JP2009161672A - 高分子樹脂材料からなる成形体の表面改質方法 - Google Patents

高分子樹脂材料からなる成形体の表面改質方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低コストで表面の親水性を向上させることができ、かつ付与した親水性の持続力が優れた、高分子樹脂材料からなる成形体の表面改質方法。
【解決手段】高分子樹脂材料からなる成形体の表面に、ポリビニル硫酸塩、ポリエチレングリコール、及びポリビニルアルコールからなる群から選ばれる1種以上の親水性高分子と、シランカップリング剤とを含む塗布溶液を塗布し、該塗布膜を湿度70%以上、100℃以下で乾燥する工程を含むことを特徴とする高分子樹脂材料からなる成形体の表面改質方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、高分子樹脂材料からなる成形体の表面改質方法に関する。
例えば、高分子樹脂材料からなる成形体(以下、単に成形体という)と、セラミック、ガラス、又は金属ケイ素とを接合したり、成形体同士を接合する際には、接合強度を高くするために成形体表面の親水性を高めることが広く行われている。成形体表面の親水性を高める方法としては、乾式法と湿式法の2つの方法が挙げられる。
乾式法としては、例えば、酸素プラズマ、紫外線照射、コロナ放電等の処理によって成形体表面に水酸基等の親水性基を付与する方法が挙げられる(例えば、特許文献1)。
しかし、このような方法では、処理する成形体表面が大面積である場合に、作業が困難となることや、高コストとなってしまうという問題があった。また、付与した親水性基が成形体表面に維持されているのが約1日程度であるため、処理後に成形体を他の部材と接合する場合に接合強度の再現性が悪く、特に大量生産において安定して品質を保つことが難しかった。
湿式法としては、例えば、親水性高分子を含有する溶媒中に成形体を浸漬して膨潤させることにより、親水性高分子を成形体に含浸させて固定する方法が示されている(特許文献2)。
しかし、特許文献2の方法では、成形体を膨潤させてしまうため、成形体の変性や強度劣化が生じることがある。また、それに伴い成形体表面の平滑性も低下することから、得られる成形体の品質が低下してしまうことがあった。
以上のようなことから、表面の劣化や変性等を引き起こすおそれが少なく、低コストで成形体表面の親水性を向上させることができ、かつ付与した親水性の持続力が高い表面改質方法が望まれている。
特開2007−115825号公報 特開平9−227702号公報
そこで本発明は、低コストで成形体表面の親水性を向上させることができ、かつ付与した親水性の持続力が高い、高分子樹脂材料からなる成形体の表面改質方法を目的とする。
本発明の表面改質方法は、高分子樹脂材料からなる成形体表面に、ポリビニル硫酸塩、ポリエチレングリコール、及びポリビニルアルコールからなる群から選ばれる1種以上の親水性高分子と、シランカップリング剤とを含む塗布溶液を塗布し、該塗布膜を湿度70%以上、100℃以下の条件下で乾燥する工程を含むことを特徴とする方法である。これにより高分子樹脂材料からなる成形体表面に、シランカップリング剤と親水性高分子とを含有する改質膜を形成することができる。
本発明の表面改質方法は、前記乾燥を50〜100℃の熱処理により行うことが好ましい。乾燥を50〜100℃の熱処理により行うことにより、溶媒の蒸発が早く、改質膜が短時間で形成される。
また、前記親水性高分子が、ポリビニル硫酸ナトリウム及び/又はポリビニル硫酸カリウムであることが好ましい。親水性高分子をポリビニル硫酸ナトリウム及び/又はポリビニル硫酸カリウムとすることにより、塗布溶液への親水性高分子の溶解性が高くなる。
また、前記塗布溶液中(100質量%)中の前記親水性高分子の含有量が、1〜20質量%であることが好ましい。親水性高分子の含有量を前記範囲内とすることにより、低コストで成形体表面の親水性が向上する。
また、前記塗布溶液中(100質量%)中の前記シランカップリング剤の含有量が、5〜30質量%であることが好ましい。シランカップリング剤の含有量を前記範囲内とすることにより、改質膜の膜厚を厚くしすぎずに親水性高分子を固定することが容易になる。
本発明の方法によれば、低コストで高分子樹脂材料からなる成形体表面の親水性を向上させることができ、また付与した親水性が長期間持続する。
本発明の高分子樹脂材料からなる成形体の表面改質方法は、成形体表面に、親水性高分子とシランカップリング剤とを含む塗布溶液を塗布して塗布膜を形成した後、該塗布膜を乾燥する工程を含む方法である。
以下、本明細書においては、塗布膜が乾燥されることにより成形体表面に形成される、親水性を向上させる膜を改質膜という。
[高分子樹脂材料からなる成形体]
本発明の表面改質方法に用いる成形体の材質としては、例えば、環状オレフィン、ポリメチルメタアクリレート、ポリイミド、シリコンゴム等の疎水性高分子からなる高分子樹脂材料が挙げられる。このような材質の成形体は疎水性の表面を有しており、本発明の表面改質方法を適用して親水性を向上させることにより得られる、他の部材との接合強度が向上する等の効果が大きいために好ましい。
[塗布溶液]
成形体表面に塗布する塗布溶液は、溶媒中に親水性高分子及びシランカップリング剤を含有する。
溶媒としては、エタノール、n−ヘキサノール、1,4−ジオキサン等の有機溶媒が挙げられ、前記有機溶媒と水との混合溶媒であってもよい。また、これら溶媒には、酢酸、塩酸、硫酸等の酸が触媒として添加されていることが好ましい。
(親水性高分子)
親水性高分子は、成形体表面に固定されることにより表面の親水性を向上させる役割を果たす。
親水性高分子としては、ポリビニル硫酸塩、ポリビニルアルコール、及びポリエチレングリコールからなる群から選ばれる1種以上が挙げられる。
ポリビニル硫酸塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩が挙げられる。なかでも、溶媒への溶解度が高い点からナトリウム塩、カリウム塩が好ましい。
親水性高分子の重合度は、200〜3000であることが好ましく、500〜2000であることがより好ましい。重合度が200以上であれば、溶液への親水性高分子の添加による改質膜の親水性を向上させやすい。重合度が3000以下であれば、改質膜表面における親水性高分子の存在割合の減少を抑えられ、改質膜の親水性を向上させやすい。
塗布溶液(100質量%)中の親水性高分子の含有量は、1〜20質量%であることが好ましく、3〜15質量%であることがより好ましく、5〜10質量%であることがさらに好ましい。
親水性高分子の含有量が1質量%以上であれば、成形体表面の親水性を向上させやすい。また、親水性高分子の含有量が20質量%を超えても親水性を向上させる効果は大きく変化しない。
親水性高分子を2種以上併用する場合には、それらの合計量が前記範囲を満たすようにすることが好ましい。
(シランカップリング剤)
シランカップリング剤は、乾燥後に成形体表面に親水性高分子を含有する改質膜を形成し、親水性高分子を成形体表面に固定する役割を果たす。
シランカップリング剤としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、テトラエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノメチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノメチル)−3−アミノプロピルミチルジメチキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルシラザン、1,3−ビス(3−グリシドキシプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、フェニルトリエトキシシラン等が挙げられる。
シランカップリング剤は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
塗布溶液(100質量%)中のシランカップリング剤の含有量は、5〜30質量%であることが好ましく、10〜20質量%であることがより好ましく、12〜16質量%であることがさらに好ましい。
シランカップリング剤の含有量が10質量%以上であれば、成形体表面に親水性高分子を固定しやすい。また、シランカップリング剤の含有量が20質量%以下であれば、乾燥後の改質膜の膜厚が厚くなりすぎるのを防ぎやすい。
シランカップリング剤を2種以上併用する場合には、それらの合計量が前記範囲を満たすようにすることが好ましい。
[表面改質方法]
本発明の高分子樹脂材料の表面改質方法は、高分子樹脂材料表面に前記塗布溶液を塗布し、該塗布膜を湿度70%以上、100℃以下の条件で乾燥する工程を含む。
本発明の方法では、成形体表面と、乾燥後に親水性高分子とシランカップリング剤により形成される改質膜との結合強度を向上させるため、塗布溶液を塗布する前に成形体表面に前処理を行ってもよい。
例えば、成形体がポリイミド樹脂材料からなる場合には、該成形体を水酸化ナトリウム水溶液に浸漬させることによりアルカリ加水分解し、成形体表面にカルボキシ基及びアミノ基を露出させる必要がある。これにより成形体表面と改質膜との結合強度を高めることができる。
成形体表面に塗布溶液を塗布する方法は、特に限定はなく、例えば、ディップコート法、スピンコート法、バーコート法、ダイコート法等が挙げられる。なかでも、低コストかつ簡便であるという点からバーコート法を用いることが好ましい。
本発明の改質方法では、乾燥は、50〜100℃での熱処理により行うことが好ましく、85〜95℃の熱処理により行うことがより好ましい。
乾燥温度を50℃以上とすれば、塗布膜の乾燥をより短時間で行うことができるため、高い親水性表面を有する成形体の製造効率が向上する。また、乾燥温度を100℃以下とすれば、乾燥時に塗布膜から溶媒が急激に蒸発してしまうことにより、形成される改質膜にクラックが入ってしまうことを防ぐことができる。
また、本発明の改質方法では、乾燥を湿度が70%以上で行う工程を含むことにより、高い親水性表面を有する成形体が得られる。
また、湿度70%以上の条件における乾燥後、さらに湿度70%未満の条件における乾燥を行ってもよい。この場合、湿度は50〜95%であることが好ましく、乾燥温度は前記乾燥条件と同様に100℃以下であり、好ましい温度条件も同じである。
成形体表面に形成する改質膜の膜厚は、0.01〜2μmとすることが好ましく、0.1〜1μmとすることがより好ましい。膜厚を0.1μm以上とすれば、成形体表面の親水性を向上させやすい。また、膜厚を1μm以下とすれば、得られた成形体と他の部材との接合等が行いやすくなる。改質膜の膜厚は、塗布溶液中のシランカップリング剤の濃度等を調節することにより制御できる。
以上説明した本発明の方法によれば、低コストで高分子樹脂材料からなる成形体の表面を改質し、高い親水性表面を有する成形体を得ることができる。また、得られた成形体表面の親水性は長期間持続する。そのため、例えば、疎水性表面を有する成形体同士を接合させる場合等においては、本発明の方法により表面を改質することにより接合強度を長期間高く保つことができ、特に大量生産において好適に使用できる。
該理由は、シランカップリング剤と親水性高分子とを含有する塗布溶液を乾燥して改質膜を形成することより、親水性高分子を成形体表面に強固に固定できるためであると考えられる。
また、本発明の表面改質方法は、成形体を膨張させたり、親水性高分子を含浸させたりすることがなく、得られる成形体表面の平滑性が損なわれるのを抑えることができる。
また、本発明では乾燥時の湿度を70%以上とする工程を含むことにより、成形体表面に高い親水性を付与することができる。該理由としては、高い湿度条件で乾燥を行うことにより、乾燥時に気相に存在する水分子と、塗布膜中のシランカップリング剤が有するヒドロキシ基との間で相互作用(水素結合等)が生じ、形成された改質膜表面近傍において、シランカップリング剤のヒドロキシ基の密度が高くなるためであると考えられる。
また、本発明の方法によれば、疎水性表面を有する成形体であっても表面を親水性へと改質することができるため、得られた高分子樹脂材料からなる成形体に疎水性分子が吸着するのを抑える効果も得られる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。
本実施例で得られた成形体は、以下に説明する接触角の測定により表面の親水性を評価した。
[接触角の測定]
実施例及び比較例で得られた成形体の改質膜表面に、5μLのイオン交換水を滴下し、その液滴の接触角を測定した。接触角の測定は、接触角計 CA−X型(協和界面科学社製)を用い、25℃の条件下で行った。
[実施例1]
疎水性の高分子樹脂材料からなる成形体として、A3サイズ、厚さ50μmのポリイミド樹脂材料からなる成形体(商品名:ユーピレックス、宇部興産社製、以下成形体Aという)を用い、該成形体Aを室温下、1N水酸化ナトリウム水溶液中に浸して15分間アルカリ加水分解し、イオン交換水で水洗した後、遠心乾燥して成形体A表面にカルボキシ基及びアミノ基を露出させた。
また、エタノール(20mL)、n−ヘキサノール(2mL)、酢酸(0.9mL)、及び0.01N塩酸(4.3mL)からなる溶媒に、フェニルトリエトキシシラン(1mL)、メチルトリエトキシシラン(1mL)、及びアミノプロピルトリエトキシシラン(0.5mL)を順次加え、よく混和させた。ついで、室温下で放置した前記溶液に、ポリビニル硫酸カリウム(0.5g、重合度:約1500)を含む水溶液(10mL)を添加し、よく混和して塗布溶液とした。
ついで、前記カルボキシ基及びアミノ基を露出させた成形体A表面に、前記塗布溶液をバーコータにて塗布した。ついで、バーコータの塗布ステージ上で3分間風乾した後、湿度調整機能付き加熱装置により、湿度80%、温度95℃で12時間連続加熱し、さらに湿度無調整状態(乾燥開始時の湿度約80%であり、1時間で乾燥状態;湿度約0%となる)、温度95℃で12時間連続乾燥させた後、約3時間かけて室温に戻すことにより、表面にポリビニル硫酸カリウムを固定化した成形体(成形体A)を得た。
なお、成形体A表面の改質膜の膜厚は、成形体Aの切断断面の電子顕微鏡写真から0.16μmと推測できた。
[実施例2]
疎水性の高分子樹脂材料からなる成形体として、縦50mm×横100mm×厚さ1mmのシクロオレフィンコポリマー材料(COC材料、商品名:TOPAS5013、三井化学社製)からなる成形体(以下、成形体Bという)を用いた。成形体Bをイソプロピルアルコールとn−ヘキサノールとを同量混合した洗浄液中に15分間浸漬し、遠心乾燥した。
また、エタノール(20mL)、n−ヘキサノール(2mL)、酢酸(0.9mL)、及び0.01N塩酸(4.3mL)からなる溶媒に、フェニルトリエトキシシラン(1mL)、メチルトリエトキシシラン(1mL)、及びアミノプロピルトリエトキシシラン(0.5mL)を順次加え、よく混和させた。ついで、室温下で放置した前記溶液に、ポリビニル硫酸カリウム(0.5g、重合度:約1500)を含む水溶液(10mL)を添加し、よく混和して塗布溶液とした。
ついで、洗浄した成形体B表面に、前記塗布溶液をバーコータにて塗布した。ついで、バーコータの塗布ステージ上で3分間風乾した後、湿度調整機能付き加熱装置により、湿度80%、温度95℃で12時間連続加熱し、さらに湿度無調整状態(乾燥開始時の湿度約80%であり、1時間で乾燥状態;湿度約0%となる)、温度95℃で12時間連続乾燥させた後、約3時間かけて室温に戻すことにより、表面にポリビニル硫酸カリウムを固定化した成形体(成形体B)を得た。
なお、成形体B表面の改質膜の膜厚は、成形体Bの切断断面の電子顕微鏡写真から0.16μmと推測できた。
[比較例1]
塗布溶液を塗布した後、湿度調整を行わずに乾燥を行った(乾燥開始時の湿度約10%未満であり、1時間で乾燥状態;湿度約0%となる)以外は、実施例1と同様にして成形体Aを得た。
実施例及び比較例で得られた成形体における接触角の測定結果を表1に示す。
Figure 2009161672
本発明の方法により表面の改質を行った実施例1の成形体Aは、乾燥後の接触角(10度)が処理前の接触角(55度)と比較して非常に低く、高い親水性を有していた。また、10日後もその接触角(11度)は維持されており、付与した親水性の持続力が高かった。
また、実施例2の成形体Bでも同様に、乾燥後の接触角(10度)が処理前の接触角(65度)と比較して非常に低く、高い親水性を有していた。また、10日後もその接触角(10度)は維持されており、付与した親水性の持続力が高かった。
一方、湿度調整を行わずに乾燥した比較例1の成形体Aは、乾燥後の接触角が35度であり、実施例に比べて親水性が劣っていた。
以上のように、本発明の表面改質方法によれば、成形体の表面の親水性を向上させることができ、かつ付与した親水性が長期間持続する。
本発明の高分子樹脂材料からなる成形体の表面改質方法は、疎水性表面を有する成形体であっても表面を改質し、高い親水性を付与することができ、かつ表面の親水性が長期間維持できるため、成形体と、セラミック、ガラス、又は金属ケイ素とを接合させたり、成形体同士を接合させたりする場合等に好適に使用できる。

Claims (5)

  1. 高分子樹脂材料からなる成形体の表面に、ポリビニル硫酸塩、ポリエチレングリコール、及びポリビニルアルコールからなる群から選ばれる1種以上の親水性高分子と、シランカップリング剤とを含む塗布溶液を塗布し、該塗布膜を湿度70%以上、100℃以下の条件下で乾燥する工程を含むことを特徴とする高分子樹脂材料からなる成形体の表面改質方法。
  2. 前記乾燥を50〜100℃の熱処理により行う、請求項1に記載の高分子樹脂材料からなる成形体の表面改質方法。
  3. 前記親水性高分子が、ポリビニル硫酸ナトリウム及び/又はポリビニル硫酸カリウムである、請求項1又は2に記載の高分子樹脂材料からなる成形体の表面改質方法。
  4. 前記塗布溶液中(100質量%)中の前記親水性高分子の含有量が、1〜20質量%である、請求項1〜3のいずれかに記載の高分子樹脂材料からなる成形体の表面改質方法。
  5. 前記塗布溶液中(100質量%)中の前記シランカップリング剤の含有量が、5〜30質量%である、請求項1〜4のいずれかに記載の高分子樹脂材料からなる成形体の表面改質方法。
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