JP2004236611A - おから成形品の製造方法 - Google Patents

おから成形品の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004236611A
JP2004236611A JP2003030716A JP2003030716A JP2004236611A JP 2004236611 A JP2004236611 A JP 2004236611A JP 2003030716 A JP2003030716 A JP 2003030716A JP 2003030716 A JP2003030716 A JP 2003030716A JP 2004236611 A JP2004236611 A JP 2004236611A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
okara
shape
drying
producing
wet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003030716A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4413502B2 (ja
Inventor
Masaaki Okawara
正明 大川原
Shizuo Aijima
静夫 相嶋
Takajin Goshi
▲たか▼仁 五師
Kenji Hatanaka
健治 畑中
Takashi Ito
崇 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
OGAWARA KAKOKI KK
OOGAWARA KAKOKI KK
Original Assignee
OGAWARA KAKOKI KK
OOGAWARA KAKOKI KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by OGAWARA KAKOKI KK, OOGAWARA KAKOKI KK filed Critical OGAWARA KAKOKI KK
Priority to JP2003030716A priority Critical patent/JP4413502B2/ja
Publication of JP2004236611A publication Critical patent/JP2004236611A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4413502B2 publication Critical patent/JP4413502B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Beans For Foods Or Fodder (AREA)

Abstract

【課題】食物繊維、イソフラボン、レシチン、各種ミネラルが豊富なおからを、いつでも簡単においしく摂取することができるとともに、食感がサクサクとして、適度な歯応えを有し、しかも、どの様な食品にも合うおから成形品の製造方法を提供する。
【解決手段】湿潤おから又は湿潤おからを主成分とする原料おからを攪拌、混合、加熱、加圧、切断、粉砕等の操作をしながら、球状、サイコロ状、円柱状、角柱状、板状のいずれか1つに成形した後、得られたおから成形物を、80℃以上の熱風で30分以上乾燥する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、おから成形品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現代のわが国においては、食生活の欧米化が進み、動物性のタンパク質や脂肪の摂取量が増える一方、食物繊維の摂取量が減少傾向にあり、それにつれ、大腸ガンや虚血性心疾患、糖尿病などの成人病が増加している。
【0003】食物繊維は、近年の学問の進歩により、その特質である消化されにくい成分の有効性が明らかになるにつれ、その生理作用が見直され、その重要性が認められつつある。
【0004】その効用は、「▲1▼整腸作用があり、便の量を増やして便秘を解消する。▲2▼食物が腸内にとどまる時間を短くするので、発ガン物質等の排泄を促進し、大腸ガンを予防する。▲3▼腸内細菌のえさとなり、増殖させる。▲4▼血糖値の上昇を遅らせ、糖尿病を防ぐ。▲5▼ノーカロリーであるため、食事のかさを増やすことができ、肥満防止にもなる。▲6▼血中コレステロール値を下げ、動脈硬化を防ぐ。▲7▼コレステロールが固まってできる胆石を予防する。▲8▼腸内でナトリウムと結びつき、その吸収を妨げるため、減塩効果がある。」ことが主に知られている。
【0005】上記のように健康増進及び成人病予防のために必要な食物繊維の一日の目標量は20〜25g必要とされているが、日常の食生活で上記目標量を摂取することは極めて困難である。
食物繊維を上手にとる方法として、多種類の食物繊維を多く含む食品、例えば、海藻、こんにゃく、きのこ、おから等を数多くの食品と組み合わせ料理にバランス良く配合することが好ましいとされている。
【0006】特に、おからは、卯の花、豆腐粕と称され、大豆又は脱脂大豆に水溶性溶媒を加えて抽出物(豆乳)を分離した残渣であり、栄養学的にみても、炭水化物、蛋白質油脂等を含有し、且つ炭水化物中の9割以上が食物繊維であるため、生理機能面でも優れていることが知られている。
【0007】従来から、おからは、そのまま或いは野菜等を加えて調理し、副食とすることが行われてきたが、近年、その吸水性・分散性といった機能的特質やアミノ酸組成に着目して、パン製品、練製品及び肉製品等に添加することにより、品質向上に積極的に役立てようとする傾向があり、徐々にではあるが、良質なおからに対する需要が高まってきている。
【0008】しかしながら、おからは、湿潤状態のままでは、嵩高く、菌が繁殖し易いため、長期保存や取り扱いが非常に困難であった。
また、おからに菌が繁殖しすぎると、菌による酸生成やpH低下等により、おから特有の吸水性及び保水性が損なわれるだけでなく、病原菌や腐敗臭が発生するため、極めて不衛生であり、食品として簡便に使用することができなかった。
【0009】これらの点を解消するため、湿潤状態のおからを乾燥させて、乾燥おからにすることが行われ始めている。
現在流通している乾燥おからは、パウダー状であることが多く、パン製品、練製品及び肉製品等に添加する際には好適であるが、そのまま食したり、料理に振り掛けて食したりする場合、とても食べ難く、場合によっては料理の味を台無しにしてしまうという問題点があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、食物繊維、イソフラボン、レシチン、各種ミネラルが豊富なおからを、いつでも簡単においしく摂取することができるとともに、食感がサクサクとして、適度な歯応えを有し、しかも、どの様な食品にも合うおから成形品の製造方法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明(第1の発明)によれば、湿潤おから又は湿潤おからを主成分とする原料おからを攪拌、混合、加熱、加圧、切断、粉砕等の操作をしながら、球状、サイコロ状、円柱状、角柱状、板状のいずれか1つに成形した後、得られたおから成形物を、80℃以上の熱風で30分以上乾燥することを特徴とするおから成形品の製造方法が提供される。
【0012】また、本発明(第2の発明)によれば、湿潤おから又は湿潤おからを主成分とする原料おからを攪拌、混合、加熱、加圧、切断、粉砕等の操作をしながら、球状、サイコロ状、円柱状、角柱状、板状のいずれか1つに成形した後、80℃以上の熱風で30分以上乾燥し、更にマイクロ波及び/又は遠赤外線処理を行うことを特徴とするおから成形品の製造方法が提供される。
【0013】更に、本発明(第3の発明)によれば、湿潤おから又は湿潤おからを主成分とする原料おからを攪拌、混合、加熱、加圧、切断、粉砕等の操作をしながら、球状、サイコロ状、円柱状、角柱状、板状のいずれか1つに成形した後、得られたおから成形物を、100℃以上の常圧過熱水蒸気で30分以上乾燥することを特徴とするおから成形品の製造方法が提供される。
【0014】更にまた、本発明(第4の発明)によれば、湿潤おから又は湿潤おからを主成分とする原料おからを攪拌、混合、加熱、加圧、切断、粉砕等の操作をしながら、球状、サイコロ状、円柱状、角柱状、板状のいずれか1つに成形した後、得られたおから成形物を、100℃以上の常圧過熱水蒸気で30分以上乾燥し、更に二次乾燥として、180℃以下の空気を主体とする熱風で乾燥することを特徴とするおから成形品の製造方法が提供される。
【0015】ここで、本発明(第1〜4の発明)では、前記おから成形物が、前記原料おからを押出成形することにより、球状、サイコロ状、円柱状、角柱状、板状のいずれか1つに成形されることが好ましい。
【0016】また、本発明(第1〜4の発明)では、前記おから成形物が、前記原料おからを板状又は棒状に圧延した後、任意の形状に切り出すことにより、球状、サイコロ状、円柱状、角柱状、板状のいずれか1つに成形されることが好ましい。
【0017】更に、本発明(第1〜4の発明)では、前記おから成形物が、箱型通気、流動層、通気バンド、回転、回転通気、振動のいずれか1つを用いて乾燥されることが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明のおから成形品の製造方法について詳細に説明する。
本発明の製造方法の主な特徴は、湿潤おから又は湿潤おからを主成分とする原料おからを攪拌、混合、加熱、加圧、切断、粉砕等の操作をしながら、球状、サイコロ状、円柱状、角柱状、板状に成形した後、得られたおから成形物を、熱風乾燥、特に、過熱水蒸気乾燥をすることにより、(表面が外殻に包囲されたものを含む)顆粒状のおから成形品を得ることにある。
【0019】このとき、おから成形物は、原料おからを押出成形することにより、球状、サイコロ状、円柱状、角柱状、板状のいずれか1つに成形されることが好ましい。
原料おからの押出成形には、特に限定されないが、例えば、攪拌、混合、切断、粉砕等の操作が同時に行われるオーガ押出機(例えば、ミンチ機)又はエクストルーダを用いることがより好ましい。
【0020】ここで、オーガ押出機とは、スクリュー状のオーガ羽根の回転によって原料おからがバレル内で圧縮され、口金からその形状によって、例えば、棒状、管状、板状のものを成形するものである。
【0021】また、エクストルーダとは、様々な食品材料に機械エネルギーと熱エネルギーを同時に与え、本装置内部で食品材料に圧縮、粉砕、せん断、混合、練り合わせ、発熱、融解、殺菌、酵素失活、組織化、反応、押し出し、成形、膨化等を起こさせ、食品を加工する装置であり、エネルギー、労働力の節減に役立ち,高い生産効率と連続生産が可能である。
尚、二軸型エクストルーダは、一軸型エクストルーダに比して、せん断力、混練力、搬送能力が優れている。
【0022】また、おから成形物は、原料おからを、板状又は棒状に(例えば、ローラ)圧延した後、任意の形状に切り出すことにより、球状、サイコロ状、円柱状、角柱状、板状のいずれか1つに成形されてもよい。
【0023】次に、上記成形法により得られたおから成形物の乾燥方法について詳細に説明する。
本発明のおから成形品の製造方法で用いる乾燥法は、主に、▲1▼熱風乾燥、▲2▼熱風乾燥+マイクロ波及び/又は遠赤外線処理。▲3▼過熱水蒸気乾燥、▲4▼過熱水蒸気乾燥+熱風乾燥が挙げられる。
尚、熱風乾燥、特に過熱水蒸気乾燥は、箱型通気、流動層、通気バンド、回転、回転通気、振動のいずれか1つを用いることが、熱風、特に過熱水蒸気とおから成形物との接触面積を大きくすることができるため好ましい。
【0024】本発明で用いる熱風乾燥は、おから成形物を、80℃以上の熱風で30分以上乾燥することが好ましい(▲1▼熱風乾燥)。
また、本発明で用いる熱風乾燥は、熱風乾燥で得られたおから成形品を、更にマイクロ波処理及び/又は遠赤外線処理することにより、熱風乾燥だけで十分に殺菌できなかった菌を確実に殺菌することができるため好ましい(▲2▼熱風乾燥+マイクロ波及び/又は遠赤外線処理)。
【0025】ここで、マイクロ波処理及び遠赤外線処理は、物体内部まで浸透して発熱するので、減率乾燥段階の乾燥に使用すると効果が高いことが知られている。
しかしながら、マイクロ波(処理は、乾燥に必要な蒸発潜熱をすべて放射エネルギーで供給するのは経済的でないので、熱風乾燥と組み合わせて行うことが好ましい。
特に、含水率が高い表面蒸発期間では、熱風乾燥を行い、含水率が低下して蒸発面が材料内部に進行してから、これらの放射加熱を併用すると、材料内部の含水率分布が均一となり、乾燥速度が増大するため好ましい。
【0026】尚、マイクロ波(周波数:2450±50Hz又は915±13Hz)処理は、加圧、減圧下での処理も可能であり、ベルトコンベヤやスクリューを設置して、材料を移動させ、連続的に加熱することが好ましい。
【0027】また、遠赤外線処理は、遠赤外領域で高い放射率を示す物質を放射熱源に選ぶことが望ましい。
上記放射熱源としては、Al、Cr、Fe、NiO、SiO TiO、SiC、ZiO等を電熱線を封入した金属管の外部に溶射加工を行ったヒーターや、放射率の高い組成のセラミック管内に電熱線が挿入されたものを使用することが好ましい。
また、上記放射熱源は、燃焼ガスを耐火物面に吹き付けて、燃焼加熱したものを使用することもできる。
【0028】更に、本発明で用いる過熱水蒸気乾燥について詳細に説明する。本発明で用いる過熱水蒸気乾燥の主な特徴は、常圧過熱水蒸気を熱風とする閉回路系で、おから成形物の吸水性及び保水性が損なわれたり、焦臭や褐変が発生する原因となる急激な品温上昇を抑制するため、おから成形物が定率乾燥域から減率乾燥域に移行する直前に、空気を加熱した熱風乾燥に切り替えることにあり、初期状態におけるおから成形物保有水の70〜90%を除去するように、常圧過熱水蒸気の閉回路系におけるおから成形物の平均滞留時間を最適化することが重要である(▲3▼過熱水蒸気乾燥)が、閉回路系で過熱水蒸気乾燥することも可能である。
【0029】これにより、おから成形物の殺菌、減菌及び脱臭を確実に行い、過度の乾燥や高温によるおから成形物の褐変も抑制することができる。
尚、おから成形物の平均滞留時間は、少なくとも30分以上であることが好ましく、通常、1〜3時間程度である。
【0030】更に、本発明で用いる過熱水蒸気乾燥の主な特徴は、常圧過熱水蒸気の閉回路系で得られた1次乾燥品を、外気に触れることなく、空気を加熱した熱風乾燥系で乾燥させることにある(▲4▼過熱水蒸気乾燥+熱風乾燥)。
これにより、ホコリや雑菌などの汚染及び結露を防止するとともに、一次乾燥工程中、乾燥機内への空気の流入や乾燥機外への排ガスの流出が少ないため、酸素によるおから成形物の酸化が生じることが少なく、乾燥機から発生した臭気を外部に排出することが少ないため、環境改善に貢献することができる。
【0031】尚、熱風乾燥系における仕上げ乾燥工程では、製品であるおから成形品の水分量が10%以下(より好ましくは、2〜10%)になるまで、180℃以下の空気で乾燥を行うことが好ましい。
【0032】尚、常圧過熱水蒸気の閉回路系は、少なくとも水蒸気濃度が50%(体積率)以上、好ましくは60〜70%(体積率)以上、より好ましくは、80%(体積率)以上、更に好ましくは、90%(体積率)以上のガス組成であり、好ましくは105〜250℃、より好ましくは110〜220℃、更に好ましくは120〜180℃の常圧過熱水蒸気からなることが好ましい。
尚、常圧過熱水蒸気の閉回路系において、常圧過熱水蒸気に占有された雰囲気は、空気分圧が非常に低く、空気がほとんど介在しないため、「貧酸素状態」を呈する。
このような雰囲気を乾燥室内に一定の条件で維持し、継続的に無酸素状態を維持するためには、乾燥室内の圧力を、大気圧に対し微小差圧(±0.5〜2kPa)の範囲内で制御するとともに、過熱水蒸気を導入又は発生し続けることが重要である。
【0033】即ち、本発明のおから成形品の製造方法は、過熱水蒸気による乾燥を利用して、乾燥室内を水蒸気で満たしたまま乾燥するため、原料おからの酸化や原料おから表面の硬化による皮質の形成が無く、水分蒸発期間の大部分での品温が90〜100℃に保持されるので、殺菌、減菌、酵素失活も被乾燥物の内部まで行うことができる。
これにより、本発明で得られたおから成形品は、菌数がやや多い(例えば10個/g以下の)原料おからからでも製造することができる。
【0034】以上の点を考慮して、本発明のおから成形品の製造には、例えば、図1(連続式)又は図2(バッチ式)に示す装置が用いられる。
図1は、本発明のおから成形品の製造装置の一例(連続式)を示す概略図であり、例えば、おから成形物を常圧過熱水蒸気の閉回路系で連続的に乾燥させる連続式常圧過熱水蒸気乾燥機62と、おから成形物の残留水分の仕上げ乾燥工程において、空気を主体とする熱風乾燥を連続的に行う熱風乾燥機66と、連続式常圧過熱水蒸気乾燥機62で得られた1次乾燥品を、外気に触れることなく熱風乾燥機66に搬送する搬送路64とを備えたものである。
【0035】尚、ここで用いる連続式常圧過熱水蒸気乾燥装置62は、循環供給される熱媒体ガスにより、所定の熱媒体ガス雰囲気を形成する乾燥室12と、乾燥室12内に収容され、成形品60同士を接触混合させる(内面にリフター80を有する)乾燥容器10と、乾燥容器10に、おから成形物60を連続的に供給するおから成形物供給手段(オーガ押出機又はエクストルーダ)13と、乾燥室12内の空気を熱媒体ガスに置換するため、乾燥室12内に熱媒体ガスを供給する熱媒体ガス供給手段(図示せず)と、乾燥室12内に熱媒体ガスを循環させる循環路15と、乾燥室12内の熱媒体ガスを循環路15に導入する循環ファン16と、循環路15に導入された熱媒体ガスを加熱するヒーター14とを備えてなるものである(図1及び図3参照)。
【0036】また、図2は、本発明のおから成形品の製造装置の他の例(バッチ式)を示す概略構成図であり、循環供給される熱媒体ガスにより、所定の熱媒体ガス雰囲気を形成する乾燥室12と、乾燥室12内に収容され、おから成形物を入れる乾燥容器10と、乾燥容器10を回転させる乾燥容器回転手段40と、熱媒体ガスとして、空気を水蒸気に置換するために、乾燥室12に水蒸気を供給する水蒸気供給手段32と、熱媒体ガスを加熱する加熱器33と、熱媒体ガスを循環させる循環ファン37と、乾燥室12に空気を導入する空気吸入口14と、乾燥室12内の熱媒体ガス雰囲気を調整するとともに、おから成形物の定率乾燥期間の終了時に、空気の導入量を調整する制御部(図示せず)と、おから成形物の水分蒸発に伴う余剰水蒸気の凝縮及び空気導入時に乾燥室12内の過熱水蒸気の一部を凝縮する凝縮器42とを備えたものである。
【0037】ここで、図2における乾燥方法は、先ず、乾燥容器10内におから成形物を入れ、乾燥室12内に収容する。次いで、水蒸気供給手段32から水蒸気を導入し、乾燥室12内の蒸気置換及び予備加熱を行った後、乾燥容器10を乾燥容器回転手段40で回転させ、図2に示すように、おから成形物60同士を接触混合させながら、設定制御された過熱水蒸気(120〜250℃)の熱媒体ガスを、乾燥室12上部に配設された熱媒体ガス吹出口(図示せず)から乾燥室12内に導入するとともに、熱媒体ガス導入手段35で乾燥容器10内に直接導入することによりおから成形物の過熱水蒸気乾燥を行う。
次に、おから成形物の定率乾燥期間の終了時又はその前後に、乾燥室12内の過熱水蒸気の一部を凝縮器42で凝縮させ、空気吸入口から乾燥室12内へ空気を導入する。
こうして設定制御された空気主体の熱媒体ガス(水蒸気濃度が50%[体積率]以下であり、且つ150℃以下)を、乾燥室12及び乾燥容器10に導入することにより、おから成形物の乾燥を続ける。
【0038】尚、上記の装置では、熱媒体ガス循環路36が配設されており、循環ファン37で乾燥室12内に熱媒体ガスを循環させるとともに、加熱器33で熱媒体ガスの加熱制御を行っている。
また、上記の装置では、原料おからの定率乾燥期間の終了時に、無塵、無菌化された空気が乾燥室12内に導入されるように高性能なHEPAフィルター38を、空気吸入口14に取り付けることが好ましい。
【0039】ここで、図1〜2に示す装置の主な特徴は、常圧過熱水蒸気の閉回路系で、おから成形物60同士を接触混合させながら、おから成形物を乾燥容器10内で乾燥させることにある(図3参照)。
これにより、過熱水蒸気とおから成形物との接触面積を大きくすることができ、均一且つ高品質のおから成形品を製造することができる。
【0040】ここで、乾燥容器10の形状は、特に限定されないが、円柱状、円錐状、円柱と円錐を組み合わせたもの、角柱状、角錐状、角柱と角錐を組み合わせたもののいずれか1つの形状であることが好ましい。
【0041】また、乾燥容器10の内部構造は、リフター80を有するもの、ショートパス防止用のしきり板を有するもの、排出部に出口堰を有するものからなる群から選択された1又は2以上の構造を有することが、おから成形物60同士の接触混合の効率を向上させることができるため好ましい。
【0042】尚、本発明で製造されたおから成形品は、湿潤おから又は湿潤おからを主成分とする原料おからを成形後、乾燥したおから成形品であって、乾燥おからを主成分とする乾燥おから製品が顆粒状となったもの及び/又は前記乾燥おから製品からなる外殻成分と、前記外殻成分に包囲された前記乾燥おから製品の顆粒状成分とからなるものである。
これにより、おから成形品は、乾燥おから製品から構成されているため、長期保存が可能であり、食物繊維、イソフラボン、レシチン、各種ミネラルが豊富なおからを、いつでも簡単においしく摂取することができる。
【0043】尚、湿潤おからは、例えば、豆腐、豆乳、ゆば、豆腐加工品(厚揚げ、がんもどき)等の絞りかすを好適に用いることができ、また、前記絞りかすに、例えば、小麦粉、片栗粉、コーンスターチ等の澱粉類、カルシウム、亜鉛等のミネラル、マンナン、ゼラチン、寒天等の多糖類、果物類、果実類、海草類、ハーブ類、糖類、塩類、調味料類等を適宜配合することにより、湿潤おからを主成分とする原料おからを得ることができる。
【0044】また、おから成形品は、吸水性が良好であるが、すぐに吸水してしまうのではなく、水やお湯に入れたとき、始めは、浮いており、徐々に吸水していき、沈降する性質がある。
この性質は、おから成形品の表面状態に依存するものと考えられ、例えば、おから成形品の表面のみ緻密な外殻構造にすることにより、おから成形品の急激な吸水を抑制することができる。
尚、本発明のおから成形品は、水やお湯に入れてもすぐに崩れることなく、サクサクとした食感を維持するとともに、40℃の湯水面に90%以上の品が少なくとも1分以上浮いていることが好ましい。
【0045】更に、本発明のおから成形品は、基本的に、多孔質で、サクサクした顆粒状であるため、噛むと一気に潰れて適度な歯応えを有するので食べやすく、また、保形性も良好であるため、料理の見栄えや味を損なわせることがない。
尚、おから成形品の形状は、特に限定されるものではなく、例えば、球状、円柱状、板状等、適宜選択することができる。
【0046】尚、本発明のおから成形品は、(乾燥おからを主成分とする)乾燥おから製品が乾燥おからを30〜100重量%含有し、含水率が10%以下、平均粒径が0.5〜10mm、嵩密度が0.15〜0.8であることが好ましい。
【0047】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例)
生おからを食品用エクストルーダ(ダイ穴径:3.2mmφ)で、20kg/hで成形し、直径:約4mmφ、長さ:5mmのおから成形物を作った。
上記おから成形物を、図2に示す回転ドラム式の常圧過熱水蒸気乾燥装置にて、200℃の熱風温度で1時間乾燥し、その後、空気を加熱した熱風に切り替え、150℃の熱風温度で仕上げ乾燥を行った。
得られたおから成形品は、直径:2mmφ、長さ:2〜3mmの円柱状となり、嵩密度が0.4g/mlであった。
また、上記おから成形品は、サクサクとした食感と適当な歯応えを有し、サラダのトッピングやふりかけ、お茶漬け等の具、チョコレート等の菓子への添加物として使用できるものであった。
【0048】尚、食品用エクストルーダは、スクリュー、バレル、ダイからなり、供給部、圧縮部、融解部で構成されており、原料を供給口から押出口に移動する間に、混合、混練、加熱、成形等の操作を連続的に短時間で同時に行うことができるので、生おからに塩、砂糖、香辛料、調味料、色素等を混合、混練することができる。
【0049】
(比較例)
生おからを成形しないで、図2に示す装置で、実施例と同様の乾燥処理を行った。
得られたおから乾燥品は、0.3〜2mmの不定形粒子であり、食感もザラザラしていた。
また、上記おから乾燥品は、お茶漬に入れると、上記粒子がお椀の底部に沈み、攪拌するとお茶が白濁し、視覚的に食欲を喪失させてしまうものであった。
【0050】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、食物繊維、イソフラボン、レシチン、各種ミネラルが豊富なおからを、いつでも簡単においしく摂取することができるとともに、食感がサクサクとして、適度な歯応えを有し、しかも、どの様な食品にも合うおから成形品を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のおから成形器の製造に用いる装置の一例(連続式)を示す概略構成図である。
【図2】本発明のおから成形器の製造に用いる装置の他の例(バッチ式)を示す概略構成図である。
【図3】図1のA−A断面図である。
【符号の説明】
10…乾燥容器、12…乾燥室、13…おから成形物供給手段(オーガ押出機又はエクストルーダ)、14…ヒーター、15…循環路、16…循環ファン、18…ドラム吸引ファン、22…サイクロン、24…凝縮器、26…流動層乾燥機、28…排気ファン、30…熱風発生器、32…水蒸気供給手段、33…加熱器、35…熱媒体ガス導入手段、36…熱媒体ガス循環路、37…循環ファン、38…HEPAフィルター、39…微圧調整ダンパー、40…乾燥容器回転手段、42…凝縮器、43…水封・排水タンク、60…おから成形物、62…常圧過熱水蒸気乾燥機、64…搬送路(1次乾燥品フィーダー)、66…熱風乾燥機、70…温度検出手段、80…リフター。

Claims (7)

  1. 湿潤おから又は湿潤おからを主成分とする原料おからを攪拌、混合、加熱、加圧、切断、粉砕等の操作をしながら、球状、サイコロ状、円柱状、角柱状、板状のいずれか1つに成形した後、得られたおから成形物を、80℃以上の熱風で30分以上乾燥することを特徴とするおから成形品の製造方法。
  2. 湿潤おから又は湿潤おからを主成分とする原料おからを攪拌、混合、加熱、加圧、切断、粉砕等の操作をしながら、球状、サイコロ状、円柱状、角柱状、板状のいずれか1つに成形した後、80℃以上の熱風で30分以上乾燥し、更にマイクロ波及び/又は遠赤外線処理を行うことを特徴とするおから成形品の製造方法。
  3. 湿潤おから又は湿潤おからを主成分とする原料おからを攪拌、混合、加熱、加圧、切断、粉砕等の操作をしながら、球状、サイコロ状、円柱状、角柱状、板状のいずれか1つに成形した後、得られたおから成形物を、100℃以上の常圧過熱水蒸気で30分以上乾燥することを特徴とするおから成形品の製造方法。
  4. 湿潤おから又は湿潤おからを主成分とする原料おからを攪拌、混合、加熱、加圧、切断、粉砕等の操作をしながら、球状、サイコロ状、円柱状、角柱状、板状のいずれか1つに成形した後、得られたおから成形物を、100℃以上の常圧過熱水蒸気で30分以上乾燥し、更に二次乾燥として、180℃以下の空気を主体とする熱風で乾燥することを特徴とするおから成形品の製造方法。
  5. 前記おから成形物が、前記原料おからを押出成形することにより、球状、サイコロ状、円柱状、角柱状、板状のいずれか1つに成形される請求項1〜4のいずれか1項に記載のおから成形品の製造方法。
  6. 前記おから成形物が、前記原料おからを板状又は棒状に圧延した後、任意の形状に切り出すことにより、球状、サイコロ状、円柱状、角柱状、板状のいずれか1つに成形される請求項1〜4のいずれか1項に記載のおから成形品の製造方法。
  7. 前記おから成形物が、箱型通気、流動層、通気バンド、回転、回転通気、振動のいずれか1つを用いて乾燥される請求項1〜6のいずれか1項に記載のおから成形品の製造方法。
JP2003030716A 2003-02-07 2003-02-07 おから成形品の製造方法 Expired - Fee Related JP4413502B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003030716A JP4413502B2 (ja) 2003-02-07 2003-02-07 おから成形品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003030716A JP4413502B2 (ja) 2003-02-07 2003-02-07 おから成形品の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004236611A true JP2004236611A (ja) 2004-08-26
JP4413502B2 JP4413502B2 (ja) 2010-02-10

Family

ID=32957527

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003030716A Expired - Fee Related JP4413502B2 (ja) 2003-02-07 2003-02-07 おから成形品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4413502B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008118861A (ja) * 2006-11-08 2008-05-29 Asahi Gosei Kagaku Kk 調整ココア及びその製造方法
JP2014076011A (ja) * 2012-10-11 2014-05-01 Ssk Foods Co Ltd 食物繊維高含有の固形組成物
JP2016510974A (ja) * 2013-02-05 2016-04-14 マース インコーポレーテッドMars Incorporated パックされた食品を製造する方法
US10006714B2 (en) 2007-08-07 2018-06-26 Mars, Incorporated Apparatus for drying a material

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008118861A (ja) * 2006-11-08 2008-05-29 Asahi Gosei Kagaku Kk 調整ココア及びその製造方法
US10006714B2 (en) 2007-08-07 2018-06-26 Mars, Incorporated Apparatus for drying a material
US10113794B2 (en) 2007-08-07 2018-10-30 Mars, Incorporated Method for drying a material
JP2014076011A (ja) * 2012-10-11 2014-05-01 Ssk Foods Co Ltd 食物繊維高含有の固形組成物
JP2016510974A (ja) * 2013-02-05 2016-04-14 マース インコーポレーテッドMars Incorporated パックされた食品を製造する方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4413502B2 (ja) 2010-02-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100435647C (zh) 宠物食品及其制备方法
RU2143217C1 (ru) Способ получения порошкообразного пищевого продукта
JP2008061592A (ja) 植物性蛋白含有ハンバーグ様食品の製造法
KR101368917B1 (ko) 곡물을 이용한 씨리얼 제조방법
JP2001161271A (ja) 緑茶含有食品
JP4413502B2 (ja) おから成形品の製造方法
KR101226932B1 (ko) 연근을 이용한 일회용 컵 누룽지탕 및 그 제조방법
WO2007055122A1 (ja) 大豆を主原料とする人造米の製造方法、及び該方法により製造された人造米
KR100519634B1 (ko) 마이크로웨이브 건조를 이용한 어육스낵 및 제조방법
CN104187280A (zh) 一种小麦糊粉层内容物熟化工艺及其制品
KR101904342B1 (ko) 마늘 떡볶이의 제조방법
KR100351503B1 (ko) 산란노계육을 이용한 닭고기스낵 및 그 제조방법
KR101427244B1 (ko) 팽화 청국장 분말의 제조방법 및 이를 이용한 건강보조식품
JP2006320277A (ja) ナットウキナーゼ含有栄養補助食品及びその製造方法
KR101645225B1 (ko) 미나리가 함유된 쌀돈까스
JPH05123121A (ja) 即席食品およびその製造法
JP2004113199A (ja) コーヒー種子皮の利用方法
JPH03180162A (ja) 膨化成形食品
JPS5820143A (ja) 食肉凍結粉砕物加工食品
JP2009153396A (ja) 人造米およびその製造方法
KR20070103627A (ko) 두부를 이용한 어묵의 제조방법
JPS6320505B2 (ja)
KR20140089831A (ko) 육계부산물이 함유된 건식 티백 천연 조미료 및 그 제조방법
JP7361531B2 (ja) 油ちょう食品
KR100922518B1 (ko) 어류 콜라겐을 함유하는 기능성 당면 및 그 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060203

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081202

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090707

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090819

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091104

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091118

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121127

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121127

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131127

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees