JP2009154536A - 成型体の離型性評価方法及び成型体の製造方法 - Google Patents

成型体の離型性評価方法及び成型体の製造方法 Download PDF

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【課題】連続成型を行いながら離型性を評価することができる成型体の離型性評価方法及び成形用金型からの離型性が良好で、支障なく連続成形を行うことができる成型体の製造方法を提供する。
【解決手段】成型用樹脂組成物を金属板2上でトランスファー成型し、得られた成型体1を前記金属板から剥離して、前記成型体の表面自由エネルギーを測定し、表面自由エネルギーが10mJ/m以上30mJ/m以下の場合を離型性良好と判断する成型体の離型性評価方法。
【選択図】図3

Description

本発明は、成型体の生産管理上の性能を悪くすることなく離型性を簡便かつ定量的に評価する成型体の離型性評価方法及び成型体の製造方法に関する。
半導体素子を半導体封止用材料で封止する場合、生産性の点から多数ショット連続して生産する必要がある。従って、生産性の目安として成型体の硬化物の金型からの離型性の良悪が問題となってくる。
半導体封止用成型材料の離型性を評価する1つの方法としては、金属平板上に成型材料をトランスファー成型しその成型体を前記金属板から剥離することを100回繰り返した後の前記金属板の水との接触角をθ100とし、前記トランスファー成型前の金属平板表面の水との接触角をθとしたとき、(θ−θ100)/θ≦0.1のときに離型性が良好であると確認する評価方法がある(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、この方法では、接触角を測定する際に金属平板を冷ましてしまうので再び金属平板を温めるまでには時間がかかる。
また、連続成型を行いながら離型性を評価することができないので生産管理上の性能が上がらないという問題があった。
特開2007−045884号公報
本発明は、連続成型を行いながら離型性を評価することができる成型体の離型性評価方法及び成形用金型からの離型性が良好で、支障なく連続成形を行うことができる成型体の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記の目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、成型体と金属平板の界面にワックスが浮き出すことに着目し、封止された金属平板を直接引き抜き、その成型体側の表面自由エネルギーを求めることによって定量的かつ簡便な測定を実現し、生産管理上の性能を上げる評価を行うことができることを見出すと共に、金型内面と成型体間の相互作用力は、成型体に蒸留水、有機溶媒、液状シリコーン等を滴下した際の接触角θのcosθと相関しており、成型用樹脂組成物を用いてトランスファー成形したときの成型体の表面自由エネルギーの変動が、成型体の成形用金型からの離型性を示す指標となることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、成型用樹脂組成物を金属板上でトランスファー成型し、その成型体を前記金属板から剥離して、その成型体の表面自由エネルギーを測定することを特徴とする成型体の離型性評価方法に関する。表面自由エネルギーが10mJ/m以上30mJ/m以下の場合を離型性良好と判断する工程を備えていてもよい。
また、本発明は、上記表面自由エネルギー測定による評価が、成型体と3種類の液体との接触角により行うものである上記の成型体の離型性評価方法に関する。
また、本発明は、上記3種類の液体が、超純水、ホルムアミド、及びグリセリンである上記の成型体の離型性評価方法に関する。
さらに、本発明は、成型用樹脂組成物をトランスファー成型する工程と、その成型体の超純水、ホルムアミド、及びグリセリンとの接触角を測定する工程と、上記測定の結果に基づいて上記成型体を選別する工程とを有することを特徴とする成型体の製造方法に関する。
本発明によれば、連続成型を行いながら離型性を評価することができる成型体の離型性評価方法及び成形用金型からの離型性が良好で、支障なく連続成形を行うことができる成型体の製造方法を提供することができる。
本発明において、剪断離型力は、離型性の観点から0.2MPa以下であることが好ましく、0.2MPaを超えると好ましくない。せん断離型力は、成形性の観点から150Kpa以下が好ましく、100Kpa以下がより好ましい。せん断離型力が10ショット以内に200KPa以下となる封止用エポキシ樹脂成形材料を用いることにより、半導体装置の製造において、ゲートブレイク等金型離れの不良を低減することが可能となる。この時、せん断離型力が10ショット以内に200KPa以下となることが必要であるが、100KPa以下となることがより好ましく、50KPa以下となることがさらに好ましい。
また、表面自由エネルギーは離型性の観点から10mJ/m以上であることが好ましく、30mJ/m以下であることが好ましい、より好ましくは25mJ/m以下であり、さらに好ましくは20mJ/m以下である。
しかし、表面自由エネルギーが10mJ/m未満では、リードフレームと樹脂との接着力が低下する傾向がある。
また、表面自由エネルギーが30mJ/mを超えると、成型体内部に離型剤が存在するために離型性が低下する傾向がある。
本発明による成型体の離型性評価方法は、該成型用樹脂組成物を、成型用金型を用いて所定の硬化条件、例えば180℃で90秒間の条件でトランスファー成形し、その成型体を前記金型から離型した後の前記成型体の液体、例えば、超純水、ホルムアミド、グリセリン等との接触角を測定して表面自由エネルギーを求めるものである。その表面自由エネルギーが所定の範囲内にあるときは離型性が良いと評価し、所定の範囲内にないときは成型用金型からの離型性が悪く、連続成形が困難になると評価する。
本発明における接触角とは、固体面上においた液滴の表面と固体面との交点において、液滴に引いた接線と固体面とのなす角で、液を含む側の角を接触角と言う。固体表面が液体に濡れると新たに固体−液体の界面が生じ、固体表面の液体が作る接触角をθとすると図1のように、固体の表面張力γ、液体の表面張力γ、固体−液体の界面張力γSLとの間にはYoungの式γ=γSL+γcosθ‥‥(1)が成立する。
γとθは実測可能であり、γcosθは湿潤張力と呼ばれこの値は自由エネルギーで表わした“濡れ”の尺度とみることができる。このような接触角を測定する方法の一つとして、水滴が球の一部と見なせる場合にはθ/2法があり、その原理を以下に述べる。図2は原理説明図である。
図2に示すように、θ/2法は液滴の左右端点と頂点を結ぶ直線の固体表面に対する角度から接触角を求める。接触角は水滴の頂点の高さとしてh、水滴の半径としてrを測定し、θ/2=arctan(h/r)=θによりθを求めることができる。
Dupreの式より液体と固体間の付着仕事(自由エネルギー)をWSLとすると
SL=γ+γ−γSL‥‥(2)と表される。(1)式を(2)式に代入するとYoung−Dupreの式、
SL=γ(1+cosθ)‥‥(3)が得られる。WSLが大きくなるほど濡らしやすく、θ=0のとき濡れ拡張を生じ液体は完全に固体表面を湿らす。この原理を用いた固体の表面エネルギーを求める式がいくつか提出されている。
酸-塩基法では、固体および液体の表面自由エネルギーはLifshitz -van der Waals成分(固体液体間のファンデルワールス力:γLW)とLewis酸-塩基成分(Lewis酸-Lewis塩基間の表面自由エネルギー:γAB)との和γTotal = γLWAB‥‥(4)で表される。γLWは、分散力成分(ロンドン分散力(ファンデルワールス力):γd )と誘起力成分(誘起力(永久双極子−誘起双極子の静電引力):γi )と極性成分(誘起力(永久双極子−誘起双極子の静電引力:γp )との和γLWd i p‥‥(5)で表される。固液界面においては、γSL=γSL −2 (γS LWγL LW)1/2‥‥(6)で表される。
また、γABは、
γAB = 2 (γ+γ)1/2‥‥(7)で表され、γ+、γは電子受容成分および電子供与成分である。固液界面においては、γAB = −2 (γS +γL )1/2 − 2 (γS γL +)1/2‥‥(8)で表される。
よって、(4)式は(6)及び(8)式より、
γSL Total = γLWAB = γSL − 2 (γS LWγL LW)1/2−2 (γS +γL )1/2 − 2 (γS γL +)1/2 ‥‥(9)で表される。
γ LWは固体のLifshitz -van der Waals成分、γ LWは液体のLifshitz -van der Waals成分、γ は固体の電子受容成分(または酸性成分)、γ は液体の電子供与成分(塩基成分)、γ は固体の電子供与成分(塩基成分)、γ は液体の電子受容成分(または酸性成分)である。
今、ある固体について接触角又は付着仕事を測定すると、
SL=2(γ LWγ LW1/2+2(γ γ 1/2+2(γ γ 1/2 ‥‥(10)さらに、
(γ LWγ LW1/2+(γ γ 1/2+(γ γ 1/2=γ Total+(1+cosθ)/2‥‥(11)となる。同一の固体表面上において表面張力の異なる3種類の液体との接触角を測定する必要がある。
ここで、x≡(γ LW1/2、y≡(γ 1/2、z≡(γ 1/2として3種類の液体を液体1、液体2、液体3とすると、
≡(γ LW1/2、b≡(γ 1/2、c≡(γ 1/2、d≡(γL1 Total+(1+cosθL1))/2
≡(γ LW1/2、b≡(γ 1/2、c≡(γ 1/2、d≡(γL2 Total+(1+cosθL2))/2
≡(γ LW1/2、b≡(γ 1/2、c≡(γ 1/2、d≡(γL3 Total+(1+cosθL3))/2と表される。よって、
x+by+cz=d‥‥(12)
x+by+cz=d‥‥(13)
x+by+cz=d‥‥(14)となる。
ここで、例えば、液体1を超純水、液体2をホルムアミド、液体3をグリセリンとし、(12)〜(14)式に各液体のLifshitz -van der Waals成分の文献値を代入すると、
4.67x+5.05y+5.05z=(72.8+(1+cosθL1))/2‥‥(15)
6.24x+1.52y+6.29z=(58.1+(1+cosθL2))/2‥‥(16)、及び
5.83x+1.97y+7.58z=(63.9+(1+cosθL3))/2‥‥(17)となる。ここで、3種類の液体と成型体との接触角を測定することでx、y、zが求まる。よって、γ LW=x、γ =y、γ =z、γ AB=2yzなのでγTotal=γLW+γABより固体の表面自由エネルギーγTotalが算出される。
また、(9)式の代わりに以下の式を用いても固体の表面自由エネルギーγTotalが算出される。
Fowkesの式では、γSL=γ+γ−2(γ −γ 1/2と表される。
また、Owensの式では、γSL=γ+γ−2(γ −γ 1/2−2(γ −γ 1/2と表わされる。
また、Kaebleの式では、γSL=γ+γ−2(γ −γ 1/2−2(γ −γ 1/2と表わされる。
また、ZeHlemoyerの式では、γSL=γ+γ−(γ +γ )と表される。
また、Wuの式では、γSL=γ+γ−4γ γ )/(γ +γ )−4γ γ /(γ +γ )と表される。
さらに、Kitazaki−Hataの式では、γSL=γ+γ−2(γ −γ 1/2−2(γ −γ 1/2−2(γ γ 1/2と表される。以上のように固体の表面エネルギーの各成分は表面張力の異なる2種の液体による接触角を測定することにより求めることができる。
本発明の成型用樹脂組成物を構成する各成分としては、(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化触媒、(D)無機充填剤、(E)白色顔料、(F)カップリング剤及び(G)酸化防止剤を含むものが好ましい。
成型用樹脂組成物の(A)成分であるエポキシ樹脂としては、電子部品封止用エポキシ樹脂成形材料で一般に使用されているものを用いることができ、それを例示すれば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂をはじめとするフェノール類とアルデヒド類のノボラック樹脂をエポキシ化したもの、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、アルキル置換ビスフェノール等のジグリシジルエーテル、ジアミノジフェニルメタン、イソシアヌル酸等のポリアミンとエピクロルヒドリンの反応により得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂、オレフィン結合を過酢酸等の過酸で酸化して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂及び脂環族エポキシ樹脂などが挙げられ、これらを適宜何種類でも併用することができる。
また、これらのうち比較的着色のないものが好ましく、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート等を挙げることができる。
成型用樹脂組成物の(B)成分である硬化剤としては、エポキシ樹脂と反応するものであれば、特に制限なく用いることができるが、比較的着色のないものが好ましい。例えば、酸無水物硬化剤、フェノール系硬化剤等が挙げられる。
酸無水物系硬化剤としては、例えば、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、無水ナジック酸、無水グルタル酸、無水ジメチルグルタル酸、無水ジエチルグルタル酸、無水コハク酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。
これら酸無水物の中では、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水グルタル酸、無水ジメチルグルタル酸、無水ジエチルグルタル酸等を用いることが好ましい。酸無水物系硬化剤は、その分子量が、100〜200程度のものが好ましく、また無色ないし淡黄色の酸無水物が好ましい。
これらの硬化剤は単独で用いても、2種以上併用しても良い。エポキシ樹脂と、硬化剤の配合比は、エポキシ樹脂中のエポキシ基1当量に対して、硬化剤におけるエポキシ基との反応可能な活性基(酸無水物基又は水酸基)が0.5〜1.5当量、さらには、0.7〜1.2当量となるような割合であることが好ましい。活性基が0.5当量未満の場合には、エポキシ樹脂組成物の硬化速度が遅くなると共に、得られる硬化体のガラス転移温度が低くなる場合があり、一方1.5当量を超える場合には、耐湿性が低下する場合がある。
成型用樹脂組成物の(C)成分である硬化促進剤としては、特に制限はないが、例えば、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、トリエチレンジアミン、トリ−2,4,6−ジメチルアミノメチルフェノール等の3級アミン類、2−エチル−4メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、テトラ−n−ブチルホスホニウム−o,o−ジエチルホスホロジチオエート、テトラ−n−ブチルホスホニウム−テトラフルオロボレート、テトラ−n−ブチルホスホニウム−テトラフェニルボレート等のリン化合物、4級アンモニウム塩、有機金属塩類及びこれらの誘導体などが挙げられる。これらは単独で使用してもよく又は併用してもよい。これらの硬化促進剤の中では、3級アミン類、イミダゾール類、リン化合物を用いることが好ましい。
硬化促進剤の含有率は、エポキシ樹脂に対して、0.01〜8.0重量%であることが好ましく、0.1〜3.0重量%であることがより好ましい。硬化促進剤の含有率が、0.01%重量%未満では、十分な硬化促進効果を得られない場合があり、また、8.0重量%を超えると、得られる着色体に変色が見られる場合がある
成型用樹脂組成物の(D)成分である無機充填材としては、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウムからなる群の中から選ばれる少なくとも1種以上を用いることができるが、熱伝導性、光反射特性、成型性、難燃性の点からシリカ、アルミナ、酸化アンチモン、水酸化アルミニウムのうち2種類以上の混合物が好ましい。
無機の充填材の充填量は、樹脂組成物中、10体積%〜85体積%の範囲であることが好ましい。10体積%未満であると光反射特性が十分でない傾向にあり、85体積%を超えると成型性が悪くなり基板の作製が困難となる傾向がある。
また、無機充填材の粒径は特に制限はないが、白色顔料とのパッキングが効率良くなるように1〜100μmの範囲のものを用いることが好ましい。
成型用樹脂組成物の(E)成分である白色顔料の粒径は、中心粒径が1〜50μmの範囲にあることが好ましく、1μm未満であると粒子が凝集しやすく分散性が悪くなる傾向があり、50μmを超えると反射特性が十分に得られなくなる傾向がある。
上記(D)成分の無機充填材と上記(E)成分の白色顔料の合計配合量は、特に制限はないが、樹脂組成物全体に対して、充填量が10〜85体積%の範囲であることが好ましく、10体積%未満であると光反射特性が十分でない傾向があり、85体積%を超えると成型性が悪くなり基板の作製が困難となる傾向がある。
成型用樹脂組成物の(F)成分であるカップリング剤としては、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤等があり、シランカップリング剤としては、一般にエポキシシラン系、アミノシラン系、カチオニックシラン系、ビニルシラン系、アクリルシラン系、メルカプトシラン系及びこれらの複合系などが任意の付着量で多々用いられる。カップリング剤の種類や処理条件は特に制限はないが、カップリング剤の付着量は5重量%以下が好ましい。
成型用樹脂組成物の(G)成分である酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤、リン系酸化防止剤等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく又は併用してもよい。これらの酸化防止剤の中では、リン系酸化防止剤を用いることが好ましい。白色顔料の充填量は、成形用樹脂組成物中、10体積%〜85体積%の範囲が好ましくい。10体積%未満であると光反射特性が十分でない傾向があり、85体積%を超えると成型性が悪くなり基板の作製が困難となる傾向がある。
その他、添加剤として離型剤、イオン捕捉剤等を添加してもよい。
成型用樹脂組成物を成形材料として調製するにあたっては、上記したような(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化触媒、(D)無機充填剤、(E)白色顔料、(F)カップリング剤及び(G)酸化防止剤、並びに前述した必要に応じて配合される各種成分とを、熱ロールにより溶融混練し、冷却後適当な大きさに粉砕するようにすればよい。
実施例に用いた成型用樹脂組成物の主な組成を表1に示す。表中の各成分の配合量の単位は重量部であり、空欄は配合なし又は工程なしを表す。
先ず、表1に示す材料を混練温度30〜35℃及び混練時間15分の条件でロール混練し、成形体を作製した。
Figure 2009154536
上記で得られた成型体について、連続成形試験を行い「剪断離型力」を毎回測定すると共に、「液体試料と成型材料との接触角θ」を毎回測定した。そして、その接触角より「成型体の表面自由エネルギー」を算出し、その連続成形作業性を評価した。測定方法を以下にまとめて説明する。
「剪断離型力」
金型を用いて成型体を成型し、その直後に図3に示すように金属平板を引き抜いて金属平板にかかる力を引張圧縮試験機(今田製作所、型式・定格:SH-2013、機械番号:H055)を用いて測定した。本発明ではその力を剪断離型力とした。得られた剪断離型力の結果を図4に示す。図3において、1は樹脂封止部、2は金属平板、3は引張剪断力測定装置を示す。
「液体材料と成型体との接触角θ」
180℃に加熱した金型内に成型用樹脂組成物を注入し、90秒間トランスファー成形を行った後、成形体を金型より剥離離型した。協和界面科学(株)製のDrop Master500の自動接触角計を用いて、常温(25℃)でその成型体面との接触角を測定した。
測定方法としては、ステージに成型体をセットし、液体をディスペンサーにセットする。液体をそれぞれ1.0μLになるように液滴を作製し、ステージを上下移動させて成型体に液滴をつけることで装置が自動的に接触角を測定する。今回、測定に用いた液体は超純水、ホルムアミド、グリセリンとした。超純水は、栗田工業(株)製の超純水製造装置マクエースUP-1000による超純水を用いた。この装置による超純水は、導電率が0.06μS/cm以下であった。
「成型体の表面自由エネルギー」
測定した3種類の液体の接触角から前記で説明した酸−塩基法を用いて成型体の表面自由エネルギーを算出した。得られた表面自由エネルギーの結果を図5に示す。
この評価方法により、従来の離型性を測定する度に装置を停止するといった生産性の問題が解決し、連続成型を行いながら離型性を定量的に評価することができる。
液体−固体の接触角を示す説明図である。 θ/2法による接触角の求め方を示す説明図である。 剪断離型力の測定方法を示す説明図である。 剪断離型力の結果である。 表面自由エネルギーの結果である。
符号の説明
1:樹脂封止部
2:金属平板
3:引張剪断力測定装置

Claims (4)

  1. 成型用樹脂組成物を金属板上でトランスファー成型し、得られた成型体を前記金属板から剥離して、前記成型体の表面自由エネルギーを測定し、表面自由エネルギーが10mJ/m以上30mJ/m以下の場合を離型性良好と判断する成型体の離型性評価方法。
  2. 前記表面自由エネルギー測定は、成型体と3種類の液体との接触角により行うものである請求項1記載の離型性評価方法。
  3. 前記3種類の液体が、超純水、ホルムアミド、及びグリセリンである請求項2記載の離型性評価方法。
  4. 成型用樹脂組成物をトランスファー成型する工程と、得られた成型体の超純水、ホルムアミド及びグリセリンとの接触角を測定する工程と、前記測定の結果に基づいて前記成形体を選別する工程とを有することを特徴とする成型体の製造方法。
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