JP2009136224A - 容器詰コーヒー飲料 - Google Patents

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Abstract

【課題】クロロゲン酸類とカテキン類とを高濃度に含有し、より風味のよい非加温販売用容器詰コーヒー飲料を提供する。
【解決手段】クロロゲン酸類濃度が0.16〜0.25質量%、及び非重合体カテキン類濃度が0.1〜0.3質量%のコーヒー飲料であって、(A)非重合体カテキン類が緑茶由来であって、緑茶由来の固形分中の非重合体カテキン類の濃度が50質量%以上であり、かつ(B)コーヒー由来のBrixと緑茶由来のBrixの合計が1.7〜1.9%である、加熱殺菌処理を施した非加温販売用容器詰コーヒー飲料。
【選択図】なし

Description

本発明は、非加温を目的とした容器詰コーヒー飲料に関する。
生活習慣病への関心が高まっており、食餌療法、運動療法、飲酒・喫煙の制限などの生活改善による一般療法が、軽症を含む正常高値高血圧症者から重症な高血圧症者に広く適用されている。特に食生活の改善が重要であるといわれている。血圧降下作用を有する食品の探索がさかんに行われ、コーヒー等の食品に含まれているクロロゲン酸、カフェ酸、フェルラ酸等が優れた生理効果を示すことが報告されている(特許文献1〜3)。
一方、カテキン類の効果としてはコレステロール上昇抑制作用やα−アミラーゼ活性阻害作用などが報告されている(例えば、特許文献4及び5参照)。このような生理効果を発現させるためには、成人一日あたり4〜5杯のお茶を飲むことが必要であることから、より簡便に大量のカテキン類を摂取するために、飲料にカテキン類を高濃度配合し、味や安定性を向上させた容器詰飲料が報告されている(特許文献6〜9参照)。また容器詰コーヒー飲料中での非重合体カテキン類の長期保存後における含有量の低下を抑制する為に、水溶性タンパク質を含有させる方法や、pHを制御する方法が報告されている(特許文献10及び11参照)。また最近においては所謂スポーツ飲料の系において、非重合体カテキン類の風味をマスキングする方法としてコーヒー豆抽出物由来のキナ酸を用いる方法が開示されている(特許文献12)。
特開2002−363075号公報 特開2002−22062号公報 特開2002−53464号公報 特開昭60−156614号公報 特開平3−133928号公報 特許第3329799号公報 特許第3342698号公報 特許第3360073号公報 特許第3338705号公報 特開2004−357539号公報 特開2005−160395号公報 特開2007−166934号公報
かかる背景より、クロロゲン酸類とカテキン類とを高濃度に含有する食品が求められているが、容器詰飲料の場合には保存安定性の観点から難易度が非常に高く、これまで具現化された例は見られない。
このため、低濃度で配合を行わざるを得なかったが、その場合、両者の味のバランスが取りにくく、より風味のよい容器詰コーヒー飲料が求められていた。
本発明者は、長期飲用習慣を可能にするべく風味検討を実施したところ、飲料の基本骨格をコーヒー飲料とすることで飲料中のクロロゲン酸濃度を上げ易く、しかも非重合体カテキン類を相当量配合しても嗜好性を維持可能な飲料組成物を比較的製造しやすいことを突き止めた。
しかもその際に使用すべき素材として、特に非重合体カテキン類の供給源となる緑茶由来の固形分の組成を特定範囲に限定することで低温保存後の風味が良好であって且つ沈殿生成が発生しにくい製品を得ることができるという知見を得た。
すなわち、本発明は、
クロロゲン酸類濃度が0.16〜0.25質量%、及び非重合体カテキン類濃度が0.1〜0.3質量%のコーヒー飲料であって、
(A)非重合体カテキン類が緑茶由来であって、緑茶由来の固形分中の非重合体カテキン類の濃度が50質量%以上であり、かつ
(B)コーヒー由来のBrixと緑茶由来のBrixの合計が1.7〜1.9%である、
加熱殺菌処理を施した非加温販売用容器詰コーヒー飲料を提供するものである。
本発明により、クロロゲン酸類と非重合体カテキン類を共に高濃度に含有した容器詰コーヒー飲料が得られる。
本発明で非重合体カテキン類とは、カテキン、ガロカテキン、カテキンガレート、ガロカテキンガレートなどの非エピ体カテキン類(非エピ体)及びエピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレートなどのエピ体カテキン類(エピ体)をあわせての総称である。
本発明の容器詰飲料中には、非重合体であって水に溶解状態にある非重合体カテキン類を、0.1〜0.3質量%、好ましくは0.13〜0.29質量%、さらに好ましくは0.15〜0.21質量%含有する。非重合体カテキン類含量がこの範囲にあると、生理効果上有効な量と効率よく摂取できる。ここでいう非重合体カテキン類の濃度は、カテキン、ガロカテキン、カテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート及びエピガロカテキンガレートの合計8種の合計量に基づいて定義される。
非重合体カテキン類中の非エピ体含有率は、加熱殺菌後の異性化反応上の安定性の観点から25〜80質量%、より好ましくは30〜70質量%であるが、さらに40〜60質量%、特に45〜55質量%が最も好ましい。当該非エピ体含有率は、前記非重合体カテキン類中の非エピ体カテキン濃度である。
また、本発明の容器詰コーヒー飲料中の非重合体カテキン類においては、カテキンガレートとエピカテキンガレートとガロカテキンガレートとエピガロカテキンガレートからなるガレート体の全非重合体カテキン類中での割合(以下、「ガレート体率」という)が21〜40質量%、好ましくは22〜39質量%、更に好ましくは23〜38質量%、特に好ましくは25〜35質量%が、非重合体カテキン類の生理効果の有効性と風味の両立上好ましい。
非重合体カテキン類は、広く緑茶由来のものが使用できるが、緑茶抽出物を使用するのが好ましく、緑茶抽出物の精製物を用いるのが、高濃度の非重合体カテキン類を配合できる点及び味の点から特に好ましい。緑茶由来の固形分中の非重合体カテキン類の濃度は50質量%以上であり、70質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましい。
本発明に使用する緑茶としては、Camellia属、例えばC. sinensis、C. assamica及びやぶきた種、又はそれらの雑種から得られる茶葉から製茶された茶葉が挙げられる。当該製茶された茶葉には、煎茶、番茶、玉露、てん茶、釜炒り茶などの緑茶類がある。
緑茶抽出物としては、原料として茶葉から熱水もしくは水溶性有機溶媒により抽出された抽出物を濃縮したものをさらに精製したもの、あるいは抽出された濃縮物を直接精製したものが挙げられる。また市販の三井農林(株)「ポリフェノン」、伊藤園(株)「テアフラン」、太陽化学(株)「サンフェノン」などの緑茶濃縮物を原料として用いることもできる。
緑茶濃縮物の精製手段としては、例えば緑茶濃縮物を水と有機溶媒の混合物に懸濁又は溶解し、これに有機溶媒を添加することにより生じた沈殿を除去し、次いで溶媒を留去する方法等が挙げられる。
ここでいう緑茶抽出物の形態としては、固体、水溶液、スラリー状など種々のものが挙げられる。
本発明の容器詰コーヒー飲料は、非重合体カテキン類を配合する上での風味バランス及びクロロゲン酸類そのものが有する生理効果の観点から、クロロゲン酸類を0.16〜0.25質量%含有するが、好ましくは0.17〜0.23質量%、より好ましくは0.18〜0.21質量%含有する。当該クロロゲン酸類としては(A1)モノカフェオイルキナ酸、(A2)フェルラキナ酸の二種を含有する。ここで(A1)モノカフェオイルキナ酸としては3−カフェオイルキナ酸、4−カフェオイルキナ酸及び5−カフェオイルキナ酸から選ばれる1種以上が挙げられる。また(A2)フェルラキナ酸としては、3−フェルラキナ酸、4−フェルラキナ酸及び5−フェルラキナ酸から選ばれる1種以上が挙げられる。(A)ジカフェオイルキナ酸としては3,4−ジカフェオイルキナ酸、3,5−ジカフェオイルキナ酸及び4,5−ジカフェオイルキナ酸から選ばれる1種以上が挙げられる。当該クロロゲン酸類の含有量は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により測定することができる。分析条件は、実施例に記載の方法による。
本発明で用いられる焙煎コーヒー豆から得られるコーヒー抽出物は、コーヒー豆からの抽出物、インスタントコーヒーの水溶液、液体コーヒーエキスなどから調製することができる。
本発明におけるコーヒー抽出物を得るのに用いるコーヒー豆の種類は、特に限定されないが、例えばブラジル、コロンビア、タンザニア、モカ、キリマンジェロ、マンデリン、ブルーマウンテン等が挙げられる。コーヒー豆種としては、アラビカ種、ロブスタ種などがある。コーヒー豆は1種でもよいし、複数種をブレンドして用いてもよい。コーヒー豆を焙煎により焙煎コーヒー豆とする方法については、好ましい焙煎方法としては直火式又は熱風式、半熱風式があり、回転ドラムを有している形式が更に好ましい。焙煎温度は通常100〜300℃、更に好ましくは150〜250℃である。風味の観点より焙煎後1時間以内に0〜100℃まで冷却することが好ましく、更に好ましくは10〜60℃である。焙煎コーヒー豆の焙煎度としては、ライト、シナモン、ミディアム、ハイ、シティ、フルシティ、フレンチ、イタリアンがあり、ライト、シナモン、ミディアム、ハイ、シティが好ましい。
焙煎度を色差計で測定したL値としては、好ましくは16〜24、より好ましくは17〜24である。また、焙煎度の違うコーヒー豆由来の抽出物を混合して使用するのが好ましい。また、焙煎度の異なるコーヒー豆由来の抽出物を併用する場合や単一の焙煎度のコーヒー豆由来の抽出物を使用する場合に、生コーヒー豆からの抽出物を焙煎コーヒー豆と併せて使用してもよい。
焙煎コーヒー豆からの抽出方法については、例えば焙煎コーヒー豆又はその粉砕物から水〜熱水(0〜100℃)などの抽出溶媒を用いて抽出する方法等が挙げられる。抽出方法は、ボイリング式、エスプレッソ式、サイホン式、ドリップ式(ペーパー、ネル等)等が挙げられる。また生コーヒー豆から抽出物を得る場合も上記方法から選択しても良い。
抽出溶媒としては、水、アルコール含有水、ミルク、炭酸水などが挙げられる。抽出溶媒のpHは通常4〜10であり、5〜7が好ましい。尚、抽出溶媒の中にpH調整剤、例えば重炭酸水素ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、L−アスコルビン酸、L−アルコルビン酸Naを含有させ、pHを適宜調整しても良い。
抽出器としては、ペーパードリップ、不織布ドリップ、サイフォン、ネルドリップ、エスプレッソマシン、コーヒーマシン、パーコレーター、コーヒープレス、イブリック、ウォータードリップ、ボイリング、加熱可能な釜、攪拌及び攪拌可能な釜、コーヒーカップへ実質的に懸架可能なペーパー又は不織布の袋状構造体、上部にスプレーノズル下部に実質的にコーヒー豆の固液分離可能な構造体(メッシュやパンチングメタルなど)を有するドリップ抽出器、上部及び下部に実質的にコーヒー豆の固液分離可能な構造体(メッシュやパンチングメタルなど)を有するカラム抽出器等が挙げられる。抽出器に加熱又は冷却可能な構造(例えば、電気ヒーター、温水や蒸気、冷水が通液可能なジャケット)を有していても良い。
抽出方法としてはバッチ式抽出法、半バッチ式抽出法、連続式抽出法が挙げられる。バッチ式抽出法又は半バッチ式抽出法の抽出時間は10秒〜120分である。風味の観点より、30秒から30分が好ましい。
本発明の容器詰コーヒー飲料のBrixは、コーヒー由来のBrixと緑茶由来のBrixの合計が1.7〜1.9%であることが好ましい。また、コーヒー由来のBrixは1.2〜1.6%が好ましく、1.3〜1.5%がより好ましい。緑茶由来のBrixは、0.2〜0.7%が好ましく、0.3〜0.6%がより好ましい。これらの範囲において、カテキン類由来の苦渋味とコーヒー風味とのバランスを取ることができ、風味に優れたコーヒー飲料を得ることができる。
本発明の容器詰コーヒー飲料のpHは4.1〜6.4が好ましい。pH4.1以上においてコーヒー飲料としての風味が好ましくなる。またpH6.4以下において、殺菌処理後にも十分な非重合体カテキン類を残存させることができる。4.3〜6.4がより好ましく、4.5〜6.3が更に好ましく、4.7〜5.6が最も好ましい。
本発明の容器詰コーヒー飲料は、昭和53年制定コーヒー飲料等の表示に関する公正競争規約による定義に基づく。コーヒー入り清涼飲料としては内容100g中コーヒー生豆換算で1g以上2.5g未満のコーヒー豆から抽出または溶出したコーヒー分を含む飲料であり、
コーヒー飲料としては2.5〜5g未満のコーヒー豆から抽出または溶出したコーヒー分を含む飲料であり、コーヒーとしては5g以上のコーヒー豆から抽出または溶出したコーヒー分を含む飲料である点において、これらすべての飲料が本発明の容器詰コーヒー飲料の定義の中に入る。ここで生豆換算値は、焙煎済みレギュラーコーヒー1gが生豆1.3gに相当する。(改訂新版・ソフトドリンクス、監修:全国清涼飲料工業会、発行:光琳、平成元年12月25日発行 421頁記載)
本発明の容器詰コーヒー飲料には、処方上添加して良い成分として、苦味抑制剤、酸化防止剤、香料、各種エステル類、有機酸類、有機酸塩類、無機酸類、無機酸塩類、無機塩類、色素類、乳化剤、保存料、調味料、甘味料、酸味料、品質安定剤、pH調整剤、香料などの添加剤を単独、あるいは併用して配合しても良い。甘味料としては、ショ糖、グルコース、フルクトース、キシロース、果糖ブドウ糖液、糖アルコール等の糖分、並びに合成甘味料を用いることができる。
苦味抑制剤としては、特に限定はないが、サイクロデキストリンが好ましい。サイクロデキストリンとしては、α−、β−、γ−サイクロデキストリン及び分岐α−、β−、γ−サイクロデキストリンが使用できる。サイクロデキストリンは飲料中に0.01〜0.5質量%、好ましくは0.01〜0.3質量%含有するのがよい。
本発明方法により製造される容器詰コーヒー飲料は、F0値(致死値)を一定値以上に設定して加熱殺菌処理を行うことにより製造される。F0値は、微生物学的安定性の点で、5〜60、好ましくは10〜50、より好ましくは15〜40、更に好ましくは17〜35である。ここで、F0値とは、缶詰コーヒー飲料を加熱殺菌した場合の加熱殺菌効果を評価する値で、基準温度(121.1℃)における加熱時間(分)を示す。F0値は、容器内温度に対する致死率(121.1℃で1)に、加熱時間(分)を乗じて算出される。致死率は致死率表(藤巻正生ら、「食品工業」、恒星社厚生閣、1985年、1049頁)から求めることができる。F0値を算出するには、一般的に用いられる面積計算法、公式法等を採用することができる(例えば谷川ら《缶詰製造学》頁220、恒星社厚生閣 参照)。
本発明において、F0値を所定の値になるよう設定するには、例えば、予め得た致死率
曲線から、適当な加熱温度・加熱時間を決定すればよい。
殺菌機はレトルト釜、、チューブ式殺菌機、プレート式殺菌機、HTSTプレート式殺菌装置、UHT殺菌機などがある(改訂新版ソフトドリンクス、前出、546−558頁、633−638頁)。
また、殺菌温度は、微生物学的安定性の点で123℃以上が好ましく、更に123〜150℃、より好ましくは126〜141℃、更に好ましくは130〜140℃が好適である。
当該加熱殺菌処理は、上記条件の他、金属缶のように容器に充填後、加熱殺菌できる場合にあっては食品衛生法に定められた殺菌条件で行われる。また加熱殺菌設定条件までの昇温及び冷却は速やかに行ない、過剰な熱履歴を伴わないように留意すべきである。尚、金属缶においても加熱殺菌後の充填でもよい。また、紙、瓶等においても同様であり、容器の耐熱性を勘案し、充填後加熱殺菌でも加熱殺菌後充填でも可能である。
本発明の容器詰コーヒー飲料は、缶(アルミニウム、スチール)、紙、レトルトパウチ、瓶(ガラス)等の容器に詰めて製造することができる。この場合、容器に詰めて50〜500mLの缶詰コーヒー飲料とすることができる。缶詰コーヒー飲料は、シングルストレングスであることが好ましい。ここでシングルストレングスとは、容器詰飲料を開封した後、そのまま飲めるものをいう。また、本発明により得られるコーヒー飲料中のモノカフェオイルキナ酸の構成比としては、4−カフェオイルキナ酸/3−カフェオイルキナ酸質量比率が0.6〜1.2であり、5−カフェオイルキナ酸/3−カフェオイルキナ酸質量比率が0.01〜3であることが好ましい。また本発明の作用を効果的にする為に容器詰コーヒー飲料を容器詰ブラックコーヒー飲料としても良い。ここでブラックコーヒー飲料とは無糖ブラック、加糖ブラック及び微糖ブラック等のいわゆる甘味料の有無に関わることなくミルクが配合されないものをいう。
容器としては、コーヒー中の成分の変化を防止する観点から、酸素透過度の低い容器が好ましく、例えば、アルミニウムや、スチールなどの缶、ガラス製の瓶等を用いるのが良い。缶やビンの場合、リキャップ可能な、リシール型のものも含まれる。ここで酸素透過性とは、20℃、相対湿度50%の環境下で測定した酸素透過度(cc・mm/m2・day・atm)であり、酸素透過度が5以下が好ましく、更に3以下、特に1以下が好ましい。
本発明の容器詰コーヒー飲料は、非加温条件で販売されることが好ましい。販売における温度条件は、40℃以下が好ましく、25℃以下がより好ましく、10℃以下がさらに好ましい。低温で販売されることにより低温で味わうことが可能となり、風味よく味わうことができる。
クロロゲン酸類の分析法:
容器詰コーヒー飲料のクロロゲン酸類の分析法は次の通りである。分析機器はHPLCを使用した。装置の構成ユニットの型番は次の通り。UV−VIS検出器:L−2420((株)日立ハイテクノロジーズ)、カラムオーブン:L−2300((株)日立ハイテクノロジーズ)、ポンプ:L−2130((株)日立ハイテクノロジーズ)、オートサンプラー:L−2200((株)日立ハイテクノロジーズ)、カラム:Cadenza CD−C18 内径4.6mm×長さ150mm、粒子径3μm(インタクト(株))。
分析条件は次の通りである。サンプル注入量:10μL、流量:1.0mL/min、UV−VIS検出器設定波長:325nm、カラムオーブン設定温度:35℃、溶離液A:0.05M 酢酸、0.1mM 1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、10mM 酢酸ナトリウム、5(V/V)%アセトニトリル溶液、溶離液B:アセトニトリル。
濃度勾配条件
時間 溶離液A 溶離液B
0.0分 100% 0%
10.0分 100% 0%
15.0分 95% 5%
20.0分 95% 5%
22.0分 92% 8%
50.0分 92% 8%
52.0分 10% 90%
60.0分 10% 90%
60.1分 100% 0%
70.0分 100% 0%
HPLCでは、試料1gを精秤後、溶離液Aにて10mLにメスアップし、メンブレンフィルター(GLクロマトディスク25A,孔径0.45μm,ジーエルサイエンス(株))にて濾過後、分析に供した。
クロロゲン酸類の保持時間(単位:分)
(A1)モノカフェオイルキナ酸:5.3、8.8、11.6の計3点(A2)フェルラキナ酸:13.0、19.9、21.0の計3点(A3)ジカフェオイルキナ酸:36.6、37.4、44.2の計3点。ここで求めた9種のクロロゲン酸類の面積値から5−カフェオイルキナ酸を標準物質とし、質量%を求めた。
カテキン類の測定
フィルター(0.8μm)でろ過し、次いで蒸留水で希釈した容器詰コーヒー飲料を、島津製作所製、高速液体クロマトグラフ(型式SCL−10AVP)を用い、オクタデシル基導入液体クロマトグラフ用パックドカラム L−カラムTM ODS(4.6mmφ×250mm:財団法人 化学物質評価研究機構製)を装着し、カラム温度35℃でグラジエント法により行った。移動相A液は酢酸を0.1mol/L含有の蒸留水溶液、B液は酢酸を0.1mol/L含有のアセトニトリル溶液とし試料注入量は20μL、UV検出器波長は280nmの条件で行った。
Brixの測定
Brix値は、20℃で屈折率計で測定した値を用いる。屈折率計としては、RX−5000α;ATAGO社製を使用した。
<緑茶抽出物の精製物(1)の製造方法>
カテキン含量が30質量%の緑茶抽出物にタンナーゼ処理(タンナーゼ濃度1.1質量%;反応温度20℃、反応液のBrix20)を行い、スプレードライ法により噴霧乾燥させた。得られたパウダーにエタノールと水の混合溶媒(水:エタノール=30:70(質量比))を加え、カテキンを抽出した。混合液に対して10質量部の活性炭を添加し、濾過により活性炭を除去し、その後、40℃、0.0272kg/cmでエタノールを留去し、イオン交換水でカテキン類濃度を調整して、緑茶抽出物の精製物(1)を得た。緑茶抽出物の精製物(1)固形分中の非重合体カテキン類濃度は80質量%、非重合体カテキン類中のガレート体率は30質量%であった。
<緑茶抽出物の濃縮物(2)>
市販品、ポリフェノンHG(三井農林社製)をそのまま用いた。緑茶抽出物の濃縮物(2)固形分中の非重合体カテキン類濃度は33質量%、非重合体カテキン類中のガレート体率は50質量%であった。
実施例1
中焙煎度(L値:24)のコーヒー豆を熱水抽出して得られたコーヒー抽出液に由来するクロロゲン酸濃度が100mg/100g、コーヒー豆抽出物(低焙煎度L値50のコーヒー豆を熱水抽出して得られたコーヒー抽出液を減圧濃縮し、クロロゲン酸濃度:21,329mg/抽出物100g中の濃度に調整したもの)に由来するクロロゲン酸濃度が90mg/100gになるように、コーヒー抽出液とコーヒー豆抽出物を量り取った。この液に、メスアップ後のカテキン濃度が185mg/100gとなるような量の緑茶抽出物の精製物(1)を加えた。10%炭酸水素ナトリウム水溶液でpHを6.2に調整し、イオン交換水でメスアップを行った。該溶液を75℃まで加温した後に、190g入り缶容器に充填、密封し、124℃で20分間の殺菌を行った(F0値:39)。これにより、クロロゲン酸濃度190mg/100g、カテキン濃度185mg/100g、pH5.6の容器詰コーヒー飲料を調製した。
実施例2
調整後のカテキン濃度が285mg/100gになるように緑茶抽出物の精製物(1)を加えた他は実施例1と同様にして、クロロゲン酸濃度190mg/100g、カテキン濃度285mg/100g、pH5.6の容器詰コーヒー飲料を調製した。
比較例1
コーヒー抽出液に由来するクロロゲン酸濃度が100mg/100gになるように、コーヒー抽出液を量り取った。他は実施例1と同様にして、クロロゲン酸濃度100mg/100g、カテキン濃度185mg/100g、pH5.6の容器詰コーヒー飲料を調製した。
比較例2
調整後のカテキン濃度が385mg/100gになるように緑茶抽出物の精製物(1)を加えた他は実施例1と同様にして、クロロゲン酸濃度190mg/100g、カテキン濃度385mg/100g、pH5.6の容器詰コーヒー飲料を調製した。
比較例3
実施例2と同様にして、但し、緑茶抽出物の精製物(1)の代わりに緑茶抽出物の濃縮物(2)を用いて、クロロゲン酸濃度190mg/100g、カテキン濃度285mg/100g、pH5.6の容器詰コーヒー飲料を調製した。
Figure 2009136224
風味評価:カテキン類由来の苦渋味とコーヒー風味とのバランス
○:問題ない
○〜△:ややバランスに違和感があるが問題ない
△:バランス調整の難易度は高いが使用可能範囲
△〜×:カテキン類風味の存在感があり、コーヒー足りえない
×:香料によるマスキングも厳しい
25℃、一ヶ月保存時の安定性は、目視判定で行った。
沈殿評価:
−:観察されない
+:観察される

Claims (4)

  1. クロロゲン酸類濃度が0.16〜0.25質量%、及び非重合体カテキン類濃度が0.1〜0.3質量%のコーヒー飲料であって、
    (A)非重合体カテキン類が緑茶由来であって、緑茶由来の固形分中の非重合体カテキン類の濃度が50質量%以上であり、かつ
    (B)コーヒー由来のBrixと緑茶由来のBrixの合計が1.7〜1.9%である、
    加熱殺菌処理を施した非加温販売用容器詰コーヒー飲料。
  2. コーヒー由来のBrixが1.2〜1.6%である、請求項1記載の非加温販売用容器詰コーヒー飲料。
  3. (C)非重合体カテキン類のガレート体率が21〜40質量%である、請求項1又は2記載の非加温販売用容器詰コーヒー飲料。
  4. 非加温販売条件が25℃以下で管理される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の非加温販売用容器詰コーヒー飲料。
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