JP2009139433A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】画像形成中に紙詰まりを契機に24V系電源がオフされたら、画像形成装置1は制御部101にて、クラッチ機構304を連結し、ソレノイド406を間欠的に通電する。ソレノイド406が間欠的に通電されると、上述のように、ラチェット歯401aとつめ402との噛み合いを間欠的に解除されるので、感光体ドラム201がぜんまい306によって断続的に回転駆動される。これによって、感光体ドラム201の特定部位が長時間に亘って帯電装置直下に留まり、コロナ放電によって発生した窒素酸化物やオゾンに暴露されることに起因する画像不良を解消することができる。
【選択図】図3
Description
また、感光体ドラム表面を帯電させるための帯電装置はコロナ放電によって窒素酸化物(NOx)やオゾンを発生させるところ、感光体ドラムの特定部位がこれらに長時間、暴露されると、感光体ドラム表面の状態が変化して、かぶり画像や濃度の低下といった画像不良が発生する。このような問題も、感光体ドラムを少しずつ回転させ続けることにより解消することができる。
また、駆動系電源が遮断されたら予備電源を用いて感光体ドラムを回転させる対策も考えられるが、そのような予備電源を設けると、画像形成装置のコストが上昇し、画像形成装置の小型化の要請に反するし、そもそも感電や回路破壊の防止といった目的にそぐわない。
この場合において、補助駆動ユニットが発生する回転駆動力を、電動モータよりも低速な回転駆動力に調速する調速器を備えるとすれば、より長期間に亘って前記補助駆動ユニットにて感光体ドラムを回転駆動することができる。
本発明に係る画像形成装置は、電動モータが発生する回転駆動力を感光体ドラムに伝達、遮断する電動モータ連結器と、電動モータ連結器を遮断した状態で、感光体ドラムを回転駆動する場合とは逆方向の回転駆動力を電動モータに発生させて、前記弾性体に弾性エネルギーを蓄積させる第2の制御手段と、を備えることを特徴とする。このようにすれば、電動モータを用いて補助駆動ユニットに弾性エネルギーを蓄積させるので、当該補助駆動ユニットを繰り返して利用することができる。
[1] 画像形成装置の構成
先ず、本実施の形態に係る画像形成装置の構成について説明する。
図1は、本実施の形態に係る画像形成装置の主要な構成を示す図である。図1に示されるように、画像形成装置1は作像部100Y〜100K、制御部101及び中間転写ベルト102を備えている。
作像部100Y〜100Kは制御部101の制御下、それぞれイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びブラック(K)の各色のトナー像を作像し、中間転写ベルト102上に転写する。中間転写ベルト102上のトナー像は記録紙に転写され、熱定着された後、排出される。
次に、作像部の構成について説明する。なお、作像部100Y〜100Kは本発明に関して何れも同様の構成を備えるので、まとめて作像部100として説明する。
図2は、作像部100の主要な構成を示す図である。図2に示されるように、作像部100は、感光体ドラム201、帯電チャージャ202、露光部203、現像部204、転写チャージャ205及びトナー回収部206を備えている。
また、感光体ドラム201以外の部材は、矢印A方向上流から帯電チャージャ202、露光部203、現像部204、転写チャージャ205及びトナー回収部206の順に配されている。
帯電チャージャ202はコロナ放電によって感光体ドラム201の外周面を所定の電位に帯電する。露光部203は、画像信号に応じて感光体ドラム201の外周面にレーザ光を照射し、静電潜像を形成する。現像部204は、感光体ドラム201の外周面に形成された静電潜像に各色のトナーを供給して、トナー像を形成する。
[3] 感光体ドラム201の駆動機構
次に、感光体ドラム201の駆動機構について説明する。
クラッチ機構302は制御部101の制御下、駆動モータ303やぜんまい306が発生する回転駆動力を感光体ドラム201に伝達したり遮断したりする。また、クラッチ機構304は同じく、ぜんまい306が発生する回転駆動力を感光体ドラム201に伝達したり遮断したりし、また、駆動モータ303が発生する回転駆動力をぜんまい306に伝達したり遮断したりする。
また、クラッチ機構302が切断され、クラッチ機構304が接続されている状態で、駆動モータ303はラチェット機構305を介して伝達シャフト301を矢印B方向に回転させる。これによって、ぜんまい306が巻き戻される。
図4は、ラチェット機構305の主要な構成を示す図である。図4に示されるように、ラチェット機構305は、つめ車401、つめ402、ハウジング403、引張ばね404、ヨーク405及びソレノイド406を備えている。
つめ402とハウジング403とにはそれぞれ切欠き部が形成されており、これら切欠き部を遊嵌させることによって、つめ402がハウジング403に揺動自在に取り付けられている。
ヨーク405とソレノイド406とはハウジング403の内部に格納されている。ソレノイド406は制御部101の制御下、通電されることによってヨーク405に磁気を発生させ、つめ402を吸引する。これによって、つめ402の端部とラチェット歯401aとの噛み合いが解除される。
[4] 制御部101の構成
次に、制御部101の構成について説明する。
CPU501は画像形成装置1の電源オン時に制御プログラムをROM503からRAM502上に読み出して、これを実行する。CPU501は制御プログラムに従い、制御IO504を介して、駆動モータ303、ソレノイド406の動作を制御したりする。
なお、制御部101並びにソレノイド406は5V系の直流電源にて駆動される一方、駆動モータ303は24V系の直流電源にて駆動される。駆動モータ303以外のモータや定着装置も24系電源から電力の供給を受ける。
次に、画像形成装置1の動作について、特に、感光体ドラム201の回転制御に着目して説明する。
図6は、画像形成装置1の動作を表すタイミングチャートである。図6に示されるように、画像形成装置1は、画像形成時には、クラッチ機構302を接続し、クラッチ機構304を切断した状態で駆動モータ303を正転させることによって、感光体ドラム201を回転させる。
ソレノイド406が間欠的に通電されると、上述のように、ラチェット歯401aとつめ402との噛み合いを間欠的に解除されるので、感光体ドラム201がぜんまい306によって断続的に回転駆動される。
その後、紙詰まり等が解消され、24V系電源がオンされたら、画像形成装置1は、クラッチ機構302を切断し、駆動モータ303を逆回転させることによって、ぜんまい306が巻き戻される。ぜんまい306を巻き戻し終わったら、中断されていた画像形成が再開される。
画像形成装置1に上述のような動作をさせるために、制御部101は以下のような処理を実行する。
図7は、制御部101の処理を示すフローチャートである。図7に示されるように、制御部101は24V系電源をオフした場合には(S701:Yes)、クラッチ機構302を連結する(S702)。これによって、ぜんまい306の回転力が感光体ドラム201に伝達される。
すなわち、制御部101はソレノイド406に通電して、ラチェット歯401aとつめ402との噛み合いを解除した後、直ちにソレノイド406の通電を停止して、次のラチェットは401aとつめ402とを噛み合せる。
その後、24系電源をオンしない場合には(S706:No)、再びタイマをセットする(S703)。また、24系電源をオンした場合には(S706:Yes)、ステップS701に戻る。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
(1) 上記実施の形態においては特に言及しなかったが、ぜんまい306としては、例えば、以下を用いれば良い。すなわち、SUS(Stainless Used Steel)31製で板幅が8mm、総巻き数22巻きの接触型渦巻きバネを用い、ケース307の内径50mm、伝達シャフト301のシャフト径10mmとすれば、トルク100Nmmで感光体ドラム201を10回転させることができる。
(2) 上記実施の形態においては、つめ車401のラチェット歯401aの個数が6つである場合について説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでも無く、これに代えて次のようにしても良い。
例えば、感光体ドラム201径が60mmであって、帯電チャージャ202の幅が27mmである場合に、感光体ドラム201の周面を周方向に54mm(=27mm×2)移動させるにはラチェット歯401aを4つ設ければ良い。また、30mm移動させるにはラチェット歯401aを6つ設ければ良い。
すなわち、ぜんまい306は、駆動モータ303に巻き戻されることによって、弾性エネルギーを蓄え、24V系電源がオフされたら当該弾性エネルギーを用いて感光体ドラム201を回転駆動する。このため、ぜんまい以外の駆動源であっても、駆動モータ303によって弾性エネルギーを蓄え、当該弾性エネルギーを用いて感光体ドラム201を回転させる駆動源を用いれば、本発明の効果を得ることができる。
(4) 上記実施の形態においては、専ら作像部100Y〜100Kに個別にぜんまい306を配して感光体ドラム201を回転駆動する場合について説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでも無く、これに代えて次のようにしても良い。
(5) 上記実施の形態においては特に言及しなかったが、駆動モータ303の回転力をぜんまい306に伝達する経路上にトルクリミッタを配すれば更に好適である。このようにすれば、駆動モータ303がぜんまい306を巻き過ぎて、ぜんまい306が損壊するのを防止することができる。
(8) 上記実施の形態においては、専らクラッチ機構を用いて駆動源を切り替える場合について説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、クラッチ機構に代えて、或いはクラッチ機構と共に他の動力切り替え機構を用いても良い。例えば、ギアの噛み合いと分離とによって動力を切り替えても良い。
すなわち、24V系電源がオフされた状態で更にすべての電源が遮断されることも不具合等の発生時には珍しくない。このような場合、ぜんまいが巻き戻されないまま通常動作に復帰すると、次に24V系電源がオフされた場合に感光体ドラムを十分に回転駆動し続けることができない。
図8は、本変形例に係る巻き戻し処理を示すフローチャートである。図8に示されるように、制御部101は、巻き戻し処理として、先ず、クラッチ機構302を切断し(S801)、クラッチ機構304を連結した後(S802)、駆動モータ303を逆回転させる(S803)。
100…………………作像部
101…………………制御部
102…………………中間転写ベルト
201…………………感光体ドラム
202…………………帯電チャージャ
203…………………露光部
204…………………現像部
205…………………転写チャージャ
206…………………トナー回収部
301…………………伝達シャフト
301a………………突起部
302、304………クラッチ機構
303…………………駆動モータ
303a、303b…ギア
305…………………ラチェット機構
306…………………ぜんまい
307…………………ケース
307a………………ビス
307b………………ワッシャ
307c………………枢支軸
401…………………つめ車
401a………………ラチェット歯
401b………………中心孔
402…………………つめ
403…………………ハウジング
404…………………引張ばね
405…………………ヨーク
406…………………ソレノイド
501…………………CPU(Central Processing Unit)
502…………………RAM(Random Access Memory)
503…………………ROM(Read Ony Memory)
504…………………制御IO(Input/Output)
505…………………タイマIC
506…………………内部バス
Claims (6)
- 電動モータにて感光体ドラムを回転駆動しつつ画像形成する画像形成装置であって、
弾性体の弾性復元力で回転駆動力を発生する補助駆動ユニットと、
補助駆動ユニットが発生する回転駆動力を感光体ドラムに伝達、遮断する補助駆動ユニット連結器と、
電動モータが感光体ドラムを回転駆動しているときは補助駆動ユニット連結器を遮断する一方、電動モータへの電力供給が断たれると補助駆動ユニット連結器を連結する制御手段、を備える
ことを特徴とする画像形成装置。 - 補助駆動ユニットが発生する回転駆動力を、電動モータよりも低速な回転駆動力に調速する調速器を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記調速器はラチェット機構を含み、間欠回転する駆動力を出力する
ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 - 電動モータが発生する回転駆動力を感光体ドラムに伝達、遮断する電動モータ連結器と、
電動モータ連結器を遮断した状態で、感光体ドラムを回転駆動する場合とは逆方向の回転駆動力を電動モータに発生させて、前記弾性体に弾性エネルギーを蓄積させる第2の制御手段と、を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 電動モータが発生する回転駆動力を感光体ドラムに伝達、遮断する電動モータ連結器と、
補助駆動ユニットが発生する回転駆動力を規制して間欠回転とする一方、その逆方向の回転は規制しないラチェット機構と、
電動モータ連結器を遮断した状態で、感光体ドラムを回転駆動する場合とは逆方向の回転駆動力を電動モータに発生させて、前記弾性体に弾性エネルギーを蓄積させる第2の制御手段と、を備え、
電動モータはラチェット機構を介して補助駆動ユニットに回転駆動力を伝達し、
補助駆動ユニットはラチェット機構を介して感光体ドラムを回転駆動する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記弾性体は、ぜんまいである
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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