JP2009144130A - 炭素原料の製造方法、コークスの製造方法、およびコークス - Google Patents

炭素原料の製造方法、コークスの製造方法、およびコークス Download PDF

Info

Publication number
JP2009144130A
JP2009144130A JP2008072004A JP2008072004A JP2009144130A JP 2009144130 A JP2009144130 A JP 2009144130A JP 2008072004 A JP2008072004 A JP 2008072004A JP 2008072004 A JP2008072004 A JP 2008072004A JP 2009144130 A JP2009144130 A JP 2009144130A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coal
coke
raw material
ashless coal
ashless
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008072004A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5342794B2 (ja
Inventor
Maki Hamaguchi
眞基 濱口
Noriyuki Okuyama
憲幸 奥山
Nobuyuki Komatsu
信行 小松
Atsushi Furuya
敦志 古谷
Koji Sakai
康爾 堺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP2008072004A priority Critical patent/JP5342794B2/ja
Publication of JP2009144130A publication Critical patent/JP2009144130A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5342794B2 publication Critical patent/JP5342794B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Solid Fuels And Fuel-Associated Substances (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
  • Coke Industry (AREA)

Abstract

【課題】低灰分、優れた自己焼結性、かつ安価な炭素原料の製造方法、高強度コークスの製造方法、および高強度コークスの提供。
【解決手段】炭素原料の製造方法は、石炭と芳香族溶剤を含むスラリーを加熱処理するスラリー加熱工程と、加熱処理されたスラリーを、石炭が溶解した液体成分と、灰分と不溶石炭からなる固体成分に分離する分離工程と、液体成分から芳香族溶剤を除去して、無灰炭を取得する無灰炭取得工程と、無灰炭を加熱処理して炭素原料とする無灰炭加熱工程とを含み、炭素原料の揮発分が、JIS M 8812に定められた方法により測定した際に、35質量%未満、かつ、24質量%以上とする。コークスの製造方法は、炭素原料の製造方法の無灰炭加熱工程を乾留工程に替えたものである。コークスは、コークス製造用原料炭のマセラル・グループにおけるイナーチニットに由来する炭素を含有しない。
【選択図】図1

Description

構造材料や電気材料を構成する炭素材料の原料として利用される炭素原料の製造方法、この方法で製造される炭素原料が中間的に生成するコークスの製造方法、および冶金などに使用される強度の高いコークスに関するものである。
従来、炭素材料は、耐熱性や化学的安定性に優れ、しかも電気伝導性があるため、構造材料や電気材料として広く利用されている。また、炭素は高温で多くの金属酸化物を還元する作用を示すので、シリコンやチタンなどの精錬における還元剤としても使用される。炭素材料に求められる特性はその用途により様々であるが、炭素以外の不純物(灰分と称される)がすくないほどよいことは言うまでもない。それは汚染のもとになるからである。とくに、冶金用還元剤として使う際にはなおのことである。
さて、炭素材料の製造工程では、通常、コークスなどの骨材成分(炭素含有率が高く、溶融することなく炭素化する)と、バインダー成分(熱可塑性があり、骨材同士を結合し、しかも炭素化する)を混合して成形し、高温に加熱処理して炭素化させている。
このほかの炭素材料の製造方法として、自己焼結性の炭素原料を用いるものがある。自己焼結性とは、バインダー成分を添加しなくても、成形が可能で、それを加熱処理することによって、その形状を保ったまま炭素化するような性質である。
自己焼結性の炭素原料の代表的な例として、生コークス(600℃前後で乾留することにより製造されるコークス)やメソカーボンマイクロビーズなどを挙げることができる。
生コークスは、石炭タール、石炭ピッチ、あるいは種々の石油精製残渣油を加熱処理して製造される。原料が灰分を含有するため、低灰分の自己焼結性炭素原料に変換することは困難である。
メソカーボンマイクロビーズは、同様に石炭タール、石炭ピッチ、あるいは種々の石油精製残渣油を注意深く熱処理して、光学的異方性をもった微小球体(メソカーボンマイクロビーズ)を生成し、それを分離するという方法で製造される(例えば、特許文献1参照)。
他方、低灰分の炭素質材料という観点で、最近、活発に開発が進められている、いわゆる、無灰炭を挙げることができる(例えば、特許文献2参照)。ここで、無灰炭とは、石炭を溶剤で抽出処理し、この溶剤に溶ける成分だけを分離して、その後、溶剤を除去することによって、製造されたものである。灰分は溶剤には溶けないため、無灰炭は実質的に灰分を含まない。これが無灰炭の第一の特徴である。無灰炭の第二の特徴は、熱流動性に優れるということである。石炭の中には粘結炭のように400℃前後で熱可塑性を示すものもあるが、無灰炭は原料石炭の品位に関わらず200〜300℃で溶融する。
従来の炭素原料の製造方法では、以下に示す問題があった。特許文献1に記載されたメソカーボンマイクロビーズは、その分離工程で、純度をある程度は高くして、灰分濃度を低下させることができる。しかしながら、特許文献1に記載された製造方法は、メソカーボンマイクロビーズという自己焼結性炭素原料を、以下に示す理由により、必ずしも簡易に製造できる製造方法ではない。
(1)メソカーボンマイクロビーズを生成させるために、長時間の、高度に管理された熱
処理が必要である。
(2)メソカーボンマイクロビーズの収率があまり高くない。
(3)メソカーボンマイクロビーズの分離に煩雑な操作が必要である。
また、特許文献2に記載された無灰炭は、その特徴の一つである熱流動性(溶融性)が、自己焼結性の炭素原料として考えると逆に欠点となる。つまり、構造材料や電気材料(炭素材料)を製造する際に、無灰炭で成形体を成形することができても、その成形体は、炭素化のための熱処理過程で、溶融してその形が失われてしまうので、所望の形状の炭素材料を得ることができない。それゆえ、特許文献2に記載された無灰炭は、炭素材料としては、自己焼結性に劣るという問題があった。
ところで、コークスは、一般的に石炭の乾留により製造されており、その強度が高いことが望まれている。すなわち、冶金、例えば、高炉法による製鉄においては、大容積の高炉に大量の鉄鉱石と共にコークスが投入され、炉の下部から空気を吹き込みながらの還元反応にコークスが関与するので、コークスが炉内で損壊して吹き込まれた空気の流れを悪化させることがない高い強度が求められる。この求めに応じるために、粘結性が高い良質の石炭がコークス製造用原料炭として特に好んで使用されている。
良質の石炭は高強度コークスを製造するための原料として適しているものの、その枯渇化の進行と高価なことから、質が落ちるが安価な石炭を使用しつつ強度の高いコークスを製造する研究開発が従来から行なわれている。高強度のコークスを製造するには、石炭を顕微鏡観察したときに認められる微細組織成分群であるマセラル・グループに基づいたコークス化反応の理解が不可欠であり、高強度のコークスを得るためには、石炭中のイナーチニット(不活性成分)の割合に適正範囲があること、イナーチニット由来のコークスと活性成分由来のコークスの接着強度が重要であることなどが従来の研究開発の結果として知られている。
また、複数種の石炭を配合したものの乾留、乾留を行なうためのコークス炉内への石炭充填密度、石炭の水分量などに着目して高い強度のコークスを製造するための研究開発が行なわれてきたが、コークスの強度の指標となる強度指数DI600 9.5が88.0以上のコークスを安定して製造することは困難である。たとえば、コークス炉内への石炭充填密度を高くすれば高強度のコークスが得られるが、その密度を780kg/m3以上にすると
コークス炉内の圧力が当該炉を破損させる恐れがあり、このようなコークスの製造方法の採用を避けたいところである。また、水分を極端に低くすることは、そのためのコストの発生がある。そのため、通常のコークス製造用原料炭を使用し、コークス炉を使用する方法で得られるコークスの強度指数DI600 9.5は、86.0〜87.0程度が限界と見られている。
特開2007−186386号公報 特開2001−26791号公報
本発明は、上記事情に鑑み、低灰分であって、優れた自己焼結性を有する炭素原料を製造でき、しかも、それを安価に実施できる炭素原料の製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、高い強度のコークスを実現するためのコークスの製造方法、および強度が高いコークスの提供を目的とする。
本発明に係る炭素原料の製造方法は、石炭と芳香族溶剤を含むスラリーを加熱処理するスラリー加熱工程と、前記スラリー加熱工程で加熱処理されたスラリーを、石炭が溶解した液体成分と、灰分と不溶石炭からなる固体成分に分離する分離工程と、前記液体成分から芳香族溶剤を除去して、無灰炭を取得する無灰炭取得工程とを含み、前記無灰炭加熱工程で得られた炭素原料の揮発分が、JIS M 8812に定められた方法により測定した際に、35質量%未満、かつ、24質量%以上であることを特徴とする。
前記手順によれば、炭素原料の製造方法が、スラリー加熱工程、分離工程および無灰炭取得工程を含むことによって、灰分濃度が極めて少ない無灰炭を得ることができ、結果的に無灰炭からなる炭素原料の灰分濃度も低下する。また、無灰炭を加熱処理する無灰炭加熱工程を含むことによって、無灰炭からなる炭素原料の揮発分が、所定範囲内に調製され、炭素原料の自己焼結性が向上する。そして、スラリーの加熱処理(加熱抽出)、石炭成分が溶解した液体成分の分離、分離した液体成分からの芳香族溶剤除去という簡易な方法で無灰炭が得られる。また、無灰炭を加熱処理という簡易な方法を行なうだけで、従来の無灰炭の欠点であった自己焼結性が向上する。
また、本発明に係る炭素原料の製造方法は、前記分離工程において、前記液体成分と前記固体成分との分離を重力沈降法で行なうことを特徴とする。前記手順によれば、液体成分と固体成分との分離を重力沈降法で行なうことによって、分離作業を連続して行なうことが可能となる。
また、本発明に係る炭素原料の製造方法は、前記無灰炭取得工程において、前記液体成分からの前記芳香族溶剤の除去を蒸留法または蒸発法で行なうことを特徴とする。前記手順によれば、液体成分からの芳香族溶剤の除去を蒸留法または蒸発法で行なうことによって、芳香族溶剤の除去作業が簡易なものとなる。
本発明に係るコークスの製造方法は、石炭と芳香族溶剤を含むスラリーを加熱処理するスラリー加熱工程と、前記スラリー加熱工程で加熱処理されたスラリーを、石炭が溶解した液体成分と、灰分と不溶石炭からなる固体成分に分離する分離工程と、前記液体成分から芳香族溶剤を除去して、無灰炭を取得する無灰炭取得工程と、前記無灰炭取得工程で取得された無灰炭を乾留する乾留工程とを有することを特徴とする。
本発明に係るコークスの製造方法では、乾留工程における無灰炭の過剰な膨張の抑制と、より高い強度のコークスを実現するため、前記乾留工程の前に、前記無灰炭取得工程で得られた無灰炭に対してその膨張性を低下させるための前処理工程を設けることが好適である。
本発明に係るコークスは、コークス製造用原料炭のマセラル・グループにおけるイナーチニットに由来する炭素を含有しないことを特徴とする。当該コークスの強度指数DI600 9.5を88.0以上とすることができ、本発明に係るコークスは、製鉄などの冶金での使用に適しており、銑鉄の製造方法に使用される。
本発明に係る炭素原料の製造方法によれば、スラリー加熱工程、分離工程、無灰炭取得工程、および、揮発分を所定範囲に調整する無灰炭加熱工程を含むことによって、低灰であって、優れた自己焼結性を有する炭素材料が製造できる。また、このような炭素原料を簡易に製造できる。
なお、炭素原料が優れた自己焼結性を有するため、この炭素原料を使用して炭素材料を製造する際、バインダーを用いなくても容易に所望の形状に成形することができ、そのま
ま炭素化させることができる。したがって、製造される炭素材料は、構造材料や電気材料や冶金用還元剤として用いることが可能となる。
また、本発明に係る炭素原料の製造方法によれば、分離工程を重力沈降法で行なうことによって、炭素原料を低コストで大量に製造できる。
さらに、本発明に係る炭素原料の製造方法によれば、無灰炭取得工程の芳香族溶剤除去を蒸留法または蒸発法で行なうことによって、炭素原料をより一層簡易に製造できる。
本発明に係るコークスの製造方法は、従来においては適量化しなければならないと考えられていたイナーチニットを実質的に含まない無灰炭を乾留するので、強度の高いコークスを得ることができる。
本発明に係るコークスは、この特徴であるイナーチニットに由来する炭素を含有しないので、高い強度を有する。
次に、図面を参照して本発明に係る炭素原料の製造方法について詳細に説明する。なお、参照する図面において、図1は、炭素原料の製造方法の工程を説明するフローチャート、図2は、重力沈降法を行うための固液分離装置を示す模式図である。
<<炭素原料の製造方法>>
図1に示すように、炭素原料の製造方法は、スラリー加熱工程(S1)と、分離工程(S2)と、無灰炭取得工程(S3)と、無灰炭加熱工程(S4)と、を含むものである。
以下、各工程について説明する。
<スラリー加熱工程(S1)>
スラリー加熱工程(S1)は、石炭と芳香族溶剤とを混合してスラリーを調製し、その石炭と芳香族溶剤を含むスラリーを加熱処理する工程である。そして、スラリーを加熱処理することによって、石炭成分が芳香族溶剤に加熱抽出される。
原料となる石炭(以下、「原料石炭」ともいう)は、軟化溶融性をほとんど持たない非微粘炭や、一般炭、低品位炭である褐炭、亜瀝青炭等の劣質炭を使用することが好ましい。これらのような安価な石炭を使用することにより、無灰炭をさらに安価に製造することができるため、さらに経済性の向上を図ることができる。しかし、用いる石炭は、これら劣質炭に限るものではなく、瀝青炭を使用しても良い。
なお、ここでの劣質炭とは、非微粘結炭、一般炭、低品位炭等の石炭をいう。また、低品位炭とは、20%以上の水分を含有し、脱水することが望まれる石炭のことである。このような低品位炭には、例えば、褐炭、亜炭、亜瀝青炭がある。例えば、褐炭には、ビクトリア炭、ノースダゴタ炭、ベルガ炭等があり、亜瀝青炭には、西バゴン炭、ビヌンガン炭、サマランガウ炭等がある。低品位炭は上記例示のものに限定されず、多量の水分を含有し、脱水することが望まれる石炭は、いずれも本発明のいう低品位炭に含まれる。
石炭を溶解する芳香族溶剤としては、一般的には、ベンゼン、トルエン、キシレン等の1環芳香族化合物や、ナフタレン、メチルナフタレン、ジメチルナフタレン、トリメチルナフタレン等の2環芳香族化合物等が用いられる。また、2環芳香族化合物には、その他脂肪族側鎖をもつナフタレン類、また、これにビフェニルや長鎖脂肪族側鎖をもつアルキルベンゼンが含まれる。なお、非水素供与性溶剤である2環芳香族化合物が好ましい。
非水素供与性溶剤は、主に石炭の乾留生成物から精製した、2環芳香族を主とする溶剤である石炭誘導体である。この非水素供与性溶剤は、加熱状態でも安定であり、石炭との親和性に優れているため、溶剤に抽出される石炭成分の割合(以下、「抽出率」ともいう)が高く、また、蒸留等の方法で容易に回収可能な溶剤である。そして、この回収した溶剤は、経済性の向上を図るため、循環使用することもできる。
芳香族溶剤は、沸点が180〜330℃のものが好ましい。沸点が180℃未満であると、加熱抽出の際、または、後述する分離工程(S2)での必要圧力が高くなり、また、芳香族溶剤を回収する工程で揮発による損失が大きくなり、芳香族溶剤の回収率が低下する。さらに、加熱抽出での抽出率が低下する。一方、330℃を超えると、分離工程(S2)での液体成分、または、固体成分からの芳香族溶剤の分離が困難となり、溶剤の回収率が低下する。
芳香族溶剤に対する石炭濃度は、原料石炭の種類にもよるが、乾燥炭基準で10〜50質量%の範囲が好ましく、20〜35質量%の範囲がより好ましい。芳香族溶剤に対する石炭濃度が10質量%未満であると、芳香族溶剤の量に対し、芳香族溶剤に抽出する石炭成分の割合が少なくなり、経済的ではない。一方、石炭濃度は高いほど好ましいが、50質量%を超えると、スラリーの粘度が高くなり、スラリーの移動や分離工程(S2)での液体成分と固体成分との分離が困難となりやすい。
スラリーの加熱処理(加熱抽出)は、400〜420℃の温度(下限温度は370℃でも良い)で20分以下抽出した後、370℃以下に冷却することが好ましい。
スラリーの加熱温度が370℃未満であると、石炭を構成する分子間の結合を弱めるのに不十分であり、原料石炭として劣質炭を使用した場合、後述する無灰炭取得工程(S3)で取得される無灰炭の再固化温度を高めることができない。一方、420℃を超えると、石炭の熱分解反応が非常に活発になり、生成した熱分解ラジカルの再結合が起こるため、抽出率が低下する。
加熱温度が400〜420℃(下限温度は370℃でも良い)の範囲では、数分〜20分の短時間なら問題ないが、抽出時間が長くなるにつれ、熱分解反応が進行しすぎて、ラジカル重合反応が進み、抽出率が低下する。ただし、20分以下の抽出時間では、比較的高い抽出率が保持される。また、370℃の温度では、抽出時間が30分以上で抽出率が最大となり、その後、数時間の抽出時間に及んでも、抽出率は大きく変化しない。抽出を2段階の温度で行なうかについては拘らないが、抽出率を向上させるためには、370〜420℃の温度で20分以下加熱した後、370℃以下に冷却するのが最も好適な条件である。
冷却する際の温度の下限は、350℃が好ましい。350℃未満であると、芳香族溶剤の溶解力が低下して、一旦抽出された石炭成分の再析出が起き、無灰炭の収率が低下する。
なお、加熱抽出では、後述するように、例えば、抽出槽を400〜420℃(下限温度は370℃でも良い)に上昇させ、直ちに冷却してもよく、抽出時間の下限は一概に決められないが、抽出槽の操作上の観点からは、抽出時間の下限は1分に設定するのがよい。すなわち、この場合、抽出時間は、1〜20分の範囲とするのが好ましい。
そして、400〜420℃(下限温度は370℃でも良い)の温度で20分以下加熱した後は、370℃以下へ直ちに冷却する。370℃以下への冷却に時間がかかると、その分、抽出率が低下するためである。ここで、「直ちに冷却する」とは、できる限り速やか
に、冷却処理を施すことによって冷却するということであり、例えば、後述する重力沈降槽へ、スラリーが移動するまでの間に、できる限り速やかに、冷却処理により冷却するということである。
また、抽出率は、400〜420℃(下限温度は370℃でも良い)の温度での加熱時間(抽出時間)が短いほど高いため、抽出率をさらに向上させるためには、加熱時間(抽出時間)を15分以下とするのが好ましく、10分以下とするのがより好ましく、5分以下とするのがさらに好ましい。さらには0分、すなわち、400〜420℃の温度に昇温して抽出した後、直ちに370℃以下に冷却するのがより好ましい。
さらに、400〜420℃(下限温度は370℃でも良い)の温度の範囲においては、400℃に近い温度が好ましく、400℃であることが好ましい。400℃に近いほど、抽出率が高くなるためである。なお、この加熱抽出の際、石炭の熱分解により、主に平均沸点(Tb50:50%留出温度)が200〜300℃にある芳香族に豊富な成分が生成し、好適に芳香族溶剤の一部として利用することができる。
加熱抽出は、非還元性雰囲気で行うことが好ましい。具体的には、不活性ガスの存在下で行う。加熱抽出の際、酸素に接触すると、発火する恐れがあるため危険であり、また、水素を用いた場合には、コストが高くなるためである。
加熱抽出で用いる不活性ガスとしては、安価な窒素を用いることが好ましいが、特に限定されるものではない。また、加熱抽出での圧力は、加熱抽出の際の温度や用いる芳香族溶剤の蒸気圧にもよるが、1.0〜2.0MPaが好ましい。圧力が芳香族溶剤の蒸気圧より低い場合には、芳香族溶剤が揮発して液相に閉じ込められず、抽出できない。芳香族溶剤を液相に閉じ込めるには、芳香族溶剤の蒸気圧より高い圧力が必要となる。一方、圧力が高すぎると、機器のコスト、運転コストが高くなり、経済的ではない。
<分離工程(S2)>
分離工程(S2)は、前記スラリー加熱工程(S1)で加熱処理されたスラリーを、液体成分と固体成分とに分離する工程である。ここで、液体成分とは、芳香族溶剤に抽出された石炭成分を含む溶液をいい、固体成分とは、芳香族溶剤に不溶な灰分と不溶石炭を含むスラリーをいう。
分離工程(S2)でスラリーを液体成分と固体成分とに分離する方法としては、特に限定されるものではないが、重力沈降法を用いることが好ましい。
スラリーを液体成分と固体成分とに分離する方法としては、各種の濾過方法や遠心分離による方法が一般的に知られている。しかしながら、濾過による方法では濾過助剤の頻繁な交換が必要であり、また、遠心分離による方法では未溶解石炭成分による閉塞が起こりやすく、これらの方法を工業的に実施するのも困難である。従って、流体の連続操作が可能であり、低コストで大量の処理にも適している重力沈降法を用いることが好ましい。これにより、重力沈降槽の上部からは、芳香族溶剤に抽出された石炭成分を含む溶液である液体成分(以下、「上澄み液」ともいう)を、重力沈降槽の下部からは溶剤に不溶な灰分と石炭を含むスラリーである固体成分(以下、「固形分濃縮液」ともいう)を得ることができる。
以下、重力沈降法の一例について、図1、図2を参照して説明する。
図2に示すように、重力沈降法では、固液分離装置100において、まず、石炭スラリー調製槽1で、原料である粉体の石炭と芳香族溶剤とを混合し、スラリーを調製する。次に、ポンプ2によって、石炭スラリー調製槽1からスラリーを予熱器3に所定量供給し、
スラリーを400〜420℃(下限温度は370℃でも良い)まで加温する。そして、加温したスラリーを抽出槽(抽出器)4に供給し、攪拌機10で攪拌しながら400〜420℃で20分以下加熱した後、冷却器7により、直ちに370℃以下に冷却する(スラリー加熱工程(S1))。なお、直ちに冷却するには、抽出槽4に冷却機構を設けておくことが好ましい。また、ここでの「20分以下」とは、予熱器3および抽出槽4での加熱時間を合計したものであり、予熱器3で400〜420℃での加温を開始してから、直ちに370℃以下に冷却するまでの時間である。そして、この抽出処理を行ったスラリーを、重力沈降槽5へ供給して、スラリーを上澄み液と固形分濃縮液とに分離し(分離工程(S2))、重力沈降槽5の下部に沈降した固形分濃縮液を固形分濃縮液受器6に排出するとともに、上部の上澄み液をフィルターユニット8へ所定量排出する。
ここで、重力沈降槽5内は、原料の石炭から溶出した溶質の再析出を防止するため、330〜370℃、すなわち、スラリーを加熱した後に冷却した温度に維持することが好ましく、また、圧力は、1.0〜2.0MPaの圧力範囲とすることが好ましい。また、重力沈降槽5内において、冷却した温度で維持する時間は、スラリーを上澄み液と固形分濃縮液とに分離するのに必要な時間であり、一般的に60〜120分であるが、特に限定されるものではない。なお、重力沈降槽5の数を増やすことにより、固形分濃縮液に同伴した芳香族溶剤に可溶な成分を回収することができるが、効率的に回収するには、重力沈降槽5を二段に配置するのが適当である。そして、重力沈降槽5内から排出された上澄み液は、必要に応じて、フィルターユニット8によってろ過され、上澄み液受け器9に回収される。
そして、以下に説明するように、この液体成分および固体成分から蒸留法等を用いて芳香族溶剤を分離・回収し、液体成分からは灰分濃度が極めて低い無灰炭を得る(無灰炭取得工程(S3))。また、必要に応じて、固体成分からは、灰分の濃縮された副生炭を得ることができる。
<無灰炭取得工程(S3)>
無灰炭取得工程(S3)は、前記液体成分から芳香族溶剤を分離して灰分濃度の極めて低い無灰炭を取得する工程である。
液体成分(上澄み液)から芳香族溶剤を分離する方法は、一般的な蒸留法や蒸発法(スプレードライ法等)等を用いることができ、分離して回収された芳香族溶剤は石炭スラリー調製槽1(図2参照)へ循環して繰り返し使用することができる。芳香族溶剤の分離・回収により、上澄み液からは、石炭を815℃で加熱して灰化したときの残留無機物(ケイ酸、アルミナ、酸化鉄、石灰、マグネシア、アルカリ金属など)の灰分の濃度が極めて少ない無灰炭を得ることができる。この無灰炭の灰分は、5000ppm以下(質量基準)であり、好ましくは2000ppm以下である。また、この無灰炭は、水分は皆無であり、原料石炭よりも遥かに優れた性能(熱流動性)を示す。
なお、必要に応じて、前記無灰炭取得工程(S3)において、無灰炭を得ることに加え、前記分離工程(S2)で分離された固体成分から芳香族溶剤を分離して改質炭である副生炭を製造してもよい(副生炭取得工程)。
固体成分(固形分濃縮液)から芳香族溶剤を分離する方法は、前記した液体成分から無灰炭を取得する無灰炭取得工程(S3)と同様に、一般的な蒸留法や蒸発法を用いることができ、分離して回収された芳香族溶剤は、石炭スラリー調製槽1(図2参照)へ循環して繰り返し使用することができる。芳香族溶剤の分離・回収により、固形分濃縮液からは灰分が濃縮された副生炭を得ることができる。
なお、液体成分より灰分のない無灰炭のみを炭素原料の原料として製造し、固体成分からは芳香族溶剤のみを回収し、灰分の濃縮された副生炭は、燃料として使用してもよい。
<無灰炭加熱工程(S4)>
無灰炭加熱工程(S4)は、前記無灰炭取得工程(S3)で取得された無灰炭を加熱処理して炭素原料とする工程である。そして、得られた炭素原料の揮発分は、JIS M 8812に定められた方法により測定した際に、35質量%未満、かつ、24質量%以上である。このように、加熱処理によって揮発分を所定範囲に調整すると、得られた炭素原料は、優れた成形性および自己焼結性を兼ね備えることとなる。
無灰炭は、原料とした石炭の種類(炭種)や製造条件によって異なるけれども、概ね45質量%以上、甚だしい場合には70質量%以上の揮発分を含有する。揮発分を多く含むということは、いわゆる分子量の比較的小さい成分を多く含むことを意味し、溶融しやすい。自己焼結性を発揮するには揮発分を35質量%未満とする必要がある。つまり、揮発分が35質量%以上となると、成形することができても、成形体を炭素化する過程で変形してしまうからである。また、揮発分は、少なければよいというものではない。なぜなら、揮発分が少なすぎると、無灰炭が硬すぎることになり、粉砕や成形が難しくなるからである。揮発分を24質量%以上とすると、適度な粉砕性および成形性を有する炭素原料を得ることができる。
揮発分を調整するための加熱処理の方法についてはとくに制限はない。無灰炭を熱的な重合により高分子量化するか、分子量の比較的小さい成分を蒸留で除去するか、あるいはその両方が同時に行えればよい。また、加熱処理は、不活性雰囲気中、あるいは減圧下で行うことが好ましい。そして、加熱処理条件は、以下の処理温度、処理時間の範囲内から、所定範囲内(35質量%未満、かつ、24質量%以上)の揮発分が得られるように、適宜設定する。
処理温度としては、350〜425℃が好適である。処理温度が350℃を下回ると反応速度(重合速度)や蒸発速度が極めて小さくなるため、加熱処理に長い時間を要することとなり、工業的な実施が困難である。処理温度が425℃を超えると、反応速度や蒸留速度が大きくなりすぎて、揮発分の制御が非常に難しく、工業的な実施が困難となる。また、処理時間は無灰炭の性状や求める揮発分範囲、あるいは処理温度によって異なるが、概ね、30分〜6時間程度である。低温で行うほど長時間を要することはいうまでもない。
なお、加熱処理は、無灰炭だけを加熱処理してもよいし、芳香族化合物や石炭タールなどを溶剤として用いて無灰炭の溶液状態で加熱処理し、そののちに無灰炭を分離するという方法でもよい。
本発明に係る炭素原料の製造方法は、以上説明したとおりであるが、この製造方法を行うにあたり、前記各工程に悪影響を与えない範囲において、前記各工程の間あるいは前後に、例えば、原料石炭を粉砕する石炭粉砕工程や、ごみ等の不要物を除去する除去工程や、得られた無灰炭を乾燥させる乾燥工程等、他の工程を含めてもよい。
<<コークスの製造方法>>
本発明に係るコークスの製造方法は、本発明に係る炭素原料の製造方法と近似するものであり、この炭素原料の製造方法の無灰炭加熱工程(S4)を乾留工程に置換した方法である。つまり、本発明に係るコークスの製造方法は、スラリー加熱工程(S1)、分離工程(S2)、無灰炭取得工程(S3)、および乾留工程を有する。このコークスの製造方法として好適なものは、乾留工程の前に、無灰炭取得工程(S3)で得られた無灰炭に対
してその膨張性を低下させるための前処理工程を有する。
以下に、前処理工程を有するコークスの製造方法を例に挙げて本発明を説明するが、無灰炭加熱工程(S4)以外については、本発明に係る炭素原料の製造方法と同様であり、説明を省略している場合がある。
<前処理工程>
前処理工程では、上記の通り無灰炭取得工程(S3)で得られた無灰炭の膨張性を低下させる。本工程で処理される無灰炭は、軟化溶融性を示さないイナーチニットを実質的に含まない。ここで、イナーチニットの有無は、乾留前の無灰炭をJIS M8816に準
拠した方法で確認することができる。
なお、イナーチニットを含まないコークス製造用原料として、ある種の石炭ピッチや石油ピッチも考えられるが、コークスにおける炭素比率が低くなることや、後者には更にイオウ分が多いなどの欠点があるので、上記の通り無灰炭をコークスの製造方法で使用することが好適である。
無灰炭取得工程(S3)で得られた無灰炭は、その膨張性が通常高いため、強度の高いコークスを製造するための原料としては不向きなときがある。高強度のコークスを製造するための無灰炭の膨張性については次述の膨張率を基準にして確認することができ、膨張率1.2以下が好適である。
膨張率は、次のようにして算出される。粒度1mm以下に粉砕した無灰炭3gを密度0.72〜0.78g/cm3となるように内径16mmの平底石英試験管に充填し、この
試験管の内径とほぼ同直径の円柱状重石(重石の質量:30g)を無灰炭上に置いた後、不活性ガス雰囲気、昇温速度3℃/分、到達温度1000℃、1000℃到達後1時間の条件で加熱し、次いで冷却する。そして、充填された無灰炭の試験管軸方向長さを基準とし、次式により算出した値を膨張率として採用する。
膨張率=(加熱、冷却後の長さ)/(加熱前の長さ)
無灰炭取得工程(S3)で得られた無灰炭の膨張率は5を超えることもあり、無灰炭の膨張性が高い場合、その膨張性を低下させるには、空気酸化、熱処理、溶剤分別などの適宜な方法により無灰炭の前処理を行なうと良く、空気雰囲気、100〜350℃の条件で無灰炭を熱処理することが好適である。この好適な熱処理を採用する場合には処理時間が長くなるほど無灰炭の熱膨張性が低下し、DI600 9.5が88.0以上のコークスを製造するには無灰炭の熱膨張率が1.2以下になるまで熱処理すれば良く、そのための熱処理時間は、熱処理温度や無灰炭の性状により異なるので一概に指定できないが、操作性や経済性を考慮すると0.5時間以上であると良く、1時間以上が好ましい。
<乾留工程>
乾留工程では、無灰炭を乾留してコークスを製造する。この乾留の前に、無灰炭を粉砕および/または成形しても良く、また、無灰炭にアスファルトピッチなどのバインダーを添加しても良い。
無灰炭を乾留すると、無灰炭の軟化・溶融、再固化を経てコークスが生じる。この乾留での条件は、特に限定されず、コークス炉を使用する通常の乾留条件を採用できる。温度条件は、例えば950℃以上1200℃以下、より好ましくは1000℃以上1050℃以下、乾留時間は、例えば、8時間以上24時間以下、より好ましくは10時間以上20時間以下である。
得られたコークスは、コークス製造用原料炭のマセラル・グループにおけるイナーチニットに由来する炭素を含有しない。通常の石炭をコークス製造用原料炭に使用する限り、この原料炭には不可避的にイナーチニットが含まれるため、その原料炭を使用して製造されたコークスにはイナーチニットに由来する炭素が含まれてしまう。しかし、適宜前処理した無灰炭をコークス製造用原料炭として使用すれば、無灰炭には実質的にイナーチニットが含まれていないから、イナーチニットに由来する炭素を含むコークスを製造できるのである。なぜ、無灰炭に実質的にイナーチニットが含まれないかと言えば、イナーチニットが植物由来の微細組織を保有し、熱溶融しない成分として特徴づけられるのに対して、無灰炭は、石炭成分が一旦溶剤に分子として溶解し、それが析出して生成したものであるから、無灰炭には植物由来の微細組織は存在しえない、すなわちイナーチニットを含有しえないからである。同じことが前処理された無灰炭についても言える。したがって、JIS M8816に準拠した確認においては、無灰炭はイナーチニットを実質的に含まない
従来、通常の石炭をコークス製造用原料炭として使用し、この原料炭のイナーチニット量を適宜設定することがコークス強度を高めるのに必要だと考えられていたが、本発明者は、瀝青炭のコークス化現象を広く探求した結果、イナーチニット量に最適値があるのではなく、イナーチニットを実質的に含まない無灰炭を適宜前処理して使用すれば強度が著しく高いコークスを製造できる知見を得たのである。このような高い強度を実現できる理由は、必ずしも明確ではないが、次の通りであると推測している。すなわち、従来のコークス強度の理論では、イナーチニット由来のコークス(イナーチニット由来炭素)の強度が最も強く、一方、活性成分由来のコークス(活性成分由来炭素)の強度は比較的弱いとされ、さらにイナーチニット由来炭素と活性成分由来炭素の界面が欠陥になりやすく、この欠陥がコークスの強度を低下させる因子であると考えられていた。しかし、活性成分由来炭素だけでも十分なコークス強度が確保される。それは、イナーチニット由来炭素と活性成分由来炭素の二成分系の従来のコークスではなく、イナーチニットを実質的に含まない無灰炭をコークス製造原料炭として使用した活性成分由来炭素だけの一成分系コークスであれば、コークス強度の低下をもたらす界面欠陥が本質的に存在しないからと考えられる。
製造されたコークスの強度は、強度指数DI600 9.5が88.0以上のものが好適である。この強度は、前記の前処理工程での前処理条件を適宜設定して実現できる。その強度指数DI600 9.5の上限は、特に限定されるものではない。
上記本発明に係るコークスの製造方法で得られたコークスは、従来から知られている通り、Siなどの非鉄金属の冶金、鉄の冶金に使用することができ、製鉄用としても当然使用可能である。つまり、銑鉄の製造にも用いることができる。前記コークスは、強度に優れるので、高炉における銑鉄製造にも好適に使用される。そして、コークスの強度が高いことから、高炉内における優れた通気性を実現できる利点がある。さらに他の利点を挙げれば、無灰炭を原料として製造されたコークスであるから、冶金(非鉄金属の冶金を含む)において、金属を汚染しない利点もある。
なお、高炉における銑鉄の製造方法は、公知の方法を採用すればよく、例えば、高炉に鉄鉱石とコークスとをそれぞれ層状に交互に積層させて、高炉の下部より熱風、必要に応じて微粉炭を吹き込む方法を挙げることができる。
次に、本発明に係る炭素原料の製造方法について、実施例を挙げて具体的に説明する。なお、実施例1〜5と比較例1〜6は、本発明に係る炭素原料の製造方法に関する実施例および比較例である(比較例1〜6に関する記載内容であっても、本発明に係るコークス
の製造方法またはコークスに該当すれば、同コークスの製造方法またはコークスに該当する。)。
(実施例1〜5)
原料石炭(瀝青炭)5kgに対し、4倍量(20kg)の芳香族溶剤(1−メチルナフタレン(新日鉄化学社製))を混合してスラリーを調製した。このスラリーを1.2MPaの窒素で加圧して、内容積30リットルのオートクレーブ中370℃、1時間の条件で加熱処理(加熱抽出)した。このスラリーを同一温度、圧力を維持した重力沈降槽内で上澄み液と固形分濃縮液とに分離し、上澄み液から蒸留法で芳香族溶剤を分離・回収して、無灰炭を製造した。
次に、無灰炭100gを内容積0.5リットルのオートクレーブに入れ、1リットル/分の窒素流通下で、表1に示す処理条件(温度、時間)で、加熱処理を行った。そして、この加熱処理された無灰炭を炭素原料とした。そして、この炭素原料について、JIS
M 8812に定められた方法で揮発分、灰分濃度を測定した。その結果を表1に示す。
次に、炭素原料を0.149mm以下になるように(目開き1.149mmの篩を通過するように)粉砕し、粉砕した炭素原料を直径30mmの円筒形キャビティを有する金型に5gを充填し、0.5トン/cmの圧力でプレス成形し、厚さ7.1mmの成形体を製造した。この成形体を、窒素雰囲気中1℃/分の速度で加熱して、1200℃で炭素化し、炭化物を製造した。得られた成形体、炭化物について、その外観を目視観察し、評価した。また、成形体、炭化物の見掛け比重を測定した。さらに、炭化物の炭素収率[(W/W)×100、(W)は生成した炭素(炭化物の質量)、(W)は炭素原料の質量(加熱処理された無灰炭の質量)]を算出した。その結果を表1に示す。
(比較例1〜6)
比較例1については、実施例と同様の方法で無灰炭を製造し、無灰炭の加熱処理を行わずに炭素原料とした。比較例2〜6については、実施例と同様の方法で無灰炭を製造し、表1に示す実施例と異なる処理条件で加熱処理を行って、炭素原料とした。そして、この炭素原料について、JIS M 8812に定められた方法で揮発分、灰分濃度を測定した。その結果を表1に示す。次に、実施例と同様にして、成形、炭素化を行った。その成形体、炭化物について、実施例と同様にして、外観の評価、見掛け比重の測定、炭素収率の算出を行った。その結果を表1に示す。
Figure 2009144130
表1に示すように、実施例1〜5の炭素原料では、炭素原料の揮発分が特許請求の範囲内であるため、圧縮成形によって、ヒビ割れや欠けのない成形体が得られた(表1の外観「○」)。そして、この成形体は膨張することなく、炭素化することができ、ヒビや欠けのない、成形体の形状を保った、緻密な炭化物を得ることができた(表1の外観「○」)。したがって、実施例1〜5の炭素原料は、自己焼結性に優れていることが確認された。また、炭素原料の灰分濃度についても0.08質量%と極めて低い灰分であった。
比較例1〜4の炭素原料では、灰分濃度は実施例と同様に極めて低い灰分であった。また、圧縮成形によって、ヒビ割れや欠けのない成形体が得られた(表1の外観「○」)。しかしながら、炭素原料の揮発分が上限値を上回るため、成形体を炭素化すると、激しく発泡して膨張し、炭素化後は緻密でなく多孔質となり、成形体の形状を保って炭素化できなかった(表1の外観「×」)。したがって、比較例1〜4の炭素原料は、自己焼結性に劣っていることが確認された。
比較例5、6の炭素原料は、灰分濃度は実施例と同様に極めて低い灰分であった。しかしながら、炭素原料の揮発分が下限値を下回るため、圧縮成形によって、ヒビ割れが生じ、脆い成形体となった(表1の外観「×」)。そして、この成形体を炭素化すると、ヒビが進展するとともに、成形体の一部が崩れて粉化し、緻密な炭化物を得ることができなかった(表1の外観「×」)。したがって、比較例5、6の炭素原料は、自己焼結性に劣っていることが確認された。
次に本発明に係るコークスの製造方法、およびコークスについての実施例および比較例を示す。
上記実施例と同様にして製造した無灰炭を1mm以下に粉砕し、空気中、140℃の条件で前処理(前処理時間は、下表2参照)を行なったものの膨張性を評価した。また、前処理を行なわなかった無灰炭についても、膨張性を評価した。
膨張性の評価は、次の通り行なった。試料を粒度1mm以下に粉砕し、粉砕した試料3gを密度0.72〜0.78g/cm3となるように内径16mmの平底石英試験管に充
填した。この試験管の内径とほぼ同直径の円柱状重石(重石の質量:30g)を試料上に置いた後、不活性ガス雰囲気、昇温速度3℃/分、到達温度1000℃、1000℃到達後1時間の条件で試料を加熱し、次いで冷却した。そして、充填された試料の試験管軸方向長さを基準とし、次式により膨張率を算出した。
膨張率=(加熱、冷却後の長さ)/(加熱前の長さ)
前処理時間と膨張率の結果について次表2に示す。
Figure 2009144130
実施例で使用した瀝青炭または上記前処理後の膨張率が1.1の無灰炭をコークス製造用原料炭として使用し、以下の通りにコークスを製造した。幅378mm×長さ121mm×高さ114mmの大きさの缶容器に、コークス製造用原料炭を充填した。この缶容器4個をさらに鋼製のレトルト(大きさ:幅380mm×長さ430mm×高さ350mm)に並べて入れて、この缶容器を幅方向に加熱できる両面加熱式電気炉に前記レトルトを入れて、コークス製造用原料炭を乾留した。このときの乾留条件は、1000℃、10時間とし、レトルトを電気炉から取り出して約16時間かけて自然放冷した。
自然放冷後のレトルトから4個の缶容器を取り出し、幅方向の半分に相当する189mm部分のコークスを切り出した。両面加熱を行った場合、幅方向の真中に当たる場所は、炭芯と呼ばれ、加熱面から炭芯までの焼成されたコークスは加熱面に近い所からヘッド、ボディー、テールと呼ばれており、ヘッド、ボディー、テールの加熱時の昇温速度の差で強度に差が生じることが知られている。そのため、幅方向の半分に相当する189mm部分のコークスのヘッド、ボディー、テールの部分に相当する約60mmに分割したそれぞれの部位から、ほぼ直方体(一辺:約20mm±1mm)に切り出し、整粒されたコークスを得た。この整粒されたコークスを、蒸留水で洗浄して、整粒時(切り出し時に)に付着したコークスの微粉を取り除き、150℃±2℃の乾燥機で乾燥した。
上記洗浄、乾燥後のコークスを強度測定用サンプルとして、I型強度(コークス強度指数DI600 9.5)を測定した。I型強度試験に用いる装置には、SUS材で作られた円筒状の容器(長さ720mm、円の底面直径132mm)を用い、この容器に強度測定用サンプルを200g入れて、1分間に20回の回転速度で合計600回の回転運動による衝撃をサンプルに加えた。この円筒の回転は、円筒の長さ720mmの真中に当たる360mmのところに回転軸を設け、この回転軸を中心に円筒を回転させて、円筒の底面が直径720mmの円を描くように行った。規定の600回転の回転による衝撃を加えた後、この円筒状の容器からサンプルを取り出し、9.5mmの篩目の篩で分けて篩上の質量を測った。この際、篩に引っかかったものも篩上として質量を測定した。強度指数DI600 9.5は、以下のようにして算出した。
強度指数DI600 9.5=100×9.5mm篩上質量(単位:g)/200g
また、実施例のコークスの製造に使用した無灰炭と、比較例のコークスの製造に使用した瀝青炭について、JIS M8816に基づいてイナーチニットの含量を確認したとこ
ろ、実施例の無灰炭にはイナーチニットが含まれておらず、比較例の瀝青炭には33%含まれていた。
下表3に、コークス強度指数DI600 9.5の結果を示す。
Figure 2009144130
本発明に係る炭素原料の製造方法の工程を説明するフローチャートである。 重力沈降法を行うための固液分離装置を示す模式図である。
符号の説明
S1 スラリー加熱工程
S2 分離工程
S3 無灰炭取得工程
S4 無灰炭加熱工程

Claims (9)

  1. 石炭と芳香族溶剤を含むスラリーを加熱処理するスラリー加熱工程と、
    前記スラリー加熱工程で加熱処理されたスラリーを、石炭が溶解した液体成分と、灰分と不溶石炭からなる固体成分に分離する分離工程と、
    前記液体成分から芳香族溶剤を除去して、無灰炭を取得する無灰炭取得工程と、
    前記無灰炭取得工程で取得された無灰炭を加熱処理して炭素原料とする無灰炭加熱工程とを含み、
    前記無灰炭加熱工程で得られた炭素原料の揮発分が、JIS M 8812に定められた方法により測定した際に、35質量%未満、かつ、24質量%以上であることを特徴とする炭素原料の製造方法。
  2. 前記分離工程において、前記液体成分と前記固体成分との分離を重力沈降法で行なうことを特徴とする請求項1に記載の炭素原料の製造方法。
  3. 前記無灰炭取得工程において、前記液体成分からの前記芳香族溶剤の除去を蒸留法または蒸発法で行なうことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の炭素原料の製造方法。
  4. 石炭と芳香族溶剤を含むスラリーを加熱処理するスラリー加熱工程と、
    前記スラリー加熱工程で加熱処理されたスラリーを、石炭が溶解した液体成分と、灰分と不溶石炭からなる固体成分に分離する分離工程と、
    前記液体成分から芳香族溶剤を除去して、無灰炭を取得する無灰炭取得工程と、
    前記無灰炭取得工程で取得された無灰炭を乾留する乾留工程とを有することを特徴とするコークスの製造方法。
  5. 前記乾留工程の前に、前記無灰炭取得工程で得られた無灰炭に対してその膨張性を低下させるための前処理工程を有する請求項4に記載のコークスの製造方法。
  6. コークス製造用原料炭のマセラル・グループにおけるイナーチニットに由来する炭素を含有しないことを特徴とするコークス。
  7. 強度指数DI600 9.5が88.0以上である請求項6に記載のコークス。
  8. 冶金に使用される請求項6または7に記載のコークス。
  9. 請求項8に記載のコークスを使用する銑鉄の製造方法。
JP2008072004A 2007-11-22 2008-03-19 炭素材料の製造方法 Active JP5342794B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008072004A JP5342794B2 (ja) 2007-11-22 2008-03-19 炭素材料の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007303526 2007-11-22
JP2007303526 2007-11-22
JP2008072004A JP5342794B2 (ja) 2007-11-22 2008-03-19 炭素材料の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009144130A true JP2009144130A (ja) 2009-07-02
JP5342794B2 JP5342794B2 (ja) 2013-11-13

Family

ID=40915111

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008072004A Active JP5342794B2 (ja) 2007-11-22 2008-03-19 炭素材料の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5342794B2 (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012118151A1 (ja) * 2011-03-03 2012-09-07 株式会社神戸製鋼所 炭素材料の製造方法
WO2014007174A1 (ja) 2012-07-05 2014-01-09 株式会社神戸製鋼所 還元物の製造方法
JP2014152307A (ja) * 2013-02-13 2014-08-25 Kobe Steel Ltd 無灰炭の製造方法
WO2015083594A1 (ja) * 2013-12-04 2015-06-11 株式会社神戸製鋼所 コークスの製造方法、およびコークス
KR20150127707A (ko) * 2013-04-16 2015-11-17 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 무회탄의 제조 방법
WO2016031658A1 (ja) * 2014-08-28 2016-03-03 株式会社神戸製鋼所 炭素材料の製造方法及び炭素材料
CN105531225A (zh) * 2013-09-11 2016-04-27 株式会社神户制钢所 碳材料的制造方法和碳材料
JP2016108195A (ja) * 2014-12-08 2016-06-20 株式会社神戸製鋼所 炭素材料の製造方法及び炭素材料
JP2016179923A (ja) * 2015-03-24 2016-10-13 株式会社神戸製鋼所 炭素材料の製造方法及び炭素材料
KR20160145805A (ko) * 2014-05-28 2016-12-20 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 고로용 코크스의 제조 방법 및 고로용 코크스
JP2020007472A (ja) * 2018-07-10 2020-01-16 株式会社神戸製鋼所 コークスの製造方法
US11133482B2 (en) 2014-09-30 2021-09-28 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light-emitting element, display device, electronic device, and lighting device

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51107301A (en) * 1975-03-19 1976-09-22 Nippon Steel Corp Kookusuyosekitanno nenketsuseihotenzai oyobi sonoseizohoho
JPS51135902A (en) * 1975-05-21 1976-11-25 Mitsui Cokes Kogyo Kk Process for producing coke
JPS5218489A (en) * 1975-08-04 1977-02-12 Mitsui Mining Co Ltd Process for production of carbon material
JP2006070182A (ja) * 2004-09-02 2006-03-16 Kobe Steel Ltd コークス原料石炭の製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51107301A (en) * 1975-03-19 1976-09-22 Nippon Steel Corp Kookusuyosekitanno nenketsuseihotenzai oyobi sonoseizohoho
JPS51135902A (en) * 1975-05-21 1976-11-25 Mitsui Cokes Kogyo Kk Process for producing coke
JPS5218489A (en) * 1975-08-04 1977-02-12 Mitsui Mining Co Ltd Process for production of carbon material
JP2006070182A (ja) * 2004-09-02 2006-03-16 Kobe Steel Ltd コークス原料石炭の製造方法

Cited By (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012184125A (ja) * 2011-03-03 2012-09-27 Kobe Steel Ltd 炭素材料の製造方法
WO2012118151A1 (ja) * 2011-03-03 2012-09-07 株式会社神戸製鋼所 炭素材料の製造方法
WO2014007174A1 (ja) 2012-07-05 2014-01-09 株式会社神戸製鋼所 還元物の製造方法
JP2014152307A (ja) * 2013-02-13 2014-08-25 Kobe Steel Ltd 無灰炭の製造方法
KR20150127707A (ko) * 2013-04-16 2015-11-17 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 무회탄의 제조 방법
KR101702258B1 (ko) 2013-04-16 2017-02-03 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 무회탄의 제조 방법
CN105531225A (zh) * 2013-09-11 2016-04-27 株式会社神户制钢所 碳材料的制造方法和碳材料
US9751764B2 (en) 2013-09-11 2017-09-05 Kobe Steel, Ltd Carbon material production method and carbon material
RU2628606C1 (ru) * 2013-09-11 2017-08-21 Кабусики Кайся Кобе Сейко Се (Кобе Стил, Лтд.) Способ производства углеродного материала и углеродный материал
JP2015108065A (ja) * 2013-12-04 2015-06-11 株式会社神戸製鋼所 コークスの製造方法、およびコークス
WO2015083594A1 (ja) * 2013-12-04 2015-06-11 株式会社神戸製鋼所 コークスの製造方法、およびコークス
CN105765034A (zh) * 2013-12-04 2016-07-13 株式会社神户制钢所 焦炭的制造方法和焦炭
RU2633584C1 (ru) * 2013-12-04 2017-10-13 Кабусики Кайся Кобе Сейко Се (Кобе Стил, Лтд.) Способ получения кокса и кокс
KR20160145805A (ko) * 2014-05-28 2016-12-20 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 고로용 코크스의 제조 방법 및 고로용 코크스
KR101864524B1 (ko) * 2014-05-28 2018-06-04 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 고로용 코크스의 제조 방법 및 고로용 코크스
JP2016050125A (ja) * 2014-08-28 2016-04-11 株式会社神戸製鋼所 炭素材料の製造方法及び炭素材料
WO2016031658A1 (ja) * 2014-08-28 2016-03-03 株式会社神戸製鋼所 炭素材料の製造方法及び炭素材料
US11133482B2 (en) 2014-09-30 2021-09-28 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light-emitting element, display device, electronic device, and lighting device
US11557742B2 (en) 2014-09-30 2023-01-17 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light-emitting element and display device including compound having function of emitting TADF at room temperature
JP2016108195A (ja) * 2014-12-08 2016-06-20 株式会社神戸製鋼所 炭素材料の製造方法及び炭素材料
JP2016179923A (ja) * 2015-03-24 2016-10-13 株式会社神戸製鋼所 炭素材料の製造方法及び炭素材料
JP2020007472A (ja) * 2018-07-10 2020-01-16 株式会社神戸製鋼所 コークスの製造方法
JP7134755B2 (ja) 2018-07-10 2022-09-12 株式会社神戸製鋼所 コークスの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5342794B2 (ja) 2013-11-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5342794B2 (ja) 炭素材料の製造方法
JP5280072B2 (ja) コークスの製造方法
JP4061351B1 (ja) 無灰炭の製造方法
KR101129061B1 (ko) 코크스의 제조 방법 및 선철의 제조 방법
KR101365365B1 (ko) 탄소 재료의 제조 방법
JP5314299B2 (ja) 無灰炭の製造方法
JP5241105B2 (ja) コークスの製造方法、及び銑鉄の製造方法
WO2012118151A1 (ja) 炭素材料の製造方法
KR101029452B1 (ko) 코크스 제조용 원료탄의 제조 방법, 코크스의 제조 방법 및선철의 제조 방법
JP6607366B2 (ja) 非・微粘結炭からの高強度・高反応性コークス製造方法
JP6273166B2 (ja) 炭素材料の製造方法
JP5530292B2 (ja) 製鉄用コークスの製造方法
JP5128351B2 (ja) 炭素材料の製造方法
JP5390977B2 (ja) 鉄鉱石含有コークス、及び該鉄鉱石含有コークスの製造方法
JP6014012B2 (ja) コークスの製造方法、およびコークス
JP5559628B2 (ja) 製鉄用コークスの製造方法
JP5449685B2 (ja) 高反応性コークスの製造方法
JP7134755B2 (ja) コークスの製造方法
JP5945257B2 (ja) 炭素材料の製造方法
JP2014043583A (ja) コークス製造用原料炭の製造方法、コークスの製造方法、および銑鉄の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110204

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130514

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130712

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130806

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130812

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5342794

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150