JP2009138350A - 枠部材、及び、それを備える開口部装置 - Google Patents

枠部材、及び、それを備える開口部装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009138350A
JP2009138350A JP2007312989A JP2007312989A JP2009138350A JP 2009138350 A JP2009138350 A JP 2009138350A JP 2007312989 A JP2007312989 A JP 2007312989A JP 2007312989 A JP2007312989 A JP 2007312989A JP 2009138350 A JP2009138350 A JP 2009138350A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frame
frame member
fixing member
outer frame
shoji
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007312989A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5288439B2 (ja
Inventor
Yoshiyuki Nakayama
佳之 中山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tostem Corp
Original Assignee
Tostem Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tostem Corp filed Critical Tostem Corp
Priority to JP2007312989A priority Critical patent/JP5288439B2/ja
Publication of JP2009138350A publication Critical patent/JP2009138350A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5288439B2 publication Critical patent/JP5288439B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Wing Frames And Configurations (AREA)

Abstract

【課題】優れた剛性を呈し、外壁等との関係での美感やシーリングの性能を長期間確保することを可能とする新規な枠部材の構成を提案する。
【解決手段】障子20を取り付けるための枠体10Wを構成する枠部材10であって、前記枠部材10の見込面構成部(外枠見込面構成部12a)の内側に、開口部装置の構成部材を取り付けるための固定部材(吊元側固定部材24)を設け、前記枠部材10の見込面構成部と前記固定部材との間に空間26が形成されることとする。
【選択図】図7

Description

本発明は、住宅、公共施設、商業施設、ビル等の建物の開口部に好適に設けられる開口部装置に関し、特に、ガラスパネルなどを備える障子が取り付けられる枠体を構成する枠部材の構成に関する。
従来、ガラスパネルなどを備える障子を枠体に取り付けた構成とする開口部装置は周知となっている。この開口部装置において、特に、室内空間と室外空間を仕切る開口部装置においては、室外側の環境にさらされるため、その耐久性が重要とされており、この耐久性の向上により、耐用年数を長く確保できることが望まれている。
そして、障子が取り付けられる枠体は、例えば、4本の枠部材を方形に組み立てて枠状に構成されるものであり、各枠部材について剛性を確保することにより、耐久性を向上することが可能となることと考えられる。枠部材の構造については、例えば、特許文献1では、枠体に障子を回動可能に取り付けることにより突き出し窓を構成する技術において開示がされている(例えば、特許文献1参照。)。
さて、このような枠部材の剛性の確保に関連し、枠部材については、例えば、アルミニウム形材にて枠部材を構成する際には、押し出し成形時において、その断面を方形のホロー構造(ホロー形状)(内壁面に囲まれる空間が構成される)とし、壁面で囲まれた柱状体を構成とする手法が知られている(特許文献1の図5参照)。
このホロー構造に対し、単なる一枚の板面にて枠部材の壁面を構成する構造がソリッド構造(ソリッド形状)として知られている(特許文献1の図4、図7参照)。このソリッド構造は、例えば、図11に示す構成とされるものである(特許文献1の図7に示される構成と類似)。この図11は、縦枠を構成する枠部材90の水平断面を示すものであり、枠部材90は、ソリッド構造の外枠見込面構成部91を具備し、該外枠見込面構成部91に蝶番92を介して、障子93の框94を吊設することとしている。蝶番92の蝶番板92aは、受け金具96との間に外枠見込面構成部91を挟み込み、ビス95・95を受け金具96に螺挿することによって、外枠見込面構成部91に固定される。このような構成では、受け金具96は、外枠見込面構成部91の外側(枠体で囲まれる空間の外側)に配置され、ビス95の先端95aが外側に現れることとなっている。
特開2006−249732号公報
以上に説明した従来技術において、予めホロー構造に成形された部材を、例えば、外枠の縦枠として使用する場合には、縦枠と上枠の接合部において、ホロー構造の開放を閉じるために、例えば、内側の壁面を切り欠くといった特別な端部構造が必要とされることになる。若しくは、別途キャップなどの閉塞部材を用意して、ホロー構造の開放を閉じる必要がある。このため、縦枠と上枠の接合部における構造が複雑となり、接合部での組み付けの手間や、組み付け精度を確保しにくいといった構造の課題や、また、加工費が嵩むなど、コスト面で不利となる課題が生じる。
また、図11に示されるようなソリッド構造の場合には、十分な剛性が確保できず、経年後においては、このソリッド構造を左右の縦枠に適用した場合、左右の縦枠の中央が外側に広がる「タイコ(太鼓)形状への変形」や、左右の縦枠の中央が内側に狭まる「ツヅミ(鼓)形状への変形」といった不具合の発生が懸念される。そして、障子と外枠との間のシーリングにおける気密性、外枠と外壁パネルや室内壁との間のシーリングにおける気密性の長期間の確保が困難となる。また、外枠の変形が進行すると、シーリングの部位に隙間が形成されて美感が悪化し、加えて、シーリングの裏側に存在する裏板や金具類が外側から見えてしまうと美感がさらに悪化することになる。
また、図11に示す構成のように、ビス95の先端95aや受け金具96が外枠見込面構成部91の外側(枠体で囲まれる空間の外側)に現れてしまうと、外枠単体での外観の意匠性が悪化することになる。また、開口部装置の施工時においては、外枠見込面構成部91に外壁パネルの端面を対向させ、両者の隙間をシーリングする必要が生じるが、外枠見込面構成部91の外側表面にビス95の先端95aや受け金具96といった突起物が存在することになるため、この突起物に起因するシーリング不良、例えば、シーリング材と突起物の干渉による隙間形成、気密性低下、さらには、美観の低下といった問題が生じることになる。
そこで、本発明は、以上の問題に鑑み、優れた剛性を呈し、外壁等との関係での美感やシーリングの性能を長期間確保することを可能とする新規な枠部材の構成を提案するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1に記載のごとく、
障子を取り付けるための枠体を構成する枠部材であって、
前記枠部材の内側に、開口部装置の構成部材を取り付けるための固定部材を具備し、
前記枠部材と前記固定部材との間に空間を確保する、こととするものである。
また、請求項2に記載のごとく、
前記固定部材は、前記枠部材の長手方向に並設される長尺部材である、こととするものである。
また、請求項3に記載のごとく、
前記固定部材は、前記枠部材の内側に配置される固定具によって、前記枠部材に対して固定される、こととするものである。
また、請求項4に記載のごとく、
前記構成部材は、前記枠部材の内側に配置される固定具によって、前記固定部材に対して固定される、こととするものである。
また、請求項5に記載のごとく、
前記固定部材は、障子を支持するための支持部を有する、こととするものである。
また、請求項6に記載のごとく、
請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の枠部材を具備する開口部装置とするものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
即ち、請求項1に記載の発明においては、枠部材と固定部材によって、空間を有するホロー構造が形成され、枠部材の剛性を向上させることができる。
また、請求項2に記載の発明においては、枠部材の長手方向の広い範囲において固定部材による補強が可能となり、優れた剛性を有する枠部材を実現することができる。
また、請求項3に記載の発明においては、前記固定部材の枠部材に対する固定具が、枠部材の見込面に現れることがなく、美感や外壁パネルとのシーリングを良好なものとすることができる。
また、請求項4に記載の発明においては、前記構成部材の前記固定部材に対する固定具が、枠部材の見込面に現れることがなく、美感や外壁パネルとのシーリングを良好なものとすることができる。
また、請求項5に記載の発明においては、蝶番を省略することが可能となる。
また、請求項6に記載の発明においては、剛性に優れた枠部材を具備することで、耐久性に優れた耐用年数を長く確保できる開口部装置を実現できる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は、本実施形態にかかる開口部装置1を備える建物100の外観を示す正面図である。建物100は、1階部分及び2階部分からなり、各階に開口部を有している。開口部には、1階部分においては玄関2や窓3が備えられ、2階部分にも窓4が備えられる。2階部分には、開口部装置1が取り付けられ、小さめのスクエア窓(正方形)が構成される。この開口部装置1の形態は、換気を主目的としたいわゆる片開き窓又は突き出し窓とされている。
また、図1に示すごとく、開口部装置1は比較的小さなスクエア窓に好適に使用されるが、この他、長方形のスリット窓、ひし形の菱形窓、ガラスブロック窓、台形窓、アーチ窓などの、あらゆる種類の窓に適用が可能である。また、建物の種類も住宅に限定されず、公共施設やオフィスビルなどの大型建物にも適用できる。
図2は、本実施形態にかかる開口部装置1を室内側から見た正面斜視図である。開口部装置1は、建物開口部に固定される方形の枠体10Wを構成する枠部材10と、該枠部材10内に開閉可能に取り付けられる障子20とを有している。障子20は、ガラスパネル21と、該ガラスパネル21の周りを取り囲む框22を備えている。
また、図3(a)に示すごとく、開口部装置1を室内側から見ると、主に、室内壁100A、ガラスパネル21、枠部材10の内枠11の表面部11Aのみが見えるようになっており、框22や外枠12などの殆どの他の部位は、室内壁100Aによって隠されて、室内側から見えないようになっている。
また、図3(b)に示すごとく、開口部装置1を室外側から見ると、外壁100B、ガラスパネル21、及び、框22のみが見えるようになっている。前記枠体10Wは、框22によって隠されるようになっている。
以上のような開口部装置1の構成により、ガラスパネル21と室内壁100Aの間には部材が殆ど見えず、また、ガラスパネル21と外壁100Bの間には框22のみが見えるようになり、シンプルで開放的な印象を与えることができる。なお、本実施形態においては、框22が室外側に配置されることで、框22が室外から見え、室内からは見えないようになっているが、反対に、框22を室内側に配置することで、框22が室外から見えず、室内からは見えるように構成することも可能である。
また、図4は、開口部装置1の高さ方向中心付近における水平断面図である。開口部装置1の紙面上方が室外側、紙面下方が室内側である。図4には、左縦枠、右縦枠をそれぞれ構成する枠部材10、10、該枠部材10、10に沿って配置される左右の框22、22、及び、該框22にて取り囲まれるガラスパネル21が表れている。また、ガラスパネル21及び框22にて障子20が構成されており、この障子20は、操作ハンドル23により、蝶番機構30を回動中心として室外側に回動される構成となっている。
また、図5は、開口部装置1の左右方向中心付近における縦断面図である。開口部装置1の紙面左方が室外側、紙面右方が室内側である。図5には、上枠、下枠をそれぞれ構成する枠部材10、10、該枠部材10、10に沿って配置される上下の框22、22、及び、該框22にて取り囲まれるガラスパネル21が表れている。また、ガラスパネル21及び框22にて障子20が構成されており、この障子20は、図6に示すごとく、操作ハンドル23の操作によって室外側に突き出される構成となっている。
次に、枠部材10の構成について説明する。
図7は、図4の点線Aで囲んだ拡大図であり、片開き窓に構成される障子の吊元の構成を示している。この構成において、開口部装置1の枠体10Wを構成する枠部材10は、その内側面において枠体10Wの内周面を構成する内枠11と、その外周面にて枠体10Wの外周面(見込面)を構成する外枠12と、を具備して構成される。この枠部材10は、図2に示すごとく、方形の枠体10Wを構成するものである。
また、図7に示すごとく、前記内枠11は、板状の部材であり、枠体10Wの内周面を形成する内側面11bを構成する内壁面構成部11aを有している。
また、図7に示すごとく、内枠11において、前記内壁面構成部11aの室外側端部には、断面視において凹状の溝11cを構成する溝構成部11mが構成されており、溝構成部11mに網戸枠14が挿入されるようになっている。また、内枠11において、前記内壁面構成部11aの室内側端部においては、外側(枠体10Wで囲まれる空間の外側)方向に突出される内枠室内側張出し部11fが設けられている。また、前記溝構成部11mにおいても、外側方向に突出される内枠室外側張出し部11gが設けられている。
また、図7に示すごとく、前記内枠11は、前記外枠12に取り付けられる。該外枠12は、外枠見込面構成部12aを有しており、該外枠見込面構成部12aにて枠体10Wの外周面が構成されることとしている。
また、図7に示すごとく、外枠12において、前記外枠見込面構成部12aの見込方向の略中央部において、内側(枠体10Wで囲まれる空間の内側)方向に突出される外枠室外側張出し部12gが設けられている。また、外枠12の室内側端部においては、内側(枠体10Wで囲まれる空間の内側)方向に突出される外枠室内側張出し部12fが設けられている。
また、図7に示すごとく、外枠12において、外枠見込面構成部12a、外枠室外側張出し部12g、外枠室内側張出し部12fによって、図において上方が開放される略「コ」字状の断面が構成される。そして、この略「コ」字状の断面の開放が、前記内枠11の内壁面構成部11aによって閉塞されることで、枠部材10に空間部10Nが構成されるようになっている。尚、内枠11の内枠室内側張出し部11fと外枠12の外枠室内側張出し部12f、内枠11の内枠室外側張出し部11gと外枠12の外枠室外側張出し部12g、がそれぞれ係合することにより、空間部10Nが構成されるようになっている。
また、図7に示すごとく、前記内枠11は、外枠12、即ち、外枠見込面構成部12a、外枠室外側張出し部12g、外枠室内側張出し部12fよりも、断熱性の優れた素材にて構成されることとしている。例えば、外枠見込面構成部12a、外枠室外側張出し部12g、外枠室内側張出し部12fがアルミ形材によって構成される場合では、内枠11を樹脂形材によって構成することで、内枠11についての断熱性を優れたものとすることができる。また、この断熱性の向上によって、内枠11の内側(枠体10Wで囲まれる空間の内側)での結露が防止され、優れた防露性能を発揮することが可能となる。
また、図7に示すごとく、枠部材10において、その見込方向における略中央部Cに構成される外枠室外側張出し部12gの室外側に、室外に開放される障子収容部10Mが形成される。この障子収容部10Mにおいては、障子20の吊元が構成されるものとしている。
また、図7及び図8に示すごとく、枠部材10の障子収容部10Mは、外枠見込面構成部12a及び外枠室外側張出し部12gによって、その壁面が構成される。また、前記外枠見込面構成部12aにおいては、室外側の端部において、内側(枠体10Wで囲まれる空間の内側)方向に屈設した後、更に、室内側へと屈曲される吊元側第一張出し部12mが設けられている。また、前記外枠室外側張出し部12gにおいては、前記吊元側第一張出し部12mに向かって吊元側第二張出し部12hが設けられている。そして、障子収容部10Mの内側において、吊元側第一張出し部12m及び吊元側第二張出し部12hに対し、障子20を回動自在に固定するための吊元側固定部材24が固定されることとしている。
また、図7及び図8に示すごとく、この吊元側固定部材24は、外枠12と同様に縦方向に長い長尺の板状部材で構成される。また、吊元側固定部材24は、その室外側端部の板面24aを吊元側第一張出し部12mの内側部12nに当着させるとともに、室内側の端部に設けた略「V」字状の係合溝部24bにて吊元側第二張出し部12hを挟み込んだ状態とし、固定具としてのビス31によって外枠見込面構成部12aに対して固定される。
また、図8に示すごとく、吊元側固定部材24の室外側の端部には、略「C」字状の筒状部24cが設けられ、この筒状部24cに対し、框22側に固定される蝶番板部22mに設けられた略「C」字状の筒状部22cを、図7に示すごとく、水平断面視において重ね合わせて互いの筒穴を連通させるとともに、該筒穴に回動ピン等が挿入されることで、吊元側固定部材24に対し框22が回動自在に固定されるようになっている。これにより、障子20が全体として、枠部材10に対して回動自在に設けられ、片開き窓が構成されることとなっている。また、以上の構成により、吊元側固定部材24が障子20(框22)を支持するための支持部(筒状部24c)を有するため、蝶番を省略することが可能となる。尚、吊元側固定部材24については、このような回動式の障子20のための蝶番の一部として機能すべく構成される他、すべり出し窓等の他の開閉式の障子について、その開閉機構の構成部材の固定部として機能すべく構成されることもできる。
また、図7に示すごとく、吊元側固定部材24が外枠12に固定された状態では、吊元側固定部材24と外枠見込面構成部12aによって、水平断面視において、方形のホロー構造(ホロー形状)の部材(内壁面に囲まれる空間が構成されている部材)が構成される。ここで、このようなホロー構造に対して、吊元側固定部材24が存在しない場合の外枠見込面構成部12aは、一つの縦壁面を形成するソリッド構造の部材を構成することになる。このホロー構造とソリッド構造について、ホロー構造は、四つの縦壁面と四つの角部を有する柱構造を構成するため、各縦壁面が互いに補強し合うことによって剛性を高く確保できることになるが、ソリッド構造は、一つの縦壁面のみで単なる壁構造を構成するため、剛性がホロー構造と比較して劣ることになる。
この点、本実施形態では、ホロー構造の部材が実現されることにより、より剛性の高い枠部材10を実現することができる。換言すれば、吊元側固定部材24による外枠12の補強が可能となる。そして、本実施形態では、縦枠を構成する外枠12の補強が図られるものであり、これにより、経年後においても、左右の縦枠の中央が外側に広がる「タイコ(太鼓)形状への変形」や、左右の縦枠の中央が内側に狭まる「ツヅミ(鼓)形状への変形」といった不具合の発生が防止され、ひいては、障子と外枠との間の気密性の長期間の確保や、また、外枠と外壁パネルや室内壁との間のシーリングにおける気密性の長期間の確保が可能となる。また、外枠の変形が抑制されてシーリングが確保されることにより、シーリングの部位における隙間形成が抑制され、シーリングの裏側に存在する裏板や金具類が外側から見えることもなくなって、美感を確保することができる。このように、本実施形態によれば、剛性の確保により耐久性に優れることになり、長期間において優れた気密性能、断熱性能、及び、美感を発揮できる開口部装置を実現することが可能となる。
さらに、図7に示すごとく、本実施形態では、吊元側固定部材24が外枠12(縦枠)の組み合わせによって、ホロー構造が構成される点に特徴がある。即ち、予めホロー構造に成形された部材を外枠の縦枠として使用する場合には、例えば、縦枠と上枠の接合部において、ホロー構造の開放を閉じるために、例えば、内側の壁面を切り欠くといった特別な端部構造が必要とされることになる。若しくは、別途キャップなどの閉塞部材を用意して、ホロー構造の開放を閉じる必要がある。この点、本実施形態の構成では、縦枠(外枠12)の内側に吊元側固定部材24を後付で固定することでホロー構造が実現されるので、例えば、縦枠と上枠の接合部において、特別な端部加工や閉塞部材を必要とすることがない。これにより、例えば、縦枠と上枠の接合部における構造の簡素化が図られ、ひいては、コスト削減を図ることが可能となる。
また、図7に示すごとく、吊元側固定部材24の外枠12に対する固定方法について、外枠見込面構成部12aの内側(枠体10Wで囲まれる空間の内側)に吊元側第一張出し部12mを突設し、この吊元側第一張出し部12mに対して吊元側固定部材24を固定具としてのビス31にて固定する形態とし、ビス31の先端部31aは、吊元側第一張出し部12mと吊元側固定部材24の間の空間26内に配置されることとしている。これにより、ビス31の先端部31aが、外枠見込面構成部12aの外側(枠体10Wで囲まれる空間の外側)に現れることがなく、外枠単体での外観の意匠性を向上することができる。また、開口部装置の施工時においては、外枠見込面構成部12aに外壁パネルの端面を対向させ、両者の隙間をシーリングする必要が生じるが、本実施形態の構成では、外枠見込面構成部12aの外側表面に突起物が存在しないため、突起物に起因するシーリング不良、例えば、シーリング材と突起物の干渉による隙間形成、気密性低下、さらには、美観の低下といった問題が生じることがない。このように、本実施形態によれば、シーリングに関連して、様々な有効な効果を得ることができる。
以上が、開口部装置における吊元の箇所の構成であり、次に、戸先の箇所の構成について説明する。
図9は、図4の点線Bで囲んだ拡大図であり、片開き窓に構成される障子の戸先の構成を示している。この構成において、開口部装置1の枠部材10は、その内側面において枠部材10の内周面を構成する内枠11と、その外周面にて枠部材10の外周面(見込面)を構成する外枠12と、を具備して構成される。この枠部材10は、図2に示すごとく、方形の枠体を構成するものである。
また、図7及び図8を参照して理解されるように、この図9における枠部材10の基本構成は、図7の枠部材10における基本構成と略同一であり、同一の符号が付される部材は、同一の機能を呈し、同一の名称にて定義され、説明は省略するものとする。
また、図9に示すごとく、枠部材10において、その見込方向における略中央部Cに構成される外枠室外側張出し部12gの室外側に、室外に開放される障子収容部10Mが形成される。この障子収容部10Mにおいては、障子20の戸先側が収容されるものとしている。
また、図9に示すごとく、枠部材10の障子収容部10Mは、外枠見込面構成部12a及び外枠室外側張出し部12gによって、その壁面が構成される。また、図9及び図10に示すごとく、外枠見込面構成部12aにおいては、室外側の端部において、内側(枠体10Wで囲まれる空間の内側)方向に屈設した後、更に、室内側へと屈曲される戸先側第一張出し部12jが設けられている。また、外枠室外側張出し部12gにおいては、戸先側第一張出し部12jに向かって戸先側第二張出し部12kが設けられている。そして、障子収容部10Mの内側において、戸先側第一張出し部12j及び戸先側第二張出し部12kに対し、戸先側固定部材25が固定されることとしている。
また、図9及び図10に示すごとく、戸先側固定部材25は、外枠12と同様に縦方向に長い長尺の板状部材で構成される。また、戸先側固定部材25は、その室外側端部の板面25aを戸先側第一張出し部12jの内側部12pに当着させるとともに、室内側の端部に設けた係合凸部25bを戸先側第二張出し部12kに当着させた状態とし、固定具としてのビス32によって外枠見込面構成部12aに対して固定される。ここで、ビス32の先端部32aは、戸先側第一張出し部12jと戸先側固定部材25の間の空間28内に配置されることとしている。これにより、ビス32の先端部32aが、外枠見込面構成部12aの外側(枠体10Wで囲まれる空間の外側)に現れることがなく、外観の意匠性を向上することができる。
また、このように戸先側におけるビス32の先端部32aの配置に関し、図7に示される吊元側のビス31の先端部31aの配置により奏されるものと同等の効果が得られることになる。また、戸先側固定部材25と外枠見込面構成部12aによって、吊元側の吊元側固定部材24と外枠見込面構成部12aによるものと同様のホロー構造が実現され、戸先側において吊元側と同等の効果が得られることになる。
また、図10に示すごとく、戸先側第一張出し部12jの室外側の端部には、略「コ」字状の溝状部12qが設けられ、図9に示すごとく、この溝状部12qにシール枠12rが設けられ、このシール枠12rに対して障子20の戸先端部20dが当接されることとしている。
また、図9及び図10に示すごとく、戸先側固定部材25には、障子を開閉動作させるための操作ハンドル23を取り付けるためのステー27が固定される。このステー27は、図6に示すごとく、戸先側固定部材25の縦方向の略中央部に設けられ、ガイドピン29によって開閉機構40のアーム部材41をガイドすべく構成されるものである。
また、図6、図9及び図10に示すごとく、戸先側固定部材25には、障子20のスライドロック機構50のスライドバー51に設けたロックピン52(係合部)と係合するための受け金具53が固定される。この受け金具53は、図6に示すごとく、外枠12(縦枠)の縦方向の上下二箇所に設けられ、アーム部材41を介して操作ハンドル23の操作に連動し、上下方向に移動するスライドバー51のロックピン52と係合すべく構成されている。
そして、図6、図9及び図10に示すごとく、戸先側固定部材25に対し、ステー27及び受け金具53が固定される。ステー27については、固定具としてのビス33によって、同じく、受け金具53については固定具としてのビス34によって、それぞれ、戸先側固定部材25に対して固定される。そして、図9に示すごとく、ビス33・34の先端部33a・34aは、それぞれ、戸先側固定部材25と外枠見込面構成部12aの間に形成される、空間28内に配置されることとしている。これにより、ビス32の先端部32aが、外枠見込面構成部12aの外側(枠体10Wで囲まれる空間の外側)に現れることがなく、外観の意匠性を向上することができる。
また、このように戸先側におけるビス33・34の先端部33a・34aの配置に関し、図7に示される吊元側のビス31の先端部31aの配置により奏されるものと同等の効果が得られることになる。
以上の実施形態では、枠部材10のうち、左右縦枠を構成するものについての適用であって、吊元側固定部材の戸先側固定部材について説明したが、これらの固定部材を上枠、下枠に適用することによって、補強等の効果を得ることも可能となる。
即ち、以上の構成では、図7に示す吊元の箇所の構成を参照して説明すれば、障子20を取り付けるための枠体10Wを構成する枠部材10であって、前記枠部材10の見込面構成部(外枠見込面構成部12a)の内側に、開口部装置の構成部材を取り付けるための固定部材(吊元側固定部材24)を具備し、前記枠部材10の見込面構成部と前記固定部材との間に空間26を確保することとするものである。
この構成によって、枠部材10の見込面構成部(外枠見込面構成部12a)と、固定部材(吊元側固定部材24)によって、空間26を有するホロー構造が形成され、枠部材10の剛性を向上させることができる。
また、図6に示す吊元の箇所の構成を参照して説明すれば、前記固定部材(戸先側固定部材25)は、前記枠部材10の見込面構成部(外枠見込面構成部12a)の長手方向に並設される長尺部材であることとするものである。
この構成によって、枠部材10の長手方向の広い範囲において固定部材(戸先側固定部材25)による補強が可能となり、優れた剛性を有する枠部材10を実現することができる。
また、図7に示す吊元の箇所の構成を参照して説明すれば、前記固定部材(吊元側固定部材24)は、前記空間26の中にその一部(先端部31a)が配置され、且つ、前記枠部材10の見込面構成部(外枠見込面構成部12a)よりも内側(枠部材10の内側)に配置される固定具(ビス31)によって、前記枠部材10の見込面構成部(外枠見込面構成部12a)に対して固定されることとするものである。
この構成によって、前記固定部材(吊元側固定部材24)の枠部材10の見込面構成部(外枠見込面構成部12a)に対する固定具(ビス31)が、枠部材10の見込面に現れることがなく、美感や外壁パネルとのシーリングを良好なものとすることができる。尚、上記の実施形態では、例えば、図7の構成では、ビス31の先端部31aを空間26内に突き出すようにする固定の形態としたが、この形態に限らず、例えば、吊元側第一張出し部12mの内側部12nから吊元側固定部材24側にネジ山を刻設したピンを突設し、該ピンを吊元側固定部材24に対して貫装するとともに、ナットを締結する、といった形態であってもよい。
また、図9に示す戸先の箇所の構成を参照して説明すれば、前記構成部材(受け金具53、ステー27)は、前記空間28の中にその一部(先端部33a・34a)が配置され、且つ、前記枠部材10の見込面構成部(外枠見込面構成部12a)よりも内側(枠部材10の内側)に配置される固定具(ビス33・34)によって、前記固定部材(戸先側固定部材25)に対して固定されることとするものである。
この構成によって、前記構成部材(受け金具53、ステー27)の前記固定部材(戸先側固定部材25)に対する固定具(ビス33・34)が、枠部材10の見込面に現れることがなく、美感や外壁パネルとのシーリングを良好なものとすることができる。尚、前記構成部材は、受け金具53、ステー27以外のものであってもよい。また、尚、上記の実施形態では、例えば、図9の構成では、ビス34の先端部34aを空間28内に突き出すようにする固定の形態としたが、この形態に限らず、例えば、戸先側固定部材25から受け金具53側にネジ山を刻設したピンを突設し、該ピンを受け金具53に対して貫装するとともに、ナットを締結する、といった形態であってもよい。
そして、以上の構成により、方形を構成する枠体の全ての枠の部位、即ち、上枠、下枠、左右縦枠を構成する枠部材について、それぞれ剛性の向上を図ることができ、それに伴って優れた効果を発揮することが可能となる。
以上が本発明の実施形態の説明である。尚、以上の実施形態に使用される枠体及び框の材質は、通常の開口部装置に利用されるあらゆる材質が使用可能である。その中でもアルミニウムが特に好ましい材料である。また、パネル部材としては、ガラスパネルに代えて通常の開口部装置に利用されるあらゆる材質が使用可能である。例えば採光の観点から考えるとアクリル樹脂パネル、ポリカーボネートパネルを使用することができる。また、ロック機構やシール材等、その他通常の開口部装置が備える部材は本発明の開口部装置にも使用することができる。
また、以上のように、本発明の開口部装置は多くの種類の建物の開口部に適用が可能であり、各実施態様においてその効果を十分に発揮することができる。例えば、障子の開閉しない、所謂、FIX窓についても、本発明の構成は適用できるものである。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う建物の開口部装置もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
本発明は、突き出し窓、片開き窓、FIX窓、更には、引き違い窓も含め、あらゆる形態の開口部装置の枠体について幅広く適用可能である。また、枠体の形状についても、スクエア、サークル、台形、アーチなど、各種の枠形状について適用することが可能となる。
本発明の実施形態に係る開口部装置を備えた建物の例について示す図。 本発明の実施形態に係る開口部装置の室内側から見た斜視図。 (a)は、本発明の実施形態に係る開口部装置の室内側から見た正面図。(b)は、本発明の実施形態に係る開口部装置の室外側から見た正面図。 本発明の実施形態に係る開口部装置の水平断面図。 本発明の実施形態に係る開口部装置の側面断面図。 同じく障子を開いた状態における開口部装置の側面断面図。 図4の点線Aで囲んだ範囲の拡大図。 吊元側の吊元側固定部材の固定等について示す水平断面図。 図4の点線Bで囲んだ範囲の拡大図。 戸先側の戸先側固定部材の固定等について示す水平断面図。 従来のソリッド構造の枠体、及び、蝶番の取付構造について示す水平断面図。
符号の説明
1 開口部装置
10 枠部材
10W 枠体
10M 障子収容部
10N 空間部
11 内枠
12 外枠
12a 外枠見込面構成部
20 障子
24 吊元側固定部材
25 戸先側固定部材

Claims (6)

  1. 障子を取り付けるための枠体を構成する枠部材であって、
    前記枠部材の内側に、開口部装置の構成部材を取り付けるための固定部材を具備し、
    前記枠部材と前記固定部材との間に空間を確保する、枠部材。
  2. 前記固定部材は、前記枠部材の長手方向に並設される長尺部材である、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の枠部材。
  3. 前記固定部材は、前記枠部材の内側に配置される固定具によって、前記枠部材に対して固定される、
    ことを特徴とする、請求項1及び請求項2に記載の枠部材。
  4. 前記構成部材は、前記枠部材の内側に配置される固定具によって、前記固定部材に対して固定される、
    ことを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の枠部材。
  5. 前記固定部材は、障子を支持するための支持部を有する、
    ことを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の枠部材。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の枠部材を具備する開口部装置。
JP2007312989A 2007-12-04 2007-12-04 枠部材、及び、それを備える開口部装置 Active JP5288439B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007312989A JP5288439B2 (ja) 2007-12-04 2007-12-04 枠部材、及び、それを備える開口部装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007312989A JP5288439B2 (ja) 2007-12-04 2007-12-04 枠部材、及び、それを備える開口部装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009138350A true JP2009138350A (ja) 2009-06-25
JP5288439B2 JP5288439B2 (ja) 2013-09-11

Family

ID=40869245

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007312989A Active JP5288439B2 (ja) 2007-12-04 2007-12-04 枠部材、及び、それを備える開口部装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5288439B2 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6394288U (ja) * 1986-12-11 1988-06-17

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6394288U (ja) * 1986-12-11 1988-06-17

Also Published As

Publication number Publication date
JP5288439B2 (ja) 2013-09-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5283968B2 (ja) サッシ窓
JP5288439B2 (ja) 枠部材、及び、それを備える開口部装置
JP2014034876A (ja) 窓ユニット
JP5344521B2 (ja) 開口部装置
JP5288438B2 (ja) 開口部装置の枠体、及び、その隅部構造
JP4594723B2 (ja) 複合サッシの枠体
JP2017160767A (ja) コーナー方立
JP2007113289A (ja) サッシ枠
JP7041019B2 (ja) 建具
JP3977358B2 (ja) 交換用ドア枠およびドアの交換方法
JP2010121296A (ja) サッシ窓
JP3076223B2 (ja) 窓枠付き収納ユニット
JP4754310B2 (ja) 円形障子を備える開口部装置、及びその組立方法
JP6203073B2 (ja) 小窓枠材、これを備える建具および建物壁
JP4808671B2 (ja) 嵌め殺し窓
JP7229742B2 (ja) 額縁及び自然風力換気窓
JP4632944B2 (ja) 換気扇付きサッシ
JP2004251027A (ja) パネル専用排煙窓
JP3185827B2 (ja) 連窓用ストアフロント
JP2024036189A (ja) ハンドル及び建具
JP2023096992A (ja) 建具
JP2007224530A (ja) 屋外用間仕切り装置
JP2024050338A (ja) 開口部装置
JP2022133518A (ja) 建具
JP2023108887A (ja) ドア

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101001

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120424

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120523

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120713

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130530

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130530

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5288439

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350