JP2009154717A - 車両用センサの取付構造および取付方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ドアパネル3は、大径孔部11と大径孔部11の内径よりも幅の狭い長溝孔部12とを有する取付孔10を備え、センサハウジング20は、圧力センサ25を保持する保持ハウジング部22と、大径孔部11に挿入可能な挿入突部29および長溝孔部12の外側に係合可能なボルト28に螺合可能なナット27を有する取付ハウジング部23とを備え、挿入突部29が大径孔部11に挿入され、ボルト28のヘッド部28bが長溝孔部12の周囲のドアパネル3内面3bに係合するとともに、ボルト28の雄ねじ部28aが取付ハウジング部23のナット27に締結されことによって、センサハウジング20をドアパネル3に取り付ける。
【選択図】図3
Description
また、センサハウジング取付時には前記センサハウジングに遮られて前記ドアパネル側の取付孔が目視できないため、作業完了後に確実に組み込まれていることを確認する工程が必要であった。
さらに、ウェルドナットを前記ドアパネルに溶接固定するため、板厚の薄いドアパネルの場合には変形が生じ、その変形によって生じたドアパネルのバラツキがセンサの取り付け性に影響を与えることも考えられた。
請求項1に係る発明は、車体のパネル部材(例えば、後述する実施例におけるドアパネル3)にセンサハウジング(例えば、後述する実施例におけるセンサハウジング20)を介して車両用センサ(例えば、後述する実施例における圧力センサ25)を取り付ける車両用センサの取付構造において、
前記パネル部材は、大径孔部(例えば、後述する実施例における大径孔部11)と該大径孔部に連なり該大径孔部の内径よりも幅の狭い長溝孔部(例えば、後述する実施例における長溝孔部12)とを有する取付孔(例えば、後述する実施例における取付孔10)を備え、
前記センサハウジングは、前記車両用センサを保持する保持ハウジング部(例えば、後述する実施例における保持ハウジング部22)と、前記パネル部材の前記大径孔部に挿入可能な挿入突部(例えば、後述する実施例における挿入突部29)、および前記パネル部材における前記長溝孔部の外側に係合可能な締結手段(例えば、後述する実施例におけるボルト28)に締着可能な締着部(例えば、後述する実施例におけるナット27)を有する取付ハウジング部(例えば、後述する実施例における取付ハウジング部23)とを備え、
前記センサハウジングの前記挿入突部が前記パネル部材の大径孔部に挿入され、前記締結手段が前記パネル部材における前記長溝孔部の外側に係合するとともに前記センサハウジングの締着部に締結されることによって、前記センサハウジングが前記パネル部材に取り付けられることを特徴とする車両用センサの取付構造である。
このように構成することにより、1つの締着手段によってセンサハウジングをパネル部材に固定することができる。
このように構成することにより、センサハウジングをパネル部材に容易に位置決めすることができるとともに、センサハウジングを廻り止めすることができる。
このように構成することにより、保持ハウジング部とパネル部材が干渉するのを防止することができ、保持ハウジング部が振動したときにも保持ハウジング部がパネル部材と干渉することがない。
このように構成することにより、締結手段による締結前に、センサハウジングをパネル部材に仮保持することができる。
このように構成することにより、フック部の大径孔部への挿入を容易に行うことができる。
このように構成することにより、車両用センサが自重により下方に下がったときに、締着手段が長溝孔部の下端に突き合って止まり、締結手段を確実に車体のパネルに係合させることができる。
前記パネル部材に、大径孔部(例えば、後述する実施例における大径孔部11)と該大径孔部に連なり該大径孔部の内径よりも幅の狭い長溝孔部(例えば、後述する実施例における長溝孔部12)とを有する取付孔(例えば、後述する実施例における取付孔10)を設けておき、
前記センサハウジングには、前記パネル部材の前記大径孔部に挿入可能で前記パネル部材の裏面に係合可能なフック部を備えた挿入突部(例えば、後述する実施例における挿入突部29)と、締着部(例えば、後述する実施例におけるナット27)とを設けておき、
前記センサハウジングの締着部に締着可能な結合部(例えば、後述する実施例における雄ねじ部28a)と前記パネル部材の取付孔の長溝孔部を挿通不能で大径孔部を挿通可能な係止部(例えば、後述する実施例におけるヘッド部28b)とを有する締結手段(例えば、後述する実施例におけるボルト28)を用意し、
予め前記センサハウジングに前記車両用センサを装着し、
前記締結手段の結合部を前記センサハウジングの前記締着部に緩めに締着して該締結手段を前記センサハウジングに仮装着し、前記センサハウジングに仮装着された前記締結手段の前記係止部を前記パネル部材の前記大径孔部に挿通させた後、前記締結手段の結合部を前記長溝孔部に通過させることにより、前記係止部を前記長溝孔部の周りの前記パネル部材の裏面に係合し、さらに、挿入突部のフック部を前記大径孔部に挿通させて前記パネル部材の裏面に係合して、前記センサハウジングを前記パネル部材に仮保持し、
その後、前記締結手段を前記締着部に締め込むことによって前記センサハウジングを前記パネル部材に締結することを特徴とする車両用センサの取付方法である。
このように構成することにより、センサハウジングをパネル部材に仮保持することができ、この後で、パネル部材においてセンサハウジングが取り付けられている側と反対の側から締結手段を締結することができる。
初めに、この発明に係る車両用センサの取付構造および取付方法の実施例1を図1から図4の図面を参照して説明する。
図1の概略断面図に示すように、車両のドア1は、車外側に配置される鋼板製のドアスキン2と、ドアスキン2に対して車室側に配置される鋼板製のドアパネル(車体のパネル部材)3と、ドアパネル3に対して車室側に配置される樹脂等非金属製のドアライニング4と、を備え、ドアスキン2とドアパネル3との間に閉空間5が形成されている。また、閉空間5内にはドアウィンドウガラス6が昇降可能に設置されており、このドアウィンドウガラス6によって図示しないドア1の開口が開閉されるようになっている。
ドアパネル3には、閉空間5内の圧力を検出するための圧力センサ(車両用センサ)25がセンサハウジング20を介して閉空間5に臨ませて取り付けられており、この圧力センサ25によって側突荷重が検出される。
保持ハウジング部22には、閉空間5内の圧力を検出する圧力センサ25が隙間7に臨んで保持されている。
前述したドアパネル3の長溝孔部12の横幅Wは、ボルト28の雄ねじ部(結合部)28aを挿通可能とし且つボルト28のヘッド部(係止部)28bを挿通不能とする寸法に設定されており、ドアパネル3の大径孔部11の内径Dは、ボルト28のヘッド部28bを挿通可能にする寸法に設定されている。
また、取付ハウジング部23のドアパネル対向面32には、挿入突部29の周囲であってナット27と干渉しない領域に、ゴム等の弾性材からなるパッキン31が取り付けられている。
初めに、センサハウジング20のナット27にボルト28を仮装着する。詳述すると、図3(A)に示すように、挿入突部29が設けられている側からナット27にボルト28を螺合し、ボルト28のヘッド部28bとナット27との間にドアパネル3の板厚よりも若干大きい隙間が生じるような位置まで、締め込む(半締結状態)。
次に、この発明に係る車両用センサの取付構造および取付方法の実施例2を図5から図7の図面を参照して説明する。
実施例2のセンサハウジング20が実施例1のものと相違する点は、取付ハウジング部23における挿入突部29の構造だけであり、その他の構成は実施例1のものと同じである。以下、相違点についてだけ説明し、実施例1と同一態様部分については同一符号を付して説明を省略する。
しかしながら、実施例1の場合と異なり、実施例2における挿入突部29は、固定突片41と弾性突片42とから構成されている。
つまり、フック部47は、挿入突部29においてナット27から離間する側に設けられており、フック部47には、先端に向かって先細り形状をなすガイド部50が設けられている。
初めに、センサハウジング20のナット27にボルト28を仮装着する(半締結状態)。ボルト28の仮装着手順は実施例1の場合と同様であるので説明を省略する。
次に、ドアパネル3の外面3a側から、センサハウジング20に仮装着したボルト28のヘッド部28bを、ドアパネル3の大径孔部11に挿通した後、ボルト28の雄ねじ部28aを長溝孔部12に通過させ、雄ねじ部28aが長溝孔部12の下端に突き当たるまでセンサハウジング20を自重により下方へ移動していく。雄ねじ部28aが長溝孔部12に挿入されると、ボルト28のヘッド部28bが長溝孔部12の周囲のドアパネル3の内面3bに係合する。この実施例では、長溝孔部12を大径孔部11の下に設けているので、センサハウジング20が自重により下方に下がったときに、ボルト28の雄ねじ部28aが長溝孔部12の下端に突き合って止まり、ヘッド部28bを確実にドアパネル3の内面3bに係合させることができる。
なお、センサハウジング20を下方移動するときには、図7(A)に示すように、取付ハウジング部23よりも保持ハウジング部22の方がドアパネル3に接近する姿勢となるようにセンサハウジング20を傾けながら行う。
この場合に、挿入突部29の固定突片41は干渉することなく大径孔部11に挿入可能であるのに対して、挿入突部29の弾性突片42はフック部47の先端部分だけは干渉せず大径孔部11に挿入可能であるが、それよりもアーム部46側は大径孔部11の内周面と干渉する。しかしながら、前述したように弾性突片42はフック部47側を上下方向に弾性的に撓ませることが可能であり、且つ、フック部47のガイド部50が先細りのテーパ状をなしているので、雄ねじ部28aを長溝孔部12の下端に突き当てた状態でセンサハウジング20をドアパネル3と平行になるように回転させていくと、フック部47のガイド部50が大径孔部11の内周面に押圧されることによって、弾性突片42はフック部47側を下方に撓ませるように弾性変形しながら、ガイド部50に案内されて大径孔部11に挿入されていく。
そして、フック部47が大径孔部11を完全に通過すると、アーム部46が弾性復帰する。その結果、図7(B)に示すように、アーム部46の外周面が大径孔部11の内周面に接近して位置するとともに、フック部47がドアパネル3の内面3bに係合する。
なお、この発明は前述した実施例に限られるものではない。
例えば、締結手段はボルトに限るものではなく、例えばタッピングスクリューであってもよい。
また、車両用センサは圧力センサに限らず、加速度センサなど種々のセンサが可能であり、また、センサが取り付けられる車体のパネルもドアパネルに限るものではない。
10 取付孔
11 大径孔部
12 長溝孔部
20 センサハウジング
22 保持ハウジング部
23 取付ハウジング部
24 段部
25 圧力センサ(車両用センサ)
27 ナット(締着部)
28 ボルト(締結手段)
28a 雄ねじ部(結合部)
28b ヘッド部(係止部)
29 挿入突部
47 フック部
50 ガイド部
Claims (7)
- 車体のパネル部材にセンサハウジングを介して車両用センサを取り付ける車両用センサの取付構造において、
前記パネル部材は、大径孔部と該大径孔部に連なり該大径孔部の内径よりも幅の狭い長溝孔部とを有する取付孔を備え、
前記センサハウジングは、前記車両用センサを保持する保持ハウジング部と、前記パネル部材の前記大径孔部に挿入可能な挿入突部、および前記パネル部材における前記長溝孔部の外側に係合可能な締結手段に締着可能な締着部を有する取付ハウジング部とを備え、
前記センサハウジングの前記挿入突部が前記パネル部材の大径孔部に挿入され、前記締結手段が前記パネル部材における前記長溝孔部の外側に係合するとともに前記センサハウジングの締着部に締結されることによって、前記センサハウジングが前記パネル部材に取り付けられることを特徴とする車両用センサの取付構造。 - 前記締結手段が半締結状態のときであって、前記挿入突部が前記大径孔部に挿入され前記締結手段が前記長溝孔部に挿入された状態のときに、前記センサハウジングがパネル部材に対して移動不能となるように前記取付孔の大きさが設定されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用センサの取付構造。
- 前記センサハウジングの前記保持ハウジング部を前記パネル部材に当接して固定したときに前記センサハウジングの前記取付ハウジング部が前記パネル部材から離間して配置されるように、前記保持ハウジング部と前記取付ハウジング部とを段違いに配置して段部により連結したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用センサの取付構造。
- 前記挿入突部における前記締着部から離間する側に、車両用センサ取付側から見た前記パネル部材の裏面に係合するフック部が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両用センサの取付構造。
- 前記フック部は前記締着部に接近する方向に弾性的に撓むことが可能であり、該フック部には先端に向かって先細り形状をなすガイド部が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の車両用センサの取付構造。
- 前記パネル部材を使用姿勢にしたときに、前記大径孔部が上側に配置され、前記長溝孔部が下側に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の車両用センサの取付構造。
- 車体のパネル部材にセンサハウジングを介して車両用センサを取り付ける車両用センサの取付方法において、
前記パネル部材に、大径孔部と該大径孔部に連なり該大径孔部の内径よりも幅の狭い長溝孔部とを有する取付孔を設けておき、
前記センサハウジングには、前記パネル部材の前記大径孔部に挿入可能で前記パネル部材の裏面に係合可能なフック部を備えた挿入突部と、締着部とを設けておき、
前記センサハウジングの締着部に締着可能な結合部と前記パネル部材の取付孔の長溝孔部を挿通不能で大径孔部を挿通可能な係止部とを有する締結手段を用意し、
予め前記センサハウジングに前記車両用センサを装着し、
前記締結手段の結合部を前記センサハウジングの前記締着部に緩めに締着して該締結手段を前記センサハウジングに仮装着し、前記センサハウジングに仮装着された前記締結手段の前記係止部を前記パネル部材の前記大径孔部に挿通させた後、前記締結手段の結合部を前記長溝孔部に通過させることにより、前記係止部を前記長溝孔部の周りの前記パネル部材の裏面に係合し、さらに、挿入突部のフック部を前記大径孔部に挿通させて前記パネル部材の裏面に係合して、前記センサハウジングを前記パネル部材に仮保持し、
その後、前記締結手段を前記締着部に締め込むことによって前記センサハウジングを前記パネル部材に締結することを特徴とする車両用センサの取付方法。
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