JP2009158785A - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】メモリ21には、超音波振動子18の駆動電流値と、超音波ノズル4とウエハWとの間の距離と、超音波ノズル4から供給される処理液流量と、ウエハW上における処理液中の超音波音圧値との対応関係を表す駆動電流値−距離−流量−音圧値対応テーブルが記憶されている。CPU20は、駆動電流値−距離−流量−音圧値対応テーブルを参照することにより、音圧値入力キー24により設定された超音波音圧値に対応する駆動電流値を求める。CPU20は、その算出された駆動電流値で超音波振動子18を駆動するように超音波発振器17を制御する。
【選択図】図2
Description
この枚葉型の基板処理装置は、処理対象の基板をほぼ水平に保持しつつ、その基板を回転させるスピンチャックと、スピンチャックによって回転される基板の表面に処理液を供給するためのノズルとを備えている。このノズルとして、たとえば、超音波振動が付与された処理液を基板に供給するための超音波ノズルが用いられることがある。この超音波ノズルには、超音波発振器からのパルスを受けて超音波を発生する超音波振動子が組み込まれている。超音波が付与された処理液は、超音波振動による大きな物理的エネルギーを有している。したがって、超音波が付与された処理液を基板の表面に供給することにより、基板の表面上の汚染(たとえば、パーティクル)を、基板の表面から離脱させて、基板から除去することができる。
本発明によれば、音圧値設定手段により、基板上の処理液に付与されるべき超音波音圧値が設定される。そして、この超音波音圧値に対応する駆動値が、駆動値−音圧値対応テーブルが参照されることにより求められ、この駆動値で、駆動手段は超音波振動子を駆動する。超音波振動子の駆動値と、超音波ノズルから供給されて基板上に到達した処理液中の超音波音圧値との対応関係は予め測定され、その測定された対応関係を表す駆動値−音圧値対応テーブルがテーブル記憶手段に記憶されている。そのため、基板上における処理液中の超音波音圧値が、音圧値設定手段によって設定された超音波音圧値どおりの値になる。このため、超音波ノズルの個体差の影響を排除して、所望の超音波音圧値の超音波振動を有する処理液を基板に作用させることができる。これにより、基板に対して所期の処理を施すことができる。より具体的には、たとえば、基板にダメージを与えることなく、超音波振動が付与された処理液による効率的な処理を基板に施すことができる。
請求項2記載の発明は、前記超音波ノズルから基板に処理液を供給するときの当該超音波ノズルと基板との間の距離(L)を設定するための距離設定手段(23)をさらに含み、前記テーブル記憶手段は、前記超音波振動子の駆動値と、前記超音波ノズルと基板との間の距離と、前記超音波ノズルから供給されて基板上に到達した処理液中の超音波音圧値との対応関係を予め測定し、その測定された対応関係を表す駆動値−距離−音圧値対応テーブルを記憶するものであり、前記駆動値算出手段は、前記テーブル記憶手段に記憶されている駆動値−距離−音圧値対応テーブルを参照することにより、前記音圧値設定手段によって設定される超音波音圧値および前記距離設定手段によって設定される距離に対応する駆動値を求めるものである、請求項1記載の基板処理装置である。
請求項3記載の発明は、前記超音波ノズルから基板に処理液を供給するときの処理液流量(Q)を設定するための流量設定手段(23)をさらに含み、前記テーブル記憶手段は、前記超音波振動子の駆動値と、前記超音波ノズルと基板との間の距離と、前記超音波ノズルから供給される処理液流量と、前記超音波ノズルから供給されて基板上に到達した処理液中の超音波音圧値との対応関係を予め測定し、その測定された対応関係を表す駆動値−距離−流量−音圧値対応テーブルを記憶するものであり、前記駆動値算出手段は、前記テーブル記憶手段に記憶されている駆動値−距離−流量−音圧値対応テーブルを参照することにより、前記音圧値設定手段によって設定される超音波音圧値、前記距離設定手段によって設定される距離および前記流量設定手段によって設定される処理液流量に対応する駆動値を求めるものである、請求項2記載の基板処理装置である。
請求項4記載の発明は、前記超音波ノズルから基板に処理液を供給するときの処理液流量(Q)を設定するための流量設定手段(23)をさらに含み、前記テーブル記憶手段は、前記超音波振動子の駆動値と、前記超音波ノズルから供給される処理液流量と、前記超音波ノズルから供給されて基板上に到達した処理液中の超音波音圧値との対応関係を予め測定し、その測定された対応関係を表す駆動値−流量−音圧値対応テーブルを記憶するものであり、前記駆動値算出手段は、前記テーブル記憶手段に記憶されている駆動値−流量−音圧値対応テーブルを参照することにより、前記音圧値設定手段によって設定される超音波音圧値および前記流量設定手段によって設定される処理液流量に対応する駆動値を求めるものである、請求項1記載の基板処理装置である。
請求項5記載の発明は、超音波ノズル(4)から、超音波振動子(18)によって超音波振動を付与した処理液を基板(W)に供給するステップ(S14)と、基板上の処理液の超音波音圧値を設定するステップと、前記超音波振動子の駆動値と、前記超音波ノズルから供給されて基板上に到達した処理液中の超音波音圧値との対応関係を予め測定して得られる駆動値−音圧値対応テーブルを参照し、前記設定された超音波音圧値に対応する駆動値を求めるステップ(S15)と、求められた駆動値で前記超音波振動子を駆動するステップ(S16)とを含む、基板処理方法である。
請求項6記載の発明は、前記超音波振動子の駆動値と、前記超音波ノズルから供給されて基板上に到達した処理液中の超音波音圧値との対応関係を測定して前記駆動値−音圧値対応テーブルを作成するステップ(S1〜S3)をさらに含む、請求項5記載の基板処理方法である。
図1は、本発明の一実施形態に係る基板処理装置1の構成を示す模式図である。
基板処理装置1は、処理液を用いて、基板の一例である半導体ウエハW(以下、単に「ウエハW」という。)から汚染物質を除去するための洗浄処理を実行するための装置である。処理液としては、薬液やDIW(脱イオン化された水)を用いることができる。また、薬液が用いられる場合、この薬液として、SC1(アンモニア過酸化水素水混合液)、SC2(塩酸過酸化水素水混合液)、SPM(sulfuric acid/hydrogen peroxide mixture:硫酸過酸化水素水混合液)、フッ酸、バファードフッ酸(Buffered HF:フッ酸とフッ化アンモニウムとの混合液)、アンモニア水およびポリマ除去液などを例示することができる。
スピンチャック3は、モータ6と、このモータ6の回転駆動力によって鉛直軸線まわりに回転される円盤状のスピンベース7と、スピンベース7の周縁部の複数箇所にほぼ等間隔で設けられ、ウエハWをほぼ水平な姿勢で挟持するための複数個の挟持部材8とを備えている。これにより、スピンチャック3は、複数個の挟持部材8によってウエハWを挟持した状態で、モータ6の回転駆動力によってスピンベース7を回転させることにより、そのウエハWを、ほぼ水平な姿勢を保った状態で、スピンベース7とともに鉛直軸線まわりに回転させることができる。
超音波ノズル4には、処理液供給源からの処理液が供給される処理液供給管14が接続されている。処理液供給管14の途中部には、超音波ノズル4からの処理液の吐出/吐出停止を切り換えるための処理液バルブ15と、処理液供給管14を流通する処理液の流量を調節するための流量調節バルブ16とが、超音波ノズル4側からこの順で介装されている。
基板処理装置1は、CPU20およびメモリ21を含む構成のコンピュータ22を備えている。このコンピュータ22には、超音波発振器17、ノズル昇降駆動機構12、アーム揺動駆動機構13、処理液バルブ15および流量調節バルブ16が、制御対象として接続されている。また、コンピュータ22には、洗浄処理の内容を規定するレシピを入力するためのレシピ入力キー23、ウエハW上の処理液に付与されるべき超音波音圧値を入力するための音圧値入力キー24、および後述する駆動電流値−距離−流量−音圧値対応テーブルを入力するためのテーブル入力部25が接続されている。
また、メモリ21には、超音波発振器17から超音波振動子18に与えられるべき駆動電流値と、超音波ノズル4とウエハWとの間の距離Lと、超音波ノズル4から供給される処理液流量Qと、超音波ノズル4から供給されてウエハW上に到達した処理液中の超音波音圧値(以下、「ウエハW上における処理液中の超音波音圧値」という。)との対応関係を表す駆動電流値−距離−流量−音圧値対応テーブルが記憶されている。
図3は、駆動電流値−距離−流量−音圧値対応テーブルの一例を示す図である。
ウエハW上における処理液中の超音波音圧値は、超音波振動子18の駆動電流値によって一義的に定まらず、超音波ノズル4の個体差、距離Lおよび処理液流量Qに依存する。
この駆動電流値−距離−流量−音圧値対応テーブルでは、ウエハW上における処理液中の超音波音圧値が、たとえば100〜200(mV)の範囲内で1(mV)間隔で記されている。距離Lは、たとえば5〜30(mm)の範囲内で1(mm)間隔で変化させられており、処理液流量Qは、たとえば、700〜1500(mL/min)の範囲内で50(mL/min)間隔で変化させられている。
作業者は、基板処理装置1に搭載されるべき超音波ノズル4を用いて実験を行い、超音波振動子18の駆動電流値と、距離Lと、処理液流量Qと、ウエハW上における処理液中の超音波音圧値との対応関係を測定する(ステップS1)。具体的には、作業者は、超音波振動子18の駆動電流値、距離Lおよび処理液流量Qをそれぞれ変化させたときのウエハW上における処理液中の超音波音圧値を測定することにより行う。
スピンチャック3にウエハWが保持され、超音波ノズル4がウエハWの上方に配置された状態で、ウエハWの表面に超音波ノズル4からの処理液を供給することができる。
処理液の供給に先だって、コンピュータ22は、レシピで設定された処理回転速度でスピンチャック3を回転させる。さらに、コンピュータ22は、アーム揺動駆動機構13を制御して超音波ノズル4をウエハWの上方に移動させる。この状態で、コンピュータ22によって処理液バルブ15が開かれることにより、超音波ノズル4から処理液が吐出される。超音波ノズル4からの処理液の供給と並行して、コンピュータ22は、アーム揺動駆動機構13を制御し、アーム10を所定の角度範囲内で揺動させる。これにより、ウエハW上における処理液の着液位置が、たとえば、ウエハWの回転中心からウエハWの周縁部に至る範囲内を円弧状の軌跡を描きつつ移動する。こうして、超音波ノズル4から供給される処理液の着液点がウエハWの上面の全範囲を走査することになる。
CPU20は、処理液の供給タイミングになると(ステップS11でYES)、メモリ21に保持されているレシピを参照し、距離Lがレシピに規定された距離になるように、ノズル昇降駆動機構12を制御する(ステップS12)。また、CPU20は、メモリ21に保持されているレシピを参照し、超音波ノズル4からの処理液流量Qが、レシピに規定された処理液流量になるように、流量調節バルブ16の開度を制御する(ステップS13)。さらに、CPU20は、処理液バルブ15を開く(ステップS14)。これにより、処理液供給源からの処理液が、処理液供給管14を通して超音波ノズル4に供給される。
CPU20は、メモリ21に保持されているレシピに規定された距離Lと処理液流量Qとを参照する(ステップS22)。また、CPU20は、音圧値入力キー24により設定された超音波音圧値をチェックする。そして、CPU20は、駆動電流値−距離−流量−音圧値対応テーブルを参照して、音圧値入力キー24によって設定された設定超音波音圧値、レシピに規定された距離およびレシピに規定された処理液流量に対応した駆動電流値を算出する(ステップS24)。そして、この駆動電流値算出処理が終了する。
たとえば、処理液流量を固定している場合や、処理液流量による超音波音圧値の変動が許容できる程度である場合などには、駆動電流値−距離−流量−音圧値対応テーブルに代えて、超音波振動子18の駆動電流値と、距離Lと、ウエハW上における処理液中の超音波音圧値との対応関係のみを表す駆動電流値−距離−音圧値対応テーブルがメモリ21に保持されていてもよい。この場合、CPU20は、メモリ21に保持されている駆動電流値−距離−音圧値対応テーブルを参照することにより、音圧値入力キー24により設定された超音波音圧値およびレシピにより規定された距離に対応する駆動電流値を算出することになる。
この駆動電流値−距離−音圧値対応テーブルでは、図3に示した駆動電流値−距離−流量−音圧値対応テーブルと同様、ウエハW上における処理液中の超音波音圧値が、たとえば100〜200(mV)の範囲内で1(mV)間隔で記されており、距離Lが、たとえば5〜30(mm)の範囲内で1(mm)間隔で変化させられている。
この駆動電流値−流量−音圧値対応テーブルでは、図3に示した駆動電流値−距離−流量−音圧値対応テーブルと同様、ウエハW上における処理液中の超音波音圧値が、たとえば100〜200(mV)の範囲内で1(mV)間隔で記されており、処理液流量Qが、たとえば700〜1500(mm)の範囲内で50(mL/min)間隔で変化させられている。
この駆動電流値−音圧値対応テーブルでは、図3に示した駆動電流値−距離−流量−音圧値対応テーブルと同様、ウエハW上における処理液中の超音波音圧値が、たとえば100〜200(mV)の範囲内で1(mV)間隔で記されている。
さらにまた、基板処理装置1の前述の各テーブルの取得は、必ずしもメモリカードなどの記憶媒体を介して行われる必要はない。たとえば、前述のテーブルを、ダウンロードによりメモリ21に格納させることができる。また、メモリ21を、テーブルが格納されたメモリ(ROM)を付け替えることによっても、前述のテーブルを基板処理装置1に取得させることができる。
4 超音波ノズル
17 超音波発振器(駆動手段)
18 超音波振動子
20 CPU(駆動値算出手段)
21 メモリ(テーブル記憶手段)
23 レシピ入力キー(距離設定手段、流量設定手段)
24 音圧値入力キー(音圧値設定手段)
25 テーブル入力部
W ウエハ
Claims (6)
- 超音波振動子によって超音波振動を付与した処理液を基板に供給するための超音波ノズルと、
前記超音波振動子の駆動値と、前記超音波ノズルから供給されて基板上に到達した処理液中の超音波音圧値との対応関係を予め測定し、その測定された対応関係を表す駆動値−音圧値対応テーブルを記憶したテーブル記憶手段と、
基板上の処理液の超音波音圧値を設定するための音圧値設定手段と、
前記テーブル記憶手段に記憶されている駆動値−音圧値対応テーブルを参照することにより、前記音圧値設定手段によって設定される超音波音圧値に対応する駆動値を求める駆動値算出手段と、
この駆動値算出手段によって求められた駆動値で前記超音波振動子を駆動する駆動手段とを含む、基板処理装置。 - 前記超音波ノズルから基板に処理液を供給するときの当該超音波ノズルと基板との間の距離を設定するための距離設定手段をさらに含み、
前記テーブル記憶手段は、前記超音波振動子の駆動値と、前記超音波ノズルと基板との間の距離と、前記超音波ノズルから供給されて基板上に到達した処理液中の超音波音圧値との対応関係を予め測定し、その測定された対応関係を表す駆動値−距離−音圧値対応テーブルを記憶するものであり、
前記駆動値算出手段は、前記テーブル記憶手段に記憶されている駆動値−距離−音圧値対応テーブルを参照することにより、前記音圧値設定手段によって設定される超音波音圧値および前記距離設定手段によって設定される距離に対応する駆動値を求めるものである、請求項1記載の基板処理装置。 - 前記超音波ノズルから基板に処理液を供給するときの処理液流量を設定するための流量設定手段をさらに含み、
前記テーブル記憶手段は、前記超音波振動子の駆動値と、前記超音波ノズルと基板との間の距離と、前記超音波ノズルから供給される処理液流量と、前記超音波ノズルから供給されて基板上に到達した処理液中の超音波音圧値との対応関係を予め測定し、その測定された対応関係を表す駆動値−距離−流量−音圧値対応テーブルを記憶するものであり、
前記駆動値算出手段は、前記テーブル記憶手段に記憶されている駆動値−距離−流量−音圧値対応テーブルを参照することにより、前記音圧値設定手段によって設定される超音波音圧値、前記距離設定手段によって設定される距離および前記流量設定手段によって設定される処理液流量に対応する駆動値を求めるものである、請求項2記載の基板処理装置。 - 前記超音波ノズルから基板に処理液を供給するときの処理液流量を設定するための流量設定手段をさらに含み、
前記テーブル記憶手段は、前記超音波振動子の駆動値と、前記超音波ノズルから供給される処理液流量と、前記超音波ノズルから供給されて基板上に到達した処理液中の超音波音圧値との対応関係を予め測定し、その測定された対応関係を表す駆動値−流量−音圧値対応テーブルを記憶するものであり、
前記駆動値算出手段は、前記テーブル記憶手段に記憶されている駆動値−流量−音圧値対応テーブルを参照することにより、前記音圧値設定手段によって設定される超音波音圧値および前記流量設定手段によって設定される処理液流量に対応する駆動値を求めるものである、請求項1記載の基板処理装置。 - 超音波ノズルから、超音波振動子によって超音波振動を付与した処理液を基板に供給するステップと、
基板上の処理液の超音波音圧値を設定するステップと、
前記超音波振動子の駆動値と、前記超音波ノズルから供給されて基板上に到達した処理液中の超音波音圧値との対応関係を予め測定して得られる駆動値−音圧値対応テーブルを参照し、前記設定された超音波音圧値に対応する駆動値を求めるステップと、
求められた駆動値で前記超音波振動子を駆動するステップとを含む、基板処理方法。 - 前記超音波振動子の駆動値と、前記超音波ノズルから供給されて基板上に到達した処理液中の超音波音圧値との対応関係を測定して前記駆動値−音圧値対応テーブルを作成するステップをさらに含む、請求項5記載の基板処理方法。
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