JP2009137615A - 収納体及び無線綴じ冊子体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一枚の板紙Pで形成され、内部に物品が収納されて冊子体に綴じこまれる収納体1は、冊子体に綴じこまれる綴じ込み部2と、凸部3Aを有し、綴じ込み部2に切り離し可能に連接されて設けられた蓋部3と、蓋部3に連接されて設けられた背面部4と、背面部4に連接されて設けられ、背面部4と貼り合わされて物品の収納スペースSを形成する前面部5とを備え、前面部5は、蓋部3の凸部3Aと係合可能なスリット5Aを有することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
また、特許文献2には、折丁の一部に、袋状に形成されたCD収納用容器を貼り付ける構造が記載されている。
さらに、特許文献3には、正面板上にCDを載置し、正面板の四方に連接された板、すなわち、正面板の下側に連接された背面板、両側に連接された糊代板、上側に連接された開閉蓋板を折り曲げることによって、CDを保持する収納体が記載されている。
まず、特許文献1及び2に記載の収納体は、収納体が冊子体から切り離された後の保存性についてあまり考慮されていない。また、特許文献2に記載の収納体は、保存するために折丁から剥がすと、剥がした部分の接着剤の跡が、冊子体の美観を損なうという問題もある。本来、CDやDVD等の記憶媒体は、再生される再生機器やパソコン等の近くに置かれるのが便利だということもあり、長期間、見栄えのよい状態で、これらの機器の近くに保存することができる収納体が望まれていた。
本発明の他の目的は、内部に収納された物品を傷つけずに容易に取り出すことができる収納体及び無線綴じ冊子体を提供することである。
また、内部に収納された物品を傷つけずに容易に取り出すことができる。
図1は、本実施形態の収納体1を展開した状態を示す図であり、図2は、図1の裏側を示す図である。収納体1は、幅方向の寸法が200から210ミリメートル(mm)の帯状の1枚の板紙Pを折り曲げて形成されており、内部に12センチメートル(cm)のCDやDVD等の記憶媒体(物品)が収納される収納体である。このとき、板紙Pの紙目が矢印Aで示すように、幅方向に沿うように板紙Pを切り出すのが好ましい。
その他には、マニラボールの片面コートカード紙が好ましい。例えば、三菱製紙(株)製のハイパール、北越製紙(株)製のハイクリーンコート、日本大昭和板紙(株)製のリファイン、北越製紙(株)製のNew−DV、王子製紙(株)製のNewビジョン、PCグリーン100、日本大昭和板紙(株)製のJETエース等が挙げられる。
さらに、コートボールである、王子製紙(株)製のUFコート、OKボール、サンコート、レンゴー(株)製のCRC、北越製紙(株)製のマリコート、日本大昭和板紙(株)製のJETスター等も使用することができる。
なお、以下の説明においては、特にことわらない限り、板紙Pの幅方向、すなわち、綴じ込み部2の長手方向を収納体1の上下方向、綴じ込み部2の幅方向を左右方向として説明する。
また、ミシン目M1は、基本的に上下方向に走行する直線であるが、2箇所だけ綴じ込み部2側に突出している。そのため、ミシン目M1に沿って綴じ込み部2と蓋部3とを切り離すと、上述の綴じ込み部2側に突出した箇所が蓋部3の凸部(係合部)3Aとなる。凸部3Aは、後述するように、収納体1を切り離した後に、収納体1を保存する際に使用される。
なお、各折目O1及びO2は、いずれも筋押し加工によって形成されているが、接続部部分の長いミシン目等によって形成されてもよい。
なお、密閉部6は蓋部3と貼り合わせることができれば、左右方向の寸法は特に限定されないが、左右方向の寸法が蓋部3より長くなると、綴じ込み部2にかかり、冊子体に綴じ込まれる部位の厚みが増すので、蓋部3の左右方向の寸法以下に設定されるのが好ましい。
また、前面部5の開封部より折目O2側には、蓋部3の凸部3Aと係合可能なスリット(被係合部)5Aが設けられている。
特に、板紙Pとして一平方メートル当たり250グラム以上、300グラム以下の板紙を用いた場合は、収納される記憶媒体の直径に35mmを加えた長さより短く、記憶媒体の直径に10mmを加えた長さより長くなるように上記寸法を設定すると、収納された記憶媒体が、保管時や持ち運び時に収納スペースS内で上下方向に動き得る余地が小さくなり、記憶媒体に傷がつく可能性を低減することができる。本実施例においては、前面部5において接着剤9が付着していない部分の上下方向の寸法は145mm程度に設定されている。
なお、接着剤9を付着させる領域の面積は、適宜設定することができるが、少なくともCD10が使用されるまでの間、接着状態が保持され、かつ内部に収納されたCD10の移動によって剥離しない程度の接着強度を確保することが必要である。
本文の折丁を例えば8頁折りにして、製本機で丁合を行う。このとき、収納体1も同時に丁合を行い、背の部分をミーリングカットし、ホットメルト型接着剤を塗布した後に、表紙でくるみを行うと、無線綴じ冊子体11が完成する。このように、収納体1は、無線綴じで製本を行う際に、本文の折丁と同時に製本機で丁合を行うことができ、効率的に無線綴じ冊子体11を製造することができる。
通常、冊子体にこのような収納体を綴じ込む場合、収納体の位置がばらついたり傾いたりすることを防ぐために位置あわせが必要となる。このような位置あわせには、冊子体の本文と収納体1とを天側(上側)で位置あわせする場合と、地側(下側)で位置あわせする場合があるが、収納体1は、上下に余剰部8が設けられているので、いずれで位置あわせが行われて断裁されても、収納されたCD10が断裁作業によって破損されることはない。余剰部8がない場合、収納体1自体や、内部に収納されたCD10が断裁されてしまう恐れがある。
図5に示すように、ミシン目M1に沿って収納体1を切り離すと、無線綴じ冊子体11から収納体1が分離される。分離した後、上下の余剰部8をそれぞれミシン目M4、M5に沿って切り離すと、収納体1の上下の寸法が一般的なCDケース等と略同一となり、統一感のある外観で長期間保存することが可能である。
なお、背面部4と前面部5とは上下の端部が互いに接着されているので、余剰部8を切り取っても上下から収納されたCD10が出ることはない。
また、収納体1は、ミシン目M1に沿って容易に無線綴じ冊子体11から切り離すことができるので単独での収納に適しており、切り離された後の冊子体も美観が損なわれることがない。
さらに、収納体1のほとんどの部分は板紙Pが2層となって形成されており、部位による厚みの差がほとんどない構造となっている。したがって、冊子体に綴じ込まれたときに、収納体1の前後あるいは近接するページに収納体1の跡がつきにくく、冊子体の美観を損ねにくい。
さらに、位置あわせのための基線が確保されていれば、左右方向にわたって設けられず、例えば1箇所の凸部あるいは所定の間隔をおいて設けられた複数の凸部によって形成されてもよい。加えて、背面部4と前面部5とを貼り合わせる領域を充分に確保することによって、余剰部を有さない構成とすることも可能である。
なお、第1実施形態の収納体1と同様の構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
背表紙部23は、蓋部22を折り返した際に、収納体21の背表紙となる。
図11に示すように、ユーザは、ミシン目M6に沿って収納体21を切り離し、上下の余剰部8を切り取る。このとき、ミシン目M6は直線状に形成されているので、より容易に無線綴じ冊子体25から切り離すことができる。
一例として、前面部及び背面部の左右方向の寸法を若干長めに設定し、前面部の折目O2と反対側の端部を接着剤等で背面部と一体に接合することによっても、収納スペースS
を密閉することができる。この場合は、当該接合部分より折目O2側に開封部を設ければよい。ただしこの場合、接合部分を確保するために、前面部及び背面部が収納されるCD等より若干大きくなるため、密閉部によって密閉する方が、収納体をよりコンパクトにすることができ、好ましい。
2 綴じ込み部
3、22 蓋部
3A 凸部(係合部)
4 背面部
5、24 前面部
5A、24A スリット(被係合部)
6 密閉部
7 開封部
8 余剰部
10 CD
11、25 無線綴じ冊子体
23 背表紙部
P 板紙
S 収納スペース
Claims (7)
- 一枚の板紙で形成され、内部に物品が収納されて冊子体に綴じこまれる収納体であって、
前記冊子体に綴じこまれる綴じ込み部と、
係合部を有し、前記綴じ込み部に切り離し可能に連接されて設けられた蓋部と、
前記蓋部に連接されて設けられた背面部と、
前記背面部に連接されて設けられ、前記背面部と貼り合わされて前記物品の収納スペースを形成する前面部と、
を備え、
前記前面部は、前記蓋部の係合部と係合可能な被係合部を有することを特徴とする収納体。 - 前記蓋部と前記背面部との間に所定の幅で設けられた背表紙部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の収納体。
- 前記前面部に切り離し可能に連接されて設けられ、前記蓋部と貼り合わされて前記収納スペースを密閉する密閉部をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の収納体。
- 前記前面部及び背面部の少なくとも一方の、前記綴じ込み部の長手方向と直交する端部の少なくとも一方に延設して設けられた余剰部をさらに備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の収納体。
- 前記板紙は、1平方メートルあたり250グラム以上300グラム以下であり、前記綴じ込み部は、その長手方向が前記板紙の紙目と平行となるように形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の収納体。
- 前記前面部は、前記密閉部側の端部に、前記背面部と隣接する端部に向かって凸となるように切り離し可能に設けられた開封部を有し、前記収納スペースには、円盤状の記憶媒体が収納されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の収納体。
- 請求項1から6のいずれか1項に記載の収納体を備えることを特徴とする無線綴じ冊子体。
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