JP2009134042A - 電子写真用トナー及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】文字或いは線状画像における転写不具合、特に転写しない領域が文字画像、線状画像に発現するいわゆる中抜けや画像部周辺にトナーが飛び散る転写チリを防止する電子写真用トナー、画像形成装置を提供する。
【解決手段】遠心分離法によって測定されるトナーと感光体間に働く付着力の内、トナーの帯電に起因しない非静電的付着力の平均値をFne[nN]とした場合に、トナー粒径D[μm]を横軸とし、Fneを縦軸としてプロットしたグラフにおける一次回帰直線の比例係数Kが5[nN/μm]〜30[nN/μm]であり、ホソカワミクロン社製アグロボットを用いて、アグロボット用の直径15[mm]の二分割可能なセルに充てんし、圧縮荷重を5〜50[kg]の範囲で印加した時のセルを分割に要する引っ張り破断力から、横軸を圧縮荷重、縦軸を引っ張り破断力としてプロットしたグラフにおける一次回帰直線の比例係数Lが0.3×10−3以下である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子写真用トナー、これを製造するトナー製造方法及びこれを用いる画像形成装置に関するものである。詳しくは、像担持体上に形成されたトナー像を転写体に転写する機構を利用し画像を形成するための電子写真用トナーと、この電子写真用トナーを用いる画像形成装置とに関するものである。
複写機等の電子写真方式の画像形成装置においては、像担持体である感光体を帯電した後、原稿像を露光するか、あるいはレーザ走査光学系やLED光書込光学系等により画像信号に応じた光書き込みを行ない、感光体上に静電潜像を形成し、潜像を現像装置のトナーにより現像して顕像化し、このトナー像を転写紙あるいは転写体等に転写する。そして転写過程後の転写材を定着装置に搬送し、定着装置でトナー像を定着して画像を得ている。
このような画像形成装置において、カラー画像の転写方式としては、記録紙を巻き付けた転写ドラムや記録紙を搬送する転写ベルトを用いて感光体上のトナー像を記録紙上に直接転写する方式と、感光体上のトナー像を中間転写体を介して記録紙上に転写する所謂中間転写方式等が広く知られている。従来、この種の画像形成装置では、像担持体上のトナー像を転写体に転写する際に、画像の一部が転写されない、いわゆる中抜け現象が発生する場合がある。
この中抜け現象は文字画像や線状画像を形成するときに顕著となる。これは、像担持体表面に担持されるトナー像は、像担持体表面よりも外側に突出した状態で担持されているので、転写時の圧力がトナーに集中しやすく、特に文字画像や線状画像などは画像面積率が低いため、転写体に転写する際に機械的圧力がトナー集中しやすくなる結果、中抜けが発生しやすいと考えられる。
このような中抜け現象を抑制するために従来から種々の工夫がなされてきた。例えば、特許文献1に記載の画像形成装置においては、画像面積率が低い文字モードを選択した場合は転写時にかかる圧力を下げ中抜け現象を抑制している。一方、画像面積率が高い画像モードを選択した場合は転写時にかかる圧力を上げて転写性を優先する工夫がなされている。
特許文献2に記載の画像形成装置にはトナーに特定の荷重を与えた場合のトナー凝集率を規定し、かつ転写部の荷重を規定することで中抜けを改善する方法が開示されている。
特許文献3に記載の画像形成装置においては、中間転写体の表面粗さを像担持体の表面粗さよりも大きくし、使用するトナーの体積平均粒径と、中間転写体及び像担持体の表面粗さとの関係を特定の範囲に保っている。これにより、中間転写体側へのトナーの移動を促進させることができるとともに、像担持体側へのトナーの移動を抑制することができることで、中抜け現象の発生を抑制している。
特許文献4に記載の画像形成装置においては、像担持体の表面エネルギーを下げることにより、転写の際に像担持体に圧着されたトナーの離型性を上げて中抜けを抑制する方法が開示されている。
しかしながら、どの従来の技術においても、中抜けを低減させる一方で他の異常画像が発生するなど、充分な解決に至っていないのが現状である。
さらに各方式の転写過程において、転写チリが発生することが問題になっている。転写チリとは、転写後の可視像が、本来転写されるべき位置の周辺部にも拡散して形成され、結果として画像がぼやけてしまう現象であり、特に細線や文字部分で画像のシャープさを損なわせるものである。特に像担持体上のトナー像を転写体に複数重ね合わせてカラー画像等の重ね合わせ画像を形成する構成においては、この転写チリが生じ易い。
また、中抜けや転写率を良好に保つ目的で、トナー母体に粒径の小さな添加剤を添加したトナーを用いた場合に、転写チリが悪化する場合などがある。
このような転写チリに対する対策として、特許文献5には、中間転写方式のカラー画像形成装置において、中間転写体に転写される最終色のトナーに対する外添剤の被覆面積率が、他色のトナーに対する外添剤の被覆面積率よりも小さく設定するものが記載されている。外添剤は、トナーと逆極性に帯電しているので、1色目〜3色目のトナーにおいては、転写ニップを通過する過程で、トナーの外添剤が感光体に吸着されて、中間転写体上のトナーの外添剤被覆面積率が低下する。一方、最終色のトナーの外添剤被覆面積率は、予め低くなっている。その結果、中間転写体上の全てトナー外添剤の被覆面積率が低下しているため、トナー同士の付着力が高められる。よって、二次転写時のトナーの飛び散りを有効に防止することができる。
特開2005−10389号公報 特開2004−334004号公報 特開2001−235946号公報 特開平6−250414号公報 特開2002−40740号公報
しかし、このように作像過程で外添剤が剥離した場合、トナーの付着力が増加する。トナーの付着力が増加すると、濃度ムラや中抜けなどが発生しやすくなるなどの問題が生じる。
そこで、本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その課題は、文字或いは線状画像における転写不具合、特に転写しない領域が文字画像、線状画像に発現するいわゆる中抜けや画像部周辺にトナーが飛び散る転写チリを防止する電子写真用トナー、画像形成装置を提供することである。
一般に画像形成装置では、転写率の向上や主操作方向の濃度ムラを抑制する目的で、転写部に圧力を加えて接触させるが、トナーの性状とニップ部の圧力の関係により文字画像、線状画像の一部が転写時に欠落する中抜け現象が発生する。また、転写前後の電界およびトナー電荷とトナー付着力との関係により、画像部周辺の非画像部にトナーが拡散する転写チリが発生する。本発明者らは、転写による画像のチリおよび中抜け現象とトナーの付着力との関係から、トナーの非静電的付着力および圧縮後のトナー層の凝集性が適正であるトナーを使用することにより、転写チリおよび中抜けを大幅に改善することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
前記課題を解決する手段である本発明の特徴を以下に挙げる。
本発明の電子写真用トナーは、像担持体上に形成された潜像にトナーを供給してトナー像を形成し、像担持体からトナー像の転写を受ける転写体を備える転写手段を用いて、トナー像を記録体上に転写する画像形成に用いられる電子写真用トナーにおいて、遠心分離法によって測定されるトナーと感光体間に働く付着力の内、トナーの帯電に起因しない非静電的付着力の平均値をFne[nN]とした場合に、トナー粒径D[μm]を横軸とし、Fneを縦軸としてプロットしたグラフにおける一次回帰直線の比例係数Kが5[nN/μm]〜30[nN/μm]であり、ホソカワミクロン社製アグロボットを用いて、アグロボット用の直径15[mm]の二分割可能なセルに充てんし、圧縮荷重を5〜50[kg]の範囲で印加した時のセルを分割に要する引っ張り破断力から、横軸を圧縮荷重、縦軸を引っ張り破断力としてプロットしたグラフにおける一次回帰直線の比例係数Lが0.3×10−3以下であることを特徴とする。
また、本発明の電子写真用トナーは、さらに、前記トナーの真円度が、1.0〜1.35の範囲にあることを特徴とする。
また、本発明の電子写真用トナーは、さらに、前記真円度の範囲より大きいトナーと前記真円度の範囲より小さいトナーとを混合したことを特徴とする。
また、本発明の電子写真用トナーは、さらに、トナーとをキャリアと混合する攪拌容器内で混合されたことを特徴とする。
また、本発明の電子写真用トナーは、さらに、トナー母体粒子と外添剤またはトナー母体粒子のみからなり、前記トナー母体粒子に対する前記外添剤の被覆率が0%〜5%の範囲にあることを特徴とする。
また、本発明の電子写真用トナーは、さらに、前記トナー粒子の体積平均粒径が1〜8[μm]の範囲にあることを特徴とする。
本発明の画像形成装置は、像担持体と、前記像担持体上の潜像にトナーを供給してトナー像とする現像手段と、前記像担持体から前記トナー像の転写を受ける転写手段とを備える画像形成装置において、前記トナーは、上述のいずれかの電子写真用トナーを用い、前記像担持体と前記転写部材とのニップ部における当接圧力P[N/m]が、4.0×10〜4.0×10の範囲あることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、前記像担持体上の表面粗さRzが、前記トナー粒径の1/2以下であることを特徴とする。
前記解決する手段としての電子写真用トナーで、文字画像、線状画像に発現するいわゆる中抜けや画像部周辺にトナーが飛び散る転写チリのない高品位の画像を得ることができた。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。なお、いわゆる当業者は特許請求の範囲内における本発明を変更・修正をして他の実施形態をなすことは容易であり、これらの変更・修正はこの特許請求の範囲に含まれるものであり、以下の説明はこの発明における最良の形態の例であって、この特許請求の範囲を限定するものではない。
以下、本発明の電子写真トナーについて説明する。
図1に示す画像形成装置は、フルカラーの画像形成装置としてのプリンタ1の装置全体の概略構成図である。図1において、プリンタ1は、互いに異なる4色(イエロー:Y、マゼンタ:M、シアン:C、ブラック:K)のトナーを用いる4組の画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Kを備えている。さらに、画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Kで形成されたトナー像が転写されるための中間転写体としての中間転写ベルト15を備える転写手段としての中間転写ユニット30を備えている。そして、プリンタ1は、4組の画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Kを中間転写ベルト15の移動方向に沿って並設されたタンデム型の画像形成装置である。
各画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Kは、像担持体としての感光体12Y、12M、12C、12Kと、各感光体の表面を帯電ローラによって帯電する帯電装置13K、13C、13M、13Yとを備えている。また、画像情報に基づいて、各感光体12Y、12M、12C、12Kの帯電された表面を、レーザ光Lにより露光することで表面に潜像を形成する不図示の露光装置が備えられている。また、各感光体12Y、12M、12C、12K上の潜像をトナー像化する画像形成手段としての現像装置11K、11C、11M、11Yと、各感光体12Y、12M、12C、12Kの表面をクリーニングする感光体クリーニング装置18K、18C、18M、18Yとを備えている。
前記4組の画像形成ユニットの感光体12Y、12M、12C、12Kは、不図示の感光体駆動装置によって図中矢印A方向に回転駆動される。また、ブラック用の感光体12Kと、カラー用の感光体2Y、2M、2Cとを独立に回転駆動できるようにしても良い。これにより、例えば、モノクロ画像を形成するときにはブラック用の感光体12Kのみを回転駆動し、またカラー画像を形成するときには4つの感光体12Y、12M、12C、12Kを同時に回転駆動することができる。ここで、モノクロ画像を形成するときは、カラー用の感光体2Y、2M、2Cから離間するように中間転写ベルト15を有する中間転写ユニットが部分的に揺動させられる。
中間転写ベルト15は例えば中抵抗の無端状のベルト材で構成され、二次転写部対向ローラ7及び支持ローラ51、52といった複数の支持ローラに掛け回されている。この支持ローラの一つを回転駆動することにより、中間転写ベルト15を図中矢印方向に無端移動させることができる。
各感光体12Y、12M、12C、12Kから中間転写ベルト15にトナー像を転写する一次転写位置には、中間転写ベルト15を間に挟んで各感光体12Y、12M、12C、12Kに対向するように一次転写ローラ14Y、14M、14C、14Kが設けられている。転写体としての中間転写ベルト15は、一次転写ローラ14Y、14M、14C、14Kによって押圧されることにより、感光体12Y、12M、12C、12Kに対して圧接し、それぞれの感光体12Y、12M、12C、12Kとの対抗部で一次転写ニップを形成している。
また、中間転写ベルト15を介して二次転写部対向ローラ7に対して対向する位置には、中間転写ベルト15に所定のニップ圧で当接され、中間転写ベルト15上に形成されたトナー像を記録体である転写紙Pに転写する二次転写ローラ16を備えている。
上述の構成のプリンタ1で、カラー画像を形成するときは、各感光体12Y、12M、12C、12Kは、図中矢印A方向に回転駆動される。このとき、各感光体12Y、12M、12C、12Kの表面は、帯電装置13K、13C、13M、13Yによって所定の極性、例えば、マイナス極性に帯電される。次いで、各感光体12Y、12M、12C、12Kの帯電面に、画像書き込み手段から出射する光変調されたレーザ光Lを照射して、これによって、各感光体12Y、12M、12C、12Kの表面に静電潜像を形成する。即ち、レーザ光が照射され感光体表面部分の電位の絶対値が低下した部分が静電潜像(画像部)となり、レーザ光が照射されず電位の絶対値が高く保たれた部分が地肌部となる。次いで、静電潜像が、現像装置11K、11C、11M、11Yに収納され所定の極性に帯電されたトナーによって、現像されて、トナー像として可視化される。
各感光体12Y、12M、12C、12Kに形成された各色のトナー像は、各一次転写ニップで圧力と転写電界の作用により中間転写ベルト15上に順次重ね合わせて転写される。これにより、中間転写ベルト15上に4色のトナー像からなるフルカラートナー像が形成される。
中間転写ベルト15に転写されずに各感光体12Y、12M、12C、12K上に残留した転写残トナーは、感光体クリーニング装置18K、18C、18M、18Yによって掻き取られ、各感光体12Y、12M、12C、12K表面が清掃される。尚、各感光体12Y、12M、12C、12Kから除去したトナーを、図示しないトナーリサイクル装置により現像装置に搬送して、トナーをリサイクルすることも可能である。
一方、図示しない給紙装置から、転写紙Pが、中間転写ベルト15と二次転写ローラ16との間に、矢印Fの方向から所定のタイミングで搬送される。このとき、中間転写ベルト15上に重ね合わされたフルカラートナー像は、二次転写ローラ16と二次転写部対向ローラ17との間に形成された二次転写ニップで転写紙P上に一括転写される。フルカラートナー像が転写された転写紙Pは、図示しない定着装置により加熱・加圧されてトナー像が転写紙P上に定着される。その後、図示しない定着装置により定着された記録紙は図示しない排紙部から排出される。
図1で説明したプリンタ1の構成に限らず、一般に、画像形成装置の一次転写過程では、転写率の向上や、主操作方向の転写ムラを抑制する目的で、転写部に圧力を加えて接触させる。しかし、トナーの性状とニップ部の圧力の関係により文字画像、線状画像の一部が転写時に欠落或いは像担持体に再転写する「中抜け」が発生する。また、転写電界やトナーの電荷量、トナーの付着力との関係により本来転写されるべき位置の周辺部にも拡散してトナー像が形成され、画像がぼやける「転写チリ」などが発生する。本実施形態では、「転写チリ」と圧縮前後のトナー非静電的付着力との関係および「中抜け」と圧縮後のトナー層の凝集性について注目し、圧縮前のトナー非静電的付着力と圧縮後のトナー層の凝集性にが適正なトナーを使用するとにより、画像品質の低下原因となる中抜けおよび転写チリを大幅に低減することができる。
以下、本実施形態で使用するトナーについて説明する。まず始めに、遠心分離法によるトナーと感光体の付着力測定方法について説明する。
トナーの付着力を測定する方法は、トナーの付着している物体からトナーを分離するのに必要な力を見積もる方法が一般的である。トナーを分離させる方法としては、遠心力、振動、衝撃、空気圧、電界、磁界等を用いた方法が知られている。この内、遠心力を利用した方法は定量化が容易で、かつ測定精度が高い。このため、本発明ではトナーと感光体間の付着力を測定する方法として、遠心分離法を用いた。
以下、遠心分離によるトナー付着力測定方法について説明するが、IS&TNIP7th p.200(1991)などに記載されている方法が知られている。
まず、トナー付着力測定を実施する際の装置について説明する。
図2、図3は、本発明に係るトナー付着力測定装置の測定セル、遠心分離装置の一例を示す図である。図2は、トナー付着力測定装置の測定セルの説明図である。図2において、測定セル100は、トナーを付着させた試料面102aを有する試料基板102と、試料基板102から分離したトナーを付着させる付着面103aを有する受け基板103と、試料基板102の試料面102aと受け基板103の付着面103aの間に設けられたスペーサ104から構成される。
図3は、遠心分離装置の一部断面図である。図3において、遠心分離装置100は、測定セル101を回転させるロータ106と、保持部材107を備えている。ロータ106は、自身の回転中心軸109に対して垂直な断面で穴形状であり保持部材107を設置する試料設置部108を有している。保持部材107は、棒状部107aと、棒状部107aに設けられ測定セル101を保持するセル保持部110、測定セル101をセル保持部110から押し出すための穴部111を備えている。セル保持部110は、測定セル101を設置したときに、測定セル101の垂直方向がロータの回転中心軸109に垂直となるように構成される。
次に、前記の装置を用いてトナーの付着力を測定する方法を説明する。まず、試料基板102上に直接感光体を形成するか、または感光体の一部を切り出して試料基板102上に接着剤で貼り付ける。次に、トナーを、試料基板102上の感光体(試料面102a)上に付着させる。次に、図3のように、試料基板102、受け基板103及びスペーサ104を用いて測定セル101を構成する。測定セル101を、保持部材107をロータ106の試料設置部108に設置したときに、試料基板102が受け基板103とロータ106の回転中心軸109の間になるように、保持部材107のセル保持部110に設置する。保持部材107を、測定セル101の垂直方向がロータの回転中心軸109に垂直となるように、ロータ106の試料設置部108に設置する。遠心分離装置100を稼働してロータ106を一定の回転数で回転させる。試料基板102に付着したトナーは回転数に応じた遠心力を受け、トナーの受ける遠心力がトナーと試料面102a間の付着力よりも大きい場合は、トナーが試料面102aから分離し、付着面103aに付着する。
トナーの受ける遠心力Fは、トナーの重量m、ロータの回転数f(rpm)、ロータの中心軸から試料基板のトナー付着面までの距離rを用いて、下記式(1)より求められる。
F=m×r×(2πf/60) ・・・(1)
トナーの重量mは、トナーの真比重ρ、円相当径dを用いて、下記式(2)より求められる。
m=(π/6)×ρ×d ・・・・・(2)
前記式(1)と式(2)より、トナーの受ける遠心力Fは、下記式(3)から求められる。
F=(π/5400)×ρ×d×r×f・・・(3)
遠心分離終了後、保持部材107をロータ106の試料設置部108から取り出し、保持部材107のセル保持部107bから測定セル101を取り出す。受け基板103を交換し、測定セル101を保持部材107に設置し、保持部材107をロータ106に設置し、ロータ106を前回よりも高回転数で回転させる。トナーの受ける遠心力が前回よりも大きくなり、付着力の大きなトナーが、トナーが試料面102aから分離して付着面103aに付着する。
遠心分離装置100の設定回転数を低回転数から高回転数へ変えて同様の操作を実施することにより、各回転数で受ける遠心力と付着力の大小関係に応じて、試料面102a上のトナーが付着面103aに移動する。
全ての設定回転数について遠心分離を実施後、各回転数の受け基板103の付着面103aに付着したトナーの粒径を計測することにより、式(3)を用いて各トナーの付着力を求めることができる。
トナーの粒径及び個数の測定は、光学顕微鏡で付着面3a上のトナーを観察し、その画像をCCDカメラを通して画像処理装置に入力し、画像処理装置を用いて各トナーの粒径測定をおこなうことができる。
前記の方法によって測定したトナーと感光体間の付着力Fの常用対数分布が得られる。付着力分布は、トナーの平均粒径、粒径分布、形状、構成材料、添加剤等の様々な条件によって変化する。
前記の測定方法では、受け基板103の付着面103aに付着した各トナーの粒径を測定しているので、各粒径毎の付着力の平均値を求めることができる。このため、一回の付着力測定によって、測定したトナーに関する粒径と付着力の関係を求めることができる。図4は、トナーと感光体間の非静電的付着力の平均値Fneとトナー粒径Dの関係を示す図である。測定されるトナーの付着力は図4のように、各粒径における非静電的付着力の平均値Fne(D)は粒径Dに比例する。図4における直線は測定値の一次回帰直線で、この一次回帰直線の比例係数をKとする。同じ構成材料を用いて作製したトナーでも、トナーの粒径分布や平均粒径が異なると、トナー全体の非静電的付着力の平均値Favは異なる値をとる。しかし、各粒径毎のトナー数が変わっても、各粒径毎の非静電的付着力の平均値Fne(D)は変わらないので、比例係数Kはトナーの粒径分布、平均粒径に依存しない。このため、比例係数Kを用いることにより、粒径分布や平均粒径の違いを考慮せずに、トナー付着力の大小関係を比較することができる。
次に圧縮後のトナー層凝集性の測定方法について説明する。
粉体層圧縮・引張強度自動計測システム、アグロボット(ホソカワミクロン社製)を用い、トナー層に所定の圧縮応力を印加した後の引っ張り破断力を測定する。測定条件の詳細は、後述するが、本装置は2分割可能なセルの中に、粉体試料を封入し、設定した加圧力で加圧したあとの、上下セルの分割に必要な力から、破断に使用された力およびトナー間の付着力を算出する装置である。図5は、トナー層に対する圧縮荷重Cと引っ張り破断力Tの関係を示す図である。圧縮荷重C[g]を変化させてトナー層の引っ張り破断力T[g]を測定すると、図5のように各圧縮荷重における引っ張り破断力T[g]は圧縮荷重C[g]に比例する。即ち、圧縮荷重C[g]に対する引っ張り破断力T[g]を比較することにより、圧縮荷重C[g]に対するトナー層の凝集力を比較することができ、数点の圧縮荷重に対する引っ張り破断力を測定し、横軸を圧縮荷重C[g]、縦軸を引っ張り破断力T[g]としてプロットしたグラフの一次回帰直線の比例係数Lを比較することで、トナー層の縮荷重に対する凝集性を比較することができる。
図6は、アグロボットで用いるセル200の説明図である。セル200は、上蓋201、下蓋205、上部セル202及び下部セル203からなり、図4に示すように試料204をセットする。このとき、上部セル202と下部セル203とに二分割可能なアグロボット用の直径15[mm]のセル内にトナー粉体を、上蓋を載せたときに上蓋の位置が上部セルの高さと等しくなるように封入して、セル内のトナー層に圧縮応力を印加した後、セルを上下に引っ張ることでトナーの引っ張り破断応力を測定する。トナー粒子をセルに封入する際には、トナーを半分程入れて10回軽くタッピング、残り半分を入れて10回軽くタッピングといったやり方で封入を行う。
本発明者らは、様々なトナーについての非静電的付着力と転写チリの関係および圧縮後のトナー層凝集性と中抜けとの関係にていて多数調査した結果、以下の方法により「転写チリ」および「中抜け」を同時に抑制できることを見出した。即ち、電子写真用トナーにおいて、遠心分離法によって測定されたトナーの非静電的付着力の比例係数Kが5〜30[nN/μm]であり、ホソカワミクロン社製アグロボットを用いて測定された圧縮後のトナー層の凝集性を表す比例係数Lが0.3×10−3以下であることを満たすトナーを用いることにより、画像形成装置における「転写チリ」「中抜け」現象を抑制することができる。
トナーと感光体間の付着力を表す比例係数Kが5以上の時は転写チリが抑制される一方で、強い圧力が加わったときに中抜けが発生する場合が多い。
しかし、トナーの非静電的付着力の比例係数Kが5〜30[nN/μm]で、トナー層の圧縮後の凝集性を表す比例係数Lが0.3×10−3以下となるトナーを使用することにより、転写チリを抑制しながら、強い圧力が加わった場合でも中抜けが発生しがたくなる。トナーの非静電的付着力の比例係数Kが5以下では転写チリの発生が多く、比例係数Kが30[nN/μm]よりも大きい場合は現像量低下やクリーニング不良、転写率低下などの不具合が発生する。トナーの非静電的付着力の比例係数Kが5〜30[nN/μm]のトナーにおいて、トナー層の圧縮後の凝集性を表す比例係数Lが0.3×10−3より大きい場合は、転写ニップ部において強い圧力が加わったときにトナーが凝集し、細線などで「中抜け」現象が頻繁に発生する。
また、本発明者らは、前記条件を満たすためのトナー粒子の条件として、下記式(4)より表される真円度の平均値が1.0〜1.35の範囲にあることが好適であると見出した。真円度は、真球に近づくほど1に近づく。
真円度={(粒子の周囲長)/(粒子の投影面積)}×(1/4π)・・・・(4)
真円度は、完全な球形であれば1.0となり、その値が小さいほど球形に近い粒子である。真円度の平均値が1.35を超えると圧縮後のトナー層の凝集性が高くなり、加圧時に凝集体になりやすいため、中抜けが多く発生する。前記真円度の測定方法としては、例えば、日立製作所製FE−SEM(S−4500)を用い、1000倍に拡大したトナー像を100個無作為にサンプリングし、その画像情報を、例えば、画像処理ソフト(Media Cybernetics製Image−Pro Plus)を用いて解析をおこない算出することにより測定することが可能である。
球形に近いトナーは中抜けしにくく転写率も良好であるため、転写残トナーは少なくなるが、転写残トナーとなった際の除去は困難である。これは、転写残トナーをクリーニングブレードでクリーニングする際、球形に近いトナーだと感光体表面とクリーニングブレードとの間を回転しながらすり抜けるためである。クリーニング性を考慮すると真円度が1.0よりもできるだけ大きいトナーであることが好ましい。
中抜け性とクリーニング性を考慮するとトナー粒子の真円度は1.15〜1.35であることがより好適である。真円度が1.0に近い略球形のトナーは重合法により化学的に製造することで容易に作製することが可能であるが、重合法において形状を異形化し真円度を高くしたトナーを作製するためには、トナーを作製するプロセスに異形化する工程を追加することとなるため、技術的な制約やコストなどの面で略球形のトナーを作製する場合よりも不利となる。一方、粉砕方式で作られるトナーの真円度は1.5〜2.0程度であり、真円度を小さくするためには、熱で表面を丸めるなどの処理が必要となり、やはり製造工程追加に伴う技術的な制約やコストアップが発生する。このような問題に対して、真円度が1.35以上の粉砕トナーに対し、真円度が1.35以下の重合トナーを混合させることにより、「中抜け」現象を抑制しつつ、クリーニング性の向上を図ることが出来る。真円度が1.35以上の粉砕トナーに対し、真円度が1.35以下の球形トナーを混合させることにより、粉砕トナーであっても凝集体を形成し難くなり、「中抜け」現象を防ぐことができる。また、不定形トナーである粉砕トナーを混ぜることにより、球形トナーを用いたとしても、クリーニング性を向上することが可能となる。これは、集団として不定形のものが入ってくることにより、不定形のトナー粒子が球形のトナー粒子の回転を抑制したり、不定形トナーがクリーニングブレードと感光体との隙間に詰まることで、球形トナーがこの隙間に入りこむことを防止したりするためと考えられる。
不定形の粉体トナーと球形の重合トナーのように、形状の異なるトナーを混合させて使う方法としては、出荷時にあらかじめ所定の比率で混合したトナー容器を画像形成装置に装着して使う方法が可能である。この場合、通常のトナー交換作業と同様となるため、利用者に負担にならない。また、キャリアとの混合攪拌が行われるユニットにおいて、形状の異なるトナーを混合攪拌させる方法も可能である。この場合、トナー供給時は別々の容器に封入された、形状の異なるトナーを、キャリアとの混合攪拌時に混合する方法や、あらかじめキャリアとトナーが攪拌された現像剤の中に形状の異なるトナーを混合させておく方法などがある。このような、形状の異なるトナーを別々に供給する方法をとれば、状況に応じてトナーの混合比率を変更することで、使用するトナーの真円度の平均値を調節することが可能となる
本実施形態の画像形成装置1に用いられるトナーはその材料に関しては基本的には公知のものが全て可能である。
(バインダ樹脂)
バインダ樹脂としては、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体が挙げられる。
スチレンの置換重合体としては、以下のものが挙げられる。
スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスを用いることができる。
(着色剤)
着色剤としては公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば以下に示すもの、及びこれらの混合物が使用できる。
カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドー、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン。
使用量は一般にバインダ樹脂100[重量%]に対し0.1〜50[重量%]である。
(帯電制御剤)
帯電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性
剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY
VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
帯電制御剤の使用量は、バインダ樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダ樹脂100[部]に対して、0.1〜10[部]の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5[部]の範囲がよい。10[部]を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、帯電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電気的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
(離型剤)
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダ樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
帯電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダ樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
本実施形態のトナーの製造方法としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、高画質トナー像において体積平均粒径が小さいトナーが好適に利用できるため、以下に説明する重合法によって製造されたものが好ましい。
例えば、活性水素基含有化合物と、活性水素基含有化合物と反応可能な部位を有する重合体と、少なくとも2種の樹脂微粒子とを水系媒体中で分散させかつ反応させて接着性基材を生成させつつトナーを得る工程を含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程を含む。
前記工程においては、例えば、水系媒体相の調製、有機溶媒相の調製、乳化・分散、その他(前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体(プレポリマ)の合成、前記活性水素基含有化合物の合成など)を行う。
前記水系媒体相の調製は、例えば、前記少なくとも2種の樹脂微粒子を前記水系媒体に分散させることにより行うことができる。樹脂微粒子の水系媒体中の添加量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、0.5〜10[重量%]が好ましい。
前記有機溶媒相の調製は、前記有機溶媒中に、前記活性水素基含有化合物、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体、前記着色剤、前記離型剤、前記帯電制御剤、前記未変性ポリエステル樹脂等のトナー原料を、溶解乃至分散させることにより行うことができる。
なお、前記トナー原料の中で、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体(プレポリマー)以外の成分は、前記水系媒体相調製において、前記樹脂微粒子を前記水系媒体に分散させる際に水系媒体中に添加混合してもよいし、あるいは、前記有機溶媒相を前記水系媒体相に添加する際に、有機溶媒相と共に前記水系媒体相に添加してもよい。
前記有機溶媒としては、前記トナー原料を溶解乃至分散可能な溶媒であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、除去の容易性の点で沸点が150[℃]未満の揮発性のものが好ましくい。例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、などが挙げられる。これらの中でも、酢酸エチル、トルエン、キシレン、ベンゼン、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、などが特に好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記有機溶媒の使用量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記トナー原料100[部]に対し、40〜300[部]が好ましく、60〜140[部]がより好ましく、80〜120[部]が更に好ましい。
前記乳化・分散は、先に調製した前記有機溶媒相を、先に調製した前記水系媒体相中に乳化・分散させることにより行うことができる。そして、乳化・分散の際、前記活性水素基含有化合物と前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体とを伸長反応乃至架橋反応させると、前記接着性基材が生成する。
前記接着性基材(例えば、前記ウレア変性ポリエステル樹脂)は、例えば、(1)前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体(例えば、前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A))を含む前記有機溶媒相を、前記活性水素基含有化合物(例えば、前記アミン類(B))と共に、前記水系媒体相中に乳化・分散させ、分散体を形成し、水系媒体相中で両者を伸長反応乃至架橋反応させることにより生成させてもよく、(2)前記有機溶媒相を、予め前記活性水素基含有化合物を添加した前記水系媒体中に乳化・分散させ、分散体を形成し、水系媒体相中で両者を伸長反応乃至架橋反応させることにより生成させてもよく、あるいは(3)前記有機溶媒相を、前記水系媒体中に添加混合させた後で、前記活性水素基含有化合物を添加し、分散体を形成し、水系媒体相中で粒子界面から両者を伸長反応乃至架橋反応させることにより生成させてもよい。なお、前記(3)の場合、生成するトナー表面に優先的に変性ポリエステル樹脂が生成され、トナー粒子において濃度勾配を設けることもできる。
前記乳化・分散により、前記接着性基材を生成させるための反応条件としては、特に制限はなく、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体と前記活性水素基含有化合物との組合せに応じて適宜選択することができ、反応時間としては、10[分間]〜40[時間]が好ましく、2[時間]〜24[時間]がより好ましく、反応温度としては、0〜150[℃]が好ましく、40〜98[℃]がより好ましい。
前記水系媒体相中において、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体(例えば、前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマ(A))を含む前記分散体を安定に形成する方法としては、例えば、前記水系媒体相中に、前記有機溶媒に溶解乃至分散させた前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体(例えば、前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A))、前記着色剤、前記離型剤、前記帯電制御剤、前記未変性ポリエステル樹脂などの前記トナー原料を加えて、せん断力により分散させる方法、などが挙げられる。
前記分散は、その方法としては特に制限はなく、公知の分散機等を用いて適宜選択することができ、分散機としては、例えば、低速せん断式分散機、高速せん断式分散機、摩擦式分散機、高圧ジェット式分散機、超音波分散機、などが挙げられる。これらの中でも、前記分散体の粒径を2〜20[μm]に制御することができる点で、高速せん断式分散機が好ましい。
前記高速せん断式分散機を用いた場合、回転数、分散時間、分散温度などの条件については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記回転数としては、1000〜30000[rpm]が好ましく、5000〜20000[rpm]がより好ましく、前記分散時間としては、バッチ方式の場合は、0.1〜5[分]が好ましく、前記分散温度としては、加圧下において0〜150℃が好ましく、40〜98[℃]がより好ましい。なお、前記分散温度は高温である方が一般に分散が容易である。
前記乳化・分散において、前記水系媒体の使用量としては、前記トナー原料100[部]に対し、50〜2,000[部]が好ましく、100〜1,000[部]がより好ましい。
前記使用量が、50[部]未満であると、前記トナー原料の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られないことがあり、2,000[部]を超えると、生産コストが高くなることがある。
前記乳化・分散においては、必要に応じて、粒度分布をシャープにし、安定に分散を行う観点から、分散剤を用いることが好ましい。
前記分散剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、界面活性剤、難水溶性の無機化合物分散剤、高分子系保護コロイド、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、界面活性剤が好ましい。
前記界面活性剤としては、例えば、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、などが挙げられる。
前記陰イオン界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステル等が挙げられ、フルオロアルキル基を有するものが好適に挙げられる。
このフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、例えば、以下のものが挙げられる。
炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸又はその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[オメガ−フルオロアルキル(炭素数6〜11)オキシ]−1−アルキル(炭素数3〜4)スルホン酸ナトリウム、3−[オメガ−フルオロアルカノイル(炭素数6〜8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(炭素数11〜20)カルボン酸又はその金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(炭素数7〜13)又はその金属塩、パーフルオロアルキル(炭素数4〜12)スルホン酸又はその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(炭素数6〜10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(炭素数6〜10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(炭素数6〜16)エチルリン酸エステル等。
このフルオロアルキル基を有する界面活性剤の市販品としては、例えば、以下のものが挙げられる。
サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製);フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製);ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製);メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製);エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204(ト−ケムプロダクツ社製);フタージェントF−100、F150(ネオス社製)等。
前記陽イオン界面活性剤としては、例えば、アミン塩型界面活性剤、四級アンモニウム塩型の陽イオン界面活性剤等が挙げられる。
前記アミン塩型界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリン等が挙げられる。
前記四級アンモニウム塩型の陽イオン界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
前記陽イオン界面活性剤の中でも、フルオロアルキル基を有する脂肪族一級、二級又は三級アミン酸、パーフルオロアルキル(炭素数6〜10個)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩等の脂肪族四級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、などが挙げられる。
前記カチオン界面活性剤の市販品としては、例えば、サーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキン工業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(ト−ケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)等が挙げられる。
前記非イオン界面活性剤としては、例えば、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体等が挙げられる。
前記両性界面活性剤としては、例えば、アラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシン、N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタイン等が挙げられる。
前記難水溶性の無機化合物分散剤としては、例えば、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト、などが挙げられる。
前記高分子系保護コロイドとしては、例えば、酸類、水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、ビニルアルコール又はビニルアルコールとのエーテル類、ビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、アミド化合物又はこれらのメチロール化合物、クロライド類、窒素原子若しくはその複素環を有するもの等のホモポリマー又は共重合体、ポリオキシエチレン系、セルロース類、などが挙げられる。
前記酸類としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸、無水マレイン酸等が挙げられる。
前記水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体としては、以下のものが挙げられる。
アクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等。
前記ビニルアルコール又はビニルアルコールとのエーテル類としては、例えば、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル等が挙げられる。
前記ビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル等が挙げられる。
前記アミド化合物又はこれらのメチロール化合物としては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド酸、又はこれらのメチロール化合物、などが挙げられる。
前記クロライド類としては、例えば、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライド等が挙げられる。前記窒素原子若しくはその複素環を有するもの等ホモポリマー又は共重合体としては、例えば、ビニルビリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミン等が挙げられる。
前記ポリオキシエチレン系としては、例えば、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステル等が挙げられる。
前記セルロース類としては、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。
前記乳化・分散においては、必要に応じて分散安定剤を用いることができる。
この分散安定剤としては、例えば、リン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能なものなどが挙げられる。
分散安定剤を用いた場合は、塩酸等の酸によりリン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗する方法、酵素により分解する方法などによって、微粒子からリン酸カルシウム塩を除去することができる。
前記乳化・分散においては、前記伸長反応乃至前記架橋反応の触媒を用いることができる。触媒としては、例えば、ジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレート、などが挙げられる。
前記乳化・分散において得られた乳化スラリーから、有機溶媒を除去する。有機溶媒の除去は、(1)反応系全体を徐々に昇温させて、液滴中の前記有機溶媒を完全に蒸発除去する方法、(2)乳化分散体を乾燥雰囲気中に噴霧して、液滴中の非水溶性有機溶媒を完全に除去してトナー微粒子を形成し、併せて水系分散剤を蒸発除去する方法、などが挙げられる。
前記有機溶媒の除去が行われると、トナー粒子が形成される。トナー粒子に対し、洗浄、乾燥等を行うことができ、更にその後、所望により分級等を行うことができる。この分級は、例えば、液中でサイクロン、デカンター、遠心分離等により、微粒子部分を取り除くことにより行うことができ、乾燥後に粉体として取得した後に分級操作を行ってもよい。
こうして、得られたトナー粒子を、前記着色剤、離型剤、前記帯電制御剤等の粒子と共に混合したり、更に機械的衝撃力を印加することにより、トナー粒子の表面から離型剤等の粒子が脱離するのを防止することができる。
前記機械的衝撃力を印加する方法としては、例えば、高速で回転する羽根によって混合物に衝撃力を加える方法、高速気流中に混合物を投入し加速させて粒子同士又は複合化した粒子を適当な衝突板に衝突させる方法、などが挙げられる。この方法に用いる装置としては、例えば、オングミル(ホソカワミクロン社製)、I式ミル(日本ニューマチック社製)を改造して粉砕エアー圧カを下げた装置、ハイブリダイゼイションシステム(奈良機械製作所社製)、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、自動乳鉢、などが挙げられる。
更に、本発明の画像形成装置に用いられるトナーは、表面を外添剤によって被覆する場合には外添剤被覆率が、0〜5[%]であることが好ましい。外添剤被覆率は、トナー1粒子の表面積に対する外添剤の被覆面積比を、トナー表面の電子顕微鏡画像を画像解析することによって計測した値である。
近年、電子写真で使用されるトナーは高画質化の影響から転写性を向上させるためにトナーの非静電的付着力を下げる方法が主流であり、外添剤被覆率は50%〜70%程度である。しかし、本発明者らの検討により、前記遠心分離法によって測定されたトナーの非静電的付着力の比例係数Kが5[nN/μm]〜30[nN/μm]であって、ホソカワミクロン社製アグロボットを用いて測定された圧縮後のトナー層の凝集性を表す比例係数Lが0.3×10−3以下であることを満たすトナーを用いた場合は、外添剤被覆率が0〜5[%]においても所望の転写性を満足し、中抜けなどの画像劣化も起こしにくいことを見出した。外添剤被覆率が5[%]以下の場合においては、作像プロセスにおけるトナーへのストレスにより外添剤の埋没や剥離などが発生した際に、トナーの付着力の変化が小さく、長時間にわたり低画像出力などで使用した際にも安定した画像を出力することができる。外添剤被覆率が5[%]より大きい場合では外添剤の埋没や剥離などが発生した際にトナーの付着力が大きく変化するため、安定した画像を出力することが困難となる。また、外添剤の剥離により感光体が汚染され、異常画像の原因となることもあるため、外添剤の添加量を減らすことで外添剤の剥離に由来する不具合を低減することができる。さらに外添剤を減らすことによりトナー作製のコストを下げることもできる。
外添剤の材料に関しては基本的には公知のものが全て可能であり、シリカ(SiO)、酸化チタン(TiO)、アルミナ(Al)などがより好適である。
前記外添剤としては、例えば、吸湿性を有する無機微粒子である場合には、環境安定性等を考慮すると、疎水化処理を施したものが好ましい。
前記疎水化処理の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、疎水化処理剤と前記微粉末とを高温度下で反応させる方法などが挙げられる。
前記疎水化処理剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シラン系カップリング剤、シリコーンオイルなどが挙げられる。
前記外添剤の外添方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、V型ブレンダ、ヘンシェルミキサ、メカノフージョン等の各種混合装置を用い方法が好適に挙げられる。
本実施形態で用いる電子写真用トナーの体積平均粒径は1〜8[μm]であることが好ましい。
上述したように、トナー粒径Dt[μm]が小さくなるほど、付着性や凝集性が高くなり、トナー粒子の移動が非常に困難になり、制御が難しくなる。体積平均粒径がトナーの粒径が1[μm]未満であると、画像不良が発生することがある。一方、トナー粒径が8[μm]を超えると、電子写真画像の高解像度の要求に対応するのが困難となることがある。
本実施形態で用いる電子写真トナーを画像形成装置1において使用するとき、ニップ部における像担持体と転写部材との当接圧力P[N/m]は、4.0×10≦P≦4.0×10の範囲であることが好ましい。
当接圧力Pは、一次転写ローラ14の長手幅L[m]、感光体12と一次転写ローラ14のニップ幅W[m]、一次転写ローラ14の感光体12に対する当接力F[N]より、P=F/(L×W)、で与えられる。
又、ニップ幅Wは、感光体12にインクを塗布して一次転写ローラ14を当接させ、一次転写ローラ14に付着したインク痕を測定することで得た。インク痕の幅測定をローラ中央、中央から左右の長手両端方向に50mm、中央から左右の長手両端方向に100
mmの計5ポイントの平均からニップ幅Wを決定した。本検討の一例としては、L=0.30m、F=10N、W=0.0030mとなり、P≒6.67×10[N/m]であった。
トナーの中抜け現象は、転写時の当接圧力に依存して悪化することが知られているが、本発明者らの検討により、前記遠心分離法によって測定されたトナーの非静電的付着力の比例係数Kが5[nN/μm]〜30[nN/μm]であり、ホソカワミクロン社製アグロボットを用いて、測定された圧縮後のトナー層の凝集性を表す比例係数Lが0.3×10−3以下であることを満たすトナーを用いた場合は、4.0×10≦P≦4.0×10の範囲においては顕著には悪化せず、4.0×10より小さい場合よりも転写性が向上することを見出した。トナーの付着力および凝集性が前記条件を満たす場合、当接圧力Pが4.0×10より小さい場合は転写不良やそれに伴う濃度ムラなどが発生する。これは前記条件ではトナーの付着力が大きいため転写不良が生じやすく、転写時の当接圧Pが低く感光体12と転写体との間に接触ムラや圧力ムラがある場合には、画像の濃度ムラとして認識されやすいためである。前記、トナーの付着力特性を満たす場合、4.0×10≦P≦4.0×10の範囲では中抜けも発生せず、濃度ムラもない良好な画像が得られる。当接圧Pが4.0×10より大きい場合では細線等において中抜けの発生が顕著となる。
また、本実施形態で用いる電子写真トナーを画像形成装置1において使用するとき、潜感光体12である感光体の表面粗さRzは前記トナー粒径の1/2以下であることが好ましい。
Rzがトナー粒径の1/2より大きい場合はトナーと感光体間の付着力が極端に大きくなるため、付着力の制御が困難となる。表面粗さ(Rz)とは、JIS B 016−1994に規定されている表面粗さの定義に準じた計算式を用い、以下のようにして求められる。具体的には、商品名:VK−8500(キーエンス社製)の表面粗さモードで被測定物(感光体・転写材等)を測定し、十点平均粗さ(Rz)を求める。この十点平均粗さとは、粗さ曲線からその平均線方向に基準長さだけ抜き取り、この抜き取り部分の平均線と直交する方向に最も高い山から5点(Yp1・2・3・4・5)の絶対値平均と、最も低い谷から5点(Yv1・2・3・4・5)の絶対値平均との和を求め、この値を「μm」であらわす。ここで、ノイズ成分を除去する事も重要であるが、本実験でもノイズ除去した後の粗さを算出した。
次に、本発明の画像形成装置1に用いられる感光体について説明する。
まず、本発明に用いられる感光体12は、導電性支持体の上に少なくとも感光層が形成されたもの、或いは電荷発生層、電荷輸送層が形成されたもの、更に感光層、或いは電荷輸送層の上に保護層が形成されたもの等が使用される。導電性支持体および電荷発生層、電荷輸送層としては、公知のものならば如何なるものでも使用することができる。本発明の感光体の材料としては、セレン及びその合金、アモルファスシリコン等の無機感光体材料でも良いが、有機感光体材料が好適である。
有機感光体の電荷発生層を構成する電荷発生物質としては、例えばX 型の無金属フタロシアニン、π型の無金属フタロシアニン、τ型の無金属フタロシアニン、ε型の銅フタロシアニン、α型チタニルフタロシアニン、β型チタニルフタロシアニン等のフタロシアニン顔料やジスアゾ・トリスアゾ系顔料、アントラキノン系顔料、多環キノン系顔料、インジゴ顔料、ジフェニルメタン顔料、トリメチルメタン系顔料、シアニン系顔料、キノリン系顔料、ベンゾフェノン顔料、ナフトキノン系顔料、ペリレン顔料、フルオレノン系顔料、スクアリリウム系顔料、アズレニウム系顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン系顔料、ナフタロシアニン系顔料、ポルフィリン系顔料が使用できる。前記有機アクセプタ性化合物と組み合わせて使用が可能なこれら電荷発生物質の感光層全体に占める量は、通常0.1〜40重量%、好ましくは0.3〜25重量%が適当である。電荷輸送物質としては、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。本発明に利用される正孔輸送物質としては公知のものが利用でき、無機系物質の例としては前記セレン及びその合金、アモルファスシリコン等が挙げられる。有機物質の例としては、例えば分子中にトリフェニルアミン部位を有する化合物、ヒドラゾン系化合物、トリフェニルメタン系化合物、オキサジアゾール系化合物、カルバゾール系化合物、ピラゾリン系化合物、スチリル系化合物、ブタジエン系化合物、線状の主鎖がSiよりなるポリシラン系化合物、ポリビニルカルバゾール等高分子ドナー性化合物等が挙げられる。感光層全体に占める正孔輸送物質の量は、通常10
重量%以上、好ましくは20〜60重量%が適当である。
本発明に利用される電子輸送物質としては公知のものを利用でき、例えば、分子中にフルオレノン骨格を有する化合物、インデノン系化合物、インデノキノキサリン系化合物、フタルイミド系化合物、ナフタルイミド系化合物、ピラジン系化合物、インデノピラジン系化合物、ベンゾフルオレノン系化合物、ペンタジエノン系化合物、ジフェノキノン系化合物、ベンゾキノン系化合物、ナフトキノン系化合物等が挙げられる。また本発明では前記の電子輸送物質は単独もしくは数種を組み合わせて使用することが出来る。また、感光層用結着剤としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂等の付加重合型樹脂、重付加型樹脂、重縮合型樹脂、並びにこれらの繰り返し単位のうち2つ以上を含む共重合体樹脂、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂を挙げることができる。これら結着剤の感光層全体に占める量は、通常20〜90重量%、好ましくは30〜70重量%である。また、帯電性を改良する目的で感光層と導電性基体の間に下引き層を設けることができる。これらの材料としては前記結着剤材料の他に、ポリアミド樹脂、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリビニルピロリドン等公知のものが利用できる。
本発明で用いることができる導電性支持体としては、公知のものが利用でき、アルミニウム、ニッケル、銅、ステンレス等の金属板、金属ドラムまたは金属箔、アルミニウム、酸化錫、ヨウ化銅の薄膜を塗布または貼付したプラスチックフィルムあるいはガラス等が挙げられる。
また、ベルト形状の感光体を用いる場合その構成は、前記感光体の構成とほとんど同様なものであるが、その支持体用素材は、一般に知られているエンジニアリングプラスチックベースを用いており、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルサルホン、ポリカーボネート、ポリアリレートなど公知の材料があげられる。但し本発明はこれらに限定されるものではなく、ベルト支持体としての特性を有するものであればよい。前記支持体用素材の中でポリエチレンナフタレートはその要件を特に満たしたものである。また導電層の形成法としては金属あるいは金属酸化物の蒸着又はスパッタリングによる方法や、金、銀、銅、亜鉛等の金属及びその酸化物あるいはこれらの合金等の導電性微粒子と前記ベース樹脂とを混合したものによる導電性樹脂を塗膜あるいは成型した方法などが挙げられる。
また、保護層には無機微粒子を含有させることの可能で、無機微粒子としては、例えば酸化チタン、シリカ、コロイダルシリカ、酸化アルミニウム等が用いられ、特にはシリカ及びコロイダルシリカが重要であり、これらはチタンカップリング剤又はシランカップリング剤等で被覆して疎水化されるのが好ましい。前記無機微粒子の体積平均粒径は好ましくは0.01〜5μmであり、0.01μm未満では保護層の耐摩耗性及びクリーニング性への寄与が不十分であり、5μmを越えると感光層表面に粒子が突出してクリーニング部材を損傷してクリーニング性を悪化せしめ、画質が劣化し易くなる。
本発明の有機感光体を作製するには、例えば前記電荷発生物質を有機溶媒中に溶解、またはボールミル、超音波等で分散して調整した電荷発生層形成液を浸漬法やブレード塗布、スプレー塗布等の公知の方法で導電性支持体である基体上に塗布・乾燥し、その上に前記電荷輸送物質を前記同様の方法で塗布・乾燥して形成すればよい。
以下、本発明を適用した電子写真用トナーの具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
[実施例1]
−トナーバインダーの合成−
冷却管、攪拌機、及び窒素導入管を備えた反応容器内に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724部、イソフタル酸276部、及びジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧下、230℃にて8時間反応した。次に、10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後、160℃まで冷却した。これに32部の無水フタル酸を加えて2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート188部と2時間反応を行ない、イソシアネート含有プレポリマ(1)を合成した。
続いて、得られたイソシアネート含有プレポリマ(1)267部とイソホロンジアミン14部を50℃にて2時間反応させ、重量平均分子量64,000のウレア変性ポリエステル(1)を合成した。
冷却管、攪拌機、及び窒素導入管を備えた反応容器内に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724部、及びテレフタル酸276部を常圧下、230℃で8時間重縮合した。次いで、10〜15mmHgの減圧下で5時間反応させて、ピーク分子量5,000の変性されていないポリエステル(a)を合成した。
次に、ウレア変性ポリエステル(1)100部と変性されていないポリエステル(a)900部を、酢酸エチル/メチルエチルケトン(MEK)=(1/1)混合溶剤2,000部に溶解、混合し、トナーバインダ(1)の酢酸エチル/MEK溶液を得た。これの一部を減圧乾燥し、トナーバインダ(1)を単離した。得られたトナーバインダ(1)の酸価は10であった。
−トナーの作製−
撹拌棒、及び温度計を備えた反応容器内に、前記トナーバインダ(1)371部、カルナバワックス(融点82℃)54部、エステルワックス(融点84℃)54部、CCA(サリチル酸金属錯体E−84、オリエント化学工業社製)22部、及び酢酸エチル930部を仕込み、撹拌下で80℃まで昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間で30℃に冷却した。次いで、容器内に銅フタロシアニンブルー顔料250部、及び酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合して原料溶解液を得た。
得られた原料溶解液430部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填し、3パスの条件で、顔料、ワックスの分散を行った。続いて、トナーバインダ(1)の65%酢酸エチル溶液1430部加え、前記条件のビーズミルで1パスし、顔料及びワックス分散液を得た。
次に、ビーカー内にイオン交換水706部、ハイドロキシアパタイト10%懸濁液(日本化学工業(株)製、スーパタイト10)294部、及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部を入れて均一に溶解した。次いで、60℃に昇温し、TK式ホモミキサーで12,000rpmに攪拌しながら、前記顔料及びワックス分散液を投入し10分間攪拌した。続いて、この混合液を攪拌棒及び温度計付のコルベンに移し、98℃まで昇温して溶剤を除去し、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、体積平均粒径が5.8[μm]、真円度の平均値1.2のトナー粒子を得た。
(遠心分離法による付着力測定)
下に記載する「画像評価」において使用するリコー製カラー複写機ImagioNeo C600改造機の感光体を切り出し、遠心分離に使用する試料基板上に接着剤を用いて貼り付けた。圧縮空気によって未帯電のトナーを飛散させて、有機感光体上にトナーを付着させた。
前述した遠心分離法によってトナーと感光体間の非静電的付着力を測定し、比例係数Kを求めた。比例係数Kの測定結果を表1に示す。
付着力測定に使用した装置及び測定条件は以下のとおりである。
遠心分離装置:日立工機製CP100α(最高回転数:100000rpm、最大加速度:800,000G)
ロータ:日立工機製アングルロータP100AT
画像処理装置:インタークエスト製ImageHyper700
試料基板と受け基板:直径8mm、厚み1.5mmの円板で、材料はアルミニウム
スペーサ:外径8mm、内径5.2mm、厚み1mmでのリングで、材料はアルミニウム
保持部材:直径13mm、長さ59mmの円筒で、材料はアルミニウム
ロータの中心軸から試料基板のトナー付着面までの距離:64.5mm
設定回転数f:1000、1600、2200、2700、3200、5000、7100、8700、10000、15800、22400、31600、50000、70700、86600、100000(rpm)
(トナー層の圧縮後の凝集性測定)
前述した粉体層圧縮・引張強度自動計測システム、アグロボット(ホソカワミクロン製)を用いて、圧縮荷重に対するトナー層の破断力を測定し、トナー層の圧縮後の凝集性を表す比例係数Lを求めた。比例係数Lの測定結果を表1に示す
測定条件は以下のとおりである。
セル内径:15mm
セル温度:25℃
バネ線径:1.0mm
圧縮速度:0.1mm/sec
圧縮荷重:12, 20, 30, 45kg
圧縮保持時間:60秒
引張速度:0.2mm/sec
(画像評価)
次に、実施例1で得られたトナーにおいて、リコー製カラー複写機ImagioNeo C600改造機を用いて、転写加圧スプリング力10[N]で評価を行った。本装置の加圧スプリングは、一次転写ローラ14の両端に一つづつ設置されており、転写加圧スプリング力は、両端のスプリング力の合計値である。一次転写部の一次転写ローラ14の長手方向の長さLは0.30mであり、上述した方法で測定したニップ幅Wは0.0030mであった。本実施例で使用される実験装置の感光体の表面粗さRzを上述の方法で測定したところ0.5μmであった。中抜けおよび転写チリの度合いは主操作方向3[ドット]、副操作方向60[ドット]の細線が均等に配置されたテストチャートを使用して、出力された画像に対し、転写チリおよび中抜けの状態をそれぞれ1〜5の5段階(1が良い、5が悪い)にランク評価したものであり、濃度ムラの度合いはA4用紙にベタ画像を出力し、同様の評価基準で評価した。
各ランクの評価基準は以下のとおりである。
ランク1:目視観察で異常部が発見されない状態。
ランク2:目視観察で異常部を判断することが難しいくらいに辛うじて異常部を発見できる状態。
ランク3:目視観察で異常部を辛うじて発見でき、その異常部が画像品質を損ねない状態。
ランク4:目視観察で異常部を比較的容易に発見できる状態。
ランク5:目視観察で誰が観察しても異常部をすぐに発見できる状態。
ここで、ランク2以下は画像として問題のない範囲である。
上述の実施例1のトナーと感光体間の付着力の比例係数Kを算出したところ、12[nN/μm]であり、トナー層の圧縮後の凝集性を示す比例係数Lを算出したところ0.02×10−3となった。
画像評価は現像剤を交換後の初期の画像及び5万枚の連続通紙後の画像について評価を行った。
初期の画像評価の結果は転写チリ度は1で、中抜け度は1で、濃度ムラ度は2であった。以下結果を表1に記す。また、5万枚の連続通紙後の画像評価の結果は転写チリ度は1で、中抜け度は1で、濃度ムラ度は2であった。以下結果を表2に記す。
[実施例2]
実施例1と同様に作製したトナー母体粒子Aに、疎水化処理したシリカA(一次粒子径平均値14[nm])をトナー量の0.07[重量%]、疎水化処理した酸化チタンA(一次粒子径平均値15[nm])をトナー量の0.08[重量%]となるように配合し、ヘンシェルミキサーによって攪拌混合処理して実施例2のトナーを作製した。
このようにして得られた、実施例2のトナーを用いた以外はすべて実施例1と同様にして、比例係数Kおよび比例係数Lの値を算出し、画像の評価を行った。
実施例2のトナーの比例係数Kを算出したところ、5.1[nN/μm]となり、比例係数Lは0.01×10-3となった。実施例1よりも付着力が低下したことでわずかに初期において転写チリが発生したが問題のないレベルである。画像評価の結果は表1、表2に記す。
[実施例3]
実施例1において、トナー作製時に添加するカルナバワックス(融点82℃)54部、及びエステルワックス(融点84℃)54部を、カルナバワックス(融点82℃)81部、及びエステルワックス(融点84℃)70部に変更した以外は、実施例1と同様にして、トナー粒子を作製した。このようにして得られた、実施例3のトナーを用いた以外はすべて実施例1と同様にして、比例係数Kおよび比例係数Lの値を算出し、画像の評価を行った。
実施例3のトナーの比例係数Kを算出したところ、28.0[nN/μm]となり、比例係数Lは0.03×10-3となった。実施例1よりも付着力が増加したことで初期、5万枚通紙後ともにわずかに中抜けが発生したが問題のないレベルである。画像評価の結果は表1、表2に記す。
[比較例1]
実施例1と同様に作製したトナー母体粒子Aに、疎水化処理したシリカA(一次粒子径平均値14[nm])をトナー量の0.7[重量%]、疎水化処理した酸化チタンA(一次粒子径平均値15[nm])をトナー量の0.7[重量%]となるように配合し、ヘンシェルミキサーによって攪拌混合処理して実施例2のトナーを作製した。このようにして得られた、比較例1のトナーを用いた以外はすべて実施例1と同様にして、比例係数Kおよび比例係数Lの値を算出し、画像の評価を行った。
実施例2のトナーの比例係数Kを算出したところ、4.8[nN/μm]となり、比例係数Lは0.01×10-3となった。比例係数Kが5.0[nN/μm]より小さくなり初期の転写チリが悪化した。5万枚通紙後は中抜けが悪化した。5万枚通紙後の非静電的付着力および圧縮後のトナー層凝集性は測定することが出来ないが、外添剤の埋没、剥離などによりトナーの非静電的付着力が増加し、圧縮後のトナー層凝集性が増加したと考えられる。画像評価の結果は表1、表2に記す。
[比較例2]
実施例1において、トナー作製時に添加するカルナバワックス(融点82℃)54部、及びエステルワックス(融点84℃)54部を、カルナバワックス(融点82℃)108部、及びエステルワックス(融点84℃)108部に変更した以外は、実施例1と同様にして、トナー粒子を作製した。このようにして得られた、比較例2のトナーを用いた以外はすべて実施例1と同様にして、比例係数Kおよび比例係数Lの値を算出し、画像の評価を行った。
実施例3のトナーの比例係数Kを算出したところ、32.0[nN/μm]となり、比例係数Lは0.03×10となった。付着力の比例係数Kが30を超えたために、初期および5万枚通紙後の中抜けおよび濃度ムラが悪化した。画像評価の結果は表1、表2に記す。
[実施例4]
−トナーの作製−
ポリエステル樹脂 100重量部
銅フタロシアニンブルー顔料 4重量部
サリチル酸亜鉛誘導体 4重量部
前記トナー材料をヘンシェルミキサ(三井三池社製)を用いて混合した後、ロール表面を100℃に設定した2本ロールにより30分間混練を行った。その後、圧延冷却、粗粉砕後、ジェットミル方式の粉砕機(I−2式ミル:日本ニューマチック工業社製)と旋回流による風力分級(DS分級機:日本ニューマチック工業社製)を行い、トナー母体粒子Bを得た。トナー母体粒子Bの体積平均粒径は、7.6[μm]、真円度の平均値は1.50であった。得られたトナー母体粒子Bを熱気流中で結着樹脂の軟化点転以上の温度に加熱することにより球形化処理を施し、更に、球形処理を施した後、分級して球形のトナー母体粒子Cを作製した。得られたトナー母体粒子Cの体積平均粒径は、7.6[μm]、真円度の平均値は1.20であった。トナー母体粒子Bと、トナー母体粒子Cとを1:1の重量比で混合し、体積平均粒径7.6[μm]、真円度の平均値が1.32となったトナーを作製した。
このようにして得られた、実施例4のトナーを用いた以外はすべて実施例1と同様にして、比例係数Kおよび比例係数Lの値を算出し、画像の評価を行った。
実施例4のトナーの比例係数Kを算出したところ、11.0[nN/μm]となり、比例係数Lは0.28×10-3となった。トナー形状が球形ではないトナーが混在したことで初期および5万枚通紙後の中抜けが発生したが問題のないレベルである。画像評価の結果は表1、表2に記す。
[比較例3]
実施例4で得られた真円度1.50のトナー母体粒子Bを用いた以外はすべて実施例1と同様にして、比例係数Kおよび比例係数Lの値を算出し、画像の評価を行った。
比較例3のトナーの比例係数Kを算出したところ、5.3[nN/μm]となり、比例係数Lは0.45×10-3となった。トナー形状が球形ではないトナーを使用したことで比例係数Lが0.3より大きくなり初期および5万枚通紙後の中抜けが悪化した。さらに5万枚通紙後の濃度ムラが悪化した。画像評価の結果は表1、表2に記す。
[比較例4]
実施例4で得られた真円度1.50のトナー母体粒子Bに対し、疎水化処理したシリカA(一次粒子径平均値14[nm])をトナー量の1.3[重量%]、疎水化処理した酸化チタンA(一次粒子径平均値15[nm])をトナー量の1.3[重量%]となるように配合し、ヘンシェルミキサーよって攪拌混合処理して比較例4のトナーを作製した。
比較例4のトナーを用いた以外はすべて実施例1と同様にして、比例係数Kおよび比例係数Lの値を算出し、画像の評価を行った。
比較例4のトナーの比例係数Kを算出したところ、1.2[nN/μm]となり、比例係数Lは0.32×10-3となった。外添剤被覆率が高いため比例係数Kが5[nN/μm]よりも小さくなり初期の転写チリが悪化した。さらにトナー形状が球形ではないトナーを使用したことで比例係数Lが0.3より大きくなり中抜けが悪化し、5万枚通紙後の中抜けがさらに悪化し、濃度ムラも悪化した。画像評価の結果は表1、表2に記す。
[実施例5]
実施例1と同様に作製したトナー母体粒子Aを用い、転写加圧スプリング力3[N]で評価を行った以外はすべて実施例1と同様にして、比例係数Kおよび比例係数Lの値を算出し、画像の評価を行った。
実施例5のトナーの比例係数Kを算出したところ、12.0[nN/μm]となり、比例係数Lは0.02×10-3となった。実施例1と比較して転写圧力が低下したことで初期および5万枚通紙後の濃度ムラが悪化した。画像評価の結果は表1、表2に記す。
Figure 2009134042
Figure 2009134042
表1に示すように、実施例1〜5はいずれもトナーと感光体間の付着力の大きさを表す比例係数Kが5〜30[nN/μm]であり、トナー層の圧縮後の凝集性を表す比例係数Lが0.3×10以下である。このような条件を満たすトナーを用いることにより、画像形成装置において転写チリや中抜けの発生を低減することができ、良好な画像が得られる。
以上、本実施形態によれば、遠心分離法により測定されるトナーと感光体12の付着力の大きさを表す比例係数Kが5[nN/μm]〜30[nN/μm]であり、ホソカワミクロン社製アグロボットを用いて、測定されるトナー層の圧縮後の凝集性をあらわす比例係数Lが0.3×10−3以下のトナーを使用することにより、感光体12から転写体への転写前後に発生する転写チリおよび転写ニップの圧力により発生する、中抜けの発生を抑制し、良好な画像形成を行うことができる。
また、真円度の平均値が1.0以上、1.35以下であるトナーを使用することにより、球形トナーは圧縮荷重印加後のトナー層の破断力が増加しにくいため、中抜けを抑制することが出来る。
また、トナー粒子がトナー母体粒子と外添剤、またはトナー母体粒子のみからなり、トナー母体粒子に対する外添剤の被覆率が0%〜5%となるように調整したトナーを使用することにより、転写チリが抑制され、さらにトナーへのストレスに対して付着力の変動が少なくなり、長時間の使用に対しても良好な画像を得ることができる。
また、トナーの体積平均粒径が1〜8[μm]の範囲内であることにより、画像不良の発生を防止しつつ、電子写真画像の高解像度の要求に対応することができる。
また、所定の真円度より大きいトナーと所定の真円度より小さいトナーとを出荷時のトナー容器内で混合することにより、クリーニング性を向上しつつ、中抜けを抑制することが出来る。
また、形状の異なるトナーを出荷時にあらかじめ所定の比率で混合し、トナー容器を画像形成装置に装着して使うことにより、通常のトナー交換作業と同様となるため、利用者に負担にならない。
また、形状の異なるトナーをキャリアとの混合攪拌が行われる現像ユニットで行うことにより、状況に応じて形状の異なるトナーの混合比率を変更することができ、使用するトナーの真円度の平均値を調節することが可能となる。
また、画像形成装置であるプリンタ1で用いる電子写真用トナーとして、本実施形態のトナーを使用することにより、転写時の中抜けが発生しない高画質の画像を提供することが出来る。
また、画像形成装置であるプリンタ1の転写時のニップ部の当接圧力P[N/m]を、4.0×10≦P≦4.0×10の範囲とすることにより、転写時の濃度ムラを低減することができる。
実施形態1にかかる画像形成装置であるプリンタの構成を示す概略図である。 本発明に係る粉体付着力測定装置における測定セルの説明図である。 本発明に係る粉体付着力測定装置の遠心分離装置の一部断面側面図である。 トナーと感光体間の非静電的付着力の平均値Fneとトナー粒径Dの関係を示す図である。 トナー層に対する圧縮荷重Cと引っ張り破断力Tの関係を示す図である。 アグロボットで用いるセルの説明図である。
符号の説明
1 画像形成装置
11 現像装置
12 感光体
13 帯電装置
14 一次転写ローラ
15 中間転写ベルト
16 二次転写ローラ
17 二次転写部対向ローラ
18 感光体クリーニング装置
19 ベルトクリーニング装置
20 画像形成ユニット
30 中間転写ユニット
100 遠心分離装置
101 測定セル
102 試料基板
102a 試料面
103 受け基板
103a 付着面
104 スペーサ
106 ロータ
107 保持部材
107a 棒状部
107b セル保持部
107c 穴部
107d 設置固定部
108 試料設置部
109 回転中心軸
200 アグロボットセル
201 上蓋
202 上部セル
203 下部セル
204 試料
205 下蓋

Claims (8)

  1. 像担持体上に形成された潜像にトナーを供給してトナー像を形成し、像担持体からトナー像の転写を受ける転写体を備える転写手段を用いて、トナー像を記録体上に転写する画像形成に用いられる電子写真用トナーにおいて、
    遠心分離法によって測定されるトナーと感光体間に働く付着力の内、トナーの帯電に起因しない非静電的付着力の平均値をFne[nN]とした場合に、トナー粒径D[μm]を横軸とし、Fneを縦軸としてプロットしたグラフにおける一次回帰直線の比例係数Kが5[nN/μm]〜30[nN/μm]であり、
    ホソカワミクロン社製アグロボットを用いて、アグロボット用の直径15[mm]の二分割可能なセルに充てんし、圧縮荷重を5〜50[kg]の範囲で印加した時のセルを分割に要する引っ張り破断力から、横軸を圧縮荷重、縦軸を引っ張り破断力としてプロットしたグラフにおける一次回帰直線の比例係数Lが0.3×10−3以下である
    ことを特徴とする電子写真用トナー。
  2. 請求項1の電子写真用トナーにおいて、
    前記トナーの真円度が、1.0〜1.35の範囲にある
    ことを特徴とする電子写真用トナー。
  3. 請求項2に記載の電子写真用トナーにおいて、
    前記トナーは、前記真円度の範囲より大きいトナーと前記真円度の範囲より小さいトナーとを混合した
    ことを特徴とする電子写真用トナー。
  4. 請求項3に記載の電子写真用トナーにおいて、
    前記トナーは、トナーとをキャリアと混合する攪拌容器内で混合された
    ことを特徴とする電子写真用トナー。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに電子写真用トナーにおいて、
    前記トナーは、トナー母体粒子と外添剤またはトナー母体粒子のみからなり、
    前記トナー母体粒子に対する前記外添剤の被覆率が0%〜5%の範囲にある
    ことを特徴とする電子写真用トナー。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の電子写真用トナーにおいて、
    前記トナー粒子の体積平均粒径が、1〜8[μm]の範囲にある
    ことを特徴とする電子写真用トナー。
  7. 像担持体と、
    前記像担持体上の潜像にトナーを供給してトナー像とする現像手段と、
    前記像担持体から前記トナー像の転写を受ける転写手段とを備える画像形成装置において、
    前記トナーは、請求項1〜6に記載のいずれかの電子写真用トナーを用い、
    前記像担持体と前記転写部材とのニップ部における当接圧力P[N/m]が、4.0×10〜4.0×10の範囲ある
    ことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項7に記載の画像形成装置において、
    前記像担持体上の表面粗さRzが、前記トナー粒径の1/2以下である
    ことを特徴とする画像形成装置。
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