JP2009148205A - 高反応性耐熱性dnaリガーゼ - Google Patents

高反応性耐熱性dnaリガーゼ Download PDF

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Abstract

【課題】DNAとの結合性および反応活性が向上した耐熱性DNAリガーゼを得る。
【解決手段】好熱性細菌、超好熱性細菌、好熱性古細菌または超好熱性古細菌由来の耐熱性DNAリガーゼのC末端ヘリックス部分のN末端側に存在する負の荷電性アミノ酸(たとえば、配列番号1の540番目のアスパラギン酸に対応するアミノ酸)を負の電荷を持たないアミノ酸(たとえば、アラニン、セリン、アルギニン、またはリジン等)に置換して得られる、野生型よりもDNA結合性が向上していることを特徴とする改変型耐熱性DNAリガーゼ。
【選択図】図1

Description

本発明は、DNAリガーゼ変異体に関する。詳細には、DNAリガーゼのC末端ヘリックス部分のN末端側に存在する負の荷電性アミノ酸を負の荷電を持たないアミノ酸に置換して得られる、野生型よりもDNA結合性が高く、反応活性が向上した改変型耐熱性DNAリガーゼ、前記改変型耐熱性DNAリガーゼをコードするDNA、ならびに前記改変型耐熱性DNAリガーゼの利用等に関する。
DNAリガーゼは、DNA鎖の3’-OH基と5'-リン酸基をホスホジエステル結合で連結する活性を有する酵素であり、生体内ではDNAの複製や修復に関与している。近年、新しい遺伝子増幅技術として、Ligase Chain Reaction(LCR)法が開発され、用いられている。LCR法は、耐熱性DNAリガーゼを用いて温度サイクリング反応を行って、標的遺伝子を増幅あるいは検出する方法である。LCR法の効率を上げるためにさらなる耐熱性リガーゼが検索され、市販もされている。ごく最近になって、超好熱性古細菌由来のDNAリガーゼが見出された(非特許文献1参照)。しかしながら、これらの耐熱性DNAリガーゼはDNAに対する結合能が極めて低い。一方、DNAとの結合能の高い酵素としてファージ由来のDNAリガーゼが知られているが、耐熱性に乏しいためLCR法には不向きである。結局、十分な反応速度で効率よくLCR法を実行しうる、耐熱性、DNA結合能および反応性の優れたDNAリガーゼは見つかっていない。
独立行政法人産業技術総合研究所ホームページのプレス・リリース(2003年)「世界最高の熱安定性を示す遺伝子診断用酵素(DNAリガーゼ)の開発に成功」
本発明が解決すべき課題は、DNA結合性が高く、反応活性が向上した、耐熱性DNAリガーゼを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意研究を重ね、DNAリガーゼのC末端ヘリックス部分が酵素の柔軟性を抑制しており、そのことによりDNAとの結合能が抑制されていることを見出した。そして、当該C末端ヘリックスの一部または全部を欠失させることにより、DNAとの結合性を向上させることに成功した。しかしながら、このDNAリガーゼはDNA結合能は向上しているものの、安定性が低いという問題点を有していた。これは、前述のC末端部分の欠失によってC末端ヘリックス部分に存在する荷電性アミノ酸がタンパク表面に露出し、酵素の親水性が低下するためと考えられた。これに対し、発明者らは、C末端ヘリックスに存する荷電性アミノ酸の一部または全部を親水性で側鎖の小さなアミノ酸(アラニン、トレオニン、セリン)に置換することで、反応効率の高いDNAリガーゼが得られることを見出した。
さらに、反応活性が向上した変異体の共通変異点(540番目のアスパラギン酸)が反応活性の上昇に重要であることを見出し、この部位を種々のアミノ酸に置換した変異体を作成し、これまでにない高い反応活性を有する変異体を作製することに成功し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、好熱性細菌、超好熱性細菌、好熱性古細菌または超好熱性古細菌由来の耐熱性DNAリガーゼのC末端ヘリックス部分のN末端側(配列番号1で言えば、536番〜541番に相当する領域)に存在する負の荷電性アミノ酸を負の電荷を持たないアミノ酸に置換して得られる、野生型よりもDNA結合性が向上していることを特徴とする改変型耐熱性DNAリガーゼを提供する。
改変するC末端ヘリックス部分のN末端側に存在する負の荷電性アミノ酸としては、タンパク表面に露出しているアミノ酸が好ましく、たとえば、当該耐熱性DNAリガーゼのアミノ酸配列を配列番号1に示されるピロコッカス・フリオサス(Pyrococcus furiosus)由来の耐熱性DNAリガーゼのアミノ酸配列とアライメントしたとき、前記配列番号1に示されるアミノ酸配列の540番目のアスパラギン酸に対応する負の荷電性アミノ酸を挙げることができる。
置換するアミノ酸は前述のように、負の電荷を持たないアミノ酸であればよく、たとえば、電荷を持たないアミノ酸(アラニン、グリシン、バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン、システイン、セリン、アスパラギン、グルタミン、トレオニン、チロシン)、または正の電荷を持つアミノ酸(アルギニン、リジン、ヒスチジン)が挙げられる。なかでも、正の電荷をもつアミノ酸(アルギニン、リジン)への置換が好ましい。
また酵素の好適な例としては、ピロコッカス・フリオサス(Pyrococcus furiosus)由来の耐熱性DNAリガーゼを挙げることができる。
本発明の改変型耐熱性DNAリガーゼの具体例としては、配列番号1に示されるピロコッカス・フリオサス(Pyrococcus furiosus)由来の耐熱性DNAリガーゼの540番目のアスパラギン酸をアラニン、セリン、またはアルギニン、あるいはリジンに置換して得られる、改変型耐熱性DNAリガーゼ等を挙げることができる。
本発明はまた、前記改変型耐熱性DNAリガーゼをコードするDNAや、このDNAを含む発現ベクターも提供する。
さらに本発明は、前記ベクターを導入された宿主細胞を培養し、得られる培養物からDNAリガーゼ活性を有するタンパク質を回収することを特徴とする、改変型耐熱性DNAリガーゼの製造方法も提供する。
さらに本発明は、本発明の改変型耐熱性DNAリガーゼを用いることを特徴とするLCR法やそのためのキットも提供する。
本発明によれば、ネイティブな状態よりもDNA結合性(結合能)および反応性(安定性)に優れた改変型耐熱性DNAリガーゼが提供される。本発明の改変型耐熱性DNAリガーゼにより、迅速で特異性の高いLCR法が実現され、遺伝子増幅、点突然変異の検出を効率よく実施することが可能となる。また本発明の前記改変型耐熱性DNAリガーゼにより、選択性の高い遺伝子操作が可能となる。
1.改変型耐熱性DNAリガーゼ
本発明は、好熱性細菌、超好熱性細菌、好熱性古細菌または超好熱性古細菌由来の耐熱性DNAリガーゼのC末端ヘリックス部分に存在する荷電性アミノ酸のうち少なくとも2つをアラニン、トレオニン、またはセリンに置換して得られる、天然型(ネイティブな)酵素よりもDNA結合能と反応性(安定性)に優れた改変型耐熱性DNAリガーゼに関する。
本発明で用いられる「耐熱性DNAリガーゼ」は、好熱性細菌(例えば、バチルス・ステアロサーモフィルス(Bacillus stearothermophilus)等)、超好熱性細菌(例えば、サーモトガ・マリテマ(Thermotoga maritima)等)、好熱性古細菌(例えば、サーモプラズマ・ボルカニウム(Thermoplasma volcanium)等)または超好熱性古細菌(例えば、アエロパイラム・ペルニクス(Aeropyrum pernix)等)から得られる熱安定性に優れたDNAリガーゼである。このような耐熱性DNAリガーゼのアミノ酸配列は既に公知であり、たとえば公共のデータベースであるGenBankに登録されている:Archaeglobus fulgidus (O29632)、Methanobacterium thermoautotrophicum (U51624-4)、Methanococcus jannaschii (U67474-4)、Thermococcus kodakaraensis (AB042527)、Pyrococcus abyssi (B75173)、Pyrococcus furiosus (NC003413 - complete genome - )。前記した耐熱性DNAリガーゼは、特に超好熱性細菌または超好熱性古細菌由来であることが好ましく、その最も好ましい一例としては、ピロコッカス・フリオサス(Pyrococcus furiosus)由来のDNAリガーゼ(配列番号1)を挙げることができる。
通常のDNAリガーゼは20〜30℃で作用するところ、前記した細菌から得られるDNAリガーゼは高温でも安定に活性を維持できるため、熱サイクルを必要とするLCR等の核酸増幅技術や遺伝子改変技術において極めて有用である。限定するものではないが、本発明のDNAリガーゼは、70℃以上、特に90℃以上で酵素活性を維持できることが好ましい。
本発明の耐熱性DNAリガーゼは、C末端にヘリックス部分を有し、配列番号1に示されるピロコッカス・フリオサス(Pyrococcus furiosus)由来のDNAリガーゼ(配列番号1)と相同性(アミノ酸レベルでの配列同一性が60%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上)を有する。ここで、「ヘリックス部分」とは、酵素のヘリックスを構成する連続したアミノ酸領域をいう。DNAリガーゼにはC末端にヘリックス部分を有するものが多く、ヒト、酵母、細菌由来のDNAリガーゼもC末端にヘリックスを有する。このC末端ヘリックス部分は酵素の構造を堅固にしていると考えられるが、その反面、酵素の柔軟性を抑制しており、そのことによりDNAとの結合能が抑制され、反応性を低下させる一因となる。
本発明では、前記C末端ヘリックス部分のN末端側近傍に存在する負の荷電性アミノ酸(グルタミン酸、アスパラギン酸)を負の電荷を有しないアミノ酸に置換することにより、DNAの結合能および反応性を向上させる。ここで、C末端ヘリックス部分のN末端側近傍とは、ピロコッカス・フリオサス(Pyrococcus furiosus)由来のDNAリガーゼ(配列番号1)で言えば536番〜541番のアミノ酸に相当する部分を言う。
置換するアミノ酸は、負電荷を持たないアミノ酸であればどのようなアミノ酸でも良い。例えば、電荷を持たないアミノ酸(アラニン、グリシン、バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン、システイン、セリン、アスパラギン、グルタミン、トレオニン、チロシン)、または正の電荷を持つアミノ酸(アルギニン、リジン、ヒスチジン)が挙げられる。なかでも、正の電荷をもつアミノ酸(アルギニン、リジン)への置換が好ましい。
より具体的には、対象とする耐熱性DNAリガーゼのアミノ酸配列を配列番号1に示されるピロコッカス・フリオサス(Pyrococcus furiosus)由来の耐熱性DNAリガーゼのアミノ酸配列とアライメントしたとき、前記配列番号1に示されるアミノ酸配列の540番目のアスパラギン酸に対応するアミノ酸を前述のように置換する。図2にアライメントの一例を示す。図2中、Motif VIは、全てのDNAリガーゼに共通に見出される特に相同性の高い6つの部分(motif I - VI)の内の1つである。このmotifから近いほどアラインメント上相同であるという判断がしやすい。今回改変を加えるC末端のヘリックス部位はmotif VIに非常に近い。
前記したアミノ酸置換は当業者に公知の方法を用いて行うことができる。たとえば、部位特異的突然変異法を用いて変異導入アミノ酸のコドンを目的とするアミノ酸のコドンに置換することによって行うことができる。
かくして得られたDNAリガーゼは、当該酵素が通常作用する20〜30℃付近はもとより、70〜80℃の高温においても高いDNA結合性を有し、それゆえ反応活性が野生型よりも高い。好ましくは、対応する野生型に比較して、1.5〜6倍の結合性(ライゲーション効率)、特に20℃において5〜6倍の結合性、80℃において4〜5倍の結合性を有する。本発明の改変型耐熱性DNAリガーゼは、熱サイクルを必要とする核酸増幅技術や遺伝子改変技術において有用である。
2.改変型耐熱性DNAリガーゼの組換え生産
2.1 改変型耐熱性DNAリガーゼをコードするDNA
本発明にかかる改変型耐熱性DNAリガーゼをコードするDNAは、公知の天然型耐熱性DNAリガーゼ遺伝子に、部位特異的変異あるいは部位特異的変異とストップコドンの導入によるC末端部分欠失を導入して得られる。部位特的変異導入は、市販のキット(例えば、QuikChange XL Site-Directed Mutagenesis kit(STRATAGENE)、TransformerTM Site-Directed Mutagenesis Kit(CLONTECH)等)を用いて容易に行うことができる。
2.2 発現ベクター
次いで、前記改変型耐熱性DNAリガーゼをコードするDNAをプラスミド等の公知のベクターに連結(挿入)して発現ベクターを作製する。前記ベクターは宿主中で複製可能なものであれば特に限定されず、例えばプラスミドDNA、ファージDNA等が挙げられる。
前記プラスミドDNAとしては、大腸菌由来のプラスミド(例えば pBR322, pBR325, pUC18, pUC119, pTrcHis, pBlueBacHis 等、特に強力なT7プロモーターを有するpET21ベクターが好ましい)、枯草菌由来のプラスミド(例えば pUB110, pTP5 等)、酵母由来のプラスミド(例えば YEp13, YEp24, YCp50, pYE52 等)などが、ファージ DNAとしてはλファージ等が挙げられる。
前記ベクターへの本発明の遺伝子の挿入は、まず、精製されたDNAを適当な制限酵素で切断し、ベクターDNAの適当な制限酵素部位またはマルチクローニングサイトに挿入してベクターに連結する方法が採用される。
宿主内で外来遺伝子を発現させるためには、構造遺伝子の前に、適当なプロモーターを配置させる必要がある。前記プロモーターは特に限定されず、宿主内で機能することが知られている任意のものを用いることができる。なおプロモーターについては、後述する形質転換体において、宿主ごとに詳述する。また、必要であればエンハンサー等のシスエレメント、スプライシングシグナル、ポリA付加シグナル、リボソーム結合配列(SD配列)、ターミネーター配列等を配置させてもよい。
本発明の改変型耐熱性DNAリガーゼを発現しうるプラスミドの例としては、本発明により得られたpET21d-ligD540A、pET21d-ligD540SおよびpET21d-ligD540R等が挙げられる。
2.3 改変型耐熱性DNAリガーゼ発現系(宿主細胞)
次いで、前記ベクターを目的遺伝子が発現しうるように宿主中に導入し、改変型耐熱性DNAリガーゼ発現系を作製する。ここで宿主としては、本発明のDNAを発現できるのもであれば特に限定されず、例えば、エッシェリヒア・コリ(Escherichia coli)等のエッシェリヒア属、バチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)等のバチルス属、シュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)等のシュードモナス属、リゾビウム・メリロテイ(Rhizobium meliloti)等のリゾビウム属に属する細菌、またサッカロミセス・セルビシエ(Saccharomyces cervisiae)、チゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces. pombe)、ピキア・パストリス(Pichia pastoris)等の酵母、その他COS細胞、CHO細胞等の動物細胞、あるいはSf19、Sf21等の昆虫細胞を挙げることができる。
大腸菌等の細菌を宿主とする場合は、本発明の組換えベクターが該細菌中で自律複製可能であると同時に、プロモーター、リボゾーム結合配列、本発明の遺伝子、転写終結配列により構成されていることが好ましい。また、プロモーターを制御する遺伝子が含まれていてもよい。大腸菌としては、例えば、エッシェリヒア・コリ(Escherichia coli)HMS174(DE3)、K12、DH1、B株等が挙げられ、枯草菌としては、例えば、バチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)MI 114、207-21等が挙げられる。プロモーターとしては、大腸菌等の上記宿主中で発現できるものであれば特に限定されず、例えば、trpプロモーター、lacプロモーター、PLプロモーター、PRプロモーター等の、大腸菌やファージに由来するプロモーターが挙げられる。また、tacプロモーター等のように、人為的に設計改変されたプロモーターを用いてもよい。細菌への組換えベクターの導入方法は、特に限定されず、例えば、カルシウムイオンを用いる方法[Cohen, S.N. et al.:Proc. Natl. Acad. Sci., USA, 69:2110-2114 (1972)]や、エレクトロポレーション法等を挙げることができる。
酵母を宿主とする場合は、例えば、サッカロミセス・セレビシエ、シゾサッカロミセス・ポンベ、ピキア・パストリス等が用いられる。プロモーターとしては、酵母中で発現できるものであれば特に限定されず、例えば、gal1プロモーター、gal10プロモーター、ヒートショックタンパク質プロモーター、MFα1プロモーター、PHO5プロモーター、PGKプロモーター、GAPプロモーター、ADHプロモーター、AOX1プロモーター等を挙げることができる。酵母へのベクターの導入方法は、特に限定されず、例えば、エレクトロポレーション法[Becker, D.M. et al.:Methods. Enzymol., 194: 182-187 (1990)]、スフェロプラスト法[Hinnen, A.et al.:Proc. Natl. Acad. Sci., USA, 75: 1929-1933 (1978)]、酢酸リチウム法[Itoh, H.:J. Bacteriol., 153:163-168 (1983)]等を挙げることができる。
2.4 形質転換体の培養
本発明の改変型耐熱性DNAリガーゼは、前記形質転換体を適当な培地で培養し、その培養物からDNAリガーゼ活性を有するタンパク質を採取することによって得ることができる。本発明の形質転換体を培養する方法は、宿主に応じて、適宜決定される。例えば、大腸菌や酵母等の微生物を宿主とする形質転換体の場合は、微生物が資化しうる炭素源、窒素源、無機塩類等を含有し、形質転換体を効率的に培養しうる培地であれば、天然培地、合成培地のいずれを用いても良い。
培養中は必要に応じてアンピシリンやテトラサイクリン等の抗生物質を培地に添加しても良い。プロモーターとして誘導性のものを用いた発現ベクターで形質転換した微生物を培養する場合は、必要に応じてインデューサーを培地に添加しても良い。例えば、lacプロモーターを用いた発現ベクターで形質転換した微生物を培養する場合は、イソプロピル-β-チオガラクトピラノシド(IPTG)等を、trpプロモーターを用いた発現ベクターで形質転換した微生物を培養する場合は、インドールアクリル酸(IAA)等を培地に添加しても良い。
培養後、本発明の酵素タンパク質が菌体内または細胞内に生産される場合は、菌体または細胞を破砕する。一方、本発明のタンパク質が菌体外または細胞外に分泌される場合は、培養液をそのまま用いるか、遠心分離等によって回収する。
タンパク質の単離・精製には、例えば硫安沈澱、SDS−PAGE、ゲルろ過、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー等を単独であるいは適宜組み合わせて用いればよい。
本発明の改変型耐熱性DNAリガーゼの酵素活性は、実施例に記載したような方法によりライゲーションを蛍光等によって検出することで確認することができる。あるいは、目的とする改変型耐熱性DNAリガーゼに特異的に結合する抗体を作製し、該抗体を用いたウェスタンブロッティングによって発現を確認することもできる。
3.改変型耐熱性リガーゼを利用したLCRとLCR用キット
本発明は、さらなる態様において、本発明の改変型耐熱性DNAリガーゼを用いることを特徴とするLCR法、および本発明の改変型耐熱性リガーゼを含むLCR用キットを提供する。上述のごとく、本発明の改変型耐熱性DNAリガーゼは高温でも高い酵素活性を維持し、熱サイクルを必要とするLCR法においてその威力を発揮する。すなわち、耐熱性ならびにDNAとの結合能および反応性が優れた本発明の改変型耐熱性リガーゼを用いれば、より特異的かつ迅速なLCR法を行うことができ、効率的な遺伝子増幅、点突然変異の検出等を行うことができる。
本発明のLCR用キットは、その必須構成成分として本発明の改変型耐熱性リガーゼを含む。前記キットは、さらに、取扱説明書、界面活性剤、dNTP(核酸)、各種プライマー(核酸)、pH緩衝液、マグネシウム溶液、他のペプチドあるいは蛋白質などの補欠因子等、通常LCRに必要とされる試薬や器具を含んでいてもよい。
以下に実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、実施例は本発明の範囲を限定するものと解してはならない。
[実施例1]
C末端ヘリックス変異導入リガーゼの調製
(1)ピロコッカス・フリオサス(P. furiosus)ゲノムDNAの調製
P. furiosus DSM3638はDeutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zelkulturen GmbHより入手し、文献(ヌクレイック・アシッド・リサーチ(Nucleic Acids Research),第21巻、259-265ページ)の方法に従って培養した。500mlの培養液から約1.2gの菌体を得た。これを緩衝液L(10mMトリス−塩酸(pH8.0),1mM EDTA,100mM NaCl)10mlに懸濁し、10% SDSを1ml加えた。撹拌の後、プロテイナーゼK(20mg/ml)を50ml加えて、55℃で60分静置した。その後反応液を順次フェノール抽出、フェノール/クロロホルム抽出、クロロホルム抽出した後、エタノールを加えてDNAを不溶化した。回収したDNAを1mlのTE液(10mMトリス−塩酸(pH8.0),1mM EDTA)に溶解し、0.75mgのRNase Aを加えて37℃で60分反応させた。その後反応液をもう一度フェノール抽出、フェノール/クロロホルム抽出、クロロホルム抽出した後、エタノール沈殿によりDNAを回収した。0.75mgのDNAが得られた。
(2)lig遺伝子のクローン化
P.furiosusのゲノムDNAからlig遺伝子と予想される領域をPCRで増幅するためのプライマーを設計した。1st PCRに用いるプライマーとして5'-CTAGTGGATCTGATGCGTTATCTGG-3'(配列番号11)、5'-TCGGGACTATTGTTAGACCTTAGC-3'(配列番号12)を合成した。また、2nd PCRに用いるプライマーとしてそれぞれの1stプライマーの内側にアニ−リングするように5'-GGCCATGGGTTATCTGGAGCTTGCTCAAC-3'(配列番号13)、5'-GCGGATCCTTAGCTTTCCACTTTTCTTTCATC-3'(配列番号14)を作成した。lig遺伝子の翻訳開始コドンと予想されるATGに合わせてNcoI認識配列をフォワードプライマー内に組込んだ。リバースプライマーには終止コドンの直後にBamHI認識配列を導入した。PyroBEST DNAポリメラーゼ(タカラバイオ社)を用いて、熱変性95℃、アニーリング55℃、伸長反応72℃を30サイクル行なうPCR条件で目的の遺伝子を増幅した。1st PCR産物を鋳型として、同じ条件で2nd PCRを行ない、その産物をpGEM-T easyベクター(プロメガ社)に組み込み、DNAシークエンサー(Beckman Coultar社)を用いてその挿入断片領域の塩基配列の確認を行った。その後、NcoI-BamHIで切断してpGEM-T easyベクターから切り出したlig遺伝子をpET21dベクター(EMD Bioscience社)に挿入し、プラスミドpET21d-ligを得た。この発現系構築のために、開始コドン部位にNcoI配列を導入したために、配列番号1に示す2番目のコドンAGGがGGTに変わり、得られる翻訳産物の2番目のアミノ酸は本来アルギニンであるところがグリシンになっている(配列番号3および4参照)。
このプラスミドpET21d-ligを鋳型として540番目のアスパラギン酸をアラニンに置換した変異体(D540A)を作製するべく、部位特異的突然変異法により、以下の手順で変異点導入を行った。変異体(D540A)作製用プライマーセット5'-GGACCAGAAGATGCAGCTACAATAGAGAGA-3'(配列番号15)、5'-TCTCTCTATTGTAGCTGCATCTTCTGGTCC-3'(配列番号16)と、PyroBEST DNAポリメラーゼ(タカラバイオ社)を用いて、熱変性95℃、アニーリング55℃、伸長反応72℃を20サイクル行なうPCR条件で目的の遺伝子を増幅し、目的のD540Aプラスミド(pET21d-ligD540A)を得ることができた。
つぎに、540番目のアスパラギン酸をセリンに置換させた変異体(D540S)を作成するべく、部位特異的突然変異法により、以下の手順で変異点導入を行った。プラスミドpET21d-ligを鋳型として変異体(D540S)作製用プライマーセット5'-GGACCAGAAGATGCATCTACAATAGAGAGA-3'(配列番号17)、5'-TCTCTCTATTGTAGATGCATCTTCTGGTCC-3'(配列番号18)と、PyroBEST DNAポリメラーゼ(タカラバイオ社)を用いて、熱変性95℃、アニーリング55℃、伸長反応72℃を20サイクル行なうPCR条件で目的の遺伝子を増幅し、目的のD540Aプラスミド(pET21d-ligD540S)を得ることができた。
さらに、540番目のアスパラギン酸をアルギニンに置換させた変異体(D540R)を作成するべく、部位特異的突然変異法により、以下の手順で変異点導入を行った。プラスミドpET21d-ligを鋳型として変異体(D540R)作製用プライマーセット5'-GGACCAGAAGATGCACGTACAATAGAGAGA-3'(配列番号19)、5'-TCTCTCTATTGTACGTGCATCTTCTGGTCC-3'(配列番号20)と、PyroBEST DNAポリメラーゼ(タカラバイオ社)を用いて、熱変性95℃、アニーリング55℃、伸長反応72℃を20サイクル行なうPCR条件で目的の遺伝子を増幅し、目的のD540Rプラスミド(pET21d-ligD540R)を得ることができた。
(3)P.furiosus由来野生型リガーゼ、および540番目のアスパラギン酸に変異を導入したリガーゼ(D540A、D540S、D540R)の大量発現系の構築および精製
以下、無処理(野生型)リガーゼについての大量発現系の構築および精製について記すが、540番目のアスパラギン酸に変異を導入したリガーゼ(D540A、D540S、D540R)についても、最初に用いるプラスミドがpET21d-ligD540A、pET21d-ligD540SおよびpET21d-ligD540Rになるだけで他の手順は全く同じで、同様に大量発現させ、精製することができた。
プラスミドpET21d-ligをコンピータントセルSTRATAGENE社BL21 コドンプラスRILにトランスフォームして、100μg・mL-1のアンピシリンおよび20μg・mL-1のクロラムフェニコール存在下のLuria-Bertani培地を用いて37℃にて培養を行った。培養液濁度(660nm吸光度)が0.6に到達した時点で、終濃度1mMになるようイソプロピル-β-D-チオガラクトピラノシドを添加し、蛋白質の発現を誘導した。さらに6時間培養を行った後、遠心分離器で菌体を回収した。菌体はトリス塩酸緩衝液(pH8)に懸濁して超音波破砕を行い、遠心分離した。上清を80℃、20分間加熱処理を行い遠心分離した。上清に終濃度0.15%(w/v)になるようポリエチレンイミンを添加し、遠心分離にて核酸成分を除去した。この溶液に80%飽和になるよう硫酸アンモニウムを添加した後、遠心分離し、沈殿を採取した。
沈殿はトリス塩酸緩衝液(pH8)に溶解して、アフィニティークロマトグラフィー(HiTrap Heparin,5ml;アマシャムファルマシアバイオテック社)を用いて分離操作を行い、NaCl濃度0.4-0.5Mでの溶出画分を採取した。この画分を更に陰イオン交換クロマトグラフィー(HiTrap Q, 5ml;アマシャムファルマシアバイオテック社)を用いて分離操作を行い、素通り画分を採取した。この溶液を濃縮し、ゲル濾過カラム(Superdex 200 HiLoad 26/60,アマシャムファルマシアバイオテック社)を用いて、流速2ml/分で分離操作を行い、100分あたりに溶出されるメインピークを採取した。この溶液について電気泳動を行ったところ、蛋白質の純度としては99%以上の純度であること、を確認することができた。このように、本発明のDNAリガーゼ変異体を容易に得られることがわかった。
天然のピロコッカス・フリオサスのDNAリガーゼをコードするDNAのヌクレオチド配列を配列番号1に、それによりコードされる蛋白のアミノ酸配列を配列番号2に示す。なお、ピロコッカス・フリオサスのDNAリガーゼのC末端ヘリックスは配列番号22のアミノ酸540(Asp)から561(Ser)までにより構成されている。実施例1で得られた野生型のDNAをコードするDNAのヌクレオチド配列を配列番号3に、それによりコードされる蛋白のアミノ酸配列を配列番号4に示す。実施例1で得られた変異体D540Aをコードするヌクレオチド配列を配列番号5に、それによりコードされる蛋白のアミノ酸配列を配列番号6に示す。実施例1で得られた変異体D540Sをコードするヌクレオチド配列を配列番号7に、それによりコードされる蛋白のアミノ酸配列を配列番号8に示す。実施例1で得られた変異体D540Rをコードするヌクレオチド配列を配列番号9に、それによりコードされる蛋白のアミノ酸配列を配列番号10に示す。
[実施例2]
540番目のアスパラギン酸に変異導入したDNAリガーゼ変異体の反応活性の野生型との比較
(4)鋳型の40merオリゴDNA(配列番号21)、5'末端にリン酸化修飾された30merオリゴDNA(配列番号22)、5'末端に蛍光体TETが標識された20merオリゴDNA(配列番号23)を0.5mMに調製し、5μlずつ混合してオリゴDNAミックスを作製した。用いたオリゴDNAの配列を表2に示す。次に、作製したオリゴDNAミックスを95℃で5分熱変性し、94℃から5分につき1℃ずつ2℃まで降下させて3つのオリゴDNAをハイブリダイズさせて、アニーリング産物を作製した。得られたアニーリング産物を鋳型としてライゲーション反応を行った(13)。反応産物を、15%アクリルアミド/8M Ureaゲルで泳動した。泳動後、フルオロイメージャー595(GE社)でライゲーション産物である50merとTET標識オリゴDNAの20merの位置にあるバンドのTETの蛍光強度を、イメージ解析用ソフトウェアImageQuant(Molecular Dynamics社)により測定した。50merと20merの位置で検出した蛍光強度数値の和を100%としたときの、50merの数値の割合をライゲーション効率と定義した。各種変異体リガーゼのライゲーション効率は、各温度で得られた野生型PfuDNAリガーゼのライゲーション効率を1としたときの、各ライゲーション効率の規格値(ライゲーション効率比)を算出して比較した。
図1に、20℃から90℃で反応した3種類の変異体リガーゼと野生型リガーゼのライゲーション効率比(各反応温度で得られた野生型リガーゼのライゲーション効率の平均値を1としたときの、変異体リガーゼのライゲーション効率の規格値)を示す。図1中、黒(X軸)、赤、青、緑のプロットはそれぞれ、野生型、D540A、D540S、D540Rを用いて得られた結果を示す。
以上の結果より、D540Aが低温(30℃)と高温(80℃)、D540Sも低温(20℃、30℃)と高温(80℃)、D540Rも低温(20℃、30℃)と高温(80℃)で、野生型リガーゼよりもライゲーション効率が上昇していることがわかった。
[実施例3]
本発明のDNAリガーゼ変異体の耐熱性
実施例2で使用したDNAリガーゼは、野生型、変異体共に精製の初期段階において、非耐熱性タンパク質を故意に変性させ、その後の精製操作を簡便化することを目的として、85℃、20分間の加熱処理を行ったものである。かかる加熱処理において、変異体はネイティブに遜色のない耐熱性を示した。
本発明により、高いDNA結合性および反応性を有する改変型耐熱性DNAリガーゼが提供される。当該改変型耐熱性DNAリガーゼは、高温での反応を必要とするLCR等の核酸増幅技術や遺伝子改変技術に有用である。したがって、本発明は生化学の研究分野、研究用試薬分野、診断用試薬分野、製薬分野などにおいて利用可能である。
図1は、野生型DNAリガーゼの反応活性を1としたときの、540番目のアスパラギン酸に変異を導入したDNAリガーゼ(D540A、D540S、D540R)の各温度における比活性を示すグラフである。 図2は、各種DNAリガーゼのアライメントを示す。
配列番号1:野生型Pyrococcus furiosusのDNAリガーゼ
配列番号2:野生型Pyrococcus furiosusのDNAリガーゼ
配列番号3:実施例1で得られた野生型Pyrococcus furiosusのDNAリガーゼ
配列番号4:実施例1で得られた野生型のPyrococcus furiosusのDNAリガーゼ
配列番号5:Pyrococcus furiosusのDNAリガーゼ変異体(D540A)
配列番号6:Pyrococcus furiosusのDNAリガーゼ変異体(D540A)
配列番号7:Pyrococcus furiosusのDNAリガーゼ変異体(D540S)
配列番号8:Pyrococcus furiosusのDNAリガーゼ変異体(D540S)
配列番号9:Pyrococcus furiosusのDNAリガーゼ変異体(D540R)
配列番号10:Pyrococcus furiosusのDNAリガーゼ変異体(D540R)
配列番号11:野生型Pyrococcus furiosusのDNAリガーゼの1st PCR用プライマー
配列番号12:野生型Pyrococcus furiosusのDNAリガーゼの1st PCR用プライマー
配列番号13:野生型Pyrococcus furiosusのDNAリガーゼの2nd PCR用プライマー
配列番号14:野生型Pyrococcus furiosusのDNAリガーゼの2nd PCR用プライマー
配列番号15:Pyrococcus furiosusのDNAリガーゼ変異体(D540A)増幅用プライマー
配列番号16:Pyrococcus furiosusのDNAリガーゼ変異体(D540A)増幅用プライマー
配列番号17:Pyrococcus furiosusのDNAリガーゼ変異体(D540S)増幅用プライマー
配列番号18:Pyrococcus furiosusのDNAリガーゼ変異体(D540S)増幅用プライマー
配列番号19:Pyrococcus furiosusのDNAリガーゼ変異体(D540R)増幅用プライマー
配列番号20:Pyrococcus furiosusのDNAリガーゼ変異体(D540R)増幅用プライマー
配列番号21:Pyrococcus furiosusのDNAリガーゼおよびその変異体の60mer基質
配列番号22:Pyrococcus furiosusのDNAリガーゼおよびその変異体の30mer基質
配列番号23:Pyrococcus furiosusのDNAリガーゼおよびその変異体の20mer基質

Claims (10)

  1. 好熱性細菌、超好熱性細菌、好熱性古細菌または超好熱性古細菌由来の耐熱性DNAリガーゼのアミノ酸配列を、配列番号1に示されるピロコッカス・フリオサス(Pyrococcus furiosus)由来の耐熱性DNAリガーゼのアミノ酸配列とアライメントしたとき、前記配列番号1に示されるアミノ酸配列の540番目のアスパラギン酸に対応する負の荷電性アミノ酸を負の電荷を持たないアミノ酸に置換して得られる改変型耐熱性DNAリガーゼ。
  2. 前記負の電荷をもたないアミノ酸がアラニン、セリン、アルギニン、およびリジンのいずれかである、請求項1に記載の改変型耐熱性DNAリガーゼ。
  3. 配列番号1に示されるピロコッカス・フリオサス(Pyrococcus furiosus)由来の耐熱性DNAリガーゼの540番目のアスパラギン酸を負の電荷を持たないアミノ酸に置換して得られる改変型耐熱性DNAリガーゼ。
  4. 前記負の電荷をもたないアミノ酸がアラニン、セリン、アルギニン、およびリジンのいずれかである、請求項3記載の改変型耐熱性DNAリガーゼ。
  5. 野生型よりもDNA結合性が向上していることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の改変型耐熱性DNAリガーゼ。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の改変型耐熱性DNAリガーゼをコードするDNA。
  7. 請求項6に記載のDNAを含む発現ベクター。
  8. 請求項7に記載のベクターを導入された宿主細胞を培養し、得られる培養物からDNAリガーゼ活性を有するタンパク質を回収することを特徴とする、改変型耐熱性DNAリガーゼの製造方法。
  9. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の改変型耐熱性DNAリガーゼを用いることを特徴とするLCR法。
  10. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の改変型耐熱性DNAリガーゼを含むLCR用キット。
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