JP2009140835A - 発光装置及び面状ライトユニット並びに表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 波長360〜420nmの近紫外光を発光する半導体発光素子2と、該半導体発光素子2を実装した基台部材3と、基台部材3上に半導体発光素子2を真空状態で又は不活性ガスを封入して気密封止して設けられていると共に可視光に対して透明な材料で形成された窓部4を有するキャップ部材5と、該キャップ部材5内の窓部4と半導体発光素子2との間に介在していると共に近紫外光を吸収して可視光域の光として可視光域の光を発生される蛍光体Kと、を備え、蛍光体Kが、少なくとも有機蛍光体を含む。
【選択図】 図1
Description
また、特許文献2には、近紫外光から可視光領域の光を発光するLEDやLEDの半導体発光素子と、この半導体発光素子からの光で励起され高効率な赤色光を発生させる有機蛍光体と、を備えた発光装置が提案されている。
すなわち、従来の疑似白色を得る白色LEDでは、YAG蛍光体等の無機蛍光体を多く採用しているが、この無機蛍光体は、励起スペクトルが広く、液晶表示パネル用バックライトの光源として使用する際には、液晶カラーフィルターとのマッチングが悪いという不都合があった。このため、高い色再現性が得られず、効率、クロストーク、演色性等についても課題があった。この色再現性を向上させるために、LEDチップを封止する樹脂中にYAG蛍光体と共に無機系の赤色蛍光体を加えたり、別途赤色LEDチップを付加してりする必要があった。
また、蛍光体として有機蛍光体を採用する技術も提案されているが、有機蛍光体は空気中の水分や酸素によって劣化し易く、長期に安定した特性を得ることが難しいという不都合があった。
すなわち、本発明に係る発光装置によれば、キャップ部材により半導体発光素子と共に少なくとも有機蛍光体を含む蛍光体が真空状態で又は不活性ガスを封入して気密封止されているので、有機蛍光体の劣化を防ぐことができると共に、有機蛍光体による高い色再現性及び彩度を得ることができる。したがって、この発光装置を備えた面状ライトユニット及び液晶表示装置によれば、色再現性に優れた画像表示が長期にわたって安定して得られる。
また、キャップ部材5内は、気密封止により酸素ガス濃度が100ppm以下とされ、より好ましくは20ppm以下とされる。
赤色有機蛍光体としては、例えば、β―ジケトネート、芳香族カルボン酸、又は、ブレンステッド酸等のアニオンを配位子とする希土類元素イオン錯体のうちの少なくとも1種からなる赤色有機蛍光体が挙げられる。本実施形態にかかる赤色有機蛍光体のうち、特に以下に示す構造からなる化合物を含む赤色有機蛍光体が好ましい。
緑色有機蛍光体としては、例えばベンゾオキサジノン系、キナゾリノン系、クマリン系、キノフタロン系、ナルタル酸イミド系等の蛍光色素、テルビウム錯体やピリジン−フタルイミド縮合誘導体などの緑色有機蛍光体が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
青色有機蛍光体としては、例えばナルタル酸イミド系、ベンゾオキサゾール系、スチリル系、クマリン系、ピラリゾン系、トリアゾール系化合物の蛍光色素、ツリウム錯体等の有機蛍光体や、1,4−ビス(2−メチルスチリル)ベンゼンなどが挙げられる。また、例えば以下に示す構造からなる化合物を含む有機蛍光体も好ましい蛍光体として挙げることができる。
また、蛍光体Kを含む蛍光体入り樹脂部6が、気密封止されたキャップ部材5内の窓部4内面に設けられているので、窓部4に向けて放射された半導体発光素子2からの近紫外光が窓部4内面の蛍光体入り樹脂部6を透過する際に可視光域の光を得ることができる。
なお、窓部4内面における蛍光体入り樹脂部6の塗布量や塗布位置等を制御することで、色ばらつきを抑制した白色光を得ることも可能である。
また、半導体発光素子2の側方に配された金属放熱部材7に半導体発光素子2からの光を窓部4側へ反射させる反射面7aを有しているので、放熱効果だけでなく、窓部4から出射される光の強度向上及び指向性の制御を行うことができる。
なお、本実施形態では、液晶表示パネル16の画面側及びバックライトユニット12の光出射面側を表面側又は上面側として記載している。
上記拡散シート15は、例えば、アクリル樹脂やポリカーボネイト樹脂などの透明樹脂にシリカ粒子などを分散させたシートである。
なお、凸部27bではなく、凹部を反射面27aに設けても構わない。また、凸部と凹部とを繰り返し連続して配することで、略蛇腹状の反射面としても構わない。
したがって、第5実施形態では、ヒートシンク59により、ステム本体9の底面からさらに効果的に放熱が行われ、半導体発光素子2の温度を下げて出力低下及び印加電圧の低下を抑制することができると共に、蛍光体Kの劣化を抑制することができる。
このように第6実施形態では、半導体発光素子2が金属製のステム本体69上に直接実装されているので、より高い放熱効果を得ることができる。
上記スルーホールHは、セラミックス基板79の上下に貫通した孔又は切り欠き内に銀ペースト等の導電ペースト79aが充填されて形成された電気的導通部である。このスルーホールHは、各半導体発光素子2に対応してその両側に複数対設けられている。なお、スルーホールHとする孔の形態は、図9に示すようなセラミックス基板79の側面に断面円弧状に切り欠いた形状のものだけでなく、セラミックス基板79に断面円形状に開けられた貫通孔でも構わない。
このように第7実施形態では、スルーホールHが形成されたセラミックス基板79に半導体発光素子2が実装されているので、スルーホールHを用いて回路基板等への表面実装が可能になり、組み込んだユニットや装置全体の小型化及び薄型化を図ることができる。
また、上記各実施形態の発光装置では、導光板14の端面に合わせて配列された複数の半導体発光素子2を搭載しているが、一つの半導体発光素子2を搭載した発光装置としても構わない。
上記各実施形態の表示装置13では、画像表示パネルとして液晶表示パネル16を採用しているが、他の画像表示パネルを用いても構わない。例えば、電子ペーパーなどの画像表示パネルを採用しても良い。この場合、電子ペーパー本体の表面側にフロントライトユニットとして本発明の面状ライトユニットが設置される。
Claims (14)
- 波長360〜420nmの近紫外光を発光する半導体発光素子と、
該半導体発光素子を実装した基台部材と、
前記基台部材上に前記半導体発光素子を真空状態で又は不活性ガスを封入して気密封止して設けられていると共に可視光に対して透明な材料で形成された窓部を有するキャップ部材と、
該キャップ部材内の前記窓部と前記半導体発光素子との間に介在していると共に前記近紫外光を吸収して可視光域の光を発生させる蛍光体と、を備え、
前記蛍光体が、少なくとも有機蛍光体を含むことを特徴とする発光装置。 - 請求項1に記載の発光装置において、
前記蛍光体が、前記可視光域の光として赤色光、緑色光及び青色光をそれぞれ発生させる赤色蛍光体、緑色蛍光体及び青色蛍光体から構成され、
少なくとも前記赤色蛍光体が、有機蛍光体であることを特徴とする発光装置。 - 請求項1又は2に記載の発光装置において、
前記有機蛍光体が、蛍光性錯体又は蛍光性色素であることを特徴とする発光装置。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の発光装置において、
前記蛍光体を含む樹脂材料で形成された蛍光体入り樹脂部が、前記窓部の内面に設けられていることを特徴とする発光装置。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の発光装置において、
前記蛍光体を含む樹脂材料により前記半導体発光素子を封止した樹脂封止部を備えていることを特徴とする発光装置。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載の発光装置において、
前記半導体発光素子に近接して前記基台部材に設けられた金属放熱部材を備えていることを特徴とする発光装置。 - 請求項6に記載の発光装置において、
前記金属放熱部材が、前記半導体発光素子の側方に配置され前記半導体発光素子の側方に出射される前記近紫外光又は前記可視光域の光を前記窓部側へ反射させる反射面を有していることを特徴とする発光装置。 - 請求項7に記載の発光装置において、
前記金属放熱部材の反射面に凸部又は凹部が複数設けられていることを特徴とする発光装置。 - 請求項1から8のいずれか一項に記載の発光装置において、
前記窓部に、複数の凹凸が形成されていることを特徴とする発光装置。 - 請求項1から9のいずれか一項に記載の発光装置において、
前記基台部材が、前記半導体発光素子が直接又は基板を介して実装された金属製のステム本体と、
前記半導体発光素子の電極と電気的に接続され前記ステム本体に絶縁材料で電気的に絶縁されて固定された少なくとも一対の端子ピンと、を備え、
前記キャップ部材が、前記窓部を除いて金属製とされ、前記ステム本体に気密状態に溶接されていることを特徴とする発光装置。 - 請求項1から9のいずれか一項に記載の発光装置において、
前記基台部材が、前記半導体発光素子が表面に直接実装されたセラミックス基板であり、
該セラミックス基板には、前記半導体発光素子の電極と電気的に接続されていると共に表面から裏面へ貫通して電気的に導通されたスルーホールが形成されていることを特徴とする発光装置。 - 請求項1から11のいずれか一項に記載の発光装置と、
該発光装置からの光を側端面から入射させる導光板と、を備えていることを特徴とする面状ライトユニット。 - 画像表示パネルと、
前記画像表示パネルの表面側又は裏面側に配された請求項12に記載の面状ライトユニットと、を備えていることを特徴とする表示装置。 - 請求項13に記載の表示装置において、
前記画像表示パネルが、液晶表示パネルであることを特徴とする表示装置。
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