JP2009148386A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下扉40に設けられた錠体90に鍵体を挿入して回転させることにより、下扉移動体71が下方移動して下扉40のみが解錠され、上扉50に設けられた錠体100に鍵体を挿入して回転させることにより、上扉移動体51が下方移動するとともに、上扉移動体51に設けられた押し下げ部52が下扉移動体71に設けられた当接部72を押し下げて下扉40の下扉移動体71を下方移動させ、上扉30及び下扉40が解錠される。
【選択図】図8
Description
一方、上記したタイプの遊技機においては、上扉を開放するためにはまず下扉の解錠・開放し、上扉のロック解除する手順を踏まなければならず手間が掛かり、扉開放作業の迅速性に欠けるという不都合があったので、特許文献1に示すように、単一の解錠装置で上下扉を同時に解錠可能とした遊技機が考案されている。
そこで、各請求項に記載の各発明は、かかる不都合を解消すべくなされたものであり、上下に分割され個別に施錠される前扉を有する遊技機において、前扉を開ける際に、上下扉を別個に解錠及び開放可能にするとともに同時に解錠及び開放可能とし、用途に応じた開放操作を行うことができ、開扉作業の迅速化を図ることを目的とする。
なお、括弧内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本願発明の技術的範囲を限定するものではない。
(特徴点)
(請求項1)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1記載の発明は、正面側に開口(開口部11)を有する筐体(1)と、筐体(1)の開口上部(13)に収納固定される制御装置(基板ユニット24)と、軸支部を介して前記筐体(1)の開口上部(13)を開閉自在に取り付けられた上扉(30)と、軸支部を介して前記筐体(1)の開口下部(14)を開閉自在に取り付けられた下扉(40)と、前記上扉(30)を閉めた状態で筐体(1)に固定するための上扉施錠装置(50)と、前記下扉(40)を閉めた状態で筐体(1)に固定するための下扉施錠装置(70)とを少なくとも有し、前記上扉施錠装置(50)及び下扉施錠装置(70)は、扉側に設けられた係止部が閉扉作動によって筐体側に設けられた被係止部に係止することにより施錠状態になるとともに、上下方向に移動可能でありかつ常時施錠位置となるよう上方向に付勢された移動体を下方に移動させることにより前記係止部が前記被係止部から外れて解錠状態となるように形成された遊技機に係る。
ここで、前記「軸支部」とは、前扉(3)を筐体(1)に対して回動自在に支持するヒンジ部であり、筐体側の軸支部は、必ずしも筐体(1)に設けられていなくともよい。例えば、筐体(1)に収納される交換ユニット(2)の支持体(21)に軸支部としての支持体ヒンジ(25)を設けてもよい。
ここで、「錠体」とは、扉などを施錠するための装置であり、例えばシリンダー錠(90,100)などとすることができる。また「鍵体」とは、錠体(90,100)とは分離された解錠部材である。本発明においては、上扉(30)及び下扉(40)のそれぞれに錠体が設けられており、錠体と移動体(上扉移動体(51)及び下扉移動体(71))とが連動するように形成されている。
前記押し下げ部(52)は、解錠時において前記当接部(72)と当接可能であればよく、施錠時すなわち前扉3の閉塞時には、当接部(72)と当接していなくてもよい。また、当接部(72)は、下扉(40)の解錠時に下扉(40)の上面と同じ高さかそれよりも低い位置となるよう形成されていればよく、下扉(40)の施錠時にすなわち下扉(40)の閉塞時には、下扉(40)の上面よりも上側にあってもよい。
本発明によれば、下扉(40)の解錠操作により下扉(40)のみが解錠され、上扉(30)の解錠操作に伴い下扉(40)も同時に解錠可能であるため、上扉(30)及び下扉(40)を別々に施錠する(すなわち下扉(40)を開放した状態でも上扉(30)はロック状態にする)ことができるとともに、上下扉を開放する場合には、一度の解錠操作で足りる。
なお、上扉(30)を解錠すると下扉(40)も必ず解錠されるが、開放状態の下扉(40)が邪魔な場合には、下扉(40)だけを閉めれば、その閉扉作動によって下扉(40)のみが施錠され、筐体(1)の開口下部(14)を塞ぐことができる。逆に、上下扉の開放後、上扉(30)だけを閉めれば、その閉扉作動によって上扉(30)のみが施錠され、筐体(1)の開口上部(13)を塞ぐことができる。
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項2記載の発明は、前記押し下げ部(52)及び前記当接部(72)の少なくともいずれかに、少なくとも前記上扉(30)の解錠操作時に前記押し下げ部(52)又は前記当接部(72)の一部と係合して、前記前記上扉(30)の開放に伴う前記上扉移動体(51)の開方向への移動と同時に前記下扉移動体(71)の開方向への移動を可能とする一体開放手段を設けたことを特徴とする。
「一体開放手段」としては、例えば押し下げ部(52)の背面側に設けられ当接部(72)の背面側に当接可能な垂下片(引っ掛け片52A)や、押し下げ部(52)又は当接部(72)のいずれか一方に設けられた突起(52B)と他方に設けられた係合孔(72B)とすることができる。
本発明における「一体開放手段」は、上扉(30)の解錠操作をしたときに係合すればよく、上扉(30)の施錠時には係合していなくてもよい。また、「押し下げ部(52)又は当接部(72)の一部」とは、押し下げ部(52)又は当接部(72)のいずれかに「一体開放手段」が設けられている場合には、「一体開放手段」が設けられていない方の本体部のことであり、「一体開放手段」が双方に設けられている場合には相手方の「一体開放手段」のことである。
本発明における「一体開放手段」は、上扉(30)が施錠状態のときには、上扉移動体(51)や下扉移動体(71)と干渉しないようになっている。従って、例えば上扉(30)がすでに閉じている場合に、下扉移動体(71)を下方移動させてない(鍵を回してない)下扉(40)の閉作動を「一体開放手段」が阻害することはない。
そして、上扉(30)が解錠操作され開放可能な状態になった場合には、「一体開放手段」が係合し、上扉移動体(51)と下扉移動体(71)とが前後方向の動きに対して一体化する。この状態で上扉(30)を開くことにより、下扉(40)も同時に開く方向に回動する。
すなわち、請求項1記載の発明によれば、上下に分割され個別に施錠される前扉を有する遊技機において、前扉を開ける際に、上下扉を別個に解錠及び開放可能にするとともに同時に解錠及び開放可能とし、用途に応じた開放操作を行うことができ、開扉作業の迅速化を図ることができる。
(図面の説明)
図1乃至図9は、本発明の実施の形態を示すものである。
図1はスロットマシンSの分解斜視図、図2は前扉3を外したスロットマシンSの斜視図、図3及び図4は下扉施錠装置70を示す斜視図、図5は上扉施錠装置50を示す斜視図、図6乃至図8は施錠装置6の部分側面断面図であって前扉3の開放手順を示す断面図である。なお、図9は、押し下げ片52及び当接片72の変形例を示す部分断面図である。
本実施の形態におけるスロットマシンSは、図1に示すように、大きく分けて、正面側に開口部11を有する筐体1、筐体1内部に設けられる交換ユニット2、筐体1の開口部11を開閉可能に塞ぐ前扉3とから構成されており、さらにこの前扉3は、筐体1の開口上部13を開閉可能に塞ぐ上扉30、筐体1の開口下部14を開閉可能に塞ぐ上扉30とから構成されている。
(筐体1)
筐体1は、底板15及び側板16,16'及び天板及び裏板からなる正面側に開口する箱であり、高さ方向略中央部には、二つの側板16,16'の間に水平方向に中板12が設けられている。この中板12の下面には、電源ユニット4が固定されているとともに、底板15にはホッパーユニット5が載置されている。ここで、ホッパーユニット5はメダルを貯留するとともに、入賞時等にメダルを払い出すためのものである。また、前記電源ユニット4は、スロットマシンSの主電源の入切を行うスイッチや、スロットマシンSの設定変更の際に使用するスイッチなどを有する操作部4Aを有している。
(交換ユニット2)
交換ユニット2は、種々の部品を設置あるいは固定するための支持体21と、この支持体21に固定されたリールユニット20、基板ユニット24及び設定変更装置120とから形成されている。
交換ユニット2は、筐体1の中板12の上に載置した状態で開口上部13内部に収納され、キャッチクリップ10と固定フック26との係合により筐体1に固定される。
(上扉30)
上扉30は、交換ユニット2の支持体21に回転自在かつロック可能に形成されている板状の扉であり、図1に示すように、略中央部に回転リール23の図柄を正面側から見ることができる図柄表示窓31を有し、図柄表示窓31の周囲には、飾り部33が形成されている。飾り部33は、ランプなどの電飾としてもよい。そして、図柄表示窓31の下方には、7セグメント表示器や液晶表示装置を用いて、遊技に関する数字その他を表示するための表示部32が設けられている。
さらに、図2に示すように、上扉30の裏面上部には、音声を出力するためのスピーカ35が設けられているとともに、一方の側面内部には、前記支持体ヒンジ25に係合可能な上扉係合部36が上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。さらに、上扉係合部36の対向側の側面内部には、後述する施錠装置6としての上扉施錠装置50が設けられている。
そして、上扉30は、交換ユニット2を筐体1に収納固定した状態でロックすることにより、筐体1の開口上部13を密閉する。
下扉40は、筐体1の開口下部14を塞ぐための、上扉30よりも幅厚の扉であり、筐体1の側板16'に回転自在かつロック可能に形成されているものである。下扉40の上部は、スロットマシンを作動させるための操作部41となっており、下扉40の上面は、閉扉時においては、上扉30よりも前側に突出するようになっている。
ここで、前記操作部41としては、図1に示すように、遊技メダルを投入するためのメダル投入口42、貯留メダル数を減じてメダル投入に代えるためのベットスイッチ41A、貯留した投入メダルを払い出すための精算スイッチ41B、回転リール20の回転を開始させるためのスタートスイッチ41C、回転リール20の回転を停止させるためのストップスイッチ41Dが設けられている。また、下扉40の下部には払い出されたメダルを溜めておくためのメダル受け皿43が形成されている。
さらに、図2に示すように、下扉40の裏面側には、前記メダル投入口42から投入されたメダルをホッパーユニット5に誘導しながらメダルの正偽を判断するためのメダルセレクター45が設けられている。また、下扉40の一方の側面内部には、筐体ヒンジ19と係合可能な下扉係合部46が上下方向に間隔をおいて二つ設けられており、下扉係合部46の対向側の側面板の内部には、後述する施錠装置6としての下扉施錠装置70が設けられている。
(施錠装置6)
施錠装置6は、前扉3が筐体1の開口部11を塞いだ状態で施錠し、施錠された前扉3を解錠するための機構である。本実施の形態においては、前扉3は、下扉40のみを開放することができるとともに、上扉30と下扉40とを一体で開放することもできるようになっている。具体的には、下扉40に設けられている鍵穴44に所定の鍵を挿入して所定の角度回転させることにより下扉40が解錠され、下扉40のみを開放することができる。また、上扉30に設けられている鍵穴34に所定の鍵を挿入して所定の角度回転させることにより上扉30及び下扉40が同時に解錠され、上扉30及び下扉40を一体で開放することができるように形成されている。
(下扉施錠装置70)
下扉施錠装置60は、開放状態の下扉40を筐体1の開口下部14を塞ぐ位置まで回動させることにより自動的に施錠され、鍵穴44に所定の鍵を差し込んで回すことにより解錠できるようになっている。そして、図2及び図3に示すように、下扉40の側面板の内側に設けられた固定部材75と、この固定部材75に固定ピン76を介して回動可能に軸止され下扉40の背面側に突出する鉤状の下扉フック80と、固定部材75に上下方向に移動可能に取り付けられた可動板71とを有しており、下扉フック80が筐体突片17と係合することにより下扉40が施錠されるようになっている。そして、下扉施錠装置70には、鍵の回転により可動板71を下方に移動させ下扉フック80と筐体突片17との係合を解除させるためのシリンダー錠90が設けられている。
下扉フック80は、請求項1に記載の係止部であって、図4及び図6(A)に示すように、係止凹部82及び傾斜部83を有し、固定部材75の固定ピン76に軸止されている。また下扉フック80は、傾斜部83の反対側の端部に設けられたバネ掛け部81と、固定ピン76の下方に形成されたバネ固定部75Bとの間に介在させたバネ85により、傾斜部83が上側に回動する方向に付勢されている。そして、下扉フック80は、下扉40を閉じることにより、傾斜部83が筐体突片18に当接して下側に回動し、さらに下扉40を閉方向に移動させると、傾斜部83が筐体突片18の下側をくぐり抜け、バネ85の復元力で元の位置に復帰して自動的に係止凹部82が筐体突片18に係止されるようになっている。
なお、上記構成により、下扉40は単独で解錠可能かつ開閉自在になっている。
(上扉施錠装置50)
上扉施錠装置50の構造は、下扉施錠装置70と基本的には同様である。すなわち、上扉施錠装置50は、図2及び図5に示すように、上扉30の側面板の内側に設けられた固定部材55と、この固定部材55に固定ピン56を介して回動可能に軸止され上扉30の背面側に突出する鉤状の上扉フック60と、固定部材55に上下方向に移動可能に取り付けられた可動板51とを有しており、上扉フック60が支持体突片27と係合することにより上扉30が施錠されるようになっている。そして、上扉施錠装置50には、鍵の回転により可動板51を下方に移動させ上扉フック60と支持体突片27との係合を解除させるためのシリンダー錠100が設けられている。
上扉フック60の構成も、下扉フック80と同様である。すなわち、図5及び図6(A)に示すように、係止凹部62及び傾斜部63を有し、固定部材55の固定ピン56に軸止されている。また上扉フック60は、傾斜部63の反対側の端部に設けられたバネ掛け部61と、固定ピン56の下方に形成されたバネ固定部55Bとの間に介在させたバネ65により、傾斜部63が上側に回動する方向に付勢されている。
また、前記押し下げ片52の背面側には、図6(A)に示すように、当接片72の背面側と当接可能な引っ掛け片52Aが垂下形成されている。この引っ掛け片52Aは、請求項に記載の一体開放手段であって、上下の可動板51,71が同時に下方移動した状態(図8(A)参照)で上扉30を手前側に引く(開放する)ことにより、下扉40が一緒に開放されるようにするためのものである。そして、上扉施錠装置50のロックを解除する場合には、下扉施錠装置70も同時にロック解除される。つまり上扉30は、下扉40の解錠が解錠開放の条件となっており、下扉40が開放されていれば上扉30を単独で開閉することはできるが、下扉40が閉じている場合には単独で開くことはできないようになっている。
以上のような構成を有する施錠装置6による前扉3の解錠と前扉3の開閉について、図6乃至図8に基づき説明する。ここで、図6、図7及び図8における(B)は、同図の(A)におけるシリンダー錠90(又は100)の回転板91(101)を背面視したものを表した図である。
まず、前扉3の施錠時においては、図6(A)に示すように、上扉フック60が支持体突片27と、下扉フック80が筐体突片17と、それぞれ係合しており、当接片72の上面は押し下げ片52の下面と当接している。また、押し下げ片52の引っ掛け片52Aは、当接片72の背面側に位置している。なおこのとき、シリンダー錠90の回転板91は図6(B)に示す位置にある。特に図示しないが、シリンダー錠100の回転板101も同様の位置にある。
さらに、図7(A)に示す状態において、鍵を保持したまま下扉40を開く方向(手前側)に回動させることにより、下扉40のみを開放することができる。すなわち、引っ掛け片52Aは当接片72よりも奥側(筐体内側)に位置しているので、当接片72と押し下げ片52とが干渉することなく、下扉40を開くことができるものである。また、下扉40を解放後に鍵の保持力を緩めると、可動板71はバネ74(図3参照)によって引き上げられ元の位置に戻り、下扉フック80はバネ85によって回動し元の位置に戻る。
そして、図8(A)に示す状態において、鍵を保持したまま上扉30を開く方向(手前側)に回動させることにより、上扉30と下扉40を一体で開放することができる。これは、引っ掛け片52Aが当接片72の背面に引っかかった状態となるため、上扉施錠装置50の可動板51と下扉施錠装置70の可動板71が連結され、上扉30と下扉40とが一体化するからである。
このように、本実施の形態によれば、下扉40の鍵穴44を鍵操作することにより、下扉40のみを解錠及び開放することができるとともに、上扉30の鍵穴34を鍵操作することによって、上扉30を解錠すると同時に下扉40も解錠し上下扉を同時に開放することも可能である。従って、例えばホッパーユニット5にメダルを補給する場合やメダルセレクター45のメダル詰まりを直す場合には、鍵穴44に鍵を挿入して解錠し下扉40のみを開放し、リールユニット20のメンテナンスや基板ユニットの点検、あるいは設定変更を行う場合には、鍵穴34に鍵を挿入して解錠し上下扉を一度に開放することができる。従って、重要部品の設置されている開口上部13の内部をみだりに人目に晒すことがないと同時に、開口上部13の開放が必要な場合、及び開口上部13及び開口下部14の双方を開放する必要が有る場合には、上扉30を開けるために下扉40を解錠及び開放する手順を踏む必要が無く、作業を迅速に行うことができる。
なお、本実施の形態によれば、上扉30のみを解錠して開放することができないが、スロットマシンSは、開口上部13に制御装置(基板ユニット24)を配置し、開口下部14にホッパーユニット5やメダルセレクター45が配置されているので、下扉40のみを開放して上扉30は開放したくない(すべきでない)場合があるのに対し、上扉30のみを開放して下扉40開放すると好ましくないという状況は考えにくい。さらに、本実施の形態では、設定変更をする場合に操作が必要となる電源ユニット4が筐体1の開口下部14に、設定変更装置120が開口上部13にそれぞれ配置されているので、設定変更の際には上下扉を同時に開放する必要がある。上記した内部装置のメンテナンスに鑑みても、上扉30を単独で開放する必要性に対して、下扉40のみを開放すること及び上扉30及び下扉40を同時に開放する必要性の方がはるかに高く、本実施の形態のように形成することは最も利便性が高いのである。
そこで、特に図示しないが、上下扉の施錠時(図6参照)においては引っ掛け片52Aが当接片72の上面よりも上側に位置し、上扉30の鍵操作に伴い可動板51が下降移動すると引っ掛け片52Aが当接片72の上面よりも下側となるように形成してもよいものである。すなわち、押し下げ片51は上扉30の解錠操作で当接片72に当接可能であればよく、上扉30が完全に解錠されたとき(図8参照)に、引っ掛け片52Aが当接片72の上面よりも下方に突出する位置となればよい。
ここで、上記実施の形態においては、上下扉を一体で開放する際、当接片72を押し下げ片52の背面側に設けた一体開放手段としての引っ掛け片52Aに係止させて、上扉施錠装置50の可動板51と下扉施錠装置70の可動板71が一体的に移動可能となるように形成されていたが、可動板51と可動板71を扉開作動時に一体的にするための一体開放手段の構成としては、上記のものに限られない。
例えば、図9に示すように、押し下げ片52の下面に突起52Bを設けるとともに、当接片72には突起52Bが嵌入可能な係止孔72Bを設け、押し下げ片52と当接片72が当接している状態においては、図9(A)に示すように、係止孔72Bに突起52Bが嵌っており、可動板71が下降移動したとき(下扉40を解錠したとき)には係止孔72Bから突起52Bが抜け出るように形成することができる。突起52Bは円柱形でも角柱形でもよく、係止孔72Bは丸孔でも楕円でもスリットでもよい。
なお、特に図示しないが、押し下げ片52に係止孔を設け、当接片72の上面に突起を設けても構わない。いずれにせよ、突起の高さは、シリンダー錠90を回転させたことにより可動板71が解錠位置まで下降したときに、係止孔との係合が解除されるように形成されていればよい。
また、上扉施錠装置50の押し下げ片52、下扉施錠装置70の当接片72は、下扉40の閉操作時に互いに干渉することなく、下扉40と上扉30の同時開放時には、上扉施錠装置50の可動板51と下扉施錠装置70の可動板71を、少なくとも手前側の移動に対して一体化させることができるようになっていれば、種々の態様に形成することができる。
また、上記実施の形態及び変形例では、上扉施錠装置50の押し下げ片52は、図6及び図9(A)に示すように、常態(施錠時)においてその下端部が上扉30の下端とほぼ同じ高さ(下扉40の上端と同じがやや上側)となるよう形成してあったが、上扉30の施錠時において押し下げ片52が上扉30の下端よりも下側(下扉40の上端よりも下側)となるように形成してもよい。このように形成した場合には、下扉40を解放すると押し下げ片52が上扉30の下端部から露出するので、上扉30を鍵により解錠することなく、押し下げ片52を手動で直接引き下げることにより、上扉30の解錠開放が可能になる。押し下げ片52が上扉30の下端より上側にあっても、手を差し入れて押し下げ片52を引き下げることは可能であるが、操作が面倒なので、上扉30をこのように開放したい場合には、上記したように形成するのが好ましい。
2 交換ユニット 3 前扉
4 電源ユニット 4A 操作部
5 ホッパーユニット 6 施錠装置
10 キャッチクリップ 11 開口部
12 中板 13 開口上部
14 開口下部 15 底板
16 側板 17 筐体突片(被係止部)
18 ガイドレール 19 筐体ヒンジ
20 リールユニット 21 支持体
23 回転リール 24 基板ユニット
25 支持体ヒンジ 26 固定フック
27 支持体突片(被係止部) 28 ガイドレール
30 上扉 31 図柄表示窓
32 表示部 33 飾り部
34 鍵穴 35 スピーカ
36 上扉係合部
40 下扉 41 操作部
41A ベットスイッチ 41B 精算スイッチ
41C スタートスイッチ 41D ストップスイッチ
42 メダル投入口 43 メダル受け皿
44 鍵穴 45 メダルセレクター
46 下扉係合部
50 上扉施錠装置 51 可動板(上扉移動体)
51A バネ掛け部 52 押し下げ片
52A 引っ掛け片(一体開放手段) 52B 突起(一体開放手段)
53 押圧片 54 バネ
55 固定部材 55A バネ固定部
55B バネ固定部 56 固定ピン
57 ガイドローラ
60 上扉フック(係止部) 61 バネ掛け部
62 係止凹部 63 傾斜部
65 バネ
70 上扉施錠装置 71 可動板(下扉移動体)
71A バネ掛け部 71B 開口部
71C 長孔 72 当接片
72B 係止孔(一体開放手段)
73 押圧片 74 バネ
75 固定部材 75A バネ固定部
75B バネ固定部 76 固定ピン
77 ガイドローラ
80 上扉フック(係止部) 81 バネ掛け部
82 係止凹部 83 傾斜部
85 バネ
90 シリンダー錠 91 回転板
92 押し下げ突起
100 シリンダー錠 101 回転板
102 押し下げ突起
120 設定変更装置
Claims (2)
- 正面側に開口を有する筐体と、
筐体の開口上部に収納固定される制御装置と、
軸支部を介して前記筐体の開口上部を開閉自在に取り付けられた上扉と、
軸支部を介して前記筐体の開口下部を開閉自在に取り付けられた下扉と、
前記上扉を閉めた状態で筐体に固定するための上扉施錠装置と、
前記下扉を閉めた状態で筐体に固定するための下扉施錠装置とを少なくとも有し、
前記上扉施錠装置及び下扉施錠装置は、扉側に設けられた係止部が閉扉作動によって筐体側に設けられた被係止部に係止することにより施錠状態になるとともに、上下方向に移動可能でありかつ常時施錠位置となるよう上方向に付勢された移動体を下方に移動させることにより前記係止部が前記被係止部から外れて解錠状態となるように形成された遊技機において、
前記下扉施錠装置は、前記移動体として、下扉に設けられた錠体に鍵体を挿入して回転させることにより下方移動する下扉移動体を備え、この下扉移動体の上端部には、下扉の解錠時において前記下扉の上面よりも突出しない当接部を有し、
前記上扉施錠装置は、前記移動体として、上扉に設けられた錠体に鍵体を挿入して回転させることにより下方移動する上扉移動体を備え、この上扉移動体の下端部には、上扉の解錠時において前記当接部と当接する押し下げ部を有し、
前記下扉に設けられた錠体に鍵体を挿入して回転させることにより、下扉のみが解錠され、
前記上扉に設けられた錠体に鍵体を挿入して回転させることにより、前記押し下げ部が前記当接部を押し下げて前記下扉の下扉移動体を下方移動させ、上扉及び下扉が解錠されることを特徴とする遊技機。 - 前記押し下げ部及び前記当接部の少なくともいずれかに、少なくとも前記上扉の解錠操作時に前記押し下げ部又は前記当接部の一部と係合して、前記上扉の開放に伴う前記上扉移動体の開方向への移動と同時に前記下扉移動体の開方向への移動を可能とする一体開放手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
Priority Applications (1)
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