JP2009148345A - 電気掃除機 - Google Patents
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Abstract
【課題】塵埃を圧縮された状態に保持したままで集塵動作を行なうことが可能な電気掃除機を提供する。
【解決手段】電気掃除機1は、吸込口を有する吸込口体10と、吸気を発生させる電動送風機部54と、吸気を電動送風機部54に導く吸気通路と、吸気通路に配置され、吸気から塵埃を分離して捕集するサイクロン集塵部100と、サイクロン集塵部100において捕集された塵埃を圧縮する塵埃圧縮室210と、捕集された塵埃をサイクロン集塵部100から塵埃圧縮室210に移動させる円板231と蓋230と、塵埃圧縮室210で圧縮された塵埃を蓄積する塵埃蓄積室220と、塵埃圧縮室210内で塵埃を圧縮しながら、塵埃圧縮室210から塵埃蓄積室220に移動させるロータ240とロータ軸241とを備える。
【選択図】図2
【解決手段】電気掃除機1は、吸込口を有する吸込口体10と、吸気を発生させる電動送風機部54と、吸気を電動送風機部54に導く吸気通路と、吸気通路に配置され、吸気から塵埃を分離して捕集するサイクロン集塵部100と、サイクロン集塵部100において捕集された塵埃を圧縮する塵埃圧縮室210と、捕集された塵埃をサイクロン集塵部100から塵埃圧縮室210に移動させる円板231と蓋230と、塵埃圧縮室210で圧縮された塵埃を蓄積する塵埃蓄積室220と、塵埃圧縮室210内で塵埃を圧縮しながら、塵埃圧縮室210から塵埃蓄積室220に移動させるロータ240とロータ軸241とを備える。
【選択図】図2
Description
この発明は、一般的には電気掃除機に関する。
従来、電気掃除機としては、例えば、塵埃を含んだ気流を旋回させ、塵埃に遠心力を与えることで気流から分離して集塵室に塵埃を蓄積する、サイクロン集塵装置を備えるものがある。特許第3788589号公報(特許文献1)には、このようなサイクロン集塵装置を備えた電気掃除機が記載されている。
このような、従来の電気掃除機を一般家庭において使用すると、布団や衣類から生じる綿ホコリが集塵室内に堆積するごみの大半を占めることになる。綿ホコリは、繊維等によって構成され、弾性を持つので、集塵室に捕集されただけでは圧縮されず、集塵室に堆積する塵埃の密度が低くなる。そのため、集塵室内の塵埃を電気掃除機の外部のごみ箱などに廃棄するときに、塵埃が舞い散って再飛散し、使用者が不快に感じることがある。また、集塵室の内部に蓄積された塵埃の体積が大きくなると電気掃除機の吸引力が低下するので、使用者が集塵室の塵埃を頻繁に廃棄して、集塵室の内部の塵埃の体積を少なくしておく必要がある。
例えば、特開2005−13312号公報(特許文献2)には、塵埃の圧縮を行なう除塵圧縮手段を集塵部内に設けて、集塵部に捕集された塵埃を圧縮し、集塵部に捕集された塵埃の除去回数を減らそうとする電気掃除機が記載されている。この電気掃除機においては、放射状に波打った略円錐形状の鍔を、操作手段であるハンドルを介して、集塵部上方より押し下げることによって、集塵部内に捕集された塵埃を圧縮する。
特許第3788589号公報
特開2005−13312号公報
しかしながら、特開2005−13312号公報(特許文献2)に記載の電気掃除機では、次回運転時には、鍔を押し上げて、元の位置に戻さなくてはならない。このとき、綿ホコリ等の形状が復元しやすい塵埃は、圧縮前に近い容積に戻るので、圧縮動作の効果が損なわれてしまう。
そこで、この発明の目的は、塵埃を圧縮された状態に保持したままで集塵動作を行なうことが可能な電気掃除機を提供することである。
この発明に従った電気掃除機は、吸込口を有する吸込口体と、吸気を発生させる電動送風機と、吸気を電動送風機に導く吸気通路と、吸気通路に配置され、吸気から塵埃を分離して捕集する塵埃捕集室と、塵埃捕集室において捕集された塵埃を圧縮する塵埃圧縮室と、捕集された塵埃を塵埃捕集室から塵埃圧縮室に移動させる第1の塵埃移動部材と、塵埃圧縮室で圧縮された塵埃を蓄積する塵埃蓄積室と、塵埃圧縮室内で塵埃を圧縮しながら、塵埃圧縮室から塵埃蓄積室に移動させる第2の塵埃移動部材とを備える。
電動送風機の駆動によって吸気が発生すると、吸込口体の吸込口から、外気とともに塵埃が電気掃除機の内部に吸引される。電気掃除機の内部に吸引された塵埃は、塵埃捕集室内に捕集される。このとき、塵埃に弾性のある綿ホコリ等が含まれていると、塵埃は、密度が低く、体積が大きい状態で塵埃捕集室内に捕集される。
塵埃捕集室内に捕集されている塵埃は、第1の塵埃移動部材によって、塵埃圧縮室に移動させられる。塵埃圧縮室においては、塵埃は、第2の塵埃移動部材によって、圧縮されながら、塵埃蓄積室に移動させられて、圧縮された状態で、塵埃蓄積室の内部に蓄積される。
このように、塵埃は圧縮された状態で塵埃蓄積室の内部に蓄積される。そのため、電気掃除機が、綿ホコリのような、弾性を有し、密度が小さく体積が大きい塵埃を吸引しても、塵埃蓄積室の内部に堆積する塵埃の体積を小さく保つことができる。このようにすることにより、使用者は、塵埃を頻繁に電気掃除機の外部に廃棄する必要がなくなる。
また、塵埃を蓄積する塵埃蓄積室は、塵埃を捕集する塵埃捕集室とは別個に形成されている。そのため、圧縮された塵埃を、圧縮した状態で塵埃蓄積室内に蓄積したままで、電動送風機を駆動して、電気掃除機が新たに外気とともに塵埃を吸引し、塵埃捕集室内において新たに塵埃を捕集することができる。
塵埃捕集室と塵埃蓄積室が別個に形成されているので、電動送風機を駆動して新たな塵埃を吸引し、塵埃捕集室内に捕集する際、既に塵埃蓄積室内に蓄積された塵埃は、塵埃蓄積室内において圧縮された状態に保たれる。塵埃を長時間、圧縮された状態に保つことによって、綿ホコリのように弾性を有し、膨らみやすく、圧縮前の形状に復元されやすい塵埃も、完全に圧縮されるので、膨らんで元の状態に戻りにくくなる。
このようにすることにより、塵埃を圧縮された状態に保持したままで集塵動作を行なうことが可能な電気掃除機を提供することができる。
この発明に従った電気掃除機においては、第1と第2の塵埃移動部材は、連動するように構成されていることが好ましい。
このようにすることにより、塵埃を効率よく塵埃捕集室から塵埃圧縮室、塵埃蓄積室へと移動させることができる。
この発明に従った電気掃除機においては、塵埃捕集室には、塵埃圧縮室に通じる開口部が形成されており、第1の塵埃移動部材は、塵埃捕集室の開口部を開放または閉塞することができるように配置された開閉部材を含むことが好ましい。
このようにすることにより、塵埃蓄積室や塵埃圧縮室内の塵埃が、塵埃捕集室内に逆流することを防ぐことができる。
この発明に従った電気掃除機においては、塵埃捕集室は、吸気を旋回させて塵埃を分離する旋回分離部分と分離された塵埃を捕集する塵埃捕集部分とを含み、塵埃捕集室内に流入する吸気を旋回分離部分と塵埃捕集部分との間で分断するために塵埃捕集室内に配置された分離部材をさらに備えることが好ましい。
このようにすることにより、遠心力を利用して、気流から塵埃を効果的に分離し、塵埃捕集室内に捕集することができる。
この発明に従った電気掃除機においては、第1と第2の塵埃移動部材は、分離部材に連結されていることが好ましい。
このようにすることにより、電気掃除機の構成部材を減らし、電気掃除機を小型化することができる。
この発明に従った電気掃除機は、分離部材を駆動させるための駆動部をさらに備えることが好ましい。
このようにすることにより、分離部材に付着している塵埃を振り落として、塵埃捕集室内に残る塵埃をより少なくすることができる。
この発明に従った電気掃除機においては、塵埃圧縮室は内周壁面を有し、第2の塵埃移動部材は、捕集された塵埃を塵埃圧縮室の内周壁面に押圧しながら移動させるように回転する回転部材を含むことが好ましい。
このようにすることにより、塵埃を効率よく圧縮することができる。
この発明に従った電気掃除機においては、塵埃圧縮室の内周壁面は、ペリトロコイド曲線に基づく曲面を含み、回転部材は、塵埃圧縮室の内周壁面に対向する側壁面を有し、回転部材の側壁面は、ペリトロコイド曲線の内包絡線に基づく曲面を含むことが好ましい。
このようにすることにより、回転動力によって塵埃を直接、圧縮することができる。
この発明に従った電気掃除機においては、第1と第2の塵埃移動部材は、電動送風機が駆動を停止した後に移動を開始するように構成されていることが好ましい。
このようにすることにより、電動送風機において発生する吸引力によって塵埃が塵埃捕集室等に逆流することがなくなる。
以上のように、この発明によれば、塵埃を圧縮された状態に保持したままで集塵動作を行なうことが可能な電気掃除機を提供することができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、この発明の第1実施形態として、電気掃除機の全体を概略的に示す図である。図中の二点鎖線は、吸気の流れる方向を示す。
図1は、この発明の第1実施形態として、電気掃除機の全体を概略的に示す図である。図中の二点鎖線は、吸気の流れる方向を示す。
図1に示すように、電気掃除機1は、吸込口を有する吸込口体10と、吸気を発生させる電動送風機や集塵手段を収容する本体50を備える。吸込口体10には、吸気通路の一部として吸引パイプ20、取っ手を備える接続パイプ30、サクションホース40が順次接続されて、サクションホース40は本体50に接続されている。吸込口から吸込口体10の内部に流入した気体は、吸込口体10、吸引パイプ20、接続パイプ30、サクションホース40を順に通って、本体50の内部に流入し、本体50の内部において塵埃を除去されて、本体50の外部に排気される。
図2は、この発明の第1実施形態として、電気掃除機の本体の構成を概略的に示す図である。図中の二点鎖線の矢印は、吸気の流れを示す。
図2に示すように、本体50は内部に、集塵手段51と、電動送風機として電動送風機部54と、集塵手段51と電動送風機部54とを接続するための経路部53と、電動送風機部54から本体50の外部へ排気するための排気経路部57を備える。電気掃除機1の本体50にはサクションホース40が接続されており、電動送風機部54を駆動させることによって、サクションホース40内の吸気は、集塵手段51に流入し、経路部53を通って電動送風機部54に流れ込み、排気経路部57を通って、本体50の外部に排気される。集塵手段51と経路部53は、吸込口体10、吸引パイプ20、接続パイプ30、サクションホース40とともに、吸気通路を構成する。
集塵手段51の内部には、本発明の塵埃捕集室の一例であるサイクロン集塵部100と、塵埃圧縮室210と、塵埃蓄積室220と、ろ過フィルタ52とが配置されている。集塵手段51に流入した吸気は、サイクロン集塵部100およびろ過フィルタ52で塵埃が除去された後、経路部53を通って電動送風機部54に吸入される。
電動送風機部54は、空気を吸引するファン55と、ファン55を駆動するモータ56とから構成されている。ファン55から排出された気流は、モータ56付近等を冷却しながら、排気経路部57に到達して、本体50の外部に排気される。
図3は、サイクロン集塵部の構造を示す断面図である。図中の二点鎖線の矢印は、気流の流れを示す。図4は、サイクロン集塵部を斜め下方向から見たときの構造を示す一部断面斜視図である。
図3と図4に示すように、サイクロン集塵部100は、概略円筒形状に形成され、上部に配置された上蓋部101と、下部に配置されたダストカップ102とから構成されている。ダストカップ102の内壁面は、円筒の内面状に形成されており、凹状に湾曲している。ダストカップ102の側面には、入口として流入口103が設けられている。サイクロン集塵部100に流入した塵埃を含む気流は、流入口103からダストカップ102の内部に、ダストカップ102の内壁面に接線をなすような角度で流入する。ダストカップ102の内部の空間は、遮蔽部材108によって、上部が旋回分離部分としての分離室104と、下部が塵埃捕集部分としての集積室105とに分けられている。分離室104の中心には排気筒106が配置される。排気筒106は、その底面が閉じられていて、その内部が上蓋部101の内部と連通するように上面が開口した円筒形の部材である。排気筒106の周壁には格子状に排気口107が形成されている。ダストカップ102の底面には、開口部として穴121が形成されている。
排気筒106の下端には、分離室104と集積室105の境界部である遮蔽部材108が接合されている。遮蔽部材108の外径は分離室104の内径および集積室105の内径より小さく、遮蔽部材108の外周と集積室105の内壁との間には隙間109が存在している。遮蔽部材108において、集積室105の底面に対向する面には、分離部材として分離ブレード110が接合されている。分離ブレード110は、湾曲した板状に形成されており、集積室105の底面に向かって延びるように遮蔽部材108の下面に接合されている。分離ブレード110は、遮蔽部材108から底面までほぼ鉛直に延びる円筒状の分離ブレード軸111を中心にして、分離ブレード軸111から放射状に延びるように、4枚取り付けられている。分離ブレード110は、分離ブレード軸111の駆動部によって、分離ブレード軸111の回転中心を中心にして回転可能であるように構成されている。
なお、本発明の塵埃捕集室の一例であるサイクロン集塵部100では、気流がサイクロン集塵部100の流入口103から流入して、矢印で示すように、ダストカップ102の分離室104と集積室105を通り、排気筒106からサイクロン集塵部100の外部に気流が流出するまでの空間が、気体が流通するための流路を形成している。
図5は、塵埃圧縮室と塵埃蓄積室の全体を、遮蔽部材、分離ブレード、分離ブレード軸とともに示す斜視図である。図6は、塵埃圧縮室と塵埃蓄積室の全体を示す斜視図である。
図5と図6に示すように、塵埃圧縮室210と塵埃蓄積室220は、連結部211によって接続されている。連結部211は中空であり、塵埃圧縮室210内の塵埃は、連結部211を通って、塵埃蓄積室220内に移動することができる。塵埃圧縮室210の内部には、回転部材としてロータ240が配置される。
塵埃圧縮室210の内周壁面212は、ペリトロコイド曲線に基づく曲面を含むように形成されている。塵埃圧縮室210の内周壁面212の形状は、ペリトロコイド曲線の運動族
x=R・cos(β+γ−θ)+A・cos(2β−θ)+A・cosθ
y=R・sin(β+γ−θ)+A・sin(2β−θ)+A・sinθ
θ=β−1/arctan(R・sin(β−γ)/(R・cos(β−γ)+2A))
に基づく曲面である。
x=R・cos(β+γ−θ)+A・cos(2β−θ)+A・cosθ
y=R・sin(β+γ−θ)+A・sin(2β−θ)+A・sinθ
θ=β−1/arctan(R・sin(β−γ)/(R・cos(β−γ)+2A))
に基づく曲面である。
サイクロン集塵部100(図4)の遮蔽部材108に接合されている分離ブレード110の分離ブレード軸111の下部には、円板231とロータ軸241が連結されている。円板231は、ダストカップ102(図4)の底面に形成されている穴121(図4)の開閉部材としての蓋230に接続されている。ロータ軸241は、ロータ240に接続され、ロータ240の回転軸を形成している。ロータ240は、ロータ軸241を中心にして、水平面内で回転可能であるように、ロータ軸241に取り付けられている。ロータ240の側壁面242は、ペリトロコイド曲線の内包絡線に基づく曲面を含むように形成されている。組立て時には、ロータ240の底面と、塵埃圧縮室210の内底面が接するように、矢印C方向に近接させる。
分離ブレード110の分離ブレード軸111の回転軸は、駆動部150に接続されている。駆動部150は、電気モータ151と、電気モータ151のモータ軸である第1の回転軸線152と、分離ブレード110の回転軸である第2の回転軸線153とから構成されている。
図2と図3に示すように、塵埃圧縮室210をダストカップ102の下部に取り付けると、ロータ240が塵埃圧縮室210の内部に収められ、蓋230が穴121を穴121の下方向からふさぐ。ロータ240の側壁面242は、塵埃圧縮室210の内周壁面212に対向する。
蓋230と円板231は、第1の塵埃移動部材の一例である。また、ロータ240とロータ軸241は、第2の塵埃移動部材の一例である。
以上のように構成された電気掃除機の動作について説明する。
まず、集塵手段51の動作を説明する。
図3と図4に示すように、流入口103から分離室104に入った気流は、分離室104の内壁に沿って高速で旋回する。旋回気流中の塵埃には遠心力が作用して気流から分離されて、ダストカップ102の内壁へ押しつけられる。その後、気流は旋回しながら下降し、隙間109を通って集積室105に入る。図3中において二点鎖線で示す矢印Aのように旋回しながら下降する気流は、集積室105の底面に到達した後は上昇に転じる。このように、分離ブレード110のまわりの間隙を旋回する気流の主流に対して、分離ブレード110に衝突する分流や、分離ブレード110に巻込まれる形で生じる小渦や剥離流れである分流などが生じる。分流は分離ブレード110によって急激に方向転換するので、その際にも回転遠心力と同様の塵埃分離に作用する力が生じる。分流においては小径の渦による遠心分離によって塵埃分離に作用する力が生じる。また、この渦に塵埃が捕らえられた状態のままとなるので、気流変動や電気掃除機1の運転停止によって、ダストカップ102の円筒軸中心部に塵埃が集積する。また、剥離流れから分離された塵埃もダストカップ102の円筒軸中心部に集積する。その後、上昇に転じた旋回気流は下降旋回気流の内側を通って図3に示す矢印Eのように上昇する。隙間109を経て、遮蔽部材108を越えて分離室104に戻ってきた気流は、排気筒106に向かって進み、最終的には排気口107から排気筒106の内部に吸い込まれて、上蓋部101を通ってから、電動送風機部54(図2)に吸入される。
次に、塵埃の圧縮と蓄積の動作について、図3から図6を参照して説明する。
電動送風機部54の駆動が停止されると、気流が旋回を止める。気流が旋回を止めると、ダストカップ102の内部において気流とともに旋回していた塵埃は、ダストカップ102の底面上に堆積する。
電動送風機部54の駆動停止が確認された後、電気モータ151が駆動されると、電気モータ151の回転力が上蓋部101と排気筒106の接続部に伝達されて、排気筒106と排気口107と遮蔽部材108と分離ブレード110と分離ブレード軸111とロータ240と円板231とロータ軸241と蓋230とが一体となって、分離ブレード軸111を中心として、図5の矢印D方向に回転する。このようにして、電気モータ151の回転が第1の回転軸線152と第2の回転軸線153を介して分離ブレード軸111に伝達される。分離ブレード110が回転すると、分離ブレード110に付着している塵埃がダストカップ102の底面に振り落とされる。また、分離ブレード軸111が回転すると、円板231を介して分離ブレード軸111と連結されている蓋230と、ロータ軸241を介して分離ブレード軸111と連結されているロータ240も回転する。蓋230とロータ240は、同じ方向に回転する。
蓋230が回転することによって、ダストカップ102の底面に形成されている穴121が開放され、ダストカップ102の内部と塵埃圧縮室210の内部が連通する。穴121が開放されて、ダストカップ102の内部と塵埃圧縮室210の内部が連通すると、ダストカップ102の底面に堆積している塵埃は、穴121を通って、ダストカップ102の下部に接続されている塵埃圧縮室210の内部に落ち込む。
ロータ240が回転することによって、塵埃圧縮室210の内部に落ち込んだ塵埃が圧縮されながら塵埃蓄積室に移動させられる。この過程を順に説明する。
図7は、塵埃圧縮室の内部において、塵埃を圧縮しながら塵埃蓄積室に移動させるときのロータと蓋が移動する過程を順に示す図である。図7は、塵埃圧縮室を上方向から見たときの図である。
図7に示すように、塵埃圧縮室210の内部の空間は、ロータ240によって、2つに区分されている。図7の(A)は、電動送風機部54の駆動が停止された直後の塵埃圧縮室210の内部の状態を示す。すなわち、図7の(A)は、塵埃圧縮室210の初期状態を示す。
電動送風機部54の駆動が停止された直後には蓋230が穴121を下方向から塞いでいる。また、ロータ240が連結部211を塞いでいる。この状態を、ロータ240の初期状態とする。初期状態においては、塵埃圧縮室210内の空間は、ロータ240によって、2つの空間213aと空間213bに区分されている。初期状態においては、穴121の下方の空間が空間213aである。
分離ブレード軸の駆動部によって分離ブレードと分離ブレード軸が回転させられると、図7の(B)〜(H)に示すように、円板231が回転し、円板231に連結されているロータ軸241も回転する。ロータ240は、ロータ軸241を中心に回転されるようにロータ軸241に取り付けられているので、ロータ軸241が回転するに従って、ロータ240は、塵埃圧縮室210の内周壁面212に常に接触するように、ロータ軸241を中心に自転しながら、ロータ軸241、円板231、分離ブレード軸とともに回転する。また、円板231に連結されている蓋230も同様に回転する。このようにして、蓋230とロータ240が連動して回転する。ロータ240は、初期状態から、空間213aが次第に狭くなるように、空間213bが次第に広くなるように、上方向から見て反時計回りに回転する。ロータ240が回転すると、連結部211が開放されて、塵埃圧縮室210の空間213aと塵埃蓄積室220とが連通する。
蓋230が回転して、穴121が開放されると、ダストカップ102(図3)の底面上に堆積している塵埃が、穴121を通して塵埃圧縮室210の空間213a内に落ちる。ロータ240が回転すると、空間213aは次第に狭くなる。
塵埃圧縮室210の内周壁面212は、ペリトロコイド曲線に基づく曲面を含むように形成されている。ロータ240においては、塵埃圧縮室210の内周壁面212と対向する側壁面242は、ペリトロコイド曲線の内包絡線に基づく曲面を含むように形成されている。そのため、ロータ240の側壁面242の一部が塵埃圧縮室210の内周壁面212に接触しながら、ロータ240が空間213aを次第に狭めるように回転することによって、空間213a内の塵埃は、塵埃圧縮室210の内周壁面212に押圧されて、圧縮される。
ロータ240の回転が進み、空間213aが狭くなると、空間213a内の塵埃は、圧縮された状態で、ロータ240によって連結部211に押し込まれ、さらに、塵埃蓄積室220内に押し込まれる。
分離ブレード軸が一回転すると、円板231、ロータ軸241、蓋230が初期状態の位置に戻る。ロータ240は、側壁面242で連結部211を塞ぐように配置され、空間213bが穴121の下になる。その後、図7の(A)から(H)に示す過程が繰り返される。
なお、塵埃を圧縮するためにはある程度の力が必要であり、円板231とロータ軸241はギヤ構造にしなければならないが、第1実施形態では構造を簡単にするため省略している。また、ダストカップ102の底面に堆積した特定箇所の塵埃がダストカップ102内に残らないようにするために、分離ブレード110と穴121と蓋230の位置関係を調整し、例えば、分離ブレード110の直下に穴121を設けるようにしてもよい。
このようにして、サイクロン集塵部100と塵埃圧縮室210と塵埃蓄積室220を空間的に分離することにより、塵埃を圧縮された状態に保持したままで、新たに電動送風機部54を駆動させて集塵動作を行うことが可能な電気掃除機1を提供することができる。
以上のように、電気掃除機1は、吸込口を有する吸込口体10と、吸気を発生させる電動送風機部54と、吸気を電動送風機部54に導く吸気通路と、吸気通路に配置され、吸気から塵埃を分離して捕集するサイクロン集塵部100と、サイクロン集塵部100において捕集された塵埃を圧縮する塵埃圧縮室210と、捕集された塵埃をサイクロン集塵部100から塵埃圧縮室210に移動させる円板231と蓋230と、塵埃圧縮室210で圧縮された塵埃を蓄積する塵埃蓄積室220と、塵埃圧縮室210内で塵埃を圧縮しながら、塵埃圧縮室210から塵埃蓄積室220に移動させるロータ240とロータ軸241とを備える。
電動送風機部54の駆動によって吸気が発生すると、吸込口体10の吸込口から、外気とともに塵埃が電気掃除機1の内部に吸引される。電気掃除機1の内部に吸引された塵埃は、サイクロン集塵部100内に捕集される。このとき、塵埃に弾性のある綿ホコリ等が含まれていると、塵埃は、密度が低く、体積が大きい状態でサイクロン集塵部100内に捕集される。
サイクロン集塵部100内に捕集されている塵埃は、円板231と蓋230によって、塵埃圧縮室210に移動させられる。塵埃圧縮室210においては、塵埃は、ロータ240とロータ軸241によって、圧縮されながら、塵埃蓄積室220に移動させられて、圧縮された状態で、塵埃蓄積室220の内部に蓄積される。
このように、塵埃は圧縮された状態で塵埃蓄積室220の内部に蓄積される。そのため、電気掃除機1が、綿ホコリのような、弾性を有し、密度が小さく体積が大きい塵埃を吸引しても、塵埃蓄積室220の内部に堆積する塵埃の体積を小さく保つことができる。このようにすることにより、使用者は、塵埃を頻繁に電気掃除機1の外部に廃棄する必要がなくなる。
また、塵埃を蓄積する塵埃蓄積室220は、塵埃を捕集するサイクロン集塵部100とは別個に形成されている。そのため、圧縮された塵埃を、圧縮した状態で塵埃蓄積室220内に蓄積したままで、電動送風機部54を駆動して、電気掃除機1が新たに外気とともに塵埃を吸引し、サイクロン集塵部100内において新たに塵埃を捕集することができる。
サイクロン集塵部100と塵埃蓄積室220が別個に形成されているので、電動送風機部54を駆動して新たな塵埃を吸引し、サイクロン集塵部100内に捕集する際、既に塵埃蓄積室220内に蓄積された塵埃は、塵埃蓄積室220内において圧縮された状態に保たれる。塵埃を長時間、圧縮された状態に保つことによって、綿ホコリのように弾性を有し、膨らみやすく、圧縮前の形状に復元されやすい塵埃も、完全に圧縮されるので、膨らんで元の状態に戻りにくくなる。
このようすることにより、塵埃を圧縮された状態に保持したままで集塵動作を行なうことが可能な電気掃除機1を提供することができる。
また、電気掃除機1においては、円板231と蓋230と、ロータ240とロータ軸241は、連動するように構成されている。
このようにすることにより、塵埃を効率よくサイクロン集塵部100から塵埃圧縮室210、塵埃蓄積室220へと移動させることができる。
また、この発明に従った電気掃除機1においては、サイクロン集塵部100には、塵埃圧縮室210に通じる穴121が形成されており、円板231と蓋230は、サイクロン集塵部100の穴121を開放または閉塞することができるように配置された蓋230を含む。
このようにすることにより、塵埃蓄積室220や塵埃圧縮室210内の塵埃が、サイクロン集塵部100内に逆流することを防ぐことができる。
また、この発明に従った電気掃除機1においては、サイクロン集塵部100は、吸気を旋回させて塵埃を分離する分離室104と分離された塵埃を捕集する集積室105とを含み、サイクロン集塵部100内に流入する吸気を分離室104と集積室105との間で分断するためにサイクロン集塵部100内に配置された分離ブレード110をさらに備える。
このようにすることにより、遠心力を利用して、気流から塵埃を効果的に分離し、サイクロン集塵部100内に捕集することができる。
また、この発明に従った電気掃除機1においては、円板231と蓋230と、ロータ240とロータ軸241は、分離ブレード110に連結されている。
このようにすることにより、電気掃除機1の構成部材を減らし、電気掃除機1を小型化することができる。
また、電気掃除機1は、分離ブレード110を駆動させるための駆動部150をさらに備える。
このようにすることにより、分離ブレード110に付着している塵埃を振り落として、サイクロン集塵部100内に残る塵埃をより少なくすることができる。
また、電気掃除機1においては、塵埃圧縮室210は内周壁面212を有し、ロータ240とロータ軸241は、捕集された塵埃を塵埃圧縮室210の内周壁面212に押圧しながら移動させるように回転するロータ240を含む。
このようにすることにより、塵埃を効率よく圧縮することができる。
また、電気掃除機1においては、塵埃圧縮室210の内周壁面212は、ペリトロコイド曲線に基づく曲面を含み、ロータ240は、塵埃圧縮室210の内周壁面212に対向する側壁面242を有し、ロータ240の側壁面242は、ペリトロコイド曲線の内包絡線に基づく曲面を含む。
このようにすることにより、回転動力によって塵埃を直接、圧縮することができる。
また、電気掃除機1においては、円板231と蓋230と、ロータ240とロータ軸241は、電動送風機部54が駆動を停止した後に移動を開始するように構成されている。
このようにすることにより、電動送風機部54において発生する吸引力によって塵埃がサイクロン集塵部100等に逆流することがなくなる。
(第2実施形態)
第2実施形態の電気掃除機と第1実施形態の電気掃除機とは、図2に示す集塵手段51が備える塵埃圧縮室の構成が異なる。第2実施形態の電気掃除機のその他の構成は、第1実施形態の電気掃除機と同様である。
第2実施形態の電気掃除機と第1実施形態の電気掃除機とは、図2に示す集塵手段51が備える塵埃圧縮室の構成が異なる。第2実施形態の電気掃除機のその他の構成は、第1実施形態の電気掃除機と同様である。
図8は、この発明の第2実施形態として、電気掃除機の集塵手段の全体を概略的に示す図である。図9は、第2実施形態の電気掃除機の集塵手段の全体を示す断面図である。図10は、第2実施形態の集塵手段を構成するサイクロン集塵部のダストカップを、斜め下方向から見たときの一部断面斜視図である。
図8から図10に示すように、第2実施形態の電気掃除機が備える塵埃捕集室としてサイクロン集塵部100の構成は、第1実施形態のサイクロン集塵部100と同様である。第1実施形態のサイクロン集塵部100と同一の部分には、同一の符号を付している。
図10に示すように、第2実施形態のサイクロン集塵部100は、第1実施形態のサイクロン集塵部100とは、ダストカップ102の底面に形成されている開口部として穴122の形状において異なる。穴122の形状は、第1実施形態においても第2実施形態の穴122の形状としてもよいし、第2実施形態においても、第1実施形態の穴121の形状としてもよい。
図11は、塵埃圧縮室と塵埃蓄積室の全体を、遮蔽部材、分離ブレード、分離ブレード軸とともに示す斜視図である。図12は、塵埃圧縮室と塵埃蓄積室の全体を示す斜視図である。
図11と図12に示すように、塵埃圧縮室310と塵埃蓄積室320は、連結部311によって接続されている。連結部311は中空であり、塵埃圧縮室310内の塵埃は、連結部311を通って、塵埃蓄積室320内に移動することができる。塵埃圧縮室310の内周壁面312は、円筒の内周面状に形成されている。塵埃圧縮室310の内部にはロータ340が配置される。
サイクロン集塵部100の遮蔽部材108に接合されている分離部材として分離ブレード110の分離ブレード軸111の下部には、第1歯車343aが接続されている。第1歯車343aは、開閉部材として蓋330に接続されている。第1歯車343aには、第3歯車343cが噛み合い、第3歯車343cには、第2歯車343bが噛み合っている。ロータ340は、第2歯車343bを中心に回転可能であるように、第2歯車343bに接続されている。組立て時には、ロータ340の底面と、塵埃圧縮室310の内底面が接するようにする。
分離ブレード110の分離ブレード軸111の回転軸は、駆動部150に接続されている。駆動部150は、電気モータ151と、電気モータ151のモータ軸である第1の回転軸線152と、分離ブレード110の回転軸である第2の回転軸線153とから構成されている。電気モータ151が駆動すると、電気モータ151の回転力が上蓋部101(図9)と排気筒106(図9)の接続部に伝達されて、排気筒106と排気口107と遮蔽部材108(図9)と分離ブレード110と分離ブレード軸111とロータ340と蓋330とが一体となって、分離ブレード軸111を中心として、図11の矢印D方向に回転する。このようにして、電気モータ151の回転が第1の回転軸線152と第2の回転軸線153を介して分離ブレード軸111に伝達される。
ロータ340には、第1ベーン341aと第2ベーン341bが連結されている。第1ベーン341aと第2ベーン341bは、それぞれ、第1ばねと第2ばねを介してロータ340に接続されている。第1ベーン341aと第2ベーン341bは、第1ばねと第2ばねによって、ロータ340の回転中心、すなわち、第2歯車343bから離れて塵埃圧縮室310の内周壁面に向かう方向に付勢されており、第1ベーン341aと第2ベーン341bの先端部は、塵埃圧縮室310の内周壁面に接している。
第1歯車343aと蓋330は、第1の塵埃移動部材の一例である。また、ロータ340と、第2歯車343bと、第1ベーン341aと、第2ベーン341bとは、第2の塵埃移動部材の一例である。
図8と図9に示すように、塵埃圧縮室310をダストカップ102の下部に取り付けると、ロータ340が塵埃圧縮室310の内部に収められ、蓋330が穴122を穴122の下方向からふさぐ。
図13は、塵埃圧縮室の内部において、塵埃を圧縮しながら塵埃蓄積室に移動させるときの過程を順に示す図である。図13は、塵埃圧縮室を上方向から見たときの図である。 図14は、塵埃圧縮室の内部において、塵埃を圧縮しながら塵埃蓄積室に移動させるときのロータと蓋が移動する過程を順に示す図である。図13は、塵埃圧縮室を上方向から見たときの図である。
図13と図14に示すように、塵埃圧縮室310の内部の空間は、ロータ340と第1ベーン341aと第2ベーン341bとによって、2つに区分されている。図13(A)と図14(A)は、電動送風機部54の駆動が停止された直後の塵埃圧縮室310の内部の状態を示す。すなわち、図13(A)と図14(A)は、塵埃圧縮室310の初期状態を示す。
電動送風機部54の駆動が停止された直後には蓋330が穴122を下方向から塞いでいる。この状態を、ロータ340の初期状態とする。初期状態においては、塵埃圧縮室310内の空間は、ロータ340と第1ベーン341aと第2ベーン341bとによって、2つの空間313aと空間313bに区分されている。図13(A)と図14(A)に示す初期状態において、穴122の下方の空間が空間313aである。
電動送風機部54の駆動が停止された後、分離ブレード軸の駆動部によって分離ブレードと分離ブレード軸が回転させられる。図13の(B)〜(F)と図14の(B)〜(F)に示すように、分離ブレード軸が回転すると、分離ブレード軸と接続されている第1歯車343aが回転する。第1歯車343aが回転すると、第1歯車343aと噛み合う第3歯車343cは、第1歯車343aと逆方向に回転する。第3歯車343cが回転すると、第3歯車343cと噛み合う第2歯車343bが第3歯車343cと逆方向に、第1歯車343aの回転方向と同じ方向に回転する。このようにして、第1歯車343aと第2歯車343bが同じ方向に回転すると、第1歯車343aに連結されている蓋330と、第2歯車343bに連結されているロータ340が同じ方向に回転する。このようにして、蓋330とロータ340が連動して回転する。
ロータ340が回転すると、ロータ340にばねで連結されている第1ベーン341aと第2ベーン341bは、ロータ340の中心から塵埃圧縮室310の内周壁面に向かって第1ばね342aと第2ばね342bによって付勢されているので、第1ベーン341aと第2ベーン341bの先端が塵埃圧縮室310の内周壁面に接触したままで、第1ベーン341aと第2ベーン341bも回転する。そのため、2つの空間313aと空間313bは、第1ベーン341aと第2ベーン341bとロータ340とで区切られたままであり、2つの空間313aと空間313bの間で塵埃が移動することはない。ロータ340は、初期状態から、空間313aが次第に狭くなり、空間313bが次第に広くなるように、上方向から見て反時計回りに回転する。
蓋330が回転して、穴122が開放されると、ダストカップ102の底面上に堆積している塵埃400が、穴122を通して塵埃圧縮室310の空間313a内に落ちる。ロータ340が回転すると、空間313aは次第に狭くなる。
ロータ340の回転が進み、空間313aが狭くなると、空間313a内の塵埃400は、圧縮された状態で、ロータ340によって連結部311に押し込まれ、さらに、塵埃蓄積室320内に押し込まれる。
分離ブレード軸が一回転すると、ロータ340と蓋330が初期状態の位置に戻る。蓋330は穴122を閉塞する。その後、図13(A)〜(F)と図14(A)〜(F)に示す過程が繰り返される。
なお、ダストカップ102の底面に堆積した特定箇所の塵埃400がダストカップ102内に残らないようにするために、分離ブレード110と穴122と蓋330の位置関係を調整し、例えば、分離ブレード110の直下に穴122を設けるようにしてもよい。
このようにして、サイクロン集塵部100と塵埃圧縮室310と塵埃蓄積室320を空間的に分離することにより、塵埃400を圧縮された状態に保持したままで、新たに電動送風機部54を駆動させて集塵動作を行うことが可能な電気掃除機1を提供することができる。
以上のように、電気掃除機1は、吸込口を有する吸込口体10と、吸気を発生させる電動送風機部54と、吸気を電動送風機部54に導く吸気通路と、吸気通路に配置され、吸気から塵埃400を分離して捕集するサイクロン集塵部100と、サイクロン集塵部100において捕集された塵埃400を圧縮する塵埃圧縮室310と、捕集された塵埃400をサイクロン集塵部100から塵埃圧縮室310に移動させる第1歯車343aと蓋330と、塵埃圧縮室310で圧縮された塵埃400を蓄積する塵埃蓄積室320と、塵埃圧縮室310内で塵埃400を圧縮しながら、塵埃圧縮室310から塵埃蓄積室320に移動させるロータ340と第1ベーン341aと第2ベーン341bと第2歯車343bとを備える。
電動送風機部54の駆動によって吸気が発生すると、吸込口体10の吸込口から、外気とともに塵埃400が電気掃除機1の内部に吸引される。電気掃除機1の内部に吸引された塵埃400は、サイクロン集塵部100内に捕集される。このとき、塵埃400に弾性のある綿ホコリ等が含まれていると、塵埃400は、密度が低く、体積が大きい状態でサイクロン集塵部100内に捕集される。
サイクロン集塵部100内に捕集されている塵埃400は、第1歯車343aと蓋330によって、塵埃圧縮室310に移動させられる。塵埃圧縮室310においては、塵埃400は、ロータ340と第1ベーン341aと第2ベーン341bと第2歯車343bによって、圧縮されながら、塵埃蓄積室320に移動させられて、圧縮された状態で、塵埃蓄積室320の内部に蓄積される。
このように、塵埃400は圧縮された状態で塵埃蓄積室320の内部に蓄積される。そのため、電気掃除機1が、綿ホコリのような、弾性を有し、密度が小さく体積が大きい塵埃400を吸引しても、塵埃蓄積室320の内部に堆積する塵埃400の体積を小さく保つことができる。このようにすることにより、使用者は、塵埃400を頻繁に電気掃除機1の外部に廃棄する必要がなくなる。
また、塵埃400を蓄積する塵埃蓄積室320は、塵埃400を捕集するサイクロン集塵部100とは別個に形成されている。そのため、圧縮された塵埃400を、圧縮した状態で塵埃蓄積室320内に蓄積したままで、電動送風機部54を駆動して、電気掃除機1が新たに外気とともに塵埃400を吸引し、サイクロン集塵部100内において新たに塵埃400を捕集することができる。
サイクロン集塵部100と塵埃蓄積室320が別個に形成されているので、電動送風機部54を駆動して新たな塵埃400を吸引し、サイクロン集塵部100内に捕集する際、既に塵埃蓄積室320内に蓄積された塵埃400は、塵埃蓄積室320内において圧縮された状態に保たれる。塵埃400を長時間、圧縮された状態に保つことによって、綿ホコリのように弾性を有し、膨らみやすく、圧縮前の形状に復元されやすい塵埃400も、完全に圧縮されるので、膨らんで元の状態に戻りにくくなる。
このようにすることにより、塵埃400を圧縮された状態に保持したままで集塵動作を行なうことが可能な電気掃除機1を提供することができる。
また、電気掃除機1においては、第1歯車343aと蓋330と、ロータ340と第1ベーン341aと第2ベーン341bと第2歯車343bは、連動するように構成されている。
このようにすることにより、塵埃400を効率よくサイクロン集塵部100から塵埃圧縮室310、塵埃蓄積室320へと移動させることができる。
また、この発明に従った電気掃除機1においては、サイクロン集塵部100には、塵埃圧縮室310に通じる穴122が形成されており、第1歯車343aと蓋330は、サイクロン集塵部100の穴122を開放または閉塞することができるように配置された蓋330を含む。
このようにすることにより、塵埃蓄積室320や塵埃圧縮室310内の塵埃400が、サイクロン集塵部100内に逆流することを防ぐことができる。
また、この発明に従った電気掃除機1においては、サイクロン集塵部100は、吸気を旋回させて塵埃400を分離する分離室104と分離された塵埃400を捕集する集積室105とを含み、サイクロン集塵部100内に流入する吸気を分離室104と集積室105との間で分断するためにサイクロン集塵部100内に配置された分離ブレード110をさらに備える。
このようにすることにより、遠心力を利用して、気流から塵埃400を効果的に分離し、サイクロン集塵部100内に捕集することができる。
また、この発明に従った電気掃除機1においては、第1歯車343aと第2歯車343bは、分離ブレード110の分離ブレード軸111に連結されている。
このようにすることにより、電気掃除機1の構成部材を減らし、電気掃除機1を小型化することができる。
また、電気掃除機1は、分離ブレード110を駆動させるための駆動部150をさらに備える。
このようにすることにより、分離ブレード110に付着している塵埃400を振り落として、サイクロン集塵部100内に残る塵埃400をより少なくすることができる。
また、電気掃除機1においては、第1歯車343aと蓋330と、ロータ340と第1ベーン341aと第2ベーン341bと第2歯車343bは、電動送風機部54が駆動を停止した後に移動を開始するように構成されている。
このようにすることにより、電動送風機部54において発生する吸引力によって塵埃400がサイクロン集塵部100等に逆流することがなくなる。
以上に開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正や変形を含むものである。
1:電気掃除機、10:吸込口体、20:吸引パイプ、30:接続パイプ、40:サクションホース、54:電動送風機部、100:サイクロン集塵部、104:分離室、105:集積室、110:分離ブレード、121,122:穴、200,300:塵埃圧縮室、212:内周壁面、220,320:塵埃蓄積室、230,330:蓋、231:円板、240,340:ロータ、241:ロータ軸、242:ロータ側壁面、341a:第1ベーン、341b:第2ベーン、343a:第1歯車、343b:第2歯車。
Claims (9)
- 吸込口を有する吸込口体と、
吸気を発生させる電動送風機と、
吸気を前記電動送風機に導く吸気通路と、
前記吸気通路に配置され、吸気から塵埃を分離して捕集する塵埃捕集室と、
前記塵埃捕集室において捕集された塵埃を圧縮する塵埃圧縮室と、
捕集された塵埃を前記塵埃捕集室から前記塵埃圧縮室に移動させる第1の塵埃移動部材と、
前記塵埃圧縮室で圧縮された塵埃を蓄積する塵埃蓄積室と、
前記塵埃圧縮室内で塵埃を圧縮しながら、前記塵埃圧縮室から前記塵埃蓄積室に移動させる第2の塵埃移動部材とを備える、電気掃除機。 - 前記第1と第2の塵埃移動部材は、連動するように構成されている、請求項1に記載の電気掃除機。
- 前記塵埃捕集室には、前記塵埃圧縮室に通じる開口部が形成されており、前記第1の塵埃移動部材は、前記塵埃捕集室の開口部を開放または閉塞することができるように配置された開閉部材を含む、請求項1または請求項2に記載の電気掃除機。
- 前記塵埃捕集室は、吸気を旋回させて塵埃を分離する旋回分離部分と分離された塵埃を捕集する塵埃捕集部分とを含み、
前記塵埃捕集室内に流入する吸気を前記旋回分離部分と前記塵埃捕集部分との間で分断するために前記塵埃捕集室内に配置された分離部材をさらに備える、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の電気掃除機。 - 前記第1と第2の塵埃移動部材は、前記分離部材に連結されている、請求項4に記載の電気掃除機。
- 前記分離部材を駆動させるための駆動部をさらに備える、請求項4または請求項5に記載の電気掃除機。
- 前記塵埃圧縮室は内周壁面を有し、
前記第2の塵埃移動部材は、捕集された塵埃を前記塵埃圧縮室の内周壁面に押圧しながら移動させるように回転する回転部材を含む、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の電気掃除機。 - 前記塵埃圧縮室の内周壁面は、ペリトロコイド曲線に基づく曲面を含み、
前記回転部材は、前記塵埃圧縮室の内周壁面に対向する側壁面を有し、
前記回転部材の側壁面は、ペリトロコイド曲線の内包絡線に基づく曲面を含む、請求項7に記載の電気掃除機。 - 前記第1と第2の塵埃移動部材は、前記電動送風機が駆動を停止した後に移動を開始するように構成されている、請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の電気掃除機。
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