JP2009132505A - 用紙搬送装置及びそれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】用紙の搬送速度を2段階に切り替え可能にすると共に、配置スペースが嵩張らず、配置自由度が高くなるようにする。
【解決手段】第1・第2の中間ローラ36a・36bを2段階に速度切換可能に駆動する駆動機構42が、モータ51と、第1・第2の中間ローラに対するモータからの動力の伝達をそれぞれ断続する第1・第2の中間ローラクラッチ52・53と、この第1・第2の中間ローラクラッチの従動側のシャフト61・62間で動力を等速で伝達する連動機構54と、第1・第2の中間ローラクラッチの駆動側のロータ63・64間で動力を増速して伝達する増速機構55とを有し、第1・第2の中間ローラクラッチの断続動作を互いに逆に行うことで、増速機構を介しない等速駆動と、増速機構を介した増速駆動とに切替可能とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、電子写真プロセスなどによる画像形成の媒体となる用紙を画像形成部に搬送する用紙搬送装置及びそれを備えた画像形成装置に関するものである。
電子写真プロセスなどにより記録紙に画像を形成する画像形成装置(プリンタ、ファクシミリ装置、複写機、及び複合機など)では、近年、ますます処理の高速化による生産性の向上が求まられており、これを実現するためにプロセス速度を高める方法があるが、この場合、高出力のモータが必要であり、また軸受けなどの耐久部品や現像剤の寿命等の面で望ましくない。そこで、連続印字時の用紙間隔を狭くして空き時間を短縮することにより、単位時間あたりの印刷枚数を増やして生産性を向上させることが行われている。
しかし、単純に給紙カセットから送り出される用紙の給紙間隔を短縮しただけでは、紙ジャム(紙詰まり)が発生することが懸念される。すなわち、給紙カセット内の用紙を1枚ずつ給紙するために、分離ローラ対などを設けて、重なり合った用紙をゴムローラの摩擦力により1枚ずつ分離する処理が行われているが、このときゴムローラの摩擦力によって停止された用紙の停止位置にばらつきがあるため、給紙間隔が一定せず、短い間隔で用紙を送り出すように給紙を制御すると、前の用紙と重なった状態で給紙される重送が発生し、また搬送ローラでのスリップなどの種々の要因による搬送速度の相違により用紙の衝突が発生して、紙ジャムの原因となる。
このような問題に対して、従来、給紙カセットから送り出された用紙を画像形成部の転写位置に導く搬送路上に用紙センサを設け、この用紙センサが搬送途中の用紙を検知したタイミングに基づいて、用紙の搬送を制御することにより、紙ジャムを防止しつつ用紙間隔を短縮するようにした技術が知られている(特許文献1参照)。
特開2001−206583号公報 特開2000−16634号公報
しかるに、前記特許文献1に開示された技術では、用紙センサの検知結果に基づいて用紙の搬送速度を無段階に制御するため、ステッピングモータのように速度を無段階に変更可能な駆動機構が必要となり、これには高価なモータとこれを駆動する専用の駆動回路が必要となり、低コスト化を図ることが難しいという問題がある。
また、前記特許文献2に開示された技術では、搬送ローラに対するモータからの動力の伝達を断続するクラッチを用いて用紙の搬送速度を2段階に切替可能としており、搬送速度を無段階に制御する構成と比較して低コスト化が容易であるが、ここでは歯数の異なる2つのギアにそれぞれ対応して2つのクラッチが設けられ、1つのローラの回転軸の端部近傍に2つのクラッチが配置されるため、ローラの回転軸の端部近傍に相応の配置スペースを確保する必要が生じる難点がある。
本発明は、このような従来技術の問題点を解消するべく案出されたものであり、その主な目的は、用紙の搬送速度を2段階に切り替え可能にすると共に、配置スペースが嵩張らず、配置自由度が高くなるように構成された用紙搬送装置及びそれを備えた画像形成装置を提供することにある。
本発明の用紙搬送装置及びそれを備えた画像形成装置は、用紙搬送路上に離間して配置された用紙搬送用の第1・第2のローラと、用紙搬送路上での用紙の通過を検知する用紙検知手段と、前記第1・第2のローラを2段階に速度切換可能に駆動する駆動手段と、前記用紙検知手段の検知結果に基づいて前記駆動手段を制御する制御手段とを有し、前記駆動手段が、モータと、前記制御手段からの指示に応じて前記第1・第2のローラに対する前記モータからの動力の伝達をそれぞれ断続する第1・第2のクラッチと、この第1・第2のクラッチの従動側部材間で動力を等速で伝達する連動機構と、前記第1・第2のクラッチの駆動側部材間で動力を変速して伝達する変速機構とを有し、前記第1・第2のクラッチの断続動作を互いに逆に行うことで、前記変速機構を介しない等速駆動と、前記変速機構を介した変速駆動とに切替可能とした構成とする。
本発明によれば、第1・第2のローラに対応して第1・第2のクラッチがそれぞれ配置されるため、ローラの回転軸の端部に大きな配置スペースを確保する必要がなく、配置自由度が向上する。
上記課題を解決するためになされた第1の発明は、用紙搬送路上に離間して配置された用紙搬送用の第1・第2のローラと、用紙搬送路上での用紙の通過を検知する用紙検知手段と、前記第1・第2のローラを2段階に速度切換可能に駆動する駆動手段と、前記用紙検知手段の検知結果に基づいて前記駆動手段を制御する制御手段とを有し、前記駆動手段が、モータと、前記制御手段からの指示に応じて前記第1・第2のローラに対する前記モータからの動力の伝達をそれぞれ断続する第1・第2のクラッチと、この第1・第2のクラッチの従動側部材間で動力を等速で伝達する連動機構と、前記第1・第2のクラッチの駆動側部材間で動力を変速して伝達する変速機構とを有し、前記第1・第2のクラッチの断続動作を互いに逆に行うことで、前記変速機構を介しない等速駆動と、前記変速機構を介した変速駆動とに切替可能とした構成とする。
これによると、離間して配置された第1・第2のローラに対応して第1・第2のクラッチがそれぞれ配置されるため、ローラの回転軸の端部近傍に大きな配置スペースを確保する必要がなく、配置自由度が向上する。
この場合、変速機構を、動力を増速して伝達する増速機構とすると、変速手段を介しない等速駆動を第1の速度とし、変速手段を介した変速駆動を第1の速度より高速な第2の速度とすれば良い。また、変速機構を、動力を減速して伝達する減速機構とすると、変速手段を介した変速駆動を第1の速度とし、変速手段を介しない等速駆動を第2の速度とすれば良い。
前記課題を解決するためになされた第2の発明は、前記第1・第2のクラッチが、中心部に挿通されたシャフトの周囲で相対回転可能なロータを有し、このロータと前記シャフトとの間の動力伝達を断続するものであり、前記第1・第2のローラの各々に同軸的に設けられた構成とする。
これによると、より一層の省スペース化を図ることができる。
前記課題を解決するためになされた第3の発明は、前記変速機構が、ギアを多段に設けたギア列からなる構成とする。
これによると、大きな変速比を得ることができる。
上記課題を解決するためになされた第4の発明は、前記第1・第2のクラッチが、中心部に挿通されたシャフトの周囲で相対回転可能なロータを有し、このロータと前記シャフトとの間の動力伝達を断続するものであり、前記変速機構において、前記モータからの動力が入力される前記第1のクラッチのロータに形成されたギア部に初段のギアが歯合し、前記第2のクラッチのロータに形成されたギア部に最終段のギアが歯合する構成とする。
これによると、2つのクラッチの間の空間に増速機構を収めることができるため、省スペース化を図ることができる。
前記課題を解決するためになされた第5の発明は、前記第1・第2のクラッチが、中心部に挿通されたシャフトの周囲で相対回転可能なロータを有し、このロータと前記シャフトとの間の動力伝達を断続するものであり、前記連動機構は、1対のプーリと、この1対のプーリに巻き掛けられたベルトとを有し、前記1対のプーリがそれぞれ、前記第1・第2のクラッチの中心部に挿通されたシャフトに同軸的に設けられた構成とする。
これによると、連動機構が嵩張らないため、省スペース化を図ることができる。
この場合、1対のプーリはそれぞれ、第1・第2のクラッチを挟んで第1・第2のローラと相反する側に配置すると良い。
上記課題を解決するためになされた第6の発明は、前記第1・第2のローラは、用紙を紙収容部から順次送り出す給紙手段と、用紙を像担時体上の画像と同期を取って送り出すレジスト手段との間の用紙搬送路上で用紙を搬送する中間ローラであり、2つの紙収容部に対応してそれぞれ配置され、前記制御手段は、先行用紙と後続用紙との間の紙間を調整するために、前記駆動手段を制御して、第1の速度とこれより高速な第2の速度との間で前記中間ローラの搬送速度を切り替える構成とする。
これによると、2つの紙収容部に対応した2つの中間ローラの搬送速度の切替や停止・再開の各動作が互いに連動し、異なる紙収容部から送り出された用紙の搬送が互いに同期して行われることから、給紙元となる紙収容部の位置によって紙間が不均一になることを避けることができる。
前記課題を解決するためになされた第7の発明は、前記用紙検知手段として、前記中間ローラの近傍において用紙の通過を検知する中間検知手段が設けられ、前記制御手段は、前記中間ローラにより第1の速度で搬送中の先行用紙の後端を前記中間検知手段が検知してから所定の最小紙間相当時間が経過するまでに、後続用紙の先端を前記中間検知手段が検知しない場合には、第2の速度に切り替えて後続用紙の高速搬送を開始する構成とする。
これによると、先行用紙を第1の速度により標準搬送する一方で、後続用紙が第2の速度で高速搬送されるため、先行用紙と後続用紙との間に速度差が生じ、先行用紙と後続用紙との紙間を短縮することができる。そして後続用紙の位置に関係なく、先行用紙の後端の位置を基準として高速搬送を開始するため、後続用紙を高速搬送する距離を大きくとることができ、先行用紙と後続用紙との紙間を狭くして、単位時間あたりの印刷枚数を増やすことができる。そして最小紙間相当時間をおいて高速搬送を開始するため、先行用紙と後続用紙との間に最低限必要な紙間が確保されるため、先行用紙と後続用紙との衝突を避けることができる。
前記課題を解決するためになされた第8の発明は、前記制御手段は、第1の速度で搬送中の先行用紙の後端を前記中間検知手段が検知したところで実紙間相当時間の計測を開始し、後続用紙の先端を前記中間検知手段が検知したところで求められる実紙間相当時間に応じて高速搬送残り時間を求めて、この高速搬送残り時間が経過したところで、第1の速度に戻して後続用紙を搬送する構成とする。
これによると、実際の紙間に基づいて求めたタイミングで高速搬送を終了するため、先行用紙と後続用紙との衝突を確実に避けつつ、後続用紙を高速搬送する距離を大きくとることができる。
前記課題を解決するためになされた第9の発明は、複数の紙収容部ごとの個別搬送路を共通搬送路に順次合流させて、用紙を画像転写手段に導くように構成され、複数の中間ローラが、前記個別搬送路と共通搬送路との合流点ごとにその下流側に設けられ、前記制御手段は、最下流の前記個別搬送路と共通搬送路との合流点の下流側に設けられた前記用紙検知手段の検知結果に基づいて、2つの前記中間ローラを制御する構成とする。
これによると、単一の用紙検知手段の検知結果に基づく制御となり、また2つの中間ローラは駆動手段により連動して動作することから、制御手順を簡素化することができる。
前記課題を解決するためになされた第10の発明は、少なくとも3つ以上の紙収容部を有し、下流側の前記紙収容部に対応する前記中間ローラが前記駆動手段により駆動され、上流側の前記紙収容部に対応する前記中間ローラを駆動する上流側の駆動手段が、下流側の前記駆動手段と比較して、速度切換後の速度で前記中間ローラの駆動を開始するまでに要する時間が短い特性を有する構成とする。
これによると、下流側に比較して上流側の中間ローラが高速搬送に早く切り替わることで、上流側の紙収容部から送り出された用紙における高速搬送の継続時間が長くなるため、上流側から長距離搬送されることにより顕著になる搬送ロスによる距離損失分が補填され、上流側の紙収容部から送り出された用紙の搬送が遅れて紙間が拡大することを避けることができる。
この場合、画像形成装置本体に給紙用の増設ユニットを併設した構成では、下流側の駆動手段が、画像形成装置本体内に画像形成手段と共に設けられた紙収容部の用紙の搬送に係るものとなり、上流側の駆動手段が、増設ユニットに設けられた紙収容部の用紙の搬送に係るものとなる。
前記課題を解決するためになされた第11の発明は、前記上流側の駆動手段が、モータと、制御手段からの指示に応じて前記中間ローラに対する前記モータからの動力の伝達を断続する第3のクラッチと、この第3のクラッチと前記中間ローラとの間に設けられた一方向クラッチと、制御手段からの指示に応じて前記一方向クラッチの駆動側部材から前記中間ローラへの動力の伝達を断続する第4のクラッチと、前記一方向クラッチの従動側部材から前記中間ローラに動力を変速して伝達する変速機構とを有し、前記第3のクラッチを接続状態にした上で前記第4のクラッチの断続動作を行うことで、前記変速機構を介しない等速駆動と、前記変速機構を介した変速駆動とに切替可能とした構成とする。
これによると、第4のクラッチのオン・オフで速度の切り替えが行われるため、速度切替に要する時間が短くて済む。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明が適用される画像形成装置を示す概略構成図である。この画像形成装置は、帯電、露光、現像、転写及び定着の各プロセスを経て用紙に画像を形成する画像形成部1を備え、この画像形成部1には、給紙カセット(紙収容部)4a〜4dに収容された用紙Sが用紙搬送部(用紙搬送装置)2を介して逐次送り込まれ、画像形成部1にて所要の画像が形成された用紙Sが排紙部5に排出される。
画像形成部1は、イエロー、マゼンタ、シアン、及び黒の各色ごとのトナー像を形成する複数のプロセスユニット11〜14と、この各プロセスユニット11〜14内の各感光体ドラム(像担持体)11a〜14aの作像面に対して露光用の光束を走査するレーザ・スキャニング・ユニット(以下LSUという)16と、各プロセスユニット11〜14内の各感光体ドラム11a〜14a上に作像された各色ごとのトナー像が順次転写されて合成される中間転写ベルト(像担持体)17とを有し、各色ごとの感光体ドラム11a〜14aが中間転写ベルト17に沿って並んで配置されたタンデム型の構造となっている。
各プロセスユニット11〜14内では、各帯電器11b〜14bにより均一に帯電させた各感光体ドラム11a〜14aの作像面に対してLSU16から露光用の光束が走査されることで静電潜像が形成され、この各感光体ドラム11a〜14aの静電潜像が、各現像器11c〜14cから供給される各色のトナーで現像されて各色ごとの単色トナー像が各感光体ドラム11a〜14aの作像面に形成される。
中間転写ベルト17は、駆動ローラ21、従動ローラ22に巻き掛けられて支持され、この中間転写ベルト17の内側には、中間転写ベルト17を加圧して各感光体ドラム11a〜14a上のトナー像を中間転写ベルト17に転写する各色ごとの1次転写ローラ24〜27が設けられている。また中間転写ベルト17の端部側方には、中間転写ベルト17上のトナー像を用紙Sに転写する2次転写ローラ28が配設されている。
この2次転写ローラ28によりトナー像が転写された用紙Sは、定着器19に搬送されて熱及び圧力によりトナー像を用紙Sに定着させる処理が行われる。
図2は、図1に示した画像形成装置における用紙搬送部の構成を示す模式図である。用紙搬送部2では、第1〜第4の給紙カセット4a〜4d内の用紙を取り出す第1〜第4のピックアップローラ31a〜31dと、これにより取り出された用紙を送り出す第1〜第4の給紙ローラ(給紙手段)32a〜32dと、この下流側近傍で用紙の通過を検知する給紙センサ(給紙検知手段)33a〜33dとが設けられている。
第1〜第4の給紙カセット4a〜4dごとに設けられた個別搬送路34a〜34dは、共通搬送路35に順次合流しており、給紙カセット4a〜4d内の用紙が、対応する個別搬送路34a〜34dと共通搬送路35とを経て画像形成部1の2次転写ローラ(画像転写手段)28に導かれる。
個別搬送路34a〜34dの各々と共通搬送路35との合流点の下流側には、個別搬送路34a〜34dから送り込まれた用紙を共通搬送路35上で搬送する第1〜第4の中間ローラ(中間搬送手段)36a〜36dが設けられている。また、中間ローラ36a〜36dの下流側近傍には用紙の通過を検知する中間ローラセンサ(中間検知手段)37a〜37cが設けられている。
用紙搬送部2の最下流には、用紙を中間転写ベルト17(像担持体)上の画像と同期を取って送り出すレジストローラ(レジスト手段)38と、レジストローラ38の上流側近傍で用紙の位置を検出するレジストセンサ(レジスト検知手段)39とが設けられており、用紙の先端をレジストセンサ39が検知したタイミングに基づいてレジストローラ38の動作が制御コントローラ(制御手段)41により制御される。
第1・第2の給紙カセット4a・4bは、本体7に設けられ、第3・第4の給紙カセット4c・4dは、オプション給紙スタンド(増設ユニット)8に設けられている。また本体7に設けられた、レジストローラ38、第1・第2の中間ローラ36a・36bは、第1の駆動機構(駆動手段)42により駆動され、オプション給紙スタンドに設けられた、第3・第4の中間ローラ36c・36dは、第2の駆動機構(上流側の駆動手段)43により駆動される。
本体7側の第1の駆動機構42及びオプション給紙スタンド8側の第2の駆動機構43は、以下に示すように、第1の速度による標準搬送とこれより高速な第2の速度による高速搬送とに切換可能となっている。
図3は、図2に示した本体7側の第1の駆動機構42を示す斜視図である。図4・図5は、図3に示した第1の駆動機構42の動作状況を説明する模式的な斜視図である。図6は、図3に示した第1の駆動機構42の制御要領を説明する図である。
本体7に設けられた第1の駆動機構42は、モータ51と、第1・第2の中間ローラ36a・36bに対するモータ51からの動力の伝達をそれぞれ断続する第1・第2の中間ローラクラッチ(第1・第2のクラッチ)52・53と、この第1・第2の中間ローラクラッチ52・53の従動側のシャフト(従動側部材)61・62間で動力を等速で伝達する連動機構54と、第1・第2の中間ローラクラッチ52・53の駆動側のロータ(駆動側部材)63・64間で動力を増速して伝達する増速機構(変速機構)55とを有している。
第1・第2の中間ローラクラッチ52・53は、電磁クラッチであり、励磁コイルへの電圧の印加によりシャフト61・62とロータ63・64とを相対回転不能とすることでシャフト61・62とロータ63・64との間の動力伝達が可能になる構成のものであり、制御コントローラ41からのオンオフの指示に応じて動力伝達を断続する動作を行う。
第1・第2の中間ローラクラッチ52・53は、第1・第2の中間ローラ36a・36bと同軸的に設けられている。すなわち、第1・第2の中間ローラ36a・36bの回転軸となるシャフト61・62が、中間ローラクラッチ52・53の中心部を貫通するように設けられている。
第1の中間ローラクラッチ52のロータ63には、モータ51の動力が減速機構56を介して伝達され、この減速機構56は、モータ51の出力軸に連結された第1ギア71と、この第1ギア71に歯合する第2ギア72と、この第2ギア72に同軸的に連結された第3ギア73と、この第3ギア73に歯合する第4ギア74とを有しており、この第4ギア74が第1の中間ローラクラッチ52のロータ63に設けられたギア部に歯合している。
連動機構54は、一対のプーリ67・68と、この一対のプーリ67・68に巻き掛けられたベルト69とを有しており、プーリ67・68は、第1・第2の中間ローラ36a・36bの回転軸になると共に第1・第2の中間ローラクラッチ52・53の中心部を貫通するシャフト61・62における中間ローラ36a・36bと相反する側の端部に同軸的に連結されている。
増速機構55は、第1の中間ローラクラッチ52のロータ63に設けられたギア部に歯合する第5ギア75と、この第5ギア75に歯合する第6ギア76と、この第6ギア76に同軸的に連結された第7ギア77と、この第7ギア77に歯合する第8ギア78と、この第8ギア78に同軸的に連結された第9ギア79とを有しており、この第9ギア79が第2の中間ローラクラッチ53のロータ64に設けられたギア部に歯合している。
この第1の駆動機構42では、図4に示すように、第1の中間ローラクラッチ52をオン、第2の中間ローラクラッチ53をオフとした場合、モータ51の回転力が減速機構56を介して第1の中間ローラクラッチ52のロータ63に伝達され、さらにシャフト61に伝達されて、第1の中間ローラ36aが第1の速度で回転する。またシャフト61の回転が連動機構54を介してシャフト62に伝達され、第2の中間ローラ36bが第1の速度で回転する。
このとき、第1の中間ローラクラッチ52のロータ63側から増速機構55を介して第2の中間ローラクラッチ53のロータ64にモータ51の回転力が伝達されるが、第2の中間ローラクラッチ53がオフとなっているため、第2の中間ローラクラッチ53のロータ64はシャフト62に対して空転状態となる。
また、図5に示すように、第1の中間ローラクラッチ52をオフ、第2の中間ローラクラッチ53をオンとした場合、モータ51の回転力が減速機構56を介して第1の中間ローラクラッチ52のロータ63に伝達され、さらに増速機構55に伝達され、この増速機構55により増速された回転力が第2の中間ローラクラッチ53に伝達され、第2の中間ローラ36bが第2の速度で回転する。また第2の中間ローラクラッチ53のシャフト62の回転が連動機構54を介してシャフト61に伝達され、第1の中間ローラ36aが第2の速度で回転する。
このとき、モータ51の回転が第1の中間ローラクラッチ52のロータ63に伝達される一方で、増速された回転力がシャフト61に伝達されるが、第1の中間ローラクラッチ52がオフとなっているため、第1の中間ローラクラッチ52のロータ63はシャフト61に対して空転状態となる。
このように本体7側の第1の駆動機構42では、第1・第2の中間ローラクラッチ52・53のいずれか一方をオン、他方をオフとすることで速度の切り替えが行われるが、このとき第1・第2の中間ローラクラッチ52・53の双方を同時にオンとすると構成部品の破損を招くことから、速度切替時には一旦、第1・第2の中間ローラクラッチ52・53の双方をオフとした上で、いずれか一方をオンとする制御となる。
さらに、第1・第2の中間ローラクラッチ52・53に対する信号には、図6に示すように、4つのパターンがあるが、第1・第2の中間ローラクラッチ52・53の双方が同時にオンとなることを避けるため、パターン1では、第1・第2の中間ローラクラッチ52・53に対する信号が共にオンである場合に、第1の中間ローラクラッチ52の動作はオフ、第2の中間ローラクラッチ53の動作はオンとなるように設定されている。
なお、図2に示したように、レジストローラ38もモータ51により駆動され、制御コントローラ41からの指示に応じてレジストローラ38に対するモータ51からの動力の伝達を断続するレジストクラッチ59が設けられている。
図7は、図2に示したオプション給紙スタンド8側の第2の駆動機構43を示す斜視図である。図8・図9は、図7に示した第2の駆動機構43の動作状況を説明する模式的な斜視図である。
オプション給紙スタンド8に設けられた第2の駆動機構43は、モータ81と、第3・第4の中間ローラ36c・36dに対するモータ81からの動力の伝達を断続する第3の中間ローラクラッチ82と、この第3の中間ローラクラッチ82と中間ローラ36c・36dとの間に設けられた一方向クラッチ83と、この一方向クラッチ83の駆動側のシャフト(駆動側部材)96から中間ローラ36c・36dへの動力の伝達を断続する第4の中間ローラクラッチ84と、一方向クラッチの従動側のロータ(従動側部材)99から中間ローラ36c・36dに動力を減速して伝達する減速機構(変速機構)85とを有している。
第3・第4の中間ローラクラッチ82・84は、電磁クラッチであり、励磁コイルへの電圧の印加によりシャフト95・96とロータ97・98とを相対回転不能とすることでシャフトとロータとの間の動力伝達が可能になる構成のものであり、制御コントローラ41からのオンオフの指示に応じて動力伝達を断続する動作を行う。一方向クラッチ83は、ロック方向にシャフト96が回転する場合に動力をロータ99に伝達する構成のものである。
第3の中間ローラクラッチ82には、モータ81からの動力が第1の伝動機構87を介して伝達され、この第1の伝動機構87は、モータ81の出力軸に連結された第1ギア101と、この第1ギア101に歯合する第2ギア102と、この第2ギア102に同軸的に連結された第3ギア103とを有しており、この第3ギア103が第3のクラッチ82のロータ97に設けられたギア部に歯合している。
一方向クラッチ83及び第4の中間ローラクラッチ84には、第3の中間ローラクラッチ82からの動力が第2の伝動機構88を介して伝達され、この第2の伝動機構88は、一対のプーリ111・112と、この一対のプーリ111・112に巻き掛けられたベルト113とを有しており、一方のプーリ111は、第3の中間ローラクラッチ82の中心部を貫通するシャフト95に連結され、他方のプーリ112は、一方向クラッチ83及び第4の中間ローラクラッチ84の中心部を貫通するシャフト96に連結されている。
連動機構86は、一対のプーリ115・116と、この一対のプーリ115・116に巻き掛けられたベルト117とを有しており、プーリ115・116はそれぞれ、第3・第4の中間ローラ36c・36dの回転軸91・92に同軸的に連結されたギア121・122と歯合するギア123・124が一端に連結されたシャフト93・94に連結されている。
減速機構85は、一方向クラッチ83のロータ99に同軸的に連結された小径な第4ギア104と、この第4ギア104に歯合する大径の第5ギア105とを有しており、この第5ギア105は、第4の中間ローラ36dに回転を伝達するシャフト94に連結されている。さらにこのシャフト94には、第4のクラッチ84のロータ98のギア部に歯合する第6ギア106が同軸的に連結されている。
この第2の駆動機構43では、図8に示すように、第3の中間ローラクラッチ82をオン、第4の中間ローラクラッチ84をオフとした場合、モータ81の回転力が伝動機構87・88を介してシャフト96に伝達され、このときシャフト96の回転力が一方向クラッチ83にロック方向に作用してロータ99に伝達され、さらに減速機構85を構成するギア104・105を介して減速された回転力がシャフト94に伝達され、第3・第4の中間ローラ36c・36dが第1の速度で回転する。
このとき、シャフト94の回転力が第6ギア106を介して第4の中間ローラクラッチ84のロータ98に入力されるが、この第4の中間ローラクラッチ84がオフとなっているため、第4の中間ローラクラッチ84のロータ98はシャフト96に対して空転状態となる。
また、図9に示すように、第3・第4の中間ローラクラッチ82・84を共にオンとした場合、モータ81の回転力が伝動機構87・88を介してシャフト96に伝達され、さらに第4の中間ローラクラッチ84のロータ98から第6ギア106を介してシャフト94に伝達され、第3・第4の中間ローラ36c・36dが第2の速度で回転する。
このとき、シャフト94の回転力が第5ギア105及び第4ギア104を介して一方向クラッチ83のロータ99に入力されるが、ロータ99の回転がシャフト96より高速であり、シャフト96に対してロータ99がフリー方向に相対回転するため、一方向クラッチ83は空転状態となる。
また、図2に示したように、本体7側では、第1・第2のピックアップローラ31a・31b、及び第1・第2の給紙ローラ32a・32bが第1の駆動機構42により駆動され、第1の駆動機構42からの動力の給紙ローラ32a・32b及びピックアップローラ31a・31bへの伝達を断続する給紙クラッチ131a・131bと、給紙カセット4a・4b内の用紙を送り出す給紙位置と待避位置との間でピックアップローラ31a・31bを昇降させる給紙ソレノイド132a・132bとが設けられている。
ここでは、給紙クラッチ131a・131bにそれぞれ第1・第2の中間ローラクラッチ52・53からの回転力が入力され、給紙クラッチ131a・131bをオンとすると、中間ローラ36a・36bの速度切り替え及び停止・再開の動作に連動して給紙ローラ32a・32b及びピックアップローラ31a・31bが動作し、さらに給紙ソレノイド132a・132bをオンとすると、ピックアップローラ31a・31bが降下して給紙動作を開始する。
一方、オプション給紙スタンド8側では、、第3・第4のピックアップローラ31c・31d、及び第3・第4の給紙ローラ32c・32dが第2の駆動機構43により駆動され、第2の駆動機構43からの動力の給紙ローラ32c・32d及びピックアップローラ31c・31dへの伝達を断続する給紙クラッチ131c・131dと、給紙カセット4c・4d内の用紙を送り出す給紙位置と待避位置との間でピックアップローラ31c・31dを昇降させる給紙ソレノイド132c・132dとが設けられている。
ここでは、給紙クラッチ131c・131dに第2の駆動機構43からの回転力が入力され、給紙ソレノイド132c・132dに給紙クラッチ131c・131dからの回転力が入力され、給紙クラッチ131c・131dをオンとすると、中間ローラ36c・36dの速度切り替え及び停止・再開の動作に連動して給紙ローラ32c・32dが動作し、さらに給紙ソレノイド132c・132dをオンとすると、ピックアップローラ31c・31dが降下して給紙動作を開始する。
制御コントローラ41には、レジストセンサ39、第1〜第3の中間ローラセンサ37a〜37c、第1〜第4の給紙センサ33a〜33dの出力信号が入力され、この信号に基づいて、モータ51・81、レジストクラッチ59、及び第1〜第4の中間ローラクラッチ52・53・82・84、給紙クラッチ131a〜131d、給紙ソレノイド132a〜132dが制御される。
また、制御コントローラ41には、後に詳述するように、高速搬送の開始タイミングを規定する最小紙間相当時間t1の減算計時を行う減算タイマ(第1の減算計時手段)T1と、実紙間相当時間t2の積算計時を行う積算タイマ(第2の積算計時手段)T2と、高速搬送の終了タイミングを規定する高速搬送残り時間t3の減算計時を行う減算タイマ(第3の減算計時手段)T3と、搬送停止の解除タイミングを規定する基準位置到達予想時間t4の減算計時を行う減算タイマ(第4の減算計時手段)T4と、中間検知位置到達予想時間t5の減算計時を行う減算タイマ(第5の減算計時手段)T5が設けられている。
図10は、図2に示した用紙搬送部の動作状況を示すタイミング図である。図11は、図10に示した用紙搬送部の動作状況を段階的に示す模式図である。
ここでは、中間ローラ36aにより第1の速度で搬送中の先行用紙S1の後端を中間ローラセンサ37aが検知してから所定の最小紙間相当時間t1が経過するまでに、後続用紙S2の先端を中間ローラセンサ37aが検知しない場合には、第2の速度に切り替えて後続用紙S2の高速搬送を開始し、また第1の速度で搬送中の先行用紙S1の後端を中間ローラセンサ37aが検知したところで実紙間相当時間(t4)の計測を開始し、後続用紙S2の先端を中間ローラセンサ37aが検知したところで求められる実紙間相当時間に応じて高速搬送残り時間t3を求めて、この高速搬送残り時間(t5)が経過したところで、第1の速度に戻して後続用紙S2を搬送するようにしている。
すなわち、図11(A)に示すように、先行用紙S1の後端が中間ローラセンサ37aを通過した時点で、最小紙間相当時間t1の減算計時を行う減算タイマT1の減算カウントを開始する。また先行用紙S1の後端と後続用紙S2の先端との紙間の計測を開始する、すなわち紙間計測用の積算タイマT2の積算カウントを開始する。
そして最小紙間相当時間t1の経過により減算タイマT1がタイムアップすると、図11(B)に示すように、中間ローラセンサ37aから所定の最小紙間(例えば10mm)Lmin分だけ下流側に設定された紙間基準位置に先行用紙S1の後端が到達し、この時点で、中間ローラセンサ37aが紙ありとならない、すなわち後続用紙S2の先端が中間ローラ36aセンサ37aより上流側に位置する場合には、先行用紙S1の後端と後続用紙S2の先端との間に最低紙間以上の紙間が確保されているものと判断することができ、中間ローラ36aを第2の速度に切り替えて高速搬送を開始する。
ここで、最小紙間相当時間t1は、先行用紙S1の後端の通過を中間ローラセンサ37aが検知する図11(A)の状態から、紙間基準位置に先行用紙S1の後端が到達する図11(B)の状態までに要する時間であり、実機の構成に基づいて予め設定しておく。
また、第2の速度V2は第1の速度V1の1.5倍乃至2.5倍とすると良く、これによりモータのゲイン切替など、特別な制御を追加することなく、紙間短縮制御が可能となる。また第1の速度V1に対する第2の速度V2の増速比が1.5より小さいと、増速の効果が少なく、切換ロスを考慮して十分な紙間短縮効果を得るには1.5以上とすると良い。また増速比が2.5より大きいと、用紙の搬送性が不安定になる。
ついで図11(C)に示すように、中間ローラセンサ37aが後続用紙S2の先端を検知すると、紙間計測を終了し、このときの積算タイマT2が示す実紙間相当時間t2に基づいて、高速搬送残り時間t3、すなわち目標紙間Ltまで紙間を縮めるために、図11(C)に示す後続用紙S2の先端を中間ローラセンサ37aが検知した時点から高速搬送を継続させる残り時間が算出される。
図11(C)の後続用紙先端検知時の実紙間L1は、実紙間相当時間t2に先行用紙S1の搬送速度である第1の速度V1を乗算して求められる。また高速搬送残り時間t3は、実紙間L1と目標紙間(例えば15mm)Ltとの差である紙間短縮量(L1−Lt)を、第1の速度V1と第2の速度V2との速度差(V2−V1)で除算することで求められる。これを式で表すと、
t3=(L1−Lt)/(V2−V1)
=(t2×V1−Lt)/(V2−V1)
となる。ここで、実紙間相当時間t2以外は定数で与えられるため、高速搬送残り時間t3の算出式はt2の一次関数となる。
このようにして実紙間相当時間t2から高速搬送残り時間t3が求められると、この高速搬送残り時間t3の減算計時を行う減算タイマT3の減算カウントを開始し、高速搬送残り時間t3の経過により減算タイマT3がタイムアップすると、図11(D)に示すように、後続用紙S2の高速搬送を終了し、後続用紙S2が第1の速度で搬送される。
このように先行用紙S1を第1の速度により標準搬送する一方で、後続用紙S2が第2の速度で高速搬送されるため、先行用紙S1と後続用紙S2との間に速度差が生じ、先行用紙S1と後続用紙S2との紙間を短縮することができる。そして後続用紙S2の位置に関係なく、先行用紙S1の後端の位置を基準として高速搬送を開始するため、後続用紙S2を高速搬送する距離を大きくとることができ、先行用紙S1と後続用紙S2との紙間を狭くして、生産性を高めることができる。そして最小紙間相当時間t1をおいて高速搬送を開始するため、先行用紙S1と後続用紙S2との間に最低限必要な紙間が確保されるため、先行用紙S1と後続用紙S2との衝突を避けることができる。
図12は、図10に示した高速搬送残り時間t3を求めるテーブルを示している。図13は、図12に示したテーブルに基づいた制御結果を示している。
高速搬送残り時間t3は、予め設定されたテーブルに基づいて実紙間相当時間t2から求める。このテーブルでは、高速搬送残り時間t3が、実紙間相当時間t2の長さに応じて段階的に設定されている。これにより、制御の負担を軽減することができ、さらに実機に基づいた適切な制御を実現することができ、例えば駆動機構での速度切り替えのためのタイムロスなどの誤差成分を適宜に付加するなど、実測に基づいて適宜に設定し、また変更を容易に行うことができる。
このテーブルでは、図10に示したように、後続用紙S2の先端がレジストセンサ39の検知位置に到達する前に、第2の速度による高速搬送を終了して第1の速度による標準搬送に戻るように、高速搬送残り時間t3が設定されている。これにより用紙の先端をレジストセンサ39が検知した後に用紙の搬送速度が変化することでレジスト処理が不正確になることを避けることができる。
図14は、図2に示した制御コントローラにおけるタイマの動作状況を示す図である。中間ローラ36aの制御の基準となる時間を計時するタイマ(計時手段)T1〜T4は、第1の速度と第2の速度との速度比に応じて単位時間あたりのカウント量を増減するようになっている。
例えば図10に示したように、実紙間相当時間t2では、途中で速度が変化するが、高速搬送時に、単位時間あたりのカウント量を標準搬送時よりも増やす、すなわちカウントの時間間隔(計数インターバル)を標準搬送時よりも短くすることにより、1カウント当たりの測定距離を高速搬送時と標準搬送時とで一致させることができ、これにより搬送距離を時間換算で処理して用紙の位置を推定する際に、途中で速度が変化することで用紙位置の推定が不正確になることを避けることができる。
また、直前の印字処理から時間が経過して、給紙ローラ32a〜32dからレジストローラ38に至る搬送路上に先行用紙がない場合には、給紙時から用紙がレジストローラ38に到達するまで、第2の速度で高速搬送を行う。一連の印字動作、例えば複数ページの印字が指定された1つの印字ジョブの最初の用紙の場合、通常、先行用紙がないため、給紙時から第2の速度で高速搬送してもなんら支障はなく、生産性を高めることができる。
図15は、図2に示した用紙搬送部の動作状況を示すタイミング図である。図16は、図15に示した用紙搬送部の動作状況を段階的に示す模式図である。
ここでは、先行用紙S1の後端の通過を中間ローラセンサ37aが検知してから最小紙間相当時間t1が経過する前に、後続用紙S2の先端を中間ローラセンサ37aが検知した場合には、中間ローラ36aを停止し、レジストローラ38がレジスト処理により先行用紙S1の搬送を再開してから所定の基準位置到達予想時間t4が経過すると、中間ローラ36aを再開するようにしている。
すなわち、図16(A)に示すように、レジストローラ38がレジスト処理により先行用紙S1の搬送を再開した時点で、基準位置到達予想時間t4の減算計時を行う減算タイマT4の減算カウントを開始する。ついで、図16(B)に示すように、先行用紙S1の後端を中間ローラセンサ37aが検知した時点で、最小紙間相当時間t1の減算計時を行う減算タイマT1の減算カウントを開始する。また先行用紙S1の後端と後続用紙S2の先端との紙間の計測を開始する、すなわち紙間計測用の積算タイマT2の積算カウントを開始する。
ここで、基準位置到達予想時間t4は、レジストローラ38がレジスト処理により先行用紙S1の搬送を再開してから先行用紙S1の後端が紙間基準位置に到達するまでに要する時間、すなわち先行用紙S1の先端がレジスト位置にある状態から先行用紙S1の後端が紙間基準位置に到達するまでの時間であり、用紙のサイズに基づいて求められる。
そして、最小紙間相当時間t1の経過により減算タイマT1がタイムアップする前、すなわち図16(C)に示すように、先行用紙S1の後端が最小紙間を確保可能な紙間基準位置に到達する前に、中間ローラセンサ37aが後続用紙S2の先端を検知すると、紙間計測を中止すると共に、中間ローラ36aによる後続用紙S2の搬送を停止し、後続用紙S2を現在の位置で待機させる。これにより、後続用紙S2が停止状態になる一方で、先行用紙S1はレジストローラ38により第1の速度(プロセス速度)で搬送を継続されるため、時間の経過と共に先行用紙S1と後続用紙S2との紙間が拡大する。
中間ローラ36aの停止は、基準位置到達予想時間t4の経過により減算タイマT4がタイムアップする、すなわち図16(D)に示すように、先行用紙S1の後端が紙間基準位置に到達するまで継続され、これにより先行用紙S1と後続用紙S2との間に最小紙間(例えば10mm)が確保され、この時点から中間ローラ36aによる後続用紙S2の搬送が再開され、後続用紙S2は第1の速度で標準搬送される。
図17は、図2に示した用紙搬送部の動作状況を示すタイミング図である。図18は、図17に示した用紙搬送部の動作状況を段階的に示す模式図である。
ここでは、給紙センサ33aが後続用紙S2の先端を検知してから所定の中間検知位置到達予想時間t5が経過しても、先行用紙S1の後端を中間ローラセンサ37aが検知しない場合には、中間ローラ36aを停止し、レジストローラ38がレジスト処理により先行用紙S1の搬送を再開してから所定の基準位置到達予想時間t4が経過したところで、中間ローラ36aを再開するようにしている。
すなわち、図18(A)に示すように、給紙センサ33aが後続用紙S2の先端を検知した時点で、中間検知位置到達予想時間t5の減算計時を行う減算タイマT5の減算カウントを開始する。そして図18(B)に示すように、レジストローラ38がレジスト処理により先行用紙S1の搬送を再開した時点で、基準位置到達予想時間t4の減算計時を行う減算タイマT4の減算カウントを開始する。
ここで、中間検知位置到達予想時間t5は、後続用紙S2の先端が給紙センサ33aによる検知位置から中間ローラセンサ37aによる検知位置まで移動するのに要する時間であり、実機の構成に基づいて予め設定しておく。
そして図18(C)に示すように、中間検知位置到達予想時間t5の経過により減算タイマT5がタイムアップしても、先行用紙S1の後端及び後続用紙S2の先端を中間ローラセンサ37aが検知することができない場合には、先行用紙S1と後続用紙S2とが重なり合っているものと判断して、中間ローラ36aによる後続用紙S2の搬送を停止する。これにより、後続用紙S2が停止状態になる一方で、先行用紙S1はレジストローラ38により第1の速度(プロセス速度)で搬送を継続されるため、先行用紙S1と後続用紙S2との重合が解消され、さらに時間の経過と共に先行用紙S1と後続用紙S2との紙間が拡大する。
中間ローラ36aの停止は、基準位置到達予想時間t4の経過により減算タイマT4がタイムアップする、すなわち図18(D)に示すように、先行用紙S1の後端が紙間基準位置に到達するまで継続され、これにより先行用紙S1と後続用紙S2との間に最小紙間(例えば10mm)が確保され、この時点から中間ローラ36aによる後続用紙S2の搬送が再開され、後続用紙S2は第1の速度で標準搬送される。
ここで、基準位置到達予想時間t4は、前記のように、レジストローラ38がレジスト処理により先行用紙S1の搬送を再開してから先行用紙S1の後端が紙間基準位置に到達するまでに要する時間であり、先行用紙S1の先端がレジスト位置にある状態を計時の開始点とすることで、先行用紙S1の後端を中間ローラセンサ37aが検知することができない場合でも、先行用紙S1の後端が紙間基準位置に到達する時間を正確に予測することができる。
なお、ここでは、後続用紙S2が第1の給紙カセット4aから送り出されて第1の給紙センサ33aで後続用紙S2の先端を検知する例を示したが、後続用紙S2が第2〜第4の給紙カセット4b〜4dから送り出される場合には第2〜第4の給紙センサ33b〜33dで後続用紙S2の先端を検知したタイミングが中間検知位置到達予想時間t5の開始点となる。
図19は、図2に示した用紙搬送部の動作状況を示すタイミング図である。図19(A)は、図10の例と同様に、中間ローラ36aの第1の速度と第2の速度との速度切り替え時の状況を示しており、図19(B)は、図15の例と同様に、中間ローラ36aの停止・再開時の状況を示している。
ここでは、本体7に設けられた下流側の第1・第2の中間ローラ36a・36b、及びオプション給紙スタンド8に設けられた上流側の第3・第4の中間ローラ36c・36dの速度切り替え及び停止・再開の各動作が互いに同期して行われ、この第1〜第4の中間ローラ36a〜36dの速度切り替え及び停止・再開の各動作は、最下流の第1の中間ローラセンサ37aの検知結果に基づいて制御される。これにより制御手順を簡素化することができる上に、給紙元となる第1〜第4の給紙カセット4a〜4dの位置によって紙間が不均一になることを避けることができる。
ここで、図2〜図9に示したように、オプション給紙スタンド8に設けられた上流側の第3・第4の中間ローラ36c・36dを駆動する第2の駆動機構43は、本体7に設けられた下流側の第1・第2の中間ローラ36a・36bを駆動する第1の駆動機構42と比較して、速度切換後の速度で駆動を開始するまでに要する時間が短い特性を有している。
すなわち、本体7側の第1の駆動機構42では、前記のように、速度切替時に一旦、第1・第2の中間ローラクラッチ52・53の双方をオフとした後にいずれか一方をオンとする制御となるため、速度切り替えに時間ロスが発生する。これに対して、オプション給紙スタンド8側の第2の駆動機構43では、第4の中間ローラクラッチ84のオン・オフで速度の切り替えが行われるため、速度切替が短時間で行われる。このため、第1の駆動機構42と第2の駆動機構43とを同じタイミングで制御すると、第2の駆動機構43の方が高速搬送時間が長くなる。
一方、オプション給紙スタンド8の第3・第4の給紙カセット4c・4dから送り出された用紙では、長距離搬送されることで中間ローラ36a〜36dでのスリップなどによる搬送ロスが顕著になるが(一般的には5%〜10%)、下流側の第1・第2の中間ローラ36a・36bに比較して上流側の第3・第4の中間ローラ36c・36dが高速搬送に早く切り替わり、上流側の給紙カセット4c・4dから送り出された用紙の高速搬送時間が長くなるため、搬送ロスによる距離損失分が補填され、オプション給紙スタンド8の給紙カセット4c・4dから送り出された用紙の搬送が遅れて紙間が拡大することを避けることができる。
図20は、図2に示した用紙搬送部の動作状況を示すタイミング図である。図20(A)に示す例は、図10の例と同様に、高速搬送残り時間t3の経過をもって第2の速度による高速搬送から第1の速度による標準搬送に切り替えるが、ここでは、オプション給紙スタンド8に設けられた上流側の第3・第4の中間ローラ36c・36dの切替時期を、本体7に設けられた下流側の第1・第2の中間ローラ36a・36bより遅らせるようにしており、遅れ時間(delay)分だけ第3・第4の中間ローラ36c・36dの高速搬送の継続時間が長くなる。
図20(B)に示す例は、図15の例と同様に、最小紙間相当時間t1が経過する前に後続用紙S2の先端を中間ローラセンサ37aが検知した場合に中間ローラ36a〜36dを停止させるが、ここでは、オプション給紙スタンド8に設けられた上流側の第3・第4の中間ローラ36c・36dの停止開始時期を、本体7に設けられた下流側の第1・第2の中間ローラ36a・36bより遅らせるようにしており、遅れ時間(delay)分だけ第3・第4の中間ローラ36c・36dの停止時間が短くなる。
このように第3・第4の中間ローラ36c・36dの高速搬送の継続時間を長くする、また停止時間を短くすることにより、前記のように、オプション給紙スタンド8の第3・第4の給紙カセット4c・4dから送り出された用紙の搬送ロスによる距離損失分が補填され、オプション給紙スタンド8の給紙カセット4c・4dから送り出された用紙の搬送が遅れて紙間が拡大することを避けることができる。
なお、図17の例でも、図20(B)に示す例と同様に、オプション給紙スタンド8に設けられた上流側の第3・第4の中間ローラ36c・36dの停止開始時期を、本体7に設けられた下流側の第1・第2の中間ローラ36a・36bより遅らせるようにする制御が可能である。
図21・図22は、図2に示した用紙搬送部の制御手順を示すフロー図である。ここでは、まず、先行用紙S1の給紙が開始され(ステップ101)、ついで後続用紙S2の給紙が開始される(ステップ102)。そして、給紙センサ33a〜33dが後続用紙S2の先端を検知したところで、初期値を中間検知位置到達予想時間t5に設定された減算タイマT5を開始する(ステップ103)。また先行用紙S1のレジスト処理により搬送を再開し(ステップ104)、このとき、初期値を基準位置到達予想時間t4に設定された減算タイマT4を開始し、中間ローラセンサ37aによる先行用紙S1の後端の検知待ちとなる。なお、給紙センサによる後続用紙先端検知(ステップ103)と先行用紙のレジスト処理(ステップ104)とは前後が逆になることがある。
そして図17・図18に示したように、中間ローラセンサ37aが先行用紙S1の後端を検知する前に(ステップ105でNo)、中間検知位置到達予想時間t5の経過により減算タイマT5がタイムアップとなり(ステップ106でYes)、さらに基準位置到達予想時間t4の経過により減算タイマT4がタイムアップとなっていれば(ステップ107でYes)、紙ジャムと判定して処理を終了する。一方、減算タイマT4がタイムアップとなっていなければ(ステップ107でNo)、中間ローラ36aなどによる搬送を停止し(ステップ108)、減算タイマT4が終了すると(ステップ109でYes)、中間ローラ36aなどによる搬送を再開し(ステップ110)、レジスト動作へ移行する。
一方、先行用紙S1のレジスト処理により搬送を再開した後(ステップ104)、中間ローラセンサ37aが後続用紙S2の後端を検知すると(ステップ105でYes)、初期値を最小紙間相当時間t1に設定された減算タイマT1を開始する(ステップ111)。このとき同時に、紙間計測用の積算タイマT2を開始し、中間ローラセンサ37aによる後続用紙S2の先端の検知待ちとなる。また減算タイマT5を処理なしで終了する。
そして図15・図16に示したように、最小紙間相当時間t1の経過により減算タイマT1がタイムアップとなる前に中間ローラセンサ37aが後続用紙S2の先端を検知すると(ステップ112でYes)、紙間計測用の積算タイマT2、及び最小紙間相当時間t1の減算計時を行う減算タイマT1を処理なしで終了する(ステップ113)。そして、基準位置到達予想時間t4の経過により減算タイマT4がタイムアップとなっていれば(ステップ114でYes)、レジスト動作へ移行し、減算タイマT4がタイムアップとなっていなければ(ステップ115でNo)、中間ローラ36aなどによる搬送を停止し(ステップ108)、減算タイマT4がタイムアップとなると(ステップ109でYes)、中間ローラ36aなどによる搬送を再開し(ステップ110)、レジスト動作へ移行する。
また図10・図11に示したように、中間ローラセンサ37aが後続用紙S2の先端を検知することなく、最小紙間相当時間t1の経過により減算タイマT1がタイムアップとなると(ステップ112でNo)、中間ローラ36aなどを第2の速度に増速して高速搬送を開始する。また基準位置到達予想時間t4の減算計時を行う減算タイマT4を処理なしで終了する(ステップ116)。そして、中間ローラセンサ37aが後続用紙S2の先端を検知すると(ステップ117でYes)、紙間計測用の積算タイマT2を停止し、この積算タイマT2が示す実紙間相当時間t2に応じて高速搬送残り時間t3を決定し、高速搬送残り時間t3の減算計時を行う減算タイマT3を開始する。また積算タイマT2をリセットする(ステップ118)。そして高速搬送残り時間t3の経過により減算タイマT3がタイムアップとなると(ステップ119でYes)、高速搬送を終了し、第1の速度に戻して後続用紙S2を搬送し(ステップ120)、レジスト動作へ移行する。
本発明にかかる用紙搬送装置及びそれを備えた画像形成装置は、用紙の搬送速度を2段階に切り替え可能にすると共に、配置スペースが嵩張らず、配置自由度が高くなる効果を有し、電子写真プロセスなどによる画像形成の媒体となる用紙を画像形成部に搬送する用紙搬送装置及びそれを備えた画像形成装置などとして有用である。
本発明が適用される画像形成装置を示す概略構成図 図1に示した用紙搬送部の構成を示す模式図 図2に示した本体側の第1の駆動機構を示す斜視図 図3に示した第1の駆動機構の動作状況を説明する模式的な斜視図 図3に示した第1の駆動機構の動作状況を説明する模式的な斜視図 図3に示した第1の駆動機構の制御要領を説明する図 図2に示したオプション給紙スタンド側の第2の駆動機構を示す斜視図 図7に示した第2の駆動機構の動作状況を説明する模式的な斜視図 図7に示した第2の駆動機構の動作状況を説明する模式的な斜視図 図2に示した用紙搬送部の動作状況を示すタイミング図 図10に示した用紙搬送部の動作状況を段階的に示す模式図 図10に示した高速搬送残り時間を求めるテーブルを示す図 図12に示したテーブルに基づいた制御結果を示す図 図2に示した制御コントローラにおけるタイマの動作状況を示す図 図2に示した用紙搬送部の動作状況を示すタイミング図 図15に示した用紙搬送部の動作状況を段階的に示す模式図 図2に示した用紙搬送部の動作状況を示すタイミング図 図17に示した用紙搬送部の動作状況を段階的に示す模式図 図2に示した用紙搬送部の動作状況を示すタイミング図 図2に示した用紙搬送部の動作状況を示すタイミング図 図2に示した用紙搬送部の制御手順を示すフロー図 図21に続く用紙搬送部の制御手順を示すフロー図
符号の説明
2 用紙搬送部(用紙搬送装置)
4a〜4d 給紙カセット(紙収容部)
7 本体
8 プション給紙スタンド
11a〜14a 感光体ドラム(像担持体)
17 中間転写ベルト(像担持体)
28 2次転写ローラ(画像転写手段)
31a〜31d ピックアップローラ
32a〜32d 給紙ローラ(給紙手段)
33a〜33d 給紙センサ(給紙検知手段)
34a〜34d 個別搬送路
35 共通搬送路
36a〜36d 中間ローラ(中間搬送手段)
37a〜37c 中間ローラセンサ(中間検知手段)
38 レジストローラ
39 レジストセンサ
41 制御コントローラ(制御手段)
42 第1の駆動機構(駆動手段)
43 第2の駆動機構(上流側の駆動手段)
51 モータ
52 第1の中間ローラクラッチ(第1のクラッチ)
53 第2の中間ローラクラッチ(第2のクラッチ)
54 連動機構
55 増速機構(変速機構)
61・62 シャフト
63・64 ロータ
67・68 プーリ
69 ベルト
81 モータ
82 第3の中間ローラクラッチ(第3のクラッチ)
83 一方向クラッチ
84 第4の中間ローラクラッチ(第4のクラッチ)
85 減速機構(変速機構)
86 連動機構
S1 先行用紙、S2 後続用紙
T1〜T5 タイマ
t1 最小紙間相当時間、t2 実紙間相当時間、t3 高速搬送残り時間、t4 基準位置到達予想時間、t5 中間検知位置到達予想時間
V1 第1の速度、V2 第2の速度

Claims (12)

  1. 用紙搬送路上に離間して配置された用紙搬送用の第1・第2のローラと、用紙搬送路上での用紙の通過を検知する用紙検知手段と、前記第1・第2のローラを2段階に速度切換可能に駆動する駆動手段と、前記用紙検知手段の検知結果に基づいて前記駆動手段を制御する制御手段とを有し、
    前記駆動手段が、モータと、前記制御手段からの指示に応じて前記第1・第2のローラに対する前記モータからの動力の伝達をそれぞれ断続する第1・第2のクラッチと、この第1・第2のクラッチの従動側部材間で動力を等速で伝達する連動機構と、前記第1・第2のクラッチの駆動側部材間で動力を変速して伝達する変速機構とを有し、
    前記第1・第2のクラッチの断続動作を互いに逆に行うことで、前記変速機構を介しない等速駆動と、前記変速機構を介した変速駆動とに切替可能としたことを特徴とする用紙搬送装置。
  2. 前記第1・第2のクラッチが、中心部に挿通されたシャフトの周囲で相対回転可能なロータを有し、このロータと前記シャフトとの間の動力伝達を断続するものであり、前記第1・第2のローラの各々に同軸的に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の用紙搬送装置。
  3. 前記変速機構が、ギアを多段に設けたギア列からなることを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載の用紙搬送装置。
  4. 前記第1・第2のクラッチが、中心部に挿通されたシャフトの周囲で相対回転可能なロータを有し、このロータと前記シャフトとの間の動力伝達を断続するものであり、
    前記変速機構において、前記モータからの動力が入力される前記第1のクラッチのロータに形成されたギア部に初段のギアが歯合し、前記第2のクラッチのロータに形成されたギア部に最終段のギアが歯合することを特徴とする請求項3に記載の用紙搬送装置。
  5. 前記第1・第2のクラッチが、中心部に挿通されたシャフトの周囲で相対回転可能なロータを有し、このロータと前記シャフトとの間の動力伝達を断続するものであり、
    前記連動機構は、1対のプーリと、この1対のプーリに巻き掛けられたベルトとを有し、前記1対のプーリがそれぞれ、前記第1・第2のクラッチの中心部に挿通されたシャフトに同軸的に設けられたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の用紙搬送装置。
  6. 前記第1・第2のローラは、用紙を紙収容部から順次送り出す給紙手段と、用紙を像担時体上の画像と同期を取って送り出すレジスト手段との間の用紙搬送路上で用紙を搬送する中間ローラであり、2つの紙収容部に対応してそれぞれ配置され、
    前記制御手段は、先行用紙と後続用紙との間の紙間を調整するために、前記駆動手段を制御して、第1の速度とこれより高速な第2の速度との間で前記中間ローラの搬送速度を切り替えることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の用紙搬送装置。
  7. 前記用紙検知手段として、前記中間ローラの近傍において用紙の通過を検知する中間検知手段が設けられ、
    前記制御手段は、前記中間ローラにより第1の速度で搬送中の先行用紙の後端を前記中間検知手段が検知してから所定の最小紙間相当時間が経過するまでに、後続用紙の先端を前記中間検知手段が検知しない場合には、第2の速度に切り替えて後続用紙の高速搬送を開始することを特徴とする請求項6に記載の用紙搬送装置。
  8. 前記制御手段は、第1の速度で搬送中の先行用紙の後端を前記中間検知手段が検知したところで実紙間相当時間の計測を開始し、後続用紙の先端を前記中間検知手段が検知したところで求められる実紙間相当時間に応じて高速搬送残り時間を求めて、この高速搬送残り時間が経過したところで、第1の速度に戻して後続用紙を搬送することを特徴とする請求項7に記載の用紙搬送装置。
  9. 複数の紙収容部ごとの個別搬送路を共通搬送路に順次合流させて、用紙を画像転写手段に導くように構成され、複数の中間ローラが、前記個別搬送路と共通搬送路との合流点ごとにその下流側に設けられ、
    前記制御手段は、最下流の前記個別搬送路と共通搬送路との合流点の下流側に設けられた前記用紙検知手段の検知結果に基づいて、2つの前記中間ローラを制御することを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれかに記載の用紙搬送装置。
  10. 少なくとも3つ以上の紙収容部を有し、
    下流側の前記紙収容部に対応する前記中間ローラが前記駆動手段により駆動され、上流側の前記紙収容部に対応する前記中間ローラを駆動する上流側の駆動手段が、下流側の前記駆動手段と比較して、速度切換後の速度で前記中間ローラの駆動を開始するまでに要する時間が短い特性を有することを特徴とする請求項6乃至請求項9のいずれかに記載の用紙搬送装置。
  11. 前記上流側の駆動手段が、モータと、制御手段からの指示に応じて前記中間ローラに対する前記モータからの動力の伝達を断続する第3のクラッチと、この第3のクラッチと前記中間ローラとの間に設けられた一方向クラッチと、制御手段からの指示に応じて前記一方向クラッチの駆動側部材から前記中間ローラへの動力の伝達を断続する第4のクラッチと、前記一方向クラッチの従動側部材から前記中間ローラに動力を変速して伝達する変速機構とを有し、
    前記第3のクラッチを接続状態にした上で前記第4のクラッチの断続動作を行うことで、前記変速機構を介しない等速駆動と、前記変速機構を介した変速駆動とに切替可能としたことを特徴とする請求項10に記載の用紙搬送装置。
  12. 請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の用紙搬送装置を備えた画像形成装置。
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