JP2009144098A - 農業機械用潤滑油組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】トラクタ等の変速機の湿式クラッチ部における動摩擦係数及び静摩擦係数が高く、しかも湿式クラッチ部の動摩擦係数及び静摩擦係数を長期間に亘り安定に維持することができ、またギヤ部の摩耗防止性・極圧性に優れるとともに冬季の始動性も優れ、さらには抗乳化性にも優れる、新規の農業機械用潤滑油組成物を提供する。
【解決手段】下記式(1)で表される炭素数8以上の第1級アルキル基(R、R、R及びR)を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛と、塩基性カルシウムスルホネート及び塩基性カルシウムフェネートから選ばれる1種類以上の金属型清浄剤と、平均分子量800〜2600のポリアルケニル基を有するコハク酸イミド及びそのホウ素誘導体から選ばれる1種類以上とをそれぞれ所定量含有し、かつ、0℃における動粘度が250mm/s以下であることを特徴とする農業機械用潤滑油組成物。
Figure 2009144098

【選択図】なし

Description

本発明は、農業機械用潤滑油組成物に関する。詳しくは、変速機に湿式クラッチ機構を有するトラクタ等の農業機械において、長期にわたり湿式クラッチの良好な摩擦特性を維持することができ、更に良好な摩耗防止性と低温始動性に優れ、抗乳化性にも優れる農業機械用潤滑油組成物に関する。
農業機械は、整地用作業機としてのトラクタ、育成管理用作業機としての田植え機、収穫用作業機としてのバインダー、コンバインなどがある。これらの中で最も幅広く用いられているのがトラクタである。トラクタには油圧ポンプ部、変速装置部、PTOクラッチ部、差動歯車装置部、湿式ブレーキ部など多くの潤滑箇所があり、これらを1つの農業機械用潤滑油で潤滑しているタイプが多い。このため農業機械用潤滑油には摩擦特性、耐摩耗性、酸化安定性、さび止め性、有機材料適合性など多機能の役割が要求される。これらの性能を確保し、さらに高めるために、現在のところ、選定された基油に種々の添加剤を配合して農業機械用潤滑油組成物として供給している(例えば特許文献1、2参照)。
トラクタ等の農業機械の変速装置にはしばしば焼結金属製の摩擦材を使用した湿式クラッチが装着されており、良好な摩擦特性、すなわち適切な静摩擦係数と動摩擦係数を確保するために、農業機械用の専用潤滑油が使用されている。焼結金属製の摩擦材は、自動車の自動変速装置で使用されているペーパー製の摩擦材に比べ、耐負荷性能が高いことや熱伝導性に優れている等の理由から、農業機械の湿式クラッチ用材料として幅広く使用されている。しかし、焼結金属製の摩擦材は、上記のような優れた特徴を有している反面、長時間に亘る使用で劣化し、動摩擦係数が低下して湿式クラッチの滑りを生じる場合がある。また、摩擦材の劣化により静摩擦係数が上昇し、変速ショックの増大が生じる場合がある。変速装置の電子制御化が進んだ現在では、このような摩擦特性の変化により、緻密な制御がしづらくなる場合がある。そのため、初期の動摩擦係数と静摩擦係数、すなわち摩擦特性を長期間維持することが重視されるようになってきている。
また、農業機械は冬季の寒冷地においても使用されているが、農業機械用潤滑油は一般に低温粘度が冬季の寒冷地で使用するには十分に低くない。そのため、冬季の寒冷地で使用する場合には、粘性抵抗の増大からくる油圧不良が生じやすいため、暖機運転が必要となり、エンジンの始動後直ちに農作業に入れない場合が多い。この対策としては、潤滑油の粘度を下げることで低温下の粘性抵抗を軽減することが考えられるが、この場合、高温側の粘度も低下するため、負荷の大きいギヤ部の損傷が懸念される。そのため、低粘度化に際しては、十分な摩耗防止剤や極圧剤の配合が必須となる。
特開昭59−25890号公報 特開昭60−173097号公報
上記のような焼結金属製の摩擦材における動摩擦係数及び静摩擦係数の低下に関し、その主な原因としては、潤滑油に配合された摩耗防止剤や極圧剤が長期間にわたる使用により焼結金属表面を損傷させることにあると考えられる。これを回避するためには、焼結金属との反応性が弱い摩耗防止剤や極圧剤を使用することも考えられるが、その場合には各ギヤ部の摩耗防止性・極圧性の不足からくるスコーリングなどのギヤ損傷が懸念される。また、前記したように低温下での始動性を向上させるために低粘度化する場合には、摩耗防止剤や極圧剤を十分に配合することが必須とならざるを得ない面もある。
このように、焼結金属製の摩擦材において、初期の動摩擦係数と静摩擦係数の長期にわたる維持、摩耗防止性・極圧性の向上、冬季の始動性向上の各性能は、同時に向上させづらい面があった。
また、これらの性能に加え、農業機械は水田での使用や機械の洗浄等によりオイルタンクに水が混入し易く、その際エマルジョンを生成すると、フィルター目詰まりを生じる場合があるため、さらに抗乳化性に優れていることも望まれる。
このような状況に鑑み、本発明は、トラクタ等の変速機の湿式クラッチ部における動摩擦係数及び静摩擦係数が高く、しかも湿式クラッチ部の動摩擦係数及び静摩擦係数を長期間に亘り安定に維持することができ、またギヤ部の摩耗防止性・極圧性に優れるとともに冬季の始動性も優れ、さらには抗乳化性にも優れる、新規の農業機械用潤滑油組成物を提供することを目的とする。
<1> 農業機械用潤滑油組成物であって、
潤滑油基油と、
下記式(1)で表される炭素数8以上の第1級アルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛を、該潤滑油組成物の全量に対する亜鉛量換算で0.07〜0.15質量%と、
塩基性カルシウムスルホネート及び塩基性カルシウムフェネートから選ばれる1種類以上の金属型清浄剤を、該潤滑油組成物の全量に対するカルシウム量換算で0.1〜0.7質量%と、
平均分子量800〜2600のポリアルケニル基を有するコハク酸イミド及びそのホウ素誘導体から選ばれる1種類以上を、該潤滑油組成物の全量に対する窒素濃度換算で0.005〜0.06質量%と、を含有し、
かつ、該潤滑油組成物の0℃における動粘度が250mm/s以下であることを特徴とする農業機械用潤滑油組成物。
Figure 2009144098
式(1)中、R、R、R及びRはそれぞれ炭素数が8以上の第1級アルキル基を示し、全て同じ構造であっても互いに異なる構造であってもよい。
本発明によれば、トラクタ等の変速機の湿式クラッチ部における動摩擦係数及び静摩擦係数が高く、しかも湿式クラッチ部の動摩擦係数及び静摩擦係数を長期間に亘り安定に維持することができ、またギヤ部の摩耗防止性・極圧性に優れるとともに冬季の始動性も優れ、さらには抗乳化性にも優れる、新規の農業機械用潤滑油組成物が提供される。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、潤滑油基油に、特定のジアルキルジチオリン酸亜鉛、特定の塩基性カルシウムスルホネート及び塩基性カルシウムフェネートから選ばれる1種以上の金属型清浄剤と、更に特定のイミド化合物を適量配合することにより、初期の高い動摩擦係数と静摩擦係数、及び必要な摩耗防止性・極圧性を確保し、かつ動摩擦係数及び静摩擦係数を長期間維持することができることを見出し、さらには、抗乳化性も良好であることも見出した。本発明はかかる知見に基づいて完成したものである。
‐基油‐
本発明の農業機械用潤滑油組成物(以下、潤滑油組成物、あるいは単に組成物という場合がある。)における潤滑油基油に特に制限はなく、農業機械用潤滑油として使用しうるものであれば鉱油、合成油を問わず使用することができる。
鉱油系潤滑油基油としては、様々な製造法により得られたものが使用できるが、例えば、水素化精製油、触媒異性化油などに溶剤脱蝋または水素化脱蝋などの処理を施した、高度に精製されたパラフィン系鉱油等が好ましく使用される。また、上記以外にも様々な製造法により得られた鉱物系基油が使用でき、例えば、潤滑油原料をフェノール、フルフラールなどの芳香族抽出溶剤を用いた溶剤精製により得られるラフィネート、シリカ−アルミナを担体とするコバルト、モリブデンなどの水素化処理触媒を用いた水素化処理により得られる水素化処理油などが挙げられる。特に、水素化分解工程や異性化工程によって得られる高粘度指数鉱油が好適なものとして挙げることができる。
合成油系基油としては、例えば、メタン等のガスを原料としてフィッシャー・トロプシュ反応により合成される基油、ポリ−α−オレフィンオリゴマー、ポリブテン、アルキルベンゼン、ポリオールエステル、ポリグリコールエステル、ポリエチレンプロピレン類、ヒンダードエステル類、二塩基酸エステルなどを挙げることができる。なお少量であれば、リン酸エステル、シリコーン油も使用できる。
潤滑油基油は、上記のような2種類以上の鉱油系潤滑油基油の混合物あるいは合成系基油の混合物であっても差し支えなく、鉱油系潤滑油基油と合成系潤滑油基油との混合物であっても差し支えない。そして、上記混合物における2種類以上の基油の混合比は、任意に選ぶことができる。但し、100℃における動粘度が低すぎると、特に夏場において油圧タンクからの蒸発が生じ易くなり、環境保全の観点から好ましくない。また油膜強度が低下してギヤ部を損傷する可能性が高くなるので好ましくない。一方、100℃における動粘度が高すぎると、製品粘度が高くなり過ぎる。そのため冬季始動時に粘性抵抗による動力損失が増大するので好ましくない。これらの観点から、一般的には100℃における動粘度が2.0mm/sから7.0mm/sの範囲が好ましい。ただし、動粘度が上記範囲以外の基油を含んでも粘度の影響が少ない装置であれば当然ながら制限なく使用することができる。また基油の粘度指数にも制限はないが、通常90以上程度が好ましい。
本発明の農業機械用潤滑油組成物は、上記のような潤滑油基油に、
(A)下記一般式(1)で表される炭素数8以上の第1級アルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛を、該潤滑油組成物の全量に対する亜鉛量換算で0.07〜0.15質量%と、
(B)塩基性カルシウムスルホネート及び塩基性カルシウムフェネートから選ばれる1種類以上の金属型清浄剤を、該潤滑油組成物の全量に対するカルシウム量換算で0.1〜0.7質量%と、
(C)平均分子量800〜2600のポリアルケニル基を有するコハク酸イミド及びそのホウ素誘導体から選ばれる1種類以上を、該潤滑油組成物の全量に対する窒素濃度換算で0.005〜0.06質量%と、を含有し、
かつ、該潤滑油組成物の0℃における動粘度が250mm/s以下であることを特徴とする。
‐(A)成分:炭素数8以上の第1級アルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛‐
本発明の潤滑油組成物に含まれる上記(A)成分としては、下記一般式(1)で表され、炭素数8以上の第1級アルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛(以下、ZnDTPと略す場合がある。)が挙げられる。
Figure 2009144098
式(1)中、R、R、R及びRはそれぞれ炭素数8以上の第1級アルキル基を示す。これら第1級アルキル基の炭素数は、8以上であれば特に制限はないが、特に動摩擦係数の耐久性を向上させる観点から、好ましくは8〜24、より好ましくは8〜16、特に好ましくは8〜12である。また、R、R、R及びRは、全て炭素数が8以上の第1級アルキル基であれば、同一の炭素数である必要はなく、異なる炭素数のアルキル基の組み合わせであってもよい。
歯車部の耐摩耗性・極圧性を確保しつつ、焼結製摩擦材を組み込んだ湿式クラッチ部の動摩擦係数および静摩擦係数を長期に亘り維持するためには、上記式(1)で表されるZnDTPを、潤滑油組成物全量に対し、亜鉛量換算で0.07〜0.15質量%配合する必要があり、更には0.08〜0.13質量%配合することが好ましい。上記ZnDTP由来の亜鉛量が0.07質量%より少ないと耐摩耗性に劣り、0.15質量%を超えると動摩擦係数および静摩擦係数の耐久性に劣ってしまう。
また、配合するZnDTPは、第1級アルキル基として炭素数が8のアルキル基のみを有するZnDTP(すなわち式(1)のR、R、R及びRが全て炭素数8の第1級アルキル基であるZnDTP)を50〜90質量%の範囲で配合することが好ましく、更には60〜80質量%の範囲がより好ましい。R、R、R及びRの全てが炭素数8の第1級アルキル基であるZnDTPの配合割合を90質量%以下とすることで動摩擦係数の耐久性をさらに向上させることができる。また、R、R、R及びRの全てが炭素数8の第1級アルキル基であるZnDTPの割合を50質量%以上とすることで耐摩耗性・極圧性をさらに向上させることができる。
なお、炭素数が8より小さい第1級のアルキル基を有するZnDTPや、第2級のアルキル基を有するZnDTPは動摩擦係数および静摩擦係数の耐久性に劣ってしまうが、本発明の効果を妨げない範囲であれば、炭素数8未満のアルキル基を有するZnDTPやアルキル基が第2級のZnDTPを少量配合しても構わない。
‐(B)成分:塩基性カルシウムスルホネート及び塩基性カルシウムフェネート‐
本発明の潤滑油組成物に含まれる上記(B)成分は、塩基性カルシウムスルホネート及び塩基性フェネートから選ばれる1種以上の金属型清浄剤である。このような塩基性カルシウムスルホネート及び塩基性カルシウムフェネートとしては、好ましくは、下記一般式(2)、(3)及び(4)で表されるものを、カルシウムの炭酸塩又はホウ酸塩を炭酸ガス存在下で反応させる事により過塩基化したものが挙げられる。
Figure 2009144098
上記式中、R〜Rは、水素原子又は炭素数1〜30のアルキル基を示し、好ましくは6〜18のアルキル基であり、それらが複数存在する場合は、それぞれ同一であっても、異なってもよい。nは、1〜4の整数であり、Sxのxは、1又は2であり、好ましくは1である。(B)成分の塩基性カルシウムスルホネートと塩基性カルシウムフェネートは、単独で用いてもよいし、必要に応じて2種以上を混合して用いてもよい。また、塩基性カルシウムスルホネートと塩基性カルシウムフェネートを併用しても良い。
本発明の潤滑油組成物には、(B)成分の塩基性カルシウムスルホネート及び塩基性カルシウムフェネートから選ばれる少なくとも1種の金属型清浄剤が、潤滑油組成物の全量に対するカルシウム量換算で0.1〜0.7質量%、特に好ましくは0.25〜0.6質量%となる割合で含まれる。カルシウムが0.1質量%未満であると、湿式クラッチ部の動摩擦係数が低くなるため好ましくない。一方、カルシウム換算での(B)成分の配合量が0.7質量%を超えると、酸化安定性の悪化や、湿式ブレーキ制動時に異常振動を起こすなどの懸念が生じ、また、配合量に見合う効果が得られないばかりか、コストアップとなる。
上記の塩基性カルシウムスルホネートと塩基性カルシウムフェネートとしては、JIS K2501の過塩素酸法によって測定される塩基価が好ましくは50mgKOH/g以上、より好ましくは50〜500mgKOH/gであるものを用いることができる。
なお、本発明の効果を損ねない範囲であれば、カルシウム以外のアルカリ金属やアルカリ土類金属、例えばマグネシウム、バリウム、ナトリウムなどのスルホネートやフェネートも少量であれば混合使用しても差し支えない。アルカリ金属やアルカリ土類金属のサリシレートも同様である。
‐(C)成分:平均分子量800〜2600のポリアルケニル基を有するコハク酸イミド及びそのホウ素誘導体‐
本発明の潤滑油組成物に含まれる上記(C)成分として、平均分子量800〜2600のポリアルケニル基を有するコハク酸イミドとしては、好ましくは下記一般式(5)で表されるもの、また、そのホウ素誘導体としては、これをホウ酸又はホウ酸誘導体で酸処理したものがそれぞれ挙げられる。ポリアルケニル基の分子量は800〜2600であるが、好ましくは平均分子量1200〜2600、より好ましくは1250〜2600 、さらに好ましくは1300〜2600である。
Figure 2009144098
上記式(5)中、R及びR10は、ポリアルケニル基を示し、qは0〜4の整数であり、好ましくは2〜4の整数であり、特に好ましくは3〜4の整数である。
(C)成分として、上記コハク酸イミドとそのホウ素誘導体は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の潤滑油組成物は、(C)成分として、平均分子量800〜2600のポリアルケニル基を有するコハク酸イミド及びそのホウ素誘導体から選ばれる少なくとも1種類以上を、潤滑油組成物の全量に対し、窒素濃度換算で0.005〜0.06質量%含有し、特に好ましくは0.01〜0.04質量%の割合で含有する。(C)成分の配合量を上記範囲とすることによって、焼結製摩擦材の動摩擦係数及び静摩擦係数の変化を共に長期に亘って抑制することができる。(C)成分の配合量が、窒素濃度換算で0.005質量%未満ではその効果が得られず、0.06質量%を超えると、雨季などにおける農作業で油圧タンクに水が混入したときにエマルジョンを生成し易くなり、その結果、フィルター目詰まりを生じる場合がある。また、過剰に添加すると摩耗防止性能・極圧性能が悪化する。
‐動粘度‐
本発明の潤滑油組成物は、上記(A)、(B)、及び(C)成分を所定量含有し、さらに、0℃における動粘度が250mm/s以下、好ましくは230mm/s、より好ましくは210mm/s以下となるようにする。0℃における動粘度を250mm/s以下とすることで、油圧不良を抑制することができる。0℃における動粘度の下限は特にないが、高温下での適度な粘度を確保し、負荷の大きいギヤ部の損傷やリークの増加を防止するという観点から、0℃における動粘度を80mm/s以上とすることが好ましい。また、低高温時の安定性や始動性を考慮すると100℃における動粘度が5〜15mm/sであり、流動点が−20℃以下であることが好ましい。
なお、潤滑油組成物の動粘度は基油等により調整することができる。上記(A)、(B)、及び(C)成分を含む潤滑油組成物の0℃における動粘度を、本発明の範囲となる250mm/s以下とするためには、例えば、100℃の動粘度が2.0mm/s〜7.0mm/s、粘度指数が90〜150である基油を用い、さらに重量平均分子量が2万〜20万のポリアルキルメタクリレート系粘度指数向上剤を0.5〜20質量%添加することにより調整することが望ましい。
‐その他の添加剤(任意成分)‐
更に本発明の潤滑油組成物は、上記(A)、(B)、及び(C)成分の他に、必要に応じて、公知の添加剤、例えば、油性剤、ZnDTP以外の摩耗防止剤、極圧剤、さび止め剤、摩擦調整剤、酸化防止剤、金属不活性化剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、消泡剤、着色剤、トラクター作動油用パッケージ添加剤、あるいはこれらのうち少なくとも1種を含有する各種潤滑油用パッケージ添加剤などを添加することができる。
油性剤としては、オレイン酸、ステアリン酸、高級アルコール、アミン、エステル、硫化油脂、酸性リン酸エステル、酸性亜リン酸エステルなどが挙げられる。摩耗防止剤としては、硫黄化合物、リン酸エステル、亜リン酸エステル、酸性リン酸エステルやそのアミン塩などが挙げられる。極圧剤としては、炭化水素硫化物、硫化油脂、リン酸エステル、亜リン酸エステル、塩素化パラフィン、塩素化ジフェニルなどが挙げられる。さび止め剤としては、カルボン酸やそのアミン塩、エステル、スルホン酸塩、ホウ素化合物などが挙げられる。摩擦調整剤としては、有機モリブテン化合物、多価アルコール部分エステル系、アミン系、アミド系、エーテル系、硫化エステル、リン酸エステル、酸性リン酸エステルやそのアミン塩、ジオール類などが挙げられる。
酸化防止剤としては、アミン系、フェノール系、硫黄系の酸化防止剤などが挙げられる。金属不活性化剤としては、ベンゾトリアゾール、チアジアゾール、アルケニルコハク酸エステルなどが挙げられる。粘度指数向上剤としては、ポリアルキルメタクリレート系、ポリイソブチレン系、エチレン−プロピレン共重合体系、スチレン−イソプレン共重合体系、スチレン−ブタジエン水添共重合体系、ポリイソブチレン系などが挙げられる。流動点降下剤としては、ポリアルキルメタクリレート系、塩素化パラフィン−ナフタレン縮合物、アルキル化ポリスチレンなどが挙げられる。消泡剤としては、ジメチルポリシロキサンなどのシリコーン化合物、フルオロシリコン化合物、エステル系などが挙げられる。
本発明の潤滑油組成物の調製方法は、基油、上記必須成分(A)、(B)、及び(C)、並びに必要に応じて各種添加剤を適宜混合すればよい。これらの各成分の混合順序は特に制限されるものではなく、基油に必須成分を順次混合してもよく、必須成分を予め混合してもよい。さらに、各種添加剤(任意成分)についても、予め基油に添加してもよいし、必須成分に添加してもよい。
以上のような本発明に係わる潤滑油組成物は、焼結摩擦材の動摩擦係数が高く、かつ長期間使用しても動摩擦係数及び静摩擦係数の低下が少なく良好で、しかも始動性、摩耗防止性・極圧性及び抗乳化性にも優れているため、トラクタなどの農業機械の潤滑油として極めて有用である。また、本発明に係わる潤滑油組成物は、農業機械以外の用途、例えば、焼結製摩擦材が組み込まれた湿式クラッチが装着されている一般産業機械や建設機械等にも使用できる。また、焼結製摩擦材以外の湿式クラッチ、例えば、自動車用変速機で広く使用されているペーパー摩擦材を使用した農業機械や各種車両の変速機油としても使用できる。
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。なお、本発明はこれらの例によって何ら制限されるものではない。
実施例および比較例では、基油と各成分を配合して潤滑油組成物を調整し、それぞれの性能を評価した。各実施例及び各比較例において組成物の調製に用いた基油、添加剤成分は次の通りである。
〔1〕基油
・基油A:100℃の動粘度が5.7mm/sで、粘度指数が108の高度精製鉱油系潤滑油基油
・基油B:100℃の動粘度が3.03mm/secで粘度指数108の高度精製鉱油系潤滑油基油
〔2〕ジアルキルジチオリン酸亜鉛(ZnDTP):式(1)の構造のもの
・ZnDTP(a):アルキル基(R、R、R、R)が第1級かつ炭素数8で、Zn濃度が8.9質量%であるジアルキルジチオリン酸亜鉛
・ZnDTP(b):アルキル基(R、R、R、R)が第1級かつ炭素数10で、Zn濃度が7.5質量%であるジアルキルジチオリン酸亜鉛
・ZnDTP(c):アルキル基(R、R、R、R)が第1級かつ炭素数12で、Zn濃度が6.5質量%であるジアルキルジチオリン酸亜鉛
・ZnDTP(d):アルキル基が第1級かつ炭素数が4と5で、Zn濃度が9.2質量%であるジアルキルジチオリン酸亜鉛
・ZnDTP(e):アルキル基が第2級かつ炭素数が3と6で、Zn濃度が8.7質量%であるジアルキルジチオリン酸亜鉛
〔3〕金属型清浄剤
・塩基性Caスルホネート:式(3)の構造のもの
過塩素酸法塩基価が330mgKOH/gで、Ca濃度が12.4質量%のアルキルスルホン酸カルシウム塩
・塩基性Caフェネート:式(4)の構造のもの
過塩素酸法塩基価が255mgKOH/gで、Ca濃度が8.7質量%のカルシウムフェネート
〔4〕コハク酸イミド
・コハク酸イミド(a):平均分子量1300のポリブテニル基を有しN濃度が1.75質量%であるビスタイプのコハク酸イミド
・コハク酸イミド(b):平均分子量1300のポリブテニル基を有しN濃度が1.43質量%であるビスタイプのホウ素含有コハク酸イミド
・コハク酸イミド(c):平均分子量2100のポリブテニル基を有しN濃度が0.94質量%であるビスタイプのコハク酸イミド
〔5〕粘度指数向上剤
・重量平均分子量が14万のポリアルキルメタクリレート系
〔6〕摩擦調整剤
・アミド系摩擦調整剤
〔7〕その他
・酸化防止剤、消泡剤、着色剤等
‐評価方法‐
(1)摩擦係数及び摩擦係数の耐久試験
社団法人 自動車技術会の自動車規格JASO M348「自動変速機油摩擦特性試験方法」で定めたSAE No.2試験装置を用いて、表1に示す条件で試験を行い、焼結摩擦材の摩擦係数とその耐久性を調べた。
ここで動摩擦係数とは、フリクションディスクを3200rpmで一定回転させたのち、動摩擦試験用電動機の駆動電源を切り、同時に押し荷重を加えて、慣性円盤をフリクションディスクとスチールプレートで発生する摩擦トルクで制動させるとき、制動開始後、回転数が1200rpmに達したときの摩擦トルクTdから式(6)で算出される動摩擦係数値(μd)である。
また、静摩擦係数とは、フリクションディスクをスチールプレートに押付け、0.7rpmで引きずり開始後のピークトルクTsから式(6)で算出される静摩擦係数値(μs)である。
Figure 2009144098
μ :摩擦係数
T :摩擦トルク(Nm)
n :フリクションディスク枚数(=3)
re:平均摩擦有効半径(=58.6mm)
P :押し付け荷重(=0.817MPa)
A :摩擦面積(=6297mm
下記表1の条件で5000サイクルの試験を行い、途中500サイクル時点のμd値と、式(7)から算出したμs、μd変化率を求めた。500サイクル時点のμd値が低いと湿式クラッチが滑りやすく、μs変化率とμd変化率が大きいと摩擦係数の耐久性に劣る。
Figure 2009144098
Figure 2009144098
(2)摩耗防止性試験・極圧性試験
ASTM D2783−03「Standard test method for measurement of extreme-pressure properties of lubricating fluids(Four-ball method)」に定める最大非焼き付き荷重(LNL;Last Nonseizure Load)を求めた。最大非焼き付き荷重(LNL)が大きいほど摩耗防止性・極圧性に優れている。
(3)水混合試験
SAE Paper972788記載のフィルタビリティー評価で示される水混合法を実施し、168時間後の乳化層の量を評価した。乳化層が少ないほどフィルタビリティーに優れている。
<判定基準>
上記(1)〜(3)の各試験における合格判定基準は、以下の通りである。
μd値 :0.08以上
μs、μd変化率:20%以内
乳化層 :2ml以下
LNL :100以上
<実施例及び比較例>
前記の各成分を表2及び表3に示す割合(質量%)で配合し、農業機械用潤滑油組成物を調製した。表中、バランスとは、基油量は各添加剤の配合量を除いた量、という意味であり、2種類の基油A、Bを配合して全体量を100%にし、100℃動粘度が8.0〜8.8mm/s、−40℃の低温粘度(石油学会試験法JPI 5S−26−99)が10000〜20000mPa・s内となるように製造した。
このように製造した組成物について各種性能を評価し、その結果を表2及び表3に示す。
Figure 2009144098
Figure 2009144098
表2及び表3に示される結果から、実施例1〜5は、いずれも初期の動摩擦係数が良好で、動摩擦係数及び静摩擦係数の変化率が少なく、摩耗防止性・極圧性と抗乳化性にも優れている。
一方、(C)成分のコハク酸イミドを含有しない比較例1の潤滑油は静摩擦係数の耐久性が劣り、(C)成分の配合量が多すぎる比較例2の潤滑油は抗乳化性が劣り、耐摩耗性も劣る。(B)成分の金属型清浄剤を含有しない比較例3の潤滑油は、初期の動摩擦係数が低すぎ、摩耗防止性・極圧性も劣る。(A)成分のZnDTPの配合量が多すぎる比較例4や炭素数8未満のアルキル基を有するZnDTPしか配合しない比較例5や比較例6の潤滑油は、動摩擦係数の耐久性に劣り、静摩擦係数の耐久性もやや劣る傾向にある。

Claims (1)

  1. 農業機械用潤滑油組成物であって、
    潤滑油基油と、
    下記式(1)で表される炭素数8以上の第1級アルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛を、該潤滑油組成物の全量に対する亜鉛量換算で0.07〜0.15質量%と、
    塩基性カルシウムスルホネート及び塩基性カルシウムフェネートから選ばれる1種類以上の金属型清浄剤を、該潤滑油組成物の全量に対するカルシウム量換算で0.1〜0.7質量%と、
    平均分子量800〜2600のポリアルケニル基を有するコハク酸イミド及びそのホウ素誘導体から選ばれる1種類以上を、該潤滑油組成物の全量に対する窒素濃度換算で0.005〜0.06質量%と、を含有し、
    かつ、該潤滑油組成物の0℃における動粘度が250mm/s以下であることを特徴とする農業機械用潤滑油組成物。
    Figure 2009144098

    (式(1)中、R、R、R及びRはそれぞれ炭素数が8以上の第1級アルキル基を示し、全て同じ構造であっても互いに異なる構造であってもよい。)
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