JP2009162420A - 循環式常温乾燥装置と被処理有機物 - Google Patents

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Abstract

【課題】食品や食品廃棄物などの有機物の乾燥処理は、高温による有機物の変性を避けるために噴霧乾燥や減圧下での乾燥処理が行なわれて来た。これらは大がかりなプラントとなり、コストも高くつき、なおかつ有機物の変性や香りの揮発という問題が残った。常温域での乾燥を可能とする循環式常温乾燥処理装置とその装置を使って作った乾燥有機物ないし、液状有機物を提案する。
【解決手段】1.乾燥処理装置の処理槽を常温域で加熱し、2.被処理有機物から水分蒸発させ、3.この水分を空気に担持し、処理槽外に運びだし、4.水分を除去し、乾燥空気を再び処理槽に戻す仕組をベースに考え、さらに被乾燥有機物と空気との接触面積を増大させたり、水分蒸発を促すための工夫を処理槽内の仕組みとして構成し、常温域内での加熱・加温によって、水分蒸発が持続するようにした。
【選択図】図1

Description

本願発明は、食品などの有機物の乾燥濃縮処理技術に関する。
食品の乾燥処理は、食品の長期貯蔵性を増したり、変質防止、重量軽減による輸送力の増加、風味や色調を保つなどのために古くから行なわれて来た。化学工業などの発展の影響を受け、これまで手工業的に行なわれて来た食品業界でも「化学、物理学、栄養学、機械学、生物学から成り立つ」食品工学も生まれ、この乾燥処理の面でも様々な技術的工夫が行なわれて来た。
食品などの有機物として、植物性及び動物性有機物があるが、微生物によってタンパク質やその他の窒素化合物が分解されて悪臭を発生したり、有毒な物質に変化したり、組織が軟化するような変化を腐敗といい、微生物や酵素の作用によって炭水化物や脂質が分解されて、味や香りが悪くなり、食用は適さなくなることを変敗という。いずれにせよ食品はそのまま放置すると時間の経過と共に微生物などの働きで腐敗、変敗する。
微生物の中で細菌の繁殖のためには、食品中に利用できる水が40〜50%含まれていることが必要であり、カビの生育には13〜20%の水分が必要となる。従って食品の乾燥処理を行うにあたっては、この点を考えて乾燥レベルを設定して行くことになる。長期に保存するためには、カビの成育防止を考え、水分をおよそ15%以下に抑えることが必要となる。
油分は動物性だけでなく植物性有機物でも含有しているが、魚や豚、鶏、牛などの畜産肉は多くの油分を含有し、こうした動物性有機物の場合、食肉部分を採った後の骨や内蔵の処理が問題となっている。
有用な食肉部分をとった骨や内蔵は多くは焼却や埋め立て処分という形で廃棄処分されている。こうした焼却、埋め立て処分をする際にも、廃棄物が発生する場所から処分する場所までの運搬や保管の問題があり、その急速な腐敗、変敗に対処する方法として乾燥処理が用いられている。一方でこうした廃棄されている部分を、養殖や畜産用の飼料として再生処理する試みも乾燥処理や醗酵処理という色々な形で行なわれて来ている。
特許第3696224号 特開平6−319464 特開平7−163310 特開平10−99840 特開平11−643
食品の乾燥による資源利用が進む中でいくつかの問題が発生している。たとえば高温(110℃)で乾燥処理したものは、飼料として使えないという問題が発生した。食肉の利用だけでなく魚油をとり、残りを魚粉にして飼料に利用するということが、イワシやサバやスケソウダラなどで行なわれて来た。ところが、このスケソウダラを原料としたホワイトミールに対し、イワシ、サバなどを原料としたブラウンミールを原料としたニワトリ用飼料を食べさせたニワトリが「筋胃潰瘍」(哺乳類の胃に相当する筋胃で内容物が黒褐色となり、潰瘍をおこしたり、筋胃に穴があく病気)にかかった。
この病気の原因物質は魚粉中にあることが分りジゼロシンと名付けられた。このジゼロシンは、0.8mg/kgの量を飼料中に混入したものを4週間給与すると斃死が発生することなどが分った。そして、このジゼロシンはブラウンミールに存在する遊離アミノ酸の一種であるヒスチジンや微生物による腐敗によってヒスチジンから変化したヒスタミンが加熱乾燥過程で、その温度が高い(110℃近辺)と魚粕中のリジンと反応して作りだされることが分った。
細菌の発生だけでなくカビなどの発生も飼料の製造にとって問題となる。そこで含有水分量を15%以下に抑えようとすると通風乾燥でも従来の乾燥方式では、加熱温度を110℃位に上げる必要があった。ところが加熱温度を上げると、このようにそれを食べる家畜にとって毒になる物質が生成されることが分ったのである。この面から考えると高い加熱温度は許されないことになる。また、そうした毒物を生成しない場合でも加熱した熱が処理槽内で偏在し、1部でこげを作ったりし、処理したものが有用資源として使いものにならなくなることがあった。
乾燥方式については特許文献2〜5に見るようにこれまでも多くの特許が出されているが、本願出願人は特許文献1に示した特許第3696224号で、処理槽内で有機物を常温域に於いて乾燥する処理方式と処理装置について出願し、特許登録した。ここでは、処理槽内の有機物を常温域で加温し、有機物内の水分を蒸発させ、処理槽内の空気に担持させ、その空気を処理槽外に誘引し、凝縮器を使って冷却し、露点以下にして水分を除去し、その水分を除去した乾燥空気を再び処理槽内に戻し、有機物から蒸発する水分を乾燥空気に担持させるようにしたものである。ここでは凝縮器で発生する熱を処理槽内の有機物を加温するエネルギーとして使うことも示した。
このいわば循環式の常温乾燥装置を使用すれば、従来の高温乾燥による様々な併害は取り除くことができることになった。この循環式の場合、処理槽内の空気は、1度処理槽外に排出されるが冷却された後、再び処理槽内に戻され、この空気は処理装置の系外に排出されることがないため、有機物に特有の臭いがこの空気に移っても周辺環境に影響を及ぼさない。しかしながら、この常温乾燥装置は新たな発明装置としては、端初を切り開いたばかりである。
たとえば、これを使用して食品の原材料や食品廃棄物等の有機物を乾燥処理して行くことを考えたとき、その処理して行く有機物の品質や、処理によって求める乾燥有機物の品質によって、処理槽内に於ける有機物の処理システムを適合したものにして行く必要性のあることが分った。
たとえば、油分の多い有機物や粘性の高いペースト状や泥状の物質を乾燥処理する時に、そうした物質の存在によって水分蒸発が途中から進まなくなる問題がある。具体的には魚の食肉を取除いた後の魚腸骨を撹拌手段によって撹拌しつつ乾燥処理して行く時水分量が30%近辺になると、それ以上水分量が減らなくなる。表1はその時の1実施例で元々30kgあった魚腸骨等の有機物が水分が蒸発し、30%近くになると乾燥スピードが弱まる状態が示されている。1塊の状態になり、水分蒸発が抑えられてしまうのである。
乾燥処理に於いてどこまで乾燥できるかにとって被乾燥有機物の総表面積の大きさが重要なファクターとなる。魚腸骨などの場合、撹拌によって元々の形状が崩れ、1塊の状態になることにより総表面積が撹拌前に比べ小さくなる。また水分を蒸発する力に対し有機物表面の表面張力の大きさは規制力として働くため油分による表面での油膜形成が水分蒸発を抑える結果になったと考えられる。
そこで常温乾燥装置の課題としてまず第1に有機物の特に油分や粘性の高いペースト状や泥状の物質を含む有機物を乾燥処理する場合110℃といった高い温度での加熱乾燥ではなく、常温でなおかつそうしたこれまでの高温度と同レベルの乾燥ができ、熱の分散性がよく、さらに油分の存在による乾燥規制を破り水分量15%以下を達成できる乾燥装置が求められていた。
また、これまでの高温乾燥処理や減圧乾燥では、物理的にできなかった処理や手間暇がかかり、製造コスト上できなかった処理も常温乾燥装置でできないかが第2の課題である常温域(0℃〜50℃)で乾燥処理できればタンパク質の変性を避けることができ、酵素を死滅させることなく乾燥処理でき、これまでにない被乾燥有機物も作ることができる。
たとえばインスタントコーヒーや粉末正油、粉末スープなどはこれまで噴霧乾燥によって作られている。この場合使われるのは、150℃から250℃の熱風である。素材の液状食品に(0〜200)kg/cm2程度の圧力を加え、細孔のノズルから噴出させる等によって50〜200μmの微細な液滴を熱風中に舞いおどらせて、10〜30秒の短時間に乾燥させるのである。
150℃以上の高温なので乾燥過程で食品の熱変性が起ると現像されるが、液滴の粒子が細かく蒸発面積が大きいため、蒸発替熱のため温度上昇が抑制され、液滴の温度は60〜70℃程度に保たれながら短時間に乾燥するため、水分2%前後の乾燥粉末となる。しかしながら▲1▼乾燥中にある程度の熱変性がまぬがれないこと▲2▼急激な蒸発のため芳香、その他の揮発成分の散逸がまぬがれないこと等の欠点があった。従って、従来の噴霧乾燥に代わって液状食品素材を熱変性なく芳香や揮発成分の散逸のない形で濃縮させたり粉末にすることが求められていた。
噴霧乾燥を採用できないような粘性の高いペースト状、泥状の食品を加熱金属ドラムの表面にフィルム状に薄く塗布し、加熱ドラムが半回転または1回転する間に連続的に乾燥するのがドラム乾燥である。このドラム乾燥で作られている代表的な製品は、マッシュポテトフレーク、パン、ビスケットなどの加工用小麦粉蛋白調節、育児会、栄養強化食などに使う小麦グルテンなどの″カード食品″″シート食品″というものが上げられている。これらもその利用品質を考えた時、高温で乾燥することができない。こうした噴霧乾燥やドラム乾燥など高温乾燥をベースとした乾燥方法では、乾燥過程に於ける加熱による色調、味、芳香の変化やビタミン類の損失などの化学的変化に加え、収縮・変形などの物理的変化があり、常温乾燥でできれば問題解決できるのである。
一方こうした変化を最小限にとどめる乾燥方法としてこれまで考えられたのが、凍結乾燥であり、欧米各国に続き昭和30年後半からわが国でも利用され始めている。即席カレー、すき焼き、即席味噌汁に始まり、即席麺類、お茶漬けの事、ホウレンソウ、長ネギ、なめこ等に続きインスタントコーヒーにも用いられるようになり、現代では数1000億円の市場となっている。
この方式は、被乾燥食品を冷凍食品の凍結と同様に急速凍結し、これを乾燥室に入れ乾燥室内の真空度を1〜0.1Torrとし、被乾燥食品中の氷を昇華させて乾燥する方法である。この乾燥を促進するためには、昇華の際に奪われた熱量(昇華潜熱)を外部から効率よく補給する必要があるため、1定の時間がかかり1般的には4〜12時間の時間がかかる。
ところで、この凍結乾燥方式は0.1Torrの真空を作り耐えうる乾燥室が必要であり、耐圧材料、耐圧構造で製造装置を作る必要があるため装置の値段が高い、また使用エネルギー量も多いため乾燥経費も高くなる。1日原料20t以上の規模でないと、半連続、連続装置の導入ができないという省力化の上での問題もあった。そこでここでは、これまで凍結乾燥で行って来た乾燥を常温乾燥で行うこと、この点が第3の課題であると言うことができる。
噴霧乾燥や凍結乾燥などこれらの乾燥方式は、すべて常温域での乾燥処理が不可能であることを前提に高温乾燥(常圧)による併害を避けるための技術的な工夫であったと言える。そこで本願では、もう少し大きな観点に立って、こうした従来の方式に変わる常温乾燥処理を提案することを課題とした。具体的には、▲1▼液状有機物について噴霧するといった装置をもつことなく常温域で濃縮したり、乾燥粉末にすることを課題にした。▲2▼また油分や高い粘性をもつ物質を含む有機物については、途中で被処理物からの蒸発のテンポが落ち、15%以下の水分量に持って行くのが難しくなる点を改善できるようにした。▲3▼また即席麺類・即席カレーなどのように凍結乾燥で行っていたような有機物のならないものを乾燥できる装置の提案である。
これらは別の側面からとらえた時、次のように言うことができる。常温乾燥処理を考えるに当って、処理して行く有機物の品質や処理によって求める乾燥有機物の品質を考えた処理装置を提案し、それによって作製される新たな商品を提案することが目的である。
課題を解決する手段
本願ではそこで食品有機物の乾燥方式に於いて、有機物を投入する槽内温度より数度高い常温域の温度で加熱し、該加熱した有機物から発生した水分を空気に担持させ、その空気を別所に運び、数度冷却し凝結水を取り除き、その空気を再び有機物に接触させ有機物から発生する水分を担持させる方法をベースに考えて常温乾燥を実現した。
また本願では、油分の多い有機物や粘性の高い液状有機物の処理に当って、手打ちうどんの作製方法に注目し、所定量まで乾燥した有機物をさらに乾燥する方法を考えた。うどんは小麦粉を原料とし、1kgの粉に対し約450cc前後の水と50g前後の食塩を混入して作る。小麦粉中の約10%のタンパク質が、水を加えることによってグルテンという結合剤を作り、デンプンの粘性によってうどんができる。
食塩は、このグルテンの引き締めと、小麦粉中の酵素の働きを抑制し、うどんの生地がダレるのを防ぐ。このグルテンが多いと生地が不均質になり、うどんが打ちづらくなる。水は加水量が多いほど生地が柔らかくなり打ちやすくなる。このバランスを考えながら手打ちうどんを作ることになる。
手打ちうどんは粉末状から1つの玉にまとめる「玉つくり」、これを「足踏み」してうどんに腰をつけ、「ねかし」て粘りをだし、「延ばし」で再び腰をつけて仕上げて行く「玉つくり」「足踏み」「ねかし」「延ばし」の工程をたどるが、この過程で使用した水を空気にのせて蒸発させて行くのである。
粉末状の小麦粉を1つにまとめるためには、加水量を多くした方がバラツキがなく簡単にまとめることができる。しかし、ここで余り水を使うと、その水分がうどんをダレさせるため、腰のあるおいしいうどんはできない。そこで、そこそこの水を使用しながら、途中の作製工程で空気と一緒に水を抜くように工夫している。
たとえば「玉つくり」の工程には「手合わせ」「走り」「手もみ」「合わせ」「菊もみ」「づつき」という工程がある。「手合わせ」工程で水と食塩で水と食塩を均一に混ぜた小麦粉の生地に、空気を含みこませる工程が「走り」である。そのあと「てもみ」「合わせ」などの工程で生地を1つの塊にした上で、「菊もみ」で1つの玉としてまとめあげ、「玉つくり」工程の最後として「づつき」でこね終わった生地から空気を抜くのである。適量の水分は1つの塊にしたり、もんだり、まとめ上げるために必ず必要ではあるがそこで必要とされる水分量は必ずしもおいしいうどんに必要とされる水分量と合致していないため、わざわざ空気をいれ、この空気に水分を付着させて水分を取るようにしている。
これは「玉つくり」の後の「足踏み」工程でも1度足踏みでのばした生地を折りたたみ空気を包み込んだ上で空気との接触面積を増やした上で再度足踏みを行なう方法として実行されている。
「ねかし」の後「延ばし」は、食べごろの薄さに延ばして行く工程であるが、もちろん工程でも薄く大きく延ばされることによって、空気と接触する面積は大きくなり、水分の蒸発がうながされるようになっている。
小麦粉の場合、油分は2%程度であるが約10%のタンパク質からできているグルテンの結合力とデンプン質の粘性によって「玉つくり」工程で1つの塊としてまとめあげられる。この様子は、撹拌した有機物が乾燥しながらも1つの塊になった状態と類似している。そこで、本願発明者らは手打ちうどんの足踏み工程と同時にこの1つの塊になった有機物をのばした上でいくつかに折りまげて再び撹拌し乾燥させるようにした所、それまで約30%の水分量でストップしていた水分の蒸発乾燥が動き出したのである。投入有機物の素材内容を変えた上で表2のように実験的にこの事実を再確認した。
そこで本願では上述した課題を解決するための解決手段として該有機物を所定水分量まで乾燥し、さらに伸ばしたり、切断したり、かき分けたり等の物理的処理を行い該有機物の総表面積を増やし、空気との接触面積を増やし、これを撹拌、乾燥することによってさらに水分量15%以下にまで乾燥を進めるようにした。
この場合、有機物の投入処理槽内にセラミックスボールや竹材などの媒体剤を投入し、有機物をこれら媒体剤によって細かく破砕し、油分による油膜形成の規制を破り、表面総面積を増やすことが考えられるが、乾燥終了後、有機物と媒体剤とを分別したり、媒体剤に付着した油分の洗浄・清掃する必要があった。
本願の特徴は、食品有機物を処理槽内で常温域で加温し、水分を蒸発させる。この水分を槽内の空気に担持し、すみやかに槽外に運び、運んだ空気を冷却し、露点以下にして水分を除去し、その水分除去した「乾燥空気」を再び槽内に戻し、有機物から蒸発する水分を取り去る仕組をベースにしている点にある。通常、水分蒸発を継続的に行なうためには、水の沸点100℃(常圧)以上の熱を加える必要があるとされて来たが、空気を水分を運ぶ媒体として考え、空気に水分が担持される2つの条件、▲1▼槽内温度より数度高い温度で加温し、水分蒸発を促し、▲2▼常に″乾燥空気″を用意し、その水分を運んで行くという循環式常温乾燥処理装置を考えた。
そのため本願では、たとえば液状食品を取り扱う場合でも、この2つの条件を構成上考えた上で加温が均等に広がり、水分が蒸発しやすくなるように、たとえば壺状の形状の処理槽を作り、その槽の底や側面から加熱する仕組や液状を撹拌する装置を付加すれば、これまでの噴霧乾燥に代える濃縮乾燥装置を作ることができる。噴霧乾燥の場合は液状食品を濃縮し、濃縮したものを微細な液滴にして噴霧する2つの工程と対応した処理装置が必要だったが、本願のものを使用すると、1つの装置で濃縮と乾燥を実現できることになる。
即席ラーメンなどのインスタント食品や醗酵食品など乾燥処理すれば、商品として完成するといった加工途中の食品の乾燥処理の場合は、その形状を保持しつつ乾燥させることが必要となるが、たとえば処理槽内にそれら食品有機物を重ねないで並べる引き出し板とその引き出し板を何層にも収納できる柵を作り、その引き出し板ないし柵が加熱され、その処理槽内の空気が循環し、食品有機物から蒸発する水分を効率よく運び出すような構成を考えれば、凍結乾燥で用いる減圧化での氷の昇華に置き換えることができる。
発明の効果
本願発明では、食品や食品廃棄物からなる有機物を常温域で乾燥し、水分量15%以下を実現した。このため本願発明によって乾燥処理した有機物は保存性にすぐれ、従来の高温(110℃)乾燥によるジゼロン等の発生問題を解決した。そのため安心して飼料として供給することができる。
また油分や粘性の多い有機物では、本願発明がベースとした常温域による乾燥方式でも含有水分量を減らすことに大きな限界があったが、1塊となっている有機物をのばしたり、切断したり、かき分けたりする等の物理的処理を加え、空気との接触面積を増やす工夫をしたことにより、含有水分量を15%以下にすることができ、保存性を高めるとともに、使用用途を豊富化させた。
これまでは飼料用に作っても結局毒物を作ることとなり、結局のところ廃棄し、焼却や埋立処分することにより環境負荷を増やしていたが、本願発明による方法や装置を使えば、資源として有効利用することが可能となり、飢饉への対処策を提案できるとともに、地球環境保全にも役立つこととなる。
液状食品について、1定の品質を保持して濃縮&被乾燥有機物内にするのは、これまで噴霧乾燥がベストな選択方法であったが、ここで問題となった1部の高温処理による変性や、芳香や揮発物の喪失を解決した乾燥が可能となった。しかも液状食品の濃縮も常温で可能となり、濃縮に続き水分15%以下の被乾燥物にまで仕上げることができるできるようになった。
その結果、従来になく香りのよい素材のよさを生かした粉末正油やインスタントコーヒーなども作ることができた。また、濃縮ジュースや濃い味の牛乳なども作ることができた。
即席ラーメンなどのインスタント食品も従来の凍結乾燥によって作ったものに比べ、製造装置にお金をかけることなく簡単に作ることができた。また常温域で処理するため、有効微生物を殺さず、その働きを弱めることなく酵素の働きを活用できることになった。
以下図面によって本願発明の実施例を説明する。図1は、本願発明の全体機能及び構成を説明するためのブロック図である。(2)は有機物を投入する処理槽である。(4)は加熱機構で槽内の温度より数度高い常温域での加熱を行う。(6)は処理槽(2)の空気を吐出する吐出機構。(8)は吐出されて来た空気を冷却し、凝縮水を取り除く冷却・凝縮機構。(10)は、水分を除去して乾いた空気を再び処理槽(2)戻すための吸入機構。(12)は、投入有機物を1次処理として細かく破砕したり、投入有機物が1塊の塊になった時これを物理処理を加え空気との接触面積を増やすための物理処理機構である。
この物理処理機構(12)は、処理槽(2)内に設置してもよいし、処理槽外に設置してもよい。本願の発明によっては、処理槽(2)内の構成上の工夫を行い、この物理処理機構(12)を用いず、こうした乾燥処理を行い、投入有機物を壊すことがない工夫をしたものもある。その場合本願では、この物理処理機構(12)に代わって、投入有機物をそのままの形状を壊すことがないように保持し、かつ、これを常温域で加温する「保持加温機構」を処理装置内に設けるようにしている。
処理槽(2)に投入される有機物は、植物性でも動物性でもよく、また食品の素材でもよいし、これまでは廃棄されていたものでもよい。投入される有機物は物理処理機構(12)で、まず細かく破砕され、破砕された有機物はこの処理槽(2)内で撹拌され、1方で加熱機構(4)によって投入層内の温度より少し高い温度で加熱される。そのため有機物からは水蒸気が発生し投入槽(2)内の空気は飽和水蒸気量の範囲で水蒸気を担持する。その空気は吐出機構(6)によって冷却・凝結機構(8)に運ばれる。
運ばれてきた空気はこの冷却・凝結機構で数度の範囲で冷却される。空気の飽和水蒸気は、温度に略比例するため温度を下げるとその温度での飽和水蒸気量は下がる。そのため凝結水が出るが、それを水(14)として取除く。水分が取除かれた空気は吸入機構(10)によって再び処理槽(2)内に戻されるが、この処理槽(2)は加熱機構(4)によって加熱されているため、その加熱によって温度が上がった空気は飽和水蒸気量が上がり再び有機物から発生する水蒸気を担持し、水分を除去する媒体となる。吐出機構(6)によって冷却・凝結機構(8)に再び水蒸気を運び、水(14)として取り出すことになる。
この過程を繰り返す中で処理槽(2)に投入された有機物は時間の経過とともに水分を取り去ることができ、乾燥処理が進むことになる。有機物を乾燥させるにあたって1般的にはこれを撹拌することは不可欠な機構となるが▲1▼時間の経過とともに撹拌によって有機物の形状がくずれ、1つの塊に近くなり、有機物の総表面積が小さくなる。▲2▼水分量が減るため蒸発しにくくなる。▲3▼そこに油脂分があるとその油脂分が表面を包みより蒸発しにくくなる。こうしたこともあって、水分量が40%を切るレベルになると急に水分の蒸発、従って乾燥スピードが低下してくる。
そこで処理槽(2)の有機物の塊を取り出し、これをのばしたり、ひも状に押し出したりして、総表面積を増やすための物理的処理を物理処理機構(12)で行うのである。この処理を行うことにより、停滞していた乾燥処理が再び進み水分量がほぼ3%近くまで常温乾燥によって可能となった。この処理は閉じた系で循環させて行っているため、空気が外にもれて悪臭が臭うことがない。
図2及び図3は、本願発明請求項に示した乾燥装置を説明する模式図である(20)は処理槽(22)は撹拌機(24)は加熱手段(26)(28)は循環手段(30)は冷却・凝縮手段(32)は接触面積増内手段である。
処理槽(20)にたとえば鯖や鰹の魚腸骨(いわゆるあら)を投入する。槽内の温度がたとえば夏季は約30℃冬季は10℃とすると、これを加熱手段(24)としてヒーターなどを使いそれぞれ数度高い温度、たとえば夏季約37℃冬季17℃に加熱する。撹拌機(22)はモーター(34)への回転力を伝達させ、投入された有機物の魚腸骨を撹拌する。撹拌された有機物は加熱手段(24)による加熱エネルギーを受け、夏・冬それぞれ約37℃、約17℃近くの温度に上り、水分を水蒸気として発生させる。槽内の空気に水蒸気は担持され、この空気を循環手段(26)であるファンによって冷却・凝縮手段(30)に送られる。
冷却・凝縮手段(30)では図1で説明したように冷却した上で水分を取り出し少し乾燥した空気を循環手段(28)のファンによって再び投入槽に戻し、乾燥した空気に再び水分を担持させ、循環手段(26)によって冷却・凝縮手段(30)に送ることにより槽内の魚腸骨を時間の経過とともに乾燥させて行くのである。
表1のグラフは、実験用に製作した図2に示したと同様の乾燥装置(槽の直径500mm、高さ500mm)に鯖の魚腸骨30kg投入したときの乾燥レベルの推移を全重量の変化と時間をそれぞれ縦・横軸にとって表したものである。重量が9kgに減った時点でほとんど重量変化が停まってしまう。
水分量が減って行けば蒸発しづらくなるが、有機物としての魚腸骨が形をくずし、1つの塊となり、結果として乾燥する総表面積が小さくなったこと、そして油脂分によってその表面が覆われ、水蒸気が有機物から空気中出るのにより大きなエネルギーがかかるようになったことが原因として考えられる。
そこで本願発明では、有機物の乾燥スピードが停まった時のことを考え、有機物に単なる撹拌だけではない物理的に力を加え、総表面積を増加させると共に空気による水分排除を促すようにした。図3に示した接触面積増加手段(32)はその実施例であり、1塊となった有機物(36)を2軸の回転ローラー(38、40と42と44)をくぐらせてのばし、固定ローラー(45)と移動ローラ(46)の働きでのばした有機物を図のように折りたたみ表面にできた油膜を破壊するとともに総表面積を増やし、これを再び槽内に投入し、乾燥処理を行った。ここでは、乾燥途中の有機物の塊をローラでのばして折りたたむ事例を示したが、たとえばひき肉やめん類の製作機のようにひも状に押し出し、それを再び投入槽に入れてもよい。所定量までの乾燥の後、自動的に有機物をこうした物理的に表面積を増加させる手段に移し、処理後再び乾燥処理を行なうようにする構成も考えることができる。
図4及び図5、図6は、魚の魚腸骨のような油脂分の多い食品ないし食品廃棄物や液状でかつ粘性の強い食品等の有機物を数%の水分レベルまで乾燥させることができる循環式常温乾燥処理装置の本願発明に基づく1実施例である。(50)は処理槽、(52)は処理槽(50)内の空気を運び出すためのファン、(54)は運び出された空気を冷却し、露点以下の水分を凝縮して取り出す冷却・凝縮器。(56)は水分を除去した空気を再び処理槽(50)内に運び入れるためのファン、(58)は処理槽(50)内に投入した被乾燥有機物を物理的に細断したり、空気をまき込むなどをして空気との接触面積を増やすようにした物理処理機構で、60、62、64はその処理端子である。(66)はこの物理処理機構の動力源・モーターであり、(68)は常温加熱機構である。
処理槽(50)に投入された有機物は、当初水分含有量が多い時には、この物理処理機構(58)はこの有機物を撹拌し、万遍なく加熱機構(68)からの熱を伝えたり、液状面を切断し、水分の蒸発を助ける働きをする。処理槽(50)内の水分を空気に担持し、ファン(52)の働きで冷却・凝縮器(54)まで運び、ここで水分除去し、再び″乾燥空気″をファン(56)の働きで処理槽(50)に戻し、このくり返しによって有機物は常温域の加熱でも濃縮、そして乾燥が進む。
通常、魚腸骨など油脂分の多い有機物や小麦グルテンを含む粘性の高い有機物の場合、30%前後の水分量となると、単なる撹拌装置だけでは表1の事例のように水分蒸発が進まなくなるが、ここでは粘性をもった有機物を処理端子(60、62、64)で図6のように物理的に処理するため、その乾燥の限界値を越えて乾燥させることに成功した。
図6で見るようにまず図6(a)のように処理端子(60)で有機物(51)を2つに切断し、図6(b)のように処理端子(62)で有機物(51)を巻き上げ、図6(C)で見るように、有機物(51)を空気(53)をはさみ込みながら練り込んでいる。この練り込み過程で、はさみ込まれた空気(53)は処理槽(50)内に水分を含みながら押し出され、冷却・凝縮器(54)に運び込まれる循環にのることになる。このようにして、液状食品や液状粘性食品も濃縮したり、濃縮からさらに乾燥させることが可能となった。これらはすべて常温内で行われているための有機物本来の香や揮発性物質で、濃縮物や乾燥物として保持させておきたいものを保持した従来にない被乾燥有機物、食品を作ることができた。このように物理的に総表面積を増やす機構を乾燥工程の中に組入れることにより最終的には水分量3%位の乾燥処理を可能とした。油脂分を含んだり食品及び食品廃棄物等の有機物は以上のように本願発明による乾燥方式及び乾燥装置によって長期間保存できるレベルのしかも常温域での加熱による乾燥を可能とした。
図7も本願発明による循環式常温乾燥装置である。ここでは従来の凍結乾燥に代わる装置として投入有機物に対し、物理的な力が加わらないようにし、投入時の形状をほぼそのまま保持したまま乾燥できる装置を作った。(70)は処理槽(74)は排出ファン(76)は冷却・凝縮器、(78)は処理槽(70)に再び″乾燥空気″を戻すための循環ファンである。
この図7に示した処理槽(70)の具体的な内容が図8であり、図8(a)は全体概観図である。この処理槽(70)は整理柵のような外観と形状をしている。(82)は有機物を並べて静置させる引き出し、(84)はそれらを収納する柵である。図8(b)は引き出し(82)の構成図で(82a)はその枠体、(82b)は網目状の底、(82c)は空気の流出口、(82d)は空気の流入口である。図8(C)はこの処理槽(70)の1断面図で(86)はラーメンなどの被乾燥有機物である。
ここでは引き出し(82)に生ラーメンなどの食品有機物(86)を順次並べて置き、これを柵(84)に収納する。この柵(84)は図8cで見るように、各柵ごとに区切板(84a)をもつ。この区切板は、常温域で加熱できる構造をもち、ここを加熱すると、引き出し(82)の底(82b)の網目を介して、網目上に並べた被乾燥有機物(86)を加温し、水分の蒸発を促す。蒸発した水分は空気に担持され、排出ファン(74)で吸引され、引き出し(82)の流出口(82c)から流通路(72)を通って、冷却・凝縮器(76)に運ばれる。加熱は冷却・凝縮器(76)の凝縮熱を誘導する形でもよいし、独自の熱源を設けてもよい。
冷却・凝縮器(76)で水分除去された″乾燥空気″は循環ファン(78)によって吸引され、流通路(80)を通り、引き出し(82)の流入口(82d)から、被乾燥有機物(86)のある枠体(82a)と柵(84)の区切板(84a)に囲まれた空間に送り込まれる。ここで有機物(86)から蒸発する水分をこの空間内の空気に担持し、冷却・凝縮器(76)を使った水分除去、有機物の乾燥を繰り返し、数%の乾燥物を作る。
生メンを乾燥メンに作ることができ、しかもここでは凍結乾燥のような大がかりな装置は必要としない。図7、図8は、いわばバッチ式の処理装置として示したが半連続・連続式の処理装置として作ることは可能である。また凍結乾燥の場合も1度有機物内の水分を氷結し、これを廃棄させるという工程をたどるため氷結の過程で被乾燥有機物の素材の味や香りが氷に移ってしまうということがあったが、本願の常温乾燥装置の場合そうしたことはない。
図9も本願発明による循環式常温乾燥装置処理槽の1実施例の断面概観図である。(90)は回転式の処理槽、(91)は回転の中心軸、(92)は処理槽の支持装置、(93)は投入した被乾燥有機物、(94)は排出口、(96)は流入口、(98)は、凝縮器から送られる凝縮熱をもつ冷媒の流入口(99)は処理槽内の投入有機物を加温する加温管、(100)は冷媒の流出口である。(102)はこの処理槽(90)を中心軸(91)を中心に回転させる変換制御器である。
この装置は、全体図は図示してないが基本的には図7と同じであり、図7の処理槽(70)を処理槽(90)に置き代えた構成となる。この装置は投入する被乾燥有機物(93)を、そのもつ形状をくずさぬように作った装置である。そのためこの装置の回転は、その被乾燥有機物の種類によって回転制御器(102)によって回転速度を決めるようにしているが、投入した有機物に徐々に熱を加え、加熱する熱が被乾燥有機物(93)に万遍なく伝わるように回転させるが、その回転による慣性力によって持ち上げられた有機物が互いにぶつかり合ってその形状がこわさないように工夫している。
ここでは凝縮器を使って空気を冷却した際に、冷媒に蓄積する熱を有機物の加温エネルギーとする仕組を考え、冷媒は冷媒流入口(98)から入ってスイベルジョイント(104)によって方向変え、回転しつつ加温管(99)に熱を送り、加温管(99)の部分で被乾燥有機物(93)を常温域で加温し、冷媒流出口(100)を通って再び冷却・凝縮器に循環するようにしている。
なお処理槽(90)内に投入する被乾燥有機物の種類や量によっては、排出口(94)から排出される槽内空気中に該被乾燥有機物の微粉末が混入し、凝縮器で冷却される徐水中に混入することも予想される。そのために、本願では排出口(94)及び流入口(96)に除塵フィルターを取り付け、それを防ぐようにした。またフィルターに微粉末が付着し、フィルターの目詰りが起らないように排出口(94)と流入口(96)の役割を切り換えられるようにし、付着した微粉末が流入する空気によって除去されるようにした。
なお、本願実施例では加熱するための仕組みとして、凝縮器から発生する熱を利用する事例を示したが、この熱は他の余熱発生装置やその他の加温装置から送られる熱を利用してもよく、被乾燥処理物を常温域で乾燥する点が本願の要点である。
以上のように図7、図8、図9に示した循環式常温乾燥処理装置では、処理槽内に投入した食品有機物をその形状が壊れないようになおかつ乾燥が順調に進むように、図7、図8に示した装置では被乾燥物を柵分けしてそれぞれ加温し、1方で流入し排出する空気をその柵分けした中に分配するようにし、図9では処理槽自体回転させながら被乾燥物を壊さないようにするため、加熱・加温する部分は固定し、処理槽自体をゆっくり回転させる方式をとった。
本願では以上説明した如く、常圧の下、処理槽内に投入した有機物を処理槽の温度より数度高く加熱・加温し、その有機物から水分を蒸発させ、その水分蒸発を時間経過と共に減衰することがないように工夫した。工夫のベースとなっているのは、処理槽内の空気を処理槽外に持ち出し、凝縮器で冷却して除水し、その″乾燥空気″を再び処理槽内に戻す循環の仕組であり、その対象有機物が液体であったり、粘性のものであったり、形状を壊してはいけないものであるなど、それぞれの相異を前提にして、加熱・加温の熱がうまく伝わる工夫を行い、有機物からの水分蒸発が継続的に行えるようにしたものである。ベースとしての循環型常温乾燥装置がそうした有機物の素材や被処理後の有機物として求める品質と合致するように工夫した。
このようにして作った被乾燥物や濃縮物は、香りや味が素材の特性を残し、当然にもビタミンや酵素立価の高い製品を作ることができた。また液体、粉体、完成製品と色々な形のものがあり、食品業界における大転換のきっかけを作ることができた。
なお、本願実施例で示したものはあくまでも本願の1実施例であり、本願はこの実施例に把われるものではない。
は、本願発明の全体機能及び構成を説明するためのブロック図である。 は、本願発明の請求項2に示した乾燥装置を説明する模式図である。 は、本願発明の請求項2に示した有機物の空気との接触面積を増加させる手段の1模式図である。 は、本発明による循環型常温乾燥装置の他の実施例の模式図である。 は、第4図に示した常温乾燥装置の物理処理機構の外観図。 は、図5に示した物理処理機構の処理端子を使った有機物の処理図。 は、本発明による循環型常温乾燥装置の他の実施例のブロック図。 は、図7に基づく処理装置の外観及び断面概観図。 は、図7に基づく処理装置の断面外観図。
符号の説明
2、20 処理槽
12 物理処理機構
22 撹拌手段
4、24 加熱手段
8、30 冷却・凝縮手段
32 接触面積増加手段
Figure 2009162420
Figure 2009162420

Claims (9)

  1. 食品ないし食品廃棄物の有機物を処理槽内に投入し、該処理槽内を常温域に於いて加熱し、該有機物から発生する水分を該処理槽外に空気に担持させて持ち出し、凝縮器で除去し、該水分を除去した空気を再び該処理槽に戻し、該有機物を所定の値まで乾燥処理する循環式常温乾燥処理装置であって該有機物の素材の品質と目的被乾燥有機物の品質に対応させ該処理槽内に於ける有機物の処理システムを構成させた循環式常温乾燥処理装置。
  2. 前記処理槽内に於いて前記有機物と前記空気との接触面積を増やすために、該有機物を物理処理するように構成した請求項第1項に示した循環式常温乾燥処理装置。
  3. 前記物理処理は前記有機物を伸ばしたり、かき分けたり、切断する等の処理であることを特徴とする請求項第3項に示した循環式常温乾燥処理装置。
  4. 前記有機物は油脂物や粘性の高いペースト状や泥状の物質を含む有機物であり、前記物理処理は前記有機物内に前記空気を取り込み、その上で有機物に力を加え、押し出すように空気排除し、該空気に水分を担持させ、該水分除去を行うようにしたことを特徴とする請求項2に示した循環式常温乾燥処理装置。
  5. 前記有機物として被加工途中や形状を壊したくない有機物を用い、前記処理システムとして該処理槽内に於いて、該有機物に対し、直接物理的な力を与えること無く該有機物の形状を保持したまま前記乾燥処理を行うように構成したことを特徴とする請求項第1項に示した循環式常温乾燥処理装置。
  6. 前記処理槽外に該処理槽内の前記空気を持ち出す排出口と、前記凝縮器で前記水分除去した空気を前記処理槽内に戻すための流入口に空気を流通させ、粒子を防ぐフィルターを取り付け、該処理槽内の前記被乾燥有機物が該排出口から飛散することを防ぐと共に、該流入口と該排出口との役割を転換させる機構を付加し、該フィルターの目詰まりを防ぐように構成したことを特徴とする請求項1に示したことを特徴とする循環式常温乾燥処理装置。
  7. 前記食品は液状食品であり、該液状食品を処理槽内に投入し該処理槽内を常温域に於いて加熱し、該液状食品から発生する水分を該処理槽外に空気に担持させて持ち出し、凝縮器で除去し、該水分を除去した空気を再び該処理槽に戻し、該液状食品を濃縮するように構成したことを特徴とする請求項1に示した循環式常温乾燥装置。
  8. 前記液状食品の濃縮をさらに進め、被乾燥処理物として処理するように構成したことを特徴とする請求項6に示した循環式常温乾燥装置。
  9. 請求項1から請求項8に示した循環式常温乾燥処理装置で処理した乾燥有機物ないし液状有機物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2022166792A (ja) * 2021-04-21 2022-11-02 陽太郎 金田 乳酸菌付着飼料用籾米の微粉砕の長期保存とコストダウン

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