JP2009138262A - 膜−電極接合体、これを用いる電解セル、電解水スプレー装置及び殺菌方法 - Google Patents

膜−電極接合体、これを用いる電解セル、電解水スプレー装置及び殺菌方法 Download PDF

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Abstract


【課題】オゾン等の電解生成物を従来より高濃度で溶解する電解水製造用の膜−電極接合体や電解セル、及びこれらを使用して得られた電解水を噴出する装置、特に得られた電解水を霧状に噴霧する小型スプレー装置を提供する。
【解決手段】 棒状陽極7の周囲に筒状の隔膜8を設置し、該隔膜8の周囲に線状陰極9を配置し、該線状陰極9を使用して前記隔膜8を前記陽極7に固定し、これにより前記隔膜8と前記陽極7の間に気液流路を有する陽極10室を形成させる。各部材を適切に選択することで、電解水の電解種濃度を所望値に設定できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、殺菌や洗浄等に用いられる、電解水の生成用の膜―電極接合体、これを用いる電解セル、この電解セルを有する電解水スプレー装置、及びこれらを利用する殺菌方法に関する。
[殺菌消毒液]
従来、広範な環境における殺菌消毒剤として、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム等の塩素系殺菌剤が広く用いられている。中でも次亜塩素酸ナトリウム等次亜塩素酸塩は、価格面と効果の点で汎用されているが、医療、食品工業等、種々の分野で要求される微生物の殺菌、滅菌に対して、更にその効力を向上させるための多くの提案がなされている(特開2001−253803号公報、特開2001−342496号公報及び特開2002−145710号公報など)。
通常、このような殺菌消毒剤は、組成物の各成分を水中に添加するか、各成分を含有する水溶液を混合することで調製される。
[電解水の代替利用]
しかしながら、塩素系殺菌剤を多量に使用すると弊害が発生する。例えば大量に食材を取り扱う工場、小売店では100ppmを越える次亜塩素酸ナトリウムによる洗浄を行っており、これが食材の味を損なうのみならず危険性(THMの増加)を生じさせるため問題視されている。
これを解決することを主目的として、電気分解により生成される電解水が、農業、食品、医療等の分野において有用であることが鋭意検討され、日本を中心に電解水、或いは、オゾン水への代替利用が進んでいる。クリーンな電気エネルギーを利用して、電極表面で化学反応を制御することにより、水素、酸素、オゾン、過酸化水素などを合成できるが、特に陽極での酸化反応では、水処理に有効な酸化剤(有効塩素、オゾンなど過酸化物)が生成し、一部OHラジカルなどの活性種も発生することが知られている(強酸性電解水の基礎知識、オーム社)。
電解水の優れた殺菌・消毒作用に着目し、医療現場や家庭での利用、例えば患部、切開部、留置カテーテルの経皮開口部等の殺菌、消毒、あるいはキッチン用品、ベビー用品、家具等の家庭用品、トイレ、浴槽等の住居まわりの殺菌、消毒に使用することが検討されている。このような電解水は、溶解によりイオンが生じる溶質、例えば塩化ナトリウム等を添加し、また必要に応じpH調整のための酸を添加した水(被電解水)を、電気分解することによって得られる。
[電解水の種類]
電解水は食品添加物以外にも利用可能である。電解セルでの陽極反応は、水のみの場合(1)式の通り、酸素発生が進行するが、触媒、電解条件によっては、(2)式の通りオゾンが生成し、これを溶解したオゾン水が合成できる。
2H2O = O2 + 4H+ + 4e (1)
3H2O = O3 + 6H+ + 6e (2)
塩酸、塩化物イオンを添加した場合には、式(3)及び(4)に従って次亜塩素酸が生成するが、 硫酸を添加した場合には式(5)の通り反応して過硫酸が生成する。
Cl- = Cl2 +2e (3)
Cl2+ H2O = HCl + HClO (4)
2SO4 2- = S28 2- + 2e (5)
炭酸イオンが存在する場合、式(6)の通り反応して過炭酸が生成する。
2CO3 2- = C26 2- + 2e (6)
陰極反応では、式(7)及び(8)の通り水素を過剰に溶解している水素水、アルカリイオン水などの合成が可能である。
2H+ + 2e = H2 (7)
2H2O + 2e = H2 + 2OH- (8)
また、過酸化水素などの合成も可能である。
このように、食品添加物として認可される酸性水のほかに、電解質の選択による複数の過酸化物を含有する電解水が製造できる。
[電解水の特徴](参考:「水の特性と新しい利用技術」(2004年、NTS社))
食品添加物として認可されている電解水の種類には、
a) 弱アルカリの電解次亜水(添加物名:電解次亜塩素酸ナトリウム水、20〜200ppm、pH>7.5、0.2〜2%食塩水原料、無隔膜)
b) 微酸性電解水(添加物名:微酸性次亜塩素酸水、10〜30ppm、pH=5〜6.5、2〜6%%塩酸原料、無隔膜)
c) 強酸性電解水(添加物名:強酸性次亜塩素酸水、20〜60ppm、pH<2.7、0.2%以下食塩水原料、隔膜セル陽極水)
がある。
これらの中で酸性水のメリットは、
(1)THMは酸性では生成しにくいため安全性が優れている。
(2)耐性菌が発生しにくく、オンサイトで管理がしやすい。
(3)アルカリ性電解水との併用処理ができる。
(4)水道水のような感覚で利用でき、手指に匂いが残らない。
(5)直前での使用で十分である(殺菌時間が短い)。
などである。
従来の次亜塩素ナトリウム薬液処理では200ppmまで食品添加物として認可されているものの、味覚も悪くなり、残留性があるのに比較して、これらの電解水は装置としての初期投資はかかるが、低濃度で殺菌効果が高く、有益である。
[オゾン水の特徴]
長期にわたる次亜塩素酸塩の使用によりこの薬剤に対する耐性菌が生じており、殺菌効果に疑念が生じている。一方、オゾン水は既に食品添加物リストに登載され、米国FDA(食品医薬品局)で食品貯蔵、製造工程での殺菌剤として認可(2001年)が得られている。既に食品工場内の殺菌、食品そのものの殺菌に多くの実績がある。最近では、皮膚科、眼科、歯科などの医療現場においても、これまでの殺菌水と同等以上の効果を発揮しつつ、生体への負荷を軽減できることが注目されている。
オゾン水のメリットとして、
(1)オゾン(OHラジカル)殺菌効果は細胞壁の酸化破壊であり無差別性のため耐性菌が存在しないといえる。
(2)残留性がない。
などがあり、必要に応じて他の残留性を有する酸化剤(次亜塩素酸塩、過硫酸塩、過炭酸塩など)と併用すれば、より有効な殺菌処理が可能となる。
[オゾン水の従来製法]
オゾン水は従来から放電型のオゾンガス発生器を用いて製造することが一般的であり、数ppmのオゾン水を容易に製造でき、浄水処理、食品洗浄分野で利用されている。しかしながら、瞬時応答性に優れたハンディかつ高濃度なオゾン水装置の発生器としては以下の理由により不適当であった。
(1)オゾンをいったんガスとして発生させ、その後、水に溶解させる2つの工程を必要とすること。
(2)後述する電解法に比較して生成オゾン濃度が低いため高圧下で水中に注入し、溶解させ、製造する必要がある。
(3)発生電源が高電圧・高周波のため、小型化しにくい。
(4)放電によるオゾン水生成装置では、オゾンガス発生能力が安定するまで時間(数分間の待機時間)を要し、瞬時に一定濃度のオゾン水を調製することが困難である。
[電解オゾン製造法]
電解法は、放電法に比較して電力原単位は劣るが、高濃度のオゾンガス及び水が容易に得られる特徴により、電子部品洗浄などの特殊分野で汎用されている。原理的に直流低圧電源を用いるため、瞬時応答性、安全性に優れており、小型のオゾンガス、オゾン水発生器としての利用が期待されている。また、用途に応じて電池駆動、発電機駆動、交流直流変換駆動が選択できる。
オゾンガスを効率よく発生させるには、適切な触媒と電解質を選択することが不可欠である。電極材料として、白金などの貴金属、α-二酸化鉛、β-二酸化鉛、フルオロカーボンを含浸させたグラッシーカーボン、ダイアモンドが知られている。電解質としては、硫酸、リン酸、フッ素基含有などの水溶液が利用されてきたが、これらの電解質は取り扱いが不便であり広く使用されてはいない。固体高分子電解質を隔膜として用い、純水を原料とする水電解セルは、その点で管理がしやすく、汎用されている[J. Electrochem. Soc., 132, 367(1985)]。従来からの触媒である二酸化鉛では、12重量%以上の高濃度なオゾンガスが得られる。
直接合成方式と呼ばれるシステムでは、電極近傍の溶液に十分な流速を与えることで、ガス化する前にオゾン水として取り出すようにしている(特開平8−134677号公報)。また、純水以外の原料水を電解系に供給する場合は、貴金属電極触媒自体の活性が水質の影響を受けるため、寿命や効率などの電解性能が変動することは注意を要する。特開平9−268395号公報では、導電性ダイアモンドが機能水(オゾン含む)用電極として有用であることが開示されている。
[小型装置の開発]
医療現場や家庭でより簡易に殺菌、消毒等を行うために、携帯可能、或いは、小型の電解水噴生成器が提案されている(特許文献1〜3)。小型であれば、室内、水回り、食器、衣類等の家庭用あるいは業務用の消臭、殺菌、漂白、又は人体、例えば手指等の殺菌、消毒等に広く使用することができる。
特開2000−79393号公報 特開2000−197889号公報 特開2001−276826号公報
これら以外にも、特開2004−129954号公報(電気分解に必要な電力を発生する手段を有する)、特開2004−130263号公報(ピストンの内容積とセル筒部分の体積、断面積などの比率の特定している)、特開2004−130264号公報(pH調整剤、界面活性剤、塩素化合物、水からなる電解原水を用い、pH3〜8.5の電解水を得る)、特開2004−130265号公報(特開2004−130264号の電解水を泡状にして使用する)、特開2004−130266号公報(電極への電圧の印加方向を交互に変える)、特開2004−148108号公報(電極への電圧の印加電圧を可変とする)、特開2004−148109号公報(吸引経路に電極を配置する)、特開2003−93479号公報、特開2003−266073号公報、特開2002−346564号公報(スプレー部に円筒形の電極を有する分離型)及び特開2001−47048号公報(ガン型、非噴射時に目詰まり防止、モーター使用)などが知られている。
オゾン水の合成を目的とした公知技術としては、特開2000−169989号公報では、円柱状軸体に金網状の陽極(白金)、イオン交換膜、金網状の陰極を巻いた接合体を水路中に配置した構造を有し、さらには軸体に細い溝を構成させた、小型電解オゾン発生装置が開示されている。特開2001−198574号公報では、円柱状軸体に多孔性陽極、固体重合体電解質(イオン交換膜)、多孔性陰極を固定し、陽極で合成されるオゾン水と、陰極で合成される水素・水素ガスを分離排出できるドレインラインが付加されている配管接続用モジュールが開示されている。特開2002−143851号公報では、通孔を有する支持円筒部材に陰極、膜、陽極を巻き付けた2重管構造で、希薄な食塩水を陰極室円筒に流すことにより、水道水を原料とする硬水成分の析出を抑制でき、また、紫外線処理も同時におこなえる水処理方法が開示されている。特開2004−60010,60011号公報では、特開2000−169989号公報と同等の電解セルで、陰極液を分離でき、かつ、流路に起電力測定体を設置しオゾン濃度を検出できるようにしたオゾン水製造装置を開示している。特開2006−346203号公報では、電極として導電性ダイアモンドを用いることが開示され、特には、棒状の導電性ダイアモンド電極に帯状の隔膜部材を配置し、その上に線状の対極を配置した電解セルを開示している。また、特開2007−136356号公報では、中心の円筒部材が円筒方向に複数の溝を有していて、陰極、膜、陽極の順に巻き付けられた構造が開示されている。
これまでの小型の電極接合体、それを用いる電解セルでは、以下の課題があった。
(1)イオン交換膜などを用いるとイオン伝導性が向上し、電解反応効率の増加が期待できるが、電極との接合が困難であった。
(2)該膜は通常非多孔性であり、通常は電解液の供給と生成物の除去のために、多孔性の電極を利用し、その形状が複雑であった。
(3)装置に取り付ける場合、配管部材は円筒状であることが多いため、これに適する形状の電極、即ち、棒状や円筒型の形態が好ましく、この形状に合わせた装置が必要であった。
(4)白金触媒はオゾン発生に優れた特性を有するが、不安定であり、原料水の影響を受けやすく、水道水をそのまま使用すると、殺菌性を短時間で行える数ppmのオゾン水を合成できない場合がある。
(5)オゾン水を生成する場合、対極から発生する水素を分離し、分圧を増加させると、溶解濃度も必然的に増加するが、このための適切な構造のセルがなかった。
以上の課題を克服すれば、家庭、病院、介護施設などでの電解水の利用が更に拡大すると期待される。
本発明は、前記課題の多くを解決でき、製造も容易で、かつ高性能を得ることができる膜−電極接合体、これを用いた電解セル及び電解水スプレー装置、及び殺菌方法を提供することを目的とする。本発明の電解水スプレー装置は、原料水溶液を電解し、生成した電解水を直ちに利用できる。
本発明は第1に、1又は2以上の棒状又は筒状の電極の周囲に筒状の隔膜、好ましくはイオン交換膜、を設置し、該隔膜の周囲に線状対極を配置し、該線状対極を使用して前記隔膜を前記電極に固定し、これにより前記隔膜と前記電極の間に気液流路を有する電極室を形成させた膜−電極接合体である。
本発明は第2に、棒状又は筒状の電極の周囲に筒状の隔膜を設置し、該隔膜の周囲に多孔性対極を配置し、該多孔性対極を使用して前記隔膜を前記電極に固定し、これにより前記隔膜と前記電極の間に気液流路を有する電極室を形成させた膜−電極接合体である。
本発明は第3に、凹部を形成した棒状又は筒状の電極の周囲に筒状の隔膜を設置して、該隔膜と前記電極の間に気液流路を有する電極室を形成させ、前記隔膜の周囲に板状対極を配置した膜−電極接合体である。
本発明では、更に前記膜−電極接合体を有する電解セルや電解水スプレー装置を構成でき、該電解水スプレー装置を使用して生成した電解水を対象に噴出させて殺菌を行うこともできる。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明の膜−電極接合体は、棒状又は筒状の電極、通常は陽極(以下棒状陽極ともいう)の周囲に筒状のイオン交換膜等の隔膜を設置し、該膜の周囲に線状対極や多孔性対極、通常は線状陰極や多孔性陰極を配置し、該膜と該陽極、及び該膜と該陰極の少なくとも一部が接するように、該陰極を用いてこれらを固定し、該膜と陽極の間、更に好ましくは複数の陽極間に気液流路を有する陽極室を形成させることを特徴とする。
本発明では隔膜で陰極室と区画された陽極室が形成されて、適切な気液流路が形成され、供給水量、電流値を変え、電解水の電解種濃度を所望値に設定できる。
なお以下の説明では、棒状電極を陽極とし、対極を陰極とするが、本発明では、これと反対に棒状電極を陰極、対極を陽極としてもよい。
この膜−電極接合体は、棒状陽極の周囲に、シート状の膜を筒状に配置し、線状陰極を適当な間隔で螺旋状に巻き付けることで、棒状陽極と膜と線状陰極を部分的に接触でき、また同時に、棒状陽極と膜の間や複数の棒状陽極間に液や発生したガスが螺旋状に移動できる陽極室を構成できる。
棒状陽極の直径や本数、筒状膜の直径、及び、線状陰極の材質、太さ、螺旋の間隔を適切に選択することにより、理想的な流路を有する膜−電極接合体が得られ、特に螺旋の間隔を1mmから10mmの間隔で巻き付けることにより、好適な構造の接合体が得られる。特に陽極がダイアモンドであると、オゾンなどを効率よく発生させることができ好適である。
この膜−電極接合体は、陽極室の開口部の少なくとも一方にチューブを固定し、給電端子を陽極及び/又は陰極に接続した電解セルを構成できる。
更に、陽極と隔膜の間に形成される陽極室の2つの開口部にチューブを固定した部材を、開口部を少なくとも2つ以上有する第2のチューブ内に固定することで陰極と隔膜の間に陰極室を形成することができる。給電端子を陽極及び/又は陰極に接続し、陽極室の一方の開口部に原料水を供給し、陰極室にも必要に応じて一方の開口部に原料水を供給し、電解を行う電解セルを構成できる。このとき、隔膜と陽極間に螺旋状に陽極室が形成されるよう前記隔膜が変形しているため、陰極室も螺旋状に形成され、陰極室内の陰極近傍の気液は螺旋状に流動させることができる。このセルにおいては、酸性水とアルカリ水を陽極室及び陰極室で同時に合成できる。
前記原料水を電解セル内に流通させ、通電すると、前記原料水が前記電解セル内の棒状電極や対極に接触して電解され、電解水が生成する。
この電解セルは、原料水を収容した容器とヘッドを含む電解水噴出装置に収容し、前記原料水を吸引して前記チューブ内を流通させ、通電すると、前記原料水が前記電解セル内の棒状陽極や陰極に接触して電解され、電解水が生成する。この電解水は前記ヘッドのノズルから、必要に応じてポンプ等の動力を利用して、外部に霧状又は液状で放出される。
また、原料水として給水配管と直結させ、前記陽極室、或いは又陰極室に原料水を供給しながら、電解することにより、同様の活性な電解水が生成する。
これらの電解セルから、オゾンなどの活性種が効率良くかつ高濃度で合成され、殺菌・脱色力のある電解水が生成する。電解水中のオゾン等の濃度は前記各室内の原料水の単位時間当たりの流量に依存する。また、前記棒状陽極の径や本数、筒状の膜の径、線状陰極の巻き数を加減することにより原料水の流通断面積を調節でき、効率よく電解水を製造できる。
本発明方法や本発明の電解水スプレー装置は、室内、水回り、食器、衣類等の家庭用あるいは業務用の消臭、殺菌、漂白、又は人体、例えば手指等の殺菌、消毒等に広く使用することができる。このように本発明の殺菌方法における「殺菌」は、殺菌以外に、消臭、漂白、消毒などを含む。
本発明では、条件設定により、次のような高活性な電解水を生成できる。
(1)アルカリ性電解水(水素ガスを溶解するアルカリ性水)
(2)酸性電解水(電解質の選択による複数の過酸化物を含有する電解水、塩化物以外に硫酸塩、炭酸塩など利用できる)
(3)高濃度オゾン含有水(残留性がなく、殺菌力は次亜塩素酸系の10倍以上であり、漂白効果もある。共存物質によっては、オゾン半減期が延び、効果の持続性が向上する)
(4)新規な複合電解水(殺菌力向上を目的としたpH調整のための有機酸・界面活性剤の添加、殺菌力や清涼感を向上させる等のためのアルコールなどの添加による新規な殺菌効果を発現する)
1又は2以上の棒状電極の周囲に、シート状のイオン交換膜等を筒状に配置し、線状対極や多孔性対極を設置した膜−電極接合体では、前記電極、前記膜及び前記対極が一体化しているため、一旦製造すると、取り扱い易く、簡単に製造できる。
棒状電極の径、電極の断面形状、筒状の膜の径、そして線状対極の場合は巻きつける間隔を調節することにより、又この部材を収納し対極室を形成するチューブの径を選択すること、更には使用する棒状電極の数を適宜決定することで、電極室(又は電極室及び対極室)として適切な気液流路が形成され、供給水量、電流値を変え、電解水の電解種濃度を所望値に設定できる。
得られた電解水を対象物に噴出又は噴霧することにより所望濃度の電解種での殺菌が可能になる。
次に本発明の各構成要素に関し説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[陽極、陽極材料]
酸化を行う陽極触媒には酸化鉛、酸化錫、白金などの貴金属、DSA(貴金属酸化物を主体とする電極)、カーボン、導電性ダイアモンドなどがあり、耐食性の観点から、電極触媒として白金、イリジウムなどの貴金属及びそれらの酸化物、導電性ダイアモンドの使用が望ましい。また、電極基体として使用しうる材料は、長寿命と、処理表面への汚染が起きないように耐食性を有することが好ましく、陽極基材としてはチタン、ニオブなどの弁金属、その合金の使用が望ましい。パイプ、棒など従来汎用されている形状の基材表面へ陽極材料を担持できる。断面は、円、四角形、楕円など、あるいは中空の円筒、角筒などから選択されることが望ましいが、これらに限定されない。棒状、筒状の陽極の表面に凹凸を加工し、また、中空の材料の場合、電極表面に開口部を設けることは、気液透過性を高めるために有効である。金網を丸め筒状にした基材も利用できる。凹凸の高さは、0.1mmから5mmが好ましい。また、螺旋状に円筒方向に溝が加工された基材も使用可能である。
前記陽極の表面に凹凸加工を施す代わりに、該陽極を複数本使用することにより、簡単かつ確実に液流路を形成して気液透過性を高めることができる。つまり棒状、筒状の陽極を並べると、隣接する陽極が1点のみで密接し、同様に陽極と隔膜も接触面積が減少し、両陽極間、及び陽極と隔膜間に大きな空間が形成されるため、陽極の表面加工といった煩雑な操作を要することなく、液流路(陽極室)を形成できる。
触媒は陽極の一部に存在すればよく、前記基材の一部が露出していても支障ない。複数本の棒状電極の代わりに、触媒をまったく形成していない基材のみの部材を用いてもよい。この場合、該基材は液流路を形成し、かつ他の棒電極への通電の役割を有する。
ダイアモンドはドーピングにより電気伝導性の制御も可能であることから、電極材料として有望とされている。ダイアモンド電極は水の分解反応に対しては不活性であり、酸化反応では酸素以外にオゾン、過酸化水素の生成が報告されている。導電性ダイアモンドを用いることにより、電解反応が進行しやすくなり、これらの電解生成過酸化物が格段に効率良く製造される。更にダイアモンド電極では前述の電解種以外に、OHラジカル、電解質の酸化体が生成し、これらと前記電解種による殺菌、漂白効果を相乗的に利用できる。
導電性ダイアモンドを使用する際の基材としてはSi(単結晶,多結晶)のみならず,Nb、Ta、Zr、Tiや、Mo、W、黒鉛、各種カーバイドなどが使用可能であり、用途によって選択できる。
[陰極材料、陰極給電線]
陰極反応は主に水素発生であり、水素に対して脆化しない電極触媒が好ましく、白金族金属、ニッケル、ステンレス、チタン、ジルコニウム、金、銀、カーボン、ダイアモンドなどが好ましい。陰極基材としてはステンレス、ジルコニウム、カーボン、ニッケル、チタンなどの使用が望ましい。
形状は線状とすることが好ましい。線状以外に細く切断した金網、箔でもよい。線状の場合、細い線を複数本合わせて撚った巻き線の形態でも好適である。線状陰極を使用する場合には、この線状陰極は、給電体として機能することもあり、本発明では、この給電体も線状陰極に含める。
多孔性の金網陰極を筒状とし、イオン交換膜等の周囲に配置してもよい。多孔性陰極としては、金網の他に、エクスパンデッドメッシュやパンチングメタルがあり、これら場合には、前記陽極の表面に凹凸を形成してイオン交換膜と陽極の間に陽極室を形成するようにすることが望ましいが、多孔性陰極のみでも、隔膜を部分的に陽極方向へ向けて変形させ、陽極室を構成できる場合がある。
イオン交換膜等の隔膜の片面に触媒層を形成させておき、触媒形成面を外側に向けて設置すると、電解セルの電流分布を均一化でき、セル電圧を低減できるため好ましい。この触媒層の形成方法には、無電解めっき、PVDなどの既存の方法が利用できる。この場合は、給電を兼ねた金属線で巻きつける。給電線材料としては、白金族金属、ニッケル、鉄、銅、銀、金、ステンレス、チタン、ジルコニウムなどが好ましい。
[隔膜材料]
隔膜としては、イオン交換膜や中性膜が使用でき、通常はイオン交換膜を使用する。
隔膜は、陽極、陰極で生成した物質が反対の電極で消費されるのを防止するとともに、液の電導度の低い場合でも電解を速やかに進行させる機能を有するため、伝導性の乏しい純水などを原料として利用する場合に好ましく使用できる。イオン交換膜を使用する場合、フッ素樹脂系、炭化水素樹脂系のいずれでも良いが、オゾンや過酸化物耐食性の面で前者が好ましい。膜の厚さは、0.1mmから1mmが好ましい。
該膜は、線状陰極で巻き付け、螺旋状の流路を形成する場合は、補強繊維を含む機械的強度の大きい市販膜を利用することが好ましい。
隔膜は予め、筒状に成形しておくことは好適である。これは熱可塑性を有するプレカーサー樹脂を用いて、公知のチューブ成形加工により簡便に行うことができる。隔膜として補強繊維が用いられているものが好ましい。シート状のまま、筒状にした後、接着させてもよい。フッ素樹脂系イオン交換膜の場合、端部を重ねて、熱融着させるか、接着剤で固定することができる。熱融着の処理温度は、200℃から350℃、面圧は2 kg/cm2から20kg/cm2、時間は1秒から1分の範囲が適切である。接合強度を上げ、より完全な接合を達成するために、補強繊維を含まないフッ素樹脂系膜の細い帯を挟んで接着すると好適である。
膜表面に凹凸を設けることは、気液透過性を高めることができ、好適である。
[膜−電極接合体]
膜−電極接合体の棒状陽極の長さ及び径は要求量より選択される。通常、長さは10mmから300mm、径は0.5mmから10mmが好ましい。該接合体の隔膜の直径は、中に収納する棒状陽極の直径(代表的には円柱を想定)より、0.1mmから5mmほど大きく設定する。
多孔性陰極の開口率は20%から80%が好ましく、厚さは、0.1mmから2mmが好ましい。
線状陰極(給電線)を用いる場合、その径は0.1mmから2mmの範囲であることが好ましい。
これより細いと電気抵抗による電圧損失が無視できなくなり、巻き付け作業において、物理強度が不足するため切断され易くなる。また、太過ぎると電解原料や生成物の陽極室からの物質移動が抑制され、電圧の増加や電流効率の低下を招き、また、巻き付け作業が困難となる。
線状陰極、又は給電線を、陽極と膜の外側に螺旋状に巻きつける場合、陰極線間隔は0.1mmから10mm程度が好適である。
陰極線を螺旋状に巻きつけるときの角度は、棒状電極の径や数と隔膜の幅、隔膜の隙間により特定される。
以上の寸法は、伝導性の小さい原料水においても、少なくとも電極と膜の一部が螺旋状に密着し、電解が円滑に進行でき、かつ、陽極と膜からなる陽極室において、供給する原料水、発生する気体成分の速やかな流動が可能な容積を有する必要性の観点から、選択、設計される。
[電解セル]
前記膜−電極接合体のうち、陽極と隔膜からなる陽極室の少なくとも一方の開口部は、原料水の経路に接続するチューブに固定されている。該チューブは、筒状の隔膜と同程度の径を有し、隔膜とチューブを接着剤で固定し、また、棒状陽極の給電端子を該チューブ内の陽極に接続させる。
更に、該接合体の2つの陽極室開口部にチューブを固定した部材を、開口部を少なくとも2つ以上有し、該部材と区画された第2のチューブ内に収納することで、第2のチューブと膜の間に陰極室を新たに形成することができる。該第2のチューブ内の陰極には、線状陰極の給電端子を接続する。
陽極室の一方の開口部に原料水を供給し、陰極室にも必要に応じて一方の開口部に原料水を供給し、電解を行う。陽極室開口部に原料水を供給し、陰極室開口部にも必要に応じて水を供給し、電解を行うことで電解水が生成する。必要に応じて、アルカリ水、酸性水を同時に生成できる。
陰極室となる第2のチューブの内径は、接合体の膜の直径より、0.1mmから5mmほど大きく設定する。これより細いと陰極液の物質移動が抑制され、特に、水道水などの硬度成分の析出を早める恐れがある。一方、太過ぎると陰極液の流速が低下し、硬度成分の液流速による剥離除去ができなくなり、電圧の増加や電流効率の低下を招き、また、セル内の貯水量が増加するため、瞬時にアルカリ水を得ることができなくなる。
第2のチューブ材料としてはPP、PVC、PEなどの炭化水素系樹脂、フッ素系樹脂、金属管などが好ましい。管が熱収縮性を有するものであれば、電解セル部の容積を調整でき好ましい。第2のチューブの厚さは、電解セル内での発熱を速やかに除去する目的から、薄い方が好ましいが、機械的強度も必要であることから、0.05mmから2mmが好適である。
最初に電解セルから流出する水は、十分に電解されていない原料水があるため、電解セル内に存在する水量やそれ以外の配管部の容積は小さい方が好ましい。
電極からの2本の給電線は互いに接触することがないよう、絶縁材料で被覆しておくことが好ましい。第2のチューブ内部から取り出した後、外側から熱収縮性を有する被覆チューブで覆い溶着し、該ユニット電解水経路と隔離することが好ましい。
また、オゾン水を合成する場合、電解セルから装置出口までの第2のチューブの長さが短すぎると十分にオゾンを溶解していない原料水が噴出するため好ましくなく、気液の接触時間を増加させるほど、ガス化したオゾンの原料水への溶解が進行し、その合成効率が増大させることができる。このため、最適な長さとしては、接触時間が0.1秒から10秒の範囲となるように設定することが好適である。
原料水を貯留する容器のタンク、配管の材質は原料水により侵されない材料を選択する。特に問題がなければPE 樹脂でよい。
電解条件としては、生成した物質の安定性、活性の観点から温度は5℃から40℃が好ましく、電流密度は0.01〜1A/cm2が好ましい。
[原料水と生成電解水]
水道水、井戸水などを原料水として使用することができる。この場合は、Ca、Mgの析出を抑制するために陰極室には水を流すことは好ましい。また、原料水を弱酸性にすることは好ましい。
また、それらの伝導度が小さいため、セル電圧に占める抵抗損失が無視できず、伝導度を高めることが好ましい場合がある。この際は、Na2SO4、K2SO4、NaCl、KCl、Na2CO3などの塩を電解質として溶解することが好ましい。これらの塩は電解により過酸化物を生成し、殺菌効果の残留性を担う場合がある。濃度としては0.01〜10g/Lの範囲が好ましい。白金などの電極では、塩化物イオンが存在すると、オゾンの効率が増大する特性を有するので、この特性を考慮して原料水の調製を行うことが好ましい。
水道水、井戸水、海水などの金属イオンを多く含む処理対象では、陰極表面に水酸化物或いは、炭酸化物が沈殿し反応が阻害される恐れがある。また陽極表面にはシリカなどの酸化物が析出する。これを対策として、適当な時間(1分から1時間)ごとに逆電流を流すと、陰極では酸性化し、陽極ではアルカリ化するため、発生ガス及び供給水の流動により加速され、析出物の脱離反応が容易に進行する。
生成する電解水は目的により組成・濃度を制御しうる。食品処理を目的とする場合には、アルカリの電解次亜水や微酸性電解水、あるいはオゾン水を製造するべきであるが、殺菌・漂白用であれば、対象に従って適切に過酸化物を選択すればよい。次亜塩素酸では1〜100ppm、オゾン水濃度は1〜20ppm、過硫酸は1〜100ppm、過炭酸では1〜100ppmである。
次亜塩素酸を電解により製造する場合、溶液が酸性であると、溶液の電気分解により次亜塩素酸塩よりも次亜塩素酸が多く存在し、溶液がアルカリ性であると、次亜塩素酸よりも次亜塩素酸塩が多く存在する。また、溶液の液性によって殺菌力が異なり、一般には、アルカリ性溶液よりも酸性溶液の方が殺菌力の高い場合が多く、特に芽胞菌等にはアルカリ性溶液よりも酸性溶液の殺菌力が高いが、カビに対する殺菌力は酸性溶液よりもアルカリ性溶液が高い。そこで、対象物に応じて殺菌力を向上させるため、溶液の液性を酸性又はアルカリ性に適宜調節することが好ましい。
溶液を酸性に調節する場合、溶液に強酸を添加して酸性を過度に強くすると、次亜塩素酸が分解して塩素ガスが発生し、次亜塩素酸の殺菌力を担う酸化力が損なわれる。次亜塩素酸の酸化力を維持しつつ殺菌力を高めるためには、溶液を20℃でpHを3〜7に調節することが好ましい。また、このようなpHに溶液を調節するためには、解離度の低い弱酸の水溶性の有機酸を使用することが、溶液のpH制御の容易性の点から好ましい。ここで、水溶性の有機酸としては、コハク酸、乳酸、酢酸、クエン酸、酒石酸等をあげることができる。
アルカリ性に調節するためには、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸アンモニウム塩などの使用が好ましい。炭酸塩は電解により過炭酸に酸化される。
溶液には、さらに殺菌力を向上させるため、界面活性剤を添加してもよい。溶液に界面活性剤を添加すると、電気分解後の溶液の対象物に対する濡れ性を向上し、カビや菌の細胞膜との親和性も向上するので、殺菌効果がさらに向上する。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩等の陰イオン界面活性剤、塩化ベンザルコニウム等の陽イオン界面活性剤、アミンオキサイド(例えばアルキルジメチルアミンオキサイド)等の両性界面活性剤、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アルキルグリコシド等の非イオン界面活性剤等を使用することができる。界面活性剤の溶液における濃度は、0.01〜10重量%とすることが好ましい。
溶液には、この他、殺菌力や清涼感を向上させる等のためにアルコールを添加してもよく、また、必要に応じて香料、色素、界面活性剤以外の殺菌剤、増粘剤、酵素、漂白剤、キレート剤、塩素化合物以外の電解質、ビルダー、防腐剤、防錆剤等を添加してもよい。特に、保存安定性の面からは被電解水が防腐剤を含有することが好ましい。
[電解水スプレー装置(トリガースプレー)]
電解水スプレー装置は、原料水を収容する容器とこの容器の上部開口に連結されたヘッドとから成っている。前記容器は、硬質なものでも、軟質なものでも良いが、各種硬質樹脂、金属、ガラス、セラミックス等の硬質材料で形成することが好ましい。容器の容量は、10〜1000mL程度が好ましく、200〜500mLが更に好ましい。
トリガースプレーは、電池を収容できるヘッドに固定されている。電源として電池を用いずに、トリガーの操作により電気分解のための電力を発電する手段を備えることもできる。単純な1次電池ではなく、充電可能な2次電池、キャパシターでもよい。また、交流電源から直流電力を供給できるアダプターを利用して稼動させることも可能である。
印加する電圧・電流の大きさは、消臭あるいは殺菌等の対象物に応じて所定の殺菌力を得るために適した濃度、電気分解される溶液の容積等に応じて、適宜定める。1回のトリガー操作で0.1〜1cc噴出し、電極間には3〜40V程度印加する。回路部に、電極に印加される電圧を可変にする手段を形成することができる。
電極への電圧の印加を入力・切断するスイッチは、使用時にのみ電圧がかかるように、トリガーを引くと自動的にスイッチがオンとなり、トリガーを離すとスイッチがオフとなるように、トリガースプレー内に設けられている。
電解水スプレー装置は、生成操作により電気分解のための電力を発生する手段を有することができる。該手段は、例えば、トリガーと連動して作動するモーターが挙げられ、該モーターは通常トリガースプレー内に設けられる。
また、電解水スプレー装置は、電気分解が実行されていることを表示する手段を持つことができる。該手段の例としては、トリガーの動作と連動して通電中に表示されるLEDランプが挙げられる。電池の劣化などにより、規定の電流が流れない場合に、LEDランプを消灯する機能を付加してもよい。
電解水スプレー装置は、トリガーの操作によりスイッチがONとなり回路に電流が流れ、その結果、電極間に電流が流れる。このとき、チューブ内の原料水はほぼ瞬時に電気分解され、且つピストン・シリンダー機構によりヘッドのノズルから外部に噴出又は噴霧される。すなわち、本発明の装置では、生成操作(例えばトリガーの操作)と連動して電気分解が行われる。トリガーの操作開始から1秒以内で電気分解により生成した電解水を生成することが好ましい。
トリガースプレーを設けた電解水スプレー装置は、図示した他に種々の態様をとることができる。さらに、トリガースプレーには種々の機構のものがあり、その機構に応じてトリガースプレー内の液流路やトリガーの支点の位置等が異なるが、本発明の装置は、任意のトリガースプレーに適用することができる。
次に本発明の電解水スプレー装置を図示の例に基づいて説明する。図1は、本発明の一態様である電解水スプレー装置を示す正面図、図2は、図1の要部分解拡大図、図3は、図1及び図2の電解セルの斜視図である。
図1に示す電解水スプレー装置(トリガースプレー)1は、原料水2を収容する容器3とこの容器3の上部開口に連結されたヘッド4とから成っている。原料水2は、純水でも、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム等の電解質が溶解されていても良い。
前記容器3内には、陽極、陰極及び隔膜からなる電解セル6が収容されている。この電解セル6は図2に示すように、触媒を担持した金属製棒状電極である陽極7の周囲に、筒状に成形されたイオン交換膜から成る隔膜8を巻き、この隔膜8の周囲に金属線から成る線状陰極9を螺旋状に巻き付けて構成されている。この隔膜8は、方形のシートを上面視円形になるように丸め、両端部を長手方向に接着することにより得られる。
前記隔膜8は本来凹凸を有さないが、前記線状陰極9が巻き付けられることにより線状陰極9に接触する部分が強く陽極7方向に押し付けられ、線状陰極9と接触しない隔膜8が外向きに湾曲して陽極7と隔膜8間に螺旋状に陽極室10が形成される。
更に隔膜8の外側の前記容器3内に陰極室が形成される。
前記棒状陽極7の上端には、短寸円筒状の接合チューブ12を介して給電線保持チューブ13が接続され、接合チューブ12の内面と給電線保持チューブ13の外面間には給電線14が保持され、給電線14の先端は前記陽極7の上端部に接続されている。
給電線保持チューブ13の上端は、前記ヘッド4内の垂直管路15に嵌合され、該垂直管路15の上端はヘッド4内の水平管路16に連通している。
水平管路16の他端側には、噴霧ノズル17が配置され、当該噴霧ノズル17のやや内方にはトリガーアーム18の支点19が設けられ、この支点19を中心にトリガーアーム18が回動するようになっている。当該トリガーアーム18には内向きにピストン杆20が接続され、トリガーアーム18の動きに応じてシリンダー21内を移動するようになっている。
22はトリガーアーム18に接触するよう設置されたトリガー連動スイッチ、23はヘッド4内に設置された電源用電池、24は電気分解の進行時にのみ点灯するLEDである。
このような構成から成る電解水スプレー装置1を手で保持しながら、トリガーアーム18に人差し指と中指で内向きに力を加えると、トリガーアーム18が支点19を中心に移動して、トリガー連動スイッチ22がONになって電解セル6に通電される。それと同時にシリンダー21内のピストンが動いて、容器3内の原料水2が電解セル6に接触して原料水2が電気分解され電解水を生成する。この電解セル6の陽極7表面には導電性ダイアモンド層などの触媒が形成されており、高濃度オゾン等が溶解した電解水が得られる。このときに、隔膜8の内側に螺旋状の陽極室10が形成されているため、陽極室に適切な気液流路が形成され、供給水量、電流値を変え、電解水の電解種濃度を所望値に設定できる。
生成した電解水は瞬時に垂直管路15及び水平管路16を通って、図示を省略した外気導入孔から導入された空気とともに、噴霧ノズル17から殺菌対象に噴霧される。
図4は、本発明の他の電解セルを示す部分断面図であり、多孔性陰極を使用しかつ陽極に凹凸を付す態様を示している。
電解セル32は、陽極(棒状電極)、陰極(対極)及び隔膜からなっている。この電解セル32には、周面に螺旋状の凹溝33を形成した金属製棒状電極である陽極34の周囲に、筒状に成形されたイオン交換膜から成る隔膜35が収容され、この隔膜35の周囲に、金網、エクスパンデッドメッシュやパンチングメタルの形状を有する多孔性陰極36が設置されている。
この態様では、図1〜3に示した態様と異なり、隔膜35が多孔性陰極36により陽極34方向に向けて変形することは実質的に起こらないが、陽極34の周囲に凹溝33を形成してあるため、この凹溝33に対応する隔膜35と陽極34間に陽極室37が形成される。
この態様でも、陽極室に適切な気液流路が形成され、供給水量、電流値を変え、電解水の電解種濃度を所望値に設定できる。
陽極に凹凸を形成する態様は、前記凹溝に限定されない。前述の説明では、陽極として上面視円形の棒状又は筒状体を使用したが、陽極形状はこれらに限定されず、例えば図5及び図6の平面図に示すような形状でも良い。
図5における隔膜41は、方形のシートを円形に丸め、両端の重合部42を接着して成形した縦方向の筒状をなしている。棒状陽極43は、円柱状の基材の6箇所に外側を向けて膨出部44を形成して成り、この6箇所の膨出部44に前記筒状隔膜41が掛け回されている。隔膜41と陽極43間には計6個の陽極室45が形成される。
図6の場合も同様に、隔膜46は、方形のシートを円形に丸め、両端の重合部47を接着して成形した縦方向の筒状をなしている。筒状陽極48は、角柱状の基材の角部4箇所に内側を向けて凹部49を形成して成り、この4箇所の凹部49の計8個の基部に前記筒状隔膜46が掛け回されている。隔膜46と陽極48間には凹部49形状に対応する陽極室50が形成される。
図7は、本発明の更に他の電解セルの態様を示す部分斜視図、図8は、図7の横断面図である。本態様は、図1〜3の態様の改良に係るもので、同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
図7及び8に示す電解セル6aは、表面に導電性ダイアモンド触媒が被覆された、ニオブ製の棒状の陽極7a2本を、イオン交換膜8aで該膜が2層になるように包み込んで筒状とし、陰極9aとして機能するステンレス線を前記膜の上から螺旋状に巻いて陽極−膜−陰極接合体(電解セル)としてある。
この態様では、図8に示すように、陽極7aが棒状で、湾曲表面を有する2本の陽極7a間に、比較的大きな空間が形成され、かつ陽極7aとイオン交換膜8a間にも比較的大きな空間が形成され、これらの空間は陽極室10aとして機能し、この陽極室10a内を電解水が流通する、
本態様では、図4〜6の態様と異なり、コストと手間の掛かる陽極自体の加工が不要であるにも拘らず、図4〜6の態様と同等又はそれ以上の容積の陽極室を形成できる。
次に本発明による電解水生成に関する実施例を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお各実施例におけるオゾン濃度、次亜塩素酸濃度、過硫酸濃度及び過炭酸濃度は紫外分光光度計、及び、ヨウ化カリウムによるヨウ素滴定法を用いて定量した。
[実施例1]
陽極として導電性ダイアモンド触媒(ホウ素ドープ濃度2500ppm)を形成したニオブ製の棒(直径2mm)を、筒状のイオン交換膜(デュポン製Nafion350、厚さ0.35mm、直径3mm)に入れ、陰極として、市販の白金線(直径0.4mm)を膜の上から螺旋状に巻き、陽極−膜−陰極接合体とした。螺旋の間隔は4mmであった。接合体の上下にチューブ(直径4mm)を接着し、直流電源からそれぞれの電極の給電線を接続し電解セルとし、陽極室の下部から純水を毎分40cc流した 。0.5A、1Aを別々に流したところ、このときのセル電圧は、それぞれ13V、19V、オゾン水濃度はそれぞれ8ppm、21ppm、オゾン効率はそれぞれ13%、12%であった。出口の水温は約30℃であった。
この電解セルを図1に示すトリガー式の噴出器内でインテイクに装着されたPE樹脂製チューブと接続した。トリガー式噴出器のヘッド内に電池を搭載し、回路部内で電極端子と可変抵抗、スイッチを配線で接合し、容器内に純水500ccを満たした。
トリガーを引くと、スイッチが接続し電池と前記セルに電流が流れ、同時に純水が噴出された。噴出量は約0.5ccであり、この間に流れた電気量は0.25C(0.5s×0.5A)であった。セル端子間電圧は13Vであった。100回操作を繰り返し噴出した溶液約50cc中のオゾン水濃度は8ppmであった。トリガー操作を2000回繰り返した後のオゾン水濃度もほぼ8ppmであった。
[比較例1]
実施例1と同様の材料を用い、イオン交換膜の帯を陽極に螺旋状に巻き、白金線を前記隔膜の上から巻き、陽極−膜−陰極接合体とした。この膜−電極接合体を装着した電解セルの下部から純水を毎分40cc流した 。0.5A、1Aを別々に流したところ、螺旋状の隔膜であるため、陽極から発生する酸素、オゾン、陰極から発生する水素ガスは混合され、それらを溶解した電解水が生成し、このときのセル電圧は、それぞれ10V、13V、オゾン水濃度はそれぞれ5ppm、9ppm、オゾン効率はそれぞれ8%、5%であった。
[実施例2]
実施例1の接合体の2つの陽極室開口部をなす膜を、直径4mmのチューブに固定した部材を、内径5mmの第2のチューブ内に収納し、第2のチューブと膜の間に陰極室を形成し、線状陰極の給電端子を該第2のチューブ内の陰極に接続した。陽極室に2g/Lの食塩水を毎分40ccで供給し、陰極室にも同様に水を供給し、1Aを流したところ、pH11の水素を含むアルカリ性水、40ppmの次亜塩素酸イオンを含む酸性水を同時に生成できた。
[実施例3]
水道水を陽極室と陰極室に供給したこと以外は実施例2と同様に試験したところ、0.5Aにおいて生成したオゾン水濃度は4.5ppm(電流効率は7.3%)であった。
[比較例2]
水道水を原料としたこと以外は比較例1と同様に試験したところ、0.5Aにおいて生成したオゾン水濃度は1.5ppm(電流効率は2.4%)であった。
[実施例4]
陽極として白金層(20g/m2)を形成したチタン製の丸棒を用い、実施例1と同様の接合体を作製した。水道水を原料とし、実施例3と同様に試験したところ、0.5Aにおいて、セル電圧は12V、オゾン水濃度は0.5ppmであった。
[実施例5]
陽極として、表面に導電性ダイアモンド触媒(ホウ素ドープ濃度1000ppm)を形成したニオブ製の棒(直径2mm)2本を、イオン交換膜(デュポン製Nafion324、厚さ0.35mm)で該膜が2層になるように包み込んで筒状とし、陰極として、ステンレス線(直径0.5mm)を膜の上から螺旋状に巻き、図7及び8に示す陽極−膜−陰極接合体とした。螺旋の間隔は2mmであった。
接合体の上下にチューブ(外径4mm)を接着し、直流電源をそれぞれの電極の給電線に接続し電解セルとし、陽極室の下部から純水を毎分40cc流した 。0.5A、1Aの電流を別々に流したところ、このときのセル電圧は、それぞれ13V、19V、オゾン水濃度はそれぞれ15ppm、17ppm、オゾン生成の電流効率はそれぞれ13%、15%であった。出口の水温は約30℃であった。筒状の膜からの水漏れはほとんど発生しなかった。
本発明の一態様である電解水スプレー装置を示す正面図。 図1の要部分解拡大図。 図1及び図2の電解セルの斜視図。 本発明の他の電解セルを例示する部分断面図。 他の棒状陽極の平面図。 筒状陽極の平面図。 更に他の電解セルの態様を示す部分斜視図。 図7の横断面図。
符号の説明
1 電解水スプレー装置
2 原料水
3 容器
4 ヘッド
6、6a 電解セル
7、7a 陽極
8、8a 隔膜
9、9a 線状陰極
10、10a 陽極室
15 垂直管路
17 噴霧ノズル
18 トリガーアーム
22 トリガー連動スイッチ
32 電解セル
33 凹溝
34 陽極
35 隔膜
36 多孔性陰極
37 陽極室
38 陰極室
41 隔膜
43 棒状陽極
44 膨出部
45 陽極室
46 隔膜
48 筒状陽極
49 凹部
50 陽極室

Claims (12)

  1. 少なくとも1つの棒状又は筒状の電極の周囲に筒状の隔膜を設置し、該隔膜の周囲に線状対極を配置し、該線状対極を使用して前記隔膜を前記電極に固定し、これにより前記隔膜と前記電極の間に気液流路を有する電極室を形成させたことを特徴とする膜−電極接合体。
  2. 複数の棒状又は筒状の電極の周囲に筒状の隔膜を設置し、該隔膜の周囲に線状対極を配置し、該線状対極を使用して前記隔膜を前記電極に固定し、これにより前記隔膜と前記複数の電極の間に気液流路を有する電極室を形成させたことを特徴とする請求項1に記載の膜−電極接合体。
  3. 線状の対極を1mmから10mmの間隔で螺旋状に巻き付けることを特徴とする請求項1又は2に記載の膜−電極接合体。
  4. 少なくとも1つの棒状又は筒状の電極の周囲に筒状の隔膜を設置し、該隔膜の周囲に多孔性対極を配置し、該多孔性対極を使用して前記隔膜を前記電極に固定し、これにより前記隔膜と前記電極の間に気液流路を有する電極室を形成させたことを特徴とする膜−電極接合体。
  5. 少なくとも1つの凹部を形成した棒状又は筒状の電極の周囲に筒状の隔膜を設置して、該隔膜と前記電極の間に気液流路を有する電極室を形成させ、前記隔膜の周囲に板状対極を配置したことを特徴とする膜−電極接合体。
  6. 電極がダイアモンドであることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の膜−電極接合体。
  7. 電極が陽極であり、対極が陰極である請求項1から6までのいずれか1項に記載の膜−電極接合体。
  8. 請求項1から6までのいずれか1項に記載の膜−電極接合体の電極室の少なくとも一方の開口部に給電線固定用チューブを嵌合し、前記開口部と給電線保持用チューブ間に、給電線を固定したことを特徴とする電解セル。
  9. 請求項1から6までのいずれか1項に記載の膜−電極接合体の電極室及び対極の周囲に筒状の対極室形成用チューブを設置したことを特徴とする電解セル。
  10. 電解水の主成分がオゾン水である請求項8又は9記載の電解セル。
  11. 請求項8から10までのいずれか1項に記載の電解セル、原料水を収容した容器、及びヘッドを含んで成り、前記原料水を前記電解セルで電解して生成する電解水を前記ヘッドから噴出させることを特徴とする電解水スプレー装置。
  12. 請求項11記載の電解水スプレー装置で電解水を生成させ、生成電解水を殺菌対象に噴出することを特徴とする電解水による殺菌方法。
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