JP2009163943A - 自動車用ワイヤハーネス - Google Patents

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Abstract

【課題】ワイヤハーネスの細径化を図ると共に、ワイヤハーネスの損傷を防止する。
【解決手段】自動車に配索されるワイヤハーネスであって、導線の外周に焼き付けた絶縁皮膜を有するエナメル線で前記ワイヤハーネスの電線群が形成され、複数の前記エナメル線は絶縁樹脂チューブ内に挿通され、該絶縁樹脂チューブは軸線方向全長に沿ってスリットを有するスリット付きチューブまたは該スリットを有しないチューブであり、該絶縁樹脂チューブがエナメル線の外装保護材とされている。
【選択図】図1

Description

本発明は自動車用ワイヤハーネスに関し、自動車に配索されるワイヤハーネスであって、ワイヤハーネスの細径化を図るものである。
従来、自動車用のワイヤハーネスに用いられる電線は、一般的に複数の銅系金属線からなる素線を撚り合わせた導体の外周面に絶縁樹脂を押し出し成形して絶縁被覆層を成形した丸電線が用いられている。これらの丸電線を所要本数集束してテープ巻き等により結束している。
これらワイヤハーネスには外部干渉材との干渉を防止すると共に配索経路を規制するために、別体のプロテクタやコルゲートチューブ等の外装保護材で外装している場合が多い。
しかしながら、近年、自動車に搭載される電装品の増加に伴い、使用する電線本数が多くなると共に電線長さも長くなり、ワイヤハーネスが大径化・長尺化および重量化する問題がある。
さらに、ワイヤハーネスが大径化・長尺化することにより電線結束用のテープや外装保護材の使用量が増加してさらに重量化し、これに伴い燃費が悪化し排気ガス量が増加し、特に、近年は環境上から軽量化が望まれている。また、テープ巻き作業および外装保護材の取付作業の工数が増加してコスト高になる問題がある。
そこで、ワイヤハーネスを細径化・軽量化するために、ワイヤハーネスの電線として導体の外周面に絶縁樹脂塗料を塗布したエナメル線を用いることが、特開2001−216848号公報(特許文献1)提案されている。
該特許文献1では、図6に示すように、ワイヤハーネス1は複数のエナメル線2を間隔をあけて並列配置し、各エナメル線2をフィルム部材3に固定して一体としている。
エナメル線2は、単心導体の表面に絶縁塗料を焼き付けいるだけであるため、汎用されている前記絶縁被覆層が成形された丸電線と比較して損傷が発生しやすい問題がある。
そのため、ワイヤハーネスの車両組み立て工場へ箱詰めして輸送する際、振動によるエナメル線同士の干渉や、車両組立のラインでのワイヤハーネス1のハンドリング時のボディや他部材との干渉等により、エナメル線2が損傷しやすい。かつ、車両に配索した後も、車両走行時に、振動によりエナメル線2がボディや他部材に干渉して損傷しやすい問題があった。
特開2001−216848号公報
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、ワイヤハーネスの細径化を図ると共に、ワイヤハーネスの損傷を防止することを課題としている。
前記課題を解決するために、本発明は、自動車に配索されるワイヤハーネスであって、
導線の外周に焼き付けた絶縁皮膜を有するエナメル線で前記ワイヤハーネスの電線群が形成され、複数の前記エナメル線は絶縁樹脂チューブ内に挿通され、該絶縁樹脂チューブは軸線方向全長に沿ってスリットを有するスリット付きチューブまたは該スリットを有しないチューブであり、該絶縁樹脂チューブがエナメル線の外装保護材とされていることを特徴とする自動車用ワイヤハーネスを提供している。
本発明のワイヤハーネスでは、電線群をエナメル線で形成していることで、従来の絶縁被覆層を押出成形している前記丸電線と比較して、例えば、直径約1.1mmであった丸電線を、エナメル線では直径約0.5mmで径を約1/2とすることができ、細径化・軽量化を図ることができる。また、これらエナメル線からなる電線群を、絶縁樹脂チューブに通して収容している外装保護していることで、輸送時や車両組立のライン、あるいは車両走行時における他部材との干渉を防止することができるため、耐傷性を向上させることができると共に、結束用のテープ巻き作業を不要とすることができる。
また、特に、絶縁樹脂チューブをスリット入りとすると、長尺なワイヤハーネスとする場合に、エナメル線を絶縁樹脂チューブに対して横入れすることができるため、絶縁樹脂チューブに対する電線挿通作業の作業性を向上させることができる。
ワイヤハーネスが短尺な場合は、スリットなしの絶縁樹脂チューブ内に貫通させることが容易にできる。
前記絶縁樹脂チューブの内径、外径、チューブの肉厚は、要求される耐傷性の保護性能により変更すればよく、高い保護性能が要求されている場合は、チューブの肉厚を厚くして対応すればよい。例えば、高い耐傷性が要求されている経路では、絶縁樹脂チューブの厚さを0.5〜1.0mmと設定するのが好ましい。
前記エナメル線は、銅、アルミニウム、銀、金、あるいはいずれかの元素を含む合金の単芯線の外周面に絶縁塗料を1層または複数層設けている。該エナメル線の絶縁皮膜としては、ホルマール、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリエステルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミドなどが挙げられる。
前記外装保護材とする絶縁樹脂チューブは、熱収縮チューブ、非熱収縮チューブまたは前記熱収縮チューブと非熱収縮チューブとを積層したチューブからなり、
前記熱収縮チューブで外装した領域と、前記非熱収縮チューブで外装した領域とを領域分けして外装し、前記熱収縮チューブで外装された領域は、配索経路の幅が狭く規制されている領域としていることが好ましい。
絶縁樹脂チューブを熱収縮チューブとすると、熱収縮チューブを加熱収縮するとエナメル線の外面に熱収縮チューブを密着するため、該エナメル電線群からなるワイヤハーネスの外径を小径化することができるため、狭小なワイヤハーネスの配索経路に配索することができる。
また、熱収縮チューブは収縮する際に、エナメル線の外面に密着し、エナメル電線群を集束状態に結束させるため、集束状態に形状保持することができる。
さらに、対傷性が要求される配索経路では、熱熱収縮チューブにさらに非熱収縮チューブを被せると、保護機能が高まり対傷性を向上させることができる。
なお、非熱収縮チューブを内側、熱収縮チューブを外側に配置して、外側の熱収縮チューブの加熱収縮で内側の非熱収縮チューブを収縮させてもよい。
また、エナメル電線群に外層する樹脂チューブは、全長を熱収縮チューブで外装しても良いが、熱収縮チューブは高価であるため、前記のように、配索経路の幅が狭く規制されている領域に相当する部分は熱収縮チューブで外装し、配索経路のスペースにゆとりがある領域には汎用の非熱収縮性の樹脂チューブで外装することが好ましい。即ち、熱収縮チューブと非熱収縮チューブとをワイヤハーネスの長さ方向において混在させている。
前記非熱収縮チューブ(汎用の樹脂チューブ)は、塩化ビニル、ポリプロピレン、あるいはポリエチレン等からなる。熱収縮チューブは、ポリオレフィン、フッ素系樹脂、塩素系樹脂、熱可塑性エラストマー等からなり、特に、住友電工ファインポリマー(株)製の「スミチューブ(商品名)」が好適に用いられる。
前記複数本のエナメル線は並列状態とされ、該並列状態の外周面全体が前記熱収縮チューブで密着被覆されて前記並列状態に保持され、フラット形状のワイヤハーネスとすることが好ましい。
前記構成とすると、ワイヤハーネスを薄型化することができるため、幅の狭い配索経路にも挿通させることができる。
前記フラット形状のワイヤハーネスとする場合、エナメル線群に径の相違するエナメル線がある場合、一面側には小径のエナメル線と大径のエナメルとを同一線上に位置するように配列し、前記小径のエナメル線は積層配列さして他面側の凹凸量を減少していることが好ましい。
前記構成とすると、径が相違するエナメル線であっても、小径のエナメル線を積層させることで、大径エナメル線と径の差異を小さくすることができ、略均等な厚さのフラットなワイヤハーネスとすることできる。
車両配索時に屈曲箇所となる領域では、内層に加熱溶融性の接着剤付きの熱収縮チューブで外装し、該熱収縮チューブの接着剤が硬化されることにより、屈曲形状を保持することができる。
前記屈曲は同一面における屈曲と、立体的に屈曲させる場合の両方を含み、立体的に屈曲させると、ワイヤハーネスを配索姿勢に対応した三次元姿勢に賦形しておくことができる。
従来の銅箔の両面をラミネートフィルムで挟んだフラットケーブルでは屈曲時に折り曲げると共に該折り曲げ状態を保持する手段が必要である。これに対して、本発明では屈曲部分は熱収縮チューブの内層の接着剤を硬化させて形状保持できるため、フラット形状とする部分はエナメル線をフラットに並列してフラット状に形状保持でき、該フラット形状部分から三次元形状に屈曲する領域では、エナメル電線群を屈曲状態に集束して形状保持することができる。
このように、自動車の配索形状に応じて三次元姿勢に保持することができるため、ワイヤハーネスの車体への配索作業を容易とすることができる。
前記熱収縮チューブの内層とされる熱溶融性接着剤は、熱溶融性樹脂から選択される。
本発明のエナメル電線群からなるワイヤハーネスは、自動車に搭載される樹脂成形部材の内部に配索されるワイヤハーネス、樹脂成形部品と車体とに挟まれた空間に配索されるワイヤハーネスとして好適に用いられる。
具体的には、ドアパネル、インストルメンタルパネル、ルーフパネルの内部に配索されるワイヤハーネスとして好適に用いられる。
また、狭い配索経路となるルーフの内板パネルと該内板パネルに突き当てているフロントガラスとの狭い間を配索するレインセンサ用のワイヤハーネス等にも好適に用いられる。
前述したように、本発明の自動車ワイヤハーネスは、電線群をエナメル線で形成していることで、細径化・軽量化を図ることができると共に、損傷しやすいエナメル線から形成する電線群を絶縁樹脂チューブに収容していることで、輸送時や車両組立のライン、あるいは車両走行時における他部材との干渉を防止することができるため、耐傷性を向上させることができる。また、絶縁樹脂チューブに収容することで、結束用のテープ巻き作業を不要とすることができる。
また、絶縁樹脂チューブを熱収縮チューブとすると、熱収縮チューブを加熱収縮させてワイヤハーネスの外径を小さくすることができる。
かつ、複数本のエナメル線は並列状態で熱収縮チューブで密着被覆すると、フラット形状に形状保持でき、ワイヤハーネスをフラットハーネスとして狭い配索経路にも挿通させることができる。
さらに、ワイヤハーネスを屈曲させる領域では、接着剤付きの熱収縮チューブで外装すると、該熱収縮チューブの接着剤が硬化されて屈曲状態を保持させることができ、さらには立体的な屈曲形態も保持でき、ワイヤハーネスを三次元姿勢に賦形することができる。このように、自動車の配索形状に応じて三次元姿勢にワイヤハーネスを賦形しておくと、ワイヤハーネスの車体への配索作業を容易とすることができると共に、配索経路をガイドするプロテクタ等の取付部品を削減することもできる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図2に本発明の第1実施形態を示す。
本実施形態の自動車用のワイヤハーネス10は、インストルメンタルパネルの内部に配索している。
ワイヤハーネス10は複数のエナメル線11から形成する電線群12を外装保護材の絶縁樹脂チューブ20に挿通した構成からなる。
該ワイヤハーネス10の一端に他のワイヤハーネスと接続するコネクタCを取り付けている幹線10−1と、該幹線10−1から分岐して端末に発光ダイオード(LED)L1〜L3を取り付けている3本の支線10−2〜10−4とからなる。
ワイハーネス10を形成する電線群12は、図1(B)および図2に示すように、3本のエナメル線11A〜11Cからなり、各エナメル線11A〜11Cは単芯線からなる銅線(導体)11aの外周面にポリウレタンからなる絶縁樹脂塗料を焼き付けて絶縁皮膜11bを設けている。これら3本のエナメル線11A〜11Cは絶縁樹脂チューブ20で被覆して、断面円形状のワイヤハーネスとしている。
なお、エナメル線11A〜11Cは、図1(C)に示すように、並列状態として絶縁樹脂チューブ20で被覆して、フラット形状のワイヤハーネスとしてもよい。
前記電線群12を外装する絶縁樹脂チューブ20は、塩化ビニルからなる非熱収縮チューブ21からなる。車体(図示せず)と接触するためさらに保護が必要な幹線10−1と支線10−4の一部の領域Xには、図1(A)および図2に示すように、該非熱収縮チューブ21の外周面にさらにポリオレフィンからなる熱収縮チューブ22を被せている。該領域Xでは、電線群12に非熱収縮チューブ21を被せ、該非熱収縮チューブ21の外周面に熱収縮チューブ22をさらに外装して、該熱収縮チューブ22を加熱して収縮させると共に、内周側の非熱収縮チューブ21を熱収縮チューブ22の収縮力により、電線群12の外径まで収縮させ密着被覆している。
本実施形態では、非熱収縮チューブ21の厚さt1を0.5mmとしている。また、熱収縮チューブ22の収縮時の厚さt2を1.0mmとしている。
また、幹線10−1には所定間隔をあけて2箇所ベルトクランプ23を取り付け、前記ワイヤハーネス10は該ベルトクランプ23を介してパネル(図示せず)に取り付けている。
なお、前記非熱収縮チューブ21は、図1(C)に示すような軸線方向全長に沿ってスリット21aを有するスリット付きチューブとしてもよい。
前記構成とすると、電線群12をエナメル線11A〜11Cで形成していることで、細径化・軽量化を図ることができる。また、損傷しやすいエナメル線11A〜11Cから形成する電線群12を絶縁樹脂チューブ20に収容していることで、輸送時や車両組立のライン、あるいは車両走行時における他部材との干渉を防止することができるため、耐傷性を向上させることができる。また、絶縁樹脂チューブ20に収容することで、結束用のテープ巻き作業を不要とすることができる。
また、対傷性が要求される配索経路において、非熱収縮チューブ21にさらに熱収縮チューブ22を被せ、熱収縮チューブ22を非熱収縮チューブ21と共に収縮させて外装することで、対傷性を向上させることができる。
さらに、エナメル線11A〜11Cは並列状態記熱収縮チューブで密着被覆して、フラット形状としている場合には、ワイヤハーネス10を薄型化することができるため、狭い配索経路にも挿通させることができると共に、配索経路の自由度を高めることができる。
図3および図4に本発明の第2実施形態を示す。
本実施形態のワイヤハーネス40は、図3(A)に示すように、幹線40−1から2本の支線40−2、40−3を分岐させている。該ワイヤハーネス40は、図3(B)に示すように、径の相違する複数のエナメル線41を並列状態とし、支線40−2、40−3となるエナメル線41に熱収縮チューブ22を外装して加熱して収縮させた後、幹線40−1となるエナメル線41にも熱収縮チューブ22を外装して加熱し、収縮させて電線群12を密着皮膜している。
また、図4にワイヤハーネス40の変形例を示す。該ワイヤハーネス40は径の相違する複数のエナメル線41を熱収縮チューブ22で密着皮膜しており、並列する小径のエナメル線41Aと大径のエナメル42Bを各外端面は同一線上に位置するように配列していると共に、小径のエナメル線41Aを積層配列し、他面側の凹凸量が減少されている。
前記構成とすると、熱収縮チューブ22でエナメル線41からなる電線群12を保護することができると共に、熱収縮チューブ22を加熱して熱収縮チューブ22の内径を収縮させることで、電線束径まで熱収縮チューブ22の内径を収縮させることができ、ワイヤハーネス40の外径を最小化するこができる。
また、径が相違するエナメル線41であっても、小径のエナメル線41Aを積層させることで、大径エナメル線41Bと径の差異を小さくすることができ、絶縁樹脂チューブ内に効率良くエナメル線を収容することができる。
他の構成および作用効果は第1実施形態と同様のため、同一の符号を付して説明を省略する。
図5に本発明の第3実施形態を示す。
本実施形態のワイヤハーネス50は、図5(A)(B)に示すように、フロントガラス60のレインセンサ70に配索するワイヤハーネス50であり、第1実施形態と同様にエナメル線51を並列状態としている。該レインセンサ70はフロントガラス60の内面側上部に取り付けており、ワイヤハーネス50はフロントガラス60に突き当たるルーフ80の内パネル81とフロントガラス60の隙間を通って、ルーフ80の外パネル82と内パネル81の空間に配索している。
フロントガラス60の突き当て部は2箇所屈曲しており、該屈曲箇所K1、K2以外は熱収縮チューブ22で外装している一方、屈曲箇所K1、K2は、図5(B)に示すように、内周に接着剤が付いた熱収縮チューブ24で外装し、該熱収縮チューブ24の接着剤Sが硬化されて三次元姿勢に賦形されている。
本実施形態では、エナメル線51の外径を0.5mmとし、熱収縮チューブ22、24の収縮後の厚さを0.5mmとしているため、ワイヤハーネス50全体の厚さd3を約1.6mmとしている。
前記構成とすると、レインセンサ70からフロントガラス60と内パネル81との狭い隙間に配索することができると共に、屈曲箇所K1、K2を三次元姿勢に保持することができるため、ワイヤハーネス50のへの配索作業を容易とすることができる。
他の構成および作用効果は第1実施形態と同様のため、同一の符号を付して説明を省略する。
(A)本発明の第1実施形態を示す自動車用ワイヤハーネスを示す概略図、(B)は(A)の非収縮チューブのみを外装しているワイヤハーネスの断面図であり、(C)は(B)のワイヤハーネスの変形例である。 電線群に非熱収縮チューブと熱収縮チューブを外装しているワイヤハーネスの断面図である。 (A)本発明の第2実施形態をワイヤハーネスを示す概略図、(B)は(A)の断面図である。 第2実施形態の変形例を示す図である。 本発明の第3実施形態を示す図であり、(A)はワイヤハーネスの配索状態を示す図、(B)は(A)のワイヤハーネスの屈曲部の断面図である。 従来例を示す図である。
符号の説明
10、40、50 自動車用ワイヤハーネス(ワイヤハーネス)
11(11A〜11C)、41、51 エナメル線
11a 銅線(導線)
11b 絶縁皮膜
12 電線群
20 絶縁樹脂チューブ
21 非熱収縮チューブ
21a スリット
22 熱収縮チューブ
24 接着剤付き熱収縮チューブ
41A 小径のエナメル線
41B 大径のエナメル線

Claims (6)

  1. 自動車に配索されるワイヤハーネスであって、
    導体の外周に絶縁被覆が焼き付けられたエナメル線で前記ワイヤハーネスの電線群が形成され、複数の前記エナメル線は絶縁樹脂チューブ内に挿通され、該絶縁樹脂チューブは軸線方向全長に沿ってスリットを有するスリット付きチューブまたは該スリットを有しないチューブであり、該絶縁樹脂チューブがエナメル線の外装保護材とされていることを特徴とする自動車用ワイヤハーネス。
  2. 前記外装保護材とする絶縁樹脂チューブは、熱収縮チューブ、非熱収縮チューブまたは前記熱収縮チューブと非熱収縮チューブとを積層したチューブからなり、
    前記熱収縮チューブで外装した領域と、前記非熱収縮チューブで外装した領域とを領域分けして外装し、前記熱収縮チューブで外装された領域は、配索経路の幅が狭く規制されている領域としている請求項1に記載の自動車用ワイヤハーネス。
  3. 前記複数本のエナメル線は並列状態とされ、該並列状態の外周面全体が前記熱収縮チューブで密着被覆されて前記並列状態に保持され、フラット形状とされている請求項2に記載の自動車用ワイヤハーネス。
  4. 径の相違する複数のエナメル線からなり、並列する小径のエナメル線と大径のエナメルは各外端面は同一線上に位置するように配列されていると共に、前記小径のエナメル線は積層配列され他面側の凹凸量が減少されている請求項3に記載の自動車用ワイヤハーネス。
  5. 屈曲される領域には、接着剤付きの前記熱収縮チューブで外装し、該熱収縮チューブの硬化された接着剤により屈曲形状を保持している請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の自動車用ワイヤハーネス。
  6. 自動車に搭載される樹脂成形部材の内部に配索されるワイヤハーネス、および樹脂成形部品と車体とに挟まれた空間に配索されるワイヤハーネスとして用いられる請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の自動車用ワイヤハーネス。
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