JP2009131039A - 送電制御装置、送電装置、電子機器及び無接点電力伝送システム - Google Patents

送電制御装置、送電装置、電子機器及び無接点電力伝送システム Download PDF

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Abstract

【課題】受電側の負荷状態を適正に検出できる送電制御装置、送電装置、電子機器及び無接点電力伝送システムを提供すること。
【解決手段】無接点電力伝送システムの送電装置に設けられる送電制御装置は、1次コイルを駆動する送電ドライバを制御するドライバ制御回路と、受電側の負荷状態を検出する負荷状態検出回路と、送電制御装置を制御する制御回路を含む。制御回路は、通常送電開始後の受電側の負荷状態を判断するためのリファレンス値を、受電装置からID認証情報を受信した後の期間であって、通常送電開始前の期間であるリファレンス値取得期間において取得する。
【選択図】図4

Description

本発明は、送電制御装置、送電装置、電子機器及び無接点電力伝送システム等に関する。
近年、電磁誘導を利用し、金属部分の接点がなくても電力伝送を可能にする無接点電力伝送(非接触電力伝送)が脚光を浴びている、この無接点電力伝送の適用例として、携帯電話機や家庭用機器(例えば電話機の子機)の充電などが提案されている。
無接点電力伝送の従来技術として特許文献1がある。この特許文献1では、受電装置(2次側)から送電装置(1次側)へのデータ送信を、いわゆる負荷変調により実現している。そして送電装置は、1次コイルの誘起電圧をコンパレータ等により検出することで、異物の挿入やデータ送信に伴う受電側(2次側)の負荷状態の変化を検出する。
しかしながら、この特許文献1の従来技術では、誘起電圧のピーク電圧を所定のしきい値電圧と比較することで、受電側の負荷状態を検出していた。ところが、電源電圧変動やコイル間の距離・位置関係の変動やコイルインダクタンス等の素子定数バラツキにより、検出電圧の判定のために用いられるしきい値電圧もばらついてしまう。このため、受電側の負荷状態を適正に検出することが難しいという課題があった。
特開2006−60909号公報
本発明の幾つかの態様によれば、受電側の負荷状態を適正に検出できる送電制御装置、送電装置、電子機器及び無接点電力伝送システムを提供できる。
本発明は、1次コイルと2次コイルを電磁的に結合させて送電装置から受電装置に対して電力を伝送し、前記受電装置の負荷に対して電力を供給する無接点電力伝送システムの前記送電装置に設けられる送電制御装置であって、前記1次コイルを駆動する送電ドライバを制御するドライバ制御回路と、受電側の負荷状態を検出する負荷状態検出回路と、前記送電制御装置を制御する制御回路とを含み、前記制御回路は、前記受電装置からID認証情報を受信した後の期間であって、通常送電開始前の期間であるリファレンス値取得期間において、通常送電開始後の受電側の負荷状態を判断するためのリファレンス値を取得する送電制御装置に関係する。
本発明によれば、ドライバ制御回路の制御により、送電ドライバが1次コイルを駆動し、負荷状態検出回路により、受電側の負荷状態が検出される。この場合に本発明では、受電装置からのID(IDentification)認証情報の受信後、通常送電の開始前において、リファレンス値が取得される。このようにすれば、取得されたリファレンス値を基準にして、種々の判定処理を実現できるため、受電側の負荷状態等を適正に検出できるようになる。またID認証により、受電側が正常な機器であることを確認してから、リファレンス値を取得できるため、誤ったリファレンス値が取得されてしまう事態を防止できる。
また本発明では、前記制御回路は、前記受電装置が前記負荷に対して給電を行っていない期間において前記リファレンス値を取得してもよい。
このような期間においてリファレンス値を取得すれば、受電側の負荷状態に影響されない、安定した無負荷状態で取得された負荷状態検出情報を、リファレンス値として設定できるようになる。
また本発明では、前記制御回路は、前記リファレンス値取得期間の後、前記通常送電の開始前に、前記受電装置からの前記ID認証情報に対応する許諾情報を前記受電装置に送信してもよい。
このように、許諾情報の送信前にリファレンス値を取得すれば、受電側が確実に無負荷である時にリファレンス値を取得できるようになる。
また本発明では、前記制御回路は、前記リファレンス値取得期間において、前記送電ドライバの駆動周波数を通常送電用周波数に設定してもよい。
このようにすれば、通常送電期間においては、通常送電期間での駆動周波数と同じ周波数で取得されたリファレンス値によりしきい値を設定して、検出処理が行われるようにななるため、検出精度を向上できる。
また本発明では、前記制御回路は、前記リファレンス値に基づいて異物検出用のしきい値を求め、前記異物検出用のしきい値に基づいて、前記通常送電開始後の異物検出を行ってもよい。
このようにすれば、電源電圧の変動やコイルの位置関係の変動に適応した異物検出用のしきい値を得ることが可能になるため、異物検出能力を向上できる。
また本発明では、前記制御回路は、前記リファレンス値に基づいてデータ検出用のしきい値を求め、前記データ検出用のしきい値に基づいて、前記通常送電開始後に前記受電装置から送信される送信データの検出を行ってもよい。
このようにすれば、電源電圧の変動やコイルの位置関係の変動に適応したデータ検出用のしきい値を得ることが可能になるため、データ検出能力を向上できる。
また本発明では、前記受電装置は、受電側の負荷を可変に変化させる負荷変調部を含み、前記制御回路は、前記リファレンス値取得期間において、前記負荷変調部により受電側の負荷が第1の負荷状態に設定された時に第1のリファレンス値を取得し、前記負荷変調部により受電側の負荷が第2の負荷状態に設定された時に第2のリファレンス値を取得し、前記制御回路は、前記第1、第2のリファレンス値に基づき設定されたしきい値を用いて、通常送電開始後における受電側の負荷状態の判定処理を行ってもよい。
このようにすれば、受電側の負荷状態の変動に伴う負荷状態検出情報の変動の度合いも考慮した判定処理が可能になり、判定処理の検出精度を向上できる。
また本発明では、前記負荷状態検出回路は、前記1次コイルの誘起電圧信号のパルス幅情報を検出するパルス幅検出回路を含み、前記制御回路は、前記リファレンス値取得期間において、前記パルス幅情報についてのリファレンス値を取得してもよい。
このようにすれば、電圧、電流を個別に検出し、その位相差で判定する手法を採用しなくても、簡素な構成で安定した検出処理を実現できる。
また本発明では、前記1次コイルの駆動周波数を規定する駆動クロックを生成して出力する駆動クロック生成回路を含み、前記負荷状態検出回路は、前記1次コイルの第1の誘起電圧信号が低電位電源側から変化して第1のしきい値電圧を上回るタイミングを第1のタイミングとした場合に、前記駆動クロックの第1のエッジタイミングと前記第1のタイミングとの間の期間である第1のパルス幅期間を計測して、第1のパルス幅情報を検出する第1のパルス幅検出回路を含んでもよい。
本発明によれば、駆動クロックの第1のエッジタイミング(例えば立ち下がりエッジ又は立ち上がりエッジのタイミング)と第1のタイミングとの間の期間である第1のパルス幅期間が計測されて、第1のパルス幅情報として検出される。そして、検出された第1のパルス幅情報に基づいて、検出処理が行われる。このようにすれば、電圧、電流を個別に検出し、その位相差で判定する手法を採用しなくても、安定した検出処理を実現できる。また本発明では、第1のタイミングは、第1の誘起電圧信号が低電位電源側から変化して第1のしきい値電圧を上回るタイミングとなっているため、電源電圧等が変動した場合にも、バラツキの少ないパルス幅検出を実現できる。
また本発明では、前記負荷状態検出回路は、前記第1の誘起電圧信号を波形整形して、第1の波形整形信号を出力する第1の波形整形回路を含み、前記第1のパルス幅検出回路は、前記第1の波形整形信号と前記駆動クロックに基づいて、前記第1のパルス幅期間を計測してもよい。
このようにすれば、第1の波形整形回路により波形整形された信号と駆動クロックを用いて、第1のパルス幅期間をデジタル処理により計測することが可能になる。
また本発明では、前記第1のパルス幅検出回路は、前記第1のパルス幅期間においてカウント値のインクリメント又はデクリメントを行い、得られたカウント値に基づいて前記第1のパルス幅期間の長さを計測する第1のカウンタを含んでもよい。
このようにすれば、第1のパルス幅期間を、第1のカウンタを用いてデジタル処理により正確に計測できるようになる。
また本発明では、前記第1のパルス幅検出回路は、前記第1の波形整形信号と前記駆動クロックを受け、前記第1のパルス幅期間においてアクティブになる第1のイネーブル信号を生成する第1のイネーブル信号生成回路を含み、前記第1のカウンタは、前記第1のイネーブル信号がアクティブである場合に、カウント値のインクリメント又はデクリメントを行ってもよい。
このようにすれば、第1のイネーブル信号の生成だけで、パルス幅期間をカウントするためのカウント処理を制御できるようになり、処理を簡素化できる。
また本発明では、前記負荷状態検出回路は、前記1次コイルの第2の誘起電圧信号が高電位電源側から変化して第2のしきい値電圧を下回るタイミングを第2のタイミングとした場合に、前記駆動クロックの第2のエッジタイミングと前記第2のタイミングとの間の期間である第2のパルス幅期間を計測して、第2のパルス幅情報を検出する第2のパルス幅検出回路を含み、前記制御回路は、前記リファレンス値取得期間において、前記第1、第2のパルス幅情報の少なくとも一方についてのリファレンス値を取得してもよい。
このようにすれば、第1のパルス幅検出回路を用いた第1方式と、第2のパルス幅検出回路を用いた第2方式とで、信号状態が異なる第1、第2の誘起電圧信号を用いてパルス幅検出を実現できるようになり、パルス幅検出の精度、安定性を向上できる。
また本発明は、上記のいずれかに記載の送電制御装置と、交流電圧を生成して前記1次コイルに供給する送電部とを含む送電装置に関係する。
また本発明は、上記に記載の送電装置を含む電子機器に関係する。
また本発明は、送電装置と受電装置を含み、1次コイルと2次コイルを電磁的に結合させて前記送電装置から前記受電装置に対して電力を伝送し、前記受電装置の負荷に対して電力を供給する無接点電力伝送システムであって、前記受電装置は、前記2次コイルの誘起電圧を直流電圧に変換する受電部と、前記受電装置から前記送電装置にデータを送信する場合に、送信データに応じて負荷を可変に変化させる負荷変調部とを含み、前記送電装置は、前記1次コイルを駆動する送電ドライバを制御するドライバ制御回路と、受電側の負荷状態を検出する負荷状態検出回路と、前記送電制御装置を制御する制御回路とを含み、前記制御回路は、前記受電装置からID認証情報を受信した後の期間であって、通常送電開始前の期間であるリファレンス値取得期間において、通常送電開始後の受電側の負荷状態を判断するためのリファレンス値を取得する無接点電力伝送システムに関係する。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
1.電子機器
図1(A)に本実施形態の無接点電力伝送手法が適用される電子機器の例を示す。電子機器の1つである充電器500(クレードル)は送電装置10を有する。また電子機器の1つである携帯電話機510は受電装置40を有する。また携帯電話機510は、LCDなどの表示部512、ボタン等で構成される操作部514、マイク516(音入力部)、スピーカ518(音出力部)、アンテナ520を有する。
充電器500にはACアダプタ502を介して電力が供給され、この電力が、無接点電力伝送により送電装置10から受電装置40に送電される。これにより、携帯電話機510のバッテリを充電したり、携帯電話機510内のデバイスを動作させることができる。
なお本実施形態が適用される電子機器は携帯電話機510に限定されない。例えば腕時計、コードレス電話器、シェーバー、電動歯ブラシ、リストコンピュータ、ハンディターミナル、携帯情報端末、電動自転車、或いはICカードなどの種々の電子機器に適用できる。
図1(B)に模式的に示すように、送電装置10から受電装置40への電力伝送は、送電装置10側に設けられた1次コイルL1(送電コイル)と、受電装置40側に設けられた2次コイルL2(受電コイル)を電磁的に結合させて電力伝送トランスを形成することで実現される。これにより非接触での電力伝送が可能になる。
2.送電装置、受電装置
図2に本実施形態の送電装置10、送電制御装置20、受電装置40、受電制御装置50の構成例を示す。図1(A)の充電器500などの送電側の電子機器は、図2の送電装置10を含む。また携帯電話機510などの受電側の電子機器は、受電装置40と負荷90(本負荷)を含むことができる。そして図2の構成により、例えば平面コイルである1次コイルL1と2次コイルL2を電磁的に結合させて送電装置10から受電装置40に対して電力を伝送し、受電装置40の電圧出力ノードNB7から負荷90に対して電力(電圧VOUT)を供給する無接点電力伝送(非接触電力伝送)システムが実現される。
送電装置10(送電モジュール、1次モジュール)は、1次コイルL1、送電部12、波形モニタ回路14、表示部16、送電制御装置20を含むことができる。なお送電装置10や送電制御装置20は図2の構成に限定されず、その構成要素の一部(例えば表示部、波形モニタ回路)を省略したり、他の構成要素を追加したり、接続関係を変更するなどの種々の変形実施が可能である。
送電部12は、電力伝送時には所定周波数の交流電圧を生成し、データ転送時にはデータに応じて周波数が異なる交流電圧を生成して、1次コイルL1に供給する。具体的には図3(A)に示すように、例えばデータ「1」を受電装置40に対して送信する場合には、周波数f1の交流電圧を生成し、データ「0」を送信する場合には、周波数f2の交流電圧を生成する。この送電部12は、1次コイルL1の一端を駆動する第1の送電ドライバと、1次コイルL1の他端を駆動する第2の送電ドライバと、1次コイルL1と共に共振回路を構成する少なくとも1つのコンデンサを含むことができる。
そして送電部12が含む第1、第2の送電ドライバの各々は、例えばパワーMOSトランジスタにより構成されるインバータ回路(バッファ回路)であり、送電制御装置20のドライバ制御回路26により制御される。
1次コイルL1(送電側コイル)は、2次コイルL2(受電側コイル)と電磁結合して電力伝送用トランスを形成する。例えば電力伝送が必要なときには、図1(A)、図1(B)に示すように、充電器500の上に携帯電話機510を置き、1次コイルL1の磁束が2次コイルL2を通るような状態にする。一方、電力伝送が不要なときには、充電器500と携帯電話機510を物理的に離して、1次コイルL1の磁束が2次コイルL2を通らないような状態にする。
波形モニタ回路14(整流回路、波形整形回路)は、1次コイルL1のコイル端信号CSGに基づいて、波形モニタ用の誘起電圧信号PHINを生成する。例えば1次コイルL1の誘起電圧信号であるコイル端信号CSGは、送電制御装置20のICの最大定格電圧を超えてしまったり、負の電圧になったりする。波形モニタ回路14は、このようなコイル端信号CSGを受け、送電制御装置20の負荷状態検出回路30により波形検出が可能な信号である波形モニタ用の誘起電圧信号PHINを生成して、送電制御装置20の例えば波形モニタ用端子に出力する。具体的には波形モニタ回路14は、最大定格電圧を超えないように電圧をクランプするリミット動作を行ったり、負電圧が送電制御装置20に印加されないように半波整流を行う。このために波形モニタ回路14は、リミット動作や半波整流や電流制限のための必要な抵抗、ダイオードなどを含むことができる。例えばコイル端信号CSGを、複数の抵抗により構成される電圧分割回路により電圧分割したり、ダイオードにより半波整流して、誘起電圧信号PHINとして送電制御装置20に出力する。
表示部16は、無接点電力伝送システムの各種状態(電力伝送中、ID認証等)を、色や画像などを用いて表示するものであり、例えばLEDやLCDなどにより実現される。
送電制御装置20は、送電装置10の各種制御を行う装置であり、集積回路装置(IC)などにより実現できる。この送電制御装置20は、制御回路22(送電側)、発振回路24、駆動クロック生成回路25、ドライバ制御回路26、負荷状態検出回路30を含むことができる。なお、これらの構成要素の一部(例えば発振回路、駆動クロック生成回路)を省略したり、他の構成要素を追加するなどの変形実施も可能である。
送電側の制御回路22(制御部)は送電装置10や送電制御装置20の制御を行うものであり、例えばゲートアレイやマイクロコンピュータなどにより実現できる。具体的には制御回路22は、ドライバ制御回路26や負荷状態検出回路30を制御する。そして電力伝送、負荷状態検出(データ検出、異物検出、取り去り検出等)、周波数変調などに必要な各種のシーケンス制御や判定処理を行う。
発振回路24は例えば水晶発振回路により構成され、1次側のクロックを生成する。駆動クロック生成回路25は、駆動周波数を規定する駆動クロックを生成する。
ドライバ制御回路26は、1次コイルL1を駆動する送電ドライバを制御する。具体的には、駆動クロック生成回路25からの駆動クロックや制御回路22からの周波数設定信号などに基づいて、所望の周波数の制御信号を生成し、送電部12の第1、第2の送電ドライバに出力して、第1、第2の送電ドライバを制御する。
負荷状態検出回路30(波形検出回路)は受電側(受電装置又は異物)の負荷状態を検出する。この負荷状態の検出は、1次コイルL1の誘起電圧信号PHINの波形変化を検出することで実現できる。例えば受電側(2次側)の負荷状態(負荷電流)が変化すると、誘起電圧信号PHINの波形が変化する。負荷状態検出回路30は、このような波形の変化を検出して、検出結果(検出結果情報)を制御回路22に出力する。
具体的には負荷状態検出回路30は、例えば誘起電圧信号PHINを波形整形し、波形整形信号を生成する。例えば信号PHINが所与のしきい値電圧を超えた場合にアクティブ(例えばHレベル)になる方形波(矩形波)の波形整形信号(パルス信号)を生成する。そして負荷状態検出回路30は、波形整形信号と駆動クロックに基づいて、波形整形信号のパルス幅情報(パルス幅期間)を検出する。具体的には、波形整形信号と、駆動クロック生成回路25からの駆動クロックを受け、波形整形信号のパルス幅情報を検出することで、誘起電圧信号PHINのパルス幅情報を検出する。
制御回路22(送電制御装置)は、負荷状態検出回路30での検出結果に基づいて、受電側(2次側)の負荷状態(負荷変動、負荷の高低)を判断する。例えば制御回路22は、負荷状態検出回路30(パルス幅検出回路)で検出されたパルス幅情報に基づいて、受電側の負荷状態を判断し、例えばデータ(負荷)検出、異物(金属)検出、取り去り(着脱)検出などを行う。即ち、誘起電圧信号のパルス幅情報であるパルス幅期間は、受電側の負荷状態の変化に応じて変化する。制御回路22は、このパルス幅期間(パルス幅期間の計測により得られたカウント値)に基づいて受電側の負荷変動を検知できる。これにより、図3(B)のように受電装置40の負荷変調部46が負荷変調によりデータを送信した場合に、この送信データを検出することが可能になる。
そして本実施形態では、制御回路22(送電制御装置)は、通常送電開始後の受電側(2次側)の負荷状態(負荷の変動)を判断するためのリファレンス値(リファレンスレベル)を取得する。具体的には、受電装置40からID認証情報(例えばID認証フレーム)を受信した後の期間であって、通常送電開始前の期間であるリファレンス値取得期間において、リファレンス値を取得する。即ちID認証情報の受信後(受信側のIDを確認した後)にリファレンス値を取得し、その後に通常送電(本送電、充電用送電)を開始する。このようにすることで、受電装置40が負荷90に対して給電を行っていない期間(トランジスタTB2がオフの期間)において、リファレンス値を取得できるようになり、無負荷状態におけるリファレンス値の取得が可能になる。
なお制御回路22は、リファレンス値取得期間の後、通常送電の開始前に、受電装置からのID認証情報に対応する許諾情報(例えば許諾フレーム)を受電装置40に送信してもよい。また、リファレンス値取得期間の前に、受電側の異物検出(1次異物検出)を行ってもよい。
例えば制御回路22は、リファレンス値取得期間において、送電部12の送電ドライバの駆動周波数を、通常送電用周波数(例えばf1)に設定する。このようにすることで、通常送電期間における駆動周波数でリファレンス値を取得でき、通常送電期間用の検出判定に適正なしきい値を取得できるようになる。なお、リファレンス値取得期間の前に異物検出を行う場合には、この異物検出の際に、送電部12の送電ドライバの駆動周波数を、通常送電用周波数(例えばf1)とは異なる異物検出用周波数(例えばf3)に設定する。この異物検出用周波数は、例えば通常送電用周波数とコイル共振周波数の間の周波数である。そして制御回路22は、駆動周波数を異物検出用周波数(f3)から通常送電用周波数(f1)に戻した後に、リファレンス値の取得を行えばよい。
制御回路22は、取得されたリファレンス値に基づいて、例えば通常送電開始後における受電側の負荷状態の判定のためのしきい値(判定レベル)を求める。具体的には、リファレンス値を入力とし、検出判定用のしきい値が出力となるテーブルを用いてしきい値を求めたり、所定の演算式に基づいてしきい値を求める。そして制御回路22は、求められたしきい値に基づいて、例えば通常送電開始後(通常送電期間)における受電側の負荷状態の判定処理を行う。
具体的には制御回路22は、リファレンス値に基づいて異物検出用のしきい値を求める。そして、求められた異物検出用のしきい値に基づいて、通常送電開始後の異物検出(2次異物検出)を行う。或いは、リファレンス値に基づいてデータ検出用のしきい値を求める。そして求められたデータ検出用のしきい値に基づいて、通常送電開始後に受電装置40から送信される送信データの検出(「0」、「1」の論理レベルの検出)を行う。或いは、リファレンス値に基づいて、取り去り検出用のしきい値や過負荷検出用のしきい値を求め、これらのしきい値に基づいて、取り去り検出や過負荷検出を行ってもよい。
受電装置40(受電モジュール、2次モジュール)は、2次コイルL2、受電部42、負荷変調部46、給電制御部48、受電制御装置50を含むことができる。なお受電装置40や受電制御装置50は図2の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加したり、接続関係を変更するなどの種々の変形実施が可能である。
受電部42は、2次コイルL2の交流の誘起電圧を直流電圧に変換する。この変換は受電部42が有する整流回路43により行われる。この整流回路43は、ダイオードDB1〜DB4を含む。ダイオードDB1は、2次コイルL2の一端のノードNB1と直流電圧VDCの生成ノードNB3との間に設けられ、DB2は、ノードNB3と2次コイルL2の他端のノードNB2との間に設けられ、DB3は、ノードNB2とVSSのノードNB4との間に設けられ、DB4は、ノードNB4とNB1との間に設けられる。
受電部42の抵抗RB1、RB2はノードNB1とNB4との間に設けられる。そしてノードNB1、NB4間の電圧を抵抗RB1、RB2により分圧することで得られた信号CCMPIが、受電制御装置50の周波数検出回路60に入力される。
受電部42のコンデンサCB1及び抵抗RB4、RB5は、直流電圧VDCのノードNB3とVSSのノードNB4との間に設けられる。そしてノードNB3、NB4間の電圧を抵抗RB4、RB5により分圧することで得られた信号ADINが、受電制御装置50の位置検出回路56に入力される。
負荷変調部46は負荷変調処理を行う。具体的には受電装置40から送電装置10に所望のデータを送信する場合に、送信データに応じて負荷変調部46(2次側)での負荷を可変に変化させて、図3(B)に示すように1次コイルL1の誘起電圧の信号波形を変化させる。このために負荷変調部46は、ノードNB3、NB4の間に直列に設けられた抵抗RB3、トランジスタTB3(N型のCMOSトランジスタ)を含む。このトランジスタTB3は受電制御装置50の制御回路52からの信号P3Qによりオン・オフ制御される。そしてトランジスタTB3をオン・オフ制御して負荷変調を行う際には、給電制御部48のトランジスタTB2はオフにされ、負荷90が受電装置40に電気的に接続されない状態になる。
例えば図3(B)のように、データ「0」を送信するために2次側を低負荷(インピーダンス大)にする場合には、信号P3QがLレベルになってトランジスタTB3がオフになる。これにより負荷変調部46の負荷はほぼ無限大(無負荷)になる。一方、データ「1」を送信するために2次側を高負荷(インピーダンス小)にする場合には、信号P3QがHレベルになってトランジスタTB3がオンになる。これにより負荷変調部46の負荷は、抵抗RB3(高負荷)になる。
給電制御部48は負荷90への電力の給電を制御する。レギュレータ49は、整流回路43での変換で得られた直流電圧VDCの電圧レベルを調整して、電源電圧VD5(例えば5V)を生成する。受電制御装置50は、例えばこの電源電圧VD5が供給されて動作する。
トランジスタTB2(P型のCMOSトランジスタ)は、受電制御装置50の制御回路52からの信号P1Qにより制御される。具体的にはトランジスタTB2は、ID認証が完了(確立)して通常の電力伝送を行う場合にはオンになり、負荷変調の場合等にはオフになる。
受電制御装置50は、受電装置40の各種制御を行う装置であり、集積回路装置(IC)などにより実現できる。この受電制御装置50は、2次コイルL2の誘起電圧から生成される電源電圧VD5により動作することができる。また受電制御装置50は、制御回路52(受電側)、位置検出回路56、発振回路58、周波数検出回路60、満充電検出回路62を含むことができる。
制御回路52(制御部)は受電装置40や受電制御装置50の制御を行うものであり、例えばゲートアレイやマイクロコンピュータなどにより実現できる。具体的には制御回路52は、ID認証、位置検出、周波数検出、負荷変調、或いは満充電検出などに必要な各種のシーケンス制御や判定処理を行う。
位置検出回路56は、2次コイルL2の誘起電圧の波形に相当する信号ADINの波形を監視して、1次コイルL1と2次コイルL2の位置関係が適正であるかを判断する。具体的には信号ADINを、コンパレータで2値に変換又はA/D変換でレベル判定して、位置関係が適正であるか否かを判断する。
発振回路58は、例えばCR発振回路により構成され、2次側のクロックを生成する。周波数検出回路60は、信号CCMPIの周波数(f1、f2)を検出して、図3(A)に示すように、送電装置10からの送信データが「1」なのか「0」なのかを判断する。
満充電検出回路62(充電検出回路)は、負荷90のバッテリ94(2次電池)が、満充電状態(充電状態)になったか否かを検出する回路である。
負荷90は、バッテリ94の充電制御等を行う充電制御装置92を含むことができる。この充電制御装置92(充電制御IC)は集積回路装置などにより実現できる。なお、スマートバッテリのように、バッテリ94自体に充電制御装置92の機能を持たせてもよい。
3.動作
次に、送電側と受電側の動作の一例について図4、図5のフローチャートを用いて説明する。送電側は、電源投入されてパワーオンすると(ステップS1)、位置検出用(着地検出用)の一時的な電力伝送を行う(ステップS2)。即ち、図1(A)の携帯電話機510が充電器500に対して適正な位置に置かれたか否かを、受電側が検出するための電力伝送を行う。この位置検出用の電力伝送における駆動周波数(駆動クロック生成回路からの駆動クロックの周波数)は例えばf1に設定される。
送電側からの位置検出用の電力伝送(仮送電)により、受電側の電源電圧が立ち上がり(ステップS41)、受電制御装置50のリセットが解除される。すると受電側(受電制御装置)は、図2の信号P1QをHレベルに設定する(ステップS42)。これにより図2の給電制御部48のトランジスタTB2がオフになり、負荷90との間の電気的な接続が遮断される。
次に受電側は、位置検出回路56を用いて、1次コイルL1と2次コイルL2の位置関係(位置レベル)が適正か否かを判断する(ステップS43)。そして位置関係が適正ではない場合には、受電側は動作を停止する(ステップS44)。具体的には、タイマにウェイト期間を設定し、ウェイト期間の間、動作を停止する。
一方、位置関係が適正である場合には、受電側は、IDの認証処理を行い、ID認証フレーム(広義にはID認証情報)を生成する(ステップS45)。このID認証フレームは受電装置40を識別するためのIDコードを含む。更に具体的には、例えば、スタートコード、コマンドID、位置検出回路56の出力データである位置レベルデータ、エラーコードなどを含むことができる。そして受電側は、生成されたID認証フレームを送電側に送信する(ステップS46)。具体的には図3(B)で説明した負荷変調によりID認証フレームのデータを送信する。
送電側は、位置検出用送電を開始した後、タイマにウェイト期間を設定し、そのウェイト期間の間、待機する(ステップS3)。そして、設定されたウェイト期間が経過してタイムアウトになった場合には、送電(送電ドライバの駆動)を停止する(ステップS4、ステップS32)。
送電側は、ウェイト期間の間に受電側からID認証フレームを受信すると、受信したID認証フレームの検証処理を行う(ステップS5、S6)。具体的にはID認証フレームに含まれるIDコードが適正なコードであるか否か(相手の受電装置が適正なものであるか否か)を判断する。またスタートコード、コマンドID、位置レベルデータ、エラーコードについても確認する。そして、受電側のIDが一致しないなどの理由でID認証を許諾しない場合には、送電を停止する(ステップS7、S32)。
一方、送電側は、ID認証を許諾する場合には、駆動周波数を異物検出用周波数f3に設定する(ステップS8)。そして通常送電開始前の異物検出(1次異物検出)を開始する(ステップS9)。具体的には、例えば異物検出イネーブル信号をアクティブにして、負荷状態検出回路30に対して異物検出の開始を指示する。この異物検出は、例えば負荷状態検出回路30からの負荷状態検出情報(パルス幅情報)と、負荷状態検出用の第1のしきい値(META)とを比較することで実現できる。そして送電側は、異物検出期間が終了すると、駆動周波数を通常送電用周波数f1に設定する(ステップS10、S11)。即ちステップS8でf3に設定された駆動周波数をf1に戻す。
次に送電側は、受電側の負荷状態の判定のためのリファレンス値を取得する(ステップS12)。このリファレンス値は、例えば後述するパルス幅検出情報についてのリファレンス値などである。
次に送電側は、リファレンス値の取得が完了したか否か(リファレンス値取得期間が経過したか否か)を判断する(ステップS13)。そして完了していない場合には、異物検出を行い、異物が検出された場合には送電を停止する(ステップS14、S32)。このようにリファレンス値取得期間においても異物検出を行えば、この期間において異物が挿入されて、誤ったリファレンス値が取得されてしまう事態を効果的に防止できる。
送電側は、リファレンス値の取得が完了すると、ID認証フレームに対する許諾フレーム(広義には許諾情報)を生成する(ステップS15)。この許諾フレームは、受電側からのID認証の許諾を通知する許諾コードを含む。またスタートコード、エラーコード、終了コードなどを含むことができる。そして送電側は、生成された許諾フレームを受電側に送信する(ステップS16)。具体的には図3(A)で説明した周波数変調により許諾フレームのデータを送信する。
受電側は、許諾フレームを受信すると、許諾フレームの検証処理を行う(ステップS47、S48)。具体的には許諾フレームに含まれる許諾コード等が適正であるか否かを確認する。そして、適正である場合には、無接点電力伝送を開始するためのスタートフレームを生成して、送電側に送信する(ステップS51、S52)。その後、信号P1QをLレベルに設定する(ステップS53)。これにより図2の給電制御部48のトランジスタTB2がオンになり、負荷90に対する電力伝送が可能になる。
送電側は、許諾フレームの送信を開始した後、受電側の機器の取り去り検出を行い、取り去りが検出された場合には送電を停止する(ステップS21、S32)。そして許諾フレームの送信が終了するまで取り去り検出を続行し(ステップS22)、送信が終了すると、受電側からのスタートフレームを受信したか否かを判断する(ステップS23)。
送電側は、スタートフレームを受信すると、スタートフレームの検証処理を行う(ステップS24)。そしてスタートフレームが適正である場合には、後述する定期負荷変動検出をイネーブルにして(ステップS25)、通常送電(本格送電)を開始する(ステップS26)。
受電側は、通常送電が開始すると受電を開始して、負荷90に対する電力伝送を行う(ステップS54)。これにより例えばバッテリ94の充電が行われる。また受電側は、通常送電の開始後、定期的な負荷変調を行う(ステップS55)。具体的には、図2の負荷変調部46のトランジスタTB3を、定期認証期間において、所定のパターンでオン・オフする。そして、バッテリ94が満充電になったか否かを判断し(ステップS56)、満充電になった場合には、それを知らせる満充電通知フレーム(セーブフレーム)を送信する(ステップS57)。
送電側は、通常送電を開始した後、取り去り検出、異物検出を行い、取り去りや異物が検出されると送電を停止する(ステップS27、S28、S32)。また、ステップS25でイネーブルにされた定期負荷変動検出による定期認証期間において、大面積の金属異物等による乗っ取り状態の検出を行う(ステップS29)。次に送電側は、受電側からの満充電通知フレームを受信したか否かを判断し、受信した場合には定期負荷変動検出をディスエーブルにして、送電を停止する(ステップS30、S31、S32)。本実施形態では、これらの取り去り検出、異物検出、乗っ取り検出(定期認証)、満充電通知フレームのデータ検出等が、ステップS12で取得されたリファレンス値を基準に設定されたしきい値に基づいて行われる。
ステップS5、S12に示すように本実施形態では、送電側(制御回路22)は、受電装置40からID認証フレーム(ID認証情報)を受信した後に、リファレンス値を取得する。そしてステップ26に示すように、リファレンス値の取得の後に、受電装置40への通常送電を開始する。このように本実施形態では、ID認証の後、通常送電の開始前に、リファレンス値を取得している。
例えば本実施形態の比較例として、リファレンス値を用いずに設定されたしきい値に基づいて、異物検出やデータ検出を行う手法が考えられる。しかしながら、この手法では、電源電圧の変動や1次コイルL1と2次コイルL2の位置関係のずれなどが原因で、異物検出(定期認証)やデータ検出に使用する負荷状態検出情報(パルス幅、カウント値)がばらついてしまう。従って、異物検出の際に、異物検出判定用のしきい値を甘く設定する必要があり、このために異物検出能力が低くなってしまう。
この点、本実施形態では、ID認証時にリファレンス値を取得し、取得されたリファレンス値を基準にしきい値を設定して、異物検出やデータ検出などの判定処理を行う。従って、電源電圧の変動やコイルの位置関係の変動に適応したしきい値を得ることができるため、異物検出能力やデータ検出能力を向上できる。
また本実施形態では、通常送電開始前においてリファレンス値が取得される。そして通常送電開始前においては受電側は無負荷状態になっている。具体的には、給電制御部48のトランジスタTB2がオフになっているため、送電側からは、受電側の負荷は見えない状態になっている。このような状態でリファレンス値を取得すれば、受電側の負荷状態に影響されない、安定した無負荷状態で取得された負荷状態検出情報(パルス幅、カウント値)を、リファレンス値として設定できる。従って、異物検出やデータ検出のしきい値を、リファレンス値との差分値で設定することが可能になるため、しきい値の設定が容易になり、設計を簡素化できると共に、異物検出能力やデータ検出能力を更に向上できる。
また本実施形態では、ID認証により、受電側が正常な機器であることを確認してから、リファレンス値が取得される。従って、受電側と送電側の機器の間に異物が挿入された状態で、誤ったリファレンス値が取得されてしまう事態を防止できる。
また本実施形態では、ステップS12、S16、S26に示すように、リファレンス値取得の後、通常送電の開始前に、送電側は、受電側からのID認証フレーム(ID認証情報)に対応する許諾フレーム(許諾情報)を受電側に送信している。例えば受電側は、ステップS46、S47、S52に示すように、ID認証フレームを送信した後、許諾フレームを受信すると、スタートフレームを送電側に送信する。そしてステップS53に示すように、信号P1QをLレベルにし、トランジスタTB2をオンにして、負荷90との接続を導通状態にする。
従って送電側は、ステップS12、S16に示すように許諾フレームの送信前にリファレンス値が取得することで、トランジスタTB2がオフであり負荷90に対して給電を行っていない期間に、リファレンス値を取得することが可能になる。従って、受電側が確実に無負荷である時にリファレンス値を取得でき、異物検出やデータ検出の精度を更に向上できる。
また本実施形態では、ステップS11に示すように、送電側は、リファレンス値取得期間において、送電ドライバの駆動周波数を通常送電用周波数f1に設定している。このようにすれば、通常送電期間においては、通常送電期間での駆動周波数と同じ周波数f1で取得されたリファレンス値によりしきい値を設定して、異物検出やデータ検出が行われるようになるため、検出精度を向上できる。
4.異物検出用周波数
図6に本実施形態の送電制御装置20の構成例を示す。なお本実施形態の送電制御装置20は図6の構成に限定されず、その構成要素の一部(例えば波形モニタ回路)を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
図6において駆動クロック生成回路25は、1次コイルL1の駆動周波数を規定する駆動クロックDRCKを生成する。具体的には発振回路24で生成された基準クロックCLKを分周して駆動クロックDRCKを生成する。1次コイルL1には、この駆動クロックDRCKの駆動周波数の交流電圧が供給されることになる。
ドライバ制御回路26は、駆動クロックDRCKに基づいてドライバ制御信号を生成し、1次コイルL1を駆動する送電部12の送電ドライバ(第1、第2の送電ドライバ)に出力する。この場合、送電ドライバを構成するインバータ回路に貫通電流が流れないように、インバータ回路のP型トランジスタのゲートに入力される信号とN型トランジスタのゲートに入力される信号が、互いにノンオーバラップの信号になるようにドライバ制御信号を生成する。
負荷状態検出回路30は、1次コイルL1の誘起電圧信号PHINの波形変化を検出する。そして制御回路22は、負荷状態検出回路30での検出結果に基づいて、異物検出を行う。
例えば負荷状態検出回路30は、誘起電圧信号PHINのパルス幅情報を検出する。そして制御回路22は、検出されたパルス幅情報に基づいて異物検出を行う。具体的には負荷状態検出回路30は、後述する第1方式のパルス幅検出手法により、パルス幅情報を検出し、このパルス幅情報により異物検出が行われる。例えば駆動クロックのエッジタイミングから、誘起電圧信号PHIN(コイル端信号CSG)が立ち上がって所与のしきい値電圧を上回るタイミングまでのパルス幅期間を計測することで、異物が検出される。
また負荷状態検出回路30が、後述する第2方式のパルス幅検出手法によりパルス幅情報を検出することで、異物を検出してもよい。例えば駆動クロックのエッジタイミングから、誘起電圧信号PHIN(コイル端信号CSG)が立ち下がって所与のしきい値電圧を下回るタイミングまでのパルス幅期間を計測することで、異物を検出する。
また負荷状態検出回路30が、第1方式及び第2方式の両方のパルス幅検出を行うことで、異物を検出してもよい。例えば通常送電開始前は第1方式で1次異物検出を行い、通常送電開始後は第2方式で2次異物検出を行ってもよい。
また負荷状態検出回路30が、負荷による位相特性を判断する手法により、異物を検出してもよい。例えば電圧・電流位相差を検出して異物を検出してもよい。或いは、誘起電圧信号PHINのピーク値を監視して、ピーク値の変化を検出することで、異物を検出してもよい。
そして本実施形態では、このような異物検出時(異物検出期間、異物検出モード)に、駆動クロックDRCK(駆動クロックと等価な信号を含む)を、通常送電用周波数f1とは異なる周波数である異物検出用周波数f3に設定する。具体的には、異物検出時(例えば1次異物検出時)に、制御回路22が駆動クロック生成回路25に対して駆動周波数の変更指示信号を出力する。すると駆動クロック生成回路25は、異物検出時には、異物検出用周波数f3に設定された駆動クロックDRCKを生成して出力する。例えば基準クロックCLKに対する分周比を変更することで、駆動周波数を通常送電用周波数f1から異物検出用周波数f3に変更して、周波数f3の駆動クロックDRCKをドライバ制御回路26に出力する。そしてドライバ制御回路26は、周波数f3のドライバ制御信号を生成して、送電ドライバを制御する。なお、この場合の異物検出用周波数f3は、例えば通常送電用周波数f1とコイル共振周波数f0の間の周波数に設定できる。
例えば図7(A)に、受電側(2次側)の負荷が低い場合(負荷電流が小さい場合)のコイル端信号CSGの信号波形例を示し、図7(B)に、受電側の負荷が高い場合(負荷電流が大きい場合)のコイル端信号CSGの信号波形例を示す。図7(A)、図7(B)に示すように、受電側の負荷が高くなるにつれて、コイル端信号CSGの波形が歪む。
具体的には、後述するように、図7(A)の低負荷時には、駆動波形(DRCKの波形)である方形波の方が、コイル共振波形である正弦波よりも支配的になる。一方、図7(B)のように高負荷になると、共振波形である正弦波の方が、駆動波形である方形波よりも支配的になって、波形が歪む。
そして後述する第1方式のパルス幅検出手法では、図7(B)に示すように、コイル端信号CSGの立ち上がりの際のパルス幅期間XTPW1を検出して、異物挿入に伴う負荷変動を検出する。また第2方式のパルス幅検出手法では、コイル端信号CSGの立ち下がりの際のパルス幅期間XTPW2を検出して、異物挿入に伴う負荷変動を検出する。即ち図7(B)では、コイル端信号CSGが、方形波が支配的な信号波形から正弦波が支配的な信号波形に変化するのを検出することで、異物挿入に伴う負荷変動を検出している。
そして本実施形態では、このような異物検出の際に、図7(C)に示すように駆動周波数を、通常送電用周波数f1とは異なる異物検出用周波数f3に設定している。具体的には、通常送電用周波数f1とコイル共振周波数f0(コイル等により構成される共振回路の共振周波数)の間の周波数f3に設定している。
このように、異物検出時には、駆動周波数をf1からf3に変更して、コイル共振周波数f0に近づけることで、コイル端信号CSG(誘起電圧信号)の波形の歪みを大きくすることが可能になる。
具体的には、後述するように、駆動周波数が共振周波数に近づくと、共振波形である正弦波の方が支配的になってくる。従って、駆動周波数を、共振周波数f0に近い異物検出用周波数f3に設定することで、通常送電用周波数f1に設定する場合に比べて、正弦波が支配的になり、より波形が歪むようになる。即ちパルス幅変動(位相変動)が生じやすい周波数帯域で、異物検出を行うことができる。この結果、異物検出の感度が高まり、異物検出の精度が向上する。即ち、少ない負荷変動で波形が大きく変動し、パルス幅期間XTPW1、XTPW2が大きく変動するようになるため、小さなサイズの金属異物等の検出も容易になる。
例えば電力伝送の効率や消費電流の観点から、通常送電時の駆動周波数f1は、共振周波数f0から離れた周波数に設定され、共振周波数f0に近い周波数f3は、通常送電時には使用しないのが一般的である。
しかしながら、通常送電開始前の異物検出時(1次異物検出)には、図2のトランジスタTB2がオフにされ、負荷90への電力送電が停止しているため、受電側はほぼ無負荷の状態になる。従って異物検出時には、電力伝送効率や消費電力については考慮する必要がなく、共振周波数f0に近い周波数に異物検出用周波数f3を設定しても問題はない。本実施形態では、このような観点から周波数f0とf1の間の周波数f3を設定している。
また、後述するように、第1方式のパルス幅検出手法は、第2方式に比べて、電源電圧変動等に対するパルス幅検出のバラツキは少ないが、負荷変動に対する感度が低いという問題点がある。この点、第1方式による異物検出時に、異物検出用周波数f3を共振周波数f0に近づければ、負荷変動に対する波形の歪みが大きくなるため、負荷変動に対する感度を向上できるという利点がある。
なお、前述のように負荷状態検出回路30としては、パルス幅検出手法以外にも、位相検出手法やピーク電圧検出手法などの種々の手法を採用できる。そして、このような手法を採用した場合には、その手法において最も適切な周波数に異物検出用周波数f3を設定すればよく、例えば異物検出用周波数f3を、通常送電用周波数f1よりも高い周波数に設定してもよい。
5.第1の変形例
図8に本実施形態の第1の変形例を示す。図8において、例えば1次コイルL1のインダクタンスや共振回路を構成するコンデンサの容量値がばらついたり、電源電圧が変動したり、1次コイルL1、2次コイルL2の距離や位置関係が変動すると、誘起電圧信号PHIN1のピーク電圧(振幅)も変動する。従って、信号PHIN1のピーク電圧を検出する手法だけでは、負荷変動の正確な検出を実現できないおそれがある。そこで図8では、誘起電圧信号PHIN1のパルス幅情報の検出を行うことで、異物挿入等に伴う負荷変動を検出している。
図8において負荷状態検出回路30は、1次コイルL1の第1の誘起電圧信号PHIN1の波形変化を検出する第1の負荷状態検出回路31を含む。そして第1の負荷状態検出回路31は、第1の波形整形回路32と第1のパルス幅検出回路33を含む。波形整形回路32(パルス信号生成回路)は、1次コイルL1の誘起電圧信号PHIN1を波形整形し、波形整形信号WFQ1を出力する。具体的には例えば信号PHIN1が所与のしきい値電圧を超えた場合にアクティブ(例えばHレベル)になる方形波(矩形波)の波形整形信号WFQ1(パルス信号)を出力する。
パルス幅検出回路33は、1次コイルL1の誘起電圧信号PHIN1のパルス幅情報を検出する。具体的には、波形整形回路32からの波形整形信号WFQ1と、駆動クロック生成回路25からの駆動クロックDRCK(ドライバ制御信号)を受け、波形整形信号WFQ1のパルス幅情報を検出することで、誘起電圧信号PHIN1のパルス幅情報を検出する。
例えば誘起電圧信号PHIN1がGND側(低電位電源側)から変化して第1のしきい値電圧VT1を上回るタイミングを第1のタイミングとしたとする。この場合にパルス幅検出回路33は、駆動クロックDRCKの第1のエッジタイミング(例えば立ち下がりタイミング)と第1のタイミングとの間の期間である第1のパルス幅期間を計測して、第1のパルス幅情報を検出する。例えば駆動クロックDRCKの電圧変化により誘起された電圧信号PHIN1が、所与のしきい値電圧VT1以下になる第1のパルス幅期間を計測する。そして駆動クロックDRCKのパルス幅に対する波形整形信号WFQ1(誘起電圧信号)のパルス幅の大きさを計測する。この場合の第1のパルス幅期間の計測は例えば基準クロックCLKを用いて行う。そしてパルス幅検出回路33での計測結果のデータPWQ1は、例えば図示されないラッチ回路にラッチされる。具体的にはパルス幅検出回路33は、基準クロックCLKによりカウント値のインクリメント(又はデクリメント)を行うカウンタを用いて、第1のパルス幅期間を計測し、その計測結果のデータPWQ1がラッチ回路にラッチされる。
そして制御回路22は、パルス幅検出回路33で検出されたパルス幅情報に基づいて、受電側(2次側)の負荷状態(負荷変動、負荷の高低)を検出する。具体的には制御回路22は、パルス幅検出回路33で検出されたパルス幅情報に基づいて、異物検出(1次異物検出)を行う。或いは、受電装置40が負荷変調により送信したデータの検出を行ってもよい。
図9(A)〜図9(C)に駆動クロックDRCK、コイル端信号CSG、誘起電圧信号PHIN1、パルス信号PLS1の信号波形の測定結果を示す。図9(A)、図9(B)、図9(C)は、各々、低負荷(例えば2次側の負荷電流=0mA)、中負荷(負荷電流=70mA)、高負荷(負荷電流=150mA)の場合の信号波形(電圧波形)である。またパルス幅検出に使用されるパルス信号PLS1は、誘起電圧信号PHIN1が第1のしきい値電圧VT1を上回る第1のタイミングTM1でHレベルになり、駆動クロックDRCKの立ち上がりエッジタイミングTRでLレベルになる信号である。なお、パルス幅期間を計測するためのしきい値電圧VT1(例えばN型トランジスタのしきい値電圧)としては、負荷状態の検出精度が最適になる電圧を適宜選択設定すればよい。
図9(A)〜図9(C)に示すように、パルス信号PLS1のパルス幅期間XTPW1は、受電側の負荷が高くなるほど(負荷電流が大きくなるほど)、長くなる。従って、このパルス幅期間XTPW1を計測することで、受電側の負荷状態(負荷の高低)を検出できる。例えば、1次コイルL1上(L1とL2の間)に、金属等の異物が挿入されると、異物に対して1次側の電力が供給されてしまい、受電側の負荷状態が過負荷状態になる。このような場合にも、パルス幅期間XTPW1の長さを計測することで、この過負荷状態を検出することができ、いわゆる異物検出(1次異物検出)を実現できる。またパルス幅期間XTPW1を計測することで、受電装置40の負荷変調部46の負荷の高低を判断し、受電側からの送信データが「0」なのか「1」なのかを検出することも可能になる。
なお図9(A)〜図9(C)では、タイミングTM1から駆動クロックDRCKの立ち上がりエッジタイミングTRまでの期間をパルス幅期間XTPW1と規定している。即ちこの場合には第1の負荷状態検出回路31は、パルス信号PLS1のパルス幅期間XTPW1を第1のパルス幅情報として検出することになる。しかしながら、後述の図12に示すように駆動クロックDRCKの立ち下がりエッジタイミングTFからタイミングTM1までの期間をパルス幅期間TPW1と規定して、第1の負荷状態検出回路31がパルス幅期間TPW1を第1のパルス幅情報として検出することが望ましい。このようにすれば、受電側の負荷が低いときに、ノイズ信号がパルス信号と見なされてパルス幅期間が計測されてしまう事態を防止できる。そしてこの場合には、受電側の負荷が高くなるほど、パルス幅期間TPW1は短くなる。従って、パルス幅期間TPW1(パルス幅カウント数)が所与の期間(所与のカウント数)よりも短くなった場合に、1次コイルL1上に異物が挿入されたと判断でき、異物検出を実現できる。
図10(A)に無負荷時における1次側の等価回路を示し、図10(B)に有負荷時における等価回路を示す。図10(A)に示すように無負荷時においては、キャパシタンスCと、1次側の漏れインダクタンスLl1及び結合インダクタンスMにより直列共振回路が形成される。従って、図10(C)のB1に示すように、無負荷時のコイル共振特性はQ値が高いシャープな特性になる。一方、有負荷の場合には2次側の漏れインダクタンスLl2及び2次側の負荷のレジスタンスRLが加わる。従って図10(C)に示すように、有負荷の場合の共振周波数fr2、fr3は、無負荷の場合の共振周波数fr1に比べて大きくなる。またレジスタンスRLの影響により、有負荷時の共振特性はQ値が低い緩やかな特性になる。更に低負荷(RL大)から高負荷(RL小)になるにつれて、共振周波数が高くなり、共振周波数がコイルの駆動周波数(DRCKの周波数)に近づく。
このように共振周波数が駆動周波数に近づくと、共振波形である正弦波の部分が徐々に見えてくる。即ち図9(A)のような低負荷時の電圧波形では、駆動波形である方形波の方が、共振波形である正弦波よりも支配的になっている。これに対して図9(C)のような高負荷時の電圧波形では、共振波形である正弦波の方が、駆動波形である方形波よりも支配的になる。この結果、高負荷になるほどパルス幅期間XTPW1は長くなる(TPW1は短くなる)。従って、パルス幅期間XTPW1(TPW1)を計測することで、簡素な構成で受電側の負荷の変動(高低)を判断できる。
例えば、金属異物の挿入等による受電側の負荷変動を、コイル端信号のピーク電圧の変化だけを検知して判別する手法が考えられる。しかしながら、この手法によると、負荷変動のみならず、1次コイルL1と2次コイルL2の距離や位置関係によってもピーク電圧が変化してしまう。従って、負荷変動検知のバラツキが大きくなってしまうという問題がある。
これに対して本実施形態のパルス幅検出手法では、ピーク電圧ではなく、受電側の負荷状態により変化するパルス幅期間をデジタル処理により計測することで、負荷変動を検知している。従って、バラツキの少ない負荷変動検知を実現できるという優位点がある。
また、受電側の負荷変動を、負荷による位相特性で判断する手法も考えられる。ここで負荷による位相特性とは、電圧・電流位相差のことを指すが、この手法では、回路構成が複雑になり、高コスト化を招くという問題がある。
これに対して本実施形態のパルス幅検出手法では、電圧波形を利用し、簡単な波形整形回路と計数回路(カウンタ)でデジタルデータとして処理できるため、回路構成を簡素化できるという利点がある。また、ピーク電圧を検知して負荷変動を検出する振幅検出手法との組み合わせの実現も容易であるという利点がある。
更に本実施形態のパルス幅検出手法では、図9(A)〜図9(C)に示すように、誘起電圧信号PHIN1が0V(GND側)から変化してしきい値電圧VT1を上回るタイミングTM1により規定されるパルス幅期間XTPW1を計測している。従って、しきい値電圧VT1を0Vの近くに設定することで、電源電圧変動やコイルの距離・位置関係の変動による悪影響を少なくでき、更にバラツキが少ない負荷変動検知を実現できる。
図11に第1の変形例の送電制御装置20及び波形モニタ回路14の具体的な構成例を示す。波形モニタ回路14は、リミッタ機能付きの第1の整流回路17を含む。この整流回路17は、1次コイルL1のコイル端信号CSGが生成されるコイル端ノードNA2と、波形モニタ用の誘起電圧信号PHIN1が生成される第1のモニタノードNA11との間に設けられる電流制限抵抗RA1を有する。そして整流回路17は、誘起電圧信号PHIN1をVDDの電圧(高電位電源電圧)にクランプするリミッタ動作を行うと共に誘起電圧信号PHIN1に対する半波整流を行う。
このような電流制限抵抗RA1を設けることで、コイル端ノードNA2からの過大な電流が送電制御装置20のIC端子に流れ込む事態が防止される。また整流回路17が、誘起電圧信号PHIN1をVDDの電圧にクランプすることで、最大定格電圧以上の電圧が送電制御装置20のIC端子に印加されてしまう事態が防止される。また整流回路17が、半波整流を行うことで、負の電圧が送電制御装置20のIC端子に印加されてしまう事態が防止される。
具体的には整流回路17は、モニタノードNA11とVDD(広義には高電位電源)ノードとの間に設けられ、モニタノードNA11からVDDノードへと向かう方向を順方向とする第1のダイオードDA1を含む。またモニタノードNA11とGND(広義には低電位電源)ノードとの間に設けられ、GNDノードからモニタノードNA11へと向かう方向を順方向とする第2のダイオードDA2を含む。ダイオードDA1によりVDDへのリミット動作が実現され、ダイオードDA2により半波整流が実現される。
なお、ダイオードDA1を設ける代わりに、ツェナーダイオードを設けてもよい。即ち、モニタノードNA11とGND(低電位電源)ノードとの間に設けられ、GNDノードからモニタノードNA11へと向かう方向を順方向とするツェナーダイオードを設けてもよい。
波形整形回路32(第1の波形整形回路)は、VDD(高電位電源)とGND(低電位電源)の間に直列に接続された抵抗RC1及びN型のトランジスタTC1と、インバータ回路INVC1を含む。トランジスタTC1のゲートには、波形モニタ回路14からの誘起電圧信号PHIN1が入力される。そして信号PHIN1がトランジスタTC1のしきい値電圧よりも高くなると、TC1がオンになりノードNC1の電圧がLレベルになるため、波形整形信号WFQ1はHレベルになる。一方、信号PHIN1がしきい値電圧よりも低くなると、波形整形信号WFQ1はLレベルになる。
パルス幅検出回路33は第1のカウンタ122を含む。このカウンタ122は、パルス幅期間においてカウント値のインクリメント(又はデクリメント)を行い、得られたカウント値に基づいてパルス幅期間(第1のパルス幅期間)の長さを計測する。この場合、カウンタ122は例えば基準クロックCLKに基づいてカウント値のカウント処理を行う。
更に具体的には、パルス幅検出回路33は第1のイネーブル信号生成回路120を含む。このイネーブル信号生成回路120は、第1の波形整形信号WFQ1と駆動クロックDRCKを受け、第1のパルス幅期間においてアクティブになる第1のイネーブル信号ENQ1を生成する。そしてカウンタ122は、イネーブル信号ENQ1がアクティブ(例えばHレベル)である場合に、カウント値のインクリメント(又はデクリメント)を行う。
このイネーブル信号生成回路120は、そのクロック端子(反転クロック端子)に駆動クロックDRCK(DRCKと等価な信号を含む)が入力され、そのデータ端子にVDD(高電位電源)の電圧が入力され、そのリセット端子(非反転リセット端子)に波形整形信号WFQ1(WFQ1と等価な信号を含む)が入力されるフリップフロップ回路FFC1により構成できる。このフリップフロップ回路FFC1によれば、波形整形信号WFQ1がLレベルになった後に、駆動クロックDRCKがLレベルになると、その出力信号であるイネーブル信号ENQ1がHレベル(アクティブ)になる。その後、波形整形信号WFQ1がHレベルになると、フリップフロップ回路FFC1はリセットされて、その出力信号であるイネーブル信号ENQ1がLレベル(非アクティブ)になる。従って、カウンタ122は、イネーブル信号ENQ1がHレベル(アクティブ)になる期間を基準クロックCLKでカウントすることで、パルス幅期間を計測できる。
なおイネーブル信号生成回路120を、そのクロック端子に駆動クロックDRCKが入力され、そのデータ端子にGND(低電位電源)が接続され、そのセット端子に波形整形信号WFQ1が入力されるフリップフロップ回路により構成してもよい。この場合には、フリップフロップ回路の出力信号の反転信号を、イネーブル信号ENQ1としてカウンタ122に入力すればよい。
カウント値保持回路124は、カウンタ122からのカウント値CNT1(パルス幅情報)を保持する。そして保持されたカウント値のデータLTQ1は出力回路126に出力される。
出力回路126(フィルタ回路、ノイズ除去回路)はカウント値保持回路124に保持されたカウント値のデータLTQ1を受けて、データPWQ1(第1のパルス幅情報)を出力する。この出力回路126は、例えばカウント値保持回路124に今回保持されたカウント値と前回に保持されたカウント値を比較し、大きい方のカウント値を出力する比較回路130を含むことができる。これにより出力回路126からは、最大値のカウント値が保持されて出力されるようになる。このようにすれば、雑音等によるパルス幅期間の変動を抑えることが可能になり、安定したパルス幅検出を実現できる。また振幅検出手法との組み合わせも容易化できる。
図12に、図11の回路の動作を説明するための信号波形例を示す。図12のD1のタイミングで波形整形信号WFQ1がLレベルになると、フリップフロップ回路FFC1のリセットが解除される。そして駆動クロックDRCKの立ち下がりエッジタイミングTFでVDDの電圧がフリップフロップ回路FFC1に取り込まれ、これによりイネーブル信号ENQ1がLレベルからHレベルに変化する。この結果、カウンタ122がカウント処理を開始し、基準クロックCLKを用いてパルス幅期間TPW1を計測する。
次に第1のタイミングTM1で波形整形信号WFQ1がHレベルになると、フリップフロップ回路FFC1がリセットされて、イネーブル信号ENQ1がHレベルからLレベルに変化する。これによりカウンタ122のカウント処理が終了する。そして、このカウント処理により得られたカウント値が、パルス幅期間TPW1を表す計測結果になる。
なお図12に示すように、パルス幅期間TPW1とXTPW1を足したものが、駆動クロックDRCKの半周期期間になる。そして図9(A)〜図9(C)のパルス幅期間XTPW1は、受電側の負荷が高くなるほど長くなる。従って、図12のパルス幅期間TPW1については、受電側の負荷が高くなるほど短くなる。図9(A)〜図9(C)のパルス幅期間XTPW1では、受電側の負荷が低い場合に、ノイズ信号とパルス信号の区別が難しくなるという問題があるが、図12のパルス幅期間TPW1では、このような問題を防止できる。
本実施形態のパルス幅検出手法の第1方式では、図12のD3に示すように、コイル端信号CSGが0Vから変化して低電位側のしきい値電圧VTLを超えるタイミングTM1に基づいて、パルス幅期間TPW1を規定している。即ちパルス幅期間TPW1は、駆動クロックCLKの立ち下がりエッジタイミングTFとタイミングTM1の間の期間であり、受電側の負荷変動によりタイミングTM1が変化することで、パルス幅期間TPW1が変化する。そして、タイミングTM1を決めるしきい値電圧VTLは低い電圧であるため、電源電圧等が変動した場合にも、タイミングTM1のバラツキは少ない。またコイルL1とL2の距離や位置関係が変動した場合にも、タイミングTM1のバラツキは少ない。従って、本実施形態の第1方式によれば、電源電圧等の変動の悪影響が小さいパルス幅検出方式を実現できる。
なお図11の整流回路17では、後述する本実施形態の第2方式用の整流回路とは異なり、コイル端信号CSGを電圧分割することなく、誘起電圧信号PHIN1として波形整形回路32に入力している。従って、図12のしきい値電圧VTLは、図11の波形整形回路32のN型トランジスタTC1のしきい値電圧とほぼ等しくなり、図9(A)〜図9(C)のしきい値電圧VT1とほぼ等しくなる。
なお波形整形回路32の構成は図11の構成に限定されず、例えばコンパレータ等により構成してもよい。またイネーブル信号生成回路120の構成も図11の構成に限定されず、例えばNOR回路やNAND回路などの論理回路により構成してもよい。また出力回路126の構成も図11の構成に限定されず、例えば数のカウント値(例えば今回のカウント値と前回のカウント値)の平均値(移動平均)を求める平均化回路により構成してもよい。
6.第2の変形例
図13に本実施形態の第2の変形例を示す。この第2の変形例では、負荷状態検出回路30が、図8、図11で説明した第1の負荷状態検出回路31の他に、1次コイルL1の第2の誘起電圧信号PHIN2の波形変化を検出する第2の負荷状態検出回路34を含む。ここで、第1の負荷状態検出回路31は、図9(A)〜図9(C)等で説明した第1方式のパルス幅検出を行う。一方、第2の負荷状態検出回路34は、後述の図14(A)〜図14(C)で説明する第2方式のパルス幅検出を行う。
第2の負荷状態検出回路34は、第2の波形整形回路35と第2のパルス幅検出回路36を含む。波形整形回路35は、1次コイルL1の誘起電圧信号PHIN2を波形整形し、波形整形信号WFQ2を出力する。具体的には例えば信号PHIN2が所与のしきい値電圧を超えた場合にアクティブ(例えばHレベル)になる方形波(矩形波)の波形整形信号WFQ2を出力する。
パルス幅検出回路36は、1次コイルL1の誘起電圧信号PHIN2のパルス幅情報を検出する。具体的には、波形整形回路35からの波形整形信号WFQ2と、駆動クロック生成回路25からの駆動クロックDRCKを受け、波形整形信号WFQ2のパルス幅情報を検出することで、誘起電圧信号PHIN2のパルス幅情報を検出する。
例えば誘起電圧信号PHIN2が高電位電源(VDD)側から変化して第2のしきい値電圧VT2を下回るタイミングを第2のタイミングとしたとする。この場合にパルス幅検出回路36は、駆動クロックDRCKの第2のエッジタイミング(例えば立ち上がりエッジタイミング)と第2のタイミングとの間の期間である第2のパルス幅期間を計測して、第2のパルス幅情報を検出する。例えば駆動クロックDRCKの電圧変化により誘起された電圧信号PHIN2が、所与のしきい値電圧VT2以上になる第2のパルス幅期間を計測する。そして駆動クロックDRCKのパルス幅に対する波形整形信号WFQ2(誘起電圧信号)のパルス幅の大きさを計測する。この場合のパルス幅期間の計測は例えば基準クロックCLKを用いて行う。そしてパルス幅検出回路36での計測結果のデータPWQ2は、例えば図示されないラッチ回路にラッチされる。具体的にはパルス幅検出回路36は、基準クロックCLKによりカウント値のインクリメント(又はデクリメント)を行うカウンタを用いて、パルス幅期間を計測し、その計測結果のデータPWQ2がラッチ回路にラッチされる。
そして制御回路22は、パルス幅検出回路36で検出されたパルス幅情報に基づいて、異物検出(2次異物検出)を行う。或いは、受電装置40が負荷変調により送信したデータの検出を行う。
図14(A)〜図14(C)に駆動クロックDRCK、コイル端信号CSG、誘起電圧信号PHIN2、パルス信号PLS2の信号波形の測定結果を示す。図14(A)、図14(B)、図14(C)は、各々、低負荷、中負荷、高負荷の場合の信号波形である。またパルス幅検出に使用されるパルス信号PLS2は、誘起電圧信号PHIN2が第2のしきい値電圧VT2を下回る第2のタイミングTM2でHレベルになり、駆動クロックDRCKの立ち下がりエッジタイミングTFでLレベルになる信号である。なお、パルス幅期間を計測するためのしきい値電圧VT2(例えばN型トランジスタのしきい値電圧)としては、負荷状態の検出精度が最適になる電圧を適宜選択設定すればよい。
図14(A)〜図14(C)に示すように、パルス信号PLS2のパルス幅期間XTPW2は、受電側の負荷が高くなるほど、長くなる。従って、このパルス幅期間XTPW2を計測することで、受電側の負荷状態を検出できる。具体的には、異物を検出したり(2次異物検出)、受電側からの送信データ(セーブフレーム)が「0」なのか「1」なのかを検出できる。
なお図14(A)〜図14(C)では、タイミングTM2から駆動クロックDRCKの立ち下がりエッジタイミングTFまでの期間をパルス幅期間XTPW2と規定している。即ちこの場合には第2の負荷状態検出回路34はパルス信号PLS2のパルス幅期間XTPW2を第2のパルス幅情報として検出する。しかしながら、図15に示すようにDRCKの立ち上がりエッジタイミングTRからタイミングTM2までの期間をパルス幅期間TPW2と規定して、第2の負荷状態検出回路34がパルス幅期間TPW2を第2のパルス幅情報として検出することが望ましい。このようにすれば、受電側の負荷が低いときに、ノイズ信号がパルス信号と見なされてパルス幅期間が計測されてしまう事態を防止できる。そしてこの場合には、受電側の負荷が高くなるほど、パルス幅期間TPW2は短くなる。
図14(A)〜図14(C)の第2方式(立ち下がり検出方式)は、図9(A)〜図9(C)の第1方式(立ち上がり検出方式)に比べて、少ない負荷変動でもパルス幅(カウント値)が大きく変化し、感度が高いという優位点がある。一方、図9(A)〜図9(C)の第1方式は、図14(A)〜図14(C)の第2方式に比べて、電源電圧変動や、コイルL1とL2の距離や位置関係の変動に対して、パルス幅の検出バラツキが少ないという優位点がある。
そこで図13の第2の変形例では、通常送電開始前の異物検出である1次異物検出では、第1の負荷状態検出回路31が第1方式で波形検出を行い、それにより得られた第1のパルス幅情報(PWQ1)を用いる。一方、通常送電開始後の異物検出である2次異物検出では、第2の負荷状態検出回路34が第2方式で波形検出を行い、それにより得られた第2のパルス幅情報(PWQ2)を用いる。また受電側から送信されてくるデータ(満充電検出等を知らせるデータ)も、例えば第2のパルス幅情報を用いて検出する。
即ち、通常送電開始前の例えば無負荷状態のときに、1次異物検出を行う。そしてこの1次異物検出は、電源電圧変動等に対してバラツキが少ない第1方式で行う。従って、電源電圧変動等があった場合にも、安定した異物検出が可能になると共に、この1次異物検出において取得されたパルス幅のカウント数をリファレンス値として設定できるようになる。そして、この無負荷状態でのリファレンス値に基づいて、通常送電後の2次異物検出を行ったり、受電側から送信されたデータの「0」、「1」を検出できるようになり、効率的な負荷変動検出が可能になる。
なお図13の波形整形回路35、パルス幅検出回路36の具体的な構成、動作は、図11で説明した波形整形回路32、パルス幅検出回路33の具体的な構成、動作と同様であるため、その説明を省略する。
7.定期認証
本実施形態では図5のステップS25に示すように定期負荷変動検出をイネーブルにして、通常送電期間において定期認証を行っている。この定期認証は、通常送電期間の各定期認証期間において、受電側の負荷を間欠的に変動させ、その間欠的な負荷変動を送電側において検出することで、いわゆる異物による乗っ取り状態を検出するものである。
即ちID認証が完了して通常送電(本格送電)が開始した後、1次コイルL1と2次コイルL2の間に、例えば大面積の金属異物が挿入される場合がある。小中程度の面積の金属異物は、1次コイルL1の誘起電圧信号をモニタすることで検出できる。しかしながら、大面積の金属異物が挿入されると、その金属異物は、送電側にとって本負荷と同じ負荷のように見えてしまう。従って、ID認証が完了していることからも、送電側は、その金属異物を負荷と見なして、送電を続行し、送電側からの送電エネルギーがその金属異物において消費され続けてしまう。これにより、金属異物が高温度になってしまうなどの問題が生じる。このように、大面積の金属の異物等が本来の受電側の機器に取って代わってしまい、その異物に電力が送電され続ける現象を、本実施形態では「乗っ取り状態」と呼ぶこととする。
このような乗っ取り状態を検出するために、本実施形態では図16に示すように、定期認証期間TAにおいて受電側の負荷を間欠的に変動させる。具体的には図2の負荷変調信号P3Qを間欠的に変化させて、負荷変調部46のトランジスタTB3を間欠的にオン・オフさせる。そしてトランジスタTB3がオンになると受電側が相対的に高負荷(インピーダンス小)になり、トランジスタTB3がオフになると受電側が相対的に低負荷(高インピーダンス大)になる。送電側の負荷状態検出回路30は、この受電側の間欠的な負荷変動を検出する。例えば図7(A)、図7(B)等で説明したように、コイル端信号のパルス幅期間の変化を検出することで、受電側の負荷変動を検出する。具体的には図14(A)〜図15で説明した第2方式のパルス幅検出手法により、コイル端信号の立ち下がりの際のパルス幅期間(TPW2、XTPW2)を検出することで負荷変動を検出する。即ち、定期認証期間TAは通常送電期間であり、負荷90において電力が消費される。従って、少ない負荷変動でもパルス幅が大きく変化するため、感度が高い第2の方式のパルス幅検出が好適となる。
なお、定期認証期間TAにおける間欠的な負荷変動の回数は任意であり、1回であってもよいし、複数回であってもよい。また定期認証は、周期的(例えば10秒に1回)に行ってもよいし、非周期的に行ってもよい。また定期認証期間TAにおいては、負荷90での電力消費を制限して低負荷状態にすることが望ましい。このようにすれば、送電側は、受電側の負荷変調部46による定期的な負荷変動を容易に検出できるようになる。
8.詳細なシーケンス
図17に本実施形態の無接点電力伝送の詳細なシーケンス図を示す。送電側が位置検出用の仮送電を行うと、受電側は、図17のE1に示すようにID認証フレームを送信する。するとE2に示すように送電側はID認証を行う。この時、E3に示すように駆動周波数は通常送電用周波数f1に設定されている。また送電側は、E4に示すようにしきい値SIGHを用いて、ID認証フレームのデータの「0」、「1」を判断する。具体的には、第1の方式のパルス幅検出を行う第1の負荷状態検出回路31からのパルス幅情報である出力データPWQ1(カウント値)と、しきい値SIGHとを比較することで、データの「0」、「1」を判断する。
次に送電側は、E5に示すように1次異物検出を行う。この時、E6に示すように駆動周波数は異物検出用周波数f3に設定されている。また送電側は、E7に示すように第1のしきい値METAを用いて1次異物検出を行う。具体的には、第1の負荷状態検出回路31の出力データPWQ1と、しきい値METAとを比較することで、異物が検出されたか否かを判断する。
次に送電側は、E8に示すように駆動周波数を通常送電用周波数f1に設定する。そしてE9に示すようにリファレンス値を取得する。またE10、E11に示すように、受電側の機器の取り去り検出を開始する。具体的には、E10に示すように、コイル端信号の振幅情報(ピーク電圧、振幅電圧)の検出による取り去り検出と、E11に示すように、第1の負荷状態検出回路31のパルス幅検出による取り去り検出を行う。
次に送電側は、E12に示すようにID認証の許諾フレームを送信する。この時、送電側は、E13に示すように駆動周波数f1、f2を用いた周波数変調(図3(A)参照)により許諾フレームを送信する。
次に受電側は、E14に示すようにスタートフレームを送信する。すると、送電側は、E15に示すようにしきい値SIGHを用いて、スタートフレームのデータの「0」、「1」を判断する。そしてE16に示すように通常送電が開始して、E17に示すように負荷90の充電が行われる。
通常送電期間においては、E18に示すように定期認証が行われる(図16参照)。この時、送電側は、E19に示すようにしきい値LEVL、LEVHを用いて定期認証における負荷変動を検出する。具体的には、第2の負荷状態検出回路34の出力データPWQ2と、しきい値LEVL、LEVHとの比較処理により負荷変動を検出して、異物による乗っ取り状態を検出する。なおE20に示すMETBは過負荷検出用のしきい値である。
受電側は、負荷90の充電が完了すると、E21に示すように満充電を知らせるセーブフレームを送信する。すると送電側は、E22に示すようにしきい値SIGHを用いて、セーブフレームのデータの「0」、「1」を判断し、通常送電を停止する。
図18(A)、図18(B)に、本実施形態で使用されるパルス幅のしきい値の設定例を示す。図18(A)は第1の負荷状態検出回路31用のしきい値であり、図18(B)は第2の負荷状態検出回路34用のしきい値である。
図18(A)に示すように、データ検出用のしきい値SIGHは、1次異物検出用の第1のしきい値METAよりも有負荷側(パルス幅が小さくなる方向)に設定される。例えば第1の負荷状態検出回路31からのパルス幅情報であるPWQ1とSIGHを比較することで、図2の負荷変調部46の抵抗RB3(負荷)が接続されたか否かを判断して、データを検出できる。またPWQ1とMETAを比較することで、通常送電開始前の異物の挿入を検出できる。
図18(B)に示すように、2次異物検出用の第2のしきい値LEVLは、図18(A)の1次異物検出用の第1のしきい値METAよりも有負荷側に設定され、LEVL≦METAとなっている。例えば第1のしきい値METAは、通常送電開始前の無負荷時に使用される。一方、第2のしきい値LEVLは、通常送電開始後の有負荷時に使用される。即ち受電側の負荷90において電力が消費されている状態で使用される。従って、LEVL≦METAに設定することで、通常送電開始期間において異物の適正な検出が可能になる。
9.しきい値の設定
次にリファレンス値に基づく判定用のしきい値の設定手法について説明する。図19(A)は、リファレンス値REFに基づきしきい値LEVL、LEVHを設定するために使用するテーブルの例である。
パルス幅検出手法を採用する場合には、図17のE9において取得されるしきい値REFは、パルス幅期間のカウント値である。具体的には、受電側が無負荷状態になるリファレンス値取得期間において、図13の第2の負荷状態検出回路34(パルス幅検出回路36)が誘起電圧信号のパルス幅期間(パルス幅情報)を検出し、パルス幅期間のカウント値をデータPWQ2として出力する。すると制御回路22が、このデータPWQ2をリファレンス値REFとして取得し、レジスタ等に記憶する。そしてこのリファレンス値REFと図19(A)のテーブルに基づいて、定期認証(異物検出)で使用されるしきい値LEVL、LEVHを求める。
具体的にはリファレンス値REFから所定のカウント値N1、N2(N2>N1)を減算することで、しきい値LEVL、LEVHを求める。このようにすることで図18(B)に示すような関係のしきい値LEVL、LEVHを求めることができる。即ち図18(B)において、リファレンス値REFは、無負荷状態でのパルス幅期間のカウント値に相当し、しきい値LEVLはリファレンス値REFよりも有負荷側のカウント値になる。またしきい値LEVHはLEVLよりも更に有負荷側のカウント値になる。
なお、図18(B)の過負荷検出用のしきい値METBについても、リファレンス値REFに基づき設定してもよい。この場合には、リファレンス値REFとしきいMETBとを関連づけた図19(A)のようなテーブルを用意すればよい。
また図18(A)のデータ検出用のしきい値SIGHを、リファレンス値REFBに基づき設定してもよい。この場合には図19(B)のようなテーブルを用いればよい。具体的には、受電側が無負荷状態になるリファレンス値取得期間において、図13の第1の負荷状態検出回路31(パルス幅検出回路33)が誘起電圧信号のパルス幅期間(パルス幅情報)を検出し、パルス幅期間のカウント値をデータPWQ1として出力する。すると制御回路22が、このデータPWQ1をリファレンス値REFB(例えばREFとは異なる値)として取得し、レジスタ等に記憶する。そしてこのリファレンス値REFBと図19(B)のテーブルに基づいて、データ検出に用いられるしきい値SIGHを求める。具体的にはリファレンス値REFBから所定のカウント値N3を減算することで、しきい値SIGHを求める。このようにすることで図18(A)に示すような関係のしきい値SIGHを求めることができる。即ち図18(A)において、リファレンス値REFBは、無負荷状態でのパルス幅期間のカウント値に相当し、しきい値SIGHはリファレンス値REFBよりも有負荷側のカウント値になる。
なお、データ検出用のSIGHを求める場合には図20(A)、図20(B)に示すような手法を採用してもよい。
例えば図20(A)、図20(B)において、受電側の負荷変調部46は受電側の負荷を可変に変化させる。具体的には、通常送電開始前のリファレンス値取得期間では、信号P1QによりトランジスタTB2はオフになっており、負荷90が電気的に遮断される。この状態で、信号P3QによりトランジスタTB3をオン・オフすることで、受電側の負荷を変化させる。
送電側の制御回路22は図20(A)に示すように、リファレンス値取得期間において、負荷変調部46により受電側の負荷が低負荷状態(広義には第1の負荷状態)に設定された時に、第1のリファレンス値REB1を取得する。一方、図20(B)に示すように、受電側の負荷が高負荷状態(広義には第2の負荷状態)に設定された時に、第2のリファレンス値REFB2を取得する。即ちリファレンス値取得期間において、本負荷90が接続されていない状態で負荷変調部46のトランジスタTB3をオン・オフすることで、負荷状態を変化させ、その時の負荷状態情報をリファレンス値REFB1、REFB2として取得する。
そして送電側の制御回路22は、リファレンス値REFB1、REFB2に基づき設定されたしきい値を用いて、通常送電開始後における受電側の負荷状態の判定処理(検出処理)を行う。具体的には、例えば通常送電開始後に、負荷変調部46が低負荷状態と高負荷状態(第1、第2の負荷状態)を切り替えて送信データを送信した場合に、リファレンス値REFB1、REFB2に基づき設定されたしきい値SIGHを用いて、受電側から送信されるデータの判定処理を行う。このようにすれば、受電側の負荷状態の変動に伴う負荷状態検出情報(例えばパルス幅期間のカウント値)の変動の度合いも考慮した判定処理が可能になり、判定処理の検出精度を更に向上できるようになる。
10.負荷状態検出回路
以上では、負荷状態検出回路30による負荷変動検出をパルス幅検出により実現する場合について説明したが、本実施形態はこれに限定されず、電流検出や振幅検出などによって実現してもよい。
例えば図21(A)に、電流検出により負荷状態を検出する負荷状態検出回路30の構成例を示す。図21(A)では負荷状態検出回路30が電流/電圧変換回路610と増幅回路620を含む。抵抗RIVにより構成される電流/電圧変換回路610は、コイル端に流れる電流を検出して電圧に変換する。そして変換された電圧が増幅回路620により増幅され、増幅後の信号に基づいて受電側の負荷状態が検出される。具体的にはコイル端電流とコイル端電圧の位相差を比較することで、受電側の負荷状態を検出できる。
図21(B)では、負荷状態検出回路30が、ピークホールド回路630(振幅検出回路)とA/D変換回路640を含む。ピークホールド回路630は、波形モニタ回路14からの誘起電圧信号PHINのピークホールドを行い、ピーク電圧(広義には振幅情報)を検出する。そしてA/D変換回路640は、検出されたピーク電圧をデジタルデータに変換する。制御回路22は、このデジタルデータに基づいて、受電側の負荷状態を判断する。例えば図3(B)に示すように、ピーク電圧(振幅)が小さい場合には受電側は低負荷であると判断し、ピーク電圧が大きい場合には受電側は高負荷であると判断する。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本発明の範囲に含まれる。また送電制御装置、送電装置、受電制御装置、受電装置の構成・動作や、異物検出手法、パルス幅検出手法も、本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
図1(A)、図1(B)は無接点電力伝送の説明図。 本実施形態の送電装置、送電制御装置、受電装置、受電制御装置の構成例。 図3(A)、図3(B)は周波数変調、負荷変調によるデータ転送の説明図。 本実施形態の動作を説明するためのフローチャート。 本実施形態の動作を説明するためのフローチャート。 本実施形態の送電制御装置の構成例。 図7(A)〜図7(C)は本実施形態の周波数設定手法の説明図。 本実施形態の第1の変形例の構成例。 図9(A)〜図9(C)は第1方式のパルス幅検出手法を説明するための信号波形の測定結果。 図10(A)〜図10(C)は無負荷時、有負荷時の等価回路及び共振特性図。 第1の変形例の具体的な構成例。 第1の変形例の動作を説明するための信号波形例。 本実施形態の第2の変形例の構成例。 図14(A)〜図14(C)は第2方式のパルス幅検出手法を説明するための信号波形の測定結果。 第2の変形例の動作を説明するための信号波形例。 定期認証を説明するための図。 本実施形態の無接点電力伝送の詳細なシーケンス図。 図18(A)、図18(B)はしきい値の設定例。 図19(A)、図19(B)はしきい値のテーブルの例。 図20(A)、図20(B)は第1、第2のリファレンス値の取得手法の説明図。 図21(A)、図21(B)は負荷状態検出回路の変形例。
符号の説明
L1 1次コイル、L2 2次コイル、
10 送電装置、12 送電部、14 波形モニタ回路、16 表示部、
17 整流回路、20 送電制御装置、22 制御回路(送電側)、
24 発振回路、25 駆動クロック生成回路、26 ドライバ制御回路、
30 負荷状態検出回路、
31 第1の負荷状態検出回路、32 波形整形回路、33 パルス幅検出回路、
34 第2の負荷状態検出回路、35 波形整形回路、36 パルス幅検出回路、
40 受電装置、42 受電部、43 整流回路、46 負荷変調部、
48 給電制御部、50 受電制御装置、52 制御回路(受電側)、
56 位置検出回路、58 発振回路、60 周波数検出回路、62 満充電検出回路、90 負荷、92 充電制御装置、94 バッテリ、
120 イネーブル信号生成回路、122 カウンタ、124 カウント値保持回路、
126 出力回路、130 比較回路

Claims (16)

  1. 1次コイルと2次コイルを電磁的に結合させて送電装置から受電装置に対して電力を伝送し、前記受電装置の負荷に対して電力を供給する無接点電力伝送システムの前記送電装置に設けられる送電制御装置であって、
    前記1次コイルを駆動する送電ドライバを制御するドライバ制御回路と、
    受電側の負荷状態を検出する負荷状態検出回路と、
    前記送電制御装置を制御する制御回路とを含み、
    前記制御回路は、
    前記受電装置からID認証情報を受信した後の期間であって、通常送電開始前の期間であるリファレンス値取得期間において、通常送電開始後の受電側の負荷状態を判断するためのリファレンス値を取得することを特徴とする送電制御装置。
  2. 請求項1において、
    前記制御回路は、
    前記受電装置が前記負荷に対して給電を行っていない期間において前記リファレンス値を取得することを特徴とする送電制御装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記制御回路は、
    前記リファレンス値取得期間の後、前記通常送電の開始前に、前記受電装置からの前記ID認証情報に対応する許諾情報を前記受電装置に送信することを特徴とする送電制御装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
    前記制御回路は、
    前記リファレンス値取得期間において、前記送電ドライバの駆動周波数を通常送電用周波数に設定することを特徴とする送電制御装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    前記制御回路は、
    前記リファレンス値に基づいて異物検出用のしきい値を求め、前記異物検出用のしきい値に基づいて、前記通常送電開始後の異物検出を行うことを特徴とする送電制御装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかにおいて、
    前記制御回路は、
    前記リファレンス値に基づいてデータ検出用のしきい値を求め、前記データ検出用のしきい値に基づいて、前記通常送電開始後に前記受電装置から送信される送信データの検出を行うことを特徴とする送電制御装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかにおいて、
    前記受電装置は、
    受電側の負荷を可変に変化させる負荷変調部を含み、
    前記制御回路は、
    前記リファレンス値取得期間において、前記負荷変調部により受電側の負荷が第1の負荷状態に設定された時に第1のリファレンス値を取得し、前記負荷変調部により受電側の負荷が第2の負荷状態に設定された時に第2のリファレンス値を取得し、
    前記制御回路は、
    前記第1、第2のリファレンス値に基づき設定されたしきい値を用いて、通常送電開始後における受電側の負荷状態の判定処理を行うことを特徴とする送電制御装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれかにおいて、
    前記負荷状態検出回路は、
    前記1次コイルの誘起電圧信号のパルス幅情報を検出するパルス幅検出回路を含み、
    前記制御回路は、
    前記リファレンス値取得期間において、前記パルス幅情報についてのリファレンス値を取得することを特徴とする送電制御装置。
  9. 請求項8において、
    前記1次コイルの駆動周波数を規定する駆動クロックを生成して出力する駆動クロック生成回路を含み、
    前記負荷状態検出回路は、
    前記1次コイルの第1の誘起電圧信号が低電位電源側から変化して第1のしきい値電圧を上回るタイミングを第1のタイミングとした場合に、前記駆動クロックの第1のエッジタイミングと前記第1のタイミングとの間の期間である第1のパルス幅期間を計測して、第1のパルス幅情報を検出する第1のパルス幅検出回路を含むことを特徴とする送電制御装置。
  10. 請求項9において、
    前記負荷状態検出回路は、
    前記第1の誘起電圧信号を波形整形して、第1の波形整形信号を出力する第1の波形整形回路を含み、
    前記第1のパルス幅検出回路は、
    前記第1の波形整形信号と前記駆動クロックに基づいて、前記第1のパルス幅期間を計測することを特徴とする送電制御装置。
  11. 請求項10において、
    前記第1のパルス幅検出回路は、
    前記第1のパルス幅期間においてカウント値のインクリメント又はデクリメントを行い、得られたカウント値に基づいて前記第1のパルス幅期間の長さを計測する第1のカウンタを含むことを特徴とする送電制御装置。
  12. 請求項11において、
    前記第1のパルス幅検出回路は、
    前記第1の波形整形信号と前記駆動クロックを受け、前記第1のパルス幅期間においてアクティブになる第1のイネーブル信号を生成する第1のイネーブル信号生成回路を含み、
    前記第1のカウンタは、
    前記第1のイネーブル信号がアクティブである場合に、カウント値のインクリメント又はデクリメントを行うことを特徴とする送電制御装置。
  13. 請求項9乃至12のいずれかにおいて、
    前記負荷状態検出回路は、
    前記1次コイルの第2の誘起電圧信号が高電位電源側から変化して第2のしきい値電圧を下回るタイミングを第2のタイミングとした場合に、前記駆動クロックの第2のエッジタイミングと前記第2のタイミングとの間の期間である第2のパルス幅期間を計測して、第2のパルス幅情報を検出する第2のパルス幅検出回路を含み、
    前記制御回路は、
    前記リファレンス値取得期間において、前記第1、第2のパルス幅情報の少なくとも一方についてのリファレンス値を取得することを特徴とする送電制御装置。
  14. 請求項1乃至13のいずれかに記載の送電制御装置と、
    交流電圧を生成して前記1次コイルに供給する送電部とを含むことを特徴とする送電装置。
  15. 請求項14に記載の送電装置を含むことを特徴とする電子機器。
  16. 送電装置と受電装置を含み、1次コイルと2次コイルを電磁的に結合させて前記送電装置から前記受電装置に対して電力を伝送し、前記受電装置の負荷に対して電力を供給する無接点電力伝送システムであって、
    前記受電装置は、
    前記2次コイルの誘起電圧を直流電圧に変換する受電部と、
    前記受電装置から前記送電装置にデータを送信する場合に、送信データに応じて負荷を可変に変化させる負荷変調部とを含み、
    前記送電装置は、
    前記1次コイルを駆動する送電ドライバを制御するドライバ制御回路と、
    受電側の負荷状態を検出する負荷状態検出回路と、
    前記送電制御装置を制御する制御回路とを含み、
    前記制御回路は、
    前記受電装置からID認証情報を受信した後の期間であって、通常送電開始前の期間であるリファレンス値取得期間において、通常送電開始後の受電側の負荷状態を判断するためのリファレンス値を取得することを特徴とする無接点電力伝送システム。
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