JP2009150251A - 毛管力利用ランキンサイクル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱以外の外部エネルギーに頼ることなく作動でき、かつ配置や寸法の自由度が高い毛管力利用ランキンサイクル装置を得る。
【解決手段】毛管力利用ランキンサイクル装置10は、供給された気相の作動流体を膨張し仕事を取り出す膨張機12と、膨張機12から排出された気相の作動流体を凝縮させる凝縮器14と、液相の作動流体を蒸発させつつ該作動流体に系を循環する駆動力を付与する蒸発器16とを備えている。蒸発器16は、作動流体の流路断面の全面に亘り設けられ液相の作動流体を毛管力で駆動するための毛細管構造体30、及び、毛細管構造体30の作動流体を蒸発させるための加熱部32を含んで構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、毛管力を利用して作動流体を駆動する毛管力利用ランキンサイクル装置に関する。
非可逆熱サイクル装置のひとつとして、蒸気タービンサイクル装置の理論サイクル装置であるランキンサイクル装置が知られている(例えば、非特許文献1参照)。このサイクル装置では、復水器で液化された水をボイラに供給するための給水ポンプが必要とされている。この給水ポンプをなくしてランキンサイクル装置を成立させるシステムとして、熱サイフォン効果を利用したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
エバラ時報 No.211 2006年4月 特開昭60−62611号公報
上記した前者の技術では、給水ポンプを備えるため、熱以外に外部エネルギーを投入する必要があった。一方、後者の技術では、作動流体の循環に重力を利用するため、ランキンサイクル装置を構成する各要素の配置や寸法の制約が大きい問題があった。
本発明は上記事実を考慮して、熱以外の外部エネルギーに頼ることなく作動でき、かつ配置や寸法の自由度が高い毛管力利用ランキンサイクル装置を得ることが目的である。
請求項1記載の発明に係る毛管力利用ランキンサイクル装置は、供給された気相の作動流体が膨張し運動エネルギーを外部仕事に変換する膨張要素と、前記膨張要素から排出された気相の作動流体を凝縮させる凝縮要素と、作動流体の流路断面の全面に亘り設けられ前記凝縮要素で凝縮された液相の作動流体を毛管力で駆動するための毛細管構造体、及び、前記毛細管構造体中の作動流体を蒸発させるための加熱部を含む蒸発要素と、を備えている。
請求項1記載の毛管力利用ランキンサイクル装置では、膨張要素で膨張し運動エネルギーで外部に仕事をした作動流体は、凝縮器に流入すると、凝縮されて気相から液相に相変化する。この液相の作動流体は、蒸発要素の毛細管構造体にて毛管力で駆動され、この駆動中に加熱部により加熱されることで蒸発(気化)する。このようにして毛細管構造体の内部では作動流体が連続的に蒸発されるので、毛細管構造体内での液面位置が維持されるように、液相の作動流体は、毛管力にて連続的に吸い込まれる。また、蒸発要素では、毛細管構造体が流路断面の全面に亘り設けられているため、液相作動流体の流入側に向かう蒸気流れは生じにくい。このため、発生した蒸気は、上昇した蒸気圧(凝縮要素との蒸気圧差)により膨張要素側に流動される。
以上により、本毛管力利用ランキンサイクル装置では、熱以外の外部エネルギーを付与することなく、蒸発要素、膨張要素、凝縮要素の順で作動流体が循環する循環流が生成される。換言すれば、蒸発要素は、液相の作動流体を毛管力にて自給しつつ、気相の作動流体を発生させる(膨張要素へ供給する)ことができる。この作動流体の循環には、重力を利用していないので、例えばポンプ装置を用いた構成と比較して各要素の配置や寸法に対する制約が増すことはなく、各要素の配置や寸法の自由度が高い。
このように、請求項1記載の毛管力利用ランキンサイクル装置では、熱以外の外部エネルギーに頼ることなく作動でき、かつ配置や寸法の自由度が高い。
請求項2記載の発明に係る毛管力利用ランキンサイクル装置は、供給された気相の作動流体が膨張し運動エネルギーを外部仕事に変換する膨張要素と、前記膨張要素から排出された気相の作動流体を凝縮させる凝縮要素と、前記凝縮要素と液管を介して連通されると共に前記膨張要素と蒸気管を介して連通され、液相の作動流体を毛管力で駆動するための毛細管構造体、及び、前記毛細管構造体中の作動流体を蒸発させるための加熱部を含む蒸発要素と、を備えている。
請求項2記載の毛管力利用ランキンサイクル装置では、膨張要素で膨張し運動エネルギーで外部に仕事をした作動流体は、凝縮器に流入すると、凝縮されて気相から液相に相変化する。この液相の作動流体は、蒸発要素の毛細管構造体による毛管力で駆動されて液管を通じて該蒸発要素(毛細管構造体)に流入し、この毛細管構造体による駆動中に加熱部にて加熱されることで蒸発(気化)する。このようにして毛細管構造体の内部では作動流体が連続的に蒸発されるので、毛細管構造体内での液面位置が維持されるように、液相の作動流体は、毛管力にて連続的に吸い込まれる。一方、発生した作動流体の蒸気(気相の作動流体)は、毛細管構造体に対する液管側に流れにくいため、蒸気圧(凝縮要素との蒸気圧差)により蒸気管を通じて膨張要素に向けて流動される。
以上により、本毛管力利用ランキンサイクル装置では、熱以外の外部エネルギーを付与することなく、蒸発要素、膨張要素、凝縮要素の順で作動流体が循環する循環流が生成される。換言すれば、蒸発要素は、液相の作動流体を毛管力にて自給しつつ、気相の作動流体を発生させる(膨張要素へ供給する)ことができる。本毛管力利用ランキンサイクル装置では、蒸発要素は、膨張要素、凝縮要素に対しそれぞれ管を介して連通された独立要素であるため、液相、気相の作動流体の重力等に対する流れ方向に制約がなく、各要素の配置や寸法の自由度が高い。
このように、請求項2記載の毛管力利用ランキンサイクル装置では、熱以外の外部エネルギーに頼ることなく作動でき、かつ配置や寸法の自由度が高い。
請求項3記載の発明に係る毛管力利用ランキンサイクル装置は、請求項1又は請求項2記載の毛管力利用ランキンサイクル装置において、前記加熱部は、前記毛細管構造体における液相の作動流体の流入側とは反対から熱を供給する構成とされている。
請求項3記載の毛管力利用ランキンサイクル装置では、毛細管構造体は、液相の作動流体の進行方向に対向するように加熱されるので、該毛細管構造体の下流端側で作動流体の蒸気を発生させることができる。このため、蒸気が毛細管構造体を通過することに伴う圧力損失を低減することができ、作動流体の蒸気圧を高めることができる。
請求項4記載の発明に係る毛管力利用ランキンサイクル装置は、請求項1〜請求項3の何れか1項記載の毛管力利用ランキンサイクル装置において、前記毛細管構造体は、前記加熱部による熱供給側の一部が、液相の作動流体の流入側の部分に対し、熱伝導率の高い材料にて構成されている。
請求項4記載の毛管力利用ランキンサイクル装置では、毛細管構造体における熱伝導率の高い材料で構成された部分が加熱部により集中的に加熱される。このため、毛細管構造体(蒸発要素)内における蒸気発生部位をコントロール(所望の部位に設定)することができる。また、請求項3の効果を高めることが可能である。
以上説明したように本発明に係る毛管力利用ランキンサイクル装置、熱以外の外部エネルギーに頼ることなく作動でき、かつ配置や寸法の自由度が高いという優れた効果を有する。
本発明の実施形態に掛かる毛管力利用ランキンサイクル装置10について図面に基づいて説明する。先ず、毛管力利用ランキンサイクル装置10の原理モデル、変形例について、図1〜図6に基づいて説明し、その後、毛管力利用ランキンサイクル装置10の自動車への適用例を図7〜図10に基づいて説明することとする。
(原理モデルの説明)
図1には、毛管力利用ランキンサイクル装置10の概略全体構成がシステム構成図にて示されている。この図に示される如く、毛管力利用ランキンサイクル装置10は、仕事を取り出すための膨張機12と、凝縮要素としての凝縮器14と、蒸発要素としての蒸発器16と、これら膨張機12、凝縮器14、蒸発器16をこの順で直列に連通する循環路18とを主要部として構成されている。
循環路18は、膨張機12と凝縮器14とを連通する配管20と、凝縮器14と蒸発器16とを連通する液管としての液体配管22と、蒸発器16と膨張機12とを連通する蒸気管としての気体配管24とを含んで構成されている。
膨張機12は、内部に設けられた図示しない機械要素を有する。この機械要素は、膨張機12の内部に流入された気相の作動流体(以下、「蒸気」という場合がある)の有する熱エネルギーを運動エネルギーを経て機械エネルギーに変換するようになっている。例えば、この機械要素として、蒸気の膨張により回転力が付与される蒸気タービンや容積式膨張機(スクロール膨張機)等を採用することができる。膨張機12は、内部の機械要素が負荷26に機械的に接続されている。これにより、膨張機12は、上記の熱エネルギーから変換された機械エネルギーによって負荷26を駆動するようになっている。負荷26としては、例えば、機械(回転)エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機、機械エネルギーを流体の運動エネルギーに変換するポンプや風車、機械エネルギーを圧力のエネルギーに変換するコンプレッサ等を採用することができる。
凝縮器14は、膨張機12から配管20を通じて流入された仕事をした後の低圧の蒸気に放熱させる(蒸気を冷却する)ことで、作動流体を凝縮させる構成とされている。すなわち、蒸発器16の出口からは、液相の作動流体(以下、「液体」という場合がある)が排出されるようになっている。このように、凝縮器14は、作動流体と冷媒との熱交換器として構成されている。
蒸発器16は、作動流体が循環路18を循環する駆動力を該作動流体に付与するポンプ機能と、液体を蒸発させる高圧蒸気にする蒸気発生機能とを果たす構成とされている。図1に示された蒸発器16は、これらの機能を模式的に示している。以下、蒸発器16について具体的に説明する。
図2に示される如く、蒸発器16は、シェル28と、シェル28内に設けられた毛細管構造体30と、加熱部32とを有して構成されている。図示は省略するがシェル28は、矢印Fにて示す作動流体の流れ方向の上流端28A側が液体配管22に液密に接続されると共に、矢印F方向下流端28B側が気体配管24に気密に接続されている。
したがって、蒸発器16では、液体配管22から流入した作動流体は、全てシェル28が形成する流路断面を経て気体配管24に至る構成とされている。そして、毛細管構造体30は、シェル28の流路断面の全面に亘り、換言すれば液体配管22から流入した作動流体の略全部が内部を通過して気体配管24に至るように、シェル28内に設けられている。
この実施形態では、毛細管構造体30は、例えば、セラミックス焼結体、酸エッチングした多孔質ガラス、チタン、ニッケル、ステンレス等の焼結金属より成る多孔体とされている。この毛細管構造体30は、矢印F方向の上流端30A側に至った液体を、毛管力にてマクロ的に矢印F方向に駆動する(吸い込む)ようになっている。
また、蒸発器16では、図2に示される如く、毛細管構造体30に対する矢印F方向の下流端30B側から加熱部32が該毛細管構造体30に熱を供給する(加熱する)構成とされている。これにより、蒸発器16では、毛細管構造体30の毛管力にて駆動された液体が加熱部32による加熱にて蒸発され、蒸気が生成されるようになっている。そして、蒸発器16では、液体が毛管力にて駆動されている毛細管構造体30の上流端30A側への蒸気流れが規制されるので、蒸発器16内の蒸気圧が高まり、該蒸気圧と凝縮器14の蒸気圧との圧力差によって、蒸気が矢印F方向に流れるようになっている。
このため、蒸発器16では、毛管力にて毛細管構造体30に吸い込まれた液体がその液面から連続的に蒸発(排出)されるので、毛細管構造体30の上流端30A側の液体は、液位を補うように毛管力にて連続的に毛細管構造体30に吸い込まれ、マクロ的には矢印F方向に駆動される。そして、加熱部32の加熱により生じた蒸気が上記の通り矢印F方向に流れるので、毛管力利用ランキンサイクル装置10では、図1に示される如く、循環路18を蒸発器16、膨張機12、凝縮器14の順で循環する作動流体の循環流Ffが生成される構成である。
この点ついて、図3について補足する。図3は、毛細管構造体30を構成する1つの毛管部(細孔)35を模式的に示したものであり、加熱部32から熱供給を受けることで、毛管部35内には、毛細管構造体30を構成する固体(セラミックス、ガラス、金属等)、液体、蒸気(気体)の界面が発生する。このため、液体の圧力をP、蒸気の圧力をPとすると、毛管部35では、ラプラスの法則に従い、液体を蒸気側に送り出す圧力又は圧力差(P−P)が生じる。
ここで、液体の表面張力をγ、毛管部35の半径をR、毛管部35内壁面に対する液体の接触角をθとすると、圧力(P−P)は、
−P = γ{1/(R/cosθ)+1/(R/cosθ)}
= (2γcosθ)/R
となる。なお、多数の毛管部(細孔)35を設けた場合も、ほぼ同様に考えることができる。
蒸発器16では、上記の(P−P)をポンプ機能の昇圧分として把握することができる。図4に示される如く、代表的な作動流体である水(表面張力:0.072[N/m])、エタノール(表面張力:0.023[N/m])、塩化メチレン(表面張力:0.028[N/m])、HFC−R134a(表面張力:0.008[N/m])、HCFC−225(表面張力:0.016[N/m])では、毛管部35の半径Rに応じて、昇圧可能な理論圧力(P−P)を得ることができる。なお、図4は、毛細管構造体30として、内径D(内半径R)の直線状の毛管部35を多数束ねた毛細管構造体30を用いることを前提に、作動流体として純水流体、温度は常温、接触角θを0(毛管部35の濡れ性最大)の条件とした場合の計算結果である。
また、毛細管構造体30の細孔(気孔)の径(上記した内半径Rの2倍に相当)は、作動流体の流れ方向の下流端30B側ほど小さくすることが望ましい。この実施形態では、毛細管構造体30の細孔は、下流端30Bで10「μm」以下とされている。
次に、本実施形態の作用を説明する。
上記構成の毛管力利用ランキンサイクル装置10では、加熱部32による毛細管構造体30内の液体の加熱を開始すると、毛細管構造体30の下流端30B側の液体が蒸発する。この蒸発に伴って、毛細管構造体30(の各毛管部35)では、液位を補うように毛管力にて液体が吸い込まれる。このため、毛細管構造体30(内の液体)は、蒸気が上流端30A側に流動することを禁止する逆止弁の如く機能する。
したがって、毛管力利用ランキンサイクル装置10では、シェル28(蒸発器16)内の圧力(P又はP−P)が高まって、矢印F方向に向かう蒸気流が生成される。この蒸気は、気体配管24を通じて膨張機12に供給され、該膨張機12にて膨張することで機械要素に機械エネルギーを付与する。膨張機12で付与(変換)された機械エネルギーは、該膨張機12に接続された負荷26にて各種仕事に変換される。
膨張機12で膨張された低圧蒸気は、配管20を通じて凝縮器14に導入される。凝縮器14では、蒸気は冷媒等に放熱しつつ凝縮すなわち液化される。この液体は、液体配管22を通じて上流端28Aからシェル28に流入される。この液体は、毛細管構造体30の上流端30A端に至ると、毛管力にて毛細管構造体30に吸い込まれる。
このように、毛管力利用ランキンサイクル装置10では、蒸発器16の加熱部32により毛細管構造体30の加熱を開始するだけで、循環路18における作動流体の循環が開始され、かつ加熱部32による加熱を維持することでこの循環が維持される。したがって、毛管力利用ランキンサイクル装置10では、熱以外の外部エネルギーを投入することなく、膨張機12から機械エネルギー(仕事)を取り出し、負荷26にて消費することができる。
以上説明したように、毛管力利用ランキンサイクル装置10では、蒸発器とポンプとの一体化、別言すれば蒸気発生機能と流体駆動機能との蒸発器16への集約化が図られ、システムを簡素化することができる。
また、毛管力利用ランキンサイクル装置10では、例えば外部動力にて駆動されるポンプを備えた構成(一般的なランキンサイクル)のように、熱以外の外部投入動力(例えば、電気的、機械的エネルギー)が必要なく、ランキンサイクルの効率を向上させることができる。この点については、後述する適用例と併せて説明することとする。
さらに、毛管力利用ランキンサイクル装置10では、毛細管構造体30(及び加熱部32)が作動流体に駆動力を付与するため、換言すれば、機械仕事を流体の駆動力(圧力)に変換するポンプの如き可動部が存在しないため、装置全体としての信頼性を向上することができる。また、ポンプ(及びその補機類)の部品点数を減らすことができ、装置全体としてコストダウンを図ることができる。
またここで、毛管力利用ランキンサイクル装置10では、シェル28の流路断面の全面に亘る毛細管構造体30を設けたため、上記の如く加熱部32にて毛細管構造体30を加熱することで、作動流体が循環路18を循環する循環流Ffを生成することができる。換言すれば、毛管力利用ランキンサイクル装置10では、熱サイフォンを有する構成の如く重力を利用したり、毛管型のヒートパイプの如く毛管力にて液体を駆動するためのウィックを系の全長に亘り設けたりすることなく、作動流体に循環路18を循環させることができるため、膨張機12、凝縮器14、蒸発器16の配置や寸法に制約がない。
さらに、毛管力利用ランキンサイクル装置10では、膨張機12、凝縮器14、蒸発器16が配管20、液体配管22、気体配管24にてそれぞれ連通されているため、各要素を一体に設ける構成のように膨張機12、凝縮器14、蒸発器16の配置や寸法に制約が生じてしまうことがない。すなわち、毛管力利用ランキンサイクル装置10では、例えば電動等のポンプを有する一般的な構成と比較して、膨張機12、凝縮器14、蒸発器16の配置や寸法に対し制約が増えることはない。逆に、上記した如くポンプを設ける必要がないので、各要素の配置や寸法の自由度が向上する。
このように、本実施形態に係る毛管力利用ランキンサイクル装置10では、熱以外の外部エネルギーに頼ることなく作動でき、かつ配置や寸法の自由度が高い。
(蒸発器の変形例)
図5には、第1変形例に係る蒸発器40が模式的な平面図にて示されている。この図に示される如く、蒸発器40は、ブロック状(例えば、円柱状や角柱状)に形成された毛細管構造体30に代えて、中央部に液体導入孔42Aを有する環状の毛細管構造体42を備える点で、第1の実施形態に係る蒸発器16とは異なる。
この環状の毛細管構造体42では、作動流体の流れ方向上流である液体導入孔42Aから、その外周部42B(下流)に向けて放射状に液体が流れるようになっている。また、蒸発器40の加熱部44は、環状の毛細管構造体42を外周部42B側から囲む環状に形成されている。したがって、蒸発器40においても、作動流体の流れ方向下流側から加熱部44によって毛細管構造体42が加熱される構成とされている。
蒸発器16に代えて、本第1変形例に係る蒸発器40を備えた毛管力利用ランキンサイクル装置10によっても、上記した実施形態と同様の作用によって同様の効果を得ることができる。
図6には、第2変形例に係る蒸発器50が模式的な平面図にて示されている。この図に示される如く、蒸発器50は、中央部に液体導入孔52Aを有する環状の毛細管構造体52を備える点で、第2変形例に係る蒸発器40と共通するが、毛細管構造体52の外周部52B側に一部の材質が液体導入孔42A側の残余の部分の材質と異なる点で、第1変形例に係る蒸発器40とは異なる。また、第2変形例に係る毛細管構造体52は、独立した(互いに非連通の)直線状管体の集合体である独立毛細管群である点で、多孔体構造である毛細管構造体30、42とは異なる。
毛細管構造体52における液体導入孔52A側の部分は、例えば微小径を有するガラス管の集合体にて構成されて、毛管力作用部52Cとされている。一方、毛細管構造体52における外周部52B側の一部は、例えば微小径を有する銅管集合体にて構成されて被加熱部52Dとされている。すなわち、毛管力作用部52Cは、比較的熱伝導率の低い材料にて構成され、被加熱部52Dは、毛管力作用部52Cに対し十分に熱伝導率が高い材料にて構成されている。
このため、毛細管構造体52は、加熱部44からの加熱により、主に被加熱部52Dにおいて液体への熱供給(吸熱)が行われ、毛管力作用部52Cでの熱供給(蒸発)が抑制されるようになっている。また、毛細管構造体52では、被加熱部52Dは、毛管力作用部52Cに対し径方向の寸法が十分に小とされている。すなわち、毛細管構造体52では、蒸気が被加熱部52Dを流動する長さが小さく抑えられている。
さらに、毛細管構造体52では、被加熱部52Dの毛管径が毛管力作用部52Cの毛管径よりも小さく毛管本数は大(すなわち気孔率は大)とされている。このため、液体と被加熱部52Dとの接触面積が増し、作動流体が被加熱部52Dにおいて効率的に気化されるようになっている。
蒸発器16に代えて、本第2変形例に係る蒸発器50を備えた毛管力利用ランキンサイクル装置10によっても、上記した実施形態と同様の作用によって同様の効果を得ることができる。
また、第2変形例に係る蒸発器50を備えた構成では、加熱部44による加熱によって毛管力作用部52Cでの液体の蒸発が抑制されるので、例えば、毛管力作用部52Cに相当する部分で液体の蒸発が生じる構成と比較して、液体の気化すなわち体積膨張による圧力損失の増大が抑制される。すなわち、蒸発器50では、被加熱部52Dの設定範囲によって、毛細管構造体52内における液体の蒸発部位を所望の位置に設定(コントロール)することができる。さらに、熱伝導率の高い材料で被加熱部52Dを構成しているので、作動流体の気化が促進されると共に、該作動流体(蒸気)の過熱(スーパーヒート)すなわち蒸気圧の増大を効率的に果たすことができる。
なお、第2変形例では、環状の毛細管構造体52に対し独立毛細管群を適用した例を示したが、毛細管構造体30を独立毛細管群として構成しても良い。この場合、毛細管構造体52と同様に熱伝導率の異なる2種の材質を用いても良く、単一の材質で独立毛細管群を構成しても良い。したがって、毛細管構造体52を単一の材質から成る独立毛細管群として構成することも可能である。
また、第2変形例では、毛細管構造体52の上流側と下流側とで熱伝導率の異なる材質とした例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、多孔体で構成された毛細管構造体30、42の下流側と上流側とで熱伝導率を異ならせる構成としても良い。この場合、下流側には例えば銅や銅合金等の焼結金属を用いる一方、上流側にはセラミックスの焼結体や多孔質ガラス、比較的熱伝導率の低い金属の焼結体を用いることができる。
(自動車への適用例)
図7には、毛管力利用ランキンサイクル装置10が自動車の熱発電システム60に適用された例が模式的なシステム構成図にて示されている。この図に示される如く、自動車の熱発電システム60は、内燃機関であるエンジン62のエンジン冷却水を熱源として発電機(ジェネレータ)64を駆動して発電を行うために、エンジン冷却水の有する熱エネルギーを、発電機64に供給する機械エネルギーに変換する装置として適用されている。図8に示される如く、ここでは、蒸発器50を備えた毛管力利用ランキンサイクル装置10の熱発電システム60への適用例を説明するが、蒸発器50に代えて、蒸発器16、40を用いても良いことはいうまでもない。
具体的には、図7に示される如く、蒸発器50は、エンジン62から排出された高温(略90[℃])のエンジン冷却水を熱源(高温熱源御)とした加熱部44にて作動流体を蒸発させ、凝縮器14は、ラジエータ66で走行風Wrとの熱交換により冷却された低温(略40[℃])のエンジン冷却水(低温熱源)の温度で作動流体を冷却して凝縮させるようになっている。したがって、加熱部44は、冷却水の循環路65に連通されて毛細管構造体52との熱交換を行う流路(後述するウォータジャケット72)として構成され、熱交換器である蒸発器50を構成している。
また、凝縮器14は、ラジエータ66に対し車両前後方向の前側又は後側に近接して配置されており、該ラジエータ66と同様にコルゲートフィンを有する強制対流熱交換器として構成されている。すなわち、この適用例では、ラジエータ66に隣接配置された凝縮器14は、走行風Wrにてラジエータ66と共に冷却されることで、冷却性能を向上させている。
膨張機12は、スクロール型膨張機とされ、熱エネルギーを機械エネルギーに変換するようになっている。そして、負荷26として上記した発電機64が採用されており、膨張機12が変換した機械エネルギーをさらに電気エネルギーに変換するようになっている。この交流の電気エネルギーは、インバータ68によって直流の電気エネルギーに変換され、バッテリ70に蓄電(充電)されるようになっている。なお、発電機64が直流の電力を出力する場合には、発電機64からバッテリ70に直接的に蓄電する構成とすれば良い。
蒸発器50は、毛細管構造体52の液体導入孔52Aに液体が流入されるように、シェル28の上流端28Aである底壁部の中央部が液体配管22の下流端に接続されている。また、シェル28の下流端28Bである外周部には、エンジン62から排出されたエンジン冷却水を流通させるウォータジャケット72が設けられている。すなわち、ウォータジャケット72に高温のエンジン冷却水が流通されて加熱部44が構成されるようになっている。
また、この適用例における蒸発器50では、シェル28の上流端28A側と反対側の底壁部における外周端部には、蒸気出口28Cが形成されている。このシェル28には、蒸気出口28Cを覆うようにヘッダ部材74が取り付けられており、このヘッダ部材74に気体配管24の上流端が接続されている。
以上説明した自動車の熱発電システム60を構成する毛管力利用ランキンサイクル装置10では、蒸発器50、気体配管24、及び膨張機12は、例えば断熱材にて被覆されて断熱構造とされている。これにより、蒸発器50にて高圧気体になった作動流体(の一部)が膨張機12に至る過程で凝縮してしまうことが抑制されるようになっている。また、気体配管24は、可能な限り短く設定(配策)され、該気体配管24空熱が逃げることが抑制される構造とされている。
さらに、この毛管力利用ランキンサイクル装置10では、膨張機12と凝縮器14とを繋ぐ配管20が断熱構造とされている。これにより、膨張機12で膨張された低圧の作動流体(蒸気)が凝縮器14に至る前に凝縮されることが抑制されるようになっている。すなわち、毛管力利用ランキンサイクル装置10では、配管20出口の作動流体の凝縮により作動流体の逆流が生じることが防止される構成とされている。
また、この毛管力利用ランキンサイクル装置10では、作動流体として、例えば図4で例示した各種の材質を用いることができる。この作動流体の毛管力利用ランキンサイクル装置10への封入、密閉は、例えば、毛管力利用ランキンサイクル装置10の系内を高真空にした後、該毛管力利用ランキンサイクル装置10の系内に作動流体を注入することで行うことができる。また、毛管力利用ランキンサイクル装置10のサイクルの動作温度(高温熱源温度、低温熱源温度)は、内部圧力(飽和蒸気圧)を調整することで設定することができる。
次に、自動車の熱発電システム60の動作を説明する。
上記構成の自動車の熱発電システム60では、エンジン62が始動されてエンジン冷却水の温度が上昇すると、毛細管構造体52がウォータジャケット72を流通するエンジン冷却水(加熱部44)にて外周側から加熱される。この熱は、主に熱伝導率の高い材料より成る被加熱部52Dに伝えられ、該被加熱部52Dに接触した液体(液相の作動流体)は、蒸発される。このため、上述したように、毛管力利用ランキンサイクル装置10では、循環路18を循環する作動流体の循環流Ffが生成される。
この作動流体の循環流Ffにより、膨張機12には蒸発器50で発生された高圧の蒸気が気体配管24を通じて供給され、この蒸気の膨張に伴い膨張機12が回転駆動される。これにより、負荷26である発電機64が回転に伴い発電を行い、この電力がバッテリ70に蓄電される。
一方、膨張機12で膨張された低圧の蒸気は、配管20を通じて凝縮器14に流入され、ラジエータ66と共に走行風Wrと熱交換することで冷却されて凝縮される。この凝縮により生じた液体は、液体配管22を通じて蒸発器50の液体導入孔52A内の液体と連続しているので、毛細管構造体52での毛管力及び蒸発による駆動力により、蒸発器50の毛細管構造体52に順次導かれる。すなわち、上記の通り作動流体の循環流Ffが生成されている。なお、凝縮器14が蒸発器50に対し重力方向の上側に配置されている構成では、作動流体の循環に凝縮器14と蒸発器50との高低差も利用されることとなる。
以上により、自動車の熱発電システム60では、単にエンジン62が運転されるだけで、毛管力利用ランキンサイクル装置10の循環路18に作動流体の循環流Ffが生じ、バッテリ70に電力が蓄えられる。
以下、毛管力利用ランキンサイクル装置10が適用された自動車の熱発電システム60の評価例を説明する。ここでは、上記の通り高温熱源の温度を90[℃]、低温熱源の温度を40[℃]、10.15モード走行時のエンジン冷却水への廃熱(毛管力利用ランキンサイクル装置10への入熱量)Qを4[kW]とし、作動流体としてエタノールを用いた例について説明する。なお、サイクルは理想的なサイクルを仮定し、スーパーヒートは考えない。損失としては、膨張仕事取り出し時、発電時、及びポンプ圧送時のみを考慮する。ここでは、膨張効率、発電効率、循環ポンプ効率として、それぞれ一般的な値である0.8、0.95、0.6を用いることとする。
作動流体(エタノール)の蒸発器50での蒸気圧Pe、凝縮器14での蒸気圧Pcは、アントワン定数に基づき推定すると、図9に示す如くなる。この図9から、Pe≒158[kPa]、Pc≒18[kPa]を読み取ることができる。
また、図10に示すモリエル線図(P−h線図)を用いて、上記した入熱量(4[kW])に基づいて、作動流体の質量流量mを算出すると、以下の如くなる。
m = 4[kW]/{350−(−640)}[kJ/kg]
≒ 0.004[kg/s]
この質量流量mによって取り出すことのできる最大理論仕事Lethは、
Leth = 0.004[kg/s]×(350−278)[kJ/kg]
≒ 0.288[kW]
となるので、膨張効率を加味した実質仕事Leは、
Le = 0.8×0.288[kW] ≒ 0.230[kW]
となる。
さらに、発電効率を加味した実質発電量Eは、
E = 0.95×0.230[kW] ≒ 0.219[kW]
となる。
また、必要ポンプ仕事Lpについては、低圧Pcから高圧Peへ流体を輸送するため、
Lp = 1/0.6×m×(Pe−Pc)/ρ
で表される。ρは、作動流体であるエタノールの密度であり、40℃の場合の値である722[kg/m]を用いると、
Lp = 1/0.6×0.004[kg/s]
×(Pe−Pc)[kPa]/ρ[kg/m
≒ 1.22[W]
となる。
以上により、蒸発器とは別に、外部動力にて駆動されるポンプを備えるランキンサイクル装置を適用して構成された自動車の熱発電システムの効率ηcは、
ηc = (E−Lp)/Q
= (0.219−0.00122)[kW]/4[kW]
≒ 0.544
となる。
これに対して、毛管力利用ランキンサイクル装置10を適用した自動車の熱発電システム60では、作動流体の循環に外部動力を投入することがないので、Lp=0となる。このため、毛管力利用ランキンサイクル装置10の効率η10は、
η10 = (E)/Q = (0.219)[kW]/4[kW]
≒ 0.547
となる。このように、毛管力利用ランキンサイクル装置10が適用された自動車の熱発電システム60では、外部動力を用いて駆動されるポンプを備えた構成と比較して、サイクル効率が向上することが確認された。
なお、作動流体をエタノールとして、上記した熱発電システム60を構成する毛管力利用ランキンサイクル装置10のサイクルを成立させるためには、圧力差(Pe−Pc)が略140[kPa]であることから、図4より、毛細管径(多孔体の気孔径)が略0.6μmの毛細管構造体52を用いれば良いことが判る。
なお、エタノール以外の作動流体を用いた場合についても、上記の例と同様に評価することができる。
また、上記した適用例では、高温熱源としてラジエータ66に対する上流側のエンジン冷却水を用いた例を示したが、これに限られることはなく、例えば、トランスミッションの廃熱、(オイル、トランスミッションの外壁等)、走行用モータ(ハイブリッド車、電気自動車用)、エンジン廃熱(排気管、オイル、エンジン外壁等)を利用することができる。また、低温熱源は、床下走行風等を利用しても良い。
さらに、上記した適用例では、廃熱利用により発電を行う例を示したが、これに限られることはなく、例えば、トランスミッション冷却、潤滑用のオイルポンプの駆動用途への適用も可能である。
またさらに、上記した適用例では、自動車への適用例を示したが、これに限られることはなく、例えば、工場廃熱を利用したランキンサイクルの用途に本発明を適宜適用することが可能である。
本実施形態に係る毛管力利用ランキンサイクル装置のシステム構成図である。 本実施形態に係る毛管力利用ランキンサイクル装置を構成する蒸発器を模式的に示す断面図である。 本実施形態に係る毛管力利用ランキンサイクル装置を構成する蒸発器による流体駆動力の発生メカニズムを説明するための模式図である。 本実施形態に係る毛管力利用ランキンサイクル装置を構成する毛細管構造体の毛細管径と昇圧可能圧力との関係を示す線図である。 本実施形態に係る毛管力利用ランキンサイクル装置を構成する蒸発器の第1変形例を模式的に示す断面図である。 本実施形態に係る毛管力利用ランキンサイクル装置を構成する蒸発器の第2変形例を模式的に示す断面図である。 本実施形態に係る毛管力利用ランキンサイクル装置の発電システムへの適用例を示すシステム構成図である。 本実施形態に係る毛管力利用ランキンサイクル装置の発電システムへの適用例における蒸発器の具体的構造を例示する断面図である。 本実施形態に係る毛管力利用ランキンサイクル装置の発電システムへの適用例における作動流体の温度と圧力との関係を示す線図である。 本実施形態に係る毛管力利用ランキンサイクル装置の発電システムへの適用例における作動流体のP−h線図である。
符号の説明
10 毛管力利用ランキンサイクル装置
12 膨張機(膨張要素)
14 凝縮器(凝縮要素)
16 蒸発器(蒸発要素)
22 液体配管(液管)
24 気体配管(蒸気管)
30 毛細管構造体
32 加熱部(加熱部)
35 毛管部
40・50 蒸発器
42・52 毛細管構造体
44 加熱部

Claims (4)

  1. 供給された気相の作動流体が膨張し運動エネルギーを外部仕事に変換する膨張要素と、
    前記膨張要素から排出された気相の作動流体を凝縮させる凝縮要素と、
    作動流体の流路断面の全面に亘り設けられ前記凝縮要素で凝縮された液相の作動流体を毛管力で駆動するための毛細管構造体、及び、前記毛細管構造体中の作動流体を蒸発させるための加熱部を含む蒸発要素と、
    を備えた毛管力利用ランキンサイクル装置。
  2. 供給された気相の作動流体が膨張し運動エネルギーを外部仕事に変換する膨張要素と、
    前記膨張要素から排出された気相の作動流体を凝縮させる凝縮要素と、
    前記凝縮要素と液管を介して連通されると共に前記膨張要素と蒸気管を介して連通され、液相の作動流体を毛管力で駆動するための毛細管構造体、及び、前記毛細管構造体中の作動流体を蒸発させるための加熱部を含む蒸発要素と、
    を備えた毛管力利用ランキンサイクル装置。
  3. 前記加熱部は、前記毛細管構造体における該液相の作動流体の流入側とは反対から熱を供給する構成とされている請求項1又は請求項2記載の毛管力利用ランキンサイクル装置。
  4. 前記毛細管構造体は、前記加熱部による熱供給側の一部が、液相の作動流体の流入側の部分に対し、熱伝導率の高い材料にて構成されている請求項1〜請求項3の何れか1項記載の毛管力利用ランキンサイクル装置。
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