JP2009140736A - ボタン形空気亜鉛電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】ボタン型空気亜鉛電池において、正極ケースの腐食による水素ガスの発生・耐漏液性の低下、および正極ケース内面の表面平滑度が不適切であることによる耐漏液性の低下、さらには水素ガス発生によるシール剥がれに基づく保存特性の低下を改善した電池を提供する。
【解決手段】正極ケース1の基材にステンレス鋼を用い、内面側にニッケルもしくはニッケル合金のクラッドを配置し、かつ前記内面側の表面粗さの最大高さRzを4μm以下にする。また、望ましくは、正極ケース内面側のニッケルもしくはニッケル合金のクラッド厚みが2〜5μmであることで、ガス発生を抑制し、耐漏液性の良い電池。
【選択図】図1

Description

本発明は、ボタン形空気亜鉛電池のガス発生抑制および耐漏液性の改善に関するものである。
ボタン形空気亜鉛電池は、小型軽量であり、同サイズの他のボタン形電池に比較して高容量という利点から、補聴器用電源として用いられている。ボタン形空気亜鉛電池においても、機器の機能を損なわないための耐漏液性や長期保管しても利用できる信頼性が重要である。
従来、ボタン形空気亜鉛電池の負極ケースは内面が銅、外面がニッケル、中心部がステンレスからなるクラッドまたはメッキ材で構成され、水銀で汞化された負極亜鉛と電解液を充填している。その水銀が負極亜鉛粒子表面と、負極ケース内面の銅をアマルガム化し、負極亜鉛と銅表面が同一電位となることで、水素ガス発生を抑制して、安定した耐漏液特性を維持していた。
しかしながら、水素発生を抑制する水銀の利用は、近年の環境への配慮から含有量を少なくすることが求められている。そのため、様々な試みがなされ提案されている。すなわち、水素ガスの発生は耐漏液性のみならず、電解液の減少を伴い電気特性を低下させたり、電池内部と外気とを遮断していたシールテープが内圧上昇によって膨れ、最悪のケースとしてシールテープ剥がれに至り、保存特性の低下を引き起こすという問題がある。
この問題を解決するために、特許文献1に示す通り、電解液に有機インヒビターを添加し、その有機インヒビターが負極亜鉛をコートすることで水素ガスの発生を抑制し、かつ信頼性に優れた電池を得る方法が提案されている。しかし、この方法は負極に起因する水素ガス発生に対してのみ有効であり、正極要因での水素ガス発生に対しては効果がないという問題がある。同様に特許文献2、3に示すように、負極要因での水素ガス発生へは幾つかの対策が提案されているが、それらはやはり正極要因での水素ガス発生に対しては効果がない。
また、特許文献4に示す通り、正極ケースをニッケルメッキし、その上に銀メッキを施すことで、アルカリ電解液に対する耐食性を改善し、ガス発生を抑制、長期保存に向く電池容器が提案されている。しかしながら、メッキという手法そのものにはメッキのピンホールという原理的な課題が残されており、ピンホール部分から孔食腐食するという問題がある。
また、特許文献5に示す通り、円筒型電池用の深絞り負極ケースの内面粗さの最大高さおよび凹凸の山の数について規定することで、電気毛管現象による漏液経路をなくすことで耐漏液性の向上が提案されているが、ボタン形空気亜鉛電池は前述の円筒型電池とは正負極の関係が逆であり、正極ケースでの粗さの最大高さを規定するものではない。
特開平8―195229号公報 特開2006―179430号公報 特開2006―202758号公報 特開2006―210321号公報 特開平7―142042号公報
鋭意研究の結果、正極側でも、正極ケース基材がアルカリ電解液へ溶解することで、水素ガスが発生することが分かり、特に正極ケースの基材に鉄を使用した場合に、顕著であることが判明した。また、正極ケース基材は、防食と接触抵抗の低減の面から、ニッケルなどでメッキされるのが常であるが、産業上の利用からニッケルメッキは電解メッキを使用することが殆どであり、電解メッキはピンホールを有するため、基材が剥き出しになる点が存在し、孔食腐食・溶解するという課題がある。このピンホールが無くなるまで鋼板自体を先メッキによってメッキを厚くすると、正極ケース加工時に折り曲げ部などで微細なクラックが生じ、クラック部より腐食して水素ガスが発生する。また、正極ケース成形後に後メッキすると、メッキむらにより表面平滑度が悪くなり耐漏液性が低下する。
このようにして正極ケースの基材(特に鉄)がアルカリ電解液に直接接して、しかも孔食腐食が起こりやすいような条件を伴う場合には、とりわけ正極ケースの基材が溶けて水素ガスの発生が顕著になる。それに伴い、電池の内圧が上昇して耐漏液性が低下する。その際に、正極ケース内面の表面平滑度が適切でない場合は、電解液が正極ケースの凹凸を電気毛管現象により漏液し、特に電池の内圧が高い場合は加速される。また、水素ガスの発生に伴って電解液が消費され、液比が低下することで、特に保存後やハイレート放電での放電容量が少なくなるなどの電気特性的な劣化も伴う。加えて、水素ガス発生により、電池内部と外気とを遮断していたシールテープが内圧上昇によって膨れ、最悪のケースとしてシールテープ剥がれを起こすことで保存特性が更に悪化する。
前述の課題を解決するために本発明は、マンガン酸化物、カーボンを主たる構成材料とする触媒層を用いた空気極を正極とし、この正極と、亜鉛を用いた負極、セパレータ、アルカリ電解液、正極ケース、負極ケース、正負極ケースの間に介されるガスケットを備えたボタン型空気亜鉛電池であって、前記正極ケースはその基材がステンレス鋼であり、正極が配されるケース内面側にはニッケルもしくはニッケル合金のクラッドが設けられており、かつ、正極ケース内面側の前記クラッドの表面粗さの最大高さRzが4μm以下であることを特徴とする。
ニッケル合金にはニッケル―クロム合金やニッケル―リン合金などが上げられる。
また、正極ケース内面側のクラッドの厚みが2〜5μmであることが望ましい。
このようなニッケルクラッド面もしくはニッケル合金クラッド面を内側に配したステンレス鋼製の正極ケースを用いることにより、正極ケース基材がピンホールなどを介してアルカリ電解液に接することがなくなり、水素ガスの発生が抑制される。このクラッドの厚みは2〜5μmのものを用いることで、従来のメッキと同等以下の厚みで、メッキでは完全に無くし切れなかったピンホールのない、均一かつ平滑な表面を得ることが出来、従来と部品寸法設計や生産ラインを変えることなく、そのまま使用することが出来る。
また、基材に剛性の高いステンレス鋼を用いることで、従来の鉄に比べ、封口形状をしっかり保持することが出来、良好な封止性が得られる。特に、水素ガス発生などの原因により電池の内圧が上昇し、内側から変形の応力が発生する際には、ステンレス鋼の高い剛性がより有効である。
また、正極ケース内面側のクラッドの最大高さRzを4μm以下にすることにより、アルカリ電解液の表面凹凸を介した漏液経路を抑制できる。
本発明によると、正極側からのガス発生を抑制し、耐漏液性に優れた信頼性の高い電池を得ることが出来る。
以下、本発明の実施形態を、ボタン形空気亜鉛電池を例として図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態におけるボタン形空気亜鉛電池の断面図である。図1において、正極ケース1は底部凹部に空気孔2を有し、上部端が開口型となる形状を有している。
正極ケース1の底部凹部内面には、空気拡散紙3、撥水膜4、空気極5、及びセパレータ6が順次、積層配置されている。一方、正極ケース1の底部凹部外面には、電池が未使用の状態では空気孔2を塞ぐようにシールテープ(図示しない)が貼付されており、このシールテープを正極ケース1から取り外すことで、電池内部に酸素が進入し、起電反応が開始される。空気拡散紙3は、空気孔2から取り入れた空気を均一に拡散させており、ビニロン不織紙などの材料から構成される。撥水膜4は、ポリテトラフロロエチレン(PTFE)微多孔膜からなり、電解液の電池外部への漏出を防止すると同時に空気極5への酸素供給を行っている。負極ケース7は、正極ケース1と組み合わせて電池容器を形成するものであり、その内壁面が亜鉛よりなる負極8に電気的に接する一方、外壁面は正極ケース1の開口部を封止している。
亜鉛よりなる負極8はゲル状であり、水酸化カリウム水溶液からなる電解液に、カルボキシセルロース(ゲル化剤)、および亜鉛粉末もしくは亜鉛合金粉末を配合して調製される。負極ケース7と、正極ケース1との間にはポリアミド樹脂系の絶縁体を兼ねたガスケット9を介挿配置している。
上記構造の空気亜鉛電池において、正極ケースの基材にはステンレス鋼を用い、前記正極ケース内面側にニッケルもしくはニッケル合金のクラッドを配置し、かつ正極ケース内面側の前記クラッドの表面粗さの最大高さRzは4μm以下であり、望ましくは正極ケース内面側のニッケルもしくはニッケル合金のクラッドの厚みを2〜5μmとする。なお、最大高さRzは、JIS B 0601:2001による。
以下、本発明の好ましい実施例について説明する。
(実施例1)
図1は本発明のボタン形空気亜鉛電池の断面図である。
空気孔2を有する正極ケース1の上に、ビニロン製不織布からなる空気拡散紙3を配置して固定し、PTFE微多孔膜からなる撥水膜4を挿入した後、ステンレス金網上にマンガン酸化物40質量%、カーボン導電剤10質量%、活性炭30質量%、PTFE20質量%の配合比で混練した空気極5を充填し、さらにセルロースからなるセパレータ6を配置した。次に、ガスケット9と負極ケース7を組み合わせた中にゲル状の汞化亜鉛を負極8として充填し、次に電解液として水酸化カリウム水溶液30質量%を注液した。これを正極ケース1と嵌合し、金型により正極ケース開口部を電池内方に屈曲することで、直径7.9mm、高さ5.4mmのボタン形空気亜鉛電池を作製した。作製した実施例の正極ケースは、SUS430を基材に、内面側にニッケルクラッドを配置し、その表面最大高さRzが2μmであるものを使用した。
(実施例2)
正極ケースとして、SUS430を基材に、内面側にニッケルクラッドを配置し、その表面最大高さRzが4μmであるものを使用した以外は、実施例1と同様にして本発明のボタン形空気亜鉛電池を作製した。
(比較例1)
正極ケースとして、SUS430を基材に、内面側にニッケルクラッドを配置し、その表面最大高さRzが6μmであるものを使用した以外は、実施例1と同様にして本発明のボタン形空気亜鉛電池を作製した。
(比較例2)
正極ケースとして、SUS430を基材に、内面側にニッケルクラッドを配置し、その表面最大高さRzが8μmであるものを使用した以外は、実施例1と同様にして本発明のボタン形空気亜鉛電池を作製した。
(比較例3)
正極ケースとして、鉄を基材に、内面側にニッケルクラッドを配置し、その表面最大高さRzが2μmであるものを使用した以外は、実施例1と同様にして本発明のボタン形空気亜鉛電池を作製した。
(比較例4)
正極ケースとして、鉄を基材に、内面側にニッケルクラッドを配置し、その表面最大高さRzが4μmであるものを使用した以外は、実施例1と同様にして本発明のボタン形空気亜鉛電池を作製した。
(比較例5)
正極ケースとして、鉄を基材に、内面側にニッケルクラッドを配置し、その表面最大高さRzが6μmであるものを使用した以外は、実施例1と同様にして本発明のボタン形空気亜鉛電池を作製した。
(比較例6)
正極ケースとして、鉄を基材に、内面側にニッケルクラッドを配置し、その表面最大高さRzが8μmであるものを使用した以外は、実施例1と同様にして本発明のボタン形空気亜鉛電池を作製した。
(比較例7)
正極ケースとして、SUS430を基材に、内面側にニッケルメッキを配置し、その表面最大高さRzが2μmであるものを使用した以外は、実施例1と同様にして本発明のボタン形空気亜鉛電池を作製した。
(比較例8)
正極ケースとして、SUS430を基材に、内面側にニッケルメッキを配置し、その表面最大高さRzが4μmであるものを使用した以外は、実施例1と同様にして本発明のボタン形空気亜鉛電池を作製した。
(比較例9)
正極ケースとして、SUS430を基材に、内面側にニッケルメッキを配置し、その表面最大高さRzが6μmであるものを使用した以外は、実施例1と同様にして本発明のボタン形空気亜鉛電池を作製した。
(比較例10)
正極ケースとして、SUS430を基材に、内面側にニッケルメッキを配置し、その表面最大高さRzが8μmであるものを使用した以外は、実施例1と同様にして本発明のボタン形空気亜鉛電池を作製した。
(比較例11)
正極ケースとして、鉄を基材に、内面側にニッケルメッキを配置し、その表面最大高さRzが2μmであるものを使用した以外は、実施例1と同様にして本発明のボタン形空気亜鉛電池を作製した。
(比較例12)
正極ケースとして、鉄を基材に、内面側にニッケルメッキを配置し、その表面最大高さRzが4μmであるものを使用した以外は、実施例1と同様にして本発明のボタン形空気亜鉛電池を作製した。
(比較例13)
正極ケースとして、鉄を基材に、内面側にニッケルメッキを配置し、その表面最大高さRzが6μmであるものを使用した以外は、実施例1と同様にして本発明のボタン形空気亜鉛電池を作製した。
(比較例14)
正極ケースとして、鉄を基材に、内面側にニッケルメッキを配置し、その表面最大高さRzが8μmであるものを使用した以外は、実施例1と同様にして本発明のボタン形空気亜鉛電池を作製した。
上記の実施例および比較例の電池を作製し、漏液発生率の確認とガス発生量の測定を行った。漏液発生率については、作製した電池を45℃90%RHの試験環境に6週間曝した後、目視にて漏液の有無を確認し、発生率を算出した。ガス発生量は、作製した電池を45℃の流動パラフィン中に電池を封入し、30日間の貯蔵にて収集できたガスの体積を測定した。これらの結果を表1に示す。
Figure 2009140736
表1の試験結果から、基材に鉄を用いるより、SUS430を用いた方が明らかに漏液しにくいことが分かる。また、表面最大高さRzが4μmと6μmを境に、耐漏液性が変化していることも分かる。但し、クラッドを用いるか、メッキを用いるかでは大きな差は認められなかった。これらの結果より、耐漏液性に関しては基材種類が影響を及ぼす封口形状の保持性(すなわち封止状態の安定性)と、漏液経路となりうる正極ケース表面の凹凸の量が重要なファクターであると考えられ、ステンレス鋼を用いて平滑な表面にすることが有効であると考えられる。
ガス発生量に関しては、クラッドを用いるか、メッキを用いるかで大きな差があることが分かる。更に、基材が鉄で、メッキと組み合わせた場合に特にガス発生が多い。これは、メッキがピンホールなどにより基材とアルカリ電解液が接して腐食によるガス発生が起こったためであり、特に基材に鉄を用いた場合にはステンレス鋼との耐食性の差から、ガス発生量が多い。これらの結果より、ガス発生の抑制にはピンホールという課題を持たないクラッドを用い、かつ万が一クラッド面に傷が付くことにより基材とアルカリ電解液が接することになっても、基材にステンレス鋼を用いていることでガス発生は大きく抑制されると考えられる。
次に、内側表面のニッケルクラッドの厚みについて検討を行った。なお、ニッケルクラッド厚みが2μm未満では、ニッケルクラッド材作製そのものが不安定であり、またこのように厚みが薄すぎる場合は正極ケースへの加工時に曲げ・擦れによって母材が露出するするために適正でない。クラッド材の貼り合わせには、クラッド材の厚みは母材厚みの2%以上必要であり、空気亜鉛電池用の正極ケース厚みは少なくとも0.1mm以上あることから最低2μmの厚みが無いと安定した特性を得ることが出来ない。
(実施例3)
正極ケースとして、内面側にニッケルクラッドを配置し、その厚みが2μmであるものを使用した以外は、実施例1と同様にして本発明のボタン形空気亜鉛電池を作製した。
(実施例4)
正極ケースとして、内面側にニッケルクラッドを配置し、その厚みが5μmであるものを使用した以外は、実施例1と同様にして本発明のボタン形空気亜鉛電池を作製した。
(比較例15)
正極ケースとして、内面側にニッケルクラッドを配置し、その厚みが8μmであるものを使用した以外は、実施例1と同様にして本発明のボタン形空気亜鉛電池を作製した。
(比較例16)
正極ケースとして、内面側にニッケルクラッドを配置し、その厚みが10μmであるものを使用した以外は、実施例1と同様にして本発明のボタン形空気亜鉛電池を作製した。
(比較例17)
正極ケースとして、内面側にニッケルメッキを配置し、その厚みが2μmであるものを使用した以外は、実施例1と同様にして本発明のボタン形空気亜鉛電池を作製した。
(比較例18)
正極ケースとして、内面側にニッケルメッキを配置し、その厚みが5μmであるものを使用した以外は、実施例1と同様にして本発明のボタン形空気亜鉛電池を作製した。
(比較例19)
正極ケースとして、内面側にニッケルメッキを配置し、その厚みが8μmであるものを使用した以外は、実施例1と同様にして本発明のボタン形空気亜鉛電池を作製した。
(比較例20)
正極ケースとして、内面側にニッケルメッキを配置し、その厚みが10μmであるものを使用した以外は、実施例1と同様にして本発明のボタン形空気亜鉛電池を作製した。
上記の実施例および比較例の電池を作製し、ピンホールの有無と組立不良率を確認した。
ピンホールの確認には、正極ケースの内面に対してフェロキシル試験を実施し、ピンホールの有無を確認した。組立不良率は、電池組立工程における不良の割合を確認した。これらの実施の形態と結果を表2にまとめる。
Figure 2009140736
表2の結果から、クラッドでは厚みにかかわらずピンホールが存在しないが、メッキは
10μm以上厚くしないとピンホールが無くならないことが分かった。これは、クラッドが薄い板状のニッケルを基材に張り合わせて加工してあるため、どの厚みでも原理的にピンホールが存在しないのに対し、ニッケルメッキは基材に対してニッケルを析出によって基材を被覆しているため、薄いメッキ厚ではどうしてもピンホールが出来てしまう。
また、電池は耐漏液性を鑑みて、密閉性を高めるために部品同士でも極力小さいクリアランスで構成されてきた。現在の設計に対し、表2の様にニッケル厚みといえども一定以上厚くなれば、クリアランスがきつ過ぎて、組立時に部品噛みなどの様々な組立不良が発生した。従って、現在の設計や生産ラインを変更することなく、内側表面材にピンホールを持たず、良好な生産性を得るには、本発明の範囲が産業上で有効であると考えられる。
なお、以上の実施例ではニッケルクラッドを用いたが、ニッケル―クロム合金やニッケル―リン合金を用いた場合も同様の効果が得られた。
本発明のボタン形空気亜鉛電池は、耐漏液性や保存特性に優れており、補聴器用電源として好適に用いられる。
本発明の一実施例におけるボタン形空気亜鉛電池の断面図
符号の説明
1 正極ケース
2 空気孔
3 空気拡散紙
4 撥水膜
5 空気極
6 セパレータ
7 負極ケース
8 負極
9 ガスケット

Claims (2)

  1. マンガン酸化物、カーボンを主たる構成材料とする触媒層を用いた空気極を正極とし、この正極と、亜鉛を用いた負極、セパレータ、アルカリ電解液、正極ケース、負極ケース、正負極ケースの間に介されるガスケットを備えたボタン型空気亜鉛電池であって、前記正極ケースはその基材がステンレス鋼であり、正極が配されるケース内面側にはニッケルもしくはニッケル合金のクラッドが設けられており、かつ、正極ケース内面側の前記クラッドの表面粗さの最大高さRzが4μm以下であることを特徴とするボタン型空気亜鉛電池。
  2. 正極ケース内面側のニッケルもしくはニッケル合金のクラッドの厚みが2〜5μmであることを特徴とする請求項1記載のボタン形空気亜鉛電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102263310A (zh) * 2010-05-25 2011-11-30 丰田自动车株式会社 水性电解液电池和水性电解液电池的制造方法

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