JP2009133172A - プレキャスト部材の継手および該継手を備えたプレキャスト部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】小口径のトンネル覆工用セグメント等の小型のプレキャスト部材の小型の継手においても、環状溝と環状スプリングによる雌継手の製作が可能となり、安価で小型の継手を量産することが可能となるプレキャスト部材の継手およびプレキャスト部材を提供する。
【解決手段】雌継手21を円板状の頭体31と棒状のアンカー体32に分割し、それぞれを別々に製作した後、組み合わせて雌継手21とする。頭体31には拡大孔33を設け、この拡大孔33により切削加工の環状溝24を浅くし、刃先の短い刃物で切削加工可能とすることで溝幅の小さい小型の雌継手21を量産可能とすると共に、この拡大孔33をアンカー体32の取付孔として利用し、拡大孔33にアンカー体32の端部を挿入して溶接やねじで一体化することで、頭体31の浅い底部溝24aとアンカー体32の先端面24bとにより、溝幅が小さく溝深さの深い環状溝24を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、トンネル覆工用セグメント、覆工版、舗装版、あるいは貯槽用壁体等のプレキャスト部材について、接合作業の効率化、作業性の向上、プレキャスト部材表面の無欠損化および経済化を図った継手の構造および該継手を備えたプレキャスト部材に関するものであり、特に小口径のトンネル覆工用セグメント等の小型のプレキャスト部材に有効に適用される。
従来、シールド工法に用いるセグメントの連結方法はボルトによる結合が多い。そのため、ボルトの芯合わせに手間がかかる、ボルトの締結作業が必要である、金物が露出しているため防錆処理が必要である、セグメント内面が平滑でない(内面側に継手ボックス等が開口している)ため、2次覆工が必要である等の欠点がある。
これに対し、継手がセグメント本体に埋設され、内面を平滑にして2次覆工を省略可能とすると共に、ボルト接合を不要とし、組立ての自動化、省力化を図った継手構造が種々開発されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
しかし、これらの埋設タイプの継手構造でも種々の解決すべき課題があるため、これらの課題を解決できるプレキャスト部材の継手が開発されている(特許文献4参照)。この特許文献4の発明によれば、埋設タイプの継手構造において、寸法制約性のないコンパクトな構造としながらも、製作誤差や組立誤差に容易に対処でき、かつ、雌雄の継手を確実に係合させて継手面における引抜き力、せん断力に十分抵抗できる施工性、経済性に優れたプレキャスト部材の継手が得られる。
図5(a)に示すのは、特許文献4の発明の基本構造の一例であり、雄継手11は、プレキャスト部材に埋設される異形棒鋼等のアンカー部12と、プレキャスト部材の継手面から突出する棒状の突出部13とからなり、突出部13の外周面には1段ないし2段の縮径部14が形成されている。雌継手21は、プレキャスト部材に埋設されるアンカー部22と頭部23からなり、頭部23には、プレキャスト部材の継手面に開口し、雄継手11の突出部13が嵌合される中空部28が形成されている。また、頭部23の内面には、突出部13が進入嵌合した状態で縮径部14と対応する位置に環状溝24が形成されており、この環状溝24には、収縮状態での内径が突出部13の外径より小さく、径方向に弾性的に拡縮可能な環状弾性部材としての環状スプリング25が装着されている。
雌継手21に雄継手11を挿入していく際、基本的には突出部13が環状スプリング25を押し広げながら進入し、さらに進入していくことで縮径部14に環状スプリング25が嵌まり込み、環状スプリング25が環状溝24と縮径部14に跨る形で、継手部に作用する引き抜き力に抵抗する。なお、環状スプリング25の内径側に装着した拡径保持具27により予め環状スプリング25を拡径状態に保持しておくこともできる。
特開2000−248898号公報 特開平8−296396号公報 特開2001−90485号公報 特開2003−155896号公報
前述の特許文献4の継手構造を小口径のトンネル覆工用セグメント等のように小型のプレキャスト部材に適用しようとする場合、雄継手・雌継手も小型のものとなるため、図5(b)に示すように、雌継手21に設けられる環状溝24の幅が小さくなることから、この溝の切削加工には刃先が細長い刃物(中ぐり溝削りバイト)Hを使用しなければならず、刃物が折れるなどの破損が生じる危険性が高く、製品を量産する場合に大きな障害となるなどの課題が生じた。
本発明は、前述のような課題の解決を図ったものであり、小口径のトンネル覆工用セグメント等の小型のプレキャスト部材の小型の継手においても、環状溝と環状スプリングによる雌継手の製作が可能となると共に、安価で小型の継手を量産することが可能となるプレキャスト部材の継手および該継手を備えたプレキャスト部材を提供することを目的としている。
本発明の請求項1に係るプレキャスト部材の継手は、接合しようとする一方のプレキャスト部材の継手位置に設けた雄継手を、他方のプレキャスト部材に設けた雌継手に嵌合して接合するプレキャスト部材の継手であって、前記雄継手は前記一方のプレキャスト部材の継手面から突出する棒状の突出部を有し、前記突出部の外周面には縮径部が形成されており、前記雌継手は前記他方のプレキャスト部材の継手面に開口し、前記雄継手の前記突出部が内側の中空部に嵌合される筒状の頭部を有し、前記頭部の内面には前記雄継手の突出部が嵌合された状態における前記縮径部と対応する位置に環状溝が形成されており、前記環状溝には収縮状態での内径が前記雄継手の突出部の外径より小さく、径方向に弾性的に拡縮可能な環状弾性部材が装着されているプレキャスト部材の継手において、
前記雌継手は、前記環状溝が設けられる筒状の頭体と、前記頭体に接続される棒状のアンカー体とに分割され、前記頭体には、環状溝を挟んで継手面側に中空部孔(中空部の入口部分)が形成され、反対側に孔径が前記中空部孔の孔径より大きく環状溝の孔径より小さい拡大孔が形成されており、前記アンカー体の頭体側の端部には中空部孔(中空部の内部部分)が形成されており、頭体の前記拡大孔にアンカー体の頭体側の端部を挿入して頭体とアンカー体を一体化することにより、頭体とアンカー体により中空部と環状溝が形成されていることを特徴とするプレキャスト部材の継手である。
本発明は、図1、図2に例示するように、埋設タイプで環状溝・環状スプリング方式の継手構造の雌継手を2つの部材に分割し、これらを組み合わせ接合して雌継手を構成するものである。また、環状溝を有する筒状の頭体と、棒状のアンカー体とに分割し、頭体には環状溝のアンカー体側に拡大孔を設け、この拡大孔により切削加工の環状溝を浅くすると共に、この拡大孔をアンカー体の取付孔として利用し、頭体とアンカー体の一対化により所定深さの環状溝を形成するものである。
頭体の製作に際しては、中空部孔および拡大孔を切削加工した後、拡大孔の底部に環状溝を切削加工するが、拡大孔により環状溝の深さが浅くなっているため、環状溝の切削加工に刃先の短い刃物(中ぐり溝削りバイト)を使用することができ(図2参照)、刃物破損の危険性が大幅に低下し、溝幅の小さい小型の雌継手の量産化が可能となる。
頭体の拡大孔にアンカー体の端部を嵌合し、頭体とアンカー体とを頭体端面とアンカー体外周面との間の隅肉溶接で接合する(図1(a)参照)。あるいは、拡大孔に雌ねじを切り、アンカー体の端部に雄ねじを切り、ねじで接合する(図1(b)参照)。その他、接着剤による接合でもよい。一体化した頭体の浅い底部溝とアンカー体の先端面により深い環状溝が形成され、頭体の中空部孔とアンカー体の中空部孔により雄継手の突出部が挿入される中空部が形成される。なお、頭体とアンカー体には、鋳造や鍛造による金属製の他、強化プラスチックやセラミックス等が用いられる。
本発明の請求項2に係るプレキャスト部材の継手は、請求項1に記載のプレキャスト部材の継手において、アンカー体の頭体側の端部の外周面には、拡大孔の長さに一致する長さの縮径軸部が形成され、前記拡大孔に前記縮径軸部が挿入され、軸径軸部の頭体側の端面で環状溝の片側の側壁面が構成されていることを特徴とするプレキャスト部材の継手である。
アンカー体の端部に設けた縮径軸部の段部が頭体の端面に係止されることにより、縮径軸部の先端面により環状溝の片側の側壁面を簡単に形成することができる。ここで、頭体の係止端面に、頭体の製作誤差の吸収代としての座ぐりを設けることにより、環状溝を精度良く形成することができる。
本発明の請求項3に係るプレキャスト部材の継手は、請求項1または請求項2のいずれかに記載のプレキャスト部材の継手において、雌継手のアンカー体は異形棒鋼であることを特徴とするプレキャスト部材の継手である。異形棒鋼の端部に拡大孔への取付部を加工するだけでアンカー体が得られ、安価で小型の雌継手が得られる。
本発明の請求項4に係るプレキャスト部材の継手は、請求項1から請求項3までのいずれか一つに記載のプレキャスト部材の継手において、雄継手は、異形棒鋼からなるアンカー部の先端に棒状の突出部が設けられていることを特徴とするプレキャスト部材の継手である。安価で小型の雄継手が得られる。
本発明の請求項5に係るプレキャスト部材は、請求項1から請求項3までのいずれか一つに記載の雌継手が継手面に複数設置されていることを特徴とするプレキャスト部材である。
比較的小型のトンネル覆工用セグメント、覆工版、舗装版、あるいは貯槽用壁体等のプレキャスト部材に、埋設タイプで環状溝・環状スプリング方式の雌継手を適用することが可能となる。比較的小型のプレキャスト部材の継手において、接合作業の効率化、作業性の向上、プレキャスト部材表面の無欠損化および経済化が図られる。
(1) 埋設タイプで環状溝・環状スプリング方式の継手構造の雌継手を頭体とアンカー体の2つの部材に分割し、頭体には環状溝のアンカー体側に拡大孔を設け、この拡大孔により環状溝を浅くするようにしているため、環状溝の切削加工に刃先の短い刃物を使用することができ、刃物破損の危険性が大幅に低下し、溝幅の小さい小型の雌継手の量産化が可能となる。
(2) 頭体の拡大孔をアンカー体の取付孔として利用することができ、小型の雌継手を低コストで製作することができる。
(3) 比較的小型のプレキャスト部材に、埋設タイプで環状溝・環状スプリング方式の雌継手を使用することができ、接合作業の効率化、作業性の向上、プレキャスト部材表面の無欠損化および経済化を図ることができる。
以下、本発明を図示する実施形態に基づいて説明する。図1は本発明の雌継手の例を示す部分断面図である。図2は本発明の雌継手の各部品の一例を示す断面図等である。図3は本発明の雌継手と雄継手の嵌合動作の例を示す斜視図である。図4は本発明の雌継手と雄継手によるプレキャスト部材の接合動作を順に示す断面図である。
図1、図3に示すように、プレキャスト部材の継手は、雄継手11と雌継手21からなる。図3に示すように、雄継手11はアンカー部12の先端に突出部13が形成され、図1に示すように、雌継手21は、基本的に、アンカー部22と頭部23からなり、頭部23には環状溝24と中空部28が形成される。図4に示すように、雄継手11は突出部13がプレキャスト部材の継手面から突出するようにプレキャスト部材に埋設され、雌継手21は頭部23の前面がプレキャスト部材の継手面と面一となるようにプレキャスト部材に埋設される。
(1) 本発明の構造
本発明では、図1、図2に示すように、雌継手21を円板状の頭体31と棒状のアンカー体32に分割し、それぞれを別々に製作した後、組み合わせて雌継手21とする。頭体31とアンカー体32の接合端部とにより頭部23が構成される。また、後に詳述するように、頭体31には拡大孔33を設け、この拡大孔33により切削加工の環状溝24を浅くすると共に、この拡大孔33をアンカー体32の取付孔として利用し、頭体31の浅い底部溝24aとアンカー体32の先端面24bとにより、溝幅が小さく溝深さの深い環状溝24を形成する。なお、頭体31およびアンカー体32は、鋳造、鍛造による金属製の他、強化プラスチックやセラミックスなどを用いることもできる。
(2) 雌継手の頭体とアンカー体
図1、図2に示すように、頭体31には、軸方向のほぼ中央に環状溝24を形成し、継手面側に中空部28の継手面側の入口部分を構成する中空部孔28aを形成し、反継手面側(アンカー体側)に孔径が中空部孔28aの孔径より大きく環状溝24の孔径より小さい拡大孔33を形成する。
この頭体31の製作に際しては、例えば、図2(a)に示すように、所定厚の円板を片側から中ぐり加工して中空部孔28aを形成し、反対側から中空部孔28aまで中ぐり加工して拡大孔33を形成し、次いで拡大孔33の底部を中ぐり溝削り加工して環状溝24の底部溝24aを形成する。拡大孔33により底部溝24aは浅くなっているため、刃先の短い中ぐり溝削りバイトHを使用することができ、刃物の破損の危険性が大幅に低下し、環状溝24の幅が小さい小型の雌継手の量産化が可能となる。図示例では、最終的に溝幅4〜5mm程度、溝深さ8〜9mm程度の、断面が半長円形状の環状溝24が得られる。
アンカー体32は、図示例では異形棒鋼を用いており、図2(a)に示すように、その継手面側(頭体側)の端部に、中空部28の反継手面側の内部部分を構成する有底の中空部孔28bを形成する。図1に示すように、頭体31とアンカー体32を組み合わせた時に、環状溝24を挟んで位置する頭体の中空部孔28aとアンカー体の中空部孔28bとにより中空部28が形成されるように構成する。なお、中空部孔28bの底部には型枠固定用ねじ孔34が形成されている。
さらに、図2(a)に示すように、アンカー体32の継手面側の端部における外周面には、拡大孔33の孔径よりも若干小さく、アンカー体32の外径よりも小さい外径の縮径軸部35を形成し、この縮径軸部35を拡大孔33に嵌め込み、またはねじ込み、あるいは接着することによりアンカー体32を頭体31に組み付ける。縮径軸部35の長さは、拡大孔33の長さに一致させ、図1に示すように、段部35aが頭体31の後面に係止めされた時に、アンカー体32の先端面が環状溝24の片側の側壁面24bを構成するようにする。
また、図2(b)に示すように、頭体31の後面には座ぐり36を形成し、この座ぐり36により頭体31の製作誤差を吸収し、寸法A、B、Cの全ての寸法が精度良く加工できるようにしている。
図1(a)では、頭体31の後面とアンカー体32の外周面とを隅肉溶接40で接合して、頭体31とアンカー体32を一体化する。これにより、雌継手21の頭部23に、雄継手11の突出部13が嵌合挿入される中空部28と、環状弾性部材としての環状スプリング25が装着される環状溝24が形成される。
図1(b)に示すように、縮径軸部35に雄ねじを切り、拡大孔33には雌ねじを切り、ねじ接合で一体化することもできる。また、その他、接着剤による接合などでもよい。
(3) 雄継手
雄継手11は、図3に示すように、アンカー部12には例えば異形棒鋼が用いられ、棒状の突出部13には縮径部14が形成されている。また、突出部13の先端は芯合わせ等がスムーズに行われるようにテーパー形状に加工されている。縮径部14と環状溝24は中空部28内に突出部13が進入嵌合した状態で一致するようにされている。
なお、雄継手のアンカー部12および雌継手のアンカー体32には、異形棒鋼を用い、そのふし部によりコンクリートとの付着力を増大させることで、引き抜き抵抗力を確保しているが、これに限らず、丸棒部材の後端部に膨大部を設けるなどして引き抜き抵抗力を確保することもできる。
(4) 環状スプリング
環状スプリング25は、図2(c) に示すように、例えばコイルスプリングをリング状として端部同士を接続し、必要に応じてコイル断面内に芯材26を内蔵して構成される。図示例では、環状スプリング25は、ばね用ステンレス鋼線のコイルスプリングを用いて横断面形状が長円形に形成され、内部に横断面形状が長円形で平面形状が扇形の炭素鋼からなる芯材26が4個配置されている。
このような環状スプリング25は、径方向に弾性的に拡縮可能であり、収縮状態において、内径が雄継手の突出部13の外径より小さく縮径部14の外径にほぼ等しく、外径が中空部28の孔径より大きく雌継手の環状溝24の孔径より小さく形成されている。また、環状スプリング25の幅は、縮径部14および環状溝24の溝幅より少し小さく形成されている。
従って、雄継手の突出部13が環状スプリング25を押し広げながら進入していくとき、環状スプリング25は環状溝24内において外径を拡大し、さらに進入していくと、縮径部14に環状スプリング25が縮径により嵌まり込み、環状スプリング25が環状溝24と縮径部14に跨る形で、継手部に作用する引き抜き力に抵抗する。
芯材26は、継手部に引き抜き力が作用したときに、環状スプリング25が大きく変形して雌継手の環状溝24からずれたり外れたりするのを防止する部材である。この芯材26は、環状スプリング25の円周に沿って数分割することにより、環状スプリング25の拡径、縮径に伴う伸縮を拘束しないようにすることができる。
なお、環状スプリング25および芯材26の横断面形状は、図示例の長円形に限らず、円形、楕円形、矩形などでもよい。また、材質も種々のものを用いることができる。
ここで、雄継手が環状スプリング25を径方向に押し広げる際、環状スプリング25が環状溝24から外れる恐れがある。この場合には、図3に示すように、環状スプリング25を予め拡径した状態に保持しておく拡径保持具50を用いる。図示例の拡径保持具50は、円筒形のものを環状スプリング25に孔に貫通配置するタイプであり、雄継手の突出部13の先端により中空部28の底部に押し出され、環状スプリング25が拡径保持具50から解放され、雄継手の縮径部14に入り込む。
以上のような継手において、図4に示すように、接合すべき一対のトンネル覆工用セグメント部材等のプレキャスト部材1、1の接合部に雄継手11、雌継手21がそれぞれ埋設されており、雄継手側のプレキャスト部材1をジャッキ等で押圧することで、雄継手11の突出部13が雌継手21の中空部28内に進入していき、拡径保持具50を中空部28の底部に押し出し、環状スプリング25が突出部13の縮径部14に入り込む。一対のプレキャスと部材1、1の継手面が当接した状態で、環状スプリング25が環状溝24と縮径部14に跨り、継手部に作用する引き抜き力に抵抗する。
なお、本発明は以上のような図示例に限定されないことは言うまでもない。また、比較的小型のトンネル覆工用セグメント、覆工版、舗装版、あるいは貯槽用壁体等のプレキャスト部材に有効に適用される。
図1は本発明の雌継手の例を示す部分断面図であり、(a)は溶接接合の場合、(b)はねじ接合の場合である。 本発明の雌継手の各部品の一例であり、(a)は雌継手の分解断面図、(b)は雌継手の頭体の断面図、(c)は環状スプリングの断面図と平面図および芯材の平面図と端面図である。 本発明の雌継手と雄継手の嵌合動作の例を示す斜視図である。 本発明の雌継手と雄継手によるプレキャスト部材の接合動作を順に示す断面図である。 従来の継手の一例であり、(a)は斜視図、(b)は雌継手と溝加工用の刃物を示す断面図である。
符号の説明
1…プレキャスト部材
11…雄継手
12…アンカー部
13…突出部
14…縮径部
21…雌継手
22…アンカー部
23…頭部
24…環状溝
24a…底部溝
24b…側壁面
25…環状スプリング
26…芯材
27…拡径保持具
28…中空部
28a…中空部孔(入口部分)
28b…中空部孔(内部部分)
31…頭体
32…アンカー体
33…拡大孔
34…型枠固定用ねじ孔
35…縮径軸部
35a…段部
36…座ぐり
40…隅肉溶接
50…拡径保持具

Claims (5)

  1. 接合しようとする一方のプレキャスト部材の継手位置に設けた雄継手を、他方のプレキャスト部材に設けた雌継手に嵌合して接合するプレキャスト部材の継手であって、前記雄継手は前記一方のプレキャスト部材の継手面から突出する棒状の突出部を有し、前記突出部の外周面には縮径部が形成されており、前記雌継手は前記他方のプレキャスト部材の継手面に開口し、前記雄継手の前記突出部が内側の中空部に嵌合される筒状の頭部を有し、前記頭部の内面には前記雄継手の突出部が嵌合された状態における前記縮径部と対応する位置に環状溝が形成されており、前記環状溝には収縮状態での内径が前記雄継手の突出部の外径より小さく、径方向に弾性的に拡縮可能な環状弾性部材が装着されているプレキャスト部材の継手において、
    前記雌継手は、前記環状溝が設けられる筒状の頭体と、前記頭体に接続される棒状のアンカー体とに分割され、前記頭体には、環状溝を挟んで継手面側に中空部孔が形成され、反対側に孔径が前記中空部孔の孔径より大きく環状溝の孔径より小さい拡大孔が形成されており、前記アンカー体の頭体側の端部には中空部孔が形成されており、頭体の前記拡大孔にアンカー体の頭体側の端部を挿入して頭体とアンカー体を一体化することにより、頭体とアンカー体により中空部と環状溝が形成されていることを特徴とするプレキャスト部材の継手。
  2. 請求項1に記載のプレキャスト部材の継手において、アンカー体の頭体側の端部の外周面には、拡大孔の長さに一致する長さの縮径軸部が形成され、前記拡大孔に前記縮径軸部が挿入され、軸径軸部の頭体側の端面で環状溝の片側の側壁面が構成されていることを特徴とするプレキャスト部材の継手。
  3. 請求項1または請求項2のいずれかに記載のプレキャスト部材の継手において、雌継手のアンカー体は異形棒鋼であることを特徴とするプレキャスト部材の継手。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一つに記載のプレキャスト部材の継手において、雄継手は、異形棒鋼からなるアンカー部の先端に棒状の突出部が設けられていることを特徴とするプレキャスト部材の継手。
  5. 請求項1から請求項3までのいずれか一つに記載の雌継手が継手面に複数設置されていることを特徴とするプレキャスト部材。
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