JP2009132431A - 容器用口部、およびこれを備えた容器、ならびに内容物入り滅菌容器とその製造方法 - Google Patents

容器用口部、およびこれを備えた容器、ならびに内容物入り滅菌容器とその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】熱の影響を与えることなく内容物を容易に充填でき、かつ滅菌状態を保持できる容器用口部、およびこれを備えた容器、ならびに内容物入り滅菌容器とその製造方法を実現する。
【解決手段】ゴム栓11および該ゴム栓11の外周に形成されたゴム栓押え12からなる口栓13と、ポート14とからなり、前記口栓13が前記ポート14に着脱自在にされていることを特徴とする容器用口部10。
【選択図】図1

Description

本発明は、容器用口部、およびこれを備えた容器、ならびに内容物入り滅菌容器とその製造方法に関する。
例えば薬剤入りの輸液バッグは、薬剤をポートから容器に充填し、ポートに口栓を嵌めて、該ポートと口栓を溶着させて容器内を密封した後に、高圧蒸気滅菌などにより滅菌処理される。
しかし、タンパク質など熱に影響を受けやすい成分を内容物として容器に充填し、滅菌処理すると、熱によって内容物が変質しやすかった。
そこで、例えば特許文献1には、無菌領域内で一連の隣接したバッグを形成し、アルブミンタンパク質を無菌領域において前記バッグ内に連続的に挿入し、該バックを無菌領域において連続的にシールして流体密容器を形成する方法が開示されている。
特開2004−532059号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、容器の形成から、内容物の充填、開口部のシールまでの一連の工程を無菌領域内で実施するので、大掛かりな無菌装置が必要であった。
さらに、3方がシールされ1方が開口した容器の開口部から内容物を充填し、その後に開口部をシールするので、特に開口部付近の内容物はシール時の熱の影響を受けやすく、変質しやすかった。
本発明は、かかる状況に鑑みてなされたものであり、熱の影響を与えることなく内容物を容易に充填でき、かつ滅菌状態を保持できる容器用口部、およびこれを備えた容器、ならびに内容物入り滅菌容器とその製造方法を実現することを課題とする。
本発明の容器用口部は、ゴム栓および該ゴム栓の外周に形成されたゴム栓押えからなる口栓と、ポートとからなり、前記口栓が前記ポートに着脱自在にされていることを特徴とする。
ここで、前記ポートに設けられた第1の凹部または凸部と、前記ゴム栓押えに設けられ前記第1の凹部または凸部に嵌まる第2の凸部または凹部とで、係り止め機構が形成されていることが好ましい。
また、前記ゴム栓押えからゴム栓が脱落するのを防止する脱落防止機構が備えられていることが好ましい。
さらに、前記ゴム栓の周面に設けられた第3の凹部または凸部と、前記ゴム栓押えに設けられ前記第3の凹部または凸部に嵌まる第4の凸部または凹部とで、前記脱落防止機構が形成されていることが好ましい。
また、前記口栓と前記ポートとを溶着させる超音波溶着用エネルギーダイレクタが、前記ゴム栓押えまたは前記ポートに形成されていることが好ましい。
さらに、前記口栓と前記ポートとを連結する連結部材を備えたことが好ましい。
また、本発明の容器は、前記容器用口部を備えたことを特徴とする。
また、本発明の内容物入り滅菌容器の製造方法は、前記容器に内容物を充填した内容物入り滅菌容器の製造方法であって、容器用口部のポートに口栓を嵌めて、係り止めし、容器内を仮密封して仮密封体を作製する仮密封工程と、該仮密封体を滅菌する滅菌工程と、滅菌後の仮密封体を無菌室内に移動させ、ポートから口栓を外し、内容物を充填する充填工程と、前記無菌室内にてポートに口栓を嵌めて、ポートと口栓とを溶着する溶着工程とを有することを特徴とする。
ここで、超音波溶着により前記ポートと前記口栓とを溶着することが好ましい。
また、熱溶着により前記ポートと前記口栓とを溶着することが好ましい。
さらに、レーザー溶着により前記ポートと前記口栓とを溶着することが好ましい。
また、本発明の内容物入り滅菌容器は、前記内容物入り滅菌容器の製造方法により、容器に内容物が充填されたことを特徴とする。
本発明によれば、熱の影響を与えることなく内容物を容易に充填でき、かつ滅菌状態を保持できる容器用口部、およびこれを備えた容器、ならびに内容物入り滅菌容器とその製造方法を実現できる。
以下、図を用いて本発明を詳細に説明する。なお、図2〜9において、図1と同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略することがある。
図1は、本発明の容器用口部10の一例を示す断面図である。
この例の容器用口部10は、ゴム栓11および該ゴム栓11の外周に形成されたゴム栓押え12からなる口栓13と、フランジの形成された筒状のポート14とからなり、口栓13がポート14に着脱自在にされている。
ゴム栓11を形成する材料としては、容器用口部10が取り付けられる容器に収容される内容物によって適宜選択される。例えば、イソプレンゴム、塩素化ブチルゴム、ブチルゴム、イソブチレン・イソプレン・ジビニルベンゼン三元共重合ゴム、臭素化ブチルゴムなどが挙げられる。これらの中でもイソプレンゴムや塩素化ブチルゴムが好ましい。また、上述したゴムの代わりに、熱可塑性エラストマーを用いてもよい。
特にゴム栓を形成する方法としては、例えば図1に示すようなゴム栓11は、圧縮成形法や射出成形法により、所望の形状に成形すればよい。なお、ゴム栓11は、ポリエチレンやエチレン・四フッ化エチレン共重合体などにより、その表面がラミネートされていてもよい。
一方、ゴム栓押え12およびポート14を形成する材料としては、成形可能な公知の樹脂であれば、とくに制限されない。
ゴム栓押え12およびポート14は、射出成形法により、所望の形状に成形すればよい。
口栓13がポート14に着脱自在にされるために、例えば口栓13がポート14に係り止めする係り止め機構15を備えることが好ましい。
本例の係り止め機構15は、図1に示すように、ポート14に設けられた第1の凹部または凸部15aと、ゴム栓押え12に設けられた第2の凸部または凹部15bとで形成されている。第1の凹部または凸部15aと、第2の凹部または凸部15bは対応関係にあり、第1の凹部に第2の凸部が、または第1の凸部に第2の凹部が嵌ることで、口栓13がポート14に着脱自在に係り止めできる。なお、図1に示す例の容器用口部10では、ポート14には第1の凸部15aが、一方ゴム栓押え12には第2の凹部15bが各々設けられており、図3(a)に示すように、第1の凸部に第2の凹部が嵌合する。
前記第1の凹部または凸部、および第2の凸部または凹部の断面形状としては、三角錐状や半球状などが挙げられる。
本例の容器用口部10には、ゴム栓押え12からゴム栓11が脱落するのを防止する脱落防止機構16が備えられている。
脱落防止機構16は、ゴム栓11の周面に設けられた第3の凹部または凸部16aと、ゴム栓押え12に設けられた第4の凸部または凹部16bとで形成されている。第3の凹部または凸部16aと、第4の凹部または凸部16bは対応関係にあり、第3の凹部に第4の凸部が、または第3の凸部に第4の凹部が嵌ることで、ゴム栓押え12からゴム栓11が脱落するのを防止できる。なお、図1に示す例の容器用口部10では、ゴム栓11には第3の凸部16aが、一方ゴム栓押え12には第4の凹部16bが各々設けられており、第3の凸部16aに第4の凹部16bが嵌合している。
なお、ゴム栓押え12とゴム栓11は、インサート射出成形により両者を成形してもよく、これによりゴム栓押えを形成する樹脂によってゴム栓が圧縮され、ゴム栓押えからのゴム栓の脱落をより防止できる。このとき、ゴム栓が、ゴム栓押えと同じ種類の材料からなるフィルムによりラミネートされていると、このラミネート部分と、ゴム栓押えを形成する樹脂とが溶着するので、より脱落しにくくなる。
また、ゴム栓押え12には、超音波溶着用エネルギーダイレクタ17が、ポート14のフランジと接するように、かつ、超音波溶着用エネルギーダイレクタ17の先端の位置が、ゴム栓11の下面の位置よりも高くなるように形成されている。これにより、口栓13をポート14に単に接触させた場合は、ポート14のフランジとゴム栓11の下面が接することになるが、超音波溶着用エネルギーダイレクタ17の先端とポート14のフランジが接するようになるまで、口栓13をポート14に押し付けると、第1の凹部または凸部15aに、第2の凹部または凸部15bが勘合して、口栓13がポート14に係り止めされる。
また、口栓13とポート14とを超音波溶着させる場合は、超音波振動が超音波溶着用エネルギーダイレクタ17に集中的な振動運動を引き起こさせ、樹脂溶融温度まで短時間で発熱し、効率よく均一な溶融状態をもたらすことができるので、口栓13とポート14とをより均一に溶着させることができる。
超音波溶着用エネルギーダイレクタ17の材質としては、ゴム栓押え12と同じ材質であることが好ましい。また、超音波溶着用エネルギーダイレクタ17の形状としては、突起状であれば特に制限されないが、テーパー状で先端が鋭角になっていると溶融する際に、先端から溶け始めやすくなり、より均一な溶融状態をもたらすことができる。
なお、本例では、超音波溶着用エネルギーダイレクタ17はゴム栓押え12に形成されているが、超音波溶着用エネルギーダイレクタ17はポート14に、ゴム栓押え12と接するように形成されていてもよい。
また、口栓とポートとを熱溶着またはレーザー溶着させる場合などは、超音波溶着用エネルギーダイレクタの代わりに、溶着部がゴム栓押えまたはポートに形成されているのが好ましい。この溶着部が糊代の役割を果たし、溶着部が熱などにより溶解することで、口栓とポートとを溶着させる。溶着部の材質としては、ゴム栓押えおよびポートを形成する樹脂よりも融点の低い樹脂であることが好ましい。また、溶着部がゴム栓押えに形成される場合は、ポートのフランジと接する部分に形成されるのが好ましく、溶着部がポートに形成される場合は、口栓と接するポートのフランジ部分に形成されるのが好ましい。
本発明の容器用口部10には、図2に示すように、口栓13とポート14とを連結する連結部材18を備えることが好ましい。口栓13とポート14とを連結することで、口栓13をポート14から外しても、口栓とポートとを一まとめにできるので、口栓の紛失を防げる。
連結部材18としては、ヒンジ、ヒモ、繊維、板などが挙げられる。中でも、ヒンジが好ましい。
連結部材18としてヒンジを備える際は、例えば図2に示すように、ヒンジ18にて口栓13とポート14が連結するように、ゴム栓押え12とポート14を一体化して成形すればよい。
本発明の容器用口部は、口栓がポートに着脱自在にされているので、図3(a)に示すようにポート14に装着された口栓13を、必要に応じて図3(b)に示すようにポート14から容易に外すことができる。例えば、図3(b)に示すように、ポート14に設けられた第1の凸部15aに、ゴム栓押え12に設けられた第2の凹部15bが嵌るまで、口栓13をポート14に押し付けることで、図3(a)に示すように口栓13がポート14に係り止めされると共に、ゴム栓11が圧縮されるので、例えばポート14が容器に取り付けてある場合は、容器内を密封状態に保持できる。そして、第2の凹部15bが第1の凸部15aから外れるように力を強く加えることで、図3(b)に示すように口栓13がポート14から外れる。
さらに、各種溶着方法を用いれば、図3(c)に示すように口栓13とポート14を溶着させることができる。特に、図3(a)、(b)に示すように、ゴム栓押え12に超音波溶着用エネルギーダイレクタ17が形成されていれば、超音波溶着法を用いることで、口栓13とポート14とをより均一に溶着させることができる。
なお、容器用口部が口栓とポートとを連結する連結部材を備える場合は、図4(a)に示すようにポート14に係り止めされた口栓13が、図4(b)に示すようにポート14から外れても、口栓13とポート14とを一まとめにできる。この場合も、各種溶着方法を用いれば、図4(c)に示すように口栓13とポート14を溶着させることができる。
本発明の容器用口部は、係り止め機構15が図5(a)に示すように、口栓13とポート14が螺合するスクリュータイプであってもよく、この場合、口栓13をポート14に押し付けるようにしつつ、口栓13を回転させながら閉めることで、図5(b)に示すように口栓13がポート14に係り止めされる。口栓13を外す場合は、口栓13を逆方向に回転させればよく、これにより口栓13がポート14に着脱自在にされる。
また、図6に示すように、ゴム栓押え12の内周面に形成されたロック部15c、およびポート14の外周面に形成されたロック部15dにより、係り止め機構を構成してもよい。この場合、ポート14に口栓13を嵌めて半回転させることで、ロック部15dがロック部15cに固定され、口栓13がポート14に係り止めされる。なお、図6(a)はロック部15c、15dを備えた口栓13、およびポート14の一例を示す上面図であり、図6(b)は断面図である。
本発明の容器用口部は、薬剤を収容する容器の口部として好適に用いられる。特に、タンパク質など熱の影響を受けて変質しやすい成分を含む薬剤を収容する容器の口部に最適である。
ところで、薬剤などの内容物を収容した内容物入り容器は、滅菌処理される場合が多い。従来の方法では、滅菌状態を保持しつつ、容器に充填された内容物に熱の影響が及ぶのを防ぐことは、必ずしも十分ではなかった。
しかし、本発明であれば、上述した容器用口部を備えた容器を用い、以下に示す工程を経ることで、熱に影響を受けやすい成分を内容物として収容する場合であっても、熱の影響を与えることなく内容物を容易に充填でき、かつ滅菌状態を保持できる。
ここで、本発明の内容物入り滅菌容器の製造方法について、図7を参照しながら説明する。
本発明の内容物入り滅菌容器の製造方法は、仮密封工程と、滅菌工程と、充填工程と、溶着工程とを有する。
仮密封工程は、図7(a)に示すように、容器用部材10のポート14に口栓13を嵌めて、係り止めし、容器20内を仮密封して仮密封体30を作製する工程である。ポート14に口栓13を係り止めする際は、例えば上述したように、ポートに設けられた第1の凸部に、ゴム栓押えに設けられた第2の凹部を嵌めればよい。これによりゴム栓が圧縮され、容器内が密封状態となる。
本発明に用いる容器20としては特に制限されないが、例えば単層フィルムまたは多層フィルムを用いて袋状に成形した容器が挙げられる。この場合、各フィルムを構成する材料としては、通常の袋の成形に用いられる公知の樹脂が挙げられる。また、容器の成形方法についても特に制限されず、公知の方法を用いることができる。なお、容器を成形する際は、本発明の容器用部材10のポート14を、容器20に溶着させておく。
滅菌工程は、図7(b)に示すように、仮密封体30の内部を滅菌する工程である。具体的には、滅菌室31に仮密封体30を移動させ、仮密封体30の内部を滅菌する。
滅菌方法としては、電子線滅菌法、γ線滅菌法、紫外線滅菌法などが挙げられる。これらの方法であれば、仮密封体30は内容物未充填の状態で滅菌できる。但し、内容物が熱の影響を受けにくいものであれば、これらを容れた後に熱滅菌法やガス滅菌法などを適用して仮密封体30を滅菌することもできる。
充填工程は、図8(a)に示すように、滅菌後の仮密封体を無菌室40内に移動させ、ポート14から口栓13を外し、容器20内に内容物を充填する工程である。ポート14から口栓13を外す際は、例えば上述したように、係り止めを解除すればよい。なお、仮密封体を無菌室40内に移動させる際は、まず無菌室40と開閉自在な扉で仕切られた処理室41内に仮密封体30を移動させ、処理室41内にて仮密封体30の外側をエチレンオキサイドガス、過酸化水素水、紫外線などにより無菌処理を行い、その後、無菌室40内に移動させる。そして、無菌室40内にてポート14から口栓13を外す。
容器20内に充填する内容物としては、薬剤や食品などが挙げられ、その形態については液状や粉末状など挙げられる。また、熱に影響を受けて変質しやすい成分を内容物として充填することもできる。
溶着工程は、図8(b)に示すように、前記無菌室40内にてポート14に口栓13を嵌めて、ポート14と口栓13とを溶着させる工程であり、上述した各工程を経ることで、図9に示すような内容物入り滅菌容器50が得られる。
溶着方法としては、超音波溶着法、熱溶着法、レーザー溶着法、高周波溶着法などが挙げられる。中でも超音波溶着法、熱溶着法、レーザー溶着法が好ましい。特に、ゴム栓押えに超音波溶着用エネルギーダイレクタが形成される場合は、超音波溶着法にてポート14と口栓13を溶着させるのが好ましい。また、本例では、溶着の際は、図8(b)に示すように、ポート14に口栓13を鉛直方向に圧着させながら溶着するのが好ましい。
このように本発明によれば、口栓がポートに着脱自在にされている容器用口部を備えた容器を用いるので、容器を仮密封させた仮密封体を滅菌した後、無菌室内に移動させれば、口栓をポートから外しても無菌状態を保持することができる。また、無菌室内にて内容物をポートから容器に充填した後、再度容器を密封させる際には口栓をポートに嵌めてこれらを溶着するので、熱の影響を受ける箇所は口栓とポートとの接触部分であり、内容物にまでは熱の影響が及びにくい。従って、内容物に熱の影響を与えることなく、容器を密封できる。特に、タンパク質など熱に影響を受けやすい成分を内容物として容器に充填する場合であっても、熱の影響を与えることなく内容物を容易に充填でき、かつ滅菌状態を保持できる。
また、本発明によれば、容器の製造工程と、滅菌工程と、内容物充填工程とを無菌装置内にて実施する必要がないので、大掛かりな装置を必要とせず、製造コストを低減できる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
<容器用口部、および容器の作製>
イソプレンゴムを用い、圧縮成形により図1に示すようなゴム栓11を成形した。一方、ポリエチレンを用い、射出成形により図1に示すようなゴム栓押え12およびポート14を成形した。なお、図1に示すように、ゴム栓押え12には第2の凹部15bが、ポート14には第1の凸部15aが各々設けられている。
次いで、ポリエチレンフィルムを2枚重ねて、4方をヒートシールし、容器を作製した。この際、図7(a)に示すように、先に得られたポート14を容器20に取り付け、溶着した。
<内容物入り滅菌容器の製造>
先に得られたゴム栓押え12にゴム栓11を嵌めて口栓13とし、該口栓13を図7(a)に示すように、容器20に溶着したポート14に嵌めて、仮密封体30を作製した。この際、ポートに設けられた第1の凸部に、ゴム栓押えに設けられた第2の凹部を嵌合させることで、ゴム栓11を圧縮し、口栓13をポート14に係り止めし、容器20内を仮密封状態に保持した。
次いで、図7(b)に示すように、滅菌室31内にて仮密封体30に電子線(5MeV、25kgray)を照射し、仮密封体30の内部を電子線滅菌した。
次いで、図8(a)に示すように、滅菌後の仮密封体を処理室41に移動させ、仮密封体の外側をエチレンオキサイドガスにて滅菌処理した後、この仮密封体を無菌室40内に移動させポート14から口栓13を外し、タンパク質製剤100mLをポート14から容器20に充填した。
次いで、図8(b)に示すように、無菌室40内にてポート14に口栓13を嵌めて、再度容器を密封し、ポート14に口栓13を鉛直方向に圧着させながら超音波溶着を実施して、ポート14と口栓13を溶着させ、内容物入り滅菌容器を製造した。
このようにして得られた内容物入り滅菌容器は、タンパク質製剤を熱の影響により変質させることなく、容器に充填しつつ、かつ滅菌状態を保持できた。
[実施例2]
図2に示すように、ヒンジ18にて口栓13とポート14が連結するように、ゴム栓押え12とポート14を一体化して成形した以外は、実施例1と同様にして容器用口部を製造し、内容物入り滅菌容器を製造した。
得られた内容物入り滅菌容器は、タンパク質製剤を熱の影響により変質させることなく、容器に充填しつつ、かつ滅菌状態を保持できた。
本発明の容器用口部の一例を示す断面図である。 本発明の容器用口部の他の例を示す断面図である。 (a)は口栓がポートに係り止めしている一例を示す断面図であり、(b)は口栓がポートから外れている一例を示す断面図であり、(c)は口栓とポートが溶着している一例を示す断面図である。 (a)は口栓がポートに係り止めしている他の例を示す断面図であり、(b)は口栓がポートから外れている他の例を示す断面図であり、(c)は口栓とポートが溶着している他の例を示す断面図である。 ゴム栓押えおよびポートの他の例を示す断面図である。 ロック部を備えた口栓およびポートの一例を示す図であり、図6(a)は上面図であり、図6(b)は断面図である。 ゴム栓押えおよびポートの他の例を示す断面図である。 内容物入り滅菌容器の製造工程の一例を説明する工程図である。 内容物入り滅菌容器の製造工程の一例を説明する工程図である。 本発明の内容物入り滅菌容器の一例を示す断面図である。
符号の説明
10:容器用口部、11:ゴム栓、12:ゴム栓押え、13:口栓、14:ポート、15:係り止め機構、15a:第1の凹部または凸部、15b:第2の凸部または凹部、16:脱落防止機構、16a:第3の凹部または凸部、16b:第4の凸部または凹部、17:エネルギーダイレクタ、18:連結部材、20:容器、30:仮密封体、31:滅菌室、40:無菌室、41:処理室、50:内容物入り滅菌容器。

Claims (12)

  1. ゴム栓および該ゴム栓の外周に形成されたゴム栓押えからなる口栓と、ポートとからなり、前記口栓が前記ポートに着脱自在にされていることを特徴とする容器用口部。
  2. 前記ポートに設けられた第1の凹部または凸部と、前記ゴム栓押えに設けられ前記第1の凹部または凸部に嵌まる第2の凸部または凹部とで、係り止め機構が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の容器用口部。
  3. 前記ゴム栓押えからゴム栓が脱落するのを防止する脱落防止機構が備えられていることを特徴とする請求項1または2に記載の容器用口部。
  4. 前記ゴム栓の周面に設けられた第3の凹部または凸部と、前記ゴム栓押えに設けられ前記第3の凹部または凸部に嵌まる第4の凸部または凹部とで、前記脱落防止機構が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の容器用口部。
  5. 前記口栓と前記ポートとを溶着させる超音波溶着用エネルギーダイレクタが、前記ゴム栓押えまたは前記ポートに形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の容器用口部。
  6. 前記口栓と前記ポートとを連結する連結部材を備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の容器用口部。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の容器用口部を備えたことを特徴とする容器。
  8. 請求項7に記載の容器に内容物を充填した内容物入り滅菌容器の製造方法であって、
    容器用口部のポートに口栓を嵌めて、係り止めし、容器内を仮密封して仮密封体を作製する仮密封工程と、該仮密封体を滅菌する滅菌工程と、滅菌後の仮密封体を無菌室内に移動させ、ポートから口栓を外し、内容物を充填する充填工程と、前記無菌室内にてポートに口栓を嵌めて、ポートと口栓とを溶着する溶着工程とを有することを特徴とする内容物入り滅菌容器の製造方法。
  9. 超音波溶着により前記ポートと前記口栓とを溶着することを特徴とする請求項8に記載の内容物入り滅菌容器の製造方法。
  10. 熱溶着により前記ポートと前記口栓とを溶着することを特徴とする請求項8に記載の内容物入り滅菌容器の製造方法。
  11. レーザー溶着により前記ポートと前記口栓とを溶着することを特徴とする請求項8に記載の内容物入り滅菌容器の製造方法。
  12. 請求項8〜11のいずれかに記載の内容物入り滅菌容器の製造方法により、容器に内容物が充填されたことを特徴とする内容物入り滅菌容器。

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