)、継続し、当該所定時間が経過すると初期値(50Ω)に戻る。
[5]1対1のインピーダンス調整
非対象スレーブ装置100cの入力インピーダンスの指示値へのセットが完了すると、インピーダンスを調整しようとするマスタ装置100a及び1つの対象スレーブ装置100bとの間だけ(1対1)でそれぞれの入力インピーダンス及び出力インピーダンスを調整する処理を行う。なお、1対1のインピーダンス調整は、図8,図10,図11,図12,図13,図14で示した1対Nのインピーダンス調整処理のうち、図8,図11,図12、図13で示す処理だけを実行すればよい。
上記の「インピーダンス調整を行わないスレーブ装置の入力インピーダンス値セット」処理と、「1対1のインピーダンス調整」処理は、入力インピーダンスセット信号の指示値を変更しつつ、複数回実施される。非対象スレーブ装置100cの入力インピーダンスが変更されることで、マスタ装置100a又は対象スレーブ装置100bからみた電力線インピーダンスが変化する。
マスタ装置100aは、「1対1のインピーダンス調整」処理を複数回実施した結果、最適な(受信電力最大)な通信が得られたときの非対象スレーブ装置100cの入力インピーダンスの値を記憶する。
以上によって、マスタ装置100aと第1スレーブ装置100bとが通信を行うときの、マスタ装置100a及び第1スレーブ装置100bの最適な入出力インピーダンスが得られる他、他のスレーブ装置100bの最適なインピーダンスが得られる。この結果、自装置100cは通信を行わない時間においても、他装置100a,100b間での通信品質が最良になるように、自装置100cのインピーダンスが調整されることでネットワークの通信品質が高まる。
以上、本発明の好ましい実施形態を図示して説明してきたが、本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。
電力線通信装置の基本構成を示した図である。 送信部120の出力段の構成例、受信部130の入力段の構成例を示した図である。 スイッチング制御手段111の制御によるスイッチ部140の切り替え状態を模式的に示す図である。 送信モードの電力線通信装置100の動作を模式的に示した図である。 受信モードの電力線通信装置100の動作を模式的に示した図である。 電力線インピーダンス測定手段112による電力線50の入力インピーダンスを測定する原理を模式的に説明する図である。 電力通信システムの概略構成図である。 第1スレーブ装置の入力インピーダンス調整処理手順を示すフローチャートチャートである。 入力インピーダンス調整手段114による入力インピーダンスの調整原理を模式的に示す図である。 第2スレーブ装置の入力インピーダンス調整処理手順を示すフローチャートである。 マスタ装置の出力インピーダンス調整処理手順を示すフローチャートである。 マスタ装置の入力インピーダンス調整処理手順を示すフローチャートである。 第1スレーブ装置の出力インピーダンス調整処理手順を示すフローチャートである。 第2スレーブ装置の出力インピーダンス調整処理手順を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るスイッチ部140のハイインピーダンスモードを示す図である。 第2実施形態に係る電力線通信装置を用いた場合の、インピーダンス調整処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
50 電力線
100 電力線通信装置
111 SW(スイッチング)制御手段
112 電力線IMP(インピーダンス)測定手段
113 出力IMP(インピーダンス)調整手段
114 入力IMP(インピーダンス)調整手段
120 送信部
121 可変IMP(インピーダンス)素子
130 受信部
131 可変IMP(インピーダンス)素子
140 SW(スイッチ)部

Claims (26)

  1. 電力線を利用して通信を行うための電力線通信装置であって、
    当該電力線通信装置が接続されている電力線の入力及び/又は出力インピーダンス測定手段を備えていることを特徴とする電力線通信装置。
  2. 前記インピーダンス測定手段で算出された電力線のインピーダンスに基づき、電力線通信装置の入力及び/又は出力インピーダンスを調整する手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の電力線通信装置。
  3. 既知信号を送信する送信部と、
    前記送信部からの信号を受信する受信部と、
    を備え、
    前記インピーダンス測定手段は、前記送信部から前記電力線と前記受信部の双方に前記既知信号を送信したときに、前記受信部で受信された信号に基づいて電力線のインピーダンスを測定するものである、
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の電力線通信装置。
  4. 電力線を利用して通信を行なうための電力線通信装置であって、
    前記電力線へ信号を送信する送信部と、
    前記電力線から信号を受信する受信部と、
    下記1)2)3)の各モードに前記受信部と前記送信部と前記電力線との接続関係を切り替え可能なスイッチ部と、
    1)前記送信部から送信された信号が電力線側だけでなく同一の電力線通信装置の受信部にも送信されるインピーダンス測定モード;
    2)前記受信部が前記電力線側から信号を受信可能に接続されているとともに前記受信部と前記送信部とが切り離された受信モード;
    3)前記送信部が前記電力線側へ信号を送信可能に接続されているとともに前記送信部と前記受信部とが切り離された送信モード;
    前記インピーダンス測定モードにおいて、前記送信部から同一の電力線通信装置の前記受信部に既知信号を送信し、当該受信部で受信された信号に基づいて電力線のインピーダンスを算出するインピーダンス測定手段と、
    を備えていることを特徴とする電力線通信装置。
  5. 前記スイッチ部は、下記4)のモードにも切り替え可能であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電力線通信装置。
    4)前記電力線に対して、前記受信部及び前記送信部が共に切り離されたハイインピーダンスモード。
  6. 電力線通信装置の出力インピーダンス調整用可変インピーダンス素子を備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電力線通信装置。
  7. 電力線通信装置の入力インピーダンス調整用可変インピーダンス素子を備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電力線通信装置。
  8. 電力線を利用して通信を行うための電力線通信装置であって、
    電力線通信装置の入力及び/又は出力インピーダンスを調整するインピーダンス調整手段を備えていることを特徴とする電力線通信装置。
  9. 電力線を利用して通信を行うための電力線通信装置であって、
    前記電力線から信号を受信する受信部と、
    前記受信部が、他の電力線通信装置から送信されて前記電力線を経由して送られた既知信号を受信すると、受信した当該既知信号に基づいて当該電力線通信装置の入力インピーダンスを調整するインピーダンス調整手段と、
    を備えていることを特徴とする電力線通信装置。
  10. 前記インピーダンス調整手段は、受信した既知信号の周波数特性におけるインピーダンス不整合の影響が小さくなるように、前記入力インピーダンスを調整することを特徴とする請求項9記載の電力線通信装置。
  11. 電力線を利用して通信を行うための電力線通信装置であって、
    インピーダンス測定及び/又は調整のための既知信号を前記電力線へ送信する送信部を備えていることを特徴とする電力線通信装置。
  12. 電力線を利用して通信を行うための電力線通信装置であって、
    前記電力線に接続された他の電力線通信装置に対して、当該他の電力線通信装置の入力及び/又は出力インピーダンスを所定の値にセットするためのインピーダンスセット信号を送信する手段を備えていることを特徴とする電力線通信装置。
  13. 電力線を利用して通信を行うための電力線通信装置であって、
    同一の電力線に接続された他の電力線通信装置から、インピーダンスを所定の値にセットするためのインピーダンスセット信号を受信すると、自装置の入力及び/又は出力インピーダンスを所定の値にセットする手段を備えていることを特徴とする電力線通信装置。
  14. 電力線を利用して通信を行うための電力線通信装置であって、
    電力線に信号を送信する送信部と
    電力線から信号を受信する受信部と、
    前記電力線と前記送信部との接続/非接続を切り替える第1スイッチと、
    前記電力線と前記受信部との接続/非接続を切り替える第2スイッチと、
    を備えていることを特徴とする電力線通信装置。
  15. 電力線を利用して通信を行うための電力線通信装置であって、
    電力線に信号を送信する送信部と
    電力線から信号を受信する受信部と、
    送信部から送信した信号が、電力線側に与えられるが前記受信部側には与えられない状態と、電力線側及び前記受信部側の双方に与えられる状態と、に切り替え可能なスイッチ部と、
    を備えていることを特徴とする電力線通信装置。
  16. 電力線を利用して通信を行うための電力線通信装置であって、
    電力線通信装置を通信のために電力線に接続するコネクタと、
    電力線に信号を送信する送信部と、
    電力線から信号を受信する受信部と、
    前記コネクタが前記電力線に接続された状態で、前記送信部及び前記受信部を前記電力線から電気的に切り離すためのスイッチ部と、
    を備えていることを特徴とする電力線通信装置。
  17. 電力線を利用して通信を行う電力線通信方法であって、
    電力線の入力及び/又は出力インピーダンスを測定するインピーダンス測定ステップ、
    を含むことを特徴とする電力線通信方法。
  18. 電力線通信装置が接続された電力線を利用して通信を行う電力線通信方法であって、
    電力線通信装置の入力及び/又は出力インピーダンスを調整するインピーダンス調整ステップ、
    を含むことを特徴とする電力線通信方法。
  19. 複数の電力線通信装置が接続された電力線を利用して通信を行う電力線通信方法であって、
    通信を行っていない電力線通信装置と通信を行っている他の電力線通信装置とがある時には、通信を行っていない電力線通信装置のインピーダンスは、前記他の電力線通信装置の通信品質を高めるように値が調整される、
    ことを特徴とする電力線通信方法。
  20. 電力線を利用して通信を行う電力線通信方法であって、
    電力線の入力及び/又は出力インピーダンスを測定するインピーダンス測定ステップ、
    測定された電力線のインピーダンスに基づいて、電力線通信装置の入力及び/又は出力インピーダンスを調整するステップ、
    インピーダンスが調整された状態で通信を行うステップ、
    を含むことを特徴とする電力線通信方法。
  21. 前記インピーダンス測定ステップは、下記(1)〜(3)の場合のうち少なくとも1つの場合に行われることを特徴とする請求項18又は20記載の電力線通信方法。
    (1)通信の最初に
    (2)通信中において定期的に
    (3)通信中において随時必要な時に
  22. 前記インピーダンス調整ステップは、下記(1)〜(3)の場合のうち少なくとも1つの場合に行われることを特徴とする請求項19又は20記載の電力線通信方法。
    (1)通信の最初に
    (2)通信中において定期的に
    (3)通信中において随時必要な時に
  23. 電力線に電力線通信装置が接続された電力線通信システムであって、
    電力線の入力及び/又は出力インピーダンスを測定するインピーダンス測定手段を備えていることを特徴とする電力線通信システム。
  24. 電力線に電力線通信装置が接続された電力線通信システムであって、
    電力線通信装置の入力及び/又は出力インピーダンスを調整するインピーダンス調整手段を備えていることを特徴とする電力線通信システム。
  25. 電力線に複数の電力線通信装置が接続された電力線通信システムであって、
    通信を行っていない電力線通信装置と通信を行っている他の電力線通信装置とがある時に、通信を行っていない電力線通信装置のインピーダンスを、前記他の電力線通信装置の通信品質を高めるように値を調整する手段を備えていることを特徴とする電力線通信システム。
  26. 電力線に電力線通信装置が接続された電力線通信システムであって、
    電力線の入力及び/又は出力インピーダンスを測定するインピーダンス測定手段と、
    測定された電力線のインピーダンスに基づいて、電力線通信装置の入力及び/又は出力インピーダンスを調整する手段と、
    を備えていることを特徴とする電力線通信システム。
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