JP2009154479A - 静電容量センサ付ガラスインサート成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 狭額縁化が可能な静電容量センサ付ガラスインサート成形品を提供する。
【解決手段】 本発明の静電容量センサ付ガラスインサート成形品は、ガラス板を主構成とする平面板と、前記平面板の外周全体に一体形成された樹脂枠とを備え、前記樹脂枠の少なくとも対向する二辺には前記平面板の裏面周縁部も覆うように支持部が形成されているガラスインサート成形品であって、さらに前記ガラスインサート成形品の裏側に対して貼り合わせられる静電容量センサを備え、前記樹脂枠の一辺又は対向する二辺において、前記支持部の裏面が前記平面板の裏面と段差部を介さずに緩やかに連続する傾斜面を有し、当該支持部の傾斜面に静電容量センサの引き回し導電パターン形成部が重なっている。
【選択図】 図1

Description

小型の電気機器や通信機器のハウジングケースに用いるガラスインサート成形品であって、ハウジングケースの正面部、特にLCD等の表示画面を覆う部分に充分な硬度を与えることができるガラスインサート成形品に関する。
小型の電気機器や通信機器、例えば洋服やカバンの中に保持されて、持ち運びされるデジタルオーディオプレーヤーや携帯電話は、誤って落下させてしまったり、カバンの中の他のものにぶつかったりして、表面に衝撃を受ける場合が多い。
このため、これらの機器のハウジングケースは、耐傷性を高めるためにハウジングケースの正面となる部分、特にLCD等の表示画面を覆う部分に高い硬度のハードコート層を積層する必要があり、例えば特許文献1には、ベースフィルム上に剥離層、ハードコート層、印刷層、接着層、を順次積層してなり、前記ハードコート層103はハウジングケース100の正面となる部分では高硬度とするようにハードコートを積層し、前記印刷層には非印刷部102を有する印刷パターンを複数設けた連続フィルムを、射出成形用金型内に連続して通過させ、該射出成形用金型内で、前記連続フィルムの接着層側に透明な合成樹脂を射出することにより、前記連続フィルムを前記射出成形用金型のキャビティ形状に絞りながら合成樹脂層101を形成し、該合成樹脂層の硬化後、ハードコート層103、印刷層、接着層及び合成樹脂層101をベースフィルム及び剥離層から取り外してなるハウジングケース100(図11参照)が開示されている。なお、図11中の104はLCDの表示画面を覆う表示窓、105はボタン孔である。
しかしながら、薄い塗膜からなる前記ハードコート層103では、ハウジングケースの正面部分、特に高い硬度が要求されるLCD等の表示画面を覆う部分の硬さとしては充分でないため、本願の発明者は、先に当該問題を解決するハウジングケースに用いるガラスインサート成形品106を新たに案出した。すなわち、図12(図中、(b)は(a)の分解図を示す)とそのAA線で切断した図13に示すようにガラス板108Aを主構成とする平面板108と、前記平面板108の外周全体に一体形成された樹脂枠107とを備え、前記樹脂枠107には前記平面板108の裏面周縁部も覆うように支持部107Aが形成されているものである(国際特許出願PCT/JP2007/068271号参照:本件出願時は未公開)。
ところで、最近、メカニカルなボタン入力に依らない携帯電話が普及し始めていることもあって、本発明者は、前記ガラスインサート成形品を用いたハウジングケースを案出した後に、前記ガラスインサート成形品に静電容量センサを付加してボタン入力に代えることを考えた。ここで、静電容量センサとは、指などの伝導物体の接近及び位置を静電容量の変化から決定するように構成されたシート状物である。例えば、特許文献2には、第1の次元に定位された透明な第1の複数のセンサトレース201と、前記第1の次元に垂直である第2の次元に定位された透明な第2の複数のセンサトレース202と、前記第1の複数のセンサトレース201を前記第2の複数のセンサトレース202と分離する透明な絶縁材料203とを備えた2次元容量センサからなる静電容量センサが開示されている(図14参照)。なお、図14中、センサトレース201は透明で電気的に絶縁された基板204の底面に設けられ、一方、センサトレース202は透明で電気的に絶縁された基板205の前に設けられ、両者は接着性の絶縁材料203にて貼り合わせられている。当該静電容量センサ206は、図15に示すように、外部接続されたプロセッサ208〜212により、伝導物体207の前記センサトレースへの接近により生ずる前記第1の複数のセンサトレース201及び前記第2の複数のセンサトレース202の容量変化を検出し、前記第1の次元及び前記第2の次元に沿って前記伝導物体207の接近及び位置を決定することができる。
本発明者が考えた前記ガラスインサート成形品106への前記静電容量センサ206の付加手段は、貼り合わせである。すなわち、ガラスインサート成形品106の背面側に前記静電容量センサを貼り合わせ、LCD等の表示画面及び当該静電容量センサ206を覆う前記平面板108の表面側より指などの伝導物体207の接近又はタッチすることで、入力を行なうのである。
特開2001−36258号公報 特表2003−511799号公報
しかしながら、ガラスインサート成形品106が図13に示すような平面板108の裏面に段差を生ずる構成であると、前記静電容量センサ206の貼り合わせは、前記段差が障害となって、ガラスインサート成形品106裏面の前記平面板108が露出している範囲、すなわち前記樹脂枠107の前記支持部107Aより内側に制限されてしまう(図16及び図17参照)。そして、前記静電容量センサ206は、外部のプロセッサ208〜212と接続するため、透明な前記各センサトレース201,202の一端部から前記静電容量センサ206の周縁部を引き回すように銀ペースト等からなる不透明な引き回し導電パターンが形成されているから、その分だけ静電容量センサ206の入力領域は前記樹脂枠107の内側よりさらに小さくなる。
また、前記静電容量センサ206の貼り合わせが、前記段差が障害となって、ガラスインサート成形品106裏面の前記平面板108が露出している範囲、すなわち前記樹脂枠107の前記支持部107Aより内側に制限されてしまうので、前記静電容量センサ206の透視領域は前記樹脂枠107の内側よりさらに小さくなる。つまり、その前記静電容量センサ206は、前記表示装置の表示画面を視認できる範囲が小さくなる。前記静電容量センサ206の表示画面を視認できる範囲を大きくするには、ガラスインサート成形品が大型化するしかないのである。
したがって、本発明は、前記したような問題点を解消し、狭額縁化が可能な静電容量センサ付ガラスインサート成形品を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は、ガラス板を主構成とする平面板と、前記平面板の外周全体に一体形成された樹脂枠とを備え、前記樹脂枠の少なくとも対向する二辺には前記平面板の裏面周縁部も覆うように支持部が形成されているガラスインサート成形品であって、さらに前記ガラスインサート成形品の裏側に対して貼り合わせられる静電容量センサを備え、前記樹脂枠の一辺又は対向する二辺において、前記支持部の裏面が前記平面板の裏面と段差部を介さずに緩やかに連続する傾斜面を有し、当該支持部の傾斜面に静電容量センサの引き回し導電パターン形成部が重なっているように構成した。
また、前記構成において、前記平面板が、前記ガラス板に透明窓部を有する加飾が施されたものであるように構成した。
また、前記構成において、前記支持部が、前記樹脂枠の四辺に形成されているように構成した。
また、前記構成において、前記支持部が、枠状に形成されているように構成した。
また、前記構成において、前記静電容量センサが、前記平面板の裏面から当該静電容量センサと前記支持部の傾斜面との重複面に亘って貼り合わせられているように構成した。
本発明は、前記した構成からなるので、次のような効果を有する。
すなわち、本発明の静電容量センサ付ガラスインサート成形品は、前記樹脂枠の一辺又は対向する二辺において、前記支持部の裏面が前記平面板の裏面と段差部を介さずに緩やかに連続する傾斜面を有しているので、当該傾斜面まで前記静電容量センサを容易に重ねることが出来る。したがって、貼り合わせる前記静電容量センサの大きさが前記ガラスインサート成形品裏面の前記平面板の露出した範囲に制限されない。その結果、前記静電容量センサの非入力領域である引き回し導電パターン形成部を前記樹脂枠の前記支持部と重ねた分だけ、静電容量センサの入力領域を広く取ることができる。
さらに、表示装置を備えた機器のハウジングケースとして用いる静電容量センサ付ガラスインサート成形品である場合、前記静電容量センサの非透視領域である引き回し導電パターン形成部を前記樹脂枠の前記支持部と重ねるので、製品を大型化することなく、静電容量センサの透視領域を広く取ることができる。
図面を参照しながら本発明の実施の形態について詳しく説明する。
図1に示す静電容量センサ付ガラスインサート成形品1は、ガラス板を主構成とする平面板2と、前記平面板2の外周全体に一体形成された樹脂枠3とを備え、前記樹脂枠3の各辺には前記平面板2の裏面周縁部も覆うように枠状の支持部3Aが形成されている箱型のガラスインサート成形品5であって、さらに前記ガラスインサート成形品5の裏側に対して貼り合わせられる静電容量センサ4を備えている。
(平面板)
図1に示した前記平面板2は、ガラス板2Aを主構成とすることによって、ガラスインサート成形品5の正面部分に充分な硬度(9H以上)を与えるものである。前記ガラス板2Aとしては、普通板ガラス,強化板ガラス,磨き板ガラスなどを用いることができる。また、前記ガラス板2Aの厚みは強度の点から0.3mm〜2.0mmとするのが好ましい。より好ましくは0.5mm〜2.0mm、さらに好ましくは1.0mm〜2.0mmである。
また、ガラス板2Aには、加飾層2Bを形成することにより任意の加飾が施される(図2参照)。前記加飾層2Bを前記ガラス板2Aの裏面側に形成した場合、前記ガラス板2Aが硬度を有するので、当該ガラス板2Aを通して視認される裏面の加飾はその美しさが損なわれることはない。そして、表示装置を備えた機器のハウジングケースとして用いる静電容量センサ付ガラスインサート成形品1である場合、前記加飾は前記表示装置の表示画面を視認できるよう透明窓部を有するように施される。図1中、2Cは枠状の加飾部、その内側の2Dは透明窓部となる非加飾部を示す。
前記加飾層2Bは、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、アルキド樹脂などの樹脂をバインダーとし、適切な色の顔料または染料を着色剤として含有する着色インキを用い、スクリーン印刷法などの印刷法にて形成するとよい。また、単色ベタの場合には、スプレーコート法などの各種コート法を採用することもできる。
また、前記加飾層2Bは、金属薄膜層からなるもの、あるいは印刷層と金属薄膜層との組み合わせからなるものでもよい。金属薄膜層は、加飾層として金属光沢を表現するためのものであり、真空蒸着法、スパッターリング法、イオンプレーティング法、鍍金法などで形成する。この場合、表現したい金属光沢色に応じて、アルミニウム、ニッケル、金、白金、クロム、鉄、銅、スズ、インジウム、銀、チタニウム、鉛、亜鉛などの金属、これらの合金又は化合物を使用する。部分的な金属薄膜層を形成する場合の一例としては、金属薄膜層を必要としない部分に溶剤可溶性樹脂層を形成した後、その上に全面的に金属薄膜を形成し、溶剤洗浄を行って溶剤可溶性樹脂層と共に不要な金属薄膜を除去する方法がある。この場合によく用いられる溶剤は、水又は水溶液である。また、別の一例としては、全面的に金属薄膜を形成し、次に金属薄膜を残しておきたい部分にレジスト層を形成し、酸又はアルカリでエッチングを行い、レジスト層を除去する方法がある。
また、前記平面板2は、当該平面板2と前記樹脂枠3との密着力を向上させるための接着剤層を有していてもよい(図示せず)。接着剤層の形成方法としては、スクリーン印刷法などを用いるとよい。
(樹脂枠)
図1に示した前記樹脂枠3は、前記平面板2の外周全体に一体化してハウジングケースに用いるガラスインサート成形品5を構成するものである。なお、当該静電容量センサ付ガラスインサート成形品1はハウジングケースとして図示しないもう一方のバックケースとともに一体化され、これらの内側に、各種電子部品を搭載した基板を保持することにより、小型の電気機器や通信機器が構成される。
前記樹脂枠3の材質としては、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、AN樹脂などの汎用樹脂を挙げることができる。また、ポリフェニレンオキシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリカーボネート変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、超高分子量ポリエチレン樹脂などの汎用エンジニアリング樹脂やポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリフェニレンオキシド系樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリイミド樹脂、液晶ポリエステル樹脂、ポリアリル系耐熱樹脂などのスーパーエンジニアリング樹脂を使用することもできる。また、樹脂枠3を着色するには、これらの樹脂中に着色剤を含有させる。
前記平面板2と前記樹脂枠3との一体化は、次ぎのようにして行なう。まず、可動型と固定型とからなる成形用金型内に前記平面板2を送り込み、真空吸引等でキャビティ面の所定位置に前記平面板2を固定し、成形用金型を閉じた後、ゲートより溶融樹脂をキャビティ内に射出充満させ、前記樹脂枠3を形成するのと同時にその樹脂枠3に前記平面板2を接着させる。前記樹脂枠3を冷却した後、成形用金型を開いて前記平面板2と前記樹脂枠3との一体化物、すなわちガラスインサート成形品5を取り出す。なお、成形用金型が垂直方向に型開きする縦型の場合、前記平面板2は真空吸引等を行なわずに固定することもできる。
前記平面板2の外周全体に一体形成された樹脂枠3は、その四辺に前記平面板2の裏面周縁部を覆うように枠状の支持部3Aを形成することにより、前記ガラスインサート成形品5の外表面に対して力が加わっても前記平面板2が前記支持部3Aによって支えられ、前記平面板2と前記樹脂枠3とが分離することがない。そして、本発明の特徴は、前記樹脂枠3の対向する二辺において、前記支持部3Aの裏面が前記平面板2の裏面と段差部を介さずに緩やかに連続する傾斜面6を有することにある。
また、前記樹脂枠3の前記支持部3Aは、前記樹脂枠3の少なくとも対向する二辺に形成されていればよいが、より確かに前記平面板2を支持するためには前記樹脂枠3の四辺に形成する。前記樹脂枠3の四辺に部分的に、例えば左右上下(図6参照)や四隅(図7参照)に形成するだけでもよいが、図8に示すように前記樹脂枠3の四辺に枠状に形成するのが最も確かに前記平面板2を支持することができる。
また、前記樹脂枠3の対向する二辺において、前記支持部3Aの裏面が前記平面板2の裏面と段差部を介さずに緩やかに連続する傾斜面6(図2参照)を有している。なお、図2中では前記支持部3Aの裏面すべてが当該傾斜面6となっているが、前記支持部3Aの裏面のうち外縁側に非傾斜面が存在してもよく、前記静電容量センサ4の大きさや前記樹脂枠3の大きさなどに応じて非傾斜面を適宜設定すればよい。
(静電容量センサ)
図1に示した前記静電容量センサ4は、指などの伝導物体の接近及び位置を静電容量の変化から決定するように構成されたシート状物であり、支持部の裏面が平面板の裏面との間に段差を有する樹脂枠に貼り合わせる場合(図16〜図18参照)と比べて少し大きなサイズとなることが特徴である。当該静電容量センサ4としては、例えば、第1の次元に定位された透明な第1の複数のセンサトレース4Aと、前記第1の次元に垂直である第2の次元に定位された透明な第2の複数のセンサトレース4Bと、前記第1の複数のセンサトレース4Aを前記第2の複数のセンサトレース4Bと分離する透明な絶縁材料4Cとを備えるように構成することができる(図3及び図14参照)。なお、図14中、センサトレース4Aは透明で電気的に絶縁された基板4Dの底面に設けられ、一方、センサトレース4Bは透明で電気的に絶縁された基板4Eの前に設けられ、両者は接着性の絶縁材料4Cにて貼り合わせられている。
透明で電気的に絶縁された前記基板4D,4Eの例は、ポリカーボネート、アクリル、ポリエチレンテレフタレート、トリアセチルセルロース、等の透明樹脂フィルム、或いは透明樹脂板を使用することができる。前記基板4,5の厚みは、後述する前記静電容量センサ4貼り合わせ時の変形のことを考えると、0.1〜0.5mmくらいが望ましい。
前記各センサトレース4A,4Bの材質は、酸化スズ、酸化インジウム、インジウム・スズ酸化物、酸化亜鉛などの透明な導体材料が挙げられるが、これらに限定されるものではない。前記各センサトレース4A,4Bのパターン形成方法は、真空蒸着やスッパタリングにより透明な導体で均等に膜形成の後に不要部分をエッチング除去する方法のほか、透明導電材をインキ化して印刷方法により形成する方法がある。図3では、前記各センサトレース4A,4Bの配列方向のみを破線で図示しているが、前記各センサトレース4A,4Bの形成パターンは、静電容量センサとして公知の種々のパターンを採用することができる。
前記第1の複数のセンサトレース4Aを前記第2の複数のセンサトレース4Bと分離する透明な絶縁材料4Cを接着剤として用いる場合、アクリル系の感圧性接着剤(Pressure-Sensitive-Adhesive,略称PSA)などを用いることができる。例えば、3M社製の高透明接着剤転写テープ:8142などを用いて形成する
図15は、前記静電容量センサ4における2次元位置検出について説明する概略図であり、前記静電容量センサ4は2次元軸に沿って指の位置として指の存在を決定することができる。指207(伝導スタイラスまたは他の適当な装置も同様に使用可能)は前記静電容量センサ4のセンサトレースに容量結合している。X入力処理ブロック208及びY入力処理ブロック209はX及びY軸トレースアレイのセンサトレースの容量値を測定し、容量値をデジタル化する。演算装置210はデジタル化された容量値に基づいて位置及び圧力座標を計算する。次の位置及び圧力座標は動作装置211及びジェスチャー装置212に与えられる。動作装置211は指の以前の位置と比べて指の相対動きを計算する。ジェスチャー装置212は時間に亘り指の存在、及びそれがタップのようなジェスチャーを構成するかどうかを決定する。ジェスチャー装置212が特定のジェスチャーを認識した場合、動作装置211の出力を抑制する。
また、前記静電容量センサ4は、外部のプロセッサ208〜212と接続するため、透明な前記各センサトレース4A,4Bの一端部から静電容量センサ4の周縁部を引き回すように不透明な引き回し導電パターン4Gが形成されている(図3参照)。つまり、前記静電容量センサ4の平面のうち、この不透明な引き回し導電パターン形成部4Fは非透視領域であり且つ非入力領域である。前記不透明な引き回し導電パターン4Gの材質は、銀、銅、アルミニウム、金、ニッケル、ステンレス鋼等の金属膜、またはこれらの金属微粒子を含有する導電性ペースト材、カーボンペースト材等が挙げられる。また、これらの引き回し導電パターン4Gの形成方法は、例えばフォトリソグラフィを用いたエッチングによって、または印刷レジストによるエッチングによって、さらにまた、印刷等の方法によって形成する方法があげられる。なお、図3に示した引き回し導電パターン形成部4Fは、前記静電容量センサ4の3辺に設けられているが、これに限定されない。
(貼り合わせ)
前記静電容量センサ4と前記ガラスインサート成形品5とは、図4に示すように、前記静電容量センサ4の引き回し導電パターン形成部4Fが前記ガラスインサート成形品5を構成する前記樹脂枠3の対向する二辺の前記傾斜面6に重なって貼り合わされて静電容量センサ付ガラスインサート成形品1を構成している。前記傾斜面6は前記平面板2の裏面と段差部を介さずに緩やかに連続しているので、当該傾斜面6まで前記静電容量センサ4を容易に重ねることが出来る。つまり、前記静電容量センサ4の端を僅かに変形させるだけでよい。したがって、貼り合わせる前記静電容量センサ4の大きさが前記ガラスインサート成形品5裏面の前記平面板2の露出した範囲に制限されない。その結果、前記静電容量センサ4の非入力領域である引き回し導電パターン形成部4Fを前記樹脂枠3の前記支持部3Aと重ねた分だけ、静電容量センサ4の入力領域を広く取ることができる(図5参照)。
さらに、表示装置を備えた機器のハウジングケースとして用いる静電容量センサ付ガラスインサート成形品1である場合、前記静電容量センサ4の非透視領域である引き回し導電パターン形成部4Fを前記樹脂枠3の前記支持部3Aと重ねるので、製品を大型化することなく、静電容量センサ4の透視領域を広く取ることができる。
なお、前記平面板2の裏面との境界における前記傾斜面6の傾斜角度は、45°以下とするのが好ましい。傾斜角度が45°容量センサ4を急激に屈曲させることになるため、前記静電容量センサ4に断線や半断線による接触不良という問題が生ずる。より好ましくは30°以下である。また、前記傾斜面6は傾斜が一定でもよいし、図2及び図4の要部拡大断面図に示すように前記平面板2の裏面との境界から傾斜が徐々に増大するようにしてもよい。傾斜が徐々に増大するほうが、前記静電容量センサ4の貼り合わせの際に集中的に負荷がかからない。また、傾斜を一定にするほうが、前記支持部3Aを肉厚にしやすいので前記平面板2を確かに支持できる。
また、この貼り合わせにおいて、前記静電容量センサ4と前記平面板2裏面の露出部分とが接着されているのは当然であるが、図4に示すように前記静電容量センサ4と前記支持部3Aの傾斜面6との重複部分でも接着されているのがより好ましい。前記静電容量センサ4が、前記平面板2の裏面から当該静電容量センサ4と前記支持部3Aの傾斜面6との重複面に亘って貼り合わせられていることにより、前記静電容量センサ4の剥離強度が増すからである。図4中、7は透明な接着剤であり、例えば、前出のPSAなどを用いることができる。
ところで、前記静電容量センサ4の引き回し導電パターン形成部4Fを前記支持部3Aの傾斜面6と重ねない前記樹脂枠3の残りの各辺について、説明を補足する。まず、その辺が前記支持部3Aの形成されている辺であれば当該支持部3Aによる段差が障害となり、前記静電容量センサ4の貼り合わせは前記支持部3Aより内側に制限されることになる。そして、このように前記支持部3Aより内側の位置に対応する前記静電容量センサ4の辺に引き回し導電パターン形成部4Fが存在している場合には、入力領域及び透視領域はさらに内側に形成される。
なお、本発明の静電容量センサ付ガラスインサート成形品1の構成は、上記した態様に限定されるものではなく、たとえば、前記樹脂枠3の一辺においてのみ、前記支持部3Aの裏面が前記平面板2の裏面と段差部を介さずに緩やかに連続する傾斜面6を有し、当該支持部3Aの傾斜面6に静電容量センサ4の引き回し導電パターン形成部4Fが重なっているように構成してもよい。この場合でも、前記傾斜面6を有する前記支持部3Aは当該傾斜面6まで前記静電容量センサ4を容易に重ねることが出来るので、前記静電容量センサ4の非入力領域である引き回し導電パターン形成部4Fを前記樹脂枠3の前記支持部3Aと重ねた分だけ、静電容量センサ4の入力領域を広く取ることができる。また、表示装置を備えた機器のハウジングケースとして用いる静電容量センサ付ガラスインサート成形品1である場合、静電容量センサ4の透視領域を広く取ることができる。これに対して、前記樹脂枠3の三辺又は四辺において傾斜面を有する支持部を形成しても、前記静電容量センサ4を支持部の傾斜面に容易に重ねることは出来ない。無理に重ねようと三次元の変形を行なえば静電容量センサ4を破損するだけである。
また、前記ガラスインサート成形品5は、図1に示すように箱型とする以外に、蓋型(図9参照:破線は対応するバックケース)とすることもできる。また、前記ガラスインサート成形品5は、前記平面板2が開口部を有しているように構成してもよい。
また、図1では、前記平面板2の非加飾部2Dが前記静電容量センサ4の入力領域に対して全体的に形成されているが、非加飾部2Dを入力領域に対して部分的に形成してもよい。この場合、静電容量センサ付ガラスインサート成形品1の背面側に配置した表示装置の表示画面を非加飾部2Dを透して視認しながら非加飾部2D上で入力を行なう部分と、アイコン等が固定的に表示された加飾部2C上で入力を行なう部分の両方を備えた構成が可能である(図10参照)。
また、前記静電容量センサ4は、図3、図14及び図15に示すような構成のものに限定されず、静電容量センサ4の周縁部に引き回すように銀ペースト等からなる不透明な引き回し導電パターン4Gが形成され、且つ前記傾斜面6に沿わせた変形が可能なものであれば、他の構成の静電容量センサでも構わない。
また、本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
本発明に係る静電容量センサ付ガラスインサート成形品の一実施例を示す部分断面分解図である。 本発明に係るガラスインサート成形品の一実施例を示す要部拡大断面図である。 静電容量センサの構成の一例を示す平面図である。 本発明に係る静電容量センサ付ガラスインサート成形品の一実施例を示す要部拡大断面図である。 本発明に係る静電容量センサ付ガラスインサート成形品の一実施例を示す底面図である。 本発明に係る樹脂枠の一実施例を示す平面図である。 本発明に係る樹脂枠の一実施例を示す平面図である。 本発明に係る樹脂枠の一実施例を示す平面図である。 本発明に係る静電容量センサ付ガラスインサート成形品の一実施例を示す部分断面分解図である。 本発明に係る静電容量センサ付ガラスインサート成形品の一実施例を示す部分断面分解図である。 従来のハウジングケースを示す斜視図である。 ガラスインサート成形品を用いたハウジングケースを示す斜視図である。 図12に示すガラスインサート成形品を用いたハウジングケースをAA線で切断した部分断面図である。 静電容量センサの構成の一例を示す分解断面図である。 図14の静電容量センサの2次元位置検出について説明する概略図である。 改良前の静電容量センサ付ガラスインサート成形品の例を示す部分断面分解図である。 改良前の静電容量センサ付ガラスインサート成形品の例を示す要部拡大断面図である。 改良前の静電容量センサ付ガラスインサート成形品の例を示す底面図である。
符号の説明
1 静電容量センサ付ガラスインサート成形品
2 平面板
2A ガラス板
2B 加飾層
2C 加飾部
2D 非加飾部
3 樹脂枠
3A 支持部
4 静電容量センサ
4A,4B センサトレース
4C 透明な絶縁材料
4D,4E 透明な絶縁基板
4F 引き回し導電パターン形成部
4G 引き回し導電パターン
5 ガラスインサート成形品
6 傾斜面
7 接着剤
100 ハウジングケース
101 合成樹脂層
102 非印刷部
103 ハードコート層
104 表示窓
105 ボタン孔
106 ガラスインサート成形品
107 樹脂枠
108 平面板
108A ガラス板
108B 加飾層
108C 加飾部
108D 非加飾部
201,202 センサトレース
203 透明な絶縁材料
204,205 透明な絶縁基板
206 静電容量センサ
207 伝導物体
213 引き回し導電パターン形成部
214 接着剤

Claims (5)

  1. ガラス板を主構成とする平面板と、前記平面板の外周全体に一体形成された樹脂枠とを備え、前記樹脂枠の少なくとも対向する二辺には前記平面板の裏面周縁部も覆うように支持部が形成されているガラスインサート成形品であって、
    さらに前記ガラスインサート成形品の裏側に対して貼り合わせられる静電容量センサを備え、
    前記樹脂枠の一辺又は対向する二辺において、前記支持部の裏面が前記平面板の裏面と段差部を介さずに緩やかに連続する傾斜面を有し、当該支持部の傾斜面に静電容量センサの引き回し導電パターン形成部が重なっている、
    ことを特徴とする静電容量センサ付ガラスインサート成形品。
  2. 前記平面板が、前記ガラス板に透明窓部を有する加飾が施されたものである請求項1記載の静電容量センサ付ガラスインサート成形品。
  3. 前記支持部が、前記樹脂枠の四辺に形成されている請求項1又は請求項2のいずれかに記載の静電容量センサ付ガラスインサート成形品。
  4. 前記支持部が、枠状に形成されている請求項3記載の静電容量センサ付ガラスインサート成形。
  5. 前記静電容量センサが、前記平面板の裏面から当該静電容量センサと前記支持部の傾斜面との重複面に亘って貼り合わせられている請求項1〜4のいずれかに記載の静電容量センサ付ガラスインサート成形品。
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