JP2007203700A - 竪型射出成形機の型厚調整装置および型厚調整方法 - Google Patents

竪型射出成形機の型厚調整装置および型厚調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】型開閉時に、エンドプレートに装着した調整ナットに交番荷重が作用するのを防止して、型開閉動作を円滑で静かに行わせ、調整ナットの早期の損傷を抑える。
【解決手段】竪型射出成形機の型厚調整装置1は、上端に可動盤が固定された複数のタイバー6の下端に、エンドプレート8がこれに回転可能に装着された調整ナット7を各タイバー6の雄ねじに螺着して取り付けられると共に、調整ナット7に固定されたスプロケット25に調整用モータによって作動させられるチェーン30を巻き掛けられて調整ナット7を回転させる調整ナット駆動手段が設けられ、エンドプレート8に固定のフランジ部材34を挟んで調整ナット7と対向する側に位置されて、各タイバー6の雄ねじ6aに螺合されたロックナット38が設けられると共に、ロックナット38を回転させるロックナット駆動手段Dが、調整ナット駆動手段とは別に設けられた構成とされている。
【選択図】図3

Description

本発明は、竪型射出成形機においてタイバーに対するエンドプレートの固定位置を金型の厚さに対応させて調整する型厚調整装置および型厚調整方法に関するものである。
一般に、トグル機構を用いて型締めを行う竪型射出成形機は、固定盤の上方に対向して配置された可動盤と、固定盤の下方に配置されたエンドプレートと、上端を前記可動盤に固定され、下端部をこれに螺合させた調整ナットを介して上記エンドプレートに連結されたタイバーと、上記固定盤とエンドプレートとの間に設けられたトグル機構とを有し、該トグル機構を伸縮させることにより、エンドプレートを介して上記可動盤を上下動させて、固定盤に対する可動盤の型開閉、型締め動作を行うようにようにした型締装置を備えている。そして、従来、上記型締装置に付設される型厚調整装置として、上記調整ナットを調整用モータによりチェーン、スプロケット等の伝動機構を介して回転させ、上記エンドプレートを調整ナットと一緒にタイバーの軸方向へ移動させることにより、上記タイバーに固定された可動盤の固定盤からの間隔を、型締め時に所定の型締力が得られるように調整するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3221333号公報
しかしながら、上記従来の竪型射出成形機の型厚調整装置においては、上記調整ナットは、上記エンドプレートに設けた装着穴にタイバーの軸回りに回転可能に嵌合され、外周に設けたフランジを、エンドプレートに固定したフランジ部材によって、上記装着穴内でタイバーの軸方向に移動しないように係止されているが、型厚調整時にタイバーの軸回りに回転させる必要があるために、上記調整ナットは上記係止部においてエンドプレートとの間にタイバーの軸方向における僅かな隙間が設けられている。そのために、型締装置により型開閉を行う時には、上記可動盤や可動盤上の射出ユニット、可動盤に固定した上金型等の重量を常時下方に向けて受けている上記調整ナットに対し、上記エンドプレートが上記隙間分だけタイバーの軸方向に相対移動を繰り返し、その都度、上記係止部から上記調整ナットのフランジに衝撃を伴った大きな交番荷重が作用することとなり、型開閉動作が円滑で静かに行えないと共に、上記調整ナット(フランジ)が損傷するおそれがあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、型開閉時に、調整ナットをエンドプレートを係止させる係止部において調整ナットに交番荷重が作用するのを防止して、型開閉動作が円滑で静かに行えると共に、調整ナットの早期の損傷を抑えることができる竪型射出成形機の型厚調整装置および型厚調整方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の構成としたことを特徴とする。
すなわち、請求項1に係る竪型射出成形機の型厚調整装置は、上端に可動盤が固定された複数のタイバーの下端に、エンドプレートがこれに回転可能に装着された調整ナットを各タイバーの雄ねじに螺着して取り付けられると共に、上記調整ナットに固定されたスプロケットに調整用モータによって作動させられるチェーンを巻き掛けられて、上記調整ナットを回転させる調整ナット駆動手段が設けられた竪型射出成形機の型厚調整装置において、上記エンドプレートを挟んで上記調整ナットと対向する側に位置されて、上記各タイバーの雄ねじに螺合されたロックナットが設けられると共に、該ロックナットを回転させるロックナット駆動手段が上記調整ナット駆動手段とは別に設けられていることを特徴としている。
請求項2に係る竪型射出成形機の型厚調整装置は、請求項1に記載の型厚調整装置において、上記ロックナット駆動手段は、駆動モータと、上記各ロックナットに設けたスプロケットに巻き掛けられ、上記駆動モータによって作動させられるチェーンとを備えていることを特徴としている。
請求項3に係る竪型射出成形機の型厚調整方法は、請求項1または2に記載の型厚調整装置を用いて、型厚調整時には、上記ロックナットを調整ナットとの間隔が広くなる方向へ回転させて緩めた後、上記調整ナットを回転させて可動盤とエンドプレートとの間隔を設定する型厚調整動作を行い、型開閉時には、事前に、上記調整ナットを停止させた状態で、上記ロックナットを上記ロックナット駆動手段によって調整ナットとの間隔が狭まる方向に回転させ、上記タイバーの雄ねじと調整ナットとの螺合部におけるバックラッシュ、または該バックラッシュおよび調整ナットとエンドプレートとの間のタイバー軸方向における隙間が無くなるように調整することを特徴としている。
請求項4に係る竪型射出成形機の型厚調整方法は、請求項3に記載の型厚調整方法において、上記型厚調整動作時は、上記調整ナットの回転に連動させて上記ロックナットを調整ナットと同一の方向および同一の速度で回転させることを特徴としている。
本発明は以下の優れた効果を奏する。
すなわち、請求項1に係る竪型射出成形機の型厚調整装置によれば、ロックナットを調整ナットとの間隔が狭まる方向に回転させてロックナットと調整ナットとによりエンドプレートを締め付けることにより、タイバーの雄ねじと調整ナットとの螺合部のバックラッシュおよび調整ナットとエンドプレートとのタイバーの軸方向における隙間を無くし、タイバーに対してエンドプレートをタイバーの軸方向における遊びを無くして一体的に連結することができるので、型開閉時に調整ナットに衝撃荷重が作用するのを確実に防止することができる。これにより、型開閉を円滑で静かに行うことができると共に、調整ナットが早期に破損するのを防止することができ、また、調整用モータに付属するブレーキ機能が損傷して型締め時における型締力が狂うといった問題を無くすることができる。
請求項2に係る竪型射出成形機の型厚調整装置によれば、駆動モータの回転をロックナットに伝達する伝動機構の構成が簡単となり、実施が容易である。
請求項3に係る竪型射出成形機の型厚調整方法によれば、型厚調整時には、調整ナットをエンドプレートに対して容易に回転させることができて、該調整ナットの回転により型厚調整動作を円滑に行うことができる。また、型開閉時には、事前に、タイバーの雄ねじと調整ナットとの螺合部のバックラッシュ、または該バックラッシュおよび調整ナットとエンドプレートとのタイバーの軸方向における隙間を無くして、タイバーとエンドプレートを一体的に連結することができるので、型開閉時に調整ナットに衝撃荷重が作用するのを確実に防止することができ、請求項1に記載の型厚調整装置による効果を的確に発揮させることができる。
請求項4に係る竪型射出成形機の型厚調整方法によれば、型厚調整時に、調整ナットの回転を許容するために、事前にロックナットを緩める際のその回転量を、型厚の調整量の大きさに関係なく常に一定に維持することができるため、型厚調整時と型開閉時にロックナットを締め、緩めする際の回転量を変化させる必要がなく、ロックナットの回転の制御を円滑、容易に行うことができる。
以下、本発明の実施の形態に係る竪型射出成形機の型厚調整装置を添付図面を参照して説明する。
図1〜図3は本発明の第1の実施の形態に係る竪型射出成形機の型厚調整装置1を示す。この型厚調整装置1は、例えば電動式竪型射出成形機(竪型射出成形機)における型締装置2に付設されているので、先ず、型締装置2について説明する。
上記型締装置2は、マシンボディ3に固定された固定盤(下型取付盤)4と、該固定盤4の上方に設けられた可動盤5と、上記固定盤4の下方に配置され、上端を上記可動盤5に固定された複数(図示の例では3本)のタイバー6の下端に型厚調整装置1における調整ナット7を介して取り付けたエンドプレート8と、固定盤4とエンドプレート8の間に設けられ、上記可動盤5とエンドプレート8を固定盤4に対して上下動させるトグル機構9とを備えている。
上記トグル機構9は、上記固定盤4の下面に枢着されたトグルリンク10,10と、エンドプレート8の上面に枢着され、一端を上記トグルリンク10,10にトグルピン11で連結されたトグルリンク12,12と、両端部にトグルピース13,13を介して上記トグルリンク12の他端にピン連結されたナット構造のクロスヘッド14とを備えている。そして、左右2組のトグルリンク10,12の中間部分には、中央の雄ねじ部を上記クロスヘッド14のナットの雌ねじ部に螺合させたねじ軸15が、固定盤4とマシンボディ3の軸受16,17に上端と下端を支承されて軸方向の移動を止められた状態で周方向に回転自在に鉛直に設けられている。上記クロスヘッド14の雌ねじ部とねじ軸15の雄ねじ部は、好ましくはボールねじあるいはローラねじとされる。
また、上記クロスヘッド14は、固定盤4またはマシンボディ3に鉛直に固定された複数本(図示の例では2本)の案内棒18,18に上下に移動自在に案内されている。
また、上記ねじ軸15の上部には従動プーリ19が取り付けられ、該従動プーリ19は、マシンボディ3に固定されたサーボモータ等の駆動モータ20の駆動プーリ21にタイミングベルト22で連絡されている。したがって、上記駆動モータ20によってねじ軸15を回転させると、上記クロスヘッド14が案内棒18に沿って上下に移動して、左右2組のトグルリンク10,12が上下に伸縮することができる。
各プーリ19,21とベルト22は駆動モータ20の回転をねじ軸15に伝える伝動機構を構成しているが、この伝動機構は歯車等の他の伝動部材を用いたものとしてもよい。
上記固定盤4には下金型23が、上記可動盤5には上金型24が取り付けられている。
次に、上記型厚調整装置1について説明する。該型厚調整装置1は、各タイバー6の雄ねじ6aに螺着され、上記エンドプレート8をタイバー6の下端に取り付ける上記調整ナット7を備えている。該調整ナット7は、図3に示すように、上記エンドプレート8の三隅に設けた装着穴8aに下から挿入され、その上部をエンドプレート8の上面に突出して設けられ、調整ナット7の上窄り状の上端部7aには、スプロケット25が、その下広り状の嵌合孔25aを嵌合させて、調整ナット7に螺着された固定ボルト26により押えプレート27を介して固定されている。
そして、各スプロケット25と、エンドプレート8の上面に固定した電動サーボモータや油圧モータ等の調整用モータ28(図2参照)のスプロケット29とに、上記調整用モータ28によって作動させられるチェーン30が巻き掛けられ、調整用モータ28の回転によって各調整ナット7が同時にタイバー6の軸回りに回転するようになっている。さらに、上記エンドプレート8の上面には、チェーン30を案内するアイドラスプロケット31と、チェーン30の張力を支持部材32aの移動で調整するチェーンタイトナ32(図2参照)とが設けられている。
上記調整ナット7は、下端に上記装着穴8aの下方の段部8bに対面するフランジ(被係止部)7aを有し、そのフランジ7aをエンドプレート8にボルト33で一体に固定された環状のフランジ部材34(このフランジ部材34はエンドプレートの一部と見なすことができる)で押さえられて、エンドプレート8に対する上下方向の移動を止められている。上記装着穴8aの段部8bとフランジ部材34の上面34bは、調整ナット7がエンドプレート8に対してタイバーの軸方向に移動するのをフランジ(被係止部)7aを介して係止させる係止部を構成している。
上記調整ナット7のうちの1つ(図2で上方のもの)には、ドグ35が上記ボルト26により上記押えプレート27の上面に取り付けられ、該調整ナット7の近くには、上記ドグ35(調整ナット7)のタイバー6の軸回りの回転を検出して信号を出力する近接スイッチ(スイッチ)36が、エンドプレート8のタイバー6の軸方向における位置を検出する位置検出センサとしてエンドプレート8の上面に支持片37を介して固定されている。上記構成は従来の型厚調整装置と同様である。
そして、上記フランジ部材34の下には、上記各タイバー6の雄ねじ部6aの下端部に螺合されたロックナット38が、その上面38aをフランジ部材34の下面34aに当接、離間可能に設けられている。上記ロックナット38の外周にはスプロケット39が一体に設けられている。一方、上記エンドプレート8の下面には、上記調整用モータ28とは別に電動サーボモータや油圧モータ等のロック用モータ(駆動モータ)40が固定されており、該ロック用モータ40のスプロケット41と上記各スプロケット39とにチェーン42が巻き掛けられ、ロック用モータ40の回転によって各ロックナット38が同時にタイバー6の軸回りに回転するようになっている。上記チェーン42に対しても、上記アイドラスプロケット31とチェーンタイトナ32と同様なチェーン案内機構が上記エンドプレート8の下面に設けられている。上記ロック用モータ40、スプロケット39,41、チェーン42、上記チェーン案内機構等でロックナット38を回転させるロックナット駆動手段Dを構成している。
上記の構成とされた型厚調整装置1を備えた型締装置2においては、型開閉時には、事前に次のように調整する。すなわち、上記ロックナット38が型厚調整を行った直後のように、ロックナット38がその上面38aをフランジ部材34の下面34aから所定距離だけ離間させて緩められた状態にある場合は、可動盤5、上金型24、タイバー6等の重量が上記調整ナット7に加わるので、調整ナット7の下面7cがフランジ部材34の上面34bに当接し、調整ナット7のフランジ7aの上面7bと上記装着穴8aの段部8bとの間に微少な隙間e1が生じている。このままの状態で型開閉動作を行うと、上記調整ナット7が、エンドプレート8に対して上記隙間e1分だけタイバー6の軸方向へ相対移動し、調整ナット7のフランジ7aの上下面7b,7cが、上記段部8bとフランジ部材34の上面34bとに繰り返し衝撃を伴って当接して交番荷重を受けることにより、損傷するおそれがある。
そこで、型締装置2を図1で左側の型開き状態とし、かつ上記調整用モータ28を停止させて調整ナット7を固定した状態としておき、上記ロックナット駆動手段Dのロック用モータ40を回転させて、ロックナット38を上記調整ナット7のフランジ7aとの間隔が狭まる方向に回転させて、上記ロックナット38の上面38aをフランジ部材34の下面34aに当接させて締め付け、この締め付けた後に上記ロック用モータ40の回転を停止させる。これにより、上記タイバー6の雄ねじ6aと調整ナット7の雌ねじ7dとの螺合部におけるバックラッシュおよび調整ナット7の下面7cとフランジ部材34(エンドプレート8)の上面34bとの間のタイバー6の軸方向における隙間e2が無くなるように調整される。
上記ロック用モータ40の回転量は、型厚調整時に上記ロックナット38のフランジ部材34からの緩め量(フランジ部材34の下面34aからロックナット38の上面38aまでのタイバー軸方向における間隔)が予め一定量に設定されているので、該一定量に対応させた回転量であって、上記ロック用モータ40が電動サーボモータであれば、内蔵の回転位置検出器によって上記回転量を検出して容易に上記調整動作を完了させることができる。上記ロック用モータ40に回転位置検出器が内蔵されていない場合には、上記調整ナット7の場合と同様に、上記ロックナット38の下面に固定したドグの位置を近接スイッチで検出して、ロックナット38のタイバー6の軸回りの回転量を検出するようにしてもよい。
上記調整が終了した後に型開閉動作を行う場合は、図1で左側の型開き状態から駆動モータ20を作動させてねじ軸15を回転させ、クロスヘッド14を下降させると、トグルピース13でトグルリンク12の内端を下に押すので、トグルリンク12,10は、トグルピン11がねじ軸15に近づくように内側に回動してエンドプレート8を下降させ、これによって可動盤5がエンドプレート8と共に下方に型締め移動し、トグルリンク10,12が図1で右側のように直線状に伸長したところで、下金型23と上金型24のパーティング面どうしが当接して型締めを完了する。 また、図1で右側の型締め完了状態において、上記駆動モータ20を作動させてねじ軸15を逆方向に回転させると、トグルリンク12,10が外側に屈曲してエンドプレート8を上昇させるので、可動盤3が上方に移動して、下金型23と上金型24のパーティング面どうしが離間して型開きが完了する。
上記型開閉動作時には、上記の通り、上記ロックナット38と上記調整ナット7とにより、エンドプレート8に一体に連結したフランジ部材34を締め付けることにより、二重ナットにより上記エンドプレート8がタイバー6に対してその軸方向に遊び無く一体的に連結された状態とすることができるので、従来のように、調整ナット7のフランジ7aがエンドプレート8に対してタイバー6の軸方向へ繰り返し相対的に微小な隙間e1だけ移動して、エンドプレート8の係止部(装着穴8aの段部8bとフランジ部材34の上面34b)に衝撃的に当接し、上記フランジ7aに対しタイバー6の軸方向へ衝撃を伴った交番荷重が作用するといった事態が生じるのを確実に抑えることができ、これにより、調整ナット7のフランジ7aの損傷を防止することができる。
また、別の製品を成形するために、厚さの異なる金型23,24に交換したような場合は、上記調整用モータ28の作動で各調整ナット7を回転させることにより、各タイバー6に対するエンドプレート8の固定位置(可動盤5とエンドプレート8との間隔)を新しい金型23,24の厚さに対応させて、正しく型締めされるように調整する。
すなわち、型厚調整時には、先ず、トグル機構9を縮小させて可動盤5を上昇させて型開きし、該可動盤5と固定盤4に新たな上、下金型24,23を取り付けておき、上記調整ナット7が停止した状態で、上記ロックナット38を、型開閉時に締め付けた方向と逆方向(上記調整ナット7との間隔が広くなる方向)へ、所定量(締め付け時の回転量と同量)だけ回転させて緩める。
これにより、調整ナット7がそのフランジ7aの上面7bとエンドプレート8の装着穴8aにおける段部8との間に微小な隙間e1を介してタイバー6の軸回りに回転し得る状態となる。この後、上記調整用モータ28を、上、下金型24,23の厚さに応じて正転または逆転させることにより、上記調整ナット7がタイバー6に対して上昇または下降するように回転させて可動盤5とエンドプレート8との間隔を、トグル機構9の伸長による型締め時に所定の締付力が発生するように設定する。この型厚調整動作を行う具体的な手順については、従来より種々の方法が知られているが、それらの説明は省略する。
上記可動盤5とエンドプレート8との間隔を設定した後は、上記ロックナット38を締め付けて上記調整ナット7とロックナット38とによってタイバー6をフランジ部材34(エンドプレート8)に一体的に固定して型厚調整を終了する。
上記型厚調整動作時には、上記調整用モータ28の回転に連動して上記ロック用モータ40が回転され、上記ロックナット38が上記調整ナット7の回転に連動して調整ナット7と同一の方向および同一の速度で回転される。したがって、上記ロックナット38をフランジ部材34に対して締め付けた時と緩めた時の、ロックナット38のタイバー6の軸方向における相対位置関係が常に一定に保たれるので、型開閉時と型厚調整時におけるロックナット38の締め付け、緩めに要するロック用モータ40の回転量が、金型厚さの変更に関係なく、常に一定に維持されて、上記型開閉、型厚調整の動作が円滑に行われる。
次に、図4は、本発明の第2の実施の形態に係る竪型射出成形機の型厚調整装置1Aを示す。この型厚調整装置1Aは、上記型厚調整装置1が、上記調整ナット7を、その上端に取り付けたスプロケット25を介してエンドプレート8の上面に配置された調整用モータ28、チェーン伝動機構等の調整ナット駆動手段によって回転させ、また、上記ロックナット38をフランジ部材34の下に配置して、上記エンドプレート8の下面に配置されたロック用モータ40、チェーン伝動機構等のロックナット駆動手段Dによって回転させるようにしたのに対して、調整ナット7Aに取り付けたスプロケット25、ロックナット38Aやそれらを回転させる調整ナット駆動手段、ロックナット駆動手段Dのエンドプレート8に対する配置を上記と逆にした点で構成が相違している。
その他の基本構成は、上記型厚調整装置1と同様であるので、型厚調整装置1と同一または同様な構成部分には同一の符号を付して、それらについての説明は省略する。
上記調整ナット7Aは、上記エンドプレート8のタイバー6を挿通する貫通穴8cの下端部に設けた装着穴8aとフランジ部材34の嵌合穴34cに軸部を嵌合されてタイバー6の軸回りに回転するように設けられ、フランジ部材34の下面より突き出した下端部に上記スプロケット25が取り付けられている。そして、型開閉時には、エンドプレート8の上方に配置されたロックナット38Aが締め付けられ、該ロックナット38Aの下面38bと上記調整ナット7Aの中間部に設けたフランジ7aの上面7bとにより、エンドプレート8の上面8dと上記装着穴8aの段部8bとを介してエンドプレート8を挟み着け、上記フランジ7aの上面7bと装着穴8aの段部8bとの微小な隙間e1を無くして、エンドプレート8とタイバー6とを一体的に連結する。また、型厚調整時には、型厚調整動作の前に上記ロックナット38Aを所定量回転させて、上記隙間e1を生じさせて上記調整ナット7Aの回転を円滑に行えるようにする。
この実施の形態に係る型厚調整装置1Aにおいても、上記型厚調整装置1の場合と同様に作動させて型開閉動作と型厚調整動作を行うことができ、同様な作用を得ることができる。なお、上記ロックナット38Aは型締め時に上記型厚調整装置1のロックナット38のように型締力が作用しないので、ロックナット38より厚さ(雌ねじ部のタイバー6の軸方向の長さ)を小さくすることができる。
上記のように、実施の形態に係る竪型射出成形機の型厚調整装置1,1Aは、上端に可動盤5が固定された複数のタイバー6の下端に、エンドプレート8がこれに回転可能に装着された調整ナット7,7Aを各タイバー6の雄ねじに螺着して取り付けられると共に、上記調整ナット7,7Aに固定されたスプロケット25に調整用モータ28によって作動させられるチェーン30を巻き掛けられて、上記調整ナット7,7Aを回転させる調整ナット駆動手段が設けられ、そして、上記フランジ部材34またはエンドプレート8を挟んで上記調整ナット7,7Aと対向する側に位置されて、上記各タイバー6の雄ねじ6aに螺合されたロックナット38,38Aが設けられると共に、該ロックナット38,38Aを回転させるロックナット駆動手段Dが、ロック用モータ40と、上記各ロックナット40に設けたスプロケット41に巻き掛けられ、上記ロック用モータ40によって作動させられるチェーン42とを備え、上記調整用モータ28、チェーン30等を備えた調整ナット駆動手段とは別に設けられた構成とされている。
したがって、上記実施の形態に係る竪型射出成形機の型厚調整装置1,1Aによれば、ロックナット38,38Aを調整ナット7,7Aとの間隔が狭まる方向に回転させてロックナット38,38Aと調整ナット7,7Aとによりフランジ部材34(エンドプレート8)を締め付けることにより、タイバー6の雄ねじ6aと調整ナット7,7Aの螺合部のバックラッシュおよび調整ナット7,7Aとエンドプレート8とのタイバー6の軸方向における隙間e2または隙間e1を無くし、タイバー6に対してエンドプレート8をタイバー6の軸方向における遊びを無くして一体的に連結することができるので、型開閉時に調整ナット7,7Aに衝撃荷重が作用するのを確実に防止することができる。これにより、型開閉を円滑で静かに行うことができると共に、調整ナット7,7Aが早期に破損するのを防止することができ、また、調整用モータ28に付属するブレーキ機能が損傷して型締め時における型締力が狂うといった問題を無くすることができる。しかも、ロック用モータ40の回転をロックナット38,38Aに伝達する伝動機構は、調整用ナット7,7Aを回転させるための伝動機構と同様であり、構成が簡単で実施が容易である。
また、上記実施の形態に係る竪型射出成形機の型厚調整装置1,1Aを用いて行う型厚調整方法は、型厚調整時に、上記ロックナット38,38Aを調整ナット7,7Aとの間隔が広くなる方向へ回転させて緩めた後、上記調整ナット7,7Aを回転させて可動盤5とエンドプレート8との間隔を設定する型厚調整動作を行い、型開閉時には、事前に、上記調整ナット7,7Aを停止させた状態で、上記ロックナット38,38Aを上記ロックナット駆動手段Dによって調整ナット7,7Aとの間隔が狭まる方向に回転させ、上記タイバー6の雄ねじ6aと調整ナット7,7Aとの螺合部におけるバックラッシュ、または該バックラッシュおよび調整ナット7,7Aとエンドプレート8との間のタイバー6の軸方向における隙間が無くなるように調整する構成とされている。
したがって、上記型厚調整方法によれば、型厚調整時に、調整ナット7,7Aをエンドプレート8に対して容易に回転させることができて、該調整ナット7,7Aの回転により型厚調整動作を円滑に行うことができる。また、型開閉時に、事前に、タイバー6の雄ねじ6aと調整ナット7,7Aとの螺合部のバックラッシュ、または該バックラッシュおよび調整ナット7,7Aとエンドプレート8とのタイバー6の軸方向における隙間e2または隙間e1を無くして、タイバー6とエンドプレート8を一体的に連結することができるので、型開閉時に調整ナットに衝撃荷重が作用するのを確実に防止することができ、上記型厚調整装置1,1Aによる効果を的確に発揮させることができる。
そして、上記型厚調整方法において、型厚調整動作時に、上記調整ナット7,7Aの回転に連動させて上記ロックナット38,38Aを調整ナット7,7Aと同一の方向および同一の速度で回転させることにより、調整ナット7,7Aの回転を許容するために、事前にロックナット38,38Aを緩める際のその回転量を、型厚の調整量の大きさに関係なく常に一定に維持することができ、そのため、型厚調整時と型開閉時にロックナット38,38Aを締め、緩めする際の回転量を変化させる必要がなく、ロックナット38,38Aの回転の制御を円滑、容易に行うことができる。
なお、上記実施の形態に係る竪型射出成形機の型厚調整装置1,1Aにおいては、上記調整ナット7,7Aとロックナット38,38Aとを、調整用モータ28とロック用モータ40によってスプロケット、チェーン、アイドラスプロケット、チェーンタイトナ等の伝動機構を介して回転させる構成としたが、これに限らず、上記調整ナット7,7Aとロックナット38,38Aの一方または両方を、プーリとベルト、歯車を使用した伝動機構を介して所要の駆動モータによって回転させるようにしてもよい。また、上記実施の形態に係る竪型射出成形機の型厚調整装置1Aにおいては、調整ナット7Aとロックナット38Aによりエンドプレート8を挟み着ける際、上記隙間e1が完全に無くなるまでロックナット38Aを回転させずに、タイバー6の雄ねじ6aと調整ナット7Aの雌ねじ7dとの螺合部におけるバックラッシュが除去される程度に回転させるようにしてもよい。この場合でも、型開閉時に調整ナット7Aに作用する衝撃荷重を緩和させることができる。
また、上記実施の形態に係る竪型射出成形機の型厚調整装置1,1Aは、本発明をトグル機構を用いて型締めを行う電動式竪型射出成形機に適用した場合の例であるが、これに限らず、本発明はトグル機構を用いて型締めを行う油圧式竪型射出成形機にも適用することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る竪型射出成形機の型厚調整装置を、左半分が型開き状態、右半分が型閉め状態で示す縦断面図である。 図1のイ−イ矢視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る竪型射出成形機の型厚調整装置における主要部の拡大断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る竪型射出成形機の型厚調整装置における主要部の拡大断面図である。
符号の説明
1 型厚調整装置
2 型締装置
4 固定盤
5 可動盤
6 タイバー
6a 雄ねじ
7,7A 調整ナット
7a フランジ
7d 雌ねじ
8 エンドプレート
8a 装着穴
8b 段部
9 トグル機構
25,39 スプロケット
28 調整用モータ
30,41 チェーン
34 フランジ部材
38,38A ロックナト
40 ロック用モータ(駆動モータ)
D ロックナト駆動手段
e1,e2 隙間

Claims (4)

  1. 上端に可動盤が固定された複数のタイバーの下端に、エンドプレートがこれに回転可能に装着された調整ナットを各タイバーの雄ねじに螺着して取り付けられると共に、上記調整ナットに固定されたスプロケットに調整用モータによって作動させられるチェーンを巻き掛けられて、上記調整ナットを回転させる調整ナット駆動手段が設けられた竪型射出成形機の型厚調整装置において、
    上記エンドプレートを挟んで上記調整ナットと対向する側に位置されて、上記各タイバーの雄ねじに螺合されたロックナットが設けられると共に、該ロックナットを回転させるロックナット駆動手段が上記調整ナット駆動手段とは別に設けられていることを特徴とする竪型射出成形機の型厚調整装置。
  2. 上記ロックナット駆動手段は、駆動モータと、上記各ロックナットに設けたスプロケットに巻き掛けられ、上記駆動モータによって作動させられるチェーンとを備えていることを特徴とする請求項1に記載の竪型射出成形機の型厚調整装置。
  3. 請求項1または2に記載の型厚調整装置を用いて、型厚調整時には、上記ロックナットを調整ナットとの間隔が広くなる方向へ回転させて緩めた後、上記調整ナットを回転させて可動盤とエンドプレートとの間隔を設定する型厚調整動作を行い、型開閉時には、事前に、上記調整ナットを停止させた状態で、上記ロックナットを上記ロックナット駆動手段によって調整ナットとの間隔が狭まる方向に回転させ、上記タイバーの雄ねじと調整ナットとの螺合部におけるバックラッシュ、または該バックラッシュおよび調整ナットとエンドプレートとの間のタイバー軸方向における隙間が無くなるように調整することを特徴とする竪型射出成形機の型厚調整方法。
  4. 上記型厚調整動作時は、上記調整ナットの回転に連動させて上記ロックナットを調整ナットと同一の方向および同一の速度で回転させることを特徴とする請求項3に記載の竪型射出成形機の型厚調整方法。
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