JP2009133484A - 樹脂チューブ - Google Patents

樹脂チューブ Download PDF

Info

Publication number
JP2009133484A
JP2009133484A JP2008286044A JP2008286044A JP2009133484A JP 2009133484 A JP2009133484 A JP 2009133484A JP 2008286044 A JP2008286044 A JP 2008286044A JP 2008286044 A JP2008286044 A JP 2008286044A JP 2009133484 A JP2009133484 A JP 2009133484A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin tube
tube
resin
pure water
types
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008286044A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5367342B2 (ja
Inventor
Minoru Oshio
実 大塩
Kiyokazu Onishi
清和 大西
Mikio Doi
幹雄 土肥
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitta Moore Co
Original Assignee
Nitta Moore Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitta Moore Co filed Critical Nitta Moore Co
Priority to JP2008286044A priority Critical patent/JP5367342B2/ja
Publication of JP2009133484A publication Critical patent/JP2009133484A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5367342B2 publication Critical patent/JP5367342B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)

Abstract

【課題】洗浄作業を行わなくても純水中・クリーンエア中に化学物質を放出しない樹脂チューブを提供すること。
【解決手段】ハードセグメントとソフトセグメントを共重合させたポリマー材料からなる樹脂チューブであって、前記ソフトセグメントの単量体は側鎖に二重結合の酸素原子を一つ有する物質であることを特徴とする樹脂チューブ。ハードセグメントにポリイソシアネートを用い、ソフトセグメントにポリカーボネート系ポリオールを用いることが好ましい。
【選択図】図9

Description

この発明は、共重合ポリマーからなる樹脂チューブに関するものである。
半導体デバイスの製造などはクリーンルーム内で行われている。例えば、半導体製造用のウェハーを保管・搬送するための容器には、内容物であるウェハーを容器外の水分や化学物質等の汚染物質から効果的に防御すること、容器自体が水分や化学物質(有機ガス状であることが多い)等の汚染物質を放出しないことが要求される。(例えば特許文献1)
同様に、クルーンルーム内であっても、シリコンウェハーを扱う作業を行うときに、ポリマーから雰囲気中に化学物質が溶出してしまい、シリコンウェハーを汚染してしまうという問題があった。特に、シリコンウェハーに吹き付ける純水やクリーンエアを流通させる樹脂チューブにおいては、樹脂チューブ内で溶出する化学物質を低減させる必要性が大きいものであった。
従来品は、シリコンウェハーを汚染しないようにするため、図1に示すように、成形を行った後の樹脂チューブを使用前に長時間洗浄し、樹脂チューブ内に含有する化学物質を除去し、洗浄済従来品とする必要があった。そして、この洗浄は長時間を費やす作業であった為、クリーンルームで使用する樹脂チューブの製造は短時間でできるものではなかった。
このような事情から、洗浄工程を必要とせず、短時間で製造可能な、純水中・クリーンエア中に化学物質を放出しない樹脂チューブが、必要とされている。
特開平11−74337
そこで、この発明は、洗浄工程が無くても、純水中・クリーンエア中に化学物質を放出しない樹脂チューブを提供するものである。
(請求項1記載の発明)
この樹脂チューブは、ハードセグメントとソフトセグメントを共重合させたポリマー材料からなる樹脂チューブであって、前記ソフトセグメントの単量体は側鎖に二重結合の酸素原子を一つ有する物質であることを特徴とする。
このような構成であると、ソフトセグメントの原子間力が強固となり、ポリマーの耐酸化性が向上する。このことから、ポリマーに混合させる、酸化防止剤の量を減らすことができ、酸化防止剤の混合量を減らすと、樹脂チューブからの有機物の溶出量を低減させることができる。
したがって、この樹脂チューブは、洗浄を行わなかったとしても、チューブ内に流通した気体・液体に有機物を放出する量が少ないものとなる。そして、前記気体・液体をシリコンウェハーに吹きつけたとしても、シリコンウェハーの有機物汚染を引き起こさないものとなる。
(請求項2記載の発明)
この樹脂チューブは、請求項1記載の発明に関し、ハードセグメントをポリイソシアネートとし、ソフトセグメントをポリカーボネート系ポリオールとしたことを特徴とする。
ハードセグメントにポリイソシアネートを用い、ソフトセグメントにポリカーボネート系ポリオールを用いることが好ましい。ポリカーボネート系ポリオールの単量体は、側鎖に二重結合の酸素原子を一つ有する。
(請求項3記載の発明)
この樹脂チューブは、少なくとも2以上の層を有する樹脂チューブであって、前記層の少なくとも1層に請求項1又は2記載の樹脂チューブの樹脂が用いられたことを特徴とする。
請求項1又は2記載の樹脂チューブの一部を別の樹脂に置換すると、柔軟性や強度の改善を行なうことが出来、様々な用途に最適化することができる。
この樹脂チューブは、洗浄作業を行わなくてもクリーンルーム内でシリコンウェハーを汚染しにくいものである。したがって、長時間を費やす洗浄作業が無いことから、短時間で生産が可能なポリマーとなる。
以下に、この発明の樹脂チューブの実施形態を、実施例として各図と共に説明する。
図1は各種類の樹脂チューブの製造を特定する工程図である。
(この共重合ポリマーを使用した実施例1記載の樹脂チューブについて)
この樹脂チューブは、図1の〔本願発明品〕に示すように、ハードセグメントとソフトセグメントを共重合させたポリマーを使用している。
ソフトセグメントには、単量体が側鎖に二重結合の酸素原子を一つ有する物質を用いる。
(共重合ポリマーについて)
ハードセグメントにはポリイソシアネートを使用し、ソフトセグメントにはポリカーボネート系ポリオールを使用することができる。
ポリイソシアネートとポリカーボネート系ポリオールの共重合ポリマーとして、日本ポリウレタン社製のミラクトランE990を使用することができる。
(ソフトセグメントについて)
この実施例では、ソフトセグメントを従来使用されていたエーテル系ポリオール(単量体が側鎖に二重結合の酸素原子を一つ有さない物質)から、ポリカーボネート系ポリオール(単量体が側鎖に二重結合の酸素原子を一つ有する物質)とした。
化1は、ポリカーボネートポリオールの分子式である。
例えば、ポリカーボネートポリオールは、上記化1の破線部からも明らかであるように、単量体が側鎖に二重結合の酸素原子を一つ有する物質である。
ソフトセグメントに単量体が側鎖に二重結合の酸素原子を一つ有する物質を用いた結果、ソフトセグメントの原子間結合は強固なものとなり、共重合ポリマーに添加する酸化防止剤の添加量を減らすことが可能となった。酸化防止剤にはBHT(ジブチルヒドロキシトルエン)等を用いることができる。
BHTは、純水・クリーンエアを汚染する原因であった為、実施例1記載の共重合ポリマーはBHT添加量が少なく、その結果、純水・クリーンエアの汚染を防ぐことができる。
(実施例1記載の樹脂チューブの成形について)
この実施例1記載の樹脂チューブは、前記共重合ポリマーからなる原料ペレットを、チューブ状に成形したものである。成形は、溶融押出成形機を用いて行った。
〔実施例1記載の樹脂チューブの性能試験〕
実施例1記載の樹脂チューブの性能試験を行った。実施例1記載の樹脂チューブの性能は、「クリーンエアへの不純物溶出量」と「純水への不純物溶出量」に基づき判断した。
(1.実験に使用する三種の樹脂チューブについて)
実験を行う為、図1に記載した三種の樹脂チューブを用意した。
サンプル1:従来品(従来から使用されている通常の樹脂チューブ)。
サンプル2:洗浄済従来品(洗浄を行った従来品)。
サンプル3:本願発明品(以下、実施例1記載の樹脂チューブ)。
上記三種のそれぞれの樹脂チューブについて、「クリーンエア中に発生するアウトガスの量を計測する実験」と「純水中への不純物溶出量を計測する実験」を行った。
(1−1.サンプル1の従来品について)
従来品は、図1に示すように、ポリイソシアネートとエーテル系ポリオールを共重合させ、原料ペレットとし、成形したものである。
共重合させた原料ペレットとして、日本ポリウレタン社製のミラクトランE395を用い、内径5mm、外径8mmとなるように成形した。
(1−2.サンプル2の洗浄済従来品について)
洗浄済従来品は、図1に示すように、ポリイソシアネートとエーテル系ポリオールを共重合させ、原料ペレットとし、成形し、洗浄したものである。
共重合させた原料ペレットとして、日本ポリウレタン社製のミラクトランE395を用い、内径5mm、外径8mmとなるように成形し、洗浄した。
洗浄方法は、成形した従来品チューブ内に純水(体積抵抗率18MΩ・cm以上)を封入し、室温23℃、湿度50%と設定した恒温恒湿室で120時間放置した。前記封入は、十分に洗浄(65℃の純水に24時間以上静置)したフッ素樹脂製キャップを用いて、チューブ両端を密栓する方法で行った。
所定時間の後、封入していた純水を自然降下にて抜き取った(純水による洗浄)。純水を抜き取った後、チューブをクリーンエア供給ラインに接続し、チューブ内面に600m/min以上の面速でクリーンエアを流通し、40℃加熱で、2.5時間保管した(クリーンエアによる洗浄)。
(1−3.サンプル3の実施例1記載の樹脂チューブについて)
実施例1記載の樹脂チューブは、図1の〔本願発明品〕に示すように、ポリイソシアネートとポリカーボネート系ポリオールを共重合させ、原料ペレットとし、成形したものである。
共重合させた原料ペレットとして、日本ポリウレタン社製のミラクトランE990を用い、内径5mm、外径8mmとなるように成形し、洗浄した。
(1−4.クリーンエアについて)
図2はクリーンエア発生装置の部品接続フロー図である。
図2に示すように、クリーンエアは、水分除去フィルタ、0.3μmフィルタ、0.01μmフィルタ、超高性能ケミカルフィルター(ニッタギガソープ)、に大気を通過させたものである。
したがって、この実施例で使用しているクリーンエアは、水分、塵、油分、その他有機物を取り除いたクリーンな空気である。
(2.アウトガス試験について)
次に、クリーンエアへの不純物溶出量を計測する為のアウトガス試験について説明する。
上述の三種のチューブ(従来品、洗浄済従来品、実施例1記載の樹脂チューブ)が、Nガス中に放出するアウトガス量を計測する実験を行った。
この実験は、前記Nガス中に放出するアウトガス量に基づき、樹脂チューブからクリーンエア中へのアウトガス溶出量の目安とするものである
クリーンエア中へのアウトガス溶出量は、シリコンウェハー汚染度と比例するものである。
(2−1.試験方法)
図3は試験用サンプルSの測定時の全体図である。図4は測定装置の全体図である。図5は三種のチューブのアウトガスの量を示すグラフである。
試験用サンプルSは、図3に示すように、従来品、洗浄済従来品、実施例1記載の樹脂チューブのそれぞれのチューブ1の両端に、SUS316製のキャップ2を取り付けたものを用いた。キャップ2間のチューブ1の長さは三種類とも100mmとした。SUS316のキャップ2は、洗浄が施されており、アウトガス発生量が1ng以下となったものを使用している。
試験方法は、図4に示すように、作成した三種(サンプル1〜3)の試験用サンプルSそれぞれを、充分に洗浄したSUS304容器(直径15cm、深さ6cm)内に投入した。そして、Nボンベから発生するガスを、流量計、SUS340容器、Tenaxの順で流し、Tenaxで捕集したガスを加熱脱着GC−MS法により、三種の試験用サンプルSそれぞれについて定性定量計測を行った。
ガスは、純度99.9995%のものを用い、温度を23±5℃とし、流量を300ml/minとした。
GC−MS測定は、株式会社島津製作所製のQP2010を用い、GCカラムの固定相をジメチルポリシロキサンとした。
この試験によって、Nガスが、チューブ1の外壁(100mm×8mm×π)と接触し、チューブ外壁から流出するアウトガスについて測定することができる。
(2−2.試験結果)
三種のチューブの試験結果は図5に示す通りである。
窒素ガス中に放出される汚染物質(脂肪族炭化水素、BHTの合計)が、従来品、洗浄済従来品、実施例1記載の樹脂チューブの順に221.33、88.99、56.24(μg/m・hr・18L)となる。すなわち、実施例1記載の樹脂チューブは、クリーンエア中に放出される汚染物質が80〜56.24μg/m・hr・18Lとすることができる。特に60〜56.24μg/m・hr・18Lとするのが好ましい。
(3.純水溶出試験について)
上述の三種のチューブが、チューブ内部の純水中に放出する不純物の量を計測する実験を行った。
図6は、三種のチューブ内面の不純物の溶出量を示すグラフである。
(3−1.試験方法)
規定の長さに切り取った三種チューブ内にそれぞれ純水(体積抵抗率18MΩ・cm以上)を封入し、室温23℃、湿度50%と設定した恒温恒湿室で5日間放置した。前記封入は、十分に洗浄(65℃の純水に24時間以上静置)したフッ素樹脂製キャップを用いて、チューブ両端を密栓する方法で行った。
所定時間の後、封入していた純水を自然降下にて抜き取った。三種のチューブから抜き取った純水それぞれを、ICP−MS法にて定量分析を行った。
ICP−MS法にて定量分析は、高周波プラズマ質量分析装置(ヒューレットパッカード社製HP4500)を用いた。
(3−2.試験結果)
三種のチューブの試験結果は図6に示す通りである。詳しい成分については、表1に示すとおりである。
従来品、洗浄済従来品、実施例1記載の樹脂チューブの順に純水中に溶出する汚染物質(主にNa、Si、Mg、の合計)が、11.915μg/m、3.872μg/m、2.175μg/m、となる。すなわち、実施例1記載の樹脂チューブは、純水中に放出される汚染物質が3.5〜2.175μg/mとすることができる。特に2.5〜2.175μg/mとするのが好ましい。
(4.総合評価)
上述の、アウトガス試験、純水溶出試験(チューブ内面が純水中に放出する不純物の量)に基づき、従来品、洗浄済従来品、実施例1記載の樹脂チューブのそれぞれについて、評価を行った。
表2は総合評価をまとめたものである。
上述の内容から、実施例1記載のチューブは洗浄を行わなくても、従来のチューブに洗浄を行ったものよりも、クリーンエア及び純水を汚染しないものである。
(5.金属、酸アンモニア成分溶出試験について)
前述の試験2及び3に加え、上述の三種のチューブについて、チューブ外面の純水中に放出する不純物の量を計測する追加試験を行った。
図7は、三種のチューブ外面の金属成分の溶出量を示すグラフである。
図8は、三種のチューブ外面の酸アンモニア成分の溶出量を示すグラフである。
(5−1.各サンプルについて)
追加試験を行う為に、「従来品(サンプル1)」、「洗浄済従来品(サンプル2)」、「実施例(サンプル3)」の三種の樹脂チューブを準備した。
三種の樹脂チューブは、上述の1−1〜1−3に記載されたものと同様である。
(5−2.チューブ外面溶出試験、試験方法)
規定の長さに切り取った内部が空の三種チューブそれぞれの両端を密栓した。前記密栓には、十分に洗浄(65℃の純水に24時間以上静置)したフッ素樹脂製キャップを用いた。両端を密栓した三種の樹脂チューブを、それぞれ純水(体積抵抗率18MΩ・cm以上)100ccが入ったポリプロピレン製ビン中にチューブを湾曲させて全体を浸漬し、室温23℃、湿度50%と設定した恒温恒湿室で5日間(120hr)放置した。
所定時間の後、別々のポリプロピレン製ビンでサンプル1〜3のチューブを浸漬させていた純水それぞれ三種について、金属成分の溶出、酸アンモニアの溶出を測定した。
(金属成分の溶出について)
チューブを浸漬させていた純水100ccの三種のサンプルから、一部を取り出しICP−MS法にて定量分析を行った。
ICP−MS法にて定量分析は、高周波プラズマ質量分析装置(ヒューレットパッカード社製HP4500)を用いた。
測定は三回行い、値は三回の平均値とした。
(酸アンモニアの溶出について)
チューブを浸漬させていた純水100ccの三種のサンプルから、一部を取り出しイオンクロマトグラフィー法にて定量分析を行った。
イオンクロマトグラフィー装置には、日本ダイオネクス社製のDX100を用いた。
測定は三回行い、値は三回の平均値とした。
(5−3.試験結果)
三種のチューブの試験結果は図7、図8に示す通りである。詳しい成分については、表3、表4に示すとおりである。
(金属成分について)
金属成分は、表3及び図7に示す通り、従来品のみが、ナトリウム46.3μg/m、亜鉛8.4μg/mをチューブ外面から溶出する結果となった。その他の金属成分(マグネシウム、アルミニウム、珪素、カリウム、カルシウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅)については、溶出は確認できなかった。したがって、従来品の金属成分溶出量は、合計54.7μg/mである。
また、洗浄済従来品、実施例1においては、金属成分の溶出は確認できなかった。
(酸アンモニア成分について)
酸アンモニア成分については、表4、図6に示す通りである。従来品はカルボン酸211.079μg/mを溶出し、洗浄済従来品はカルボン酸66.248μg/mをチューブ外面から溶出する結果となった。その他の酸を作成する酸アンモニア(フッ素酸、塩素酸、亜硝酸、臭素酸、硝酸、リン酸、硫酸、酢酸、アンモニア)は、確認されなかった。
実施例1の樹脂チューブは、酸アンモニアについても全く溶出しないものであった。
(5−4.総合評価)
前述のチューブ外面溶出の結果に基づき、総合評価を行った。表5がその結果である。
前述の通り、有機ガスの放出量は、「従来品、洗浄済従来品、実施例1記載の樹脂チューブ」の順に「221.33、88.99、56.24(μg/m・hr・18L)」である。
これと共に、チューブ外面からの有機成分(カルボン酸)の溶出量は、「従来品、洗浄済従来品、実施例1記載の樹脂チューブ」の順に「211.079、66.248、0(μg/m)」であった。
このことから、実施例1記載の樹脂チューブ1は、有機物の視点からも、クリーンルーム内での汚染を引き起こし難いものであることが自明となった。
複数の層を有する樹脂チューブにおいて、少なくとも内層A、外層Bのいずれか1層を、実施例1記載の樹脂チューブとすることができる。すなわち、実施例1記載の樹脂チューブの一部を別の樹脂に置換することができる。
実施例2では、樹脂チューブの一部を実施例1記載の樹脂よりも安価な樹脂に置換することで、樹脂チューブにかかる費用を削減(コストダウン)することができる。また、樹脂チューブの一部を別の樹脂に置換すると、柔軟性や強度の改善を行なうことが出来、様々な用途に最適化することができる。
置換する別の樹脂として、ポリウレタン樹脂(エラストマー)やポリエステルエラストマーが挙げられる。特に、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂が好ましい。前記樹脂は、実施例1の共重合ポリマーとの接合相性が良く、層同士を剥離し難い態様で接合することができる。
実施例2は実施例1と同様に押出成形機を用いて成形されるが、通常は二つの樹脂材料を同時に溶融させて押し出しする共押出成形によって作られる。
図9は実施例2の樹脂チューブを示す斜視図である。
実施例2の樹脂チューブは、二層チューブであって、内層Aに実施例1の共重合ポリマーを用い、外層Bにポリエーテル系ポリウレタンを用いた。
このような構成から、実施例2の樹脂チューブは、洗浄工程がなくても、チューブ内部を移動する流体へ化学物質を放出しない、比較的安価な樹脂チューブとなる。
実施例3においても、置換する別の樹脂に関しては、実施例2と同様である。
図10は、実施例3の樹脂チューブを示す斜視図である。
実施例3の樹脂チューブは、二層チューブであって、内層Aにポリエーテル系ポリウレタンを用い、外層Bに実施例1の共重合ポリマーを用いた。
このような構成から、実施例3の樹脂チューブは、洗浄工程がなくても、チューブ外部に接する気体や液体へ化学物質を放出しない、比較的安価な樹脂チューブとなる。
実施例4においても、置換する別の樹脂に関しては、実施例2と同様である。
図11は、実施例4の樹脂チューブを示す斜視図である。
実施例4の樹脂チューブは三層チューブであって、内層A及び外層Bに実施例1の共重合ポリマーを用い、中間層Cにポリエーテル系ポリウレタンを用いた。
このような構成から、実施例4の樹脂チューブは、洗浄工程がなくても、チューブ内部を移動する流体へ化学物質を放出せず、チューブ外部に接する気体や液体へも化学物質を放出しない、比較的安価な樹脂チューブとなる。
この樹脂チューブは、上述の実施例2〜4のように二層、三層に限られるものではなく、汚染を発生しない範囲内で、更なる層を有する、多層チューブとすることもできる。
各種類の樹脂チューブの製造を特定する工程図。 クリーンエア発生装置の部品接続フロー図。 試験用サンプルSの測定時の全体図。 測定装置の全体図。 三種のチューブのアウトガスの量を示すグラフ。 三種のチューブ内面の不純物の溶出量を示すグラフ。 三種のチューブ外面の金属成分の溶出量を示すグラフ。 三種のチューブ外面の酸アンモニア成分の溶出量を示すグラフ。 実施例2の樹脂チューブを示す斜視図。 実施例3の樹脂チューブを示す斜視図。 実施例4の樹脂チューブを示す斜視図。
符号の説明
S 試験用サンプル
1 樹脂チューブ
2 キャップ
A 内層
B 外層
C 中間層

Claims (3)

  1. ハードセグメントとソフトセグメントを共重合させたポリマー材料からなる樹脂チューブであって、前記ソフトセグメントの単量体は側鎖に二重結合の酸素原子を一つ有する物質であることを特徴とする樹脂チューブ。
  2. ハードセグメントをポリイソシアネートとし、ソフトセグメントをポリカーボネート系ポリオールとしたことを特徴とする請求項1記載の樹脂チューブ。
  3. 少なくとも2以上の層を有する樹脂チューブであって、前記層の少なくとも1層に請求項1又は2記載の樹脂チューブの樹脂が用いられたことを特徴とする樹脂チューブ。
JP2008286044A 2007-11-07 2008-11-07 樹脂チューブ Active JP5367342B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008286044A JP5367342B2 (ja) 2007-11-07 2008-11-07 樹脂チューブ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007289282 2007-11-07
JP2007289282 2007-11-07
JP2008286044A JP5367342B2 (ja) 2007-11-07 2008-11-07 樹脂チューブ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009133484A true JP2009133484A (ja) 2009-06-18
JP5367342B2 JP5367342B2 (ja) 2013-12-11

Family

ID=40865545

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008286044A Active JP5367342B2 (ja) 2007-11-07 2008-11-07 樹脂チューブ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5367342B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103018034A (zh) * 2012-12-25 2013-04-03 青岛四方车辆研究所有限公司 车钩连挂试验台
JP2020029954A (ja) * 2018-11-07 2020-02-27 ニッタ株式会社 チューブ
JP2021055764A (ja) * 2019-09-30 2021-04-08 積水化学工業株式会社 複層管

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0431418A (ja) * 1990-05-28 1992-02-03 Asahi Chem Ind Co Ltd 新規ポリウレタン
JP2001270927A (ja) * 2000-03-24 2001-10-02 Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd フィルタシール用ポリウレタン樹脂
JP2003161390A (ja) * 2001-11-27 2003-06-06 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 可とう管
JP2004069000A (ja) * 2002-08-08 2004-03-04 Junkosha Co Ltd チューブ
JP2006002101A (ja) * 2004-06-21 2006-01-05 Nof Corp エンプラ系熱可塑性エラストマー組成物
JP2006022293A (ja) * 2004-07-09 2006-01-26 Hitachi Kasei Polymer Co Ltd ポリエステルポリウレタン成形品
JP2007216387A (ja) * 2004-03-18 2007-08-30 Ube Ind Ltd 積層チューブ

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0431418A (ja) * 1990-05-28 1992-02-03 Asahi Chem Ind Co Ltd 新規ポリウレタン
JP2001270927A (ja) * 2000-03-24 2001-10-02 Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd フィルタシール用ポリウレタン樹脂
JP2003161390A (ja) * 2001-11-27 2003-06-06 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 可とう管
JP2004069000A (ja) * 2002-08-08 2004-03-04 Junkosha Co Ltd チューブ
JP2007216387A (ja) * 2004-03-18 2007-08-30 Ube Ind Ltd 積層チューブ
JP2006002101A (ja) * 2004-06-21 2006-01-05 Nof Corp エンプラ系熱可塑性エラストマー組成物
JP2006022293A (ja) * 2004-07-09 2006-01-26 Hitachi Kasei Polymer Co Ltd ポリエステルポリウレタン成形品

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103018034A (zh) * 2012-12-25 2013-04-03 青岛四方车辆研究所有限公司 车钩连挂试验台
JP2020029954A (ja) * 2018-11-07 2020-02-27 ニッタ株式会社 チューブ
JP7110064B2 (ja) 2018-11-07 2022-08-01 ニッタ株式会社 チューブ
JP2021055764A (ja) * 2019-09-30 2021-04-08 積水化学工業株式会社 複層管
JP7467059B2 (ja) 2019-09-30 2024-04-15 積水化学工業株式会社 複層管

Also Published As

Publication number Publication date
JP5367342B2 (ja) 2013-12-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5367342B2 (ja) 樹脂チューブ
KR960006561B1 (ko) 혼합 용제 조성물, 이를 이용한 세정 방법 및 세정 장치
JPWO2018061485A1 (ja) 薬液、薬液収容体、薬液の製造方法、及び、薬液収容体の製造方法
JP7359774B2 (ja) 液体クロマトグラフィー技術
WO1998014160A2 (en) Apparatus for obtaining, storing and transporting liquid samples and methods for making and using same
US11572331B2 (en) Quaternary alkyl ammonium hypochlorite solution, method of producing the same, and method for processing semiconductor wafers
US20130344272A1 (en) Impervious, chemically stable thermoplastic tubing and film
JP6845235B2 (ja) 硫化水素混合物及びその製造方法並びに充填容器
TWI619656B (zh) 壓送容器、使用壓送容器之保管方法、及使用壓送容器之移液方法
JP2007292292A (ja) 樹脂配管
US20150210430A1 (en) Ultra-high purity storage and dispensing of liquid reagents
JP2014502235A (ja) 不純物を除去するためのライナーをベースとするアセンブリ
JP5305373B2 (ja) 樹脂配管
US4948642A (en) Multiple layer container for storage of high purity chemicals
JP6261006B2 (ja) ポリマーに基づく多層フィルム構造、ライナー、及び方法
WO2019017488A1 (ja) タンクおよび薬液供給システム
JP6495147B2 (ja) 多結晶シリコン収容治具の検査方法および多結晶シリコンの製造方法
JP2009156657A (ja) 自動固相前処理装置及び試料水の固相前処理方法
WO2022031585A1 (en) Resin pellet, method of its manufacturing, and molded product thereof
KR20000023789A (ko) 콘테이너 제조용 물질
US20030125400A1 (en) Method for producing regenerated fluororesin and regenerated fluororesin article
JP2005213200A (ja) 非イオン性界面活性剤から金属化合物を除去する方法、金属化合物の除去装置およびその用途
JP2021080462A (ja) フッ素樹脂成形品
TWI843303B (zh) 針對裝載化學品的容器的清洗方法
JP2019043846A (ja) 多結晶シリコンの収容治具および多結晶シリコンの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20101014

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20101118

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110707

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20110707

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121218

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130723

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130808

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130903

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130911

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5367342

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150