JP2009160582A - 水処理器用フィルター - Google Patents

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俊夫 松村
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Abstract

【課題】 残留塩素除去能力評価としての寿命を改善し、しかも中空糸膜の寿命を延ばすことで濁度除去能力が向上できる水処理器用フィルターを提供することにある。
【解決手段】 水処理器用フィルター1において、第1フィルター2が大小2種類の粒径活性炭を混合し、メルトインデックスが1.1〜2.3g/10min(ASTM D1238、190℃、15kg Load)である高分子からなる重合体結合材を用いて固めたものであり、第2フィルター3には中空糸膜を用いた。
【選択図】図2

Description

本発明は、一般家庭などで水道の蛇口や水道管から水道水を取り込み内部のフィルターなどを通すことによって水中の汚染物質を除去する水処理器に用いるフィルターであり、より詳しくは、活性炭をより効率よく使うことによって従来と同じ処理能力を持ちながらコンパクトサイズにすることが可能であり、水処理能力や性能に優れたフィルターに関する。
従来、一般家庭などで使用される浄水器や清水器と呼ばれる水処理器の交換カートリッジフィルターは、粒状の活性炭で残留塩素や有機物を吸着除去し、中空糸膜でミクロサイズの汚れ、赤サビや細菌などを取る構造を有しているのが一般的である。
具体的な構造としては、円筒形の容器からなるカートリッジ内に活性炭の部屋と中空糸膜の部屋とにそれぞれを収納配置し、水をカートリッジ内に導入して活性炭の部屋へ送ってカルキ臭やカビ臭などをとり、次いで中空糸の部屋へ送り、活性炭で取り除けなかったものを除去するというものが挙げられる(例えば、特許文献1)。
また、中空糸膜からなるチューブを円筒形の容器からなるカートリッジの中心に配置してその外周側に活性炭を配置して、外周側から水を流し、活性炭の層を通過させた後、中空糸膜を通過させて処理済の水をカートリッジから出すという構造のものも使用されている(特許文献2)。
いずれの構成においても活性炭は、活性炭が通過せず水のみが通過するような小径の孔を有する膜に仕切られた部屋の中に粒状で蓄えられた状態で用いられるものであった。
特許文献3には、多孔質プラスチック・マトリックス内に活性炭粒子をトラップした水処理器が開示されている。多孔質プラスチック・マトリックス中に活性炭を分散させることによって小さな粒径の活性炭を使用できるようにしたものである。
また、特許文献4にもポリマーで活性炭を固めたフィルターで、しかもそのポリマーとして1.0g/10min未満(ASTM D1238、190℃、15kg Load)である低メルトインデックスのポリマーを用いたものが開示されている。
特開平10−85729号公報 特開平8―71541号公報 特開平2−17989号公報 米国特許第4753728号公報
しかし、まず特許文献1や特許文献2に開示されたような構造のフィルターでは、活性炭では主に塩素を除去し、細かな汚れや濁りなどを中空糸膜において除去するのであるが、活性炭を通過する際に細かな汚れがほとんど除去されないことから中空糸の目が詰まりやすく寿命が短いのが現状であった。
更に粒状の活性炭を用いると、水が活性炭の層中を通過するときに、自然と水みちがついてしまい、活性炭を部分的にしか使うことができないので、塩素などを除去する性能の寿命が短くなってしまうことになる。
特許文献3や特許文献4では多孔質プラスチック・マトリックス中に活性炭を分散させて固化したフィルターを用いている。このような構造にすることによって、より粒径の小さな活性炭を使うことができるので効率がよくなり、しかもフィルター全体に水の流れるようにすることができることから、活性炭による塩素などの除去性能を長持ちさせることが可能である。
しかし、このようなフィルターを用いただけでは水中のこまかな汚れが十分に除去できず、濁りの多い水の場合に十分な浄水性能が得られないという問題がある。また、蛇口直結型水処理器のフィルターとして使用するということについてはなんら開示されていない。
蛇口直結型水処理器のフィルターの場合は、軽量でしかも小型であることが求められるが、活性炭をプラスチック内に分散させたような構造のフィルターの場合、小型にすると塩素などの除去性能が十分に得られないという欠点があった。また、蛇口直結型水処理器の場合、通常2.0〜3.0L/min程度の流量を必要とするが、塩素などの除去性能を上げるため、粉末状の活性炭を使用すると流量が十分に得られないといった問題があることがわかった。
そこで本発明は、活性炭による塩素などの除去性能が長期にわたって維持でき、しかも細かな汚れや濁りも除去することができ、また、蛇口直結型水処理器のような活性炭の使用量やサイズが制限される用途においても、浄水性能が高く、しかも十分な流量が得られる水処理器用フィルターの提供を目的とする。
上記のような目的を達成するために本発明の請求項1では、水から汚染物質を除去するための水処理器用フィルターにおいて、大小2種類の粒径範囲を有する活性炭を混合したものを、高分子量でメルトインデックスが、1.1〜2.3g/10min(ASTM D1238、190℃、15kg Load)の重合体結合材で固化したものであり、水を取り込む面に濾過層を配置した多孔質の第1フィルターと中空糸膜からなる繊維状の第2フィルターからなり、水を、濾過層を通して第1フィルターを通した後に第2フィルターを通すことによって水処理を行うことを特徴とする。
請求項2では、第1フィルターがフィルターの外層側に、第2フィルターが内層側に配置されており、第1フィルターの外側面から水を供給し第1フィルターを通した後に、内層側の第2フィルターを通すことによって水処理を行う水処理器用フィルターとしている。
請求項3では、水処理器用フィルターの外側面には濾過層を被覆するとともに、頂面および底面には前記フィルター本体と水密性をもって接している不透水性キャップを配置しており、底面のキャップには排水孔を設けてなる水処理器用フィルターとしている。
請求項4では水処理器用フィルターの上層に配置された第1フィルターと下層に配置された第2フィルターからなり、上層の第1フィルターから水を供給し、第1フィルターを通した後に、下層の第2フィルターを通すことによって水処理を行う水処理器用フィルターである。
請求項5では、第1フィルターは活性炭に重合体結合材を10〜25重量%配合しており、かつ密度が0.5〜0.65g/cm3である水処理器用フィルターとしている。
請求項6では、水道の蛇口に直結する蛇口直結型水処理器に用いるフィルターである水処理器用フィルターとしている。
請求項1のように大小2種類の粒径範囲を有する活性炭を重合体結合材で固めてなる第1フィルターと、中空糸膜からなる第2フィルターを併用することによって、塩素の除去や汚れや濁りなどを除去する性能も高く、しかも中空糸を長持ちさせる事ができる水処理器用フィルターを提供することができる。また、重合体結合材としてこのようなメルトインデックスのものを用いることによって、活性炭を固化する際に重合体結合材が液状に溶融せず活性炭を覆ってしまうことがないので、適度にバインダーとして働かせることができ、しかもより少ない量の重合体結合材で活性炭を固めることができる。そのためフィルター中に含まれる活性炭の量を多くすることができ、水を処理する性能を向上させることができる。また、大小2種類の粒径範囲を有する活性炭を混ぜて使用することによって、大粒径の活性炭同士の隙間に適当に小粒径の活性炭が存在し、塩素などの除去性能と十分な流量が長期に渡って得られる。また、第1フィルターの前に濾過層で大きなサイズのゴミを取り除くことができるので第1フィルターの目詰まりを防止し、寿命を延ばすことができる。
請求項2では、縦長の円筒形状である水処理器用フィルターにおいて外側面という広い面積で水を取り込むことができるので流量を得やすいということができる点で有利である。
請求項3のような構造とすることによって、まず濾過層で大きなサイズのゴミを取り除くことができるので第1フィルターの目詰まりを防止し、寿命を延ばすことができる。
請求項4のように二つのフィルターを上下に配置し、上下方向の水の流れを用いることによって、フィルター全域が効率よく使用することができるため、高い浄水性能を得ることができる。
請求項5では、第1フィルターを通過する流量は、活性炭と重合体結合材との混合比や、成形する際の圧力のかけ方にも左右されることになる。固化した第1フィルターの密度を0.5〜0.65g/cm3の範囲内に設定することによって、水処理器用フィルターとして使用するのに十分な水の流量を確保することができ、かつ十分に水の汚れを取り除くこともできる。
請求項6のように蛇口直結型水処理器に活性炭を重合体結合材で固化した多孔質のフィルターを用いることによって、フィルター内に水みちを作ってしまうことがなく、全体に水の流れを行き渡らせることができ、蛇口直結型の水処理器のようにサイズの制限のあるものであっても高い性能を得ることができる。
図1は本発明の水処理器用フィルターの例を示す下方斜視図であり、図2は図1におけるA−A断面図、図3は水処理器用フィルターを用いる蛇口直結型水処理器の断面図である。
本発明の水処理器用フィルター1は、例えば図3に示すような水処理器Sにカートリッジとして装着使用するもので、活性炭を高分子量で低メルトインデックスの重合体結合材で固化した多孔質性の第1フィルターと中空糸膜からなる繊維状の第2フィルターからなり、水を、第1フィルターを通した後に第2フィルターを通すことによって水処理を行うよう構成されたものである。
このように重合体結合材で固めた活性炭からなる第1フィルターと、中空糸膜からなる第2フィルターを併用することによって、塩素の除去や汚れや濁りを除去する性能も高く、しかも中空糸を長持ちさせる事ができる水処理器用フィルターを提供することができる。
本発明の水処理器用フィルター1の具体的な構造としては例えば図1、図2に示すように、45〜50mmφ×90〜100mm程度のサイズを有する円筒形状で2層構造となっており、外層側には活性炭を重合体結合材で固化した多孔質性の第1フィルター2と、該第1フィルター2の内層側に中空糸膜にて構成された第2フィルター3を配置した構造となっている。
第1フィルター2の外側面は濾過層4で被覆されており、頂面及び底面部分には、キャップ5がかぶさっており、前記第1フィルター2とキャップ5とは融着や接着などの手段で水密性をもって一体的に接続されている。底面側に配置したキャップ5には前記孔5に相当する位置に排水孔5aを設けており、第2フィルターを通過した水が排水孔5aから排出されるようになっている。第1フィルター2とキャップ5が水密性をもって接続されているので、第1フィルター2とキャップ5の隙間から処理前の水が排水孔5aに第1フィルター2を通らずに流れ込むことを防止できる。
また、内層側の第2フィルター3は第1フィルター2の円筒の中心軸位置に15〜25mmφ程度の径の孔6を有し、該孔6には中空糸膜からなる第2フィルター3が配置されている。
この水処理器用フィルター1を水処理器Sに取りつけたときの水の流れは、第1フィルター2の外側面に配置した濾過層4側から、水を取り込み、濾過層4で大きなごみを取った後、第1フィルター2を通過させて残留塩素や有機物などを吸着除去するとともに小さな汚れを除去し、孔6内に湧き出した水は中空糸膜からなる第2フィルター3にて更に細かな汚れが除去され、水処理器Sの浄水口Jから出されるという行程で処理が行われる。
一方、本発明の別の例である水処理器用フィルター11は、図4に示すような水処理器Sにカートリッジとして装着使用するものである。構造としては図4に示すように活性炭を重合体結合材で固化した45〜50mmφ×45〜50mm程度のサイズを有する円筒形の第1フィルター12が上層に配置され、下層には中空糸膜からなる第2フィルター13が配置されている。
この例の場合、第1フィルター12の外側面を濾過層14で被覆するとともに、頂面及び底面部分にキャップ15がかぶさっており、前記濾過層14と一体化されており、底面側のキャップ15には排水孔15aが設けられていて第1フィルター12を通過した水はこの排水孔15aから次ぎの第2フィルター13に送られる。
第1フィルター12の下層には中空糸膜からなる第2フィルター13が配置され、第1フィルター12と水密性をもって一体的に接続されており、第1フィルター12からの水が全部第2フィルター13に送られることになる。
この例の場合は、水道水が第1フィルター12の外側面から供給され、第1フィルター12を通過した後に、その下層に配置した第2フィルター13を通過することになる。第1フィルター12からの水は全部が第2フィルター13の上端から供給されて下端から排出されることになるので第2フィルター13を全域に渡って効率よく使用することができ、より浄水性能を高めることができる。
また、第1フィルター12での水の取り込みは外側面に限られるものではなく、頂面に濾過層14を配置して頂面からとりこむようにすることも可能である。そうすることによって、第1フィルター12の全域が有効に使用することができ、浄水性能も向上することになる。
一般的に蛇口直結型に限られることなく水処理器Sには、例えば図3に示すように浄水口Jと原水口Gを備えており、水の流れを矢印で示すように水道Wから供給された水を切替レバーCなどによって、処理を行う経路へ水を誘導して処理した水を出す場合と、何も処理せずそのまま通過させて原水で出す場合を切りかえることができるようになっている。そして、処理する場合には、前記のような行程で処理されることになる。
本発明の水処理器用フィルター1、11に用いる第1フィルター2、12は活性炭を重合体結合材で固化した多孔質成形体であり、重合体結合材としては低メルトインデックスの高分子量多孔質ポリマーを用いる。
活性炭は60メッシュパス以上のものを用いることができ、60メッシュパス未満であると、重合体結合材で活性炭を固めることが困難になることと、第1フィルター2、12中の空隙が大きくなりすぎて活性炭に接触することなく第1フィルター2、12を通過してしまう水が多くなるので塩素や汚れなどを除去する性能が悪くなるので好ましくない。
以上の第1フィルター2、12に用いられる重合体結合材と活性炭における更に好ましい形態として、粒子の大きいもの及び粒子の小さいものの2種類の活性炭を用い、粒径の大きい第1の活性炭としては60−100メッシュパスの粒状活性炭を用い、粒径の小さい第2の活性炭としては100メッシュパスの粉末活性炭を用いる。そして粒径の大きい活性炭と粒径の小さい活性炭を1対1から4対1の割合で混合し、このような活性炭を低メルトインデックスの重合体結合材で固化する。
このような2種類の粒径範囲を有する活性炭を前記のような比率で混ぜて使用することによって、60−100メッシュパスの粒状活性炭同士の隙間に適当に100メッシュパス以上の粉末状活性炭が存在し、塩素などの除去性能と十分な流量が長期に渡って得られるという能力を兼ね備えた第1フィルター2、12を得ることができる。
ここで上記の第1の活性炭として60メッシュパス未満のものを用いると、やはり重合体結合材で活性炭を固めることが困難になることと、第1フィルター2、12中の空隙が大きくなりすぎて活性炭に接触することなく第1フィルター2、12を通過してしまう水が多くなるので水の塩素などの除去性能が悪くなるので好ましくない。
そして第2の活性炭として100メッシュパスよりも細かい、例えば300メッシュパス以上の活性炭を用いると第1フィルター2、12の空隙部分が少なくなってしまい十分な流量が得られなくなるので好ましくない。
前記低メルトインデックスの重合体結合材としては、水処理器のフィルターとしての用途として問題なく使用できるために無毒性であることが必要になるとともに、単体で成形した場合に多孔質体を形成しやすい樹脂であることが好ましい。具体的には分子量が数十万〜数百万程度の超高分子量ポリエチレンで原料の粒子径が約100μm、カサ密度0.3g/cm3未満の樹脂であって、メルトインデックスが、1.1〜2.3g/10min(ASTM D1238、190℃、15kg Load)であるものが挙げられる。
重合体結合材がのメルトインデックスが、1.1g/10min(ASTM D1238、190℃、15kg Load)未満であると、フィルター成形時の流れが悪く、活性炭を固めるためには、重合体結合材の量を多くしなければならない。そうするとフィルター内に占める活性炭の量が少なくなるので、水を処理する性能は低くなってしまう。
また、重合体結合材がのメルトインデックスが、2.3g/10min(ASTM D1238、190℃、15kg Load)をこえると、フィルター成形時に溶融したポリマーが活性炭の細孔部を覆ってしまい、水が活性炭を通過できなくなるので好ましくない。
重合体結合材が上記のようなメルトインデックスを有するポリマーであることによって高温において適度な粘度であるがゆえ、活性炭ブロック成形時に溶融したポリマーが活性炭の細孔部を覆ってしまうことがない。また多孔質体を形成することは活性炭ブロックのフィルター機能を損なわない有効な結合材である。
さらに活性炭と重合体結合材を混合する割合は活性炭に対して重合体結合材を10から25重量%配合し、かつ第1フィルター2、12の密度が0.5〜0.65g/cm3を有したものとすることによって、例えば、蛇口直結型水処理器では、通常必要とされる動水圧0.1MPaにて2.0L/minを上回る流量を確保することが可能である。
活性炭に対する重合体結合材の配合量が10重量%未満であると活性炭を固化することが困難となり、25重量%を超えると重合体結合材が活性炭の表面を覆う部分が多くなりすぎて、活性炭を有効に使用することができなくなるので好ましくない。
また、固化後の第1フィルター2、12の密度が0.5g/cm3未満になると剛性が低くなってしまい、フィルターが脆く崩れやすいので好ましくない。0.65g/cm3を超えると硬め過ぎとなって第1フィルター2、12の空隙がすくなく十分な流量を得ることができなくなるので好ましくない。
なお、第1フィルターには上記活性炭以外に、水の汚れや塩素などを除去できるような添加物を別途混入してもよい。
第1フィルター2、12の作成方法としては、次のような方法が挙げられる。所定量の活性炭と重合体結合材を混合し、金型に充填後200℃前後の温度にて所定時間加熱、圧縮し、冷却することによってフィルター2、12を作成することができる。前記の加熱後に圧縮量を調整することによって、第1フィルター2、12の密度を上記のような0.5〜0.65g/cm3の範囲内に調整することができる。
以上のような、2種類の所定の粒径を有する活性炭を所定の比率で混合し、しかも重合体結合材のメルトインデックスも前記のような所定の範囲のものを用いて活性炭との割合も所定範囲とすることによって、活性炭により水の塩素などの除去する効果が大きく、しかも流量の面でも十分な流量を確保することができる。ここで殆どの汚れが除去されるため、最後の処理工程である中空糸膜フィルターへの目詰まりを軽減し、寿命を延ばし、蛇口直結型水処理器のようにフィルターの重さや大きさが制限されたような状態においても十分な性能と能力を持ったフィルターを提供することができる。
濾過層4、14は、これを配置することで1次フィルターの役割を果たし、第1フィルターの早期目詰まりを防止することができる。この濾過層4、14では仮に球形のものだとするとサイズが5μmφ相当以上のものを除去することができればよく、不織布、織布などの繊維材などを用いることができ、不織布を用いる場合は3デニール程度の繊維径を用いた厚み0.5mm程度のものを用いることができ、目付量でいえば50〜100g/m3程度である。
第2フィルターに用いる中空糸膜は、糸の中央部に長手方向に連続する中空孔を有するとともに、中空孔を取り囲む壁は0.01〜5μm程度の細孔を有する多孔質で中空の糸であり、素材としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、4−メチル−1−ペンテン、ポリエステル、ポリアミド、ポリスルホン、セルロース誘導体などからなっている。通常、U字形の中空糸束を円筒形容器に収納固定して用いられるが、本発明においても第2フィルターとしてそのようなものを用いることができる。また、通常用いられる中空糸膜の空隙率は20〜90%程度である。
本発明の水処理器用フィルターは、水処理器の形態に関係なく蛇口直結型、据え置き型、予め台所の流し台などに組みこんだビルトイン型、携帯型にでも適用することができる。蛇口直結型のような重量やサイズ的に制限がある場合でも十分な浄水の性能とともに十分な流量を得ることができ、効果が顕著であると言える。
また、前記の第1フィルターおよび第2フィルター以外に、浄水効果を有する第3のフィルターと組み合わせて用いることも本発明に含まれるものである。
次に本発明の実施例をおよび比較例を用いて本発明の効果を確認した。
[実施例1]
60−100メッシュパス粒状活性炭及び100メッシュパス粉末活性炭を2.5:1の割合で混合し、重合体結合材として1.5g/10min(ASTM D1238、190℃、15kgLoad)高分子量多孔質ポリマー(Ticona Gmbh製、HostalenGUR2105 )を15重量%配合し、所定の金型にて200℃で1時間加熱後冷却し、圧縮量を調整し、固化した状態で密度が0.55g/cm3となるような外径φ45×内径φ18×長さ92Lの活性炭ブロックからなる第1フィルターを成形し、内部層に中空糸膜からなる第2フィルターを配置し、外側面を不織布で巻き、その頂面と底面に不透水性のポリエチレン樹脂からなるキャップを被せた。底面のキャップには排水孔を開けている。その得られた水処理器用フィルターにて、家庭用浄水器試験方法(JIS S 3201 :1999)もしくは、浄水器(JWWA S 102 :1998)に準じて初期濾過流量、及び残留塩素と濁度の除去能力の評価を実施した。
[実施例2]
60−100メッシュパス粒状活性炭及び100メッシュパス粉末活性炭を2対1の割合で混合し、重合体結合材として1.5g/10min(ASTM D1238、190℃、15kgLoad)高分子量多孔質ポリマー(Ticona Gmbh製、HostalenGUR2105 )を15重量%配合し、所定の金型にて200℃で1時間加熱後冷却し、圧縮量を調整し、固化した状態で密度が0.55g/cm3となるような外径φ45×内径φ11×長さ60Lの活性炭ブロックを成形し、外側面を不織布で巻き、その頂面と底面に不透水性のポリエチレン樹脂からなるキャップを被せた第1フィルターを作製して、その下部に中空糸膜からなる第2フィルターを配置した水処理器用フィルターを得た。その得られた水処理器用フィルターにて、家庭用浄水器試験方法(JIS S 3201 :1999)もしくは、浄水器(JWWA S 102 :1998)に準じて初期濾過流量、及び残留塩素と濁度の除去能力の評価を実施した。
[実施例3]
60−100メッシュパス粒状活性炭及び100メッシュパス粉末活性炭を5対1の割合で混合し、その他は実施例1と同様に水処理器用フィルターを成形し、実施例1と同様の方法にて評価を実施した。
[実施例4]
60−100メッシュパス粒状活性炭及び100メッシュパス粉末活性炭を1対2の割合で混合し、その他は実施例1と同様に水処理器用フィルターを成形し、実施例1と同様の方法にて評価を実施した。
[比較例1]
上部に配置した粒状活性炭からなるフィルターと下部に配置した中空糸膜からなるフィルターの2種類を組み合わせたフィルターであって、60−100メッシュパスの粒状活性炭を充填した層と約0.1ミクロン孔径を有するポリエチレン製中空糸膜の構造であって、それらのフィルターにしめる容積は約半々である実施例とほぼ同等の大きさの水処理器用フィルターを使用し、実施例1と同様の方法にて評価を実施した。
[比較例2]
実施例1の第1フィルターを用い、中空糸膜からなる第2フィルターを配置しなかった以外は実施例1と同じ条件で水処理器用フィルターを作製し、実施例1と同様の方法にて評価を実施した。
Figure 2009160582
除去能力を示す数値は、それぞれ原水濃度の80%を除去、維持できるまでに濾過された総濾過水量である。また、濁度においては、フィルターの目詰まりにより流量が1.0L/minを下回った時点でも評価終了としている。(残留塩素除去能力評価の原水は2ppm、濁度除去能力評価の原水は10度)
実施例1、2では比較例1より残留塩素除去能力が大幅にアップされているのが確認でき、かつ濁度除去能力もアップされている。実施例3では、残留塩素除去能力において比較例1には及ばないが初期処理流量、濁度除去能力において優れている。
実施例4では初期処理流量および濁度除去能力では劣っているが、残留塩素除去能力において優れていることがわかる。
また、比較例2では第2フィルターを設けなかった分、初期処理流量は増えているが濁度除去能力において十分でなく、実施例1の中空糸膜からなる第2フィルターを用いることによる効果が確認されている。
一般家庭などで水道の蛇口や水道管から水道水を取り込み内部のフィルターなどを通すことによって水中の汚染物質を除去する水処理器に用いるフィルターとして使用できる。
本発明の水処理器用フィルターの下方斜視図である。 図1におけるA−A断面図である。 蛇口直結型水処理器の断面図である。 本発明の別の実施例を示す図2に相当する断面図である。
1 水処理器用フィルター
2 第1フィルター
3 第2フィルター
4 濾過層
5 キャップ
5a 排水孔
6 孔
11 水処理器用フィルター
12 第1フィルター
13 第2フィルター
14 濾過層
15 キャップ
15a 排水孔

Claims (6)

  1. 水から汚染物質を除去するための水処理器用フィルターにおいて、大小2種類の粒径範囲を有する活性炭を混合したものを、高分子量でメルトインデックスが、1.1〜2.3g/10min(ASTM D1238、190℃、15kg Load)の重合体結合材で固化したものであり、水を取り込む面に濾過層を配置した多孔質の第1フィルターと中空糸膜からなる繊維状の第2フィルターからなり、水を、濾過層を通して第1フィルターを通した後に第2フィルターを通すことによって水処理を行うことを特徴とする水処理器用フィルター。
  2. 第1フィルターがフィルターの外層側に、第2フィルターが内層側に配置されており、第1フィルターの外側面から水を供給し第1フィルターを通した後に、内層側の第2フィルターを通すことによって水処理を行う請求項1記載の水処理器用フィルター。
  3. 水処理器用フィルターの外側面を濾過層で被覆するとともに、頂面および底面には前記第1フィルターと水密性をもって接している不透水性キャップを配置しており、底面のキャップには排水孔を設けてなる請求項2記載の水処理器用フィルター。
  4. 水処理器用フィルターの上層に配置された第1フィルターと下層に配置された第2フィルターからなり、上層の第1フィルターから水を供給し、第1フィルターを通した後に、下層の第2フィルターを通すことによって水処理を行う請求項1記載の水処理器用フィルター。
  5. 第1フィルターは活性炭に重合体結合材を10〜25重量%配合しており、かつ密度が0.5〜0.65g/cm3である請求項1から4のいずれかに記載の水処理器用フィルター。
  6. 水道の蛇口に直結するタイプの水処理器に用いるフィルターである請求項1から5までのいずれかに記載の水処理器用フィルター。
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