JP2009158245A - 二次電池電極用バインダー、二次電池用電極、及び二次電池 - Google Patents

二次電池電極用バインダー、二次電池用電極、及び二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 二次電池用電極として二次電池に用いた場合に良好な充放電特性を発現する二次電池電極用バインダー、そのバインダーを用いて得られた二次電池用電極、及び良好な充放電特性を有する二次電池を提供する。
【解決手段】 重合性官能基を有するオニウムカチオンと重合性官能基を有する有機アニオンとから構成される塩モノマーを用いて合成されたポリマーを含有する二次電池電極用バインダー、前記バインダー、電極用活物質を必須成分として得られる二次電池用電極、ならびに前記二次電池用電極より構成される、正極および/または負極、ならびに電解質を含んで構成される二次電池。
【選択図】 なし

Description

本発明は、二次電池電極用バインダー、該バインダーを用いて得られる二次電池用電極、及び該電極を構成材料とする二次電池に関するものである。
電子機器の小型軽量化やポータブル化に伴い、高電圧および高エネルギー密度などの特性を有する二次電池の研究開発が活発に行われている。特に最近のポータブル電子機器では、急速な性能向上に伴い、消費電力も急速に増大しつつある。こうした背景の中で、更なる高電圧、高エネルギー密度を実現できるような二次電池が要求されている。
このような二次電池の電極において、従来、電極活物質のバインダーとして、ポリフッ化ビニリデンなどの樹脂がよく使用されている。バインダーの役割としては、電極活物質、集電体、導電材などの補助材を電極に固定化することであるが、バインダーの密着性が不十分で、電池製造時に、電極を特定の大きさに切断するなどの工程で、あるいは、二次電池が充放電を繰り返したときに電極の膨張収縮が起こり、電極の崩壊に繋がり、このような場合、二次電池のサイクル特性が低下してしまうなどの問題があった。また、これらの対策として、バインダーの添加量を増やすことによって、密着性の低下を防ぐことも可能であるが、このようなバインダー成分は電池内部の抵抗を増加させ、充放電特性が悪化する原因となっていた。そのような問題点を解決するために、カチオン性基を有する共重合体をバインダー樹脂に用いるようとする例もある(例えば、特許文献1参照。)。このようなバインダー樹脂を用いることで密着性の改良は図られるが、このようなバインダー成分には、ハロゲンイオンが含まれており、二次電池を作製して、充放電特性を評価した場合、ハロゲンイオンが原因で副反応が生じ、二次電池のサイクル特性悪化の原因となっていた。
特開2006−278303号公報
本発明は、二次電池用電極として二次電池に用いた場合に良好な充放電特性を発現する二次電池電極用バインダー、そのバインダーを用いて得られた二次電池用電極、及び良好な充放電特性を有する二次電池を提供するものである。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、重合性官能基を有するオニウムカチオンと重合性官能基を有する有機アニオンとから構成される塩モノマーを用いて合成されたポリマーを用いた二次電池電極用バインダーは、二次電池用電極において、電極用活物質および集電体などの電極を構成する材料間の密着性を向上させることができることから、該二次電池電極用バインダーを用いて得られた電極を構成材料とする二次電池が優れた充放電特性を示すことを見出し、さらに検討を進めて本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
(1) 重合性官能基を有するオニウムカチオンと重合性官能基を有する有機アニオンとから構成される塩モノマーを用いて合成されたポリマーを含有する二次電池電極用バインダー、
(2) 前記ポリマー分子内に未反応で残存する前記重合性官能基を、反応又は置換させることにより、該重合性官能基の反応性を消失させたポリマーを含む第(1)項に記載の二次電池電極用バインダー、
(3) 前記置換させることにより、該重合性官能基の反応性を消失させたポリマーが、前記ポリマー分子内に未反応で残存する前記重合性官能基を有するオニウムカチオン基又は前記重合性官能基を有する有機アニオン基における重合性官能基を、アミン化合物又は含硫黄化合物と反応させたポリマーである第(2)項に記載の二次電池電極用バインダー、
(4) 前記置換させることにより、該重合性官能基の反応性を消失させたポリマーが、前記ポリマー分子内に未反応で残存する前記重合性官能基を有するオニウムカチオン基又は前記重合性官能基を有する有機アニオン基を、イオン交換化合物により置換されたポリマーである第(2)項に記載の二次電池電極用バインダー、
(5) 前記イオン交換化合物が、リチウム塩である第(4)項に記載の二次電池電極用バインダー、
(6) 第(1)項〜第(5)項のいずれか1項に記載のバインダー、電極用活物質を必須成分として得られる二次電池用電極、
(7) 第(6)項に記載の二次電池用電極より構成される、正極および/または負極、ならびに電解質を含んで構成される二次電池、
である。
本発明によれば、二次電池電極として二次電池に用いた場合に、良好な充放電特性を発現する二次電池電極用バインダーを提供できる。本発明の二次電池電極用バインダーを用いて作製した二次電池用電極は、電極用活物質や集電体との密着性に優れ、優れた充放電特性を示す。また、本発明の二次電池用電極を用いて得られた二次電池は、サイクル特性などの充放電特性に優れたものとなる。
本発明は、重合性官能基を有するオニウムカチオンと重合性官能基を有する有機アニオンとから構成される塩モノマーを用いて合成されたポリマーを含有する二次電池電極用バインダー、該バインダーを用いて作製される電極、その電極を構成材料とする二次電池である。
本発明の二次電池電極用バインダーは、前記塩モノマーを用いて合成されたポリマー鎖と、前記オニウムカチオンと前記有機アニオンとのイオン結合を、有するものであり、前記ポリマー鎖は、前記塩モノマーにおける重合性官能基同士が反応して形成されたものである。この二次電池電極用バインダーを二次電池用電極に用いた場合、電極の集電体に、電極用活物質を固定化する役割を果たすものであり、該電極の一部を形成するものとなる。二次電池用電極は、二次電池における電解質に対して電極部分でのイオンの移動のし易さに対する抵抗が低くなることが望ましく、また、二次電池としてのサイクル性を向上する上で、二次電池電極における電極用活物質と集電体とが安定的に密着していることが望ましく、該二次電池電極用バインダーを用いることによって、電極用活物質と集電体との密着性を向上させることができ、上記のような点を向上させることができる。
本発明のバインダーに用いるポリマーを合成するのに用いる塩モノマーは、重合性官能基を有するオニウムカチオンと重合性官能基を有する有機アニオンとから構成されるものである。前記重合性官能基を有するオニウムカチオンとしては、フルオニウムカチオン(F+)、オキソニウムカチオン(O+)、スルホニウムカチオン(S+)、アンモニウムカチオン(N+)およびホスホニウムカチオン(P+)などがカチオン種として挙げられる。これらの中でも、汎用性及び作業性の点から、ホスホニウムカチオン、スルホニウムカチオンおよびアンモニウムカチオンがより好ましく、中でも、アンモニウムカチオンが最も好ましい。
前記スルホニウムカチオンとしては、具体的には、硫黄原子が3つの置換基Rで置換されたカチオンが挙げられる。3つの置換基Rの内、少なくとも一つは重合性官能基を含む基である。置換基Rは、アルキル基:−Cn2n+1、アリール基:(R’)n−C65-n−、アラルキル基:(R’)m−C65-m−Cn2n−、アルケニル基:R’−CH=CH−R’−、アラルケニル基:(R’)n−C65-n−CH=CH−R’−、アルコキシアルキル基:R’−O−Cn2n−、アシルオキシアルキル基:R’−COO−Cn2n−などを例示することができ、これらの基は置換基を有していても良い。また、置換基Rはヘテロ原子やハロゲン原子を含んでも良い。また、3つのRは各々異なっても、同一であってもかまわない。前記スルホニウムカチオンを構成する置換基Rにおいて、R’は、水素、または置換もしくは無置換の炭素数20以下のアルキル基などであり、R’が複数ある場合は互いに異なっても良く、mは1以上5以下の整数であり、nは1以上20以下の整数である。R、R’において置換された場合の置換基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基およびn−デシル基などの直鎖または分岐のアルキル基、シクロヘキシル基および4−メチルシクロヘキシル基などの環状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基およびn−ヘキシルオキシ基等の直鎖または分岐のアルコキシ基、シクロヘキシルオキシ基などの環状のアルコキシ基、メトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基、エトキシエトキシ基、メトキシプロポキシ基、エトキシプロポキシ基、プロポキシプロポキシ基等のアルコキシアルコキシ基、フェニル基、p−トリル基、m−トリル基、o−トリル基、p−クロロフェニル基、m−クロロフェニル基およびo−クロロフェニル基等のアリール基、フェノキシ基、m−メチルフェノキシ基、o−メチルフェノキシ基、p−クロロフェノキシ基、m−クロロフェノキシ基、o−クロロフェノキシ基およびp−n−ブチルフェノキシ基等のアリールオキシ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基、m−メチルフェニルチオ基,o−メチルフェニルチオ基、o−エチルフェニルチオ基、p−プロピルフェニルチオ基および2,4,6−トリメチルフェニルチオ基等のアリールチオ基、メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、n−プロピルカルボニルアミノ基、イソプロピルカルボニルアミノ基およびn−ブチルカルボニルアミノ基等のアルキルカルボニルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、n−プロポキシカルボニルアミノ基、イソプロポキシカルボニルアミノ基およびn−ブトキシカルボニルアミノ基等のアルコキシカルボニルアミノ基、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基、n−プロピルカルボニル基、イソプロピルカルボニル基およびn−ブチルカルボニル基等のアルキルカルボニル基、メチルカルボキシ基、エチルカルボキシ基、n−プロピルカルボキシ基、イソプロピルカルボキシ基およびn−ブチルカルボキシ基等のアルキルカルボキシ基、メトキシカルボキシ基、エトキシカルボキシ基、n−プロポキシカルボキシ基、イソプロポキシカルボキシ基およびn−ブトキシカルボキシ基等のアルコキシカルボキシ基、メトキシカルボニルメトキシ基、エトキシカルボニルエトキシ基、エトキシカルボニルメトキシ基、n−プロポキシカルボニルメトキシ基、イソプロポキシカルボニルメトキシ基およびn−ブトキシカルボニルメトキシ基等のアルコキシカルボニルアルコキシ基等を挙げることができ、これらの置換基は、ハロゲン原子やヘテロ原子が含まれていても良い。さらに、前記置換基として、シアノ基や、フッ素、塩素および臭素などのハロゲン原子も挙げることができる。
前記ホスホニウムカチオンとしては、具体的には、燐原子が4つの置換基Rで置換されたカチオンが挙げられる。4つの置換基Rの内、少なくとも一つは重合性官能基を含む基である。置換基Rは、アルキル基:−Cn2n+1、アリール基:(R’)n−C65-n−、アラルキル基:(R’)m−C65-m−Cn2n−、アルケニル基:R’−CH=CH−R’−、アラルケニル基:(R’)n−C65-n−CH=CH−R’−、アルコキシアルキル基:R’−O−Cn2n−、アシルオキシアルキル基:R’−COO−Cn2n−などを例示することができ、これらの基は置換基を有していても良い。また、置換基Rはヘテロ原子やハロゲン原子を含んでも良い。また、4つのRは各々異なっても、同一であってもかまわない。前記ホスホニウムカチオンを構成する置換基Rにおいて、R’は、水素、または置換もしくは無置換の炭素数20以下のアルキル基などであり、複数ある場合は互いに異なっても良く、mは1以上5以下の整数であり、nは1以上20以下の整数である。R、R’において置換された場合の置換基としては、上記スルホニウムカチオンにおけるそれと同じものが挙げられる。
前記アンモニウムカチオンとしては、アミン化合物から生じうるカチオンであって、アミン化合物が、脂肪族アミン化合物、芳香族アミン化合物および含窒素複素環式アミン化合物などのすべてのアミン化合物を含むことは言うまでもなく、アミンから生じる正電荷を有するのであれば、特に限定されない。具体的には、窒素原子が4つの置換基Rで置換されたカチオンが挙げられる。4つの官能基Rの内、少なくとも一つは重合性官能基を含む基である。置換基Rは、アルキル基:−Cn2n+1、アリール基:(R’)n−C65-n−、アラルキル基:(R’)m−C65-m−Cn2n−、アルケニル基:R’−CH=CH−R’−、アラルケニル基:(R’)n−C65-n−CH=CH−R’−、アルコキシアルキル基:R’−O−Cn2n−、アシルオキシアルキル基:R’−COO−Cn2n−などを例示することができ、これらの基は置換基を有していても良い。また、置換基Rはヘテロ原子やハロゲン原子を含んでも良い。また、4つのRは各々異なっても、同一であってもかまわない。前記アンモニウムカチオンを構成する置換基Rにおいて、R’は、水素、または置換もしくは無置換の炭素数20以下のアルキル基などであり、複数ある場合は互いに異なっても良く、mは1以上5以下の整数であり、nは1以上20以下の整数である。R、R’において置換された場合の置換基としては、上記スルホニウムカチオンにおけるそれと同じものが挙げられる。
上記アンモニウムカチオン以外のアンモニウムカチオンとして、ピリジニウムカチオン、ピラリジニウムカチオンおよびキノリニウムカチオンなどの芳香族アンモニウムカチオン、ピロリジウムカチオン、ピペリジニウムカチオンおよびピペラジニウムカチオンなどの脂肪族複素環式アンモニウムカチオン、モルホリンカチオンのような窒素以外のヘテロ原子を含む複素環式アンモニウムカチオン、イミダゾリウムカチオンなどの不飽和の含窒素複素環式カチオンなど、のアンモニウムカチオンも挙げることができる。さらに、上記環状のアンモニウムカチオンでは窒素の位置が異なるカチオンや、環上に置換基をもったカチオンでもよく、ヘテロ原子を含む置換基を有するカチオンでもよい。
前記オニウムカチオンにおける重合性官能基としては、ラジカル重合、イオン重合、配位重合およびレドックス重合などにより重合が可能な官能基であれば、何ら限定されないが、重合性炭素−炭素二重結合を有する基が好ましく、ラジカル重合性官能基がより好ましい。前記ラジカル重合性官能基としては、活性エネルギー線もしくは熱によりラジカル重合が可能であることがより好ましい。このような官能基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリルアミド基、アリル基、ビニル基、スチリル基が挙げられるが、これらの中でも、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリルアミド基、スチリル基、アリル基およびビニル基が好ましい。
前記塩モノマーを構成する重合性官能基を有するオニウムカチオンの具体例としては、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリエチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリ−n−プロピルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリ−iso−プロピルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリ−n−ブチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリ−iso−ブチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリ−tert−ブチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリエチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリロイルオキシエチルジエチル−n−ヘキシルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリデシルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリオクチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリロイルオキシエチルドデシルジメチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリロイルオキシエチルドデシルヘキシルメチルアンモニウムカチオン、ジアリルジメチルアンモニウムカチオン、ビススチリルメチルジメチルアンモニウムカチオン、ビススチリルエチルジメチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリルアミドエチルトリメチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリルアミドエチルトリエチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリルアミドエチルトリ−n−プロピルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリルアミドエチルトリ−iso−プロピルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリルアミドエチルトリ−n−ブチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリルアミドエチルトリ−iso−ブチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリルアミドエチルトリ−tert−ブチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリルアミドエチルトリエチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリルアミドエチルジエチル−n−ヘキシルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリルアミドエチルトリデシルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリルアミドエチルトリオクチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリルアミドエチルドデシルジメチルアンモニウムカチオン及び(メタ)アクリルアミドエチルドデシルヘキシルメチルアンモニウムカチオン等の各種アンモニウムカチオン、さらには、スチリルメチルメチルピロリジニウムカチオン、ビススチリルメチルピペリジニウムカチオン、N,N’−((メタ)アクリロイルオキシエチルメチル)ピペラジニウムカチオン、(メタ)アクリルアミドエチルメチルモルホリニウムカチオン及び(メタ)アクリロイルオキシエチルメチルイミダゾリウムカチオンなどの環状アンモニウムカチオンなどが挙げられる。
前記塩モノマーにおける重合性官能基を有する有機アニオンとしては、アルコラートおよびフェノラートなどの水酸基含有有機化合物のプロトンが脱離したアニオン:RO-アニオン、チオレートおよびチオフェノラートなどのプロトンが脱離したアニオン:RS-アニオン、スルホン酸アニオン:RSO3 -、カルボン酸アニオン:RCOO-、リン酸および亜リン酸の水酸基の一部が有機基で置換している含リン誘導体アニオン:Rx(OR)y(O)z-、(但し、x、y、zは0以上の整数で、かつ、x+y+2z=3またはx+y+2z=5の条件を満たすもの。)、置換ボレートアニオン:Rx(OR)y-、(但し、x、yは0以上の整数で、かつ、x+y=4)、置換アルミニウムアニオン:Rx(OR)yAl-、(但し、x、yは0以上の整数で、かつ、x+y=4の条件を満たすもの。)、カルボアニオン(EA)3-、窒素アニオン(EA)2-などが挙げられる。EAは水素原子または電子吸引基を示す。
前記有機アニオンとしては、特に、スルホキシル基、カルボキシル基、ホスフォキシル基およびスルホンイミド基由来のアニオンである、RSO3 -、RCOO-、RPO3 2-、および(RO2S)2-が好ましい。ここで、Rは、水素、アルキル基−Cn2n+1、アリール基(R’)n−C65-n−、アラルキル基(R’)m−C65-m−Cn2n−、アルケニル基R’−CH=CH−R’−、アラルケニル基(R’)n−C65-n−CH=CH−R’−、アルコキシアルキル基R’−O−Cn2n−、アシルオキシアルキル基R’−COO−Cn2n−などであり、これらの基は置換基を有していても良い。また、これらは環構造を有していてもよく、また、ヘテロ原子を含んでもよい。このRが、前記有機アニオン内に2個以上ある場合は互いに同じであっても異なっていてもかまわない。ただし、置換基Rを一つ有するアニオンの場合は、そのRが、重合性官能基を含む基であり、複数の置換基Rを有する場合は、少なくとも一つが、重合性官能基を含む基であり、同様に、置換基EAを一つ有するアニオンの場合は、そのEAが、重合性官能基を含む基であり、複数の置換基EAを有する場合は、少なくとも一つが、重合性官能基を含む基である。前記Rにおいて、R’は、水素、または置換もしくは無置換の炭素数20以下のアルキル基などであり、複数ある場合は互いに異なっても良く、mは1以上5以下の整数であり、nは1以上20以下の整数である。また、前述Rにおける炭素上の水素原子の一部または全部がハロゲン原子に置換されているものも含まれる。R、R’において置換された場合の置換基としては、上記スルホニウムカチオンにおけるそれと同じものが挙げられる。
前記有機アニオンにおける重合性官能基としては、上記重合性官能基を有するオニウムカチオンのそれと同じものを挙げることができる。前記塩モノマーにおいては、少なくとも2つの重合性官能基を有することになるが、それらの重合性官能基は、それぞれ同じでも異なっていてもよい。
前記塩モノマーを構成する重合性官能基を有する有機アニオンの具体例としては、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、2−[(2−プロペニロキシ)メトキシ]エテンスルホン酸、3−(2−プロペニロキシ)−1−プロペン−1−スルホン酸、ビニルスルホン酸、2−ビニルベンゼンスルホン酸、3−ビニルベンゼンスルホン酸、4−ビニルベンゼンスルホン酸、4−ビニルベンジルスルホン酸、2−メチル−1−ペンテン−1−スルホン酸、1−オクテン−1−スルホン酸、4−ビニルベンゼンメタンスルホン酸、アクリル酸、メタクリル酸、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンリン酸及び2−(メタ)アクリロイルオキシ−1−エタンリン酸等の有機酸由来の各種アニオンが挙げられる。
本発明に用いる重合性官能基を有するオニウムカチオンと重合性官能基を有する有機アニオンとから構成される塩モノマーの合成方法としては、例えば、前記重合性官能基を有する有機アニオンの銀塩などの金属塩と、前記重合性官能基を有するオニウムカチオンのハロゲン化物とを反応させて合成できるが、目的の塩モノマーが得られるのであればこの合成方法に限定されない。
前記塩モノマーを重合してポリマーを合成する方法としては、例えば前記塩モノマーを、メタノールおよびアセトニトリルなどの有機溶媒に溶解させ、必要に応じて、ラジカル重合開始剤を添加して、得られた溶液を、加熱する方法、可視・紫外領域の光を照射する方法、あるいは、電子線などの放射線を照射する方法によって重合することにより、所望のポリマーが得られる。
前記ポリマーの合成において、加熱による方法の場合、任意に添加する前記ラジカル重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−イソブチロニトリル)および2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ系重合開始剤、ベンゾイルパーオキシド、ジクミルパーオキシドおよびジイソプロピルパーオキシカーボネートなどの過酸化物系重合開始剤などが挙げられる。これを用いる重合方法としては、例えば、30〜150℃で加熱して重合する方法が適用できる。また、光を照射する方法の場合、任意に添加する前記ラジカル重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン、ベンゾフェノンおよび2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンなどが挙げられる。
前記ラジカル重合開始剤を使用する場合の添加量としては、重合系中に含まれる全ての成分の重合性官能基のモル数に対して、0.01mmol%〜30mol%程度であることが好ましく、さらに好ましくは0.1mmol%〜20mol%である。
本発明の二次電池電極用バインダーに用いるポリマーの合成において、モノマー成分として、前記塩モノマーに加えて、その他のモノマーを併用することも可能である。併用の態様としては、例えば、前記塩モノマーとその他のモノマーとの共重合体として用いても良く、前記塩モノマーの重合体とその他のモノマーの重合体の混合物を用いても良い。そのようなその他のモノマーの例としては、メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ジアリルメチルアミン、ジアリルエチルアミン、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレートおよびジアリルフタレートなどの重合性官能基を複数有するモノマーや、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸メチル、アクリル酸ステアリル、ジアセトンアクリルアミド、(メタ)アクリル酸1−アダマンチルおよび(メタ)アクリル酸2−エチルアダマンチルなどの重合性官能基を一つ有するモノマーなどが挙げられる。
本発明の二次電池電極用バインダーに用いるポリマーとして、前記塩モノマーを用いて合成されるポリマーを用いることで、本発明の二次電池用電極において、電極用活物質および集電体などの電極を構成する材料間の密着性を上げることができ、二次電池の充放電特性が向上する。
また、本発明に用いる塩モノマーは、原料に含まれる不純物としてのハロゲンイオンを塩モノマーの合成時点で取り除くことで、さらに、充放電特性を向上させることができる。
塩モノマーは、上述の通り、カチオン性のモノマーとアニオン性のモノマーから構成され、それぞれのモノマーに重合性官能基が含まれている。それぞれの官能基の全てが重合に関与せずに、一部が重合に関与せずポリマー分子中に残存する場合として、例えば、該塩モノマーを用いて重合する際に、一方の重合性官能基のみが重合に関与し、もう一方の重合性官能基の極一部が、重合せずにポリマー中に残存している。このような場合、上記の合成により得られるポリマーの分子中には、微量の未反応塩モノマー成分が、前記重合性官能基を有するオニウムカチオン基又は前記重合性官能基を有する有機アニオン基として、残存しており、該重合性官能基が副反応を引き起こし、この反応により生じた反応生成物が充放電特性の劣化を招くこととなる。該ポリマー分子内に未反応で残存する重合性官能基は、これを反応又は置換させることにより、該重合性官能基の反応性を消失させることで、二次電池の充放電時に生じる副反応が抑制できる。
前記副反応を抑制する方法としては、例えば、前記ポリマー分子内に未反応で残存する前記重合性官能基を、反応又は置換させることにより、該重合性官能基の反応性を消失させる方法が挙げられる。より具体的には、反応させる方法として、アミン化合物、含硫黄化合物などの化合物を、該重合性官能基と付加反応させて、前記重合性官能基を除去する方法などが挙げられ、置換させる方法として、イオン交換化合物を用いて、前記オニウムカチオン基と前記有機アニオン基を、イオン交換化合物を構成するイオン性基をイオン交換基として、イオン交換を行い除去する方法などが挙げられる。
前記未反応の重合性官能基と付加反応させる方法としては、該反応が容易に進行するマイケル付加型の反応が好ましく、該重合性官能基と付加反応させるものとしては、例えば、ハロゲン酸化合物、アルコール類、アミン化合物、硫黄化合物およびホウ素化合物などの化合物を用いることができるが、反応の制御、コストなどの点で、アミン化合物、含硫黄化合物が好ましい。
付加反応の具体的な方法としては、まず、アセトニトリル及びアルコール類などの極性溶媒を、単独または混合溶媒として用い、上記で得たポリマーを溶解させ、そこに、アミン化合物や含硫黄化合物などを添加して、加熱反応させる。前記加熱の温度としては、30〜120℃が好ましい。付加反応の際に、必要に応じて、ナトリウムアルコキシドなどの触媒を添加しても良い。
このようなマイケル付加型の反応をするアミン化合物の例としては、メチルアミンおよびエチルアミン等の1級脂肪族アミン化合物、ジメチルアミンおよびジエチルアミン等の2級脂肪族アミン化合物、置換若しくは無置換のベンジルアミンおよびナフチルアミン等の芳香族アミン化合物、シクロエチルアミンおよびシクロブチルアミン等の複素環式アミン化合物などのアミン化合物などが挙げられ、反応の起こり易さ、コストなどから、ジメチルアミン及びジエチルアミンがより好ましく、ジエチルアミンが最も好ましい。
また、このようなマイケル付加型の反応をする含硫黄化合物の例としては、ドデシルメルカプタンなどのアルキルメルカプタン(炭素数2〜30)などの硫黄化合物が挙げられる。
上記イオン交換を行い除去する具体的な方法としては、塩モノマーを含んで合成されたポリマーを溶媒に溶解させ、それにイオン交換化合物を添加し、混合する。添加の割合としては、イオン交換を充分に行う上で、ポリマー分子中に含まれる未反応の重合性官能基を有するオニウムカチオン基及び未反応の重合性官能基を有する有機アニオン基であるイオン性官能基と等モル以上のイオン交換化合物を使用するのが好ましい。
次いで、上記で混合して得られた溶液を、水などを用いて、ポリマーを再沈澱させ、ろ過し、残渣を乾燥して、イオン交換化合物由来のイオン性基により、ポリマー分子中に未反応で残存する、前記重合性官能基を有するオニウムカチオン基と前記重合性官能基を有する有機アニオン基が交換されたポリマーが得られる。
イオン交換において、ポリマーを溶解させる溶媒としては、アルコール及びアセトニトリルなどの極性溶媒が挙げられる。これらを、単独あるいは混合して使用することが可能であるが、ポリマーが溶解した溶液中でイオン交換を行うものであれば、限定されるものではない。
上記で添加するイオン交換化合物としては、アニオンとカチオンからなるイオン解離性の添加剤が挙げられ、蓄電システムで使われる電解質、特にリチウム二次電池などの用途に使用した場合、その性能の劣化を引き起こさないものが好ましく、そのような用途で使用できる添加剤が好ましい。例えば、電池で使用されるリチウム塩、常温溶融塩など、前記重合性官能基を有するオニウムカチオン基及び前記重合性官能基を有する有機アニオン基と、イオン交換できるものであれば、本発明の効果は発現するが、二次電池にした際のサイクル特性の劣化にならないものが好ましい。その点から、リチウム塩が最も適している。
そのようなリチウム塩としては、例えば、LiPF6、LiClO4、LiCF3SO3、LiBF4、LiAsF6、LiN(CF3SO22、LiN(C25SO22及びLiC(CF3SO23などが挙げられる。上記はイオン交換化合物の一例であり、ポリマー中の未反応の重合性官能基を有する塩モノマーの構成成分が置換されるのであれば、イオン交換化合物の種類やイオン交換化合物による置換の方法は限定されない。
本発明の二次電池用電極は、前記二次電池電極用バインダーと電極用活物質を必須成分として得られるものである。このような二次電池用電極は、一般的に、二次電池電極用バインダーと電極用活物質を含む組成物を集電体に塗布して、集電体上に活物質層を形成して得ることができる。
前記二次電池用電極の製造方法の具体例としては、まず、二次電池電極用バインダー及び電極用活物質を含む組成物を調製する。該組成物には、必要に応じて、溶媒及び導電剤などを添加することができるが、これを、スラリー状に調製することで作業がしやすくなる。続いて、集電体用の金属箔に、前記スラリーを塗布して、数μmから数百μmの厚みを有する電極用活物質層の塗膜を形成し、これを乾燥することで、二次電池用の電極が得られる。
さらに二次電池用電極の製造方法の具体例としては、正極の場合、集電体用金属箔として、厚み20μm程度のアルミニウム箔上の所定の位置に、二次電池電極用スラリーを、印刷法やディスペンサーなどにより、均一に塗布して塗膜を形成し、次いで、前記塗膜を乾燥し、ロールプレス機などで圧縮成形することにより得られる。アルミニウム箔の厚みは、例示であり、限定されるわけではない。また、得られた電極の厚みとしては、21μmから900μmが好ましく、23μmから600μmがより好ましいが、限定されるわけではない。
また、負極の場合、集電体用金属箔として、厚み15μm程度の銅箔の両面の所定の位置に、二次電池電極用スラリーを、印刷法やディスペンサーなどにより、均一に塗布して塗膜を形成し、次いで、前記塗膜を乾燥し、ロールプレス機で圧縮成形することにより得られる。銅箔の厚みは、例示であり、限定されるわけではない。また、得られた電極の厚みとしては、16μmから900μmが好ましく、18μmから600μmがより好ましいが、限定されるわけではない。
前記集電体用金属箔としては、正極用として、アルミニウム箔などが挙げられ、負極用として、銅箔などが挙げられる。
前記電極用の活物質としては、正極用活物質及び負極用活物質が挙げられる。
前記正極用活物質としては、エネルギー密度が高く、リチウムイオンの可逆的な脱挿入に優れたリチウムを含有する遷移金属酸化物が好ましく、例えば、LiCoO2などのコバルト複合酸化物、LiMn24などのマンガン複合酸化物、LiNiO2などのニッケル複合酸化物、これら酸化物の混合物およびLiNiO2のニッケルの一部をコバルトやマンガンに置換したもの、LiFePO4やLiFeVO4などの鉄複合酸化物などが挙げられる。
負極用活物質としては、リチウムイオンを挿入、脱離させることのできる材料であれば限定されないが、好ましくは炭素材料が挙げられる。具体的には天然黒鉛、アモルファスカーボン、グラファイト、メソカーボンマイクロビーズ、メソフェーズピッチ系炭素繊維、また、樹脂単体を炭化処理した炭素材などが挙げられる。該樹脂単体を炭化処理した炭素材としては、ポリアクリロニトリルなどから得られるポリアクリロニトリル系炭素、フェノール、ニトロフェノール、クレゾールなどのフェノール類を含む原料を用いて得たフェノール樹脂から得られるフェノール樹脂系炭素、上記ニトロフェノールを用いて得たフェノール樹脂、メラミン樹脂など窒素原子を含む原料を用いた樹脂から得られる窒素含有炭素材、あるいは、これらの樹脂を2つ以上混合したものを炭化処理した炭素材などが挙げられる。樹脂を炭化処理して得られる炭素材の中でも、窒素原子を含む原料を用いた樹脂を炭化処理して得られる窒素含有炭素材を用いる場合、充放電特性がさらによくなり好ましい。
また、スラリーに用いる前記溶媒としては、前記バインダー及び電極用活物質、任意に、導電剤などが、均一に混合できるものであれば、限定されない。一般的には、N−メチル−2−ピロリドンなどが挙げられ、さらには、メタノールおよびアセトニトリルなどの溶媒を挙げることができ、これらは、単独又は混合して用いることができるが、ここに挙げている溶媒に特に限定されない。前記導電剤については、一般的にリチウム二次電池用電極に用いられるものが使用でき、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック及び黒鉛などの電気抵抗を低減できる成分が挙げられる。
本発明の二次電池用電極において、正極に用いるスラリーの製造方法としては、バインダー、正極活物質、任意に、前記導電剤、有機溶媒などを混合し、正極用のスラリーとすることができる。前記各成分を混合する順番については、これに限定されない。
前記正極用スラリーにおける正極用活物質の含有量としては、好ましい上限値が99.9%であり、より好ましい上限値が99.5wt%であり、好ましい下限値が50wt%であり、より好ましい下限値が55wt%である。また、前記二次電池電極用バインダーの含有量は、好ましい上限値が50wt%であり、より好ましい上限値が45wt%であり、好ましい下限値が0.1wt%であり、より好ましい下限値が0.5wt%である。
任意で添加する前記導電剤の含有量は、正極用活物質と二次電池電極用バインダーの合計重量に対して、好ましい上限値が、40wt%であり、より好ましい上限値が35wt%であり、好ましい下限値が0.1wt%であり、より好ましい下限値が1wt%である。
また、有機溶媒の割合としては、例えば、有機溶媒以外の成分の合計量に対して、好ましい上限値が100重量倍量であり、より好ましい上限値が50重量倍量であり、好ましい下限値が0.01重量倍量であり、より好ましい下限値が0.1重量倍量である。前記溶媒の割合は、前記二次電池電極用バインダーの溶解性および前記スラリーにおける成分の均一性などを向上させる量であれば良く、前記範囲外であっても使用できるが、適量を超えた場合、有機溶媒を除去する際に、該有機溶媒が存在していた部位に空隙を生じるなどにより、活物質層が不均一となる恐れがある。
また、負極に用いるスラリーの製造方法としては、バインダー、負極活物質、任意に有機溶媒などを混合し、負極用のスラリーとすることができる。また、必要に応じて、正極と同様の導電剤を使用しても良い。前記各成分を混合する順番については、これに限定されない。
前記負極用スラリーにおける負極用活物質の添加の割合としては、好ましい上限値が99.9wt%であり、より好ましい上限値が99.5wt%であり、好ましい下限値が50wt%であり、より好ましい下限値が55wt%である。バインダーに用いられる前記ポリマーの場合、好ましい上限値が50wt%であり、より好ましい上限値が45wt%であり、好ましい下限値が0.1wt%であり、より好ましい下限値が0.5wt%である。
また、有機溶媒の割合としては、例えば、有機溶媒以外の成分の合計量に対して、好ましい上限値が100重量倍量であり、より好ましい上限値が50重量倍量であり、好ましい下限値が0.01重量倍量であり、より好ましい下限値が0.1重量倍量である。前記溶媒の割合は、前記ポリマーの溶解性および前記スラリーの均一性などを向上させる量であれば良く、前記範囲外であっても使用できるが、適量を超えた場合、有機溶媒を除去する際に、該有機溶媒が存在していた部位に空隙を生じるなどにより活物質層が不均一となる恐れがある。
本発明の二次電池は、正極および負極と、電解質を含んで構成され、さらに正極と負極をショートさせないためのセパレーターを含んで構成される。電解質がポリマーと複合化されたような固体電解質の場合、該電解質が、セパレーターの機能を果たすものであれば、これをセパレーターの代わりに用いることもできる。本発明の二次電池用電極は、上記正極、負極又は正極と負極の両方に、用いることができる。
本発明の二次電池に用いる電解質としては、リチウム塩を必須成分として、可塑剤、常温溶融塩、ポリマー、難燃性電解質溶解剤、その他の添加剤などを含んで得られたものを用いることができる。
電解質を調製する方法としては、例えば、前記可塑剤、あるいは、前記常温溶融塩にリチウム塩を溶解させて得ることができる。また、電解質にポリマーを用いる場合、有機溶媒を用いて、前記成分を含む溶液を調製した後、加熱などにより有機溶媒を除去することでも電解質が得られる。前記有機溶媒としては、アルコール、アセトニトリルなどを用いることが可能である。
本発明においては、特に常温溶融塩を含む電解質を用いた場合、二次電池における充放電特性がより好ましいものとなり、その常温溶融塩のアニオン部は、フルオロスルホニル基を有すると、さらに充放電特性が良好であり、好ましい。
前記リチウム塩としては、例えば、LiPF6、LiClO4、LiCF3SO3、LiBF4、LiAsF6、LiN(CF3SO22、LiN(C25SO22およびLiC(CF3SO23やLiイオンをカチオン成分として含有する常温溶融塩(例えば、特開2004−307481号公報に記載のリチウム塩など。)などが挙げられ、これらを単独あるいは2種以上を混合して用いても良い。電解質におけるリチウム塩の含有量は、その他の成分を含む場合、好ましい下限値が0.1wt%、好ましい上限値が89.9wt%であり、より好ましい下限値1wt%、より好ましい上限値79wt%である。
また、電解質を構成するリチウム塩以外の成分の添加量については、リチウム塩濃度が上記で示された範囲になるように添加されていれば良い。
前記可塑剤としては、例えば、エチレンカーボネートおよびプロピレンカーボネートなどの環状炭酸エステル、エチルメチルカーボネートおよびジエチルカーボネートなどの鎖状炭酸エステルなどが挙げられ、また、これらのうち2種以上の混合物を用いても良い。
前記常温溶融塩は、カチオン成分およびアニオン成分より構成されるものであり、前記常温溶融塩のカチオン成分としては、孤立電子対を有する元素を含んだ化合物に、陽イオン型の原子団が配位して生ずる少なくとも一つの基を有するカチオンが挙げられ、前記孤立電子対を有する元素としては、窒素、硫黄、リン、酸素、セレン、錫、ヨウ素およびアンチモン等の元素が挙げられる。このようなカチオン成分の具体例として、オニウムカチオンが挙げられ、上記のうち、窒素、硫黄またはリンの孤立電子対を有するオニウムカチオンが好ましく、広い電位範囲で電気化学的に安定なものが良く、下記式(1)で表されるカチオン成分がより好ましい。
+1234 (1)
上記式(1)で表されるカチオン成分は、式中、R1、R2、R3、及びR4として、それぞれが、同一又は異なって、アルキル基、アルコキシアルキル基、アラルキル基及び/またはアリール基を有するものである。これらのいずれか一対又はそれ以上が環構造を形成していても良く、ヘテロ原子、ハロゲン原子を含んでも良い。
さらに、R1、R2、R3、及びR4として、アルキル基、アルコキシアルキル基又はアラルキル基、あるいは、これらのいずれか一対又はそれ以上が環構造を形成している基、を有することがより好ましく、アルキル基、アルコキシアルキル基、これらのいずれか一対又はそれ以上が環構造を形成している基、が最も好ましい。
これらの基の具体例としては、前記アルキル基として、メチル基、エチル基及びプロピル基などが挙げられ、前記アルコキシアルキル基として、メトキシメチル基、メトキシエチル基、(メトキシエトキシ)エチル基、(ヒドロキシエトキシ)エチル基、(ヒドロキシエチル)メチルアミノ基、メトキシ(カルボニルエチル)基及びヒドロキシエチル基などが挙げられ、前記アリール基として、フェニル基及びナフチル基などが挙げられ、前記アラルキル基として、ベンジル基などが挙げられ、前記R1、R2、R3、及びR4のいずれか一対又はそれ以上が環構造を形成する基、また、ヘテロ原子を含む基としては、オキサゾリル基、モルホリニル基、ピリジニウム基、ピラリジニウム基、ピロリジニウム基、ピペラジニウム基、キノリニウム基、ピペリジニウム基及びイミダゾリウム基などの基が挙げられる。
前記常温溶融塩のカチオン成分の具体例としては、テトラメチルアンモニウムカチオン、テトラエチルアンモニウムカチオン、テトラプロピルアンモニウムカチオン、テトラペンチルアンモニウム、エチルトリメチルアンモニウムカチオン、ビニルトリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルメチルアンモニウムカチオン、トリエチルプロピルアンモニウムカチオン、ジエチルジメチルアンモニウムカチオン、トリブチルエチルアンモニウムカチオン、トリエチルイソプロピルアンモニウムカチオン、トリエチルメトキシメチルアンモニウムカチオン、トリメチルプロピルアンモニウムカチオン、トリメチルイソプロピルアンモニウムカチオン、ブチルトリメチルアンモニウムカチオン、アリルトリメチルアンモニウムカチオン、ヘキシルトリメチルアンモニウムカチオン、オクチルトリメチルアンモニウムカチオン、ドデシルトリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルメトキシエトキシメチルアンモニウムカチオン、ジメチルジプロピルアンモニウムカチオンおよびヘキサメトニウムカチオン等のアンモニウムカチオン類、1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、1,2,3−トリエチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−エチルイミダゾリニウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、4−エチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,2−ジエチル−3−メチルイミダゾリニウム、1,4−ジエチル−3−メチルイミダゾリニウム、1,2−ジエチル−3,4−ジメチルイミダゾリニウム、1,4−ジエチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、2,4−ジエチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、4,5−ジエチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、1−エチル−2,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、2−エチル−1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、4−エチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、1,2,3−トリエチル−4−メチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリエチル−2−メチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリエチル−5−メチルイミダゾリニウム、1,4,5−トリエチル−3−メチルイミダゾリニウム、2,3,4−トリエチル−1−メチルイミダゾリニウム、1,1−ジメチル−2−ヘプチルイミダゾリニウム、1,1−ジメチル−2−ドデシルイミダゾリニウム、1,1−ジメチルイミダゾリニウム、1,1,2−トリメチルイミダゾリニウム、1,1,2,4−テトラメチルイミダゾリニウム、1,1,2,4,5−ペンタメチルイミダゾリニウムおよび1−tert−ブチル−3−イソプロピルイミダゾリウムカチオン等のイミダゾリニウムカチオン類、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1,3−ジエチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、2−エチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、4−エチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,2−ジエチル−3−メチルイミダゾリウム、1,5−ジエチル−3−メチルイミダゾリウム、1,3−ジエチル−2−メチルイミダゾリウム、1,2,3−トリエチルイミダゾリウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3,4−トリメチルイミダゾリウム、2−エチル−1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、4−エチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1,2−ジエチル−3,4−ジメチルイミダゾリウム、2,4−ジエチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、4,5−ジエチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、3,4−ジエチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、2,3,4−トリエチル−1−メチル−イミダゾリウム、1,2,3−トリエチル−4−メチルイミダゾリウム、1,3,4−トリエチル−5−メチルイミダゾリウム、1,4,5−トリエチル−3−メチルイミダゾリウム、1,2,3,4−テトラエチルイミダゾリウム、1,1−ジメチル−2−ヘプチルイミダゾリウム、1,1−ジメチル−2−ドデシルイミダゾリウム、1,1−ジメチルイミダゾリウム、1,1,2−トリメチルイミダゾリウム、1,1,2,4−テトラメチルイミダゾリウム、1,2,3,4,5−ペンタメチルイミダゾリウム、1,1,2,4,5−ペンタメチルイミダゾリウム等のイミダゾリウムカチオン類、N,N−ジメチルピロリジニウムカチオン、N−メチル−N−エチルピロリジニウムカチオン、N−メチル−N−プロピルピロリジニウムカチオン等のピロリジニウムカチオン、N−メチルピリジニウムイオン、N−エチルピリジニウムカチオン、N−プロピルピリジニウムイオン、N−ブチルピリジニウムカチオン、1−エチル−2−メチルピリジニウム、1−ブチル−4−メチルピリジニウムおよび1−ブチル−2,4−ジメチルピリジニウム等のピリジニウムカチオン類、トリメチルスルホニウムカチオン、トリエチルスルホニウムカチオン、トリブチルスルホニウムカチオン、ジエチルメチルスルホニウムカチオン、ジメチルプロピルスルホニウムおよびジメチルヘキシルスルホニウム等のスルホニウムカチオン類、テトラメチルホスホニウムカチオン、テトラエチルホスホニウムカチオン、テトラプロピルホスホニウムカチオン、テトラブチルホスホニウムカチオン、テトラオクチルホスホニウムカチオン、テトラフェニルホスホニウムカチオン、トリメチルエチルホスホニウムカチオン、トリエチルメチルホスホニウムカチオン、ヘキシルトリメチルホスホニウムカチオン、トリメチルオクチルホスホニウムカチオン等のホスホニウムカチオンが挙げられる。
前記常温溶融塩のアニオン成分としては、アルコラートおよびフェノラートなどの水酸基含有有機化合物のプロトンが脱離したアニオンRO-;、チオレートおよびチオフェノラートなどのプロトンが脱離したアニオンRS-;、スルホン酸アニオンRSO3 -、カルボン酸アニオンRCOO-;、リン酸および亜リン酸の水酸基の一部が有機基で置換している含リン誘導体アニオンRx(OR)y(O)z-、(但し、x、y、zは0以上の整数で、かつ、x+y+2z=3またはx+y+2z=5の関係を満たすもの。);、置換ボレートアニオンRx(OR)y-、(但し、x、yは0以上の整数で、かつ、x+y=4の関係を満たすもの。);、置換アルミニウムアニオンRx(OR)yAl-、(但し、x、yは0以上の整数で、かつ、x+y=4の関係を満たすもの。);、窒素アニオン(EA)2-、カルボアニオン(EA)3-等の有機アニオン、ハロゲンイオンおよび含ハロゲンイオン等の無機アニオンなど、が挙げられる。これらの中でも、前記有機アニオンとしては、特に、RSO3 -、RCOO-、(RO2S)2-および(RO2S)3-が好ましく、無機アニオンとしては、含ハロゲンイオンとして、ClO4 -、BF4 -、AsF6 -及びPF6 -が好ましく、ハロゲンイオンとして、F-、Cl-、Br-およびI-が好ましい例として例示される。ここで、前記Rは、水素、アルキル基Cn2n-1−、アリール基(Rc)m−C65-m−、アラルキル基(Rc)m−C65-m−Cn2n−、アルケニル基Rc−CH=CH−Rc−、アラルケニル基(Rc)m−C65-m−CH=CH−Rc−、アルコキシアルキル基Rc−O−Cn2n−、アシルオキシアルキル基Rc−COO−Cn2n−から選ばれる基(前記Rにおいて、Rcは置換または無置換の、炭素数20以下のアルキル基、または水素であり、複数ある場合は互いに異なっても良い。mは1以上5以下の整数。nは1以上20以下の整数。)であり、これらは置換基を有していても良い。また、これらは環構造を有していてもよく、また、ヘテロ原子を含んでもよい。このRが分子内に2個以上ある場合は互いに同じであっても異なっていてもかまわない。EAは、水素原子または電子吸引基を示す。)
また前述Rの炭素上の水素原子の一部または全部がハロゲン原子に置換されているものも含まれ、特にフッ素原子に置換されているものは好ましい事例であり、Rがハロゲン原子そのものでも良い。
前記常温溶融塩におけるアニオン成分の中でも、二次電池とした場合に充放電特性を向上させる上で、少なくともフルオロスルホニル基を有するものを用いると、より好ましい。このようなアニオン成分として、フルオロスルホニル基を構成成分として含むものであれば良いが、例えば、前記含リン誘導体アニオン、前記置換ボレートアニオン、前記置換アルミニウムアニオン、前記カルボアニオンおよび前記窒素アニオンなどのアニオンにフルオロスルホニル基を含む基が挙げられる。さらに、常温溶融塩の電気化学的安定性から、好ましくは、フルオロスルホニル基を含む、カルボアニオン及び窒素アニオンが挙げられる。
さらに具体的には、下記式(2)〜(5)で表される構造を有するアニオンがより好ましい。
N(R1SO2)(FSO2- ・・・(2)
N(FSO22 - ・・・(3)
C(R1SO22(FSO2- ・・・(4)
C(R1SO2)(FSO22 - ・・・(5)
C(FSO23 - ・・・(6)
(R1は、パーフルオロアルキル基であり、直鎖状構造、分岐状構造および環状構造のいずれであっても良い。)
前記パーフルオロアルキル基としては、その構造中の炭素数に制限なく使用できるが、炭素数が多くなるとイオン伝導度が低下することがあり、1〜6個の炭素を有するパーフルオロアルキル基が好ましく、直鎖状構造、分岐状構造および環状構造のいずれの構造でも良く、いずれの構造も同じ効果を発現する。
前記電解質に用いるポリマーとしては、このポリマーを用いた電解質が電気化学的に安定で、イオン伝導度が高ければ特に限定されないが、例えば、アクリレート系のポリマーやポリフッ化ビニリデンなども使用することができる。さらに、そのポリマーが、重合性官能基を有するオニウムカチオンと重合性官能基を有する有機アニオンとから構成される塩モノマーを含んで合成されたポリマーである場合、該電解質は、イオン伝導度に優れることから良好な充放電特性も得られ、より好ましい。電解質としてのポリマーの含有量は、電解質中での好ましい下限値が0.1wt%、好ましい上限値が50wt%であり、より好ましい下限値1wt%、より好ましい上限値40wt%である。
前記難燃性電解質塩溶解剤としては、自己消火性を示し、かつ、電解質塩が共存した状態で電解質塩を溶解するのに寄与する化合物が挙げられ、リン酸エステル、ハロゲン化合物およびフォスファゼンなどが挙げられる。
前記セパレーターとしては、二次電池に使用される正極、負極のショートを防ぐものであれば、特に限定されないが、電気化学的に安定なものが好ましい。具体例を挙げると、ポリエチレン製セパレーター、ポリプロピレン製セパレーター、セルロース製セパレーター、不織布、無機系セパレーター、グラスフィルターなどを挙げることができる。電解質にポリマーを使用する場合は、その電解質がセパレーターの役目を兼ねることもでき、その場合、セパレーターは必要としない。
本発明の二次電池の製造方法としては、公知な方法が適用できるが、例えば、まず、前記正極および負極を、所定の形、大きさに切断して用意し、次いで、前記正極と負極を、前記セパレーターを介して貼りあわせ、それを単層セルとする。次いで、この単層セルの電極間に、注液などの方法により、前記電解質を注入する。あるいは、電極、セパレーターなどに予め電解質を浸して、重ねることによっても単層セルが得られる。このようにして得られたセルを、例えば、ポリエステルフィルム−アルミニウムフィルム−変性ポリオレフィンフィルムの三層構造のラミネートフィルムからなる外装体に挿入し封止して、二次電池が得られる。
前記セパレーターとして、前記塩モノマーを含んで合成されたポリマーを使用する場合は、ポリマー、リチウム塩および常温溶融塩を混合したものを使用できるが、作業性を向上する上で、テトラヒドロフラン、メタノールおよびアセトニトリルなどの低沸点の希釈溶媒で希釈して用いることができ、この場合、前記希釈溶媒を除去すれば良く、このポリマーを含んだ電解質を正極と負極の間に挟みこんだ状態の単層セルを作製し、同様に二次電池が作製できる。
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。
[実施例1]
<バインダーに用いるポリマーの合成>
2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸10.36g(50mmol)を、メタノール500ml/蒸留水4mlに溶解し、これに、炭酸銀8.28g(30mmol)を添加して、室温下で穏やかに4時間連続攪拌し、濾過後、無色透明の溶液を得た。この濾液に、101mmolのアクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロリドをメタノール100mlに溶解した溶液を、滴下し、反応させた。反応は定量的に進行した。反応生成物である塩化銀を濾別し、無色透明のメタノール溶液を回収した。この濾液をエバポレーターで減圧濃縮し、冷暗所で終日静置することにより、目的物を再結晶させ、無色透明の板状結晶を回収した。得られた塩モノマーは、1H−NMRにより生成物の確認を行い、所望の化合物(2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸アニオンとアクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウムカチオンの塩モノマー)が得られていることを確認した。
さらに、この塩モノマー10gをメタノール30mlに溶解させ、重合開始剤としてベンゾイルパーオキシド0.03gを添加し、充分脱気操作を行った後に、窒素気流下、60℃で60分間、加熱重合させた。反応液は、重合の進行に伴い増粘した。得られた反応溶液を1500mlのアセトン中に滴下すると、白色の固体が析出した。これを濾別し、60℃で2時間減圧乾燥させることによって、塩モノマーの重合体(ポリマー(1))6.5gを回収した。
還流管を備えたフラスコに、ポリマー(1)6.0g(13.2mmol)をメタノール/アセトニトリル(等体積量混合物)180mlに溶解させ、さらに、ジエチルアミン12ml(116mmol)を添加する。窒素雰囲気下、オイルバスを用いて60℃で6時間反応させた。反応後の溶液を、エバポレーターを用いて、溶媒と未反応のジエチルアミンを一部除去し、少し粘性のあるポリマー溶液を得た。この溶液を1500mlのアセトンを用いて再沈殿操作を行うと、白色固体状のポリマーが析出した。これを濾別し、110℃で2時間減圧乾燥させることによって、塩モノマーの重合体をアミン化合物と反応させたポリマー(ポリマー(2))2.8gを回収した。得られたポリマー(2)は、1H−NMRにより生成物の確認を行い、所望のポリマーが得られていることを確認した。
<負極の作製>
負極用活物質として住友ベークライト(株)製PR−50731を炭化したフェノール樹脂系炭素を90重量%、バインダーとして上記で得られたポリマー(2)を10重量%、を混合し、それを、負極活物質とポリマーの合計重量に対して0.9重量倍量程度のN−メチル−2−ピロリドン中に分散させて、二次電池電極用スラリーを調製した。このスラリーを、負極集電体として用いる厚み15μmの銅箔に、均一に塗布し、乾燥後、ロールプレス機で圧縮成形することで厚みが約70μmの負極(1)を得た。
<セルの作製>
上記で得られた負極(1)と、対極として金属リチウム、セパレーターとしてポリエチレン製のセパレーター、電解質として、N−メチル−N−プロピル−ピロリジニウム・ビス(フルオロスルホニル)イミドとLiN(CF3SO2)の混合液(混合比率:80wt%/20wt%)を用いて、充放電特性評価用のセルを作製した。
<充放電特性評価>
上記で得られたセルを用いて、25μA/cm2の電流密度、上限電圧2.5V、下限電圧0Vで、アルゴン雰囲気下、25℃で、充放電特性評価装置(北斗電工(株)製:HJR−1010mSM8)を用いて、充放電特性の評価を行った。充放電評価の測定条件は、充電を定電流−定電圧で2日間行い、放電を定電流で規定電圧まで行った。サイクル特性は、充放電を50サイクル行い、5回サイクル目の放電容量に対する50サイクル目の放電容量の容量維持率として調べた。このセルでの容量維持率は、98%であった。
[実施例2]
<正極(1)の作製>
正極用活物質として、LiCoO2を85重量%、導電剤としてのアセチレンブラックを5重量%と、バインダーとして、実施例1と同様にして得られたポリマー(2)を10重量%、を混合し、それをN−メチル−2−ピロリドン中に分散させて、二次電池電極用スラリーを調製した。このスラリーを、正極集電体として用いる厚み20μmのアルミニウム箔に、均一に塗布し、乾燥後、ロールプレス機で圧縮成形することで厚み70μmの正極(1)を得た。
<セルの作製>
上記で得られた正極(1)と、対極として金属リチウム、セパレーターとしてポリエチレン製のセパレーター、電解質として、N−メチル−N−プロピル−ピロリジニウム・ビス(フルオロスルホニル)イミドとLiN(CF3SO2)の混合液(混合比率:80wt%/20wt%)を用いて充放電特性評価用のセルを作製した。
<充放電特性評価>
上記で得られたセルを用いて、25μA/cm2の電流密度、上限電圧4.2V、下限電圧3.0Vで、アルゴン雰囲気下、25℃で、充放電特性評価装置(北斗電工(株)製:HJR−1010mSM8)を用いて充放電特性の評価を行った。サイクル特性は、実施例1と同様にして行ったところ、容量維持率は95%であった。
[実施例3]
<バインダーに用いるポリマーの合成>
実施例1と同様にして得たポリマー(1)6.0g(13.2mmol)をメタノール/アセトニトリル(等体積量混合物)24mlに溶解させ、これとは別にLiN(CF3SO2210gをメタノール/アセトニトリル(等体積量混合物)10mlに溶解させたものを準備し、その溶液6mlを上記のポリマー(1)の溶液に添加、混合し30分攪拌する。このようにして得られたポリマー溶液を2000mlの水に再沈殿操作を行うと、白色固体状のポリマーが析出した。これを濾別し、110℃で2時間減圧乾燥させることによって、塩モノマーの重合体をイオン成分により置換されたポリマー(ポリマー(3))3.6gを回収した。得られたポリマー(3)は、1H−NMRにより生成物の確認を行い、所望のポリマーが得られていることを確認した。
<負極(2)の作製>
実施例1の負極(1)の作製において、バインダーとしてポリマー(2)の代わりに、上記で得られたポリマー(3)を用いる以外は、負極(1)の作製と同様にして負極(2)を得た。
<セルの作製および評価>
実施例1において、負極(1)の代わりに、上記で得られた負極(2)を用いる以外は、実施例1と同様にして、セルを作製し、容量維持率を評価したところ97%であった。
[実施例4]
<負極(3)の作製>
実施例1の負極(1)の作製において、バインダーとして、ポリマー(2)の代わりに、実施例1と同様にして得たポリマー(1)を用いる以外は、負極(1)の作製と同様にして負極(3)を得た。
<セルの作製および評価>
実施例1において、負極(1)の代わりに、上記で得られた負極(3)を用いる以外は、実施例1と同様にして、セルを作製し、容量維持率を評価したところ92%であった。
[実施例5]
<バインダーに用いるポリマーの合成>
実施例3のポリマー(3)の合成において、LiN(CF3SO2210gの代わりに、N−メチル−N−プロピル−ピロリジニウム・ビス(フルオロスルホニル)イミド10gを用いる以外はポリマー(3)の合成方法と同様にしてポリマー(4)を得た。得られたポリマー(4)は、1H−NMRにより生成物の確認を行い、所望のポリマーが得られていることを確認した。
<負極(4)の作製>
実施例1の負極(1)の作製において、バインダーとして、ポリマー(2)の代わりに、上記で得られたポリマー(4)を用いる以外は、負極(1)の作製と同様にして負極(4)を得た。
<セルの作製および評価>
実施例1において、負極(1)の代わりに、上記で得られた負極(4)を用いる以外は、実施例1と同様にして、セルを作製し、容量維持率を評価したところ93%であった。
[実施例6]
<バインダーに用いるポリマーの合成>
実施例1のポリマー(2)の合成において、ジエチルアミン12mlの代わりに、n−ドデシルメルカプタン13.2gを用い、反応時間を12時間とする以外は、ポリマー(2)の合成方法と同様にして白色固体状のポリマー(5)を得た。得られたポリマー(5)は、1H−NMRにより生成物の確認を行い、所望のポリマーが得られていることを確認した。
<負極(5)の作製>
実施例1の負極(1)の作製において、バインダーとして、ポリマー(2)の代わりに、上記で得られたポリマー(5)を用いる以外は、負極(1)の作製と同様にして負極(5)を得た。
<セルの作製および評価>
実施例1において、負極(1)の代わりに、上記で得られた負極(5)を用いる以外は、実施例1と同様にして、セルを作製し、容量維持率を評価したところ93%であった。
[実施例7]
<負極(6)の作製>
実施例1の負極(1)の作製において、バインダーとして、ポリマー(2)の代わりに、実施例1と同様にして得られたポリマー(1)と市販のポリメタクリル酸メチルの混合物(混合比率80wt%:20wt%)を用いる以外は、負極(1)の作製と同様にして負極(6)を得た。
<セルの作製および評価>
実施例1において、負極(1)の代わりに上記で得られた負極(6)を用いる以外は、実施例1と同様にして、セルを作製し、容量維持率を評価したところ90%であった。
[実施例8]
<負極(7)の作製>
実施例1の負極(1)の作製において、住友ベークライト(株)製PR−50731を炭化したフェノール樹脂系炭素の代わりに天然黒鉛を用いる以外は、負極(1)の合成と同様にして負極(7)を得た。
<セルの作製および評価>
実施例1において、負極(1)の代わりに負極(7)を用いる以外は、実施例1と同様にしてセルを作製し、充放電特性評価は、定電流充電―定電流放電で規定電圧までの充放電を行い、容量維持率は実施例1と同様に行ったところ93%であった。
[実施例9]
<セルの作製および評価>
実施例1のセルの作製において、電解質として、N−メチル−N−プロピル−ピロリジニウム・ビス(フルオロスルホニル)イミドとLiN(CF3SO2)の混合液(混合比率:80wt%/20wt%)の代わりに、エチレンカーボネート/ジエチルカーボネート(体積混合比1/1)にLiClO4を1mol/Lとなるように調製した電解質を用いる以外は、実施例1と同様にして、セルを作製し、容量維持率を評価したところ97%であった。
[実施例10]
<正極(2)の作製>
実施例2の正極(1)の作製において、LiCoO2の代わりにLiMn24を用いる以外は、正極(1)の作製と同様にして正極(2)を得た。
<セルの作製および評価>
実施例2において、正極(1)の代わりに正極(2)を用いる以外は、実施例2と同様にして、セルを作製し、容量維持率を評価したところ92%であった。
[実施例11]
<セルの作製および評価>
実施例1において、ポリエチレン製のセパレーターとN−メチル−N−プロピル−ピロリジニウム・ビス(フルオロスルホニル)イミドとLiN(CF3SO2)の混合液(混合比率:80wt%/20wt%)からなる電解質の代わりに、N−メチル−N−プロピル−ピロリジニウム・ビス(フルオロスルホニル)イミドとLiN(CF3SO2)とバインダー用に合成したポリマー(3)(混合比率:65wt%/25wt%/10wt%)からなるポリマー電解質を用いる以外は実施例1と同様にして、セルを作製し、容量維持率を評価したところ91%であった。
[実施例12]
<セルの作製および評価>
実施例1と同様にして得られた負極(1)と、実施例2と同様にして得られた正極(1)を電極とし、セパレーターとしてポリエチレン製のセパレーター、電解質として、N−メチル−N−プロピル−ピロリジニウム・ビス(フルオロスルホニル)イミドとLiN(CF3SO2)の混合液(混合比率:80wt%/20wt%)を用いて、充放電特性評価用のセルを作製した。
<充放電特性評価>
上記で得られたセルを用いて、25μA/cm2の電流密度、上限電圧4.1V、下限電圧3.0Vで、アルゴン雰囲気下、25℃で、充放電特性評価装置(北斗電工(株)製:HJR−1010mSM8)を用いて充放電特性の評価を行った。サイクル特性は、実施例1と同様にして行ったところ、容量維持率は98%であった。
[比較例1]
実施例1の負極(1)の作製において、ポリマー(2)を10重量%使用するところを、ポリフッ化ビニリデンバインダーを8重量%使用する以外は、負極(1)の作製方法と同様にして負極(7)を作製し、実施例1のセルの作製において、負極(1)の代わりに、上記で得た負極(7)を用いる以外は、実施例1と同様にして、セルを作製し、容量維持率を評価したところ71%であった。
本発明によれば、優れた充放電特性を示す二次電池を提供することが可能であり、特に、リチウム二次電池として有効である。このようなリチウム二次電池が使用される分野で利用することができ、具体的には、ポータブル電子機器などが挙げられる。

Claims (7)

  1. 重合性官能基を有するオニウムカチオンと重合性官能基を有する有機アニオンとから構成される塩モノマーを用いて合成されたポリマーを含有する二次電池電極用バインダー。
  2. 前記ポリマー分子内に未反応で残存する前記重合性官能基を、反応又は置換させることにより、該重合性官能基の反応性を消失させたポリマーを含む請求項1に記載の二次電池電極用バインダー。
  3. 前記置換させることにより、該重合性官能基の反応性を消失させたポリマーが、前記ポリマー分子内に未反応で残存する前記重合性官能基を有するオニウムカチオン基又は前記重合性官能基を有する有機アニオン基における重合性官能基を、アミン化合物又は含硫黄化合物と反応させたポリマーである請求項2に記載の二次電池電極用バインダー。
  4. 前記置換させることにより、該重合性官能基の反応性を消失させたポリマーが、前記ポリマー分子内に未反応で残存する前記重合性官能基を有するオニウムカチオン基又は前記重合性官能基を有する有機アニオン基を、イオン交換化合物により置換されたポリマーである請求項2に記載の二次電池電極用バインダー。
  5. 前記イオン交換化合物が、リチウム塩である請求項4に記載の二次電池電極用バインダー。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のバインダー、電極用活物質を必須成分として得られる二次電池用電極。
  7. 請求項6に記載の二次電池用電極より構成される、正極および/または負極、ならびに電解質を含んで構成される二次電池。
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