JP2009150715A - 内燃機関の適合方法及び装置 - Google Patents

内燃機関の適合方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】制御パラメータの値が設定限界値となる機関制御状態についても適切に適合計測機関制御状態であるか否かが判定される内燃機関の適合方法及び装置を提供する。
【解決手段】適合計測機関制御状態の範囲が、機関制御状態を順次変更し、予め定めた制約条件が満たされる機関運転が行われる機関制御状態は上記適合計測機関制御状態であるとして決定される、内燃機関の適合方法及び装置において、上記範囲を決定する際には、機関制御状態は、初期探査点から制御パラメータのうちの少なくとも一つの制御パラメータの値を次第にその設定限界値へと変更することで変更され、上記制約条件を満たしたまま該制御パラメータの値が設定限界値になった場合において未だ設定限界値になっていない別の制御パラメータがある場合には、その別の制御パラメータの値を次第にその設定限界値へと変更することで更に機関制御状態が変更される、適合方法及び装置を提供する。
【選択図】図3

Description

本発明は内燃機関の適合方法及び装置、すなわち内燃機関の制御において用いられる制御パラメータの適合値を求める方法及び装置に関する。
一般に、内燃機関の制御は、発生トルク、排気エミッション及び燃費等の内燃機関の特性についての要求条件を満たすようにスロットル開度、点火時期、吸気弁又は排気弁の開閉弁特性、燃料噴射量等の制御パラメータの値を変化させることによって行われる。そしてこれらの制御パラメータには、そのときの内燃機関に対する要求に応じて、例えば機関負荷(発生トルク)及び機関回転数により定まる運転状態毎に最適な値が存在するため、このような運転状態毎の制御パラメータの最適な値を目標値として予め設定しておく必要がある。
このような運転状態毎の制御パラメータの最適な値は、一般に、上記制御パラメータを様々な値に設定し、そのときの発生トルクやNOX排出量等の内燃機関の特性を表す特性パラメータの値を計測してその結果から運転状態毎の各制御パラメータの最適な値(すなわち、適合値)を求める作業、いわゆる適合作業によって求められる。
斯かる適合作業においては、適合のための計測を行うべき機関制御状態である適合計測機関制御状態の範囲を各制御パラメータの設定限界値(例えば上限値及び下限値)やその他の制約(例えば、失火限界、ノック限界、トルク変動、排気系(触媒等)温度限界等)等を考慮して予め決定する必要がある。そしてそのための手法としては例えば、予め定めた機関制御状態を初期探査点と選定し、そこから各制御パラメータの値を次第にその設定限界値へと変更して機関制御状態を順次変更し、上記制約条件が満たされる機関運転が行われる場合にはその時の機関制御状態は上記適合計測機関制御状態であるとしてその範囲を決定する手法がある。より詳細には、上記制約条件を満たさなくなった場合にはそこから上記適合計測機関制御状態の範囲外であるとすると共に上記制約条件を満たしたまま何れかの制御パラメータの値が設定限界値になった場合にはそこまで上記適合計測機関制御状態の範囲内であるとして、上記適合計測機関制御状態の範囲及びその境界が決定される(いわゆる放射状探査)。
特開2006−17698 特開平5−142089 Peter Renninger, Metodi Aleksandrov, Rapid Hull Determination:a new method to determine the design space for model based approaches, Design of Experiments (DoE) in Engine Development II, 3rd DoE Conference in Berlin, IAV, 2005年6月, p. 14-29
ところが、上記手法は上記初期探査点を中心として上記適合計測機関制御状態の範囲を絞り込む上では有効であるが、この手法では上記制御パラメータの値が設定限界値になる前に上記制約条件を満たさなくなった場合、そこから上記適合計測機関制御状態の範囲外としてしまうため、その制御パラメータの値を更に設定限界値に近づけた場合に再び上記制約条件を満たすようになる場合であってもそのような機関制御状態は上記適合計測機関制御状態の範囲外とされてしまう。そしてその結果、制御パラメータの値が設定限界値となる機関制御状態やそれに近い機関制御状態が不適切に上記適合計測機関制御状態の範囲外とされてしまう場合がある。
そして上述の手法は一例であり、他の手法によっても結果的に制御パラメータの値が設定限界値となる機関制御状態やそれに近い機関制御状態が不適切に上記適合計測機関制御状態の範囲外とされてしまう場合がある。そして、実際には制御パラメータの値が設定限界値となる機関制御状態で適合値が得られる場合が少なくないため、特にこの点が問題となる。
本発明は以上のような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、制御パラメータの値が設定限界値となる機関制御状態についても適切に上記適合計測機関制御状態であるか否かが判定されるようにされた内燃機関の適合方法及び装置を提供することである。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項に記載された内燃機関の適合方法または装置を提供する。
請求項1に記載の発明は、適合のための計測を行うべき機関制御状態である適合計測機関制御状態の範囲が、機関制御状態を順次変更し、予め定めた制約条件が満たされる機関運転が行われる場合にはその時の機関制御状態は上記適合計測機関制御状態であるとして決定される、内燃機関の適合方法において、上記範囲を決定する際には、予め定めた機関制御状態が初期探査点として選定され、機関制御状態は上記初期探査点から機関制御状態を特定する複数の制御パラメータのうちの少なくとも一つの制御パラメータの値を次第にその設定限界値へと変更することで変更され、上記制約条件を満たしたまま該制御パラメータの値が設定限界値になった場合において未だ設定限界値になっていない別の制御パラメータがある場合には、既に設定限界値になった上記制御パラメータの値をその設定限界値としつつ上記別の制御パラメータの値を次第にその設定限界値へと変更することで更に機関制御状態が変更されることを特徴とする、適合方法を提供する。
請求項2に記載の発明は、適合のための計測を行うべき機関制御状態である適合計測機関制御状態の範囲が、機関制御状態を順次変更し、予め定めた制約条件が満たされる機関運転が行われる場合にはその時の機関制御状態は上記適合計測機関制御状態であるとして決定される、内燃機関の適合装置において、上記範囲を決定する際には、予め定めた機関制御状態が初期探査点として選定され、機関制御状態は上記初期探査点から機関制御状態を特定する複数の制御パラメータのうちの少なくとも一つの制御パラメータの値を次第にその設定限界値へと変更することで変更され、上記制約条件を満たしたまま該制御パラメータの値が設定限界値になった場合において未だ設定限界値になっていない別の制御パラメータがある場合には、既に設定限界値になった上記制御パラメータの値をその設定限界値としつつ上記別の制御パラメータの値を次第にその設定限界値へと変更することで更に機関制御状態が変更されることを特徴とする、適合装置を提供する。
各請求項に記載の発明は、制御パラメータの値が設定限界値となる機関制御状態についても適切に上記適合計測機関制御状態であるか否かが判定されるという共通の効果を奏する。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。図1は適合作業の対象となる内燃機関(すなわち、適合対象内燃機関)及び当該適合作業に用いられる計測演算装置を示している。
図1を参照すると1は機関本体、2はシリンダブロック、3はシリンダブロック2内で往復動するピストン、4はシリンダブロック2上に固定されたシリンダヘッド、5はピストン3とシリンダヘッド4との間に形成された燃焼室、6は吸気弁、7は吸気ポート、8は排気弁、9は排気ポートをそれぞれ示す。図1に示したようにシリンダヘッド4の内壁面の中央部には点火プラグ10が配置され、シリンダヘッド4内壁面周辺部には燃料噴射弁11が配置される。またピストン3の頂面上には燃料噴射弁11の下方から点火プラグ10の下方まで延びるキャビティ12が形成されている。
各気筒の吸気ポート7はそれぞれ対応する吸気枝管13を介してサージタンク14に連結され、サージタンク14は吸気管15に連結される。吸気管15内にはステップモータ17によって駆動されるスロットル弁18が配置される。一方、各気筒の排気ポート9は排気マニホルド19に連結される。また、吸気弁6には吸気弁6の開閉弁特性、すなわち開閉弁する位相角及び作用角を変更するための可変動弁機構20が取付けられている。
一般に、図1に示したような内燃機関の制御は、内燃機関の運転中に変化するトルク、排気エミッション及び燃費等についての要求条件を満たすように、すなわち実際のトルク、排気エミッション及び燃費等が目標トルク、目標排気エミッション及び目標燃費等となるように、内燃機関の運転状態に影響を与える制御可能なパラメータ(すなわち、制御パラメータ)の値を変化させることによって行われる。
このような制御パラメータには、そのときの内燃機関に対する要求に応じて、例えば、機関回転数等により定まる運転状態毎に最適な値が存在する。例えば、点火プラグ10による点火時期については、内燃機関のトルク、燃費や失火等を考慮すると、一般に、トルクが最も大きくなるような最小進角時期、いわゆるMBT(Minimum Advance for Best Torque)付近で点火を行うのが好ましい。このMBTは、全ての運転状態に対して同じではなく、例えば機関回転数が異なると、MBTも異なる時期となる。また、一方で、内燃機関の排気浄化のために内燃機関の排気系に設けられた触媒(図示せず)を高温にする必要があるような場合には、機関本体1から排出される排気ガスの温度を高めるために上記MBTよりも或る程度遅角側の時期に点火を行うのが好ましい。
このような内燃機関に対する要求に応じた運転状態毎の各制御パラメータの最適な値(すなわち、適合値)は、数値計算のみから算出することは困難であるため、通常、内燃機関の形式毎に適合作業によって求められる。ここで、適合作業とは、特定の制御パラメータを様々な値に設定し、各制御パラメータの値毎に特性パラメータ(制御パラメータの値を変更することによりその値が変わり得るパラメータであって内燃機関の特性を表すパラメータ)の値を計測し、これら特性パラメータの計測値から各運転状態に対する制御パラメータの最適な値(すなわち、適合値)を求める作業を意味する。
図1には、適合対象内燃機関に加えて、この内燃機関の特性パラメータの値を計測し必要な演算を行う計測演算装置40が示されている。図示したように、適合作業の対象となる内燃機関に対しては、スロットル弁18の開度を計測するためのスロットル開度センサ31がスロットル弁18に取付けられ、また、吸気管15内を流れる空気の流量を計測するエアフロメータ32がスロットル弁18上流側の吸気管15内に取付けられる。さらに、機関本体1から排出された排気ガスの温度を計測する排気温度センサ33及び機関本体1から排出された排気ガスの空燃比を計測する空燃比センサ34が排気ポート又は排気マニホルド19に取付けられる。さらに、機関本体1のクランクシャフト(図示せず)には内燃機関による駆動力である発生トルクを検出するためのトルクセンサ(図示せず)が取り付けられる。これらセンサは、計測演算装置40に接続され、計測演算装置40ではこれらセンサによって計測された各特性パラメータの値が表示、保存及び演算処理される。
一方、上述した点火プラグ10、燃料噴射弁11、スロットル弁駆動用のステップモータ17及び可変動弁機構20等は計測演算装置40に接続され、これら点火プラグ10等は計測演算装置40によって駆動、制御される。すなわち、計測演算装置40によって制御パラメータの値が変更される。
ところで、上記適合作業における各種特性パラメータの値の計測は、通常、上述したように制御パラメータを様々な値に設定して各計測点にて行われる。ここで、計測点は各制御パラメータの設定値の組合せで特定され、一つの計測点は各制御パラメータに対する設定値の一つの組合せに対応する。つまり、設定される計測点の各々は各制御パラメータの値の組合せで特定される内燃機関の状態である機関制御状態の各々に対応する。
そして、上記適合作業においては、上記各種特性パラメータの値の計測を行う前に、上記計測点を設定すべき機関制御状態の範囲、すなわち、適合のための計測を行うべき機関制御状態である適合計測機関制御状態の範囲を各制御パラメータの設定限界値(例えば上限値及び下限値)やその他の制約(例えば、失火限界、ノック限界、トルク変動、排気系(触媒等)温度限界等)等を考慮して予め決定する必要がある。
このため、例えば予め定めた機関制御状態を初期探査点と選定し、そこから各制御パラメータの値を次第にその設定限界値へと変更して機関制御状態を順次変更し、上記制約条件が満たされる機関運転が行われる場合にはその時の機関制御状態は上記適合計測機関制御状態であるとしてその範囲が決定される。すなわち通常は、上記制約条件を満たさなくなった場合にはそこから上記適合計測機関制御状態の範囲外であるとすると共に上記制約条件を満たしたまま何れかの制御パラメータの値が設定限界値になった場合にはそこまで上記適合計測機関制御状態の範囲内であるとして、上記適合計測機関制御状態の範囲及びその境界が決定される(いわゆる放射状探査)。
ところが、上記手法は上記初期探査点を中心として上記適合計測機関制御状態の範囲を絞り込む上では有効であるが、この手法では上記制御パラメータの値が設定限界値になる前に上記制約条件を満たさなくなった場合、そこから上記適合計測機関制御状態の範囲外としてしまうため、その制御パラメータの値を更に設定限界値に近づけた場合に再び上記制約条件を満たすようになる場合であってもそのような機関制御状態は上記適合計測機関制御状態の範囲外とされてしまう。そしてその結果、制御パラメータの値が設定限界値となる機関制御状態やそれに近い機関制御状態が不適切に上記適合計測機関制御状態の範囲外とされてしまう場合がある。
図2はそのような場合の例を示したものである。図2は制御パラメータXとYで特定される機関制御状態の範囲を示している。ここでXuが制御パラメータXの上限値、Xlが制御パラメータXの下限値である。また、Yuが制御パラメータYの上限値、Ylが制御パラメータYの下限値である。領域Pは上記制約条件を満たさない機関制御状態である。そしてこのような状況において初期探査点Sから矢印a、b、cで示されるような経路で機関制御状態が変更され、上記適合計測機関制御状態であるか否かが判定された場合、結果として、制御パラメータの値が設定限界値となる機関制御状態を含む図中Qで示される領域の機関制御状態については不適切に上記適合計測機関制御状態の範囲から外されてしまうことになる。
そして上述の手法は一例であり、他の手法によっても結果的に制御パラメータの値が設定限界値となる機関制御状態やそれに近い機関制御状態が不適切に上記適合計測機関制御状態の範囲外とされてしまう場合がある。そして、実際には制御パラメータの値が設定限界値となる機関制御状態で適合値が得られる場合が少なくないため、特にこの点が問題となる。
そこで本実施形態では、以上のようなことを考慮し、上記計測演算装置40によって以下で説明するような方法を実施して、制御パラメータの値が設定限界値となる機関制御状態についても適切に上記適合計測機関制御状態であるか否かが判定されるようにしている。
この方法は、一言で言えば、適合のための計測を行うべき機関制御状態である適合計測機関制御状態の範囲を、機関制御状態を順次変更し、予め定めた制約条件が満たされる機関運転が行われる場合にはその時の機関制御状態は上記適合計測機関制御状態であるとして決定する方法であって、上記範囲を決定する際には、予め定めた機関制御状態が初期探査点として選定され、機関制御状態は上記初期探査点から機関制御状態を特定する複数の制御パラメータのうちの少なくとも一つの制御パラメータの値を次第にその設定限界値へと変更することで変更され、上記制約条件を満たしたまま同制御パラメータの値が設定限界値になった場合において未だ設定限界値になっていない別の制御パラメータがある場合には、既に設定限界値になった上記制御パラメータの値をその設定限界値としつつ上記別の制御パラメータの値を次第にその設定限界値へと変更することで更に機関制御状態が変更されるというものである。
以下、本実施形態で実施されるこの方法について図3を参照してより詳細に説明する。図3は本実施形態において、上記適合計測機関制御状態の範囲及びその境界を決定するために実施される方法について示すフローチャートである。
図3のフローチャートに示されているように、この方法がスタートするとまずステップ101において対象とする制御パラメータが決定される。本実施形態における制御パラメータの例としては、スロットル開度、燃料噴射量、吸気弁6の開閉弁特性、点火時期、機関回転数等が挙げられる。また、他の実施形態において排気弁8の開閉弁特性が可変な場合には、制御パラメータとして排気弁8の開閉弁特性も選定され得る。ステップ101では複数の制御パラメータが選定される。
ステップ101において制御パラメータが決定されるとステップ102に進む。ステップ102では、上記適合計測機関制御状態において満たされるべき制約条件が決定される。本実施形態における制約条件の例としては、失火限界、ノック限界、トルク変動、排気系(触媒等)温度限界等に関するものがある。より具体的には、例えば排気系温度限界に関するものであれば、排気温度が300℃以下という制約条件が設定され得る。また、排気中に含まれる炭化水素濃度THCが7000ppm未満という制約条件も設定され得る。ステップ102では複数の制約条件が設定され得る。
ステップ102において制約条件が決定されるとステップ103に進む。ステップ103では、上記適合計測機関制御状態であるか否かの探査を開始する機関制御状態である初期探査点が決定される。本実施形態では、今回の適合作業の対象となる内燃機関と類似する内燃機関の情報等を活用し、上記ステップ102で決定した制約条件が満たされると予想される機関制御状態を上記初期探査点とする。
ステップ103において初期探査点が決定されるとステップ104に進む。ステップ104では、上記適合計測機関制御状態であるか否かの探査を行う時の機関制御状態の変更パターンである探査方向が決定される。すなわち、複数の制御パラメータで定義される機関運転状態を表す空間内において機関制御状態がどの方向に変更されて行くかが決定される。この探査方向の決定の仕方としては従来より様々なものが知られている。本実施形態では、上記初期探査点からの探査は、上記初期探査点から制御パラメータの少なくとも一つの値を次第にその設定限界値へと変更して機関制御状態を順次変更するという放射状探査を繰り返し行うものとし、探査の方向は全方向に対し均一に設定されるようになっている。また探査の方向の数は必要な精度に応じて決定される。なお、他の実施形態においては探査の方向が全方向に対し均一に設定されなくてもよい。
ステップ104で探査方向が決定されるとステップ105に進む。ステップ105では、その機関制御状態において上記ステップ102で決定した制約条件を満足しているか否かを判定するための計測が実施される。すなわち、例えば排気温度に関する制約条件が設定されている場合には排気温度の計測が行われ、排気中に含まれる炭化水素濃度THCに関する制約条件が設定されていれば、排気中に含まれる炭化水素濃度THCの計測が行われる。
ステップ105において必要な計測が実施されるとステップ106に進む。ステップ106では上記ステップ105における計測結果に基づいて上記ステップ102で決定された制約条件が満たされているか否かが判定される。ステップ106において上記制約条件が満たされていると判定された場合にはステップ107に進み、上記制約条件が満たされていないと判定された場合にはステップ112に進む。
ステップ112に進んだ場合には、次の探査方向の有無が判定される。ステップ112において次の探査方向が無いと判定される場合は、すなわち上記ステップ104で決定した総ての探査方向について上記適合計測機関制御状態であるか否かの探査が行われた場合であるので、その場合には本制御ルーチンは終了する。一方、ステップ112において次の探査方向があると判定された場合には、ステップ113に進む。ステップ113では次の探査方向に従って制御パラメータの値が初期探査点における値から変更される。そしてステップ113に続いてステップ105に進み、上述したようなそこからの制御が実施される。
一方、ステップ107に進んだ場合にはそこで何れかの制御パラメータの値がその設定限界値(例えば上限値及び下限値)になったか否かが判定される。なおここで制御パラメータの設定限界値は、例えばその制御パラメータを制御するアクチュエータの制御限界値等である。ステップ107において何れの制御パラメータの値もその設定限界値になっていないと判定された場合にはステップ113に進み、今回の探査方向に従って制御パラメータの値が変更される。そしてその後ステップ105に進んでそこからの制御が再度実施される。ステップ107において何れかの制御パラメータの値がその設定限界値になったと判定された場合にはステップ108に進む。
ステップ108においては、ステップ101で選定された制御パラメータのうちその値が設定限界値になっていない制御パラメータの有無が判定される。ステップ108において設定限界値になっていない制御パラメータが無いと判定された場合にはステップ112に進み、上述したようなそこからの制御が実施される。一方、ステップ108において設定限界値になっていない制御パラメータが有ると判定された場合にはステップ109に進み、その設定限界値になっていない制御パラメータの少なくとも一つの値が変更される。そしてこの際、先に設定限界値になった制御パラメータの値はその制御パラメータの設定限界値にされる。このようにすることで探査点がステップ101で選定した複数の制御パラメータで特定される機関制御状態の範囲の端の部分に沿って移動することになる。
ステップ109において制御パラメータの値が変更されるとステップ110に進む。ステップ110では、上記ステップ102で決定した制約条件を満足しているか否かを判定するための計測が実施される。この制御は上述したステップ105における制御と同様である。
ステップ110において必要な計測が実施されるとステップ111に進む。ステップ111では上記ステップ110における計測結果に基づいて上記ステップ102で決定された制約条件が満たされているか否かが判定される。そしてステップ111において上記制約条件が満たされていると判定された場合にはステップ108に戻り、そこからの制御が再度実施される。一方、ステップ111において上記制約条件が満たされていないと判定された場合にはステップ112に進み、上述したようなそこからの制御が実施される。
そして本実施形態では、このような方法で探査した結果、上記適合計測機関制御状態であると判定された機関制御状態においてのみ適合のための計測が実施されるようになっている。
図4は、上述した方法を実施した場合の例について示したものである。図2の場合と同様、図4も制御パラメータXとYで特定される機関制御状態の範囲を示しており、Xuが制御パラメータXの上限値、Xlが制御パラメータXの下限値、Yuが制御パラメータYの上限値、Ylが制御パラメータYの下限値である。また、領域Pは上記制約条件を満たさない機関制御状態である。
そしてこのような状況において上述したような方法が実施されるのであるが、この例ではまず初期探査点Sから矢印a1で示される探査方向に探査が行われる。そして、制御パラメータYの値がその上限値Yuになると、今度は矢印a2で示される探査方向に探査が行われる。すなわち、制御パラメータYの値をその上限値Yuに維持した状態で、未だ設定限界値になっていない制御パラメータXの値が設定限界値(この例では上限値Xu)になるように探査が行われる。そしてその結果、制御パラメータX、Yで特定される機関制御状態の範囲の端の部分に沿って上記適合計測機関制御状態であるか否かの探査を行う探査点が移動することになる。
そして制御パラメータXの値が上限値Xuになると、制御パラメータXとYが共に設定限界値になるので、初期探査点に戻り、次の探査方向、すなわち矢印b1で示される探査方向に探査が行われる。矢印b1で示される探査方向の探査は、領域Pに入ったところで上記制約条件を満たさなくなるためそこで終了する。そして続いて、次の探査方向、すなわち矢印c1で示される探査方向に初期探査点Sから探査が行われる。
そして、制御パラメータXの値がその上限値Xuになると、今度は矢印c2で示される探査方向に探査が行われる。すなわち、制御パラメータXの値をその上限値Xuに維持した状態で、未だ設定限界値になっていない制御パラメータYの値が設定限界値(この例では上限値Yu)になるように探査が行われる。そしてその結果、上述した矢印a2で示される探査方向の探査の場合と同様、制御パラメータX、Yで特定される機関制御状態の範囲の端の部分に沿って上記適合計測機関制御状態であるか否かの探査を行う探査点が移動することになる。そして制御パラメータYの値が上限値Yuになると、制御パラメータXとYが共に設定限界値になるので、初期探査点に戻り、次の探査方向(図示せず)に探査が行われる。
以上の説明から明らかなように、上述した方法によれば複数の制御パラメータで特定される機関制御状態の範囲の端の部分に沿って上記適合計測機関制御状態であるか否かの探査を行う探査点が移動することになる。したがってこの方法によれば、制御パラメータの値が設定限界値となる機関制御状態についても適切に上記適合計測機関制御状態であるか否かを判定することができる。そしてその結果、制御パラメータの値が設定限界値となる機関制御状態で適合値が得られる場合においても適切に適合値を求めることができる。
なお、以上では、説明及び図示を簡単にし理解を容易にするために制御パラメータが二つである場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、関連する制御パラメータがより多い場合であっても適用することができる。
図1は、適合作業の対象となる内燃機関(すなわち、適合対象内燃機関)及び当該適合作業に用いられる計測演算装置を示している。 図2は、適合計測機関制御状態の範囲を決定するための従来の方法について説明するための図である。 図3は、本発明の一実施形態において実施される方法について示すフローチャートである。 図4は、図3で示される方法を実施した場合について説明するための図である。
符号の説明
1 機関本体
6 吸気弁
8 排気弁
10 点火プラグ
11 燃料噴射弁
18 スロットル弁
31 スロットル開度センサ
32 エアフロメータ
33 排気温度センサ
34 空燃比センサ
40 計測演算装置

Claims (2)

  1. 適合のための計測を行うべき機関制御状態である適合計測機関制御状態の範囲が、機関制御状態を順次変更し、予め定めた制約条件が満たされる機関運転が行われる場合にはその時の機関制御状態は上記適合計測機関制御状態であるとして決定される、内燃機関の適合方法において、
    上記範囲を決定する際には、予め定めた機関制御状態が初期探査点として選定され、機関制御状態は上記初期探査点から機関制御状態を特定する複数の制御パラメータのうちの少なくとも一つの制御パラメータの値を次第にその設定限界値へと変更することで変更され、上記制約条件を満たしたまま該制御パラメータの値が設定限界値になった場合において未だ設定限界値になっていない別の制御パラメータがある場合には、既に設定限界値になった上記制御パラメータの値をその設定限界値としつつ上記別の制御パラメータの値を次第にその設定限界値へと変更することで更に機関制御状態が変更されることを特徴とする、適合方法。
  2. 適合のための計測を行うべき機関制御状態である適合計測機関制御状態の範囲が、機関制御状態を順次変更し、予め定めた制約条件が満たされる機関運転が行われる場合にはその時の機関制御状態は上記適合計測機関制御状態であるとして決定される、内燃機関の適合装置において、
    上記範囲を決定する際には、予め定めた機関制御状態が初期探査点として選定され、機関制御状態は上記初期探査点から機関制御状態を特定する複数の制御パラメータのうちの少なくとも一つの制御パラメータの値を次第にその設定限界値へと変更することで変更され、上記制約条件を満たしたまま該制御パラメータの値が設定限界値になった場合において未だ設定限界値になっていない別の制御パラメータがある場合には、既に設定限界値になった上記制御パラメータの値をその設定限界値としつつ上記別の制御パラメータの値を次第にその設定限界値へと変更することで更に機関制御状態が変更されることを特徴とする、適合装置。
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