JP2010035954A - 電気掃除機 - Google Patents
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Abstract
【課題】
低入力で電気掃除機を運転した(弱運転)時は、吸込風量が多く吸引力も強い高入力(強運転)時に比べ、吸込風量が少ないため集塵部に流入する空気の流速が遅くなり、塵埃に作用する遠心力が低下し塵埃分離(捕集)性能が低下する。一方、電気掃除機を弱運転させた低風量時における塵埃分離性能を向上させるために、流路面積を小さくして集塵部に流入する空気の流速を速くし、塵埃に作用する遠心力を増加させようとした場合、電気掃除機を強運転させた高風量時において流路面積が小さいことで圧力損失が増加し、吸込仕事率が大幅に低下し、電気掃除機の吸引力が低下してしまう問題があった。
【解決手段】
電動送風機を内蔵した掃除機本体と、該掃除機本体に着脱可能に装着された集塵部とを備え、該集塵部は遠心力を利用して吸引空気から塵埃を分離する分離室を有し、該分離室の流入部付近に前記電動送風機の吸込風量に応じて動作する弁体を設けた。
【選択図】図9
低入力で電気掃除機を運転した(弱運転)時は、吸込風量が多く吸引力も強い高入力(強運転)時に比べ、吸込風量が少ないため集塵部に流入する空気の流速が遅くなり、塵埃に作用する遠心力が低下し塵埃分離(捕集)性能が低下する。一方、電気掃除機を弱運転させた低風量時における塵埃分離性能を向上させるために、流路面積を小さくして集塵部に流入する空気の流速を速くし、塵埃に作用する遠心力を増加させようとした場合、電気掃除機を強運転させた高風量時において流路面積が小さいことで圧力損失が増加し、吸込仕事率が大幅に低下し、電気掃除機の吸引力が低下してしまう問題があった。
【解決手段】
電動送風機を内蔵した掃除機本体と、該掃除機本体に着脱可能に装着された集塵部とを備え、該集塵部は遠心力を利用して吸引空気から塵埃を分離する分離室を有し、該分離室の流入部付近に前記電動送風機の吸込風量に応じて動作する弁体を設けた。
【選択図】図9
Description
本発明は、電気掃除機に関する。
一般的な電気掃除機は、吸口から吸込んだ含塵空気を掃除機本体に導き、この掃除機本体内に装着される集塵部を通して集塵し、塵埃が捕捉され清浄になった空気を掃除機本体外に排気する構成である。集塵部として、パック式フィルターやサイクロン式の分離手段が用いられている。パック式フィルターは吸込んだ含塵空気から塵埃を捕捉して集塵し、濾過された空気を排出する構成となっている。サイクロン式の分離手段は、吸込んだ含塵空気に遠心力を与えて塵埃と空気とに分離し、塵埃が除かれた空気を排出する構成となっている。
サイクロン式の分離手段は、電気掃除機以外にも用いられている。その一例として、例えば特許文献1(実開平1−120956号公報)のように、遠心力によって気流中の粉粒体を分離するサイクロンなどのセパレータの気流流入部に遠心力を調整する可動ベーンを設けた技術がある。特許文献1には、石炭焚バーナに空気流によって搬送される微粉炭の分離効率を変化させるために、石炭焚バーナを通常運転するときには可動ベーンを回動させてサイクロンによる微粉炭の分離効率を低下させて、微粉炭を燃焼させ、石炭焚バーナの起動、および低負荷運転する際には、可動ベーンを回動させてサイクロンによる微粉炭の分離効率を向上させて、濃度が濃くなった空気流を石炭焚バーナで燃焼させることが開示されている。
一般家庭で使用する電気掃除機は、ごみが良く吸えて、小型で取り扱い易く、集塵性能が高く、塵埃を集塵した場合でも掃除機の吸引力や吸込風量の低下を抑えた集塵部が必要である。
近年の電気掃除機では、掃除する床面の種類やゴミ量を検知して、電気掃除機の入力を調整して吸引力や吸込風量を調整し、消費電力(入力)の削減等を行うようになってきている。また、パック式フィルターを用いない掃除機として、サイクロン式の集塵部を用いた電気掃除機が注目されている。サイクロンは吸引風による遠心力を利用して、含塵空気から塵埃を分離して捕集する構成となっている。
サイクロンは、低入力で電気掃除機を運転した(弱運転)場合は、吸込風量が多く吸引力も強い高入力(強運転)時に比べ、吸込風量が少ないため集塵部に流入する空気の流速が遅くなり、塵埃に作用する遠心力が低下し塵埃分離(捕集)性能が低下するという課題があった。
一方、電気掃除機を弱運転させた低風量時における塵埃分離性能を向上させるために、流路面積を小さくして集塵部に流入する空気の流速を速くし、塵埃に作用する遠心力を増加させようとした場合、電気掃除機を強運転させた高風量時において流路面積が小さいことで圧力損失が増加し、吸込仕事率が大幅に低下し、電気掃除機の吸引力が低下してしまう問題があった。
分離効率を変化させる技術として特許文献1に記載のように可動ベーンを回動させてサイクロンによる微粉炭の分離効率を変化させるものがあるが、この特許文献1では電気掃除機のように吸込風量を変化させて使用するものにおいて、その吸込風量の大小に応じて分離効率を変化させるよう可動ベーンを切り替えることについては全く考慮されていなかった。掃除機はカーペットや、フローリングなど被掃除面の種類によって吸込風量を適宜変化させて使用するのが望ましい。そのため、特許文献1に記載の構成では、吸込風量の大小に応じて分離効率を向上させることが出来ず掃除機への適用には好ましくなかった。
本発明の目的は、吸込風量が少ないときにおける塵埃分離効率を向上させると共に、吸込風量が多いときにおける圧力損失の増加を抑制した電気掃除機を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の特徴とするところは、電動送風機を内蔵した掃除機本体と、該掃除機本体に着脱可能に装着された集塵部とを備え、該集塵部は遠心力を利用して吸引空気流から塵埃を分離する分離室を有し、該集塵部の流入部付近に前記電動送風機の吸込風量に応じて動作する弁体を設けたことにある。
本発明によれば、吸込風量が少ないときにおける塵埃分離効率(集塵性能)を向上させると共に、吸込風量が多いときには圧力損失の増加を抑えて、高い吸込仕事率を備えつつ塵埃分離効率の低下を抑制した電気掃除機を提供することができる。
本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施の形態を示す電気掃除機の外観斜視図である。図2は、この掃除機本体の上蓋を開いた状態を示す斜視図である。図3は、この掃除機本体の上蓋を開いて、集塵部103を取り外した状態を示す斜視図である。図4は、この掃除機本体内の空気の流れを示す模式図である。
図5は、本発明の一実施の形態を示す除塵機構である。図6は、本発明の一実施の形態を示す集塵部103の外観斜視図である。図7は、図6の集塵部103を下流側から見た外観斜視図である。図8は、集塵ケース105から第1フィルター枠140と第2フィルター枠163の両者を一緒に開いた外観斜視図である。図9は、集塵部103の縦断面図である。図10は、電動送風機停止時での図9のA−A断面図である。図11は、弱運転時での図9のA−A断面図である。図12は、強運転時での図9のA−A断面図である。図13は、本発明の一実施の形態を示す内筒131の斜視図である。図14は、本発明の一実施の形態を示す弁体を示す図である。
図5は、本発明の一実施の形態を示す除塵機構である。図6は、本発明の一実施の形態を示す集塵部103の外観斜視図である。図7は、図6の集塵部103を下流側から見た外観斜視図である。図8は、集塵ケース105から第1フィルター枠140と第2フィルター枠163の両者を一緒に開いた外観斜視図である。図9は、集塵部103の縦断面図である。図10は、電動送風機停止時での図9のA−A断面図である。図11は、弱運転時での図9のA−A断面図である。図12は、強運転時での図9のA−A断面図である。図13は、本発明の一実施の形態を示す内筒131の斜視図である。図14は、本発明の一実施の形態を示す弁体を示す図である。
この実施の形態における電気掃除機は、図1と図2に示すように、掃除機本体1とホース2と手元操作管3と伸縮継手管4と吸口5を備え、掃除機本体1と手元操作管3をホース2で接続し、この手元操作管3に伸縮継手管4を介して吸口5を接続して使用する。
なお、ホース2は接続部2aを掃除機本体1のホース接続口部116に取り付けている。掃除機本体1は電動送風機107を内蔵し、この電動送風機107の吸引空気流により、吸口5からの吸気流に乗せて塵埃を吸込み、吸込んだ含塵空気を伸縮継ぎ手管4と手元操作管3とホース2を介して掃除機本体1に吸込ませ、集塵部103で塵埃を分離,捕集した後に空気を機外に排気する。
掃除機本体1は図2から図4に示すように、下ケース101と上蓋102の間に配置した上ケース150の凹部110に、集塵部103を着脱可能に装着している。また、下ケース101と上ケース150の間にフィルターケース113を設け、このフィルターケース113に保護フィルター112と、この保護フィルター112を抑えるフィルターカバー113aとを配置している。なお、この掃除機本体1内には電動送風機107とコードリール(図示せず)とを内蔵する。
また、下ケース101は、この掃除機本体1を床面に走行させるための走行車輪208と案内車輪(図示せず)を備えている。さらに、上ケース150の上部にはハンドル207が転回可能に取り付けられており、掃除機本体1を持ち運ぶ事ができる。ここで、塵埃を分離して収容するための集塵部103を掃除機本体1に装着した際に、第2フィルター枠163と一体となった弾性シール部172を設け、集塵部103とフィルターケース113の気密が取れるようにしている。
図5に示すように、フィルターケース113の上側には除塵機構164を配置している。モーター165の回転は歯車167を介して減速して除塵機構164を駆動する。この除塵機構164に設けた除塵ばね170が回転して第2フィルター161を弾いて、第2フィルター161に堆積した塵埃を除塵する。なお、ここではモーター165により除塵機構164を駆動しているが、モーター165の代わりに、電源コード(図示せず)を巻装したコードリール(図示せず)から電源コードを引き出す際のコードリールの回転を利用し、歯車を介して除塵機構164に伝達して駆動してもかまわない。
上蓋102は、上ケース150の上側後部に転回可能に取り付けている。この上蓋102を閉じた状態において、分離室104の流入部115とホース接続口部116とが弾性体部材を介して気密状態に当接し、集塵ケース105と第1フィルター枠140とが気密状態に当接し、第1フィルター枠140と第2フィルター枠163とが気密状態に当接し、第2フィルター枠163と保護フィルター112が収納されるフィルターケース113との間が気密状態に当接している。さらに、このフィルターケース113と、電動送風機107が弾性体の防振ゴム124を介して気密状態に当接している。
次に、掃除機本体1内部の配置について説明する。ホース接続口部116は上方から見て掃除機本体1の幅方向の略中央にあり、かつ、掃除機本体1の前面に配置している。分離室104の中心軸は幅方向の中央からずらして位置し、分離室104の略接線方向に空気を流入させる流入部115とホース接続口部116が直線状になるように配置されている。また、集塵室105aは分離室104の中心軸とは幅方向の中央に対して反対側に設置される。同様に、電動送風機107は分離室104の中心軸とは幅方向の中央に対して反対側に設置され、その前面には保護フィルター112と、この保護フィルター112を収容するフィルターケース113とが設けられている。フィルターケース113の前面には集塵室105aが設けられている。コードリール(図示せず)は電動送風機107の横に設置され、掃除機本体1の幅方向で分離室104側に設置されている。
このように配置したことで、掃除機本体1の長さ方向を短くでき、小型軽量を達成できる。また、分離室104の入口部分に曲りなどを設ける必要が無いため、損失を小さくできる効果が得られる。また、上蓋102を透明のプラスチック素材で製作しておけば、上蓋102を閉じた際、この上蓋102が集塵ケース105を覆う場合でも、使用者は塵埃の溜まり具合を目視で確認することができる。
また、分離室104には空気取り入れ口である流入部115は、この分離室104の中心軸方向長さの中央より下部に設けられているので、前記流入部115に連通するホース接続口部116も、分離室104の中心軸方向長さの中央より下部に配置することができる。このため、前記ホース接続口部116は、掃除機本体1の下部に配置することができるので、使用者が手元操作管3を持ってホース2を介して前記掃除機本体1を引き回した場合、前記掃除機本体1が転倒しにくく安定して引き回す事ができる。
さらに、前記ホース接続口部116を前記掃除機本体1の下側に配置できるので、前記ホース接続口部116を上ケース150や下ケース101の下部に設ければよく、これらのケースを上方に延長する必要はない。このためホース接続口部116にかかる力を受けるための下ケース101にかかる曲げモーメントを小さくできるので、下ケース101に特別な補強部を設ける必要はなく、小型・軽量化に役立つ。
本実施の形態例では、集塵部103には吸引空気による遠心力を利用して吸引空気流から塵埃を分離する分離室104と、分離した塵埃を捕集して溜める集塵室105aとを設けている。この集塵部103の流入部115付近に前記電動送風機107の吸込風量に応じて動作する弁体136を設け、この弁体136は図10から図12に示すように、集塵部103の分離室104の略円筒をなす外筒135の外周側が開くように動作する。
この弁体136を設けていない場合、電動送風機の入力を低入力にして電気掃除機を運転した弱運転時には、吸込風量が多く吸引力も強い高入力時の強運転に比べ吸込風量が少ないため、集塵部103に流入する空気の流速が相対的に遅くなり、塵埃に作用する遠心力が低下し塵埃を分離捕集する捕集性能が低下する。また、捕集性能が低下するため、分離室104上部で反転して下降し、内筒131の外周側に設けた排気穴133を通り、連絡口120,連絡通路145,第1排気口144の順に通過して分離室104から排気される空気流には塵埃が含まれ、後段に配置した第1フィルター106のうちフィルターA106aに塵埃が付着すると、塵埃の吸引とともに吸引力や吸込風量が低下する。
ここで、集塵部103の流入部115付近に前記電動送風機107の吸込風量に応じて動作する弁体136を設けており、弁体136は停止時の状態を示す図10の状態から低吸込風量時(弱運転)の状態を示す図11の位置,高吸込風量時(強運転)の状態を示す図12へと開く量が大きくなるように動作可能に取り付けている。なお、弁体136は流入部115の分離室の中央側端部115a側を支点とし、これと反対側の外径側端部141側が開いていく。つまり、流入部115にとって分離室104の外筒135内壁から内筒131側に向かって開くように弁体136は取り付けてある。なお、図10に示すように、弁体136は電動送風機107停止時には、外筒135の内壁側へ付勢されるように取り付けており、流入部115を略閉じるように取り付けているので、集塵室105aに溜めた塵埃が分離室104を通じて、流入部115から集塵部103の外部へこぼれるのを防ぐ逆止弁として作用する。
図11と図12の弁体136の位置を比較すると、強運転時の図12の方が、弱運転時の図11より、弁体136の外径側端部141側が外筒135から離れていることが分かる。強運転時は弱運転時に比べ電動送風機107の吸込風量が多いので、弁体136が受ける風圧は強運転時の方が弱運転時に比べ高い。よって、弁体136は強運転時の方がより開いた状態になる。つまり、弁体136は電動送風機107の運転状態によって開く量、開度を自動で調整できる。
以上のような弁体136を分離室104に設けているので、弱運転時の低吸込風量時では集塵部103の分離室104に設けた流入部115から流入する流路面積を小さくして、分離室に流入する空気の流速を速くして、塵埃に作用する遠心力を増加させることが可能であり、低吸込風量時の分離室104における塵埃の分離性能を向上することができる。よって、分離室104で分離されずに内筒131の外周側に設けた排気穴133を通り、連絡口120,連絡通路145,第1排気口144の順に通過して分離室104から排気される空気流に含まれる塵埃が減る。この結果、後段(下流側)に配置した第1フィルター106のうちフィルターA106aに塵埃が付着する量が減るので、通気抵抗の上昇を防げ、塵埃の吸引とともに吸引力や吸込風量が低下するのを防げる。
また、吸込風量が少ないときに分離室104に流入する流れは、弁体136により分離室104の外径側に寄っており、分離室104に流入した空気流が直接、内筒131の外周側に設けた排気穴133を通り分離室104から排気されにくい。これにより、分離室104内で塵埃に働く遠心力により塵埃を空気流から分離できるので、捕集効率を向上することが可能である。
次に、強運転時の高吸込風量時に弁体136が開く量が小さいと流路面積が小さくなり分離室104に流入する流速が速くなりすぎ、通気抵抗が上昇して圧力損失が増加するので吸込仕事率が低下し、電気掃除機の吸引力が低下してしまう。これに対し本実施の形態例では、弁体136が十分開いて、流入部115の流路面積が大きくなって分離室104に空気流が流入するので圧力損失の増加を抑えることができ、吸込仕事率の低下を抑制することが可能である。なお、この高吸込風量時には、塵埃に十分に遠心力を与えることができるので、捕集効率を維持することができる。
なお、分離室104に流入する空気の流速を吸込風量が変わっても略等速で流入できるように、弁体136が流入部115の流路面積を変化させるようにしてもかまわない。
ここで本実施の形態例では、掃除機使用者が手元操作部6の自動運転モードを押すと、被掃除面が毛足の長いじゅうたん等では、吸引力が強い程吸込性能が向上するので、電動送風機の入力を高入力にして電気掃除機を運転した強運転を行う。一方、木床やフローリング上では電動送風機の入力を低入力にして電気掃除機を運転した弱運転を行う制御している。このように、被掃除面に合わせて電気掃除機の入力を調節する制御を行っているので、消費電力量の低減が図れる。ここで、被掃除面に応じて運転状態が変わるので、集塵部103に流入する風量も被掃除面に応じて変化する。
ここで、自動運転モードで運転しているので集塵部103に流入する風量が低風量でも、集塵部103の流入部115には弁体136を設けているので、集塵部103の分離室104に設けた流入部115から流入する流路面積を小さくして、分離室に流入する空気の流速を速くして塵埃に作用する遠心力を増加させるので、分離捕集する性能を低下することなく、消費電力量を低減することができる。また、被掃除面が毛足の長いじゅうたん等では、高風量時には弁体136が十分開いて、流入部115の流路面積が大きくなって分離室104に空気流が流入するので、圧力損失の増加を抑えることができ強い吸引力で塵埃を吸引して、分離捕集することができる。
ここで、弁体136は図13に示すように、留め具138を用いて内筒131の外壁139に取り付けている。また、弁体136を案内壁137に差し込むように取り付けても良い。なお、内筒131は筒部134と、この筒部134に螺旋状に巻き付いた隔壁132と、流入部115の分離室104の中央側端部115aと筒部134を結ぶ案内壁137と、隔壁132の外周側に配置した外壁139で構成されている。ここで、流入部115から流入した含塵空気流が旋回上昇し易いように、内筒131に螺旋状に巻き付いた隔壁132を設けている。隔壁132と筒部134との接合部は丸みをつけて接合するとともに、筒部134の高さは隔壁132の最も高い部分の高さとほぼ等しくしている。また、案内壁137の高さも、隔壁132の最も高い部分の高さと略等しくしている。
ここで図9に示すように、連絡口120と連絡通路145間は弾性シール部材153を介し、分離室104を構成する外筒135と内筒131は弾性シール部材151を介して取り付ければ気密を取り易い。なお、これらの弾性シール部材151および、弾性シール部材153を一体で作成し、内筒131に該弾性シール部材153を挟み込むように内筒キャップ152をネジなどで取り付けると、内筒131と内筒キャップ152の気密も確保できる。このように構成しているので、弁体136は内筒131と内筒キャップ152と一体になっており、集塵部103から取り外して清掃することも可能である。
ここで、案内壁137の形状は、流入部115から分離室104内に流入した流れを外筒135側へ向けるように、外筒135側へ膨らんだ凸形状、あるいは、上面側から見た時に変曲部137aを持つ、「く」の字状をしている。このため、図12に示すように強運転時に弁体136が大きな風圧を受けて、弁体136が大きく変形してもこの案内壁137により支えることができ、分離室104内の流路を確保できる。
なお、ここでは弁体136を弾性体であるゴムやエラストマーなどで構成してもかまわないし、図14に示すように回動軸174を設けた弁体173を設けてもかまわない。なお、弁体136はゴムやエラストマーなど弾性体を用いると、爪楊枝などの細長いものを吸い込んでも、引っ掛かりにくいのでより好ましい。
なお、この時は、バネ175を用いて弁体173が流入部115を閉じるように付勢しておけば、前記と同様の効果を得ることができる。
掃除機本体を移動させる状態において、前記内筒131の隔壁132は、分離室104内の空気の流れを上方に持上げるように、螺旋状に上方に持ち上がっている。このため、流入部115から分離室104に流入した塵埃は、この螺旋状の隔壁132に沿って上昇するとともに前記分離室104内を旋回して遠心分離され、第1連通口117を通じ、集塵ケース105へと搬送される。このように、前記隔壁132を螺旋状に上方に持上げているので、塵埃は前記分離室104内で強い上昇作用を与えられ、バッテリータイプのコードレス掃除機などの毎分1立方メートル以下の低吸込風量で動作する掃除機でも、塵埃を集塵ケース105へ搬送することが可能である。ここでは、分離室104の軸方向は水平方向ではないので、上述の低風量時に前記分離室104内に流入した比重の大きい塵埃が旋回の途中で旋回できずに落下し、分離室104に何度も衝突することを防げ、分離室104の傷つきや、破損を防ぐことができる。なお、案内壁137の高さを流入部115の高さよりも高くすれば、流入部115から流入した空気流と分離室104内を旋回した空気流が干渉や混合しにくく、これらに付随する乱れを防ぐとともに流入時の急拡大も防げ、空気流の圧力損失を低減することができる。なお、弁体173が開いたとき外径側端部141の下部と螺旋状の隔壁132が干渉しないように、弁体173の外径側端部141の下部は角部を落とした形状となっている。
また、筒部134には分離室104の空気の一部を排気する排気穴133を備えている。この排気穴は、内筒131を成形により作成する際には、内筒131の筒部134に直径が約2mmの多数の穴を成形により設けてもかまわないし、目開きの広い樹脂繊維性の網フィルターを筒部134と一体にインサート成形により構成して設けてもかまわない。なお、目開きとは、網フィルターとか金網の目の大きさ(糸と糸の間の隙間の大きさ)や、金属板,プラスチックの板,内筒131などに設けた微小な穴の大きさとする。
ここで、分離室104内に流入した含塵空気は、前記案内壁137により、直接内筒131に設けた排気穴133に流れにくいので、塵埃がこの排気穴133を塞ぐのを防げ、排気穴の流路面積が低下しにくく、掃除機の吸込風量の低下を防げるので、吸引力を持続することができる。
また、分離室104内に流入した含塵空気は、前記案内壁137により分離室104の外径側である外筒135側へ偏流することができるので、塵埃はより強い遠心分離作用を受け、第1連通口117を通じ集塵室105aへと搬送され、集塵性能を向上できる。また、前記案内壁137により、前記排気穴133が塵埃で塞がれにくいので、分離室104から内筒131に設けた排気穴133を通じ、第1排気口144から流出する風量Aの空気流の通気抵抗を増加させにくく、掃除機の吸込風量の低下を防げ、吸引力を持続することができる。
また、前記案内壁137を設けても、分離室104の流入部115の流路断面積は減少しないので、分離室104への流入速度は増加せず、流入による損失の増加を防ぐことができ、吸込仕事率は低下させずに、集塵性能を向上できる。
なお、成形によりこの筒部134に排気穴133を設ける際は、型は放射状に移動して筒部134と排気穴133を作成するので、内筒に131の筒部134に螺旋状に巻き付いた隔壁132も同時に設けた場合、排気穴133は分離室104内の旋回流の流れ方向を向いた開口を有する形となる。このため、前記案内壁137を設けることは、塵埃により前記排気穴133を塞がれにくくするのに、より有効である。ここで、この排気穴133が分離室104内の旋回流の流れ方向を向いた開口にすると、第1排気口144から流出する風量Aの空気流が、この排気穴133に流入する際の通気抵抗を低下させることができるので、掃除機の吸込仕事率を向上させることができる。
ここで、前記内筒131の筒部134は、前記隔壁132の最も高い部分の高さと略等しく構成しているので、分離室104から空気を排出する内筒131の筒部134に毛髪や、犬や猫などのペットの毛,糸くずなどが巻き付くことを防ぐことができる。また、毛髪などの塵埃が内筒の131の筒部134に巻き付こうとしても、この筒部134に一周巻きつくことができず、これらの塵埃は分離室104内を上昇する旋回空気流により、上方へ移動し、集塵室105aや流路105bへと搬送される。このため、内筒131の排気穴133の有効面積の減少を防げるので、掃除機の吸引力が低下しにくい。さらに、毛髪などの長い塵埃が分離室104内にとどまらず、集塵室105aや流路105bに搬送されることで、この分離室104内の気流の乱れを抑制できるので、掃除機の吸引力を低下しにくくすることできる。
さらに、内筒131の筒部134に毛髪や、犬や猫などのペットの毛,糸くずなどが巻き付くことを防ぐことにより、メンテナンス性能を向上した集塵部103を実現できる。
なお、内筒131の構成を以上のようにすれば、分離室104の上から下に含塵空気を流入させた場合や、旋回流の中心軸が略水平方向になるよう分離室104を横置きに配置した場合でも同様の効果が得られる。
なお、内筒131の構成を以上のようにすれば、分離室104の上から下に含塵空気を流入させた場合や、旋回流の中心軸が略水平方向になるよう分離室104を横置きに配置した場合でも同様の効果が得られる。
本実施の形態においては、集塵ケース105は分離室104と、集塵室105aと、流路105bと収容部162で構成されている。第1フィルター106はフィルターA106a,フィルターB106bと、フィルターC106cで構成され、第1フィルター枠140と一体に構成されている。集塵部103は、塵埃を収容するための集塵ケース105と、この集塵ケース105の下流側に配置され集塵ケースの開口部を開閉可能に覆う第1フィルター106と、この第1フィルター106の下流側に開閉可能に配置された第2フィルター161とで構成される。
この掃除機本体1はホース2を介して、図4に示すように含塵空気を流入部115より分離室104に流し入れて、下側から上側に旋回させることにより遠心分離作用で塵埃を分離して、分離室104の上部に配した第1連通口117を通して集塵室105aに塵埃を搬送する。ここで、集塵室105aに流入した空気流は、第2排気口146を通過し、フィルターB106bで塵埃をろ過して排気される。
また、分離室104に流入した空気の一部と、集塵室105aに搬送されなかった塵埃の一部は、分離室104の上部に設けた第2連通口118を通して流路105bに搬送される。流路105bに流入した空気流は、第3排気口147を通過してフィルターC106cで塵埃をろ過して排気される。
さらに、分離室104で集塵室105aと流路105bに搬送されなかった細かくて軽い塵埃と、分離室104に流入した空気の一部とは、分離室104上部で反転して下降し、内筒131の外周側に設けた排気穴133を通り、連絡口120,連絡通路145,第1排気口144の順に通過し、フィルターA106aでさらに塵埃をろ過して排気される。
これらの、第1フィルターを構成するフィルターA106a,フィルターB106b,フィルターC106cの各フィルターから排気された空気流は、第2フィルター161でさらに微細な塵埃を分離し、保護フィルター112を通じて電動送風機107に吸込まれる。この電動送風機107からの排気はフィルター108を介して、一部は排気流路(図示せず)を介し、一部はコードリール(図示せず)に流してこれらを冷却し、その後、機外に放出される。
つまり、分離室104で分流した空気流で、第1排気口144を通じてフィルターA106aから流出する風量Aの空気流と、第2排気口146を通じてフィルターB106bから流出する風量Bの空気流と、第3排気口147を通じてフィルターC106cから流出する風量Cの空気流とは、第2フィルター161で微細塵を集塵された後、保護フィルター112を通過して電動送風機107に吸引される。
本実施の形態では、流入部115に流入した塵埃の大部分は、分離室104で分離されて集塵室105aに搬送される。ここで、第1連通口117から第2排気口146へ向かう空気流があるため、集塵室105aに搬送された塵埃はフィルターB106bへ付勢されて圧縮,減容される。このため、集塵室105aを小型化しても多くの塵埃を収容できるので、集塵部103を小型化することができる。
さらに、分離室104から集塵室105aへ搬送されなかった塵埃は流路105bに溜められるので塵埃捕捉(集塵)性能を向上できる。さらに図10に示すように、この流路105bの容積を集塵室105aの容積に比べ小さくしておけば、流路105bに溜まる塵埃量は少ないので、分離室104から第2連通口118,流路105b,第3排気口147の順に空気が流れる流路は、通気抵抗が増加しにくい。これにより、集塵室105aに塵埃が溜まった状態でも流入部115に流入する空気風量の低下を小さくすることができる。この結果、塵埃を集塵した場合でも掃除機の吸引力や吸込風量の低下を抑えた電気掃除機を実現できる。
さらに、分離室104と連通する第2連通口118があるので、集塵室105aに塵埃が多く溜まると自動的に第2連通口118へ流れる空気の風量が増え、流入部115から分離室104へ流入する空気の風量は低下し難い。このため、塵埃を集塵した場合でも掃除機の吸引力や吸込風量の低下を抑えた電気掃除機を実現できる。
また、第2連通口118と第3排気口147間の距離を短くしておくと、第2連通口118と第3排気口147間に溜まる塵埃量を少なくすることができるので、第2連通口118と第3排気口147間に塵埃が溜まった状態でも、第2連通口118を通じて第3排気口147から排気される空気流の圧力損失の上昇を小さくすることができる。このため、塵埃を集塵した場合でも掃除機の吸引力や吸込風量の低下を抑えた電気掃除機を実現できる。
また、分離室104に流入した空気流は、内筒131の排気穴133を通過して連絡通路145を通じて排気される流路と、集塵室105aを通じて第2排気口146から排気される流路と、流路105bを通じて第3排気口147から排気される流路とを略並列に配して、空気流を分流させているので、各流路が単独で存在するよりも通気抵抗を低くすることができ、高い吸込仕事率の電気掃除機を得ることができる。つまり、内筒131の排気穴133を通じて第1排気口144を通過する空気流の風量が、第2排気口146,第3排気口147を空気が通過しないときに比べて少なくなるので、第1排気口144を通過する空気流の圧力損失を低減することができる。従って、掃除機の吸込仕事率をより大きくすることができるという特徴を持っている。
また、集塵室105aに溜まった塵埃の量が少ないときには、集塵室105aを通過して第2排気口146を通じてフィルターB106bから流出する風量Bの空気流と、流路105bを通過して第3排気口147を通じてフィルターB106bから流出する風量Cの空気流の合計は、内筒131の排気穴133を通じて第1排気口144を通じてフィルターA106aから流出する風量Aに比べて多いので、大部分の塵埃は集塵室105aと、流路105bに搬送される。なお、集塵室105aの容積を流路105bの容積に比べ大きくしているので、大部分の塵埃は集塵室105aに堆積することになる。
なお、本実施の形態では、集塵ケース105内の空気の流れを図4に示すように3つの経路に分けているので、集塵室105a内に溜まった塵埃には空気の流れ方向に圧力差を生じ、この圧力差によって塵埃が常時圧縮される。さらに、集塵室105aに塵埃が多く溜まると第1連通口117と第1排気口144の間の圧力差が大きくなり、集塵室105aに溜まった塵埃はより強く圧縮される。
この圧力差は、集塵室105aに溜まった塵埃が多くなるほど大きくなるので、集塵室105aに塵埃が多くなればなるほど、塵埃を圧縮する力は強くなるという特徴を併せ持っている。従って、集塵室105a内に溜まった塵埃は、フィルターB106bの手前から層状に堆積していき、かつ微細な粉塵も一緒に堆積していく。このため、繊維塵の間に粉塵がまぎれ込んでいくので、ごみ捨て時に粉塵が舞い上がりにくくなるという効果も得られる。
さらに、分離室104で遠心分離され集塵室105aへ搬送された塵埃は、分離室104へ逆流しにくいので、集塵室105aへ搬送された塵埃が再飛散すること無く、集塵性能を高くすることができる。ここで図8や、図9に示すように、集塵室105a内にリブ156を配置して、集塵室105a内に生成される渦を小さな渦にして、大きな渦が発生するのを抑制している。このため、集塵室105aに流入した塵埃が大きな渦により、再び分離室104に流入するのを抑えることができる。さらに、分離室104から集塵室105aに搬送された塵埃は、集塵室105a内を通過して第2排気口146から排気される空気流により第1フィルター106のフィルターA106a側へ力を受けるので、塵埃が再び分離室104に流入して飛散することを防げる。以上のように、再飛散するのを抑えることができるので、集塵性能を向上させることができる。
また、集塵室105a内に溜まる塵埃の量が増えると、集塵室105aを通過するときの通気抵抗が増えるので、集塵室105aを通過する風量が低下する。従って、集塵室105a内に臭いを発生させ易い塵埃が多く溜まった時には、この塵埃を通過する空気の量が減り、臭いを掃除機外に出しにくくなるという効果もある。
ここで、第1排気口144から流出する空気流の風量Aと、第2排気口146から流出する空気流の風量Bと第3排気口147から流出する空気流の風量Cの和との大小関係は、JIS C 9108(電気掃除機)に記載の吸込仕事率の測定方法に準ずる以下の方法で試験を行えば分かる。第1排気口144のみを塞いだ場合、流入部115から流入した空気流が分離室104から、第1連通口117,集塵室105a,第2排気口146,フィルターB106bの順に通過する風量Bと、分離室104,第2連通口118,流路105b,第3排気口147,フィルターC106cの順に通過する風量Cの和が、電動送風機107に流入する場合での吸込仕事率をWBとする。また、第2排気口146と第3排気口を塞いだ場合、つまり流入部115から流入した空気流が、分離室104から内筒131の排気穴133,連絡通路145,第1排気口144,フィルターA106aの順に通過する風量Aのみが電動送風機107に流入する場合での吸込仕事率をWAとする。
吸込仕事率WAの値が吸込仕事率WBの値より小さい場合は、風量Bと風量Cの和が風量Aより多い状態といえる。掃除機の出力である吸込仕事率が大きいという事は、圧力損失を示す曲線の勾配が小さく通気抵抗が小さい事を意味するので、より多くの風量が流れやすいことを示している。
さらに簡便に行うには、上記の測定方法で、測定装置の風量制御バルブを全開の位置にした時の風量Bと風量Cの風量の和をQB、風量Aの風量をQAとした時、QBがQAの値より大きい場合は風量Bと風量Cの和が風量Aより多い状態といえる。風量制御バルブを全開にした時の風量の値が大きいという事は、圧力損失曲線の勾配が小さく通気抵抗が小さい事を意味するので、より多くの風量が流れやすいことを示している。
ここで本発明の実施の形態では、集塵室105aと流路105bと、連絡通路145を並列に配して空気流を分流させているので、各流路が単独で存在するよりも通気抵抗を低くすることができ、前記測定装置の風量制御バルブを全開の位置にしたときの風量Qは、前記QAや、前記QBより大きな値をとることができる。つまり、伸縮継手管4内の流速を向上することができ、伸縮継手管4の先に吸口5を接続した時の該吸口5内の流速も向上できる。
これらの流速を向上できるので、被掃除面のごみをより多く吸込むことができる。つまり、使用者が清掃にかかる時間の短縮化や、使用者の労力を軽減することにつながる。また、風量が多くなり流入部115の流速も向上できるので、分離室104での塵埃を分離する能力が向上し、集塵性能を向上させることにもつながる。
次に、集塵ケース105の詳細について説明する。分離室104で遠心分離された塵埃が第1連通口117を通じて分離室104から流出する方向は、分離室104内での旋回方向で、かつ、分離室104の略接線方向である。このため、本実施の形態では、分離室104の第1連通口117を前記集塵ケース105に当接したフィルターB106bから最も離れた掃除機本体1の前面側(ホース接続口部116側)に配置することができる。
ここで、分離室104で遠心分離された塵埃は、集塵室105a内ではフィルターB106b付近から堆積し、第1連通口117側へと順に堆積していくので、前記集塵室105aに塵埃が充填されるまで塵埃が前記第1連通口117を塞ぎにくい。つまり、前記集塵室105aの容積を有効利用することができる。
ここで、分離室104で遠心分離された塵埃は、集塵室105a内ではフィルターB106b付近から堆積し、第1連通口117側へと順に堆積していくので、前記集塵室105aに塵埃が充填されるまで塵埃が前記第1連通口117を塞ぎにくい。つまり、前記集塵室105aの容積を有効利用することができる。
また、流路105bは分離室104と第2フィルター161の間に配置し、第2連通口は流路105bで、第2フィルター161から最も離れた位置に配置している。このため、本実施の形態では、第2連通口118は流路105bの内、前記集塵ケース105に当接したフィルターC106cから最も離れた掃除機本体1の前面側(ホース接続口部116側)に配置している。ここで、分離室104で遠心分離された塵埃は、流路105b内ではフィルターC106c付近から堆積し、第2連通口118側へと順に堆積していくので、前記流路105bに塵埃が溜まるまで塵埃が第2連通口118を塞ぎにくい。
さらに、第2連通口118は流入部115よりも上側に配置しており、図12に示すように流入部115に対向する位置には円弧状壁119が配しているので、流入部115から流入した空気流は分離室104内で旋回流となる。流路105bに塵埃が溜まる際は、流路105bの上側にある第2連通口118を通じて流路105bの下側にも溜まり、流路105bに塵埃が充填されるまで塵埃がこぼれにくいという特徴も備える。
また、分離室104内は旋回流が発生しているので、流路105b内の塵埃はこの旋回流によりフィルターC106c側へ押し付けられ、分離室104側へ逆流しにくい特徴も備える。ここで、第1フィルターを構成するフィルターA106aと、フィルターB106bと、フィルターC106cとは、メッシュ状の網フィルター,金網,微小な穴を有する金属板,微小な穴を有するプラスチックの平板などで構成されている。塵埃を含んだ空気は分離室104から第1連通口117を通じて集塵室105aに流入し、フィルターB106bで空気中の比較的大きな塵埃がせき止められ、フィルターB106bの手前から堆積していく。フィルターB106bを通過した細かい塵埃は、第2フィルター161で捕捉され集塵される。
また、分離室104から第2連通口118を通じて流路105bに流入した塵埃は、フィルターC106cで空気中の比較的大きな塵埃がせき止められ、フィルターC106cの手前から堆積していく。フィルターC106cを通過した細かい塵埃は、第2フィルター161で捕捉され集塵される。また、フィルターA106aは、内筒131の排気穴133を通じて第1排気口144から流出する空気流に搬送された細かな繊維塵などが吹き抜けるのを防止するように機能する。このフィルターA106aを通過したより細かい塵埃は、第2フィルター161で捕捉され集塵される。
ここで、保護フィルター112は、誤って集塵部103を装着せずに掃除機本体1を運転した場合、電動送風機107に塵埃が吸入されないように作用する。
図6から図12に示すように、分離室104の外筒135には、空気取り入れ口である流入部115が、この分離室104の中心軸方向長さの中央より下部に設けられ、略円筒形をなす分離室104の略接線方向に空気が流入するように設置されている。分離室104の中心軸方向長さの中央より上部に第1連通口117と、第2連通口118が設けられている。分離室104側には内筒131が設けられ、下部の連絡口120につながっている。
ここで、集塵ケース105内の塵埃を廃棄する際や、分離室104や第2分離室114が汚れた場合は、上蓋102を上に開け、この状態で集塵ケース105の上部の取っ手123を持って取り出す。使用者は、掃除機本体1から集塵ケース105を取り出した後、ボタン142を押して、集塵ケース105から第1フィルター枠140と第2フィルター枠163の両者を一緒に開いて、集塵ケース105内の集塵室105aと流路105bに溜まった塵埃と収容部162内の塵埃を廃棄する。ごみ捨ては集塵ケース105に設けた集塵室105aから分離室104に、塵埃があふれないうちに行うのが望ましい。また、掃除機本体1内に入ってきた塵埃は、そのほとんどが集塵ケース105内の集塵室105aに溜められる。このため、集塵ケース105には第1連通口117付近の位置にごみ捨てライン155を設けておき、使用者がこれを参考にごみ捨てを行えるようにしている。
床面上で掃除機本体を移動させる状態において、ごみ捨てライン155は、水平あるいは鉛直を向いているのではなく、集塵室105a内にごみが溜まっていく時には、第1連通口117に近接した部分が最後にごみで埋まるので、この第1連通口117より下流側に、ごみの溜まり具合から曲線や、「く」の字が傾いた形状に設定している。
床面上で掃除機本体を移動させる状態において、ごみ捨てライン155は、水平あるいは鉛直を向いているのではなく、集塵室105a内にごみが溜まっていく時には、第1連通口117に近接した部分が最後にごみで埋まるので、この第1連通口117より下流側に、ごみの溜まり具合から曲線や、「く」の字が傾いた形状に設定している。
ここで、集塵室105aの塵埃を廃棄する第1塵埃廃棄口は第2排気口146が兼ねている。また、流路105bに溜まった塵埃を廃棄する第2塵埃廃棄口は第3排気口147が兼ねている。さらに、連絡通路145に溜まった塵埃は第1排気口144から廃棄するようになっている。この第1排気口144と、第2排気口146と、第3排気口147と収容部162の開口部は、いずれも第1フィルター枠140側に設けている。つまり、塵埃を廃棄する際、一度の動作で連絡通路145と集塵室105aと流路105bと収容部162内に溜まった塵埃を廃棄できるので、使用者が手入れをする個所の数を低減すると共に、手入れをする個所が分かり易い集塵部を備えた電気掃除機を実現できる。第1排気口144,第2排気口146,第3排気口147は集塵ケース105の開口部となっている。集塵ケース105の開口部は第1フィルター106で開閉可能に覆われている。
ここで、フィルターA106aと、フィルターB106bとフィルターC106cが共通の蓋体である第1フィルター枠140に区画されて形成されている。また、フィルターA106aおよび、フィルターB106b,フィルターC106cに網フィルターを用いる際は、1インチ当たりのメッシュ数が70から400程度のものを用いると、30μmから300μm程度の目開きに設定することができる。金網や、微小な穴を有する平板などを用いる際も、目開きを30μmから300μm程度に設定すればよい。筒部134に設けた排気穴133は直径約1mmから2mmの穴や、目開きが1mmから2mmの網フィルターを用いている。これは、弱運転モードなどの低風量で運転した場合に、分離室104内で分離できなかった微細な塵埃により排気穴133が塞がれるのを防ぐため、このような大きさの目開きとしている。
なお、前記フィルターA106aと、前記フィルターB106bと前記フィルターC106cは、共通の素材を用いて第1フィルター枠140にインサート成形すると製造し易く、また、製造コストも低減できる。
また、フィルターA106aの目開きや開口の割合を、フィルターB106bやフィルターC106cに比べて大きくしておくと、集塵室105aや、流路105bに塵埃が溜まっても分離室104から内筒131の排気穴133,連絡通路145,第1排気口144の順に通過しフィルターA106aから流出する空気流は、フィルターA106aが塵埃により目詰まりし難いため通気抵抗が増加し難く、流入部115に流入する空気風量の低下を小さくすることができる。
この際、図8に示すように、集塵ケース105の外周と第1フィルター枠140間の気密を確保する弾性体シールA140aおよび、集塵ケース105を集塵室105aと流路105bに分ける壁A109aに当接する弾性体シールB140b、および集塵ケース105を流路105bと連絡通路145に分ける壁B109bに当接する弾性体シールC140c、および集塵室105aと流路105bと連絡通路145と、これらの下部に設けている収容部162とを仕切る壁C109cに当接する弾性体シールD140dにより、フィルターA106aとフィルターB106bとフィルターC106cとを区画し、集塵室105aと流路105bと連絡通路145とからごみがこぼれないようにしている。また、このように流路を区画することで、集塵室105aや、流路105bや連絡通路145から他の場所へや、収容部162にごみが流出し難くしている。
ここで、図7に示すように、第1フィルター枠140と第2フィルター枠163の両方を閉じて、集塵ケース105と第1フィルター枠140が気密状態を保って当接するようにすれば、第2フィルター161の下部と収容部162とが連通した状態である。このため、除塵機構164を用いて第2フィルター161のフィルター面から剥離した塵埃は、第2フィルター161の山と山の間、第1フィルター106の下側にある通路121を通り、集塵ケース105の下方にある収容部162へ搬送される。
また、第2フィルター161から除塵した塵埃を収容部162へと搬送して、収容部162に溜めているので、次に掃除機を運転した際に塵埃が再飛散して第2フィルター161に付着し、第2フィルター161の通気抵抗が上昇するのを抑制することができる。この結果、掃除機の吸込風量や吸引力の低下を防ぐことができる。
また、最も塵埃が溜まる集塵室105aからの空気が通過するフィルターB106bの面積を、連絡通路145からの空気が通過するフィルターA106aの面積より大きくしている。このため、塵埃を多く溜めた集塵室105aと連通するフィルターB106bを通過する空気の流速を遅くすることができる。このため、フィルターB106bからの塵埃の吹き抜けを低減できる。さらに、フィルターB106bを空気が通過する際の圧力損失を低減できるので、掃除機の吸込仕事率をより大きくすることができるという特徴を持っている。
また、排気穴133を吹き抜けた塵埃は、フィルターA106aや第2フィルター161により捕塵することができる。なお、集塵ケース105内の塵埃を廃棄する際に、使用者が第1フィルター枠140を開放して塵埃を廃棄するので、このフィルターA106aや、フィルターB106bやフィルターC106cに付着した塵埃や、フィルターの汚れをごみ捨て時に目視で確認できるので、汚れがひどい場合には清掃を早期に行うことができる。
ここで、分離室104で分離できなかった細かな繊維塵が連絡口120から連絡通路145に流出する際に、急拡大による渦流が生じ、この細かな繊維塵はフィルターA106aの連絡口120から遠い方であるフィルターA106aの上方付近から塵埃が堆積するので、主流域であるフィルターA106aの連絡口120に近い箇所は塵埃が付着しにくい。このため、分離室104を通じて連絡口120から流出する空気流の通気抵抗を増加させにくいので、掃除機の吸込風量の低下を防げ、吸引力を持続することができるという特徴を持つ。
また、分離室104から内筒キャップ152と一体になった筒部134を取り外し、清掃用ブラシ168を用いて清掃することもできるが、筒部134の排気穴133はごみが付着しにくいので、使用者は塵埃廃棄時には、通常第1フィルター枠140に一体となったフィルターA106aとフィルターB106bとフィルターC106cを清掃すればよく、省力化が図れる。
ここで、第1フィルター106を構成するフィルターA106aと、フィルターB106bとフィルターC106cに帯電防止処理を施すと、これらのフィルターに付着した塵埃が離れやすく、清掃が容易にできる。また、前記フィルターA106aと、前記フィルターB106bと前記フィルターC106cに撥水処理を行えば、第1フィルター106を水洗いした場合の清掃性が向上する。
図7から図9に示すように、第1フィルター枠140は下部に設けた開閉軸143を中心として集塵ケース105から開閉可能に回動するように設けられ、第1フィルター枠140が閉まったときには、集塵ケース105と第1フィルター枠140は気密状態を保って当接している。第1フィルター106を構成するフィルターA106aおよびフィルターB106bとフィルターC106cの下流側には、第2フィルター枠163が設けられ、第1フィルター枠140と第2フィルター枠163が閉まったときには、この両者は気密状態を保って当接している。第2フィルター枠163は、第1フィルター枠140の下部に設けた開閉軸143中心として集塵ケース105から開閉可能に回動するように設けられている。この第2フィルター枠163は第1フィルター枠140と同一の軸で回動するように設けられている。ここで、係止部142aはバネにより該係止部142aと第2フィルター枠163に設けた係合部163aが係止するように付勢されているので、第1フィルター枠140は第2フィルター枠163に挟まれて集塵ケース105側に気密状態を保つように係止している。なお、係止部142aと係合部163aの形状は、鉤状とするとなおよい。
第2フィルター枠163の上方には、取っ手123付近にボタン142が設けられ、このボタン142を押すことにより係止部142aが押され、この係止部142aと第2フィルター枠163に設けている係合部163aとが開放され、第1フィルター枠140と第2フィルター枠163が開放されてごみ捨てが可能となる。ここでは、集塵ケース105を掃除機本体1に装着したときに、上ケース150や、上蓋102が邪魔となってボタン142を押せないようにするため、該ボタン142は水平方向に動くように設けている。
第2フィルター枠163には第2フィルター161が一体に成形されている。第2フィルター161はフィルター材をプリーツ状に形成し、床面上で掃除機本体を移動させる状態において、山折りの折り線方向は床面に略垂直方向としている。この第2フィルター161には洗える不織布,洗えるろ紙材、これらとメルトブロー材またはPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)膜との組み合わせなどを用いると微細な塵埃まで集塵することができる。さらに、撥水処理を施すと水洗い時の乾燥時間を短くできるのでなお良い。また、第2フィルター161には下流側の山の頂部にプラスチック製の補強部166が第2フィルター161と一体に形成されている。なお、補強部166は山部全てに渡って設けているのではなく、除塵機構164の除塵ばね170が当たる部分の近くのみに設けている。これにより、除塵ばね170が与えた第2フィルター161への振動が第2フィルター161全体に伝わり易くなるので第2フィルター161を除塵する能力を高くできる。また、このように補強部166を配置しているので、フィルターの有効面積の低下を抑えることができ、通気抵抗の増大を防止できる。ここで、補強部166は、除塵ばね170により衝撃力や摩擦力を受けるので、POM(ポリオキシメチレン)を用いると、摩擦摩耗特性に優れていることから長時間の摺動特性や耐疲労性を向上でき、除塵性能の低下を防ぐことができる。
また、第2フィルター161は、第1排気口144,第2排気口146および、第3排気口147から流出した空気とが通過するが、この第2フィルター161を各流路に区切る必要はない。このようにすると、この第2フィルター161は、一つの除塵部で除塵を行う事ができる。また、第2フィルター161には、第1排気口144を流出した空気と、第2排気口146から流出した空気と第3排気口から流出した空気とが通過するようにしているので、各流路毎に区画したフィルターを設けるよりも、一つの第2フィルター161を用いる方が流路面積を大きくする事ができ、フィルターの目詰まりを遅らせる事ができる。さらに、集塵ケース105に吸引したごみの量によって、第1排気口144を流出した空気の風量と第2排気口146から流出した空気の風量と、第3排気口から流出した空気の風量との比は変化していく。第2フィルター161はフィルター材をプリーツ状に形成し、床面上で掃除機本体を移動させる状態において、山折りの折り線方向は床面に略垂直方向としているので、第1排気口144と第2排気口146と第3の排気口147を流出した空気は、第2フィルター161の山と山の間を通過しながらこの第2フィルター161を通過する事ができる。さらに、これらの各風量が合流して1つの第2フィルター161を通過するので、フィルターを通過する空気の流速は過大にならず、通気抵抗の増大や、フィルターの集塵率(捕集率)の低下を防げる。
除塵機構164には除塵ばね170が取り付けられ、モーター165の駆動または、コードリール(図示せず)に巻き取られた電源コードを引くことにより、除塵機構164が回転し、これにともなって除塵ばね170が第2フィルター161の補強部166と順次衝突する。ここで、除塵ばね170は、この除塵ばね170の軸を中心とする回転方向に変形しながら、第2フィルター161の補強部166への衝突、この補強部166を乗り上げ、この補強部166を乗り越して、隣の山に設けた補強部166への衝突を繰り返す。この結果、除塵ばね170は、第2フィルター161に振動を与えて、この振動により第2フィルター161に付着している塵埃を剥離する。ここで、第2フィルター161の下面部と接合する部分の第2フィルター枠163形状は、第2フィルター161のひだ折りの山谷に概略一致した鋸歯状になっている。また、集塵ケース105は、壁109cにより連絡通路145と集塵室105aと流路105bの下部に収容部162を設けている。
ここで、第2フィルター161の下端部は第1フィルター枠140の下端部より、上側になるように設置されている。集塵ケース105の開口部を第1フィルター106及び第2フィルター161で閉じた場合には、第2フィルター161の下部と収容部162とが通路121を介して連通する。従って、第2フィルター161のフィルター面から剥離した塵埃は、第2フィルター161の山と山の間、第1フィルター106の下側にある通路121を通り、集塵ケース105の下方にある収容部162側に塵埃が移行し易くなっており、この収容部162に塵埃が蓄積する。
なお、ごみ捨て後に除塵動作をしても良く、この場合は、収容部162の入口側に落ちた塵埃は、次の掃除機運転時に第1フィルター106を流出した気流によって、収容部162の入口部に形成される2次流れの渦により、収容部162の奥に搬送されるとともに、塵埃の舞い上がりを防止できる。なお、塵埃の密度は空気密度より大きいので、慣性によって塵埃は空気流の2次流れによる渦の急転向には追随できず、収容部162の奥に飛ばされて、この収容部162の奥から塵埃は溜まるようになる。
また、実際の掃除時にも掃除前後に掃除機本体1を移動させるとき、この掃除機本体1に衝撃が加わり第2フィルター161から塵埃が剥離するが、この塵埃が下側に落ちてきたときにも、上記で説明したように、次の掃除機運転時に収容部162に搬送されていく。従って、除塵機構164が取り付いていなくても収容部162を設けることにより、収容部162にフィルター面から剥離した塵埃が堆積するので、塵埃が再飛散するのを抑えることができる。なお、この収容部162は連絡通路145と、集塵室105aと流路105bの下側にあるが、第2フィルター161側から遠ざかるような方向に奥行きを持たせることにより、高さ方向の寸法を大きくしなくても、塵埃の収容量を大きくできる。
第2フィルター161の清掃は、第1フィルター枠140と第2フィルター枠163を開けた状態にして、集塵ケース105を含めて、清掃用ブラシ168を使って第2フィルター161の表面をブラッシングや水洗いすることにより行えばよい。なお、清掃用ブラシ168の刷毛部分の高さを第2フィルター161のひだ折りの山の高さより高くしておくと、刷毛部分が第2フィルター161のひだ折りの谷の部分にまで届くので、奥の塵埃を掻き出し易い。
ここで、第2フィルター161をさらに除塵したいときは、清掃用ブラシ168の柄168aを補強部166に当てて、清掃用ブラシ168をガイド169にあわせて左右方向に移動させ、第2フィルター161を弾くとよい。なお、清掃用ブラシ168にはフック168bを設けて、図6に示すように集塵ケース105に取り付けると、使用者が清掃時に清掃用ブラシ168を取り出しやすく、また紛失しにくいので好ましい。
第2フィルター枠163の外周側には、第2フィルター枠163と一体となった弾性シール部172があり、電動送風機107の前に設けられた保護フィルター112を収納するフィルターケース113と気密を保って当接している。なお、集塵ケース105を掃除機本体1に収納したときに、弾性シール部172は垂直方向ではなく、上側が電動送風機107側に、下側が流入部115側へ傾斜して設けている。このため、集塵ケース105を掃除機本体1に押し込むことで、気密が取れ易くなるとともに、掃除機本体1から集塵ケース105の着脱をし易くする。
ここで、分離室104の流入部115を下に設けたので、上部に第1連通口117と第2連通口118とを設けることができ、集塵室105aと流路105b内に入った塵埃は重力で下に落ちるので、分離室104へのこぼれを防止できる。
また、第1連通口117は集塵ケース105の前方に配置し、第2連通口118も流路105bの中で前方に配置しているので、掃除機本体1のホース接続口部116を上に向けた状態で立てて収納する時には、第1連通口117は集塵室105aの上方に、第2連通口118は流路105bの上方に配置していることとなる。この結果、集塵室105aに溜まった塵埃が分離室104へこぼれるのを防止でき、流路105bに溜まった塵埃が分離室104へこぼれるのを防げる。
また、集塵室105aと流路105bを分離室104の側面に配置しているので、掃除機本体1の高さを高くすることなく、分離室104の中心軸方向長さ方向を長くできるので、旋回流によるごみの分離能力を高くできるという特徴を持っている。
以上説明したように本実施の形態によれば、吸込風量が少なく吸引力も弱い低入力で電気掃除機を運転した場合でも塵埃分離(集塵)性能が高く、吸込風量が多く吸引力も強い高入力時には抵抗が小さい、つまり高い吸込仕事率を有し塵埃分離(集塵)性能が高い集塵部を備えた電気掃除機を実現できる。また、低入力で電気掃除機を運転した場合でも掃除機の吸引力や吸込風量の低下を抑えた電気掃除機を実現できる。
また、分離室に流入した塵埃の大部分は、分離室で分離されて塵埃収容部に搬送されて圧縮され減容されるので、集塵部を小型化することができる。また、塵埃を廃棄する際、一度の動作で塵埃を廃棄できるので、使用者が手入れをする個所の数を低減すると共に、手入れをする個所が分かり易い集塵部を備えた電気掃除機を実現できる。
1 掃除機本体
101 下ケース
102 上蓋
103 集塵部
104 分離室
105 集塵ケース
105a 集塵室
105b 流路
106 第1フィルター
107 電動送風機
108 フィルター
110 凹部
115 流入部
117 第1連通口
118 第2連通口
136,173 弁体
141 外径側端部
143 開閉軸
144 第1排気口
145 連絡通路
146 第2排気口
147 第3排気口
161 第2フィルター
162 収容部
164 除塵機構
165 モーター
174 回動軸
175 バネ
101 下ケース
102 上蓋
103 集塵部
104 分離室
105 集塵ケース
105a 集塵室
105b 流路
106 第1フィルター
107 電動送風機
108 フィルター
110 凹部
115 流入部
117 第1連通口
118 第2連通口
136,173 弁体
141 外径側端部
143 開閉軸
144 第1排気口
145 連絡通路
146 第2排気口
147 第3排気口
161 第2フィルター
162 収容部
164 除塵機構
165 モーター
174 回動軸
175 バネ
Claims (8)
- 電動送風機を内蔵した掃除機本体と、該掃除機本体に着脱可能に装着された集塵部とを備え、該集塵部は遠心力を利用して吸引空気から塵埃を分離する分離室を有し、
該分離室の流入部付近に前記電動送風機の吸込風量に応じて動作する弁体を設けたことを特徴とする電気掃除機。 - 請求項1において、
前記分離室は略円筒状に形成され、前記弁体は前記分離室の外周側から内側に向かって開くように動作することを特徴とする電気掃除機。 - 請求項2において、
前記分離室の流入部は該分離室の円筒の接線方向に設けられ、前記弁体は前記流入部から流入した吸引空気を前記分離室の外周側に沿わせるように開くことを特徴とする電気掃除機。 - 請求項1乃至3の何れかにおいて、
前記弁体は前記電動送風機の吸込風量に応じて開く量が異なるように動作することを特徴とする電気掃除機。 - 請求項1乃至4の何れかにおいて、
前記集塵部の前記略円筒部を蓋する部材を設け、該部材に前記弁体を取り付けたことを特徴とする電気掃除機。 - 請求項1乃至5の何れかにおいて、
前記弁体を前記集塵部から着脱自在に設けたことを特徴とする電気掃除機。 - 請求項5又は6において、
前記集塵部の前記略円筒部を蓋する前記部材は略円筒状の筒部と、該筒部に螺旋状に巻き付いた隔壁と、前記流入部付近から前記筒部を結ぶ案内壁とを備え、前記弁体は該案内壁上流側に取り付けたことを特徴とする電気掃除機。 - 請求項1乃至7の何れかにおいて、
前記電動送風機を停止すると、前記弁体は前記流入部を閉じるように動作することを特徴とする電気掃除機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008204982A JP2010035954A (ja) | 2008-08-08 | 2008-08-08 | 電気掃除機 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008204982A JP2010035954A (ja) | 2008-08-08 | 2008-08-08 | 電気掃除機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010035954A true JP2010035954A (ja) | 2010-02-18 |
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ID=42009076
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008204982A Withdrawn JP2010035954A (ja) | 2008-08-08 | 2008-08-08 | 電気掃除機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2010035954A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012005610A (ja) * | 2010-06-24 | 2012-01-12 | Hitachi Appliances Inc | 電気掃除機 |
JP2012016500A (ja) * | 2010-07-09 | 2012-01-26 | Hitachi Appliances Inc | 電気掃除機 |
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CN103169421A (zh) * | 2013-04-16 | 2013-06-26 | 浙江山海机械有限公司 | 一种汽油动力吸尘器 |
JP2016193117A (ja) * | 2015-04-01 | 2016-11-17 | 三菱電機株式会社 | 電気掃除機 |
WO2021015532A1 (ko) * | 2019-07-25 | 2021-01-28 | 삼성전자(주) | 진공청소기 |
-
2008
- 2008-08-08 JP JP2008204982A patent/JP2010035954A/ja not_active Withdrawn
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20111101 |