JP2010184744A - 用紙搬送装置 - Google Patents

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悠介 川中子
Yoshiaki Takano
良昭 高野
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公治 橋詰
Mitsuru Obara
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Abstract

【課題】 用紙間隔を小さく若しくはゼロにする用紙搬送装置において、安価な方法により、スキュー補正が行えるようにする。
【解決手段】 用紙を供給する給紙ローラ3、搬送ローラ6を備える給紙部と、画像形成部20と給紙部との間に配置され画像形成部20の画像の先端と用紙の同期を行うレジスト機構部8と、搬送ローラ6とレジスト機構部8との間に配置され用紙の先端を検出するレジストセンサ7とを有し、レジスト機構部8は通紙方向下流側へ用紙を搬送する正転ローラ81と、通紙方向上流側へ用紙を戻す逆転ローラ82とを備え、搬送ローラ6のローラ周速度が正転ローラ81のローラ周速度より速く設定され、正転ローラ81と用紙の間の摩擦力A、用紙と用紙の間の摩擦力B、逆転ローラ82と用紙の間の摩擦力CとがA>C>Bの関係になるように、正転81ローラと逆転ローラ82のそれぞれの表面の摩擦係数を設定した。
【選択図】 図1

Description

この発明は、複写機、プリンタなどの画像形成装置に用いられる用紙搬送装置に係り、スキュー補正制御を行っても、用紙間隔を小さく或いはゼロにすることができる用紙搬送装置に関するものである。
近年、複写機、プリンタなどの画像形成装置においては、単位時間当りの画像形成枚数を増大させるための様々な方法がなされている。代表的な方法は、システム搬送速度を上げる方法が考えられる。しかし、この方法では、回転数アップに伴いローラの寿命低下、定着装置の熱量アップ、騒音の増大、消費電流の増加などの問題がある。
また、システム搬送速度を上げない方法として、用紙間隔を小さくする方法がある。この方法では、搬送ローラ、定着装置、感光体、転写ベルト等をより少ない回転数で所望の枚数のプリントを実現できる。
そして、搬送ローラ、定着装置、感光体、転写ベルト等は、回転によって汚れ、消耗するので、この方法では、搬送ローラ、定着装置、感光体、転写ベルト等の清掃や交換サイクルが、前者の方法に比べて長く経済的である。すなわち、1枚当たりのプリント単価を低くすることができる。さらに、この方法は、定着の熱容量も低く抑えることができること、騒音、消費電力も抑制できることなどから、生産性を向上させるために用紙間隔を小さくする方法が、特に昨今注目されている。
用紙間隔を小さくする方法は、種々提案されており、例えば、特許文献1には、先行の用紙の後端がレジスト機構部を通過する前に後行の用紙の先端がレジスト機構部に到達した場合には、後行の用紙がレジスト機構部に入り込むことを用紙分離手段により阻止し、レジスト機構部において先行の用紙と後行の用紙とが重畳状態になることを防止した装置が提案されている。
ところで、用紙上の所定の位置に正確に画像形成するためにも、安定して用紙を搬送するためにも、搬送途中で用紙がスキューすることなく搬送することが、用紙搬送を行う上では重要な要件となる。このスキューをなくすためのスキュー補正を制御することが必要となる。
このスキュー補正を制御する方法もいくつかの方法があるが、安価な方法としては、長尺のローラ対のニップに用紙先端を突き当てて、用紙にループを作成して補正するものがある。
特許第3809370号
用紙間隔を小さくするか、若しくはゼロにするシステムを安価に実現したいために、上記したスキュー補正制御を採用したいが、ローラ対のニップに用紙先端を突き当ててループを作成する間、用紙を所定の時間停止させる必要がある。この停止期間中にも先行する用紙が広がってしまうことになる。この点が、用紙間隔を小さく、若しくはゼロにする上では大きな課題となる。
上記した特許文献1に記載のものにおいては、レジスト機構部において用紙の重畳を防止する技術については考慮されている。すなわち、連れ送り防止のために、レジスト機構部搬送ローラと対向するローラの回転を逆転させるが、レジスト開始から次ローラ到達までに間は、ローラが逆転しないように制御している。しかし、特許文献1のものにおいては、レジスト機構部でのスキュー補正を行うことは考えられていない。
この発明の目的は、生産性を向上させるために、用紙間隔を小さく若しくはゼロにする用紙搬送装置において、安価な方法により、スキュー補正が行える用紙搬送装置を提供することにある。
この発明は、安価なスキュー補正制御を行っても、用紙間隔を小さく若しくはゼロにすることができる用紙搬送装置を提供する。
この発明の用紙搬送装置は、用紙を供給する給紙ローラを備える給紙部と、前記画像形成部と給紙部との間に配置され前記画像形成部の画像の先端と用紙の同期を行うレジスト機構部と、前記給紙部と前記レジスト機構部との間に配置され用紙の先端を検出する用紙先端検出手段とを有し、前記レジスト機構部は通紙方向下流側へ用紙を搬送する正転ローラと、通紙方向上流側へ用紙を戻す逆転ローラとを備え、前記給紙ローラのローラ周速度が正転ローラのローラ周速度より速く設定され、前記正転ローラと用紙の間の摩擦力をA、用紙と用紙の間の摩擦力をB、前記逆転ローラと用紙の間の摩擦力をCとすると、各摩擦力がA>C>Bの関係になるように、前記正転ローラと前記逆転ローラのそれぞれの表面の摩擦係数を設定した。
ここで、前記用紙先端検出手段は、前記給紙部とレジスト機構部との間で、一つの用紙搬送経路又は複数の合流した用紙搬送経路のレジスト機構部側で且つ、用紙進行に対して前記逆転ローラ側に配置されていることが好ましい。
また、前記用紙先端検出手段は、用紙先端が当接しても用紙進行を妨げないように回転しながら用紙の進行方向を変化させる回転式アクチュエータが用いられ、用紙先端が通過すると元の位置に復帰するか或いは爪部が複数形成され用紙が通過するたびに爪部が回転して進むように構成することができる。
また、前記用紙先端検出手段は、前記給紙部と前記レジスト機構部との間で用紙が重なった状態の位置において、次用紙の先端を検出するように構成できる。
また、前記用紙先端検出手段は、前記給紙部と前記レジスト機構部との間で用紙が重なる前に、次用紙の先端が検出可能な位置に配置され用紙検出手段を更に備えて構成することができる。
なお、前記用紙検出手段は、反射型センサ又は透過型センサで構成することができる。
また、前記給紙部とレジスト機構部との間に搬送ローラ対を配置し、ローラ周速度は、給紙ローラ周速度>搬送ローラ周速度>正転ローラ周速度の関係になるように設定することが好ましい。
また、この発明の用紙搬送装置において、プリント命令を与える操作部と、ローラを駆動するモータを駆動する駆動回路と、前記モータからの駆動力をローラへ伝達または遮断する伝達制御手段と、前記操作部並びに前記用紙先端検出手段からの出力に応じて前記駆動回路と伝達制御手段を制御する制御手段とを備え、前記操作部からのプリント命令に応じ、前記制御手段は、前記給紙ローラに駆動力を与えるように前記伝達制御手段を制御し、前記給紙部から1枚目の用紙を給紙し、前記用紙先端検出手段の信号に応じて前記レジスト機構部で適正量のループを形成して、通紙方向に対して、前記画像形成部より上流側の用紙を搬送する方向へ駆動するローラへの駆動力を遮断するように前記伝達制御手段を制御し、画像に同期するタイミングで、前記正転ローラ並びに正転ローラより上流側の用紙を搬送する方向へ駆動するローラへの駆動力を伝達するように前記伝達制御手段を制御するとともに、前記レジスト機構部の逆転ローラは連続的に回転するように制御するように構成できる。
また、先行する用紙後端が前記レジスト機構部を通過する前に次用紙が給紙され、前記先行用紙後端が前記レジスト機構部との間を通過する前に、先行する用紙に連続する用紙が前記逆転ローラ側のニップに突入するために用紙を案内する搬送ガイド又はサクション機構を有し、前記用紙先端検出手段の信号に応じて前記ニップにおいて先行する用紙に連続する用紙が前記逆転ローラで停止させた状態で適正量のループを形成した後、通紙方向に対して、先行する用紙に連続する用紙を前記画像形成部より上流側の用紙を搬送する方向へ駆動するローラへの駆動力を遮断するように前記伝達制御手段を制御し、画像に同期するタイミングで前記正転ローラ並びに正転ローラより上流側の用紙を搬送する方向へ駆動するローラへの駆動力の伝達を開始するように、前記伝達制御手段を制御するとともに、前記レジスト機構部の逆転ローラは連続的に回転するように制御するように構成できる。
また、前記レジスト機構部の下流側且つ画像形成部より上流側に第2の搬送ローラ対を有し、搬送力が前記正転ローラより第2の搬送ローラの方が大きくなるように設定することができる。
また、前記正転ローラと逆転ローラのローラニップ直後に前記正転ローラと接する第3の搬送ローラを有し、搬送力が前記正転ローラより第3の搬送ローラの方が大きくなるように構成することができる。
また、前記レジスタ機構部が正逆転可能なローラ対からなり、次用紙がどちらのローラ側に接するかを検出する検出手段を有し、次用紙が接した側のローラが逆転し、正逆転可能なローラの表面形状により、表面の摩擦抵抗が正転時の方が逆転時より大きくなるように構成することができる。
この発明の用紙搬送装置においては、レジストローラ機構部で重なった用紙を確実に分離し、1枚ずつ画像形成部に搬送することができ、分離中に次用紙のスキュー補正も行うことで、画像品質の向上と用紙間隔を短縮することとの両立が可能となる。
また、前記レジスト機構部の下流側且つ画像形成部より上流側に搬送ローラを設けることで、レジストローラ機構部におけるローラ部の搬送力が不足し、画像に対し用紙が遅れて搬送されることを防止することができる。
また、この発明によれば、環境、用紙種類、搬送ガイド形状等の要因によるレジスト機構部のローラニップへの突入方向のバラツキを無視することができる。
この発明の第1の実施形態にかかる用紙搬送装置の全体構成を示す模式図である。 この発明の第1の実施形態を用いた画像形成装置の概略構成を示すブロック図である。 この発明の第1の実施形態にかかる用紙搬送装置の搬送状態を示す模式図である。 この発明の第1の実施形態にかかる用紙搬送装置の搬送状態を示す模式図である。 この発明の第1の実施形態にかかる用紙搬送装置の搬送速度を示す模式図である。 この用紙搬送装置におけるピックアップローラから画像形成部に至るまでの用紙先端の搬送状態を経過時間とともに示す説明図である。 プリント指示が2枚の時のこの発明の第2の実施形態の動作を説明するフローチャートである。 この発明の第2の実施形態にかかる用紙搬送装置の構成を示す模式図である。 この発明の第2の実施形態にかかる用紙搬送装置の電気的構成を示すブロック図である。 この発明の第2の実施形態にかかる用紙搬送装置における用紙先端のピックアップローラから画像形成部に至るまでの搬送状態を経過時間とともに示す説明図である。 プリント指示が2枚の時のこの発明の第2の実施形態の動作を説明するフローチャートである。 この発明の第3の実施形態にかかる用紙搬送装置の概略構成を示す模式図である。 この発明の第4の実施形態にかかる用紙搬送装置のレジスト機構部の概略構成を示す模式図である。 この発明の第5の実施形態にかかる用紙搬送装置の構成を示す模式図である。 この発明の第5の実施形態にかかる用紙搬送装置の構成を示す模式図である。 この発明の第5の実施形態にかかるレジスト機構部の一例を示す模式図である。 この発明の第5の実施形態にかかる用紙搬送装置における用紙先端のピックアップローラから画像形成部に至るまでの搬送状態を経過時間とともに示す説明図である。
この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付し、説明の重複を避けるためにその説明は繰返さない。
図1は、この発明の第1の実施形態にかかる用紙搬送装置の全体構成を示す模式図であり、図1においては、用紙トレイ1(例えば、給紙カセット)から画像形成部20に至るまでの搬送経路に沿った構成を示している。
用紙トレイ1の近傍には、用紙トレイ1に積載された用紙10を送り出すピックアップローラ2、ピックアップローラ2により繰り出された用紙を1枚ずつに分離給紙する給紙ローラ3と分離ローラ4が設けられている。給紙ローラ3は用紙の給紙方向へ回転駆動され、分離ローラ4は用紙の給紙方向とは逆方向へ回転駆動される。この分離ローラ4には、トルクリミッタ(図示せず)を備える。
給紙ローラ3と分離ローラ4は、ピックアップローラ2の駆動と同時に駆動を開始し、重送されてきた用紙10を1枚に分離する。
給紙ローラ3、分離ローラ4から画像形成部2までの搬送経路には、用紙10を吸引するサクション機構5、用紙を搬送する搬送手段としての一対の搬送ローラ6,6、用紙の先端を検出する用紙先端検出手段としてのレジストセンサ7、レジスト機構部8が配置されている。レジスト機構部8は、正転ローラ81、逆転ローラ82により構成され、搬送経路を搬送される用紙10を所定のタイミングで画像形成部20に送り込む。
前記画像形成部20には、表面に画像が形成される感光体ドラム21、感光体ドラム21の表面を一様に帯電させる帯電器(図示せず)、感光体ドラム21上に静電潜像を書き込むデジタル書き込み手段(図示せず)、感光体ドラム21上の静電潜像にトナーを付着させることによってトナー像を形成する現像器(図示せず)、現像器のトナー像を用紙上に転写させる転写ローラ22、用紙上に転写されたトナー像を用紙に定着させる定着器(図示せず)等を備える。
前記画像形成部20は、感光体ドラム21からトナー像を用紙10に転写させるように構成しているが、中間転写シート(図示せず)を用いて、用紙10にトナー像を転写させるように構成することもできる。
上記レジスト機構部8は、先後2枚の用紙10が入り込んだとき、先行の用紙10のみを画像形成部20に向けて搬送するとともに、後行の用紙10を搬送方向の上流側へ戻すものであり、正転ローラ81で画像形成部20側へ用紙10が搬送され、逆転ローラ82で後行する用紙10を搬送方向の上流側に戻す。
レジスト機構部8の正転ローラ81と逆転ローラ82との間に入り込んだ用紙10が1枚の場合には、正転ローラ82により、用紙10が搬送され、レジスト機構部8の正転ローラ81と逆転ローラ82との間に先後2枚の用紙10が入り込んだ場合には、逆転ローラ82により後の用紙10を搬送方向上流側へ戻すように、正転ローラ81と逆転ローラ82との表面の摩擦係数が設定されている。
すなわち、正転ローラ81と用紙10の間の摩擦力をA、用紙10と用紙10の間の摩擦力をB、逆転ローラ82と用紙10の間の摩擦力をCとすると、各摩擦力がA>C>Bとなるように、正転ローラ81と逆転ローラ82のそれぞれの表面の摩擦係数が設定されている。
また、給紙ローラ3とレジスト機構部8の正転ローラ81とのローラの周速度は、給紙ローラ3の方が正転ローラ81より速くしている。すなわち、正転ローラ81のローラ周速度<給紙ローラ3のローラ周速度となるように、ローラ周速度が制御される。
更に、搬送ローラ6とレジスト機構部8の正転ローラ81とのローラの周速度は、搬送ローラ6の方が正転ローラ81より速くしている。すなわち、正転ローラ81のローラ周速度<搬送ローラ6のローラ周速度となるように、ローラ周速度が制御される。
また、給紙ローラ3と搬送ローラ6とのローラの周速度は、給紙ローラ3の方が搬送ローラ81より速くしている。すなわち、給紙ローラ3のローラ周速度<搬送ローラ6のローラ周速度となるように各ローラのローラ周速度が制御される。
前記一対の搬送ローラ6,6とレジスト機構部8との間には、用紙10が重なった状態でも次用紙10の先端を検出できるレジストセンサ7が、用紙10の進行方向に対して逆転ローラ82側に配置されている。このレジストセンサ7は、用紙10の先端が当接しても用紙10の進行を妨げないように回転しながら用紙10の方向を若干変化させる回転式のアクチュエータが用いられている。この回転式アクチュエータは、用紙10の先端が通過すると元の位置に復帰するか或いは爪部が複数形成され用紙10が通過するたびに爪部が回転して進むように構成されている。
次に、上記した画像形成装置の電気的な概略構成を図2に従って説明する。図2は、この発明が用いられる画像形成装置の概略構成を示すブロック図である。
同図において、画像形成装置は、基本的に、装置全体及び各ユニットを制御するコントローラ200と、コントローラ200に検知信号を出力するレジストセンサ7と、コントローラ200からの制御信号が入力されるメインモータ駆動回路210と、レジストクラッチ駆動回路220と、給紙クラッチ駆動回路230と、搬送クラッチ駆動回路240と、プリント指示情報が入力される操作部250と、サクション駆動回路260とから構成されている。なお、この図においては、感光体ドラム21上に静電潜像を書き込むデジタル書き込み手段は省略している。
メインモータ駆動回路210は、各種ローラ2、3、4、6、81、82、感光体ドラム21、定着器(図示せず)及び排紙ローラ(図示せず)などを駆動するメインモータ211の駆動を制御する。
レジストクラッチ駆動回路220は、レジストクラッチ221の切断・接続を制御し、このクラッチ221のON/OFFに応じてメインモータ211からのレジスト機構部8の正転ローラ81への駆動力の切断・接続を行う。レジスト機構部8の逆転ローラ82は、レジストクラッチ221を介さずに直接メインモータ211から駆動力が与えられ、プリント動作が開始すると、逆転ローラ82は回り続けるように構成されている。
搬送クラッチ駆動回路240は、搬送クラッチ241の切断・接続を制御し、クラッチ241のON/OFFに応じてメインモータ211からの搬送ローラ6,6への駆動力の切断・接続を行う。
給紙クラッチ駆動回路230は、給紙クラッチ231の切断・接続を制御し、給紙クラッチ231のON/OFFに応じてメインモータ211からの給紙ローラ3、ピックアップローラ2への駆動力の断接を行う。
分離ローラ4は、給紙クラッチ231を介さずに直接メインモータ211から駆動力が与えられ、プリント動作が開始すると、分離ローラ4は回り続けるように構成されている。
サクション駆動回路260は、サクション機構5による吸引動作を駆動制御する。
コントローラ200は、CPU、ROM及びRAMを含み、ROMにはCPUで実行されるプログラムが格納され、CPUはRAMをワークエリアとして使用しながら前記ROMに格納されたプログラムに基づいて各種の制御を実行する。また、前記RAMにはCPUで処理するために必要な情報が適宜記憶される。
ここで、コントローラ200は、操作部250からプリント動作の指示を受けると、メインモータ駆動回路210を制御し、メインモータ211を駆動する。そして、給紙クラッチ駆動回路230、搬送クラッチ駆動回路240、レジストクラッチ駆動回路220を制御し、レジストクラッチ221、給紙クラッチ231、搬送クラッチ241のON/OFFが制御され、正転ローラ81、搬送ローラ6、給紙ローラ3、ピックアップローラ2の駆動と停止が制御される。
メインモータ211が駆動され、給紙クラッチ231が接続されることで、ピックアップローラ2と給紙ローラ3が回転し、用紙トレイ1に積載された用紙10の最上面の用紙10が搬送される。
その用紙10の先端は、ピックアップローラ2の搬送力により、給紙ローラ3と分離ローラ4のニップ部に至り、給紙ローラ3の搬送力により、給紙ローラニップ部を越える。ピックアップローラ2により繰り出された用紙10が重送された場合には、用紙10の給紙方向とは逆方向へ回転駆動する分離ローラ4により分離され、搬送ローラ6,6には1枚の用紙10が送り込まれる。
次に、用紙10の先端は搬送ローラ6,6のニップ部に至るが、この時までコントローラ200は、搬送クラッチ241を接続させるように制御している。このため、搬送ローラ6,6の回転動作により、そのまま用紙10は搬送ローラ6,6のニップ部を通過する。用紙10が搬送ローラ6,6のニップ部を通過したら、給紙クラッチ231をOFFする。以降の用紙10は搬送ローラ6,6により、用紙トレイ1から引き抜かれることになる。
次に、用紙10はレジストセンサ7のアクチュエータを押し、レジスト機構部8に至り、正転ローラ81と逆転ローラ82とのニップ部であるレジストローラニップ部に至る。用紙10がレジストセンサ7のアクチュエータを押し、ONになったことをコントローラ200が判断すると、その後、用紙10の先端がレジストローラニップに到達した後、レジストローラニップと搬送ローラ6,6との間で適正なループが作成できるタイミングを計り、コントローラ200は、搬送クラッチ241をOFFにし、搬送ローラ6,6の回転を停止する。
上記の制御動作を図3、図4及び図5に示す。
レジストローラとして機能する正転ローラ81と対向する逆転ローラ82は、上記したようにメインモータ211と直結状態であり、搬送方向とは逆方向に回転している。このレジスト機構部8において、用紙10にループを作成する目的は、用紙10のスキューを、用紙10の先端を正転ローラ81に突き当ててループを作ることで補正することであり、必要なループ量は想定しているスキュー量により決定されている。
用紙10にループを作成した後、コントローラ200は搬送クラッチ241、レジストクラッチ221をONにするように、搬送クラッチ駆動回路240、レジストクラッチ駆動回路220を制御する。両クラッチ221、241がONになり、メインモータ211と搬送ローラ6、正転ローラ81とが連結され、両ローラ6、81が回転し、用紙10がレジスト機構部8より下流側に搬送される。
用紙10の後端が給紙ローラ3を抜ける前に、コントローラ200は、サクション駆動回路260を制御し、サクション機構5による吸引を実施する。このため、用紙10の後端がサクション機構5に張り付くように搬送経路の上流側へ移動する。前の用紙10aの後端がサクション機構5に張り付いているときに、前の用紙10aに重なるように次の用紙10bが給紙される。そして、前の用紙10aの後端と次の用紙10bの先端が重なった状態で搬送ローラ6,6を通過させる。この時、前用紙がサクション機構5側になるように、用紙10a,10bが重ねられる。つまり、レジスト機構部8側に次の用紙10bの先端が到達したときに、前用紙10aは正転ローラ81側、次の用紙10bは逆転ローラ82側に来るように搬送される。
この実施形態においては、正転ローラ81が高い摩擦係数(μ)のものが用いられ、逆転ローラ82が低い摩擦係数(μ)のものが用いられる。
上記したように、レジストセンサ7は、用紙10の先端が当接しても、用紙10の進行を妨げないように回転しながら用紙10の方向を若干変化させる回転式のアクチュエータが用いられており、用紙10の先端がレジストセンサ7に当接し、アクチュエータを搬送方向側へ所定量回転した場合にONになり、用紙10の先端がレジストセンサ7を乗り越えると、アクチュエータは搬送方向とは逆方向に回転し、初期位置に復帰してOFFとなる。
図3に示すように、前の用紙10aの後端と次の用紙10bの先端が重なった状態で搬送ローラ6,6を通過し、次の用紙10bの先端がレジストセンサ7に当接するまでは、レジストセンサ7はOFFとなる。図4に示すように、次の用紙10bが更に搬送され、レジストセンサ7の先端に当接し、アクチュエータが所定量回転すると、レジストセンサ7がONとなる。
図5に示すように、さらに次の用紙10bが送られ、レジストセンサ7を乗り越えると、アクチュエータは搬送方向とは逆方向に回転し、初期位置に復帰してOFFとなる。
この第1の実施形態においては、用紙10a,10bの重なりを実現するために、搬送ローラ6,6よりも給紙ローラ3の搬送速度を速く設定している。前の用紙10aと次の用紙10bが、前の用紙10aの後端よりも次の用紙10bの先端の方が先にレジストセンサ7に到達し、レジストセンサ7により、用紙10a,10bが重なった状態でも、次の用紙10bの先端の到達が検出される。
図5に示すように、次の用紙10bの先端が前の用紙10aと逆転ローラ82のニップに到達して、スキュー補正のための適正ループができたところで、コントローラ200は搬送クラッチ241をOFFにするように、搬送クラッチ駆動回路240を制御する。搬送クラッチ241がOFFになり、メインモータ211と搬送ローラ6とが切断され、搬送ローラ6,6が停止する。
次の用紙10bの先端は前用紙10aと逆転ローラ82には接しているが、正転ローラ81とは接しておらず、逆転ローラ82と次の用紙10bとの摩擦力Cは前用紙10aと次用紙10bの摩擦力Bより大きい、すなわち、摩擦力C>摩擦力Bとなるので、次の用紙10bの先端がレジスト機構部8の位置で停止している。
操作部250からの指示でコントローラ200は、前の用紙10aの次に次の用紙10bがあることを認識しているので、レジストローラとしての正転ローラ81は継続回転させておく。前の用紙10aの後端が正転ローラ81を抜けると、次の用紙10bは正転ローラ81と逆転ローラ82に接することになり、正転ローラ81と用紙10との摩擦力Aが逆転ローラ82と用紙10の摩擦力Cより大きい、すなわち、摩擦力A>摩擦力Cとなっている。このため、回転している正転ローラ81の送り速度で搬送される。そして前の、用紙10aがレジスト機構部8より下流側に搬送される。この時、今まで停止していた次の用紙10bは前用紙10aの後端を追いかけるように、レジストローラ機構部8を通過していく。
前の用紙10a後端が搬送ローラ6,6を抜ける前に、次の用紙10bのループ作成が完了してしまう場合、次の用紙10bのループ成長が問題となるので、前の用紙10aの正転ローラ81の通過時には、搬送ローラ6,6を回転させないように、コントローラ200は、搬送クラッチ241をOFFにして切断し、搬送ローラ6,6は、前の用紙10aに引っ張られて従動させるようにする。そして、前の用紙10aの後端が搬送ローラ6,6を抜けて搬送ローラ6,6が止まる前に、コントローラ200は搬送クラッチ241をONにし、搬送ローラ6,6を回転駆動させるように制御する。
また、前の用紙10aの後端が搬送ローラ6,6を抜ける前に、次の用紙10bのループ作成が完了してしまわないように、用紙10a,10bの重なり量が大きくならないようにする。例えば、前の用紙10aの後端と次の用紙10bの先端との重なり量が正転ローラ81と搬送ローラ6,6と間の距離以上にならないようにする。このように構成すれば、適正ループを作成後、一旦停止した搬送ローラ6,6を、前の用紙10aが正転ローラ81を通過した後から回転駆動させることができる。
図6は、この用紙搬送装置におけるピックアップローラ2から画像形成部20に至るまでの用紙10の先端の搬送状態を経過時間とともに示す説明図である。図6において、縦軸は搬送位置の距離を横軸は経過時間を示す。図7は、プリント指示が2枚の時のこの第1の実施形態の動作を説明するフローチャートである。
図6及び図7を参照して、この発明の第1の実施形態の動作について説明する。
操作部250から、2枚プリント行うための指示がある(ステップ1)と、コントローラ200は2枚プリントを行うための動作を開始するために、メインモータ駆動回路210に対して、メインモータ211を駆動させるON命令を出し、メインモータ211を駆動させる(ステップ2)。
続いて、コントローラ200は、給紙クラッチ駆動回路230、搬送クラッチ駆動回路240を制御し、給紙クラッチ(CL)231、搬送クラッチ(CL)241をONにし、メインモータ211からの駆動力を搬送ローラ6、給紙ローラ3、ピックアップローラ2に伝え、搬送ローラ6、給紙ローラ3、ピックアップローラ2が回転駆動される。そして、コントローラ200は、用紙10が搬送される位置を測定するために内蔵のクロックによるタイマー計測を開始する(ステップ3)。図6に示すように、ピックアップローラ2により用紙トレイ1より1枚目の用紙10aが繰り出され、給紙ローラ3、搬送ローラ6へと用紙10aの先端が通過してゆく。
そして、用紙10aの先端が搬送ローラ6,6を通過するまでの時間をコントローラ10が計測している時間により判定し、その後、用紙10aの先端が搬送ローラ6,6を通過するまでの時間を計測する(ステップ4)。この間、1枚目の用紙10aの先端は搬送ローラ6,6のニップ部に至り、搬送ローラ6,6の回転動作により、そのまま用紙10aは搬送ローラニップ部を通過する。
ステップ4において、所定時間が経過し、用紙10aの先端が搬送ローラ6,6を通過したとコントローラ200が判断すると、コントローラ200は、給紙クラッチ駆動回路230を制御し、給紙クラッチ(CL)231をOFFにし、メインモータ211からの駆動力を切断し、給紙ローラ3を停止する(ステップ5)。給紙ローラ3が停止すると、この用紙10aは搬送ローラ6,6により、用紙トレイ1から引き抜かれることになる。この第1の実施形態においては、給紙ローラ3の周速度が排紙ローラ3の周速度より速く設定されているため、図6に示すように、用紙10aの先端部の搬送速度は搬送ローラ6,6に左右されて遅くなる。
続いて、搬送ローラ6,6により搬送された用紙10aの先端部がレジストセンサ7の先端に当接し、アクチュエータを所定量回転し、レジストセンサ7がONとなると、コントローラ200は、用紙10aの適正ループを作成するために、タイマーを一旦リセットした後、内蔵のクロックによるタイマー計測を開始する(ステップ6)。レジストセンサ7を通過した1枚目の用紙10aの先端部は、正転ローラ81に突き当たる。このとき、正転ローラ81は停止しているので、搬送ローラ6,6により送られる用紙10aはループを作る。必要なループ量は想定しているスキュー量により決定され、この適正ループ量を得るための時間が経過するまで待機し(ステップ7)、時間が経過すると、コントローラ200は、搬送クラッチ駆動回路240を制御し、搬送クラッチ(CL)241をOFFにして、搬送ローラ6,6を停止させる(ステップ8)。図6に示すように、用紙10aは停止した状態が続く。
続いて、画像形成部20との画像タイミングをとり(ステップ9)、画像タイミングが取れると、搬送クラッチ(CL)241、レジストクラッチ(CL)221をONにするように、搬送クラッチ駆動回路240、レジストクラッチ駆動回路220を制御する。両クラッチ221、241がONになり、メインモータ211と搬送ローラ6、正転ローラ81とが連結され、両ローラ6、81が回転し、用紙10aがレジスト機構部8から画像形成部20に送られ、用紙10aに画像形成部20にてトナー像が転写される。又、コントローラ200は、搬送クラッチ241、レジストクラッチ221をONにする時に、タイマーを一旦リセットし、用紙10aの後端が給紙ローラ3を通過する時間を測定するための計測を開始する(ステップ10)。
図6に示すように、正転ローラ81の周速度は搬送ローラ6,6より速く設定されているので、用紙10aの先端部の速度は搬送ローラ6,6だけの搬送より速くなる。
コントローラ200は、用紙10aの後端が給紙ローラ3を通過する時間が経過したか否か判断し(ステップ11)、経過すると2枚目の用紙10bを給紙するための動作を開始する。
コントローラ200は、ステップ11の後、給紙クラッチ駆動回路230を制御し、給紙クラッチ(CL)231をONにし、メインモータ211からの駆動力を給紙ローラ3、ピックアップローラ2に伝え、給紙ローラ3、ピックアップローラ2が回転駆動される。そして、コントローラ200は、用紙10bが搬送される位置を測定するために内蔵のクロックによるタイマー計測を開始する(ステップ12)。
図6に示すように、ピックアップローラ2により用紙トレイ1より2枚目の用紙10bが繰り出され、給紙ローラ3、搬送ローラ6へと用紙10bの先端が通過してゆく。この第1の実施形態においては、用紙10a,10bの重なりを実現するために、搬送ローラ6,6よりも給紙ローラ3の搬送速度を速く設定している。1枚目の用紙10aの後端と2枚目の用紙10bの先端が重なった状態で搬送ローラ6,6まで搬送される。そして、2枚目の用紙10bの先端が搬送ローラ6,6を通過するまでの時間を、コントローラ200が計測している時間により判定し、その後、この用紙10bの先端が搬送ローラ6,6を通過するまでの時間を計測する(ステップ13)。
この間、2枚目の用紙10bの先端は搬送ローラ6,6のニップ部に至り、搬送ローラ6,6の回転動作により、1枚目の用紙10aの後端と2枚目の用紙10bの先端が重なった状態で搬送ローラ6,6のニップ部を通過する。
ステップ13において、所定時間が経過し、用紙10bの先端が搬送ローラ6,6を通過したとコントローラ200が判断すると、コントローラ200は、給紙クラッチ駆動回路230を制御し、給紙クラッチ(CL)231をOFFにし、メインモータ211からの駆動力を切断し、給紙ローラ3を停止する(ステップ14)。
2枚目の用紙10bの先端がレジストセンサ7に当接するまでは、レジストセンサ7はOFFとなる。図4に示すように、2枚目の用紙10bが更に搬送され、レジストセンサ7の先端に当接し、アクチュエータを所定量回転すると、レジストセンサ7がONとなる。
図5に示すように、さらに次の用紙10bが送られ、レジストセンサ7を乗り越えると、アクチュエータは搬送方向とは逆方向に回転し、初期位置に復帰してOFFとなる。
図6に示すように、1枚目の用紙10aの後端よりも2枚目の用紙10bの先端の方が先にレジストセンサ7に到達し、レジストセンサ7により、用紙10a,10bが重なった状態でも2枚目用紙10bの先端の到達が検出される。
レジストセンサ7がONとなると、コントローラ200は、用紙10aの適正ループを作成するためにタイマーを一旦リセットした後、内蔵のクロックによるタイマー計測を開始する(ステップ16)。2枚目の用紙10bの先端は1枚目の用紙10aと逆転ローラ82には接しているが、正転ローラ81とは接しておらず、逆転ローラ82と2枚目の用紙10bとの摩擦力Cは1枚目の用紙10aと2枚目の用紙10bの摩擦力Bより大きい、すなわち、摩擦力C>摩擦力Bとなるので、図6に示すように、2枚目の用紙10bの先端がレジスト機構部8の位置で停止している。搬送ローラ6,6により送られる用紙10abはループを作る。必要なループ量は想定しているスキュー量により決定され、この適正ループ量を得るための時間が経過するまで待機する(ステップ16)。コントローラ200は、1枚目の用紙10aの次に2枚目の用紙10bがあることを認識しているので、レジストローラとしての正転ローラ81は継続回転させている。
ステップ16において、時間が経過すると、コントローラ200は、搬送クラッチ駆動回路240を制御し、搬送クラッチ(CL)241をOFFにして、搬送ローラ6,6を停止させる(ステップ17)。
続いて、画像形成部20との画像タイミングをとり(ステップ18)、画像タイミングが取れると、搬送クラッチ(CL)241、レジストクラッチ(CL)221をONにするように、搬送クラッチ駆動回路240、レジストクラッチ駆動回路220制御する。両クラッチ221、241がONになり、メインモータ211と搬送ローラ6、正転ローラ81とが連結され、両ローラ6、81が回転し、用紙10aがレジスト機構部8から画像形成部20に送られ、用紙10aに画像形成部20にてトナー像が転写される。
なお、1枚目の用紙10aの後端が正転ローラ81を抜けると、2枚目の用紙10bは正転ローラ81と逆転ローラ82に接することになり、正転ローラ81と用紙10bとの摩擦力Aが逆転ローラ82と用紙10bの摩擦力Cより大きい、すなわち、摩擦力A>摩擦力Cとなっている。このため、回転している正転ローラ81の送り速度で搬送される。
続いて、コントローラ200は、転写動作、定着動作、排紙動作を含め画像形成動作が終了するまで待機し(ステップ20)、画像形成動作が終了すると、動作を終える。
上記のように制御することで、用紙10a,10bの間隔が略ゼロの状態で画像形成部8に用紙10a,10bを順々に搬送して、用紙10a,10bにトナー像を転写させることができる。
次に、この発明の第2の実施形態につき、図8〜図11に従い説明する。図8は、この発明の第2の実施形態にかかる用紙搬送装置の構成を示す模式図、図9は、この発明の第2の実施形態にかかる用紙搬送装置の電気的構成を示すブロック図、図10は、この用紙搬送装置における用紙先端のピックアップローラから画像形成部に至るまでの搬送状態を経過時間とともに示す説明図、図11は、プリント指示が2枚の時のこの第2の実施形態の動作を説明するフローチャートである。
第2の実施形態と第1の実施形態と相違するところは、次の通りである。
第1の実施形態においては、給紙ローラ3からレジスト機構部8に至る搬送経路の間に一対の搬送ローラ6,6を設けている。これに対して、この第2の実施形態においては、給紙ローラ3からレジスト機構部8に至る第1の搬送経路91の間には、搬送ローラを設けていない。さらに、第1の搬送路91とは別に、用紙の第2の搬送路92が設けられ、手差しトレイなどの第2の給紙部から送られる用紙10が第2搬送ローラ61、61、レジストスイッチ7を経てレジスト機構部8から画像形成部20に送られるように構成されている。
さらに、この第2の実施形態は、レジストセンサ7に至る迄の第1搬送経路91に用紙10を検出する用紙検出センサ71が設けられ、給紙ローラ3とレジスト機構部8との間で用紙10a,10bが重なる前に、次の用紙10bの先端を検出することができる。
この用紙検出センサ71は、反射型センサ又は透過型センサで構成されている。
この第2の実施形態においても、用紙トレイ(図示せず)の近傍には、用紙トレイに積載された用紙10を送り出すピックアップローラ2、ピックアップローラ2により繰り出された用紙を1枚ずつに分離給紙する給紙ローラ3と分離ローラ4が設けられている。給紙ローラ3は、用紙10の給紙方向へ回転駆動され、分離ローラ4は用紙10の給紙方向とは逆方向へ回転駆動される。
給紙ローラ3と分離ローラ4は、ピックアップローラ2の駆動と同時に駆動を開始し、重送されてきた用紙10を1枚に分離する。
給紙ローラ3、分離ローラ4からレジスト機構部8までの第1の搬送経路91には、用紙検出センサ71、レジストセンサ7が配置されている。レジスト機構部8は、正転ローラ81、逆転ローラ82により構成され、用紙搬送路を搬送される用紙10を所定のタイミングで画像形成部(図示せず)に送り込む。
前記レジスト機構部8は、先後2枚の用紙10a,10bが入り込んだとき、先の用紙10aのみを画像形成部に向けて搬送する一方、後の用紙10bを搬送方向の上流側へ戻すものであり、正転ローラ81で画像形成部側へ先の用紙10aが搬送され、逆転ローラ82で後の用紙10bを搬送方向の上流側に搬送する。
そして、レジスト機構部8に次の用紙10bが到達した時に、前の用紙10aは正転ローラ81側、次の用紙10bは逆転ローラ82側に来るようにする搬送ガイド9がレジストセンサ7の上流側に設けられている。
逆転ローラ82と、正転ローラ81と逆転ローラ82との間に入り込んだ用紙10が1枚の場合には正転ローラ82により用紙10が搬送され、レジスト機構部8に先後2枚の用紙10a,10bが入り込んだ場合には、逆転ローラ82により後の用紙10bを搬送方向上流側へ戻すように、正転ローラ81と逆転ローラ82との表面の摩擦力が選択されている。
すなわち、正転ローラ81と用紙10の間が摩擦力A、用紙10と用紙10の間が摩擦力B、逆転ローラ82と用紙10の間が摩擦力Cとすると、各摩擦力がA>C>Bとなるように、正転ローラ81と逆転ローラ82のそれぞれの表面の摩擦係数が選択されている。
また、給紙ローラ3とレジスト機構部8の正転ローラ81とのローラの周速度は、給紙ローラ3の方が正転ローラ81より速くしている。すなわち、正転ローラ81のローラ周速度<給紙ローラ3のローラ周速度となるように各ローラのローラ周速度が制御される。
前記用紙検出センサ7とレジスト機構部8との間には、用紙10a,10bが重なった状態でも次用紙10bの先端を検出できるレジストセンサ7が、用紙10の進行方向に対して逆転ローラ82側に配置されている。このレジストセンサ7は、用紙10の先端が当接しても用紙10の進行を妨げないように回転しながら、用紙10の方向を若干変化させる回転式のアクチュエータが用いられている。
この第2の実施形態おける各ローラ2、3、4、6、81、82もメインモータ210により、各クラッチ221、231を介して或いは直接回転駆動される。レジスト機構部8の正転ローラ81へはレジストクラッチ221によりメインモータ210の駆動力が伝達または切断される。また、レジスト機構部8の逆転ローラ82は、レジストクラッチ221を介さずに直接メインモータ210から駆動力が与えられ、プリント動作が開始すると、逆転ローラ82は回り続けるように構成されている。
給紙ローラ3、ピックアップローラ2へは給紙クラッチ231によりメインモータ210の駆動力が伝達または切断される。また、分離ローラ4は、給紙クラッチ231を介さずに直接メインモータ211から駆動力が与えられ、プリント動作が開始すると、分離ローラ4は回り続けるように構成されている。
なお、この第2の実施形態も第1の実施形態と図2と同様の電気回路で構成される。図2のブロック図に対して、第2の実施形態においては、サクション機構が設けられていないので、サクション駆動回路とサクション機構が無く、用紙検出センサ71からの出力がコントローラ200に与えられるように構成される。その他の構成は、図2と同様に構成されるので、ここでは、その説明を省略する。
ここで、コントローラ200は、操作部250からプリント動作の指示を受けると、メインモータ駆動回路210を制御し、メインモータ211を駆動する。また、給紙クラッチ駆動回路230、レジストクラッチ駆動回路220を制御し、レジストクラッチ221、給紙クラッチ231のON/OFFが制御され、正転ローラ81、給紙ローラ3、ピックアップローラ2の駆動と停止が制御される。
メインモータ211が駆動され、給紙クラッチ231が接続されることで、ピックアップローラ2と給紙ローラ3が回転し、用紙トレイに積載された最上面の用紙10が搬送される。
その用紙10の先端は、ピックアップローラ2の搬送力により、給紙ローラ3と分離ローラ4のニップ部に至り、給紙ローラ3の搬送力により、給紙ローラ3と分離ローラ4のニップ部を越える。
ピックアップローラ2により繰り出された用紙10が重送された場合には、用紙10の給紙方向とは逆方向へ回転駆動する分離ローラ4により分離され、レジスト機構部8側へ1枚の用紙10が送り込まれる。
次に、用紙10の先端は用紙検出センサ71によって検出され、その後、用紙10の後端が通過するまで用紙検出センサ71はON状態を知らせる情報をコントローラ200に与える。コントローラ200は、給紙クラッチ231を接続させるように制御している。このため、給紙ローラ3の回転動作により、そのまま用紙10は用紙検出センサ71を通過する。
次に、用紙10はレジストセンサ7のアクチュエータを押し、レジスト機構部8に至り、正転ローラ81と逆転ローラ82とのニップ部であるレジストローラニップ部に至る。用紙10がレジストセンサ7のアクチュエータを押したことをコントローラ200が判断すると、用紙10の先端がレジストローラニップに到達した後、レジストローラニップと給紙ローラ3との間で適正なループが作成できるタイミングを計り、コントローラ200は、給紙クラッチ231をOFFにし、給紙ローラ3の回転を停止する。
レジストローラとして機能する正転ローラ81と対向する逆転ローラ82は、上記したようにメインモータ211と直結状態であり、この間、搬送方向とは逆方向に回転し続けている。このレジスト機構部8において、用紙10にループを作成する目的は、用紙10のスキューを、用紙10の先端を正転ローラ81に突き当ててループを作ることで補正することであり、必要なループ量は想定しているスキュー量により決定されている。
用紙10にループを作成した後、コントローラ200は搬送クラッチ241、レジストクラッチ221をONにするように、搬送クラッチ駆動回路240、レジストクラッチ駆動回路220を制御する。両クラッチ221、241がONになり、メインモータ211と搬送ローラ6、正転ローラ81とが連結され、両ローラ6、81が回転し、用紙10がレジスト機構部8より下流側に搬送される。
ここで、先の用紙10aの後端が給紙ローラ3を抜けた後、搬送ガイド91により先の用紙10aに重なるように次の用紙10bが給紙される。
そして、先の用紙10aの後端と次の用紙10bの先端が重なった状態でレジスタセンサ7を通過させる。レジスト機構部8側に次の用紙10bの先端が到達したときに、先の用紙10aは正転ローラ81側、次用紙は逆転ローラ82側にくるように搬送される。
この第2の実施形態においては、正転ローラ81が高い摩擦係数(μ)のものが用いられ、逆転ローラ82が低い摩擦係数(μ)のものが用いられる。
上記のようにレジストセンサ7は、用紙10の先端が当接しても用紙10の進行を妨げないように回転しながら、用紙10の方向を若干変化させる回転式のアクチュエータが用いられており、用紙10の先端がレジストセンサ7に当接し、アクチュエータを搬送方向側へ所定量回転した場合にONになり、用紙10の先端がレジストセンサ7を乗り越えると、アクチュエータは搬送方向とは逆方向に回転し、初期位置に復帰してOFFとなる。
先の用紙10aの後端と次の用紙10bの先端が重なった状態で通過し、次の用紙10bの先端がレジストセンサ7に当接するまでは、レジストセンサ7はOFFとなる。
そして、次の用紙10bが更に搬送され、レジストセンサ7の先端に当接し、アクチュエータを所定量回転すると、レジストセンサ7がONとなる。さらに、次の用紙10bが送られ、レジストセンサ7を乗り越えると、アクチュエータは搬送方向とは逆方向に回転し、初期位置に復帰してOFFとなる。
この第2の実施形態においては、用紙10の重なりを実現するために、正転ローラ81よりも給紙ローラ3の搬送速度を速く設定している。先の用紙10aの後端よりも次の用紙10bの先端の方が先にレジストセンサ7に到達し、レジストセンサ7により、用紙10a、10bが重なった状態でも次の用紙10bの先端の到達が検出される。
次の用紙10bの先端が、先の用紙10aと逆転ローラ82のニップ部に到達して、スキュー補正のための適正ループができたところで、コントローラ200は搬送クラッチ241をOFFにするように、搬送クラッチ駆動回路240を制御する。搬送クラッチ241がOFFになり、メインモータ211と搬送ローラ6とが切断され、搬送ローラ6,6が停止する。
次の用紙10bの先端は、先の用紙10aと逆転ローラ82には接しているが、正転ローラ81とは接しておらず、逆転ローラ82と次の用紙10bとの摩擦力Cは、先の用紙10aと次の用紙10bの摩擦力Bより大きい、すなわち、摩擦力C>摩擦力Bとなるので、次の用紙10bの先端がレジスト機構部8の位置で停止している。
操作部250からの指示でコントローラ200は、先の用紙10aの後に次の用紙10bがあることを認識しているので、レジストローラとしての正転ローラ81は継続回転させておく。
先の用紙10aの後端が正転ローラ81を抜けると、次の用紙10bは正転ローラ81と逆転ローラ82に接することになる。このとき、正転ローラ81と用紙10との摩擦力Aが逆転ローラ82と用紙10の摩擦力Cより大きい、すなわち、摩擦力A>摩擦力Cとなっているため、次の用紙10bは回転している正転ローラ81の送り速度でレジスト機構部8より下流側に搬送され、先の用紙10aの後端を追いかけるように、レジストローラ機構部8を通過していく。
図10及び図11を参照して、この発明の第2の実施形態の動作について説明する。
操作部250から、2枚プリント行うための指示がある(ステップ31)と、コントローラ200は2枚プリントを行うための動作を開始するために、メインモータ駆動回路210に対して、メインモータ211を駆動させるON命令を出し、メインモータ211を駆動させる(ステップ32)。
続いて、コントローラ200は、給紙クラッチ駆動回路230を制御し、給紙クラッチ(CL)231をONにし、メインモータ211からの駆動力を搬送ローラ6、給紙ローラ3、ピックアップローラ2に伝え、給紙ローラ3、ピックアップローラ2が回転駆動される(ステップ33)。図10に示すように、ピックアップローラ2により用紙トレイより1枚目の用紙10aが繰り出され、給紙ローラ3へと用紙10aの先端が通過してゆく。
そして、給紙ローラ3により用紙10aが搬送され、用紙10aの先端が用紙検出センサ71を通過すると、用紙検出センサ71がONし(ステップ34)、コントローラ200にその情報が与えられる。この用紙検出センサ71は、用紙10aの後端が通過するまでON状態が続く。
続いて、給紙ローラ3により搬送された用紙10aの先端部がレジストセンサ7の先端に当接し、アクチュエータを所定量回転し、レジストセンサ7がONとなると(ステップ35)、コントローラ200は、用紙の適正ループを作成するためにタイマーをリセットした後、内蔵のクロックによるタイマー計測を開始する(ステップ36)。レジストセンサ7を通過した1枚目の用紙10aの先端部は、正転ローラ81に突き当たる。
このとき、図10に示すように、正転ローラ81は停止しているので用紙10aの先端部が停止し、給紙ローラ3により送られる用紙10aはループを作る。必要なループ量は想定しているスキュー量により決定され、この適正ループ量を得るための時間が経過するまで待機し(ステップ36)、時間が経過すると、コントローラ200は、給紙クラッチ駆動回路230を制御し、給紙クラッチ231をOFFにして、給紙ローラ3を停止させる(ステップ37)。
続いて、画像形成部との画像タイミングを取り(ステップ38)、画像タイミングが取れると、図10に示すように、レジストクラッチ(CL)221をONにするように、レジストクラッチ駆動回路220を制御する。
レジストクラッチ(CL)221がONになると、メインモータ211と正転ローラ81とが連結され、正転ローラ81が回転し、用紙10aがレジスト機構部8から画像形成部に送られ、用紙10aに画像形成部にてトナー像が転写される。
続いて、コントローラ200は、用紙10aの後端が用紙検出センサ71を通過、すなわち、給紙ローラ3を通過したか否かを、用紙検出センサ71の出力で判断する(ステップ40)。
用紙検出センサ71がOFFになると、コントローラ200は、用紙10aの後端が給紙ローラ3を通過したと判断し(ステップ40)、2枚目の用紙10bを給紙するための動作を開始する。
コントローラ200は、ステップ40の後、給紙クラッチ駆動回路230を制御し、給紙クラッチ(CL)231をONにし、メインモータ211からの駆動力を給紙ローラ3、ピックアップローラ2に伝え、給紙ローラ3、ピックアップローラ2が回転駆動される(ステップ41)。図10に示すように、ピックアップローラ2により用紙トレイより2枚目の用紙10bが繰り出され、給紙ローラ3へと用紙10bの先端が通過し、用紙検出センサ71を用紙10bの先端が通過し、用紙検出センサ71がONになる(ステップ42)。この第2の実施形態では、給紙ローラ3とレジスト機構部8との間で用紙10a、10bが重なる前に、次の用紙10bの先端を検出する。2枚目の用紙10bの先端がレジストセンサ7に当接するまでは、レジストセンサ7はOFFの状態のままである。2枚目の用紙10bが更に搬送され、レジストセンサ7の先端に当接し、アクチュエータを所定量回転すると、レジストセンサ7がONとなる(ステップ43)。
ここで、この第2の実施形態においては、用紙10a、10bの重なりを実現するために、正転ローラ81よりも給紙ローラ3の搬送速度を速く設定し、給紙ローラ3とレジストセンサ7との間で1枚目の用紙10aの後端と2枚目の用紙10bの先端が重なり、この状態でレジストセンサ7まで搬送される。そして、搬送ガイド9により、レジスト機構部8に2枚目の用紙10bが到達した時に1枚目の用紙10aは正転ローラ81側、2枚目の用紙10bは逆転ローラ82側に来るように案内される。1枚目の用紙10aの後端よりも2枚目の用紙10bの先端の方が先にレジストセンサ7に到達し、レジストセンサ7により、用紙10a、10bが重なった状態でも2枚目用紙10bの先端の到達が検出される。
続いて、コントローラ200は、用紙の適正ループを作成するためにタイマーをリセットした後、内蔵のクロックによるタイマー計測を開始する(ステップ44)。
さらに2枚目の用紙10bが送られ、レジストセンサ7を乗り越えると、アクチュエータは搬送方向とは逆方向に回転し、初期位置に復帰してOFFとなる。
2枚目の用紙10bの先端は1枚目の用紙10aと逆転ローラ82には接しているが、正転ローラ81とは接しておらず、逆転ローラ82と2枚目の用紙10bとの摩擦力Cは1枚目の用紙10aと2枚目の用紙10bの摩擦力Bより大きい、すなわち、摩擦力C>摩擦力Bとなるので、2枚目の用紙10bの先端がレジスト機構部8の位置で停止している(図10参照)。
給紙ローラ3により送られる用紙10bはループを作る。必要なループ量は想定しているスキュー量により決定され、この適正ループ量を得るための時間が経過するまで待機する(ステップ44)。コントローラ200は、1枚目の用紙10aの次に2枚目の用紙10bがあることを認識しているので、レジストローラとしての正転ローラ81は継続回転させている。
ステップ44において、時間が経過すると、コントローラ200は、給紙クラッチ駆動回路230を制御し、給紙クラッチ(CL)231をOFFにして、給紙ローラ3を停止させる(ステップ45)。
続いて、画像形成部との画像タイミングをとり(ステップ46)、画像タイミングが取れると、レジストクラッチ221をONにするように、レジストクラッチ駆動回路220制御する。
そして、レジストクラッチ221がONになり、メインモータ211と正転ローラ81とが連結されて正転ローラ81が回転し、用紙10bがレジスト機構部8から画像形成部に送られ、用紙10bに画像形成部にてトナー像が転写される。
なお、1枚目の用紙10aの後端が正転ローラ81を抜けると、2枚目の用紙10bは正転ローラ81と逆転ローラ82に接することになり、正転ローラ81と用紙10との摩擦力Aが逆転ローラ82と用紙10の摩擦力Cより大きい、すなわち、摩擦力A>摩擦力Cとなっている。このため、回転している正転ローラ81の送り速度で搬送される。
続いて、コントローラ200は、転写動作、定着動作、排紙動作を含め画像形成動作が終了するまで待機し(ステップ48)、画像形成動作が終了すると、動作を終える。
上記のように制御することで、用紙間隔が略ゼロの状態で画像形成部へ用紙10を搬送して、用紙10にトナー像を転写させることができる。
次に、この発明の第3の実施形態につき、図12に従い説明する。図12は、この発明の第3の実施形態にかかる用紙搬送装置の概略構成を示す模式図である。
この第3の実施形態は、上記した第1、第2の実施形態において、レジスト機構部8の下流側に一対の搬送ローラ62、62を設けたものである。
レジスト機構部8の逆転ローラ82の抵抗により、正転ローラ81の搬送速度が安定しない場合には、正転ローラ81のすぐ下流側に搬送力が高く、上流の負荷の影響でスリップすることのない一対の搬送ローラ62、62を設けたものである。
この場合、搬送ローラ62の速度を、前記転写ローラ22の速度と同じにして、上記の正転ローラ81の搬送力よりも大きくすることにより、正転ローラ81の搬送速度が安定しない場合でも、用紙10先端が搬送ローラ62、62に到達した後は、速度を安定させることができる。
画像と用紙の同期は、正転ローラ81の回転開始で同期し、できるだけ直後に搬送ローラ62、62を配置するか、搬送ローラ62、62を通過した後の用紙先端基準で画像を作成するか、搬送ローラ通過後の用紙先端検出タイミングにより、搬送ローラ62、62の速度を微調整することなどしてとることができる。
次に、この発明の第4の実施形態につき、図13に従い説明する。図13は、この発明の第4の実施形態にかかる用紙搬送装置のレジスト機構部の概略構成を示す模式図である。
第4の実施形態は、搬送速度安定のための第3の実施形態とは異なる別の実施形態である。この第4の実施形態は、正転ローラ81と逆転ローラ82とのローラニップ直後に、正転ローラ81と接する搬送ローラ63を配置し、正転ローラ81と搬送ローラ63との搬送力を高くし、上流の負荷の影響でスリップすることがないように構成したものである。この実施形態においては、正転ローラ81が搬送ローラ対の一方の搬送ローラの役割を持つことになり、ローラ数を削減できる。
上記した第1乃至第4の実施形態のおいては、逆転ローラ82は常に回転するように説明したが、正転ローラ81が回転しているときにのみ逆転ローラ82が回転するように構成することもできる。
次に、この発明の第5の実施形態につき、図14〜図17に従い説明する。図14及び図15は、この発明の第5の実施形態にかかる用紙搬送装置の構成を示す模式図、図16は、この発明の第5の実施形態にかかるレジスト機構部の一例を示す模式図、図17は、この用紙搬送装置における用紙先端のピックアップローラから画像形成部に至るまでの搬送状態を経過時間とともに示す説明図である。
第5の実施形態は、給紙直後のサクション機構や搬送ガイドなどの重なり方を制御する手段が無く、次の用紙10bが先の用紙10aと重なった状態でレジスト機構部8に到達する際に、先の用紙10aの前面側と裏面側のどちら側にも次の用紙10bが来る可能性がある場合に対応可能にした実施形態である。
この第5の実施形態においては、給紙ローラ3からレジスト機構部8に至る第1の搬送経路91と、第1の搬送路91とは別に、用紙10を搬送させる第2の搬送路92と、用紙10を搬送させる第3の搬送路93が設けられている。
そして、第2の搬送路92には第2の搬送ローラ61、61を介して用紙10が送り込まれ、第3の搬送路93には、第3の搬送ローラ65、65を介して用紙10が送り込まれる。この第2、第3の搬送路92、93は、手差しトレイや両面印刷を行うために用いられる搬送路を構成するものである。
これら3つの搬送路91、92、93が合流する地点にレジストセンサ7a、7bが配置される。そして、レジスタ機構部8は、正逆転可能な一対の正逆転ローラ80、80で構成され、先の用紙10aと次の用紙10bの重なり状態によって、一方の正逆転ローラ80が正転ローラ81となり、他方の正逆転ローラ80が逆転ローラ82になるように構成している。
そして、この第5の実施形態においては、先の用紙10aの前面側と背面側のどちら側に次の用紙10bが来たか検出する検出機構として、第1のレジストセンサ7aと第2のレジストセンサ7bとを、3つの搬送路91、92、93が合流する地点において対向して配置させている。
この一対のレジストセンサ7a、7bは、用紙10の先端が当接しても用紙10の進行を妨げないように回転しながら用紙10の方向を若干変化させる回転式のアクチュエータが用いられている。
図16に、この一対の正逆転ローラの一例を示す。
この一対の正逆転ローラ80、80の外周には、ウレタンゴム等で構成された弾性層80aが用いられており、この一対の正逆転ローラ80、80はともに独立して正転、反転ができるように構成されている。
そして、正転時の正逆転ローラの摩擦係数μ1>逆転時の正逆転ローラの摩擦係数μ2>用紙間の摩擦係数μ3の関係になるように、各正逆転ローラ80、80の表面における弾性層80aの形状を加工している。
ここで、図14に示すように、次の用紙10bが先の用紙10aの前面側に来た場合は、前面側に位置するレジストセンサ7aがONになることで判別できる。この場合は、前面側の正逆転ローラ80が逆転ローラ82になり、背面側の正逆転ローラ80が正転ローラ81になるように制御する。
また、図15に示すように、次の用紙10bが先の用紙10aの背面側に来た場合は、背面側に位置するレジストセンサ7bがONになることで判別できる。この場合は、背面側の正逆転ローラ80が逆転ローラ82になり、前面側の正逆転ローラ80が正転ローラ81になるように制御する。
ここで、前面側の正逆転ローラ80が正転ローラ81にし、背面側の正逆転ローラ80が逆転ローラ82にした状態で、先の用紙10aがこの一対の正逆転ローラ80、80の間を通過する段階で、次の用紙10bが先の用紙10aの前面側に来た場合は、上記の背面側の正逆転ローラ80を正転させて、先の用紙10aをこの一対の正逆転ローラ80、80によって送り、その後、次の用紙10bがこの一対の正逆転ローラ80、80間に達する前に、図14に示すように、前面側の正逆転ローラ80を逆転させて逆転ローラ82として用いるようにする。
また、前面側の正逆転ローラ80が逆転ローラ82にし、背面側の正逆転ローラ80が正転ローラ81にした状態で、先の用紙10aがこの一対の正逆転ローラ80、80の間を通過する段階で、次の用紙10bが先の用紙10aの背面側に来た場合は、上記の前面側の正逆転ローラ80を正転させて、先の用紙10aをこの一対の正逆転ローラ80、80によって送り、その後、次の用紙10bがこの一対の正逆転ローラ80、80間に達する前に、図15に示すように、背面側の正逆転ローラ80を逆転させて逆転ローラ82として用いるようにする。
なお、上記の一対の正逆転ローラ80、80の下流側に別個の搬送ローラを設け、この搬送ローラによって、先の用紙10aをこの一対の正逆転ローラ80、80の間を通過させるようにすることも可能であり、この場合には、次の用紙10bがこの一対の正逆転ローラ80、80間に達する前に、この一対の正逆転ローラ80、80の回転を逆に切り換えるようにすることもできる。
また、この第5の実施形態においても、用紙10の重なりを実現するために、上記の正逆転ローラ80、80よりも上記の給紙ローラ3、搬送ローラ61、搬送ローラ65の搬送速度を速く設定している。
図17に示すように、先の用紙10aの後端よりも次の用紙10bの先端の方が先にレジストセンサ7a又は7bに到達し、レジストセンサ7a又は7bにより、用紙が重なった状態でも次用紙の先端の到達が検出される。
そして、このように2つのレジストセンサ7a、7bによって一対の正逆転ローラ80、80もの回転を制御する以外は、前記の第2の実施形態の場合と同様にして、先の用紙10aと次の用紙10bを搬送させるようにする。
このようにすると、次の用紙10bが先の用紙10aと重なった状態でレジスト機構部8に到達する際に、先の用紙10aの前面側と裏面側のどちら側に導かれる場合においても、用紙間隔が略ゼロの状態で画像形成部へ用紙10を搬送して、用紙10にトナー像を転写させることができる。
この発明の用紙を重ねて搬送し、あるローラ以降は紙間ゼロで通紙する技術は、画像と用紙を同期する機能を持つレジストローラに限らず他の用途にも応用することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えるべきである。この発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 用紙トレイ
2 ピックアップ
3 給紙ローラ
4 分離ローラ
5 サクション機構
6,61,62,65 搬送ローラ
7 レジストセンサ(用紙先端検出手段)
8 レジスト機構部
9 搬送ガイド
10,10a,10b 用紙
20 画像形成部
21 感光体ドラム
22 転写ローラ
71 用紙検出センサ
80 正逆転ローラ
80a 弾性層
81 正転ローラ
82 逆転ローラ
91,92,93 搬送路
200 コントローラ
211 メインモータ
220 レジストクラッチ駆動回路
221 レジストクラッチ
230 給紙クラッチ駆動回路
231 給紙クラッチ
240 搬送クラッチ駆動回路
241 搬送クラッチ
250 操作部
260 サクション駆動回路

Claims (12)

  1. 用紙を供給する給紙ローラを備える給紙部と、前記画像形成部と給紙部との間に配置され前記画像形成部の画像の先端と用紙の同期を行うレジスト機構部と、前記給紙部と前記レジスト機構部との間に配置され用紙の先端を検出する用紙先端検出手段とを有し、前記レジスト機構部は通紙方向下流側へ用紙を搬送する正転ローラと、通紙方向上流側へ用紙を戻す逆転ローラとを備え、前記給紙ローラのローラ周速度が正転ローラのローラ周速度より速く設定され、前記正転ローラと用紙の間の摩擦力をA、用紙と用紙の間の摩擦力をB、前記逆転ローラと用紙の間の摩擦力をCとすると、各摩擦力がA>C>Bの関係になるように、前記正転ローラと前記逆転ローラのそれぞれの表面の摩擦係数を設定したことを特徴とする用紙搬送装置。
  2. 請求項1に記載の用紙搬送装置において、前記用紙先端検出手段は、前記給紙部とレジスト機構部との間で、一つの用紙搬送経路又は複数の合流した用紙搬送経路のレジスト機構部側で且つ、用紙進行に対して前記逆転ローラ側に配置されていることを特徴とする用紙搬送装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の用紙搬送装置において、前記用紙先端検出手段は、用紙先端が当接しても用紙進行を妨げないように回転しながら用紙の進行方向を変化させる回転式アクチュエータが用いられ、用紙先端が通過すると元の位置に復帰するか或いは爪部が複数形成され用紙が通過するたびに爪部が回転して進むように構成されていることを特徴とする用紙搬送装置。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の用紙搬送装置において、前記用紙先端検出手段は、前記給紙部と前記レジスト機構部との間で用紙が重なった状態の位置において、次用紙の先端を検出することを特徴とする用紙搬送装置。
  5. 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の用紙搬送装置において、前記用紙先端検出手段は、前記給紙部と前記レジスト機構部との間で用紙が重なる前に、次用紙の先端が検出可能な位置に配置され用紙検出手段を更に備えることを特徴とする用紙搬送装置。
  6. 請求項5に記載の用紙搬送装置において、前記用紙検出手段は、反射型センサ又は透過型センサで構成されていることを特徴とする用紙搬送装置。
  7. 請求項1から請求項6の何れか1項に記載の用紙搬送装置において、前記給紙部とレジスト機構部との間に搬送ローラ対を配置し、ローラ周速度は、給紙ローラ周速度>搬送ローラ周速度>正転ローラ周速度の関係になるように設定したことを特徴とする用紙搬送装置。
  8. 請求項1から請求項7の何れか1項に記載の用紙搬送装置において、プリント命令を与える操作部と、ローラを駆動するモータを駆動する駆動回路と、前記モータからの駆動力をローラへ伝達または遮断する伝達制御手段と、前記操作部並びに前記用紙先端検出手段からの出力に応じて前記駆動回路と伝達制御手段を制御する制御手段とを備え、前記操作部からのプリント命令に応じ、前記制御手段は、前記給紙ローラに駆動力を与えるように前記伝達制御手段を制御し、前記給紙部から1枚目の用紙を給紙し、前記用紙先端検出手段の信号に応じて前記レジスト機構部で適正量のループを形成して、通紙方向に対して、前記画像形成部より上流側の用紙を搬送する方向へ駆動するローラへの駆動力を遮断するように前記伝達制御手段を制御し、画像に同期するタイミングで前記正転ローラ並びに正転ローラより上流側の用紙を搬送する方向へ駆動するローラへの駆動力を伝達するように前記伝達制御手段を制御するとともに、前記レジスト機構部の逆転ローラは連続的に回転するように制御することを特徴とする用紙搬送装置。
  9. 請求項8に記載の用紙搬送装置において、先行する用紙後端が前記レジスト機構部を通過する前に次用紙が給紙され、前記先行用紙後端が前記レジスト機構部との間を通過する前に、先行する用紙に連続する用紙が前記逆転ローラ側のニップに突入するために用紙を案内する搬送ガイド又はサクション機構を有し、前記用紙先端検出手段の信号に応じて前記ニップにおいて先行する用紙に連続する用紙が前記逆転ローラで停止させた状態で適正量のループを形成した後、通紙方向に対して、先行する用紙に連続する用紙を前記画像形成部より上流側の用紙を搬送する方向へ駆動するローラへの駆動力を遮断するように前記伝達制御手段を制御し、画像に同期するタイミングで前記正転ローラ並びに正転ローラより上流側の用紙を搬送する方向へ駆動するローラへの駆動力の伝達を開始するように、前記伝達制御手段を制御するとともに、前記レジスト機構部の逆転ローラは連続的に回転するように制御することを特徴とする用紙搬送装置。
  10. 請求項1に記載の用紙搬送装置において、前記レジスト機構部の下流側且つ画像形成部より上流側に第2の搬送ローラ対を有し、搬送力が前記正転ローラより第2の搬送ローラの方が大きくなるように設定したことを特徴とする用紙搬送装置。
  11. 請求項1に記載の用紙搬送装置において、前記正転ローラと逆転ローラのローラニップ直後に前記正転ローラと接する第3の搬送ローラを有し、搬送力が前記正転ローラより第3の搬送ローラの方が大きくなるようにしたことを特徴とする用紙搬送装置。
  12. 請求項1に記載の用紙搬送装置において、前記レジスタ機構部が正逆転可能なローラ対からなり、次用紙がどちらのローラ側に接するかを検出する検出手段を有し、次用紙が接した側のローラが逆転し、正逆転可能なローラの表面形状により、表面の摩擦抵抗が正転時の方が逆転時より大きくなるように構成したことを特徴とする用紙搬送装置。
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