JP2009137791A - 非球状複合シリカゾルおよびその製造方法 - Google Patents

非球状複合シリカゾルおよびその製造方法 Download PDF

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広泰 西田
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Abstract

【解決手段】非球状シリカ微粒子と、その表面に形成されたシリカ以外の金属酸化物から形成される複数の疣状突起とからなり、動的光散乱法により測定される平均粒子径が3〜150nmの範囲、短径/長径比が0.01〜0.8の範囲、比表面積が10〜800m2/gの範囲にある非球状複合シリカ微粒子が分散媒に分散してなることを特徴とする非
球状複合シリカゾルおよびその製造方法。
【効果】本発明に係る非球状シリカゾルは、研磨材および研磨用組成物として有用であり、特に研磨速度の効果において優れるものである。また、シリカに比べて、原料価格の高い金属を有効に利用することができる。本発明に係るシリカ系微粒子は、非球状であり、かつ、その表面に疣状突起を有する特異な構造を有することから、通常の球状シリカ微粒子または非球状シリカ微粒子とは異なる充填性、吸油性、電気特性、光学特性あるいは物理特性を有するものである。
【選択図】なし

Description

本発明は、核となる非球状シリカ微粒子の表面にシリカ以外の金属酸化物からなる複数の疣状突起を有してなる非球状複合シリカ微粒子が分散媒に分散してなる非球状複合シリカゾルおよびその製造方法に関するものである。また、本発明は、該非球状複合シリカゾルを含む研磨用組成物に関するものである。
シリカ微粒子が分散媒に分散してなるシリカゾルのうち、シリカ微粒子が球状以外の形状からなるシリカゾルとしては、鎖状、数珠状または長球状のものが知られている。この様なシリカゾルは、例えば、各種研磨剤として使用されている。
シリカ系微粒子の表面に突起状構造を有する例として、特開平3−257010号公報(特許文献1)には、シリカ粒子表面に電子顕微鏡で観察して、0.2〜5μmのサイズの連続的な凹凸状の突起を有し、平均粒子径が5〜100μm、BET法比表面積が20m2/g以下、且つ、細孔容積が、0.1mL/g以下であるシリカ粒子に関する記載が
ある。また、その用途としては、充填材としての利用が示唆されている。
特開2002−38049号公報(特許文献2)には、母体粒子全面に、実質上球状および/または半球状の突起物を有するシリカ系微粒子であって、該突起物が化学結合により母体粒子に結着していることを特徴とするシリカ系微粒子について記載がある。更に、(A)特定のアルコキシシラン化合物を加水分解、縮合させてポリオルガノシロキサン粒子を生成させる工程、(B)該ポリオルガノシロキサン粒子を、表面吸着剤により表面処理する工程、および(C)上記(B)工程で表面処理されたポリオルガノシロキサン粒子全面に、該アルコキシシラン化合物を用いて突起を形成させる工程、を含むシリカ系微粒子の製造方法について記載がある。このシリカ系微粒子については、充填材または導電性微粒子としての用途が示唆されている。
特開2002−338232号(特許文献3)には、コロイダルシリカのシリカ粒子の電子線による透過投影像より求めた幾何学的平均粒子径(X1)と、シリカ粒子の表面積より算出した相当粒子径(X2)との比Y(X1/X2)が1.3から2.5の範囲であり、かつその幾何学的平均粒子径が20〜200nmの範囲であることを特徴とする二次凝集コロイダルシリカに関する発明が開示されており、その用途については、シリコンウエハなどの研磨加工等が挙げられている。
また、特開2004−35293号公報(特許文献4)には、母体粒子全面に、実質上球状および/または半球状の突起物を有するシリカ系粒子であって、該突起物が化学結合により母体粒子に結着しており、かつ母体粒子と突起物における10%圧縮時の圧縮弾性率が、それぞれ異なることを特徴とするシリカ系粒子が開示されている。
しかしながら、特開平3−257010号公報(特許文献1)に記載の粒子は平均粒子径が5〜100μmのシリカのみからなる粒子であり、その粒子径分布についても制御されたものではなかった。特開2002−38049号公報(特許文献2)で開示されるシリカ系粒子については、その組成は実質的にシリカのみからなるものであり、その平均粒子径が実質的には0.5〜30μmのみが開示されたものである。このシリカ粒子につい
ても粒子径分布については、制御されたものではない。特開2004−35293号公報(特許文献4)においても、特開2002−38049号公報(特許文献2)の場合と同様なシリカ粒子が開示されている。
特開2002−338232号(特許文献3)に記載の粒子については、表面が凹凸状のシリカ微粒子であって、研磨材用途などへの適用が示唆されたものであるが、粒子を構成する成分は実質的にシリカのみからなるものであった。
特開平3−257010号公報 特開2002−38049号公報 特開2002−338232号公報 特開2004−35293号公報
本発明は、研磨性等の優れた特性を有し、粒子径分布が制御された、シリカとシリカ以外の金属酸化物とからなる、複数の疣状突起を有する非球状複合シリカ微粒子が分散媒に分散してなるシリカゾルおよびその製造方法を提供することを課題とする。また、該シリカゾルを含む研磨用組成物を提供することを課題とする。
前記課題を解決する本発明は、非球状シリカ微粒子と、その表面に形成されたシリカ以外の金属酸化物から形成される複数の疣状突起とからなり、動的光散乱法により測定される平均粒子径が3〜200nmの範囲、短径/長径比が0.01〜0.8の範囲、比表面積が10〜800m2/gの範囲にある非球状複合シリカ微粒子が分散媒に分散してなる
ことを特徴とする非球状複合シリカゾルであり、
前記非球状複合シリカゾルの好適な態様として、
前記非球状シリカ微粒子の長軸を含む平面上において、前記非球状シリカ微粒子の外縁上の任意の点から、該外縁上の点を通り前記長軸と直交する直線と前記長軸との交点Bまでの距離をY、前記非球状シリカ微粒子の外縁と前記長軸との一方の交点Aから、前記交点Bまでの距離をXとしてX−Y曲線を描いた場合に、該X−Y曲線が複数の極大値を有し、
前記非球状シリカ微粒子の長軸を含む平面上において、前記非球状シリカ微粒子の外縁上の任意の点から、該外縁上の点を通り前記長軸と直交する直線と前記長軸との交点Bまでの距離をYとした場合に、前記距離Yの変動係数が5〜50%の範囲にあり、
前記シリカ以外の金属酸化物が、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化タングステンまたは酸化チタニウムから選ばれる。
前記課題を解決する他の発明は、前記非球状複合シリカゾルからなる研磨材であり、
前記非球状複合シリカゾルを含有する研磨用組成物である。
また他の発明は、 動的光散乱法により測定される平均粒子径が3〜200nmの範囲
、短径/長径比が0.01〜0.8の範囲にある非球状シリカ微粒子が分散媒に分散してなる非球状シリカゾルからなるシードシリカゾルをpH9〜12、温度を60〜200℃
の範囲に調整し、この調整後のシードシリカゾルに金属酸化物(シリカを除く)の前駆体を、0.001≦m/a≦0.1(ただし、aは該シードシリカゾル中のシリカ微粒子のSiO2モル数を表し、mは前記金属酸化物の前駆体中に含まれる金属のモル数[酸化物
換算]を表す。)を満たす範囲内で、0.00001〜0.0009モル/分の範囲の添加速度にて、連続的または断続的に添加することを特徴とする非球状複合シリカゾルの製造方法であり、
前記非球状複合シリカゾルの製造方法の好適な態様として、前記金属酸化物の前駆体とともに、珪酸液を0≦c/m≦1(但し、mは前記と同様に定義され、cは該珪酸液中のSiO2モル数)を満たす範囲内で添加し、
前記金属酸化物前駆体が、金属オキソ酸のアルカリ金属塩、金属オキソ酸のアルカリ土類金属塩、金属オキソ酸のアンモニウム塩または金属オキソ酸の第4級アンモニウム塩で
あり、
前記金属酸化物の前駆体が、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化チタニウムまたは酸化タングステンから選ばれる金属酸化物の前駆体である。
また他の発明は、動的光散乱法により測定される平均粒子径が3〜200nmの範囲、短径/長径比が0.01〜1の範囲にある非球状シリカ微粒子が分散媒に分散してなる非球状シリカゾルからなるシードシリカゾルのpHを9〜12、温度を60〜200℃の範囲に調整し、この調整後のシードシリカゾルに金属過酸化物を、0.001≦n/a≦0.1(ただし、aは該シードシリカゾル中のシリカ微粒子のSiO2モル数を表し、nは金属過酸化物に含まれる金属のモル数[酸化物換算]を表す。)を満たす範囲内で、一時に一括して全量添加することを特徴とする非球状複合シリカゾルの製造方法であり、
前記非球状複合シリカゾルの製造方法の好適な態様として、前記金属過酸化物とともに、珪酸液を0≦c/n≦1(但し、nは前記と同様に定義され、cは該珪酸液中のSiO2モル数)を満たす範囲内で添加し、
前記金属過酸化物が、ペルオキソチタン酸、過酸化ジルコニウム、過酸化セリウムまたは過酸化タングステンである。
本発明に係る非球状シリカゾルは、研磨材および研磨用組成物として有用であり、特に研磨速度の効果において優れるものである。特に粒子の核がシリカからなり、疣状突起がシリカ以外の金属酸化物からなる構成であるため、シリカに比べて、原料価格の高い金属を有効に利用することができる。本発明に係るシリカ系微粒子は、非球状であり、かつ、その表面に疣状突起を有する特異な構造を有することから、通常の球状シリカ微粒子または非球状シリカ微粒子とは異なる充填性、吸油性、電気特性、光学特性あるいは物理特性を有するものである。
[非球状複合シリカゾル]
本発明に係る非球状複合シリカゾルは、非球状シリカ微粒子と、その表面に形成されたシリカ以外の金属酸化物から形成される複数の疣状突起とからなり、動的光散乱法により測定される平均粒子径が3〜200nmの範囲、短径/長径比が0.01〜0.8の範囲、比表面積が10〜800m2/gの範囲にある非球状複合シリカ微粒子が分散媒に分散し
てなることを特徴とするものである。ここで複合シリカ微粒子とは、シリカからなる部分と、シリカ以外の金属酸化物からなる部分とにより構成される微粒子をいう。
本発明に係る非球状複合シリカゾル分散質である非球状複合シリカ微粒子は、その短径/長径比が0.01〜0.8の範囲にあるものが好適である。この範囲の短径/長径比である場合は、繊維状、柱状、回転楕円体状などの異形状と見做される形状、すなわち球状とは見做されない形状をとるものである。短径/長径比が0.8を超える場合はほぼ球状に近い粒子となる。短径/長径比が0.01未満の場合については、製造が容易でない場合が含まれる。短径/長径比のより好適な範囲は0.10〜0.70であり、より一層好適な範囲は0.12〜0.65である。
本発明に係る非球状複合シリカゾルは、その分散質である非球状複合シリカ微粒子が表面に複数の疣状突起を有する点で、従来の非球状シリカゾルを始めとするシリカゾルと構造上、異なっており、更に該疣状突起がシリカ以外の金属酸化物から構成されていることから組成上も大きくことなっているものといえる。このシリカ以外の金属酸化物から構成される疣状突起の存在により、各種用途、例えば、研磨用途、樹脂または被膜形成用成分の充填材、インク受容層の充填材などの用途において、特異な効果を示すことが可能となる。疣状突起については、例えば、非球状複合シリカゾルの電子顕微鏡写真にて確認でき
るものであり、粒子表面に周辺部位より突出した構造または膨らんだ構造をとるものである。
前記非球状複合シリカ微粒子については、好適には、前記非球状複合シリカ微粒子の長軸を含む平面上において、前記非球状複合シリカ微粒子の外縁上の任意の点から、該外縁上の点を通り前記長軸と直交する直線と前記長軸との交点Bまでの長さをY、前記非球状複合シリカ微粒子の外縁と前記長軸との一方の交点Aから、前記交点Bまでの長さをXとしてX−Y曲線を描いた場合に、該X−Y曲線が複数の極大値を有することが望ましい。これについては、非球状複合シリカ微粒子の走査型電子顕微鏡写真(25万倍ないし50万倍)の画像にて、非球状複合シリカ微粒子の長軸を定め、長軸の全長を40等分し、当分したそれぞれの地点(点B)と、その点に直交する直線を微粒子の片側に延伸し、微粒子の外縁と交わった点との距離をYとして記録する。
また、前記非球状複合シリカ微粒子の外縁と前記長軸との2つの交点のうちの一方の点(点A)と、前記当分したそれぞれの地点(点B)との距離をXとする。前記Yを縦軸、前記Xを横軸とし、各Xに対応するYの値をプロットすることによりX−Y曲線を描き、このX−Y曲線の極大値の個数を計ることができる。本出願においては、非球状複合シリカ微粒子について、この様な測定を粒子50個について実施し、その極大値の個数の平均が2以上であるものについて、その非球状複合シリカ微粒子が、前記複数の極大値を有するものと取り扱うこととした。極大値の個数の求め方に関する概略を図1に示した。前記極大値の個数については、好適には2.0〜10個の範囲が望ましく、より好適には2.5〜8.0個の範囲が望ましい。なお、極大値の個数については、分析機器による計測により求めても構わない。
また、前記非球状複合シリカ微粒子については、さらに好適には、微粒子の長軸を含む平面上において、前記非球状複合シリカ微粒子の外縁上の任意の点から、該外縁上の点を通り前記長軸と直交する直線と前記長軸との交点Bまでの距離をYとした場合において、前記距離Yの変動係数が5〜50%の範囲であることが望ましい。本発明における前記微粒子の外縁から長軸までの距離Yの変動係数の測定については、以下の方法により算定した。
1)長軸の中心点(微粒子の長軸を2等分する位置に位置する)から、同長軸上の片方の微粒子外縁までの距離(長軸半径M)を計測し、長軸上に、中心点から長軸半径Mについて5%刻みで0〜50%までプロットする。
2)前記各プロットにおいて長軸と直交する直線を引き、この直線が片側の微粒子外縁と交差する点から前記プロットまでの距離Yをそれぞれ測定する。
3)微粒子の外縁から長軸までの距離Yについての変動係数(CV値)については、長軸上において、前記中心点から前記長軸半径Mの0〜10%の範囲、0〜20%の範囲、0〜30%の範囲、0〜40%の範囲、0〜50%の範囲でそれぞれ距離Yの変動係数(CV値)を算出して5種類の変動係数(CV値)を得て、そのうちの最大の変動係数(CV値)を、その粒子における距離Yについての変動係数(CV値)とする。
4)記1)〜3)の測定を50個の粒子について実施し、その平均値を、非球状複合シリカ微粒子における外縁から長軸までの距離Yについての変動係数(CV値)として採用した。距離Y値の変動係数の求め方の概略を図2に示した。
なお、前記距離Yの変動係数(CV値)は、変動係数(CV値)[%]=(距離Yの標準偏差(σ)/距離Yの平均値(Ya))×100の関係式から求められる。
前記の通り、非球状複合シリカ微粒子の長軸を含む平面上において、前記非球状複合シ
リカ微粒子の外縁上の任意の点から、該外縁上の点を通り前記長軸と直交する直線と前記長軸との交点Bまでの距離をY、前記非球状複合シリカ微粒子の外縁と前記長軸との一方の交点Aから、前記交点Bまでの距離をXとしてX−Y曲線を描いた場合に、該X−Y曲線が複数の極大値をとる場合は、その非球状複合シリカ微粒子が疣状突起を有するものであり、その様な非球状複合シリカ微粒子において、外縁から長軸までの距離Yについての変動係数(CV値)が5〜50%の範囲である場合は、粒子の外縁から長軸までの距離Yの長さに有意なばらつきがあることを示すものであり、非球状複合シリカ微粒子表面に起伏があることを示すこととなる。外縁から長軸までの距離Yについての変動係数(CV値)が5%未満の場合は、非球状複合シリカ微粒子表面に起伏はあるものの僅かである場合または実質的に起伏がない場合が含まれる。外縁から長軸までの距離Yについての変動係数(CV値)が、50%以上である場合については調製することが容易ではなく、また、その様な粒子は、構造上、堅牢性に支障がでる場合がある。外縁から長軸までの距離Yについての変動係数(CV値)については、より好適には7〜45%の範囲が好ましい。また、一層好適には10〜40%の範囲が望ましい。
本発明に係る非球状複合シリカゾルの分散質である非球状複合シリカ微粒子の平均粒子径については、動的光散乱法により測定される平均粒子径において3〜200nmの範囲が望ましい。この範囲の平均粒子径であれば、例えば、前記の各用途において、本発明に係る非球状複合シリカゾルの形状に基づく有効な効果を生じ易い。平均粒子径が200nm超える場合、原料の微粒子の大きさにもよるが、一般にビルトアップ工程が進行し過ぎるため疣状突起が平坦化する傾向が強まる。平均粒子径3nm未満の場合については、原料となる非球状シリカ微粒子の調製が容易ではない。前記動的光散乱法により測定される非球状シリカ微粒子の平均粒子径については、好適には5〜180nmの範囲が望ましく、更に好適には10〜150nmの範囲が望ましい。
なお、前記の動的光散乱法による平均粒子径範囲が3〜200nmの範囲にある非球状複合シリカ微粒子については、画像解析法による長軸の平均径が3〜190nmの範囲にある非球状複合シリカ微粒子が対応する。ここで長軸は、非球状複合シリカ微粒子の最大径を意味する。また、本出願において、画像解析法とは、走査型電子顕微鏡写真(倍率25万倍ないし50万倍)にて、測定した粒子の最大径を意味する。具体的な測定方法については、実施例にて示した。前記長軸の平均値については、好適には5〜180nmの範囲が望ましく、更に好適には6〜150nmの範囲が望ましい。
前記非球状複合シリカ微粒子が分散する溶媒については、水、有機溶媒、またはこれらの混合溶媒のいずれであっても良い。この様な例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類など水溶性の有機溶媒を挙げることができる。
[金属酸化物]
疣状突起に含まれる金属酸化物については、格別に限定されるものではないが、非球状複合シリカゾルの用途を考慮すると、硬度において、シリカと差があるものが好適に選ばれる。この様な例としては、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化タングステン、酸化チタニウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化鉄等を挙げることができる。
なお、本発明に係る非球状複合シリカ微粒子はシリカとシリカ以外の金属酸化物との複合微粒子であるが、シリカとシリカ以外の金属酸化物の質量比率において、シリカが大幅に多いため、前記試料密度としてシリカの密度のみを使用しても差し支えない。また、本発明に係る非球状複合シリカ微粒子は疣状突起を有するものであり、多孔質構造をとるものではない。このため本発明に係る非球状複合シリカ微粒子の密度範囲は、シリカの密度である2.2に極めて近いものとなる。
疣状突起を構成するこれらの金属酸化物の種類を選択することにより、従来の球状シリカ微粒子には見られない特性を非球状複合シリカ微粒子に付与することができる。例えば、シリカより硬く、破壊強度も大きい金属酸化物を選択した場合は、シリカより硬い疣状突起を有した非球状複合シリカ微粒子となり、例えば、研磨材として有用なものとなる。
また、この例に限らず、本発明の非球状複合シリカゾルの場合、シリカよりも希少で高価な金属酸化物を、用途に応じて効率的に利用できるので、資源とコストの節減にも資することとなる。なお、後記するように金属過酸化物とともに珪酸液を添加して非球状複合シリカゾルを調製した場合は、疣状突起を構成する成分に占める前記金属酸化物の割合が低下し、シリカ成分の占める割合が増大する。このため該シリカ成分の割合を調整することにより、疣状突起の強度を調整することも可能である。
[分散媒]
前記非球状シリカ微粒子が分散する分散媒としての分散媒については、水、有機分散媒、またはこれらの混合分散媒のいずれであっても使用することができる。また、有機分散媒としては水溶性の有機分散媒がより好適である。具体的には以下の例を挙げることができる。
純水、超純水、イオン交換水などの水;
メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、メチルイソカルビノールなどのアルコール類;
アセトン、2−ブタノン、エチルアミルケトン、ジアセトンアルコール、イソホロン、シクロヘキサノンなどのケトン類;
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;
ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、3,4−ジヒドロ−2H−ピランなどのエーテル類;
2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、エチレングリコールジメチルエーテルなどのグリコールエーテル類;
2−メトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルアセテート、2−ブトキシエチルアセテートなどのグリコールエーテルアセテート類;
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、乳酸エチル、エチレンカーボネートなどのエステル類;
ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;
ヘキサン、ヘプタン、iso−オクタン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;
塩化メチレン、1,2−ジクロルエタン、ジクロロプロパン、クロルベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類;
ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;
N−メチル−2−ピロリドン、N−オクチル−2−ピロリドンなどのピロリドン類
などを例示することができる。
[非球状複合シリカゾルの第1の製造方法]
本発明に係る非球状複合シリカゾルの第1の製造方法は、非球状シリカゾル分散媒に分散してなるシードシリカゾルのpHおよび温度を所定の範囲に調整し、1)金属酸化物(シリカを除く)の前駆体または2)該金属酸化物の前駆体および珪酸液の所定量を連続的にまたは断続的に添加することにより調製される。
[シードシリカゾル]
本発明の非球状複合シリカゾルの製造方法において、原料の核粒子として使用されるシードシリカゾルの製造方法については、格別限定されるものではなく、市販の非球状シリカゾルまたは公知の非球状シリカゾルを適用することができる。
公知の非球状シリカゾルの製造方法として、例えば、以下の製造方法を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
水溶性珪酸塩の水溶液に対して珪酸液を添加して、SiO2/M2O[Mはアルカリ金属、第3級アンモニウム、第4級アンモニウムまたはグアニジンから選ばれる](モル比)が30〜65の範囲の混合液を調製し、該混合液に60〜200℃の温度で、再度珪酸液を断続的または連続的に添加することによりシリカゾルを調製し、該シリカゾルをpH7〜9の範囲にて、60〜98℃で加熱することを特徴とする異方形状シリカゾルの製造方法(特開2007−153671参照)
平均粒子径が3〜25nmの範囲にあるシリカ微粒子が分散した、pHが2〜8の範囲にあるシリカゾルに、該シリカゾルのシリカ固形分100質量部に対して、ポリ金属塩化合物を0.01〜70質量部添加し、50〜160℃で加熱することを特徴とする異方形状シリカゾルの製造方法(特開2007−153672参照)
平均粒子径が3〜20nmの範囲にあるシリカゾルを脱陽イオン処理してpH2〜5の範囲に調整し、次いで脱陰イオン処理した後、アルカリ性水溶液を添加してpH7〜9に調整した後、60〜250℃で加熱することを特徴とする異方形状シリカゾルの製造方法(特開2007―145633参照)
珪酸液(a)にアルカリ性水溶液を添加してpHを10.0〜12.0に調整し、60〜150℃の温度条件下、珪酸液(b)と2価以上の水溶性金属塩との混合物を連続的にまたは断続的に添加することを特徴とする異方形状シリカゾルの製造方法(特開2007−153692参照)
次の(1)及び(2)の工程による異方形状シリカゾルの製造方法(WO2007/018069参照)
(1)珪酸塩を酸で中和して得られるシリカヒドロゲルを洗浄することにより、塩類を除去し、SiO2/M2O(M:Na,K,NH3 )のモル比が30〜500となるようにアルカリを添加した後、60〜200℃の範囲に加熱してシリカゾルを得る工程
(2)該シリカゾルをシードゾルとし、必要に応じてアルカリを加え、pH9〜12.5、温度60〜200℃の条件下、珪酸液を連続的にまたは断続的に添加する工程
シードシリカゾルとしては、その短径/長径比が0.01〜0.8の範囲にあるシリカゾルであって、得ようとする非球状シリカゾルの分散質である非球状シリカ微粒子より平均粒子径が小さいものあるいは同等のものが使用される。なお、原料として使用するシードシリカゾルの分散質である非球状シリカ微粒子(シードシリカ微粒子)については、好適には動的光散乱法による平均粒子径が3〜200nmの範囲にあり、短径/長径比が0.01〜0.8の範囲にあるものが望ましい。また、この様な非球状シリカ微粒子の比表面積については、例えば5〜800m2/gの範囲あるものが好ましい。前記動的光散乱法により測定される非球状シリカ微粒子(シードシリカ微粒子)の平均粒子径については、好適には5〜180nmの範囲が望ましく、更に好適には10〜150nmの範囲が望ましい。また、前記短径/長径比のより好適な範囲は0.1〜0.7であり、より一層好適な範囲は0.12〜0.65である。
核粒子となる非球状シリカ微粒子の濃度は、非球状シリカ微粒子の粒子径によっても異なるがシリカとして0.005〜10質量%、さらには0. 01〜5質量%の範囲にある
ことが好ましい。シリカ濃度が0. 005質量%未満の場合は、核粒子となる非球状シリカ微粒子が少なすぎて、珪酸アルカリ水溶液(B液)および/または電解質の供給速度を
遅くする必要があり、供給速度を低下させない場合は新たな微粒子が発生し、これが核粒子として作用するために得られるゾルの粒子径分布がブロードになることがあり、非球状シリカゾルの調製上、非効率的となる。核粒子分散液の濃度が10質量%を越えると、濃度が高すぎて珪酸アルカリ水溶液および/または電解質を供給する際に核粒子同士が凝集することがあり、この場合も粒子径分布がブロードになると共に互いに付着した粒子が生成する傾向があるため、非球状シリカゾルの調製にとって好ましくない。
核粒子を含むシードシリカゾルのpHは8〜12、特に9. 5〜11. 5の範囲にあることが望ましい。pHが8未満の場合は、核粒子表面の反応性が低いため、供給する金属酸化物が表面に析出する速度が遅く、このため未反応の金属酸化物前駆体が増加したり、新たな微粒子が発生し、これが核粒子として作用するために得られるゾルの粒子径分布がブロードになったり、凝集粒子が得られることがあり、非球状複合シリカゾルの効率的な生成には望ましくない。pHが12を越えると、シリカの溶解度が高くなるためシリカの析出が遅くなり、このため粒子成長が遅くなる傾向がある。
上記シードシリカゾルのpH調整はアルカリ添加によって行うことができる。具体的には、NaOH、KOHなどのアルカリ金属水酸化物や、アンモニア水、第4級アンモニウムハイドロオキサイド、アミン化合物等を用いることができる。なお、上記核粒子分散液の調製時の温度には特に制限はなく、通常10〜30℃の範囲である。
[疣状突起の形成]
シードシリカゾルを温度60〜200℃、pH9〜12に調整してから金属酸化物前駆体を連続的にまたは断続的に添加する。温度が60℃未満の場合は、シードシリカゾルが凝集し、不安定であり、200℃を超える場合は、生産性が低下したり、スケールが発生し易くなる。pHが9未満の場合はシードシリカゾルが凝集する傾向が強くなり、pHが12を超える場合は、金属酸化物前駆体が凝集する傾向が強くなる。pHが9〜12の範囲に調整することにより、シリカゾルの電位が高まるため、凝集し難くなるので、後の工程で、珪酸液が添加された場合であっても、シードシリカゾルの安定性が保たれる。
なお、前記温度範囲については、金属酸化物前駆体のみを添加する場合は、好適には70〜180℃、金属酸化物前駆体と珪酸液の混合物を添加する場合は、好適には70〜150℃の範囲が推奨される。pHの調整には、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液などのアルカリ水溶液が使用できる。
[金属酸化物前駆体]
本発明における金属酸化物前駆体とは、前記非球状シリカ微粒子の表面に形成される疣状突起の主成分となる金属酸化物を生成するものであり、シードシリカゾルの分散質である非球状シリカ微粒子表面に反応して金属酸化物を含む疣状突起を形成するものである。この様な金属酸化物前駆体としては金属オキソ酸のアルカリ金属塩、金属オキソ酸のアルカリ土類金属塩、金属オキソ酸のアンモニウム塩または金属オキソ酸の第4級アンモニウム塩から選ばれるものが好適に使用される。
前記金属としては、ジルコニウム、セリウム、チタニウムまたはタングステンから選ばれるものが好適に使用される。この場合、金属酸化物前駆体は、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化チタニウムまたは酸化タングステンの前駆体である。具体的には、金属酸化物前駆体として、炭酸ジルコニウムアンモニウム、硝酸ジルコニウムアンモニウム、硝酸セリウムアンモニウムなどを挙げることができる。なお、ここで金属酸化物前駆体として、金属過酸化物は含まれない。一般に金属過酸化物と非球状シリカ微粒子との反応速度は、前記金属酸化物前駆体の場合より、著しく遅いため、本発明に係る非球状複合シリカゾルの第1の製造方法には、適用が容易ではないためである。
金属酸化物前駆体の添加量については、0.001≦m/a≦0.1(ただし、aは前記シードシリカゾル中のSiO2モル数を表し、mは前記金属酸化物前駆体中に含まれる
金属のモル数[酸化物換算]を表す。)とすることが必要である。
前記m/aの値が0.1を超える場合は、金属酸化物の量が過剰となるため均一に粒子成長する傾向が強まり、疣状突起の生成が見られない場合がある。m/aの値が0.001未満の場合は、金属酸化物の量が相対的に少ないため、疣状突起の生成が見られなくなる。金属酸化物前駆体については、水で希釈して金属酸化物前駆体の水溶液として使用してもよく、未希釈品を使用しても良い。水希釈品の場合の金属酸化物前駆体の濃度については、格別に制限されるものではないが、例えば、0.1質量%〜30質量%の範囲を挙げることができる。
[珪酸液]
本発明の製造方法では、所望により金属酸化物前駆体とともに珪酸液を添加することも可能である。
珪酸液とは、水溶性珪酸塩を脱アルカリすることにより調製されるものであり、通常は珪酸塩の水溶液を陽イオン交換樹脂で処理するなどの方法で脱アルカリして得られる珪酸の低重合物の水溶液である。この種の珪酸液は、通常、pHは2〜4、SiO2濃度約1
0質量%以下、好ましくは2〜7質量%のものが、常温でのゲル化が生じ難く、比較的安定であり、実用的な原料として使用される。
珪酸液は、0≦c/m≦1(mは前記と同様に定義され、cは該珪酸液中のSiO2
ル数である。)の範囲で使用される。c/mが1を超える場合は、疣状突起の成分に占める金属酸化物の割合が低下し、疣状突起の成分がシリカに近くなる。
珪酸液は、金属酸化物前駆体と同時に添加するか、あるいは金属酸化物前駆体と珪酸液の混合物を調製して、シードシリカゾルに添加される。
なお、前記金属酸化物前駆体は概ね、アルカリ領域での加水分解が速いため一括して添加すると疣状突起を形成し難く、凝集が生じ易くなるため好ましくない。このためシードシリカゾルへの金属酸化物前駆体の添加については、連続的にまたは断続的に行われる。金属酸化物前駆体の添加速度については、製造規模、pHまたは温度にも依存するため明確に規定することは容易ではないが、0.001≦m/a≦0.1(ただし、aはシードシリカゾル中のSiO2モル数を表し、mは金属酸化物前駆体中に含まれる金属のモル数
[酸化物換算]を表す。)の範囲で、金属酸化物前駆体をシードシリカゾルに添加する場合、金属酸化物前駆体の添加速度は、0.00001〜0.0009モル/分の範囲で添加することが好ましい。金属酸化物前駆体の添加速度が、0.0009モル/分を超える場合は、金属酸化物前駆体とシリカとの反応が急速となり、疣状突起を形成し難くなる。他方、0.00001モル/分未満では、実用的な反応性が得られない。金属酸化物前駆体の添加速度については、より好適には0.00005〜0.0005モル/分の範囲が推奨される。
シ-ドシリカゾルにアルカリ領域において、金属酸化物前駆体を単独で添加すると、そ
の添加量が多くなるとシリカの電位が低下し、その結果、シリカは凝集を起こし易くなる。このような場合、金属酸化物前駆体の添加を途中で中断し、珪酸液を添加し、その後、金属酸化物前駆体を断続的に添加することが望ましい。
金属酸化物前駆体の添加量が少なく、著しい電位の低下を招かない場合や、金属酸化物前駆体と珪酸液を混合して添加したり、金属酸化物前駆体の添加に合わせて、珪酸液を添
加することにより、シ-ドシリカゾルの凝集が抑制されるので、疣状突起を形成するため
に金属酸化物前駆体を連続的に添加する事が出来る。
本出願において、「連続的な添加」とは、シードシリカゾルに対し、金属過酸化物前駆体またはその水溶液を中断することなく、投入し続けることを意味する。投入する際の添加速度については前記の通りであり、添加に要する所用時間については、製造規模にもよるが少なくとも1分以上が望ましい。他方、「断続的な添加」とは、典型的には滴下による添加を意味する。この場合の添加速度または添加に要する所用時間については、前記「連続的な添加」の場合と同様に取り扱うことができる。
本発明に係る非球状複合シリカゾルの第1の製造方法により、シリカ微粒子表面に複数の疣状突起が形成されることについては、該シリカ微粒子表面を均一に被覆できる量より少ない量の金属酸化物前駆体を使用することにより、斑状に金属酸化物が成長し、非球状複合シリカ微粒子が形成されるものと推察される。
[非球状複合シリカゾルの第2の製造方法]
本発明に係る非球状複合シリカゾルの第2の製造方法は、非球状シリカ微粒子が分散媒に分散してなるシードシリカゾルのpHおよび温度を所定の範囲に調整し、1)金属過酸化物または2)金属過酸化物および珪酸液の所定量を一時に一括して全量添加することを特徴とする。
[シードシリカゾル]
シードシリカゾルについては、前記第1の製造方法にて使用されるシードシリカゾルと同様のシリカゾルが使用可能である。
[粒子成長]
シードシリカゾルを温度60〜200℃、pH9〜12に調整してから金属過酸化物を添加する。温度が60℃未満の場合は、シードシリカゾルが凝集する傾向があり、不安定となる。200℃を超える場合は、生産性の低下またはスケールの発生が生じ易くなる。pHが9未満の場合はシードシリカゾルが凝集する傾向が強くなる。pHが12を超える場合は、金属化合物酸化物の添加後に、金属過酸化物の凝集が発生し易くなる。pHを9〜12の範囲に調整することにより、シリカゾルの電位が高まるため、凝集が生じ難くなり、金属過酸化物とともに珪酸液が添加された場合であっても、シードシリカゾルの安定性が保たれる。
なお、前記温度範囲については、金属過酸化物のみを添加する場合は、好適には70〜180℃、金属過酸化物とともに珪酸液を添加する場合は、好適には70〜150℃の範囲が推奨される。pHの調整には、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液などのアルカリ水溶液が使用できる。
[金属過酸化物]
金属過酸化物の例としては、ペルオキソチタン酸(TiO3)、過酸化ジルコニウム、
過酸化セリウム(CeO3)、過酸化タングステン、過酸化ニッケル(NiO2)、過酸化バリウム(BaO2)などを挙げることができる。
金属過酸化物の添加については、金属過酸化物の全量を一時に一括して添加することにより行う必要がある。金属過酸化物は、一般に反応性が低いため、例えば、逐次添加を行った場合は、反応の進行が不十分となり、目的とするレベルの疣状突起を形成することができないことがある。
ここで金属過酸化物の全量を一時に一括して添加する操作については、製造スケール、pHまたは温度にも依存するが、実験室スケールでは1秒〜30秒程度で全量を添加することが好ましい。金属過酸化物の添加量については、0.001≦n/a≦0.1(ただし、aは前記シードシリカゾル中のSiO2モル数を表し、nは金属過酸化物中に含まれ
る金属のモル数[酸化物換算]を表す。)とすることが必要である。
前記n/aの値が0.1を超える場合は、生成する金属酸化物の量が過剰となるため均一に粒子成長する傾向が強まり、疣状突起の生成が見られない場合がある。n/aの値が0.001未満の場合は、金属過酸化物の量が相対的に少ないため、疣状突起の生成が見られなくなる。金属過酸化物については、水で希釈して水溶液として使用してもよく、未希釈品を使用しても良い。水希釈品の場合、金属過酸化物の濃度については、格別に制限されるものではないが、例えば、0.1質量%〜30質量%の範囲を挙げることができる。
[珪酸液]
本発明の製造方法では、所望により金属過酸化物とともに珪酸液を添加することも可能である。珪酸液については、前記第1の製造方法において説明した通りである。
珪酸液は、0≦c/n≦1(bは前記と同様に定義され、cは該珪酸液中のSiO2
ル数である。)の範囲で使用される。c/nが1を超える場合は、疣状突起の成分に占める金属酸化物の割合が低下し、疣状突起の成分がシリカに近くなる。
珪酸液は、金属過酸化物と同時に添加するか、あるいは金属過酸化物と珪酸液の混合物を調製して、シードシリカゾルに添加される。なお、金属過酸化物は、アルカリ領域での加水分解が遅いため、逐次添加を行った場合、疣状突起を含めてシリカ微粒子表面に被覆を形成し難くなる。
本発明に係る非球状複合シリカゾルの第2の製造方法により、非球状シリカ微粒子表面に複数の疣状突起が形成されることについては、該シリカ微粒子表面を均一に被覆できる量より少ない量の金属過酸化物を使用することにより、斑状に金属酸化物が成長し、非球状複合シリカ微粒子が形成されるものと推察される。
[研磨材および研磨用組成物]
本発明の非球状複合シリカゾルは、それ自体で研磨材として適用可能なものであり、更には、他の成分(研磨促進剤等)と共に通常の研磨用組成物を構成することも可能である。
本発明の非球状複合シリカゾルは、研磨用組成物の成分として配合されて、優れた研磨効果を発揮するものである。本発明の非球状複合シリカゾルは、アルミニウムディスク(アルミニウムまたはその基材上のメッキ層)や半導体多層配線基板のアルミニウム配線、光ディスクや磁気ディスク用ガラス基板、液晶ディスプレイ用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、ガラス質材料の鏡面加工などへの研磨用途に適用する研磨用組成物の成分として使用することができる。
研磨用組成物の組成については、本発明の非球状複合シリカゾル(水系)を濃縮または、希釈して、更に必要に応じて他の成分を配合し、所望によりスラリー状にすることにより調製される。ここで、研磨用シリカゾルに添加される他の成分としては、研磨促進剤、界面活性剤、緩衝剤、安定剤、水系媒体などが挙げられる。また、本発明の非球状複合シリカゾル以外の研磨剤を併用しても良い。
本発明の研磨用組成物において、本発明の非球状複合シリカゾルとともに使用される他の成分の例を以下に列挙するが、これらに限定されるものではない。
シリコンウエーハ、アルミニウムディスク、ガラスディスクなどを対象とする研磨用組成物の場合、上記他の成分としては、研磨促進剤として、アルカリ系では、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどの金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウムなどの金属炭酸塩、アンモニア、モノエタノールアミン、ピペラジンなどのアミン類、テトラメチルアンモニウムなどの第4級アンモニウム水酸化物など、酸化物系では、過酸化水素、塩素化合物などが挙げられる。
界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系、両性の界面活性剤を使用することができる。
緩衝剤として利用されるイオンとしては、調整するpH範囲にもよるが、陽イオンが第四級アンモニウムイオン及びアルカリ金属イオンの少なくとも1種以上であり、陰イオンが炭酸イオン、炭酸水素イオン、ホウ酸イオン、及びフェノールの少なくとも1種以上であることが好ましい。特に好適なのは炭酸イオンと炭酸水素イオンの混合物、あるいはホウ酸イオンなどを挙げることができる。
安定剤としては、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースのようなセルロース類、ポリビニルアルコールのような水溶性高分子類、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンのような水溶性アルコール類、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダなどの界面活性剤、ポリアクリル酸塩のような有機系ポリアニオン系物質、塩化マグネシウム、酢酸カリウムのような無機塩等を挙げることができる。
その他の添加剤として、例えば、金属被研磨材表面に不動態層あるいは溶解抑制層を形成して基材の浸食を防止するためにイミダゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾチアゾールなどを用いることができる。また、上記不動態層を攪乱するためにクエン酸、乳酸、酢酸、シュウ酸、フタル酸、クエン酸等の有機酸あるいはこれらの有機酸塩などの錯体形成材を用いることもできる。有機酸としては、その他に、カルボン酸、有機リン酸、アミノ酸等が挙げられる。カルボン酸の例としては、酢酸、グリコール酸、アスコルビン酸等の一価カルボン酸、蓚酸、酒石酸等の二価カルボン酸、クエン酸等の三価カルボン酸が挙げられ、有機リン酸としては、2−アミノエチルホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)等が挙げられる。また、アミノ酸としては、グリシン、アラニン等が挙げられる。これらの中でも、スクラッチ低減の観点から、無機酸、カルボン酸及び有機リン酸が好ましく、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、ポリリン酸、グリコール酸、蓚酸、クエン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)が適している。これらpHを調整するための酸として使用可能である。
研磨材スラリーの分散性や安定性を向上させるためにカチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性系の界面活性剤を適宜選択して添加することができる。さらに、上記各添加剤の効果を高めるためなどに必要に応じて酸または塩基を添加して研磨材スラリーのpHを調節することができる。
研磨用組成物における、SiO2濃度は、通常は3〜20質量%で使用されるが、必ず
しもこの範囲に限定されるものではない。
[本発明に係る非球状複合シリカゾルまたは研磨用組成物の好適な態様]
本発明の好適な態様としては、以下の各態様を挙げることができる。
好適な態様1
非球状シリカ微粒子と、その表面に形成されたシリカ以外の金属酸化物から形成される複数の疣状突起とからなり、動的光散乱法により測定される平均粒子径が3〜200nmの範囲、短径/長径比が0.01〜0.8の範囲、比表面積が10〜800m2/gの範
囲にある非球状複合シリカ微粒子が分散媒に分散してなることを特徴とする非球状複合シリカゾルであって、前記非球状シリカ微粒子の長軸を含む平面上において、前記非球状シリカ微粒子の外縁上の任意の点から、該外縁上の点を通り前記長軸と直交する直線と前記長軸との交点Bまでの距離をY、前記非球状シリカ微粒子の外縁と前記長軸との一方の交点Aから、前記交点Bまでの距離をXとしてX−Y曲線を描いた場合に、該X−Y曲線が複数の極大値を有することを特徴とする非球状シリカゾル。
好適な態様2
非球状シリカ微粒子と、その表面に形成されたシリカ以外の金属酸化物から形成される複数の疣状突起とからなり、動的光散乱法により測定される平均粒子径が3〜200nmの範囲、短径/長径比が0.01〜0.8の範囲、比表面積が10〜800m2/gの範
囲にある非球状複合シリカ微粒子が分散媒に分散してなることを特徴とする非球状複合シリカゾルであって、前記非球状シリカ微粒子の長軸を含む平面上において、前記非球状シリカ微粒子の外縁上の任意の点から、該外縁上の点を通り前記長軸と直交する直線と前記長軸との交点Bまでの距離をY、前記非球状シリカ微粒子の外縁と前記長軸との一方の交点Aから、前記交点Bまでの距離をXとしてX−Y曲線を描いた場合に、該X−Y曲線が複数の極大値を有し、前記非球状シリカ微粒子の長軸を含む平面上において、前記非球状シリカ微粒子の外縁上の任意の点から、該外縁上の点を通り前記長軸と直交する直線と前記長軸との交点Bまでの距離をYとした場合に、前記距離Yの変動係数が5〜50%の範囲にあることを特徴とする非球状シリカゾル。
好適な態様3
前記好適な態様3に記載の非球状シリカゾルを含んでなる研磨用組成物。
[実施例および比較例で用いた分析方法]
以下に本発明の好適な実施例を述べるが、実施例および比較例における各種特性の測定方法については、特に断りの無い限り、以下に記す通り実施した。また、それらの結果については表1に記した。
[1]動的光散乱法による平均粒子径の測定方法
動的光散乱法により測定される平均粒子径については、レーザー光による動的光散乱法により、粒子径分布測定装置(Particle Sizing Systems社製:NICOMP MODEL380)を用いて平均粒子径を測定した。
[2]粒子の外縁から長軸までの距離Yの極大値個数の測定方法
非球状シリカ微粒子の走査型電子顕微鏡写真(25万倍ないし50万倍)の画像にて、非球状シリカ微粒子の長軸を定め、長軸の全長を40等分し、当分したそれぞれの地点(点B)と、その点に直交する直線を微粒子の片側に延伸し、微粒子の外縁と交わった点との距離をYとして記録する。また、前記非球状シリカ微粒子の外縁と前記長軸との2つの交点のうちの一方点(点A)と、前記当分したそれぞれの地点(点B)との長さをXとする。前記Yを縦軸、前記Xを横軸とし、各Xに対応するYの値をプロットすることによりX−Y曲線を描き、このX−Y曲線の極大値の個数を計ることができる。
本出願においては、非球状シリカ微粒子について、この様な測定を粒子50個について実施し、その極大値の個数の平均をとり、粒子の外縁から長軸までの距離Yの極大値個数とした。
[3]粒子の外縁から長軸までの距離Yの変動係数(CV値)の算定方法
本発明における前記微粒子の外縁から長軸までの距離Yの変動係数の測定については、以下の方法により算定した。
本発明における前記微粒子の外縁から長軸までの距離Yの変動係数の測定については、以下の方法により算定した。
1)長軸の中心点から片方の微粒子外縁までの距離(長軸半径M)を計測し、長軸上に、中心点から長軸半径Mについて5%刻みで0〜50%までプロットする。
2)前記各プロットにおいて長軸と直交する直線を引き、この直線が片側の微粒子外縁と交差する点から前記プロットまでの距離Yをそれぞれ測定する。
3)微粒子の外縁から長軸までの距離Yについての変動係数(CV値)については、長軸上において、前記中心点から前記長軸半径Mの0〜10%の範囲、0〜20%の範囲、0〜30%の範囲、0〜40%の範囲、0〜50%の範囲でそれぞれの変動係数(CV値)を算出して5種類の変動係数(CV値)を得て、そのうちの最大の変動係数(CV値)を、その粒子における距離Yについての変動係数(CV値)とする。
4)上記1)〜3)の測定を50個の粒子について実施し、その平均値を、非球状シリカ微粒子における距離Yについての変動係数(CV値)として採用した。
[4]BET法による比表面積と平均粒子径(D1)の測定
シリカゾル50mlをHNO3でpH3.5に調整し、1−プロパノール40mlを加
え、110℃で16時間乾燥した試料について、乳鉢で粉砕後、マッフル炉にて500℃、1時間焼成し、測定用試料とした。そして、比表面積測定装置(ユアサアイオニクス製、マルチソーブ12)を用いて、窒素の吸着量から、BET1点法により比表面積を算出した。
具体的には、試料0.5gを測定セルに取り、窒素30体積%/ヘリウム70体積%混合ガス気流中、300℃で20分間脱ガス処理を行い、その上で試料を上記混合ガス気流中で液体窒素温度に保ち、窒素を試料に平衡吸着させる。次に、上記混合ガスを流しながら試料温度を徐々に室温まで上昇させ、その間に脱離した窒素の量を検出し、予め作成した検量線により、シリカゾルの比表面積(SA1)を算出した。また、得られた比表面積(SA1)を後記式(4)に代入して平均粒子径(D1)を求めた。
[5]シアーズ法による比表面積と平均粒子径(D1)の測定
1)SiO2として1.5gに相当する試料をビーカーに採取してから、25℃の恒温反
応槽に移し、純水を加えて液量を90mlにする。以下の操作は、25℃に保持した恒温反応槽中にて行った。
2)pH3.6になるように0.1モル/L塩酸水溶液を加える。
3)塩化ナトリウムを30g加え、純水で150mlに希釈し、10分間攪拌する。
4)pH電極をセットし、攪拌しながら0.1モル/L水酸化ナトリウム水溶液を滴下して、pH4.0に調整する。
5)pH4.0に調整した試料を0.1モル/L水酸化ナトリウム水溶液で滴定し、pH8.7〜9.3の範囲での滴定量とpH値を4点以上記録して、0.1モル/L水酸化ナトリウム水溶液の滴定量をX、その時のpH値をYとして、検量線を作る。
6)次の式(3)からSiO21.5g当たりのpH4.0〜9.0までに要する0.1
モル/L水酸化ナトリウム水溶液の消費量V(ml)を求め、下記式(4)から比表面積を算定する。
また、平均粒子径D1(nm)は、式(5)から求める。
V=(A×f×100×1.5)/(W×C) ・・・ (3)
SA1=29.0V−28 ・・・ (4)
D1=6000/(ρ×SA1) ・・・ (5) (ρ:試料の密度)
但し、上記式(3)における記号の意味は次の通りである。
A:SiO21.5g当たりpH4.0〜9.0までに要する0.1モル/L水酸化ナト
リウム溶液の滴定量(ml)
f :0.1モル/L水酸化ナトリウム溶液の力価
C :試料のSiO2濃度(%)
W :試料採取量(g)
[6]画像解析法による非球状アルミナ−シリカ複合微粒子の長軸の平均値測定
走査型電子顕微鏡(株式会社日立製作所製、H−800)により、非球状アルミナ−シリカ複合ゾルを倍率25万倍(ないしは50万倍)で写真撮影して得られる写真投影図において、粒子の最大径を長軸とし、その長さを測定した。この測定を任意の50個の粒子について行い、その平均値を長軸の平均値とした。
[7]短径/長径比の測定方法
走査型電子顕微鏡(株式会社日立製作所製、H−800)により、試料非球状シリカゾルを倍率25万倍(ないしは50万倍)で写真撮影して得られる写真投影図において、粒子の最大径を長軸とし、その長さを測定して、その値を長径(DL)とした。また、長軸上にて長軸を2等分する点を定め、それに直交する直線が粒子の外縁と交わる2点を求め、同2点間の距離を測定し短径(DS)とした。そして、比(DS/DL)を求めた。この測定を任意の50個の粒子について行い、その平均値を短径/長径比とした。なお、ひとつの粒子について、長軸を複数設定可能な場合は、対応する複数の短径長さの平均値を求め、短径の長さ(DS)とした。
[8]複合シリカ微粒子分散液の固形分測定
試料(複合シリカ微粒子分散液)2gをルツボにて蒸発乾固し、得られた固形物を1000℃にて1時間焼成後、デシケーターに入れ冷却して秤量する。これらの重量差より複合シリカ微粒子の含有量を求めた。
[9]密度の測定方法
複合シリカ微粒子の比重については、まず、試料10gをルツボに採取し、110℃で2時間乾燥させる。次いで、デシケーターにて冷却後、25mlピクノメーターに3〜4g入れ、蒸留水を加えて懸濁し、60mmHgにて1時間真空脱気を行った後に、25℃恒温槽にて温度調整する。ピクノメーターの標線まで蒸留水を加えて容量を調整し、ピクノメーターの容量(25ml)と蒸留水の容量(ml)の差から試料の容量(ml)を算出する。加えた試料の重量(g)と算出された容量(ml)から密度を求めた。
[10]アルミニウム基板に対する研磨特性の評価方法
研磨用スラリーの調製
各実施例および各比較例で得たシリカ濃度20質量%の非球状シリカゾルに、H22、HEDP(1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジスルホン酸)および超純水を加えて、シリカ9質量%、H220.5質量%、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジスルホン酸0.5質量%の研磨用スラリーを調製し、さらに必要に応じてHNO3を加えて、pH
2の研磨用スラリーを調製した。
被研磨基板
被研磨基板として、アルミニウムデイスク用基板を使用した。このアルミニウムデイスク用基板は、アルミニウム基板にNi−Pを10μmの厚さに無電解メッキ(Ni88%とP12%の組成の硬質Ni−Pメッキ層)をした基板(95mmΦ/25mmΦ−1.
27mmt)を使用した。なお、この基板は一次研磨済みで、表面粗さ(Ra)は0.17nmであった。
研磨試験
上記被研磨基板を、研磨装置(ナノファクター(株)製:NF300)にセットし、研磨パッド(ロデール社製「アポロン」)を使用し、基板荷重0.05MPa、テーブル回転速度30rpmで研磨用スラリーを20g/分の速度で5分間供給して研磨を行った。
研磨前後の被研磨基材の重量変化を求めて研磨速度を計算した。
スクラッチ発生
スクラッチの発生については、アルミニウムディスク用基板を上記と同様に研磨処理した後、超微細欠陥・可視化マクロ装置(VISION PSYTEC社製、製品名:Micro−MAX)を使用し、Zoom15にて全面観察し、65.97cm2に相当する
研磨処理された基板表面のスクラッチ(線状痕)の個数を数えて合計した。
[11]ガラス基板に対する研磨特性の評価方法
研磨用スラリーの調製
試料シリカゾルをシリカ濃度20質量%に調整し、更に超純水および5質量%水酸化ナトリウム水溶液を加えて、シリカ9質量%、pH10.5の研磨用スラリーを調製した。
被研磨基板
被研磨基板として、65mmφの強化ガラス製のハードディスク用ガラス基板を使用した。このハードディスク用ガラス基板は、一次研磨済みであり、表面粗さは最大で0.21μmである。
研磨試験
上記被研磨基板を、研磨装置(ナノファクター(株)製:NF300)にセットし、研磨パッド(ロデール社製「アポロン」)を使用し、基板荷重0.18MPa、テーブル回転速度30rpmで研磨用スラリーを20g/分の速度10分間供給して研磨を行った。
研磨前後の被研磨基材の重量変化を求めて研磨速度〔nm/分〕を計算した。
スクラッチ(線状痕)の測定
スクラッチの発生状況については、ガラス基板を上記と同様に研磨処理した後、超微細欠陥・可視化マクロ装置(VISION PSYTEC社製、製品名:Micro−MAX)を使用し、Zoom15にて全面観察し、65.97cm2に相当する研磨処理され
た基板表面のスクラッチ(線状痕)の個数を数えて合計した。
[合成例1]
還流器および攪拌機付セパラブルフラスコにSiO2濃度24質量%の珪酸ナトリウム
水溶液(SiO2/Na2Oモル比3)18.7g入れ、さらに水837gを添加して、珪酸ナトリウム水溶液855gを調製した。 次に、この珪酸ナトリウム水溶液に、SiO2濃度4.82質量%の珪酸ナトリウム(SiO2/Na2Oモル比3)を陽イオン交換樹
脂塔に通すことにより得られたSiO2濃度4.82質量%の珪酸液(pH2.3、Si
2/Na2Oモル比=1200)を1,067g添加することにより珪酸液と珪酸ナトリ
ウム水溶液からなる混合液(SiO2/Na2Oモル比35)を得た。
得られた液を加温し、98℃の温度で30分間熟成した。その後、さら98℃に保持した状態で、この液に前記珪酸液と同じ組成の珪酸液1,162gを4時間かけて添加して
、pH8.9の非球状シリカゾルを得た。この非球状シリカゾルのSiO2/Na2Oモル比は76だった。
この非球状シリカゾルのpHが8.5になるように2.5%硫酸水溶液を加え、90℃にて8時間加熱した後、エバポレーターにてSiO2濃度20質量%まで濃縮して非球状
シリカゾルを調製した。
この非球状シリカゾルに含まれる非球状シリカ微粒子についてのBET法により測定される比表面積から算定される平均粒子径は12nm、動的光散乱法による平均粒子径は24nmだった。また、この非球状シリカ微粒子の短径/長径比は、0.45、比表面積は220m2/gとなった。
[合成例2]
シリカゾル(触媒化成工業株式会社製:カタロイドS−30L、BET法により測定された平均粒子径:15nm、比表面積:182m2/g、SiO2濃度:30質量%)の100gについて、pHが2.3になるまで、強酸性陽イオン交換樹脂SK1BH(三菱化学社製)0.4Lに空間速度3.1で通液を繰り返した。次に、強塩基性イオン交換樹脂SANUPC(三菱化学社製)0.4Lに空間速度3.1で通液させ、pHを5.6とした後、pHが7.8になるようにアルカリ性水溶液として5%アンモニア水溶液5.4gを添加した。そして、90℃にて30時間加熱を行なった。この非球状シリカゾルをエバポレーターにてSiO2濃度20質量%まで濃縮して非球状シリカゾルを調製した。
この非球状シリカゾルのBET法により測定された平均粒子径は15nm、動的光散乱法による平均粒子径は30nmとなった。また、この非球状シリカゾルの短径/長径比は0.4、比表面積は180m2/gとなった。
[合成例3]
SiO2濃度が24質量%の珪酸ナトリウム水溶液(SiO2/Na2Oモル比が3.1)をイオン交換水で希釈して、SiO2濃度が5質量%の珪酸ナトリウム水溶液(pH11
.3)を1Kg調製した。
この珪酸ソーダ水溶液のpHが6.5になるように、硫酸を加えて中和し、常温で1時間保持して、シリカヒドロゲルを調製した。このシリカヒドロゲルをオリバーフィルターにて28%アンモニア水溶液(SiO2固形分の約120倍相当量)で充分に洗浄し、塩
類を除去した。洗浄後の硫酸ナトリウム濃度は、SiO2固形分に対して、0.01%未
満だった。
得られたシリカヒドロゲルを純水に分散し(シリカ濃度3質量%)、強力攪拌機にて流動性のあるスラリー状態としたシリカヒドロゲル分散液とし、これに濃度5質量%のNaOH水溶液と28%アンモニア水の1:1混合物ををSiO2/Na2Oモル比が75となるように添加し、160℃で1時間加熱した。
次に、上記非球状シリカゾル2.09kgに、24%珪酸ナトリウムを0.81kgおよび純水10.93kgを加えて、シードゾル13.83kg(pH11.2)を調製した。このシードゾルの動的光散乱法により測定される平均粒子径は17nmであった。
次にこのシードゾルを90℃に維持しながら、これに後記するSiO2濃度4.5質量
%の珪酸液117.2Kgを10時間かけて添加した。添加終了後、室温まで冷却させ、得られた非球状シリカゾルを限外濾過膜でSiO2濃度20質量%まで濃縮した。
この非球状シリカゾルのBET法により測定された平均粒子径は50nm、動的光散乱法による平均粒子径ば100nmとなった。また、この非球状シリカゾルの短径/長径比
は0.3、比表面積は50m2/gとなった。
[合成例4]
還流器および攪拌機付セパラブルフラスコに、SiO2濃度が24質量%でNa2O濃度が8.16質量%の珪酸ナトリウム水溶液(SiO2/Na2Oモル比3)18.7g入れ、さらに水895gを添加して、珪酸ナトリウム水溶液914gを調製した。
次に、この珪酸ナトリウム水溶液に、SiO2濃度4.82質量%の珪酸ナトリウム(
SiO2/Na2Oモル比3)を陽イオン交換樹脂塔に通すことにより得られたSiO2
度4.82質量%の珪酸液(pH2.3、SiO2/Na2Oモル比=1,200)を、3
5℃の温度条件下、1,900g添加することにより、珪酸液と珪酸ナトリウム水溶液か
らなる混合液(SiO2/Na2Oモル比60)を得た。
得られた混合液を加温し、80℃の温度で30分間熟成した。80℃に保持した状態で、この液に前記珪酸液と同じ組成の珪酸液329gを2時間かけて添加して、pH8.7の非球状シリカゾルを得た。この非球状シリカゾルのSiO2/Na2Oモル比は76だった。
この非球状シリカゾルを70℃にて12時間加熱した後、エバポレーターにてSiO2
濃度20質量%まで濃縮した。
この非球状シリカゾルのBET法により測定された比表面積から換算された平均粒子径は6nm、動的光散乱法による平均粒子径は12nmだった。また、短径/長径比の値は0.15、比表面積は455m2/gとなった。
以下の実施例は、全て本願特許請求の範囲の条件を満たすものである。
また、各実施例および比較例で調製した非球状複合シリカゾルまたはその他のシリカゾルの特性を表1および表2に記した。
合成例1と同様な方法で調製した非球状シリカゾル(BET法換算による平均粒子径12nm、動的光散乱法による平均粒子径24nm、短径/長径比0.45、比表面積220m2/g)の純水希釈品(シリカ濃度3質量%)の1000gを攪拌機付き反応容器に注入し、室温にて、水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム濃度5質量%)10g(0.125モル)を添加し、pHを測定したところ11.0であった。
この水酸化ナトリウム水溶液を添加したシリカゾルを温度80℃にて、1時間加熱し、温度80℃を保ちながら、炭酸ジルコニウムアンモニウム水溶液濃度(5.0質量%)60gを、添加速度1g/分にて、60分かけて連続的に添加した。
その結果、シリカ微粒子表面に酸化ジルコニウムからなる疣状突起が形成されてなる非球状複合シリカ微粒子が水に分散してなる非球状複合シリカゾルが生成した。この非球状複合シリカゾルの製造条件および特性を表1および表2に記す。
得られた非球状複合シリカゾルの走査型電子顕微鏡写真(倍率250000倍)を図3に示す。
また、この非球状複合シリカゾルについて、前記[10]アルミニウム基板に対する研磨特性の評価方法に従って、評価した結果を表2に記す。(以下、実施例2、3、5、7、8、9、10、12および13、比較例1、2、3、4および5についても同様に[10]アルミニウム基板に対する研磨特性の評価方法による、評価結果を表1に記した。)
合成例4と同様な方法で調製した非球状シリカゾル(BET法換算による平均粒子径6nm、動的光散乱法による平均粒子径12nm、短径/長径比0.15、比表面積455m2/g)の純水希釈品(シリカ濃度3質量%)の1000gを攪拌機付き反応容器に注
入し、室温にて、水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム濃度5質量%)10g(0.125モル)を添加し、pHを測定したところ11.2であった。
この水酸化ナトリウム水溶液を添加したシリカゾルを温度80℃にて、1時間加熱し、温度80℃を保ちながら、炭酸ジルコニウムアンモニウム水溶液濃度(5.0質量%)15gを、添加速度1g/分にて、15分かけて連続的に添加した。その結果、シリカ微粒子表面に酸化ジルコニウムからなる疣状突起が形成されてなる非球状複合シリカ微粒子が水に分散してなる非球状複合シリカゾルが生成した。この非球状複合シリカゾルの製造条件および特性を表1および表2に記す。
合成例2と同様な方法で調製した非球状シリカゾル(BET法換算による平均粒子径15nm、動的光散乱法による平均粒子径30nm、短径/長径比0.4、比表面積180m2/g)の純水希釈品(シリカ濃度3質量%)の1000gを攪拌機付き反応容器に注入し、室温にて、水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム濃度5質量%)10g(0.125モル)を添加し、pHを測定したところ11.3であった。
この水酸化ナトリウム水溶液を添加したシリカゾルを温度80℃にて、1時間加熱し、温度80℃を保ちながら、炭酸ジルコニウムアンモニウム水溶液濃度(5.0質量%)9gを、添加速度1g/分にて、9分かけて連続的に添加した。その結果、シリカ微粒子表面に酸化ジルコニウムからなる疣状突起が形成されてなる非球状複合シリカ微粒子が水に分散してなる非球状複合シリカゾルが生成した。この非球状複合シリカゾルの製造条件および特性を表1および表2に記す。
合成例3と同様な方法で調製した非球状シリカゾル(BET法換算による平均粒子径50nm、動的光散乱法による平均粒子径100nm、短径/長径比0.3、比表面積50m2/g)の純水希釈品(シリカ濃度3質量%)の1000gを攪拌機付き反応容器に注入し、室温にて、水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム濃度5質量%)10g(0.125モル)を添加し、pHを測定したところ11.1であった。
この水酸化ナトリウム水溶液を添加したシリカゾルを温度80℃にて、1時間加熱し、温度80℃を保ちながら、炭酸ジルコニウムアンモニウム水溶液濃度(5.0質量%)30gを、添加速度1g/分にて、30分かけて連続的に添加した。その結果、シリカ微粒子表面に酸化ジルコニウムからなる疣状突起が形成されてなる非球状複合シリカ微粒子が水に分散してなる非球状複合シリカゾルが生成した。この非球状複合シリカゾルの製造条件および特性を表1および表2に記す。
また、この非球状複合シリカゾルについて、前記[11]ガラス基板に対する研磨特性の評価方法に従って、評価した結果を表2に記す。(以下、実施例6、11および比較例6についても同様に[11]ガラス基板に対する研磨特性の評価方法による、評価結果を表2に記した。)
合成例2と同様な方法で調製した非球状シリカゾル(BET法換算による平均粒子径15nm、動的光散乱法による平均粒子径30nm、短径/長径比0.4、比表面積180m2/g)の純水希釈品(シリカ濃度3質量%)の1000gを攪拌機付き反応容器に注入し、室温にて、水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム濃度5質量%)10g(0.125モル)を添加し、pHを測定したところ11.1であった。
この水酸化ナトリウム水溶液を添加したシリカゾルを温度80℃にて、1時間加熱し、温度80℃を保ちながら、炭酸ジルコニウムアンモニウム水溶液濃度(5.0質量%)50gを、添加速度1g/分にて、50分かけて連続的に添加した。その結果、シリカ微粒子表面に酸化ジルコニウムからなる疣状突起が形成されてなる非球状複合シリカ微粒子が水に分散してなる非球状複合シリカゾルが生成した。この非球状複合シリカゾルの製造条件および特性を表1および表2に記す。
合成例3と同様な方法で調製した非球状シリカゾル(BET法換算による平均粒子径50nm、動的光散乱法による平均粒子径100nm、短径/長径比0.3、比表面積50m2/g)の純水希釈品(シリカ濃度3質量%)の1000gを攪拌機付き反応容器に注入し、室温にて、水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム濃度5質量%)10g(0.125モル)を添加し、pHを測定したところ11.2であった。
この水酸化ナトリウム水溶液を添加したシリカゾルを温度80℃にて、1時間加熱し、温度80℃を保ちながら、硝酸ジルコニウムアンモニウム水溶液濃度(5.0質量%)5gを、添加速度1g/分にて、5分かけて連続的に添加した。その結果、シリカ微粒子表面に酸化ジルコニウムからなる疣状突起が形成されてなる非球状複合シリカ微粒子が水に分散してなる非球状複合シリカゾルが生成した。この非球状複合シリカゾルの製造条件および特性を表1および表2に記す。
合成例1と同様な方法で調製した非球状シリカゾル(BET法換算による平均粒子径12nm、動的光散乱法による平均粒子径24nm、短径/長径比0.45、比表面積220m2/g)の純水希釈品(シリカ濃度3質量%)の1000gを攪拌機付き反応容器に注入し、そこに水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム濃度5質量%)10g(0.125モル)を添加し、pHを測定したところ11.0であった。
この水酸化ナトリウム水溶液を添加したシリカゾルを温度80℃にて、1時間加熱した。加熱終了後、直に硝酸セリウムアンモニウム水溶液(濃度5.0質量%)60gを、添加速度1g/分にて、60分かけて連続的に添加した。その結果、シリカ微粒子表面に酸化セリウムからなる疣状突起が形成されてなる非球状複合シリカ微粒子が生成した。その結果、シリカ微粒子表面に酸化ジルコニウムからなる疣状突起が形成されてなる非球状複合シリカ微粒子が水に分散してなる非球状複合シリカゾルが生成した。この非球状複合シリカゾルの製造条件および特性を表1および表2に記す。
[比較例1]
合成例1と同様な方法で調製した非球状シリカゾル(BET法換算による平均粒子径12nm、動的光散乱法による平均粒子径24nm、短径/長径比0.45、比表面積220m2/g)の純水希釈品(シリカ濃度3質量%)の1000gを攪拌機付き反応容器に注入し、そこに水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム濃度5質量%)10g(0.125モル)を添加し、pHを測定したところ11.1であった。
この水酸化ナトリウム水溶液を添加したシリカゾルを温度80℃にて、1時間加熱した。加熱終了後、直に炭酸ジルコニウムアンモニウム水溶液濃度(5.0質量%)20gを添加速度10g/分にて、2分かけて添加した。
得られたゾル中のシリカ微粒子の表面はジルコニウム化合物で覆われたが、明確な疣状突起は形成されなかった。
[比較例2]
合成例1と同様な方法で調製した非球状シリカゾル(BET法換算による平均粒子径12nm、動的光散乱法による平均粒子径24nm、短径/長径比0.45、比表面積220m2/g)の純水希釈品(シリカ濃度3質量%)の1000gを攪拌機付き反応容器に注入し、そこに水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム濃度5質量%)50g(0.625モル)を添加し、pHを測定したところ11.1であった。
この水酸化ナトリウム水溶液を添加したシリカゾルを温度80℃にて、1時間加熱した。加熱終了後、直に炭酸ジルコニウムアンモニウム水溶液濃度(5.0質量%)1000gを添加速度100g/分にて、10分かけて連続的に添加した。
得られたゾル中のシリカ微粒子の表面はジルコニウム化合物で覆われたが、明確な疣状突起は形成されなかった。
[比較例3]
合成例1と同様な方法で調製した非球状シリカゾル(BET法換算による平均粒子径12nm、動的光散乱法による平均粒子径24nm、短径/長径比0.45、比表面積220m2/g)の純水希釈品(シリカ濃度3質量%)の1000gを攪拌機付き反応容器に注入し、そこに水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム濃度5質量%)10g(0.125モル)を添加して、pHを測定したところ11.1であった。
この水酸化ナトリウム水溶液を添加したシリカゾルを温度80℃にて、1時間加熱した。加熱終了後、直に硝酸ジルコニウムアンモニウム水溶液濃度(5.0質量%)1000gを添加速度100g/分にて、10分かけて連続的に添加した。
得られたゾル中のシリカ微粒子の表面はジルコニウム化合物で覆われたが、明確な疣状突起は形成されなかった。
合成例1と同様な方法で調製した非球状シリカゾル(BET法換算による平均粒子径12nm、動的光散乱法による平均粒子径24nm、短径/長径比0.45、比表面積220m2/g)の純水希釈品(シリカ濃度3質量%)のシリカゾル1000gを攪拌機付き反応容器に注入し、そこに水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム濃度5質量%)10.0gを添加して、pHを11.1とした。
次にこのシリカゾルを攪拌しながら、温度80℃にて、1時間加熱した。加熱終了後、直にペルオキソチタン酸(TiO3)水溶液(TiO3濃度5.0質量%)60gを、一括して一時に全量添加し、攪拌を30分間行った。その結果、シリカ微粒子表面に酸化ジルコニウムからなる疣状突起が形成されてなる非球状複合シリカ微粒子が水に分散してなる非球状複合シリカゾルが生成した。この非球状複合シリカゾルの製造条件および特性を表1および表2に記す。
合成例4と同様な方法で調製した非球状シリカゾル(BET法換算による平均粒子径6nm、動的光散乱法による平均粒子径12nm、短径/長径比0.15、比表面積455m2/g)の純水希釈品(シリカ濃度3質量%)の1000gを攪拌機付き反応容器に注
入し、そこに水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム濃度5質量%)10.0gを添加して、pHを11.2とした。
次にこのシリカゾルを攪拌しながら、温度80℃にて、1時間加熱した。加熱終了後、直にペルオキソチタン酸(TiO3)水溶液(TiO3濃度5.0質量%)15gを、一括して一時に全量添加し、攪拌を30分間行った。その結果、シリカ微粒子表面に酸化ジルコニウムからなる疣状突起が形成されてなる非球状複合シリカ微粒子が水に分散してなる非球状複合シリカゾルが生成した。この非球状複合シリカゾルの製造条件および特性を表1および表2に記す。
合成例2と同様な方法で調製した非球状シリカゾル(BET法換算による平均粒子径15nm、動的光散乱法による平均粒子径30nm、短径/長径比0.4、比表面積180m2/g)の純水希釈品(シリカ濃度3質量%)の1000gを攪拌機付き反応容器に注入し、そこに水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム濃度5質量%)10.0gを添加して、pHを11.3とした。
次にこのシリカゾルを攪拌しながら、温度80℃にて、1時間加熱した。加熱終了後、直にペルオキソチタン酸(TiO3)水溶液(TiO3濃度5.0質量%)10gを、一括して一時に全量添加し、攪拌を30分間行った。その結果、シリカ微粒子表面に酸化ジルコニウムからなる疣状突起が形成されてなる非球状複合シリカ微粒子が水に分散してなる非球状複合シリカゾルが生成した。この非球状複合シリカゾルの製造条件および特性を表1および表2に記す。
合成例3と同様な方法で調製した非球状シリカゾル(BET法換算による平均粒子径50nm、動的光散乱法による平均粒子径100nm、短径/長径比0.30、比表面積50m2/g)の純水希釈品(シリカ濃度3質量%)の1000gを攪拌機付き反応容器に注入し、そこに水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム濃度5質量%)10.0gを添加して、pHを11.1とした。
次にこのシリカゾルを攪拌しながら、温度80℃にて、1時間加熱した。加熱終了後、直にペルオキソチタン酸(TiO3)水溶液(TiO3濃度5.0質量%)30gを、一括して一時に全量添加し、攪拌を30分間行った。その結果、シリカ微粒子表面に酸化ジルコニウムからなる疣状突起が形成されてなる非球状複合シリカ微粒子が水に分散してなる非球状複合シリカゾルが生成した。この非球状複合シリカゾルの製造条件および特性を表1および表2に記す。
合成例1と同様な方法で調製した非球状シリカゾル(BET法換算による平均粒子径12nm、動的光散乱法による平均粒子径24nm、短径/長径比0.45、比表面積220m2/g)の純水希釈品(シリカ濃度3質量%)の1000gを攪拌機付き反応容器に注入し、そこに水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム濃度5質量%)10.0gを添加して、pHを11.1とした。
次にこのシリカゾルを攪拌しながら、温度80℃にて、1時間加熱した。加熱終了後、直にペルオキソチタン酸(TiO3)水溶液(TiO3濃度5.0質量%)50gを、一括して一時に全量添加し、攪拌を30分間行った。その結果、シリカ微粒子表面に酸化ジルコニウムからなる疣状突起が形成されてなる非球状複合シリカ微粒子が水に分散してなる非球状複合シリカゾルが生成した。この非球状複合シリカゾルの製造条件および特性を表
1および表2に記す。
合成例1と同様な方法で調製した非球状シリカゾル(BET法換算による平均粒子径12nm、動的光散乱法による平均粒子径24nm、短径/長径比0.45、比表面積220m2/g)の純水希釈品(シリカ濃度3質量%)の1000gを攪拌機付き反応容器に注入し、そこに水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム濃度5質量%)10.0gを添加して、pHを11.1とした。
次にこのシリカゾルを攪拌しながら、温度80℃にて、1時間加熱した。加熱終了後、直にペルオキソチタン酸(TiO3)水溶液(TiO3濃度5.0質量%)5gを、一括して一時に全量添加し、攪拌を30分間行った。その結果、シリカ微粒子表面に酸化ジルコニウムからなる疣状突起が形成されてなる非球状複合シリカ微粒子が水に分散してなる非球状複合シリカゾルが生成した。この非球状複合シリカゾルの製造条件および特性を表1および表2に記す。
[比較例4]
合成例1と同様な方法で調製した非球状シリカゾル(BET法換算による平均粒子径12nm、動的光散乱法による平均粒子径24nm、短径/長径比0.45、比表面積220m2/g)の純水希釈品(シリカ濃度3質量%)の1000gを攪拌機付き反応容器に注入し、そこに水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム濃度5質量%)10.0gを添加して、pHを11.1とした。
次にこのシリカゾルを攪拌しながら、温度80℃にて、1時間加熱した。加熱終了後、直にペルオキソチタン酸(TiO3)水溶液(TiO3濃度5.0質量%)1000gを、一括して一時に全量添加し、攪拌を30分間行った。
得られたゾル中のシリカ微粒子の表面はチタニウム化合物で覆われたが、明確な疣状突起は形成されなかった。
[比較例5]
合成例1と同様な方法で調製した非球状シリカゾル(BET法換算による平均粒子径12nm、動的光散乱法による平均粒子径24nm、短径/長径比0.45、比表面積220m2/g)の純水希釈品(シリカ濃度3質量%)の1000gを攪拌機付き反応容器に注入し、そこに水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム濃度5質量%)10.0gを添加して、pHを11.1とした。
次にこのシリカゾルを攪拌しながら、温度80℃にて、1時間加熱した。加熱終了後、直にペルオキソチタン酸(TiO3)水溶液(TiO3濃度5.0質量%)1000gを、一括して一時に全量添加し、攪拌を30分間行った。得られたゾル中のシリカ微粒子の表面はチタニウム化合物で覆われたが、疣状突起は形成されなかった。
[比較例6]
球状シリカゾル(触媒化成工業株式会社製カタロイドSI−80(動的光散乱法による平均粒子径110nm)をシリカ濃度20質量%に調整し、前記[11]ガラス基板に対する研磨特性の評価方法にて研磨特性を評価した結果を表2に記す。
本発明の非球状複合シリカゾルは、研磨材および研磨用組成物として有用であり、アルミニウムディスク(アルミニウムまたはその基材上のメッキ層)や半導体多層配線基板のアルミニウム配線、光ディスクや磁気ディスク用ガラス基板、液晶ディスプレイ用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、ガラス質材料の鏡面加工などに利用が可能である。また、樹脂成型物やコーテイング被膜の充填剤、化粧料の成分、吸着剤、凝集促進剤、滓下げ剤、増粘剤、土壌硬化剤などとしても利用可能である。
極大値個数の求め方の概略図 距離Yの変動係数についての求め方の概略図 実施例1で調製された非球状複合シリカゾルの走査型電子顕微鏡写真(倍率:250,000倍)

Claims (13)

  1. 非球状シリカ微粒子と、その表面に形成されたシリカ以外の金属酸化物から形成される複数の疣状突起とからなり、動的光散乱法により測定される平均粒子径が3〜200nmの範囲、短径/長径比が0.01〜0.8の範囲、比表面積が10〜800m2/gの範
    囲にある非球状複合シリカ微粒子が分散媒に分散してなることを特徴とする非球状複合シリカゾル。
  2. 前記非球状シリカ微粒子の長軸を含む平面上において、
    前記非球状シリカ微粒子の外縁上の任意の点から、該外縁上の点を通り前記長軸と直交する直線と前記長軸との交点Bまでの距離をY、前記非球状シリカ微粒子の外縁と前記長軸との一方の交点Aから、前記交点Bまでの距離をXとしてX−Y曲線を描いた場合に、
    該X−Y曲線が複数の極大値を有することを特徴とする請求項1記載の非球状シリカゾル。
  3. 前記非球状シリカ微粒子の長軸を含む平面上において、
    前記非球状シリカ微粒子の外縁上の任意の点から、該外縁上の点を通り前記長軸と直交する直線と前記長軸との交点Bまでの距離をYとした場合に、
    前記距離Yの変動係数が5〜50%の範囲にあることを特徴とする請求項1または請求項2記載の非球状シリカゾル。
  4. 前記シリカ以外の金属酸化物が、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化タングステンまたは酸化チタニウムから選ばれるものであることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3の何れかに記載の非球状複合シリカゾル。
  5. 請求項1、請求項2、請求項3または請求項4の何れかに記載の非球状複合シリカゾルからなる研磨材。
  6. 請求項1、請求項2、請求項3または請求項4の何れかに記載の非球状複合シリカゾルを含有することを特徴とする研磨用組成物。
  7. 動的光散乱法により測定される平均粒子径が3〜200nmの範囲、短径/長径比が0.01〜0.8の範囲にある非球状シリカ微粒子が分散媒に分散してなる非球状シリカゾルからなるシードシリカゾルをpH9〜12、温度を60〜200℃の範囲に調整し、この調整後のシードシリカゾルに金属酸化物(シリカを除く)の前駆体を、0.001≦m/a≦0.1(ただし、aは該シードシリカゾル中のシリカ微粒子のSiO2モル数を表し、mは前記金属酸化物の前駆体中に含まれる金属のモル数[酸化物換算]を表す。)を満たす範囲内で、0.00001〜0.0009モル/分の範囲の添加速度にて、連続的または断続的に添加することを特徴とする非球状複合シリカゾルの製造方法。
  8. 前記金属酸化物の前駆体とともに、珪酸液を0≦c/m≦1(但し、mは前記と同様に定義され、cは該珪酸液中のSiO2モル数)を満たす範囲内で、添加することを特徴と
    する請求項7記載の非球状複合シリカゾルの製造方法。
  9. 前記金属酸化物前駆体が、金属オキソ酸のアルカリ金属塩、金属オキソ酸のアルカリ土類金属塩、金属オキソ酸のアンモニウム塩または金属オキソ酸の第4級アンモニウム塩であることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の非球状複合シリカゾルの製造方法。
  10. 前記金属酸化物の前駆体が、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化チタニウムまたは
    酸化タングステンから選ばれる金属酸化物の前駆体であることを特徴とする請求項7、請
    求項8または請求項9の何れかに記載の非球状複合シリカゾルの製造方法。
  11. 動的光散乱法により測定される平均粒子径が3〜200nmの範囲、短径/長径比が0.01〜1の範囲にある非球状シリカ微粒子が分散媒に分散してなる非球状シリカゾルからなるシードシリカゾルのpHを9〜12、温度を60〜200℃の範囲に調整し、この調整後のシードシリカゾルに金属過酸化物を、0.001≦n/a≦0.1(ただし、aは該シードシリカゾル中のシリカ微粒子のSiO2モル数を表し、nは金属過酸化物に含まれる金属のモル数[酸化物換算]を表す。)を満たす範囲内で、一時に一括して全量添加することを特徴とする非球状複合シリカゾルの製造方法。
  12. 前記金属過酸化物とともに、珪酸液を0≦c/n≦1(但し、nは前記と同様に定義され、cは該珪酸液中のSiO2モル数)を満たす範囲内で、添加することを特徴とする請
    求項11記載の非球状複合シリカゾルの製造方法。
  13. 前記金属過酸化物が、ペルオキソチタン酸、過酸化ジルコニウム、過酸化セリウムまたは過酸化タングステンであることを特徴とする請求項11または請求項12に記載の非球状複合シリカゾルの製造方法。
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