JP2009154343A - 射出成形機のテーブル回転装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】竪型射出成形機のテーブル回転装置1は、テーブル3の回転位置を検出して、所定の位置でテーブル3を停止するためのエンコーダを有する第1停止機構と、テーブル3の内側に設けた当接部材21、及び固定盤2上に固定させたストッパ22A、22Bを有する第2停止機構20とを備えている。テーブル3が第1停止機構によって停止しない場合に、当接部材21をストッパ22に当接させることでテーブル3を機械的に停止させるようにした。
【選択図】図2
Description
そして、テーブルの回転を所定の位置で停止させるためのテーブル回転装置のストッパ機構が、例えば特許文献1、2に開示されている。このストッパ機構は、テーブル本体の内側に位置決めブロックを取り付けて、そのブロックを固定盤上に固定させた固定側ストッパに機械的に当接させて停止させる構造となっている。
すなわち、特許文献1、2では、位置決めブロックと固定側ストッパとの当接動作が射出成形時において繰り返して行われることから、ブロックが破損する頻度が増加するという欠点があった。とくにテーブルを高速回転させる場合や大型及び大重量の金型をテーブルに保持する場合には、ブロックとストッパとの当接による衝撃荷重が大きくなることから、さらにブロックの破損頻度がより高くなるおそれがあった。
さらに、ブロックを固定盤上のストッパに当接させた位置が成形時におけるテーブル回転停止位置となるため、ブロックとストッパとが精度よく取り付けられている必要がある。そのため、破損したブロックやストッパを交換、修理する場合には、テーブル或いは固定盤に対する取り付け位置を微調整する作業が必要となり、多大な労力と時間を要するという問題があることから、その点で改良の余地があった。
また、本発明のほかの目的は、破損部品の交換、修理にかかる作業効率を向上させることができる射出成形機のテーブル回転装置を提供することである。
また、射出成形時には、テーブルの回転を第1停止機構の位置検出手段によって所定の位置に停止させ、上述したような不具合により第1停止機構でテーブルの回転が停止しない場合にのみ、第2停止機構を使用してテーブルの回転を停止させる構造であるので、当接による第2停止機構の破損頻度を低減させることができる。しかも、第2停止機構がオーバーラン防止用の機能を持たせたものであることから、当接部材及びストッパをそれぞれテーブル及び固定盤に高い精度をもって取り付ける必要がなく、これらの部材に対して精密な加工を施すことを不要にすることができる。
本発明では、当接部材がテーブルの回転方向に長い形状となっているので、当接部材の剛性をストッパより大きくした構造にすることができ、例えば大きな衝撃で当接部材とストッパとが当接した場合に、テーブルの内側に固定されている当接部材と比べて交換或いは修理が容易かつ効率的に行える固定盤側のストッパが先に破損するような構造にすることができる。
本発明では、当接部材の固定強度が高められるので、例えば大きな衝撃で当接部材とストッパとが当接した場合に、交換或いは修理が容易な固定盤側のストッパを先に破損させることができる。
また、本発明による射出成形機のテーブル回転装置によれば、第1停止機構でテーブルの回転が停止しない場合にのみ、第2停止機構を使用してテーブルの回転を停止させる構造であるので、当接による第2停止機構の破損頻度を低減させることができるうえ、第2停止機構の当接部材及びストッパを高精度な位置決め作業を行って取り付ける必要がないことから、破損部品の交換、修理にかかる作業効率の向上を図ることができる。
図1は本発明の実施の形態による竪型射出成形機のテーブル回転装置を備えた型締装置の概略構成を示す図、図2はテーブル回転装置の第2停止機構を示す一部破断平面図、図3は図2に示す第2停止機構のA−A線断面図、図4は図2に示す第2停止機構のB−B線矢視図、図5は図2に示す当接部材とストッパとを示す拡大図である。
竪型射出成形機Aは、固定盤に対して可動盤を上下動させて金型の開閉、型締め動作を行なうようにした型締装置Tと、フィード機構により可動盤に対して上下動可能に設けられた射出装置(図示省略)とを備えた周知の構造をなしている。なお、射出装置における構成その他の詳しい説明については省略する。
ここで、図1は、竪型射出成形機Aの型締時の状態と、型開き時の状態を部分的に混在して示したものであり、中心線(竪型射出成形機Aの軸線O1)を境に、主に左側に型締時の状態を、右側に型開き時の状態を示している。
そして、このように構成した可動盤4は、上下方向(垂直方向)に延設した3本のタイバー7の上端によって支持されている。
そして、3本のタイバー7のうち、1本のタイバー7(図1では、ねじ軸5の位置に相当)は、上述したようにその中心線をテーブル3の回転中心軸と同軸上に配するように設けられ、固定盤2及びテーブル3を貫通して上下動可能に設けられている。一方、残りの2本のタイバー7(7A、7B)は、テーブル3の外縁よりも僅かに外側にそれぞれ配置され、固定盤2を貫通して上下動可能に設けられている。
つまり、トグル機構9は、サーボモータ等の電動機52の駆動によって無端状の伝動ベルト53を備えた伝動機構を介してねじ軸5がその軸線回りに正逆回転すると、ねじ軸5に螺合したボールナット81に繋がるクロスヘッド8が上下動し、一体に繋がる可動盤4と3本のタイバー7とエンドプレート6とを上下動させて、可動盤4及びテーブル3に保持した一対の金型K1、K2を型締めしたり、型開きするための機構となっている。
図1に示すように、テーブル回転装置1は、例えばサーボモータなどの駆動モータ11と、この駆動モータ11の回転軸に取り付けられた駆動プーリ12と、アイドラプーリ13と、一端と他端がテーブル3の外周面3aに、周方向に間隔をあけて固定部材14によって着脱可能に固定されたテーブル駆動用のタイミングベルト15とを備えて構成されている。
図1に示すように、第1停止機構10は、タイミングベルト15と平行に、テーブル3の外周面3aに巻き掛けられた位置検出用ベルト16と、位置検出用プーリ17aに位置検出用ベルト16が巻き掛けられたエンコーダ17(位置検出手段)とからなる。このエンコーダ17は、その回転軸の回転角度を検出してそれに応じた信号を発生するものであり、その信号を基にテーブル3の回転速度や位置を後述する制御手段19によって制御させるものである。
そして、このような位置検出用ベルト16は、テーブル3の回転に従動して回動し、位置検出用プーリ17aとともにエンコーダ17の回転軸を回転させる。このとき、エンコーダ17は、回転軸の回転からテーブル3の回転速度や位置を検出する。
つまり、例えば大きな衝撃で当接部材21とストッパ22とが当接した場合に、テーブル3の内側に固定されている当接部材21と比べて交換或いは修理が容易に行える固定盤側のストッパ22が、当接部材21より先に破損するような構造とすることができる。
つまり、第2停止機構20は、テーブル3が第1停止機構10によって正規の停止位置で停止せずに回転を続けた場合に、当接部材21とストッパ22とが当接してテーブル3が機械的に停止するように構成されている。
図1に示すように、まず、本実施の形態の竪型射出成形機Aを用いて成形品を製造する際には、トグル機構9によって可動盤4を上方に配した状態で、テーブル3に固定側金型K1を載置しつつ保持させる。そして、テーブル回転装置1の駆動モータ11を駆動して駆動プーリ12を回転させ、タイミングベルト15を一方向に回動させるとともに、固定型金型K1が射出成形を行なう所定の位置に配されるように、すなわち可動盤4に保持した可動側金型K2の直下に配されるようにテーブル3を回転させる。
そして、位置検出用プーリ17aが所定の回転量で回転した段階で、制御手段19によって駆動モータ11の駆動を停止させ、テーブル3を所定の位置に精度よく停止させることができる。これにより、固定側金型K1が所定の位置に精度よく配された状態となり、固定側金型K1を確実に所定の射出成形位置に搬送することができる。
図2に示すように、例えばノイズ等で制御不能となる場合、回転中にタイミングベルト15が切断して動力伝達不能となる場合、駆動モータ11が故障した場合、エンコーダ17の故障や位置検出用ベルト16の切断によって位置検出が不能となる場合など、第1停止機構10でテーブル3が所定位置で停止せずにオーバーランした場合には、第2停止機構20の当接部材21がストッパ22に当接することでテーブル3が機械的に停止されることになる。
また、射出成形時には、テーブル3の回転を第1停止機構10のエンコーダ17によって所定の位置に停止させ、第1停止機構10でテーブル3の回転が停止しない場合にのみ、第2停止機構20を使用してテーブル3の回転を停止させる構造であるので、当接による第2停止機構20の当接部材21やストッパ22の破損頻度を低減させることができる。しかも、第2停止機構20がオーバーラン防止用の機能を持たせたものであることから、当接部材21及びストッパ22をそれぞれテーブル3及び固定盤2に高い精度をもって取り付ける必要がなく、これらの部材に対して精密な加工を施すことを不要にすることができる。
また、本実施の形態による射出成形機のテーブル回転装置では、第1停止機構10でテーブル3の回転が停止しない場合にのみ、第2停止機構20を使用してテーブル3の回転を停止させる構造であるので、当接による第2停止機構20の破損頻度を低減させることができるうえ、第2停止機構20の当接部材21及びストッパ22を高精度な位置決め作業を行って取り付ける必要がないことから、破損部品の交換、修理にかかる作業効率の向上を図ることができる。
例えば、本実施の形態では第2停止機構20の当接部材21をテーブル3の内面外周壁3bと下面3cに対して一体形成とした構造となっているが、固定位置はテーブル3の内側であればとくに制限されることはなく、例えばテーブル3の下面3cのみ、或いは内面外周壁3bのみに固定させる構造であってもよく、また当接部材21がテーブル3に対して別体とし、例えば溶接等の固着手段によって一体化させる構造であってもかまわない。
また、第2停止機構20の当接部材21、ストッパ22の形状、大きさ等はとくに制限されることはなく、テーブル3の回転速度、固定側金型K1の重量、大きさ等の条件に応じて任意に設定することができる。例えば、ストッパ22は、固定盤2に雌ねじを形成させ、その雌ねじに螺合するピン状のボルト部材であってもよい。
2 固定盤
3 テーブル
4 可動盤
10 第1停止機構
11 駆動モータ
15 タイミングベルト
16 位置検出用ベルト
17 エンコーダ(位置検出手段)
17a 位置検出用プーリ
20 第2停止機構
21 当接部材
22、22A、22B ストッパ
A 竪型射出成形機(射出成形機)
T 型締装置
Claims (3)
- 固定盤と、該固定盤の上方に位置していて下面に可動側金型を保持する可動盤と、前記固定盤に回転可能に支持されていて上面に固定側金型を載置させるテーブルと、前記テーブルを回転させる駆動手段とを備え、前記テーブルに保持した固定側金型を前記テーブルの回転によって所定の射出成形位置に搬送する射出成形機のテーブル回転装置において、
前記テーブルの回転位置を検出して、所定の位置で前記テーブルを停止するための位置検出手段を有する第1停止機構と、
前記テーブルの内側に設けた当接部材、及び前記固定盤上に固定させたストッパを有する第2停止機構と、
を備え、
前記第1停止機構によって前記テーブルが停止する位置よりも回転方向で進行側の所定位置において、前記当接部材が前記ストッパに当接することを特徴とする射出成形機のテーブル回転装置。 - 前記当接部材は、ブロック形状をなし、その長手方向を前記テーブルの回転方向に向けて配置されていることを特徴とする請求項1に記載の射出成形機のテーブル回転装置。
- 前記当接部材は、前記テーブルに一体形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の射出成形機のテーブル回転装置。
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JP2007333570A JP5126667B2 (ja) | 2007-12-26 | 2007-12-26 | 射出成形機のテーブル回転装置 |
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