JP2009130325A - 積層型電子部品 - Google Patents
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Abstract
【課題】直流重畳特性に優れた積層型電子部品を提供する。
【解決手段】コイル電極7は、線状電極が曲げられることにより形成され、かつ、互いに接続されることによりコイルLを構成する。複数の磁性体層は、複数のコイル電極7と共に積層されて、積層体2を構成する。溝Gは、積層方向の端に位置する積層体2の表面に形成され、かつ、積層方向から見たときに、該溝Gの最も近くに位置するコイル電極7を構成する線状電極が曲げられることにより形成されたコーナー部Cの内周部分cと重なっている。
【選択図】図3
【解決手段】コイル電極7は、線状電極が曲げられることにより形成され、かつ、互いに接続されることによりコイルLを構成する。複数の磁性体層は、複数のコイル電極7と共に積層されて、積層体2を構成する。溝Gは、積層方向の端に位置する積層体2の表面に形成され、かつ、積層方向から見たときに、該溝Gの最も近くに位置するコイル電極7を構成する線状電極が曲げられることにより形成されたコーナー部Cの内周部分cと重なっている。
【選択図】図3
Description
本発明は、積層型電子部品に関し、絶縁層とコイル電極とが積層されてなる積層型電子部品に関する。
積層インダクタにおいて、高透磁率の磁性体からなる第1絶縁体からなる積層体に、低透磁率の磁性体又は非磁性体からなる第2絶縁体を挿入することが提案されている(特許文献1参照)。これにより、積層インダクタに磁気飽和が発生することを抑制し、該積層インダクタの直流重畳特性を向上させることができる。
しかしながら、前記積層インダクタは、層間剥離(デラミネーション)が発生し易いという問題を有する。これは、第1絶縁体と第2絶縁体とが異なる材料により作製され、第1の絶縁体と第2の絶縁体との結合力が小さいためである。
そこで、特許文献2及び特許文献3では、積層体又はインダクタ本体にサイドギャップ又はスリットを形成した積層コイル又はインダクタンス素子が提案されている。具体的には、特許文献2に記載の積層コイルでは、積層体の側面に凹形状のサイドギャップが形成されている。また、特許文献3のインダクタンス素子では、導電パターンの長さ方向に延び、導電パターンに達する深さを有するスリットがインダクタ本体に形成されている。積層コイル及びインダクタンス素子において、磁束が通りにくいサイドギャップ又はスリットを形成することにより、いわゆる開磁路型コイルとしている。その結果、直流電流がコイルに流れた場合において磁気飽和の発生が抑制され、積層コイル及びインダクタンス素子の直流重畳特性が向上する。また、積層体又はインダクタは単一の材料により作製されているので、層間剥離の問題も発生しにくい。
以上のように積層型電子部品では、直流重畳特性を向上させるために、種々の発明がなされており、直流重畳特性を更に向上させることが望まれている。
特開2001−044037号公報
特開2006−310475号公報
特開2004−063581号公報
そこで、本発明の目的は、直流重畳特性に優れた積層型電子部品を提供することである。
第1の発明は、線状電極が曲げられることにより形成され、かつ、互いに接続されることによりコイルを構成する複数のコイル電極と、前記複数のコイル電極と共に積層されて、積層体を構成する複数の絶縁層と、を備え、積層方向の端に位置する前記積層体の表面には、凹部が形成されており、前記凹部は、積層方向から見たときに、該凹部の最も近くに位置する前記コイル電極を構成する前記線状電極が曲げられることにより形成されたコーナー部の内周部分と重なっていること、を特徴とする。
第1の発明によれば、溝は、積層方向から見たときに、該溝の最も近くに位置するコイル電極を構成する線状電極が曲げられることにより形成されたコーナー部の内周部分と重なっている。このコイル電極を構成する線状電極が曲げられることにより形成されたコーナー部の内周部分近傍は、積層型電子部品において、磁束密度が高くなりやすい部分である。そこで、コイル電極を構成する線状電極が曲げられることにより形成されたコーナー部の内周部分近傍に溝を形成することにより、磁束密度が高くなりやすい部分の透磁率を低くすることができる。その結果、溝内における磁束密度が高くなることが抑制され、積層型電子部品において磁気飽和が発生することが抑制される。
第1の発明において、前記凹部は、該凹部の最も近くに位置する前記コイル電極を構成する前記線状電極の内周側の縁と重なるように形成されていてもよい。
第1の発明において、前記凹部は、積層方向から見たときに、直線に延びるように形成されていてもよい。
第1の発明において、前記コーナー部の内周部分は、前記凹部により前記積層体から露出していてもよい。
第1の発明において、前記凹部には、前記絶縁層よりも低い透磁率を有する絶縁体が充填されていてもよい。
第2の発明において、コイル電極と、前記コイル電極と共に積層されて、積層体を構成する複数の絶縁層と、を備え、積層方向の端に位置する前記積層体の表面には、凹部が形成されており、前記凹部は、積層方向から見たときに、該凹部の最も近くに位置する前記コイル電極の縁と重なっていることを特徴とする。
第2の発明によれば、溝は、積層方向から見たときに、該溝の最も近くに位置するコイル電極の縁と重なっている。コイル電極の縁近傍は、積層型電子部品において、磁束密度が高くなりやすい部分である。そこで、コイル電極の縁近傍に溝を形成することにより、磁束密度が高くなりやすい部分の透磁率を低くすることができる。その結果、溝内における磁束密度が高くなることが抑制され、積層型電子部品において磁気飽和が発生することが抑制される。
第2の発明において、前記コイル電極は、積層方向から見たときに、直線に延びた形状を有し、前記凹部は、積層方向から見たときに、直線に延びていてもよい。
本発明によれば、溝は、積層方向から見たときに、該溝の最も近くに位置するコイル電極を構成する線状電極が曲げられることにより形成されたコーナー部の内周部分と重なっている。このコイル電極を構成する線状電極が曲げられることにより形成されたコーナー部の内周部分近傍は、積層型電子部品において、磁束密度が高くなりやすい部分である。そこで、コイル電極を構成する線状電極が曲げられることにより形成されたコーナー部の内周部分近傍に溝を形成することにより、磁束密度が高くなりやすい部分の透磁率を低くすることができる。その結果、溝内における磁束密度が高くなることが抑制され、積層型電子部品において磁気飽和が発生することが抑制される。
(第1の実施形態)
以下に、本発明の第1の実施形態に係る積層型電子部品について説明する。図1は、積層型電子部品1の外観斜視図である。図2は、積層体2の分解斜視図である。図3(a)は、A−Aにおける積層型電子部品1の断面構造図である。図3(b)は、積層型電子部品1を積層方向の上側から透視した透視図である。図3(c)は、積層型電子部品1を積層方向の下側から透視した透視図である。以下では、積層型電子部品1の形成時に、セラミックグリーンシートが積層される方向を積層方向(z軸方向)と定義する。そして、z軸に垂直であって、かつ、積層体2の辺に平行な軸をx軸及びy軸と定義する。x軸とy軸とは直交する。
以下に、本発明の第1の実施形態に係る積層型電子部品について説明する。図1は、積層型電子部品1の外観斜視図である。図2は、積層体2の分解斜視図である。図3(a)は、A−Aにおける積層型電子部品1の断面構造図である。図3(b)は、積層型電子部品1を積層方向の上側から透視した透視図である。図3(c)は、積層型電子部品1を積層方向の下側から透視した透視図である。以下では、積層型電子部品1の形成時に、セラミックグリーンシートが積層される方向を積層方向(z軸方向)と定義する。そして、z軸に垂直であって、かつ、積層体2の辺に平行な軸をx軸及びy軸と定義する。x軸とy軸とは直交する。
(積層型電子部品の構成)
積層型電子部品1は、図1に示すように、内部にコイルを含む直方体状の積層体2と、積層体2の対向する側面に形成される2つの外部電極3とを備える。また、積層体2において、z軸方向の正方向の端に位置する面(図1では上面)には、凹部としての溝G1〜G4が形成され、積層体2において、図1におけるz軸方向の負方向の端に位置する面(図1では下面)には、凹部としての溝G5〜G8(溝G7,G8については図示せず)が形成される。溝G1,G2,G5,G6は、y軸方向に直線状に延びるように形成され、溝G3,G4,G7,G8は、x軸方向に直線状に延びるように形成される。以下では、個別の溝G1〜G8をさす場合には、「G」の後ろに1〜8の符号を付し、溝G1〜G8を総称する場合には、溝Gと記載する。
積層型電子部品1は、図1に示すように、内部にコイルを含む直方体状の積層体2と、積層体2の対向する側面に形成される2つの外部電極3とを備える。また、積層体2において、z軸方向の正方向の端に位置する面(図1では上面)には、凹部としての溝G1〜G4が形成され、積層体2において、図1におけるz軸方向の負方向の端に位置する面(図1では下面)には、凹部としての溝G5〜G8(溝G7,G8については図示せず)が形成される。溝G1,G2,G5,G6は、y軸方向に直線状に延びるように形成され、溝G3,G4,G7,G8は、x軸方向に直線状に延びるように形成される。以下では、個別の溝G1〜G8をさす場合には、「G」の後ろに1〜8の符号を付し、溝G1〜G8を総称する場合には、溝Gと記載する。
積層体2は、複数のコイル電極と複数の磁性体層とが積層されて構成されている。具体的には、以下の通りである。積層体2は、図2に示すように、強透磁率のフェライト(例えば、Ni−Zn−Cuフェライト又はNi−Znフェライト等)からなる複数の磁性体層4a〜4g,5a〜5dが積層されることにより構成される。複数の磁性体層4a〜4gは、それぞれ略同じ面積及び形状を有する。磁性体層4a〜4fの主面上にはそれぞれ、コイルLを構成するコイル電極7a〜7f及びビアホール導体8a〜8fが形成される。また、磁性体層4gの主面上には、コイルLを構成するコイル電極7gが形成される。また、磁性体層5a〜5dの主面上には、コイル電極7a〜7f及びビアホール導体8a〜8fは形成されない。以下では、個別の磁性体層4a〜4g,5a〜5d、コイル電極7a〜7g及びビアホール導体8a〜8fを指す場合には、参照符号の後ろにa〜gの符号を付し、これらを総称する場合には、参照符号の後ろのa〜gを省略する。
コイル電極7は、Agからなる導電性材料からなり、線状電極が曲げられて、環の一部が切り欠かれた形状を有する。本実施形態では、コイル電極7は、3本の直線状の線状電極が2箇所で曲げられることにより形成され、「コ」の字の形状を有する。コイル電極7を構成する線状電極は、x軸方向に延びるものとy軸方向に延びるものとが接続されて構成される。これにより、一つのコイル電極7が3/4巻き分に相当するコイルLの一部分を構成する。なお、コイル電極7は、Pd,Au,Pt等を主成分とする貴金属やこれらの合金などの導電性材料からなっていてもよい。
更に、各コイル電極7の一端には磁性体層4をz軸方向に貫通するビアホール導体8が設けられている。コイル電極7は、ビアホール導体8により互いに接続されることにより、螺旋状のコイルLを構成する。更に、z軸方向において最も上側及び最も下側に形成されたコイル電極7a,7gにはそれぞれ、引き出し電極9a,9bが設けられている。この引き出し電極9a,9bは、コイルLと外部電極3とを接続する役割を果たす。
図2に示す分解斜視図の各磁性体層4,5をz軸方向に重ねて積層体2を形成し、積層体2の表面に溝G及び外部電極3を形成すると、図3(a)に示すような構造を有する積層型電子部品1が得られる。以下に、溝Gの構造について図3を参照しながら説明する。
溝Gは、z軸方向から見たときに、溝Gの最も近くに位置するコイル電極7を構成する線状電極が曲げられることにより形成されたコーナー部の内周部分と重なっている。具体的には、溝G2は、図3(b)に示すように、z軸方向から見たときに、コイル電極7aを構成する線状電極が曲げられることにより形成されたコーナー部C1,C2の内周部分c1,c2と重なっている。更に、図3(b)に示すように、溝G2は、z軸方向から見たときに、コイル電極7aを構成する線状電極の内周側の縁l2と重なるように形成されている。また、溝G2は、図3(a)に示すように、コイル電極7aに到達する深さを有しており、これにより、コイル電極7aのコーナー部C1,C2の内周部分c1,c2及び縁l2は、積層体2から露出している。
溝G3は、図3(b)に示すように、z軸方向から見たときに、コイル電極7aを構成する線状電極が曲げられることにより形成されたコーナー部C1の内周部分c1と重なっている。更に、溝G3は、コイル電極7aを構成する線状電極の内周側の縁l1と重なるように形成されている。また、溝G3は、コイル電極7aに到達する深さを有しており、これにより、コイル電極7aのコーナー部C1の内周部分c1及び縁l1は、積層体2から露出している。
溝G4は、図3(b)に示すように、z軸方向から見たときに、コイル電極7aを構成する線状電極が曲げられることにより形成されたコーナー部C2の内周部分c2と重なっている。更に、溝G4は、コイル電極7aを構成する線状電極の内周側の縁l3と重なるように形成されている。また、溝G4は、図3(a)に示す溝G2と同様に、コイル電極7aに到達する深さを有しており、これにより、コイル電極7aのコーナー部C2の内周部分c2及び縁l3は、積層体2から露出している。
溝G1は、図3(b)に示すように、z軸方向から見たときに、コイル電極7bを構成する線状電極の内周側の縁l4と重なるように形成されている。
溝G5は、図3(c)に示すように、z軸方向から見たときに、コイル電極7gを構成する線状電極が曲げられることにより形成されたコーナー部C3,C4の内周部分c3,c4と重なっている。更に、図3(c)に示すように、溝G5は、z軸方向から見たときに、コイル電極7gを構成する線状電極の内周側の縁l6と重なるように形成されている。また、溝G5は、図3(a)に示すように、コイル電極7gに到達する深さを有しており、これにより、コイル電極7gのコーナー部C3,C4の内周部分c3,c4及び縁l6は、積層体2から露出している。
溝G7は、図3(c)に示すように、z軸方向から見たときに、コイル電極7gを構成する線状電極が曲げられることにより形成されたコーナー部C4の内周部分c4と重なっている。更に、溝G7は、コイル電極7gを構成する線状電極の内周側の縁l7と重なるように形成されている。また、溝G7は、コイル電極7gに到達する深さを有しており、これにより、コイル電極7gのコーナー部C4の内周部分c4及び縁l7は、積層体2から露出している。
溝G8は、図3(c)に示すように、z軸方向から見たときに、コイル電極7gを構成する線状電極が曲げられることにより形成されたコーナー部C3の内周部分c3と重なっている。更に、溝G8は、コイル電極7gを構成する線状電極の内周側の縁l5と重なるように形成されている。また、溝G8は、図3(a)に示す溝G5と同様に、コイル電極7gに到達する深さを有しており、これにより、コイル電極7gのコーナー部C3の内周部分c3及び縁l5は、積層体2から露出している。
溝G6は、図3(c)に示すように、z軸方向から見たときに、コイル電極7fを構成する線状電極の内周側の縁l8と重なるように形成されている。
(効果)
以上のように構成された積層型電子部品1によれば、溝Gが、z軸方向から見たときに、溝Gの最も近くに位置するコイル電極7を構成する線状電極が曲げられることにより形成されたコーナー部Cの内周部分cと重なっている。これにより、積層型電子部品1において磁気飽和が発生することを効果的に抑制できるので、積層型電子部品1の直流重畳特性を効果的に向上させることができる。以下に、図面を参照しながら、解析結果を用いて詳しく説明する。
以上のように構成された積層型電子部品1によれば、溝Gが、z軸方向から見たときに、溝Gの最も近くに位置するコイル電極7を構成する線状電極が曲げられることにより形成されたコーナー部Cの内周部分cと重なっている。これにより、積層型電子部品1において磁気飽和が発生することを効果的に抑制できるので、積層型電子部品1の直流重畳特性を効果的に向上させることができる。以下に、図面を参照しながら、解析結果を用いて詳しく説明する。
本願発明者は、以下に示す解析を行った。具体的には、9.5ターンのコイルを内蔵し、かつ、2.5mm×2.0mm×1.0mmのサイズを有する積層型電子部品に対して、直流電流を流した。そして、このときに、積層型電子部品の各部に発生する磁束密度の分布を調べた。図4は、積層型電子部品に発生する磁束密度の分布を示した図である。色が黒っぽい部分は磁束密度が低いことを示し、色が白っぽい部分は磁束密度が高いことを示す。また、積層型電子部品に溝は形成されていない。
図4によれば、積層方向の両端に位置するコイル電極の内周側の縁近傍(図4では領域D、図3(b)及び図3(c)では縁l(i)近傍)において磁束密度が高くなっていることが理解できる。このように磁束密度が高くなる領域Dでは、磁気飽和が発生しやすい。更に、本願発明者は、コイル電極7の内周側の縁l(i)が交差する位置(図3(b)及び図3(c)ではコーナー部Cの内周部分c)近傍では、特に磁束密度が高くなると考えた。そこで、積層型電子部品1では、図3(b)及び図3(c)に示すように、溝Gは、コーナー部Cの内周部分cと重なるように形成されると共に、縁l(i)と重なるように形成されている。溝G内には空気層が形成されているので、溝G内の透磁率は、積層体2内の透磁率よりも低くなる。その結果、溝G内における磁束密度が高くなることが抑制され、積層型電子部品1において磁気飽和が発生することが抑制される。
また、積層型電子部品1によれば、溝Gが形成されているので、焼成時において、積層型電子部品1内に発生する引っ張り応力を緩和することができる。その結果、積層型電子部品1を構成するフェライトの電気特性μが引っ張り応力により低下することを抑制でき、積層型電子部品1のコイルLのインダクタンス値が低下することを抑制できる。以下に、図面を参照しながら、解析結果を用いて詳しく説明する。
本願発明者は、焼成時に、積層型電子部品内に発生する応力の解析を行った。図5は、積層型電子部品内の磁性体層に発生する引っ張り応力の分布を示した図である。図中の短い線が引っ張り応力を示す。解析条件は、以下の通りである。
積層型電子部品のサイズ:1.0mm×0.5mm×0.5mm
コイルのターン数:4.5ターン
積層体のサイズ:0.94mm×0.46mm×0.46mm
コイル電極の線幅:0.07mm
コイル電極の厚さ:0.01mm
フェライトのヤング率:150/GPa
コイル電極のヤング率:82.7/GPa
フェライト及びコイル電極の異方性:等方
フェライトのポアソン比:0.32
コイル電極のポアソン比:0.367
フェライトの線膨張係数:2.61×10-4
コイル電極の線膨張係数:5.68×10-5
温度加重:25℃
基準温度:800℃
コイルのターン数:4.5ターン
積層体のサイズ:0.94mm×0.46mm×0.46mm
コイル電極の線幅:0.07mm
コイル電極の厚さ:0.01mm
フェライトのヤング率:150/GPa
コイル電極のヤング率:82.7/GPa
フェライト及びコイル電極の異方性:等方
フェライトのポアソン比:0.32
コイル電極のポアソン比:0.367
フェライトの線膨張係数:2.61×10-4
コイル電極の線膨張係数:5.68×10-5
温度加重:25℃
基準温度:800℃
以上の条件において解析を行ったところ、図5に示す解析結果が得られた。図5によれば、コイル電極を周回するように引っ張り応力が発生していることが理解できる。この引っ張り応力は、特に、領域Dにおいて集中している。そこで、積層型電子部品1では、図3(a)に示すように、領域Dを通過するように溝Gが形成されている。溝Gの内周面は、引っ張り応力を受けた場合に、変位して引っ張り応力を逃すことができる。その結果、積層型電子部品1を構成するフェライトの電気特性μが引っ張り応力により低下することを抑制でき、積層型電子部品1のコイルLのインダクタンス値が低下することを抑制できる。
また、積層型電子部品1では、磁性体層4,5が単一の材料により構成されているので、積層体2の焼成時において、層間剥離が発生しにくい。また、磁性体層4,5が単一の材料により構成されているので、磁性体層4,5が複数種類の材料により構成された場合に比べて、積層型電子部品1の製造コストを低減することができる。
(変形例)
以下に、積層型電子部品1の第1の変形例について図面を参照しながら説明する。図6(a)は、積層型電子部品1−1の断面構造図である。図6(b)は、積層型電子部品1−1を積層方向の上側から透視した透視図である。図6(c)は、積層型電子部品1−1を積層方向の下側から透視した透視図である。図6に示す積層型電子部品1−1では、図3に示す積層型電子部品1の構成に対応する構成については、同じ参照符号の後ろに「−1」を付した。
以下に、積層型電子部品1の第1の変形例について図面を参照しながら説明する。図6(a)は、積層型電子部品1−1の断面構造図である。図6(b)は、積層型電子部品1−1を積層方向の上側から透視した透視図である。図6(c)は、積層型電子部品1−1を積層方向の下側から透視した透視図である。図6に示す積層型電子部品1−1では、図3に示す積層型電子部品1の構成に対応する構成については、同じ参照符号の後ろに「−1」を付した。
図6に示すように、積層型電子部品1−1では、z軸方向(積層方向)の両端に外部電極3−1が形成されている。このような構成を持つ積層型電子部品1−1においても、積層型電子部品1と同様に、溝G1−1〜G8−1を形成することができる。積層型電子部品1−1の積層方向以外の構成については、積層型電子部品1の構成と同じであるので、説明を省略する。
次に、積層型電子部品1の第2の変形例について図面を参照しながら説明する。図7(a)は、積層型電子部品1−2の断面構造図である。図7(b)は、積層型電子部品1−2を積層方向の上側から透視した透視図である。図7に示す積層型電子部品1−2では、図3に示す積層型電子部品1の構成に対応する構成については、同じ参照符号の後ろに「−2」を付した。
図7に示すように、積層型電子部品1−2のコイル電極7−2は、直線状の線状電極が曲げられた渦巻き形状を有する電極である。このコイル電極7−2は、積層型電子部品1−2に1つだけ設けられる。コイル7−2は、ビアホール導体8−2を介して引き出し電極9−2に接続されている。
また、図7に示すように、積層型電子部品1−2では、コイル電極7−2は、複数箇所のコーナー部C及びコーナー部Cの内周部分cを有する(図7では、10箇所)。図7では、煩雑さを避けるために、コーナー部Cの内、コーナー部C1−2,C2−2,C3−2,C4−2、内周部分c1−2,c2−2,c3−2,c4−2、及び、コイル電極7−2を構成する線状電極の内周側の縁l1−2,l2−2にのみ参照符号を付した。そして、溝G1−2〜G11−2は、図7に示すように、z軸方向から見たときに、コイル電極7−2を構成する線状電極が曲げられることにより形成されたコーナー部Cの内周部分cと重なっている。このような渦巻き形状のコイル電極7−2を有する積層型電子部品1−2においても、積層型電子部品1と同様に、溝G1−2〜G11−2を形成することができる。積層型電子部品1−2のその他の構成については、積層型電子部品1の構成と同じであるので、説明を省略する。
なお、積層型電子部品1,1−1,1−2では、z軸方向から見たときに、コーナー部Cの内周部分cと重なるように直線状に延びる溝Gが形成されているが、該溝Gの形状はこれに限らない。例えば、溝Gが形成される代わりに、コーナー部Cの内周部分cに重なる凹部(穴)が形成されていてもよい。
(第2の実施形態)
以下に、本発明の第2の実施形態に係る積層型電子部品について説明する。図8(a)は、積層型電子部品1−3の断面構造図である。図8(b)は、積層型電子部品1−3を積層方向の上側から透視した透視図である。図8に示す積層型電子部品1−3では、図3に示す積層型電子部品1の構成と対応する構成については、同じ参照符号の後ろに「−3」を付した。
以下に、本発明の第2の実施形態に係る積層型電子部品について説明する。図8(a)は、積層型電子部品1−3の断面構造図である。図8(b)は、積層型電子部品1−3を積層方向の上側から透視した透視図である。図8に示す積層型電子部品1−3では、図3に示す積層型電子部品1の構成と対応する構成については、同じ参照符号の後ろに「−3」を付した。
(積層型電子部品の構成)
積層型電子部品1と積層型電子部品1−3とは、コイル電極の形状において相違点を有する。具体的には、積層型電子部品1のコイル電極7は、線状電極が曲げられて形成されているのに対して、積層型電子部品1−3のコイル電極7−3a〜7−3eは、y軸方向に直線状に延びる形状を有する。コイル電極7−3a〜7−3eは、z軸方向から見たときに重なるように配置されている。
積層型電子部品1と積層型電子部品1−3とは、コイル電極の形状において相違点を有する。具体的には、積層型電子部品1のコイル電極7は、線状電極が曲げられて形成されているのに対して、積層型電子部品1−3のコイル電極7−3a〜7−3eは、y軸方向に直線状に延びる形状を有する。コイル電極7−3a〜7−3eは、z軸方向から見たときに重なるように配置されている。
更に、溝Gは、図8(b)に示すように、z軸方向から見たときに、溝Gの最も近くに位置するコイル電極7−3の縁lと重なっている。より詳細には、溝G1−3は、y軸方向に直線状に延びており、コイル電極7−3aの縁l1−3と重なっている。溝G2−3は、y軸方向に直線状に延びており、コイル電極7−3aの縁l2−3と重なっている。溝G3−3は、y軸方向に直線状に延びており、コイル電極7−3eの縁l3−3と重なっている。溝G4−3は、y軸方向に直線状に延びており、コイル電極7−3eの縁l4−3と重なっている。積層型電子部品1−3のその他の構成については、積層型電子部品1と同じであるので説明を省略する。
以上のように、直線状に延びるコイル電極7−3を有する積層型電子部品1−3では、コイル電極7−3の縁l近傍において磁束密度が高くなる。そこで、縁l近傍を通過するように、溝Gが形成されることにより、縁l近傍における透磁率が低下し、磁束密度が低下する。その結果、積層型電子部品1において磁気飽和が発生することが抑制され、積層型電子部品1−3の直流重畳特性が向上する。
(変形例)
以下に、積層型電子部品1−3の変形例について図面を参照しながら説明する。図9(a)は、積層型電子部品1−4の断面構造図である。図9(b)は、積層型電子部品1−4を積層方向の上側から透視した透視図である。
以下に、積層型電子部品1−3の変形例について図面を参照しながら説明する。図9(a)は、積層型電子部品1−4の断面構造図である。図9(b)は、積層型電子部品1−4を積層方向の上側から透視した透視図である。
積層型電子部品1−3と積層型電子部品1−4との相違点は、コイル電極の数である。具体的には、積層型電子部品1−3では、5つのコイル電極7−3が設けられているのに対して、積層型電子部品1−4では、1つのコイル電極7−4が設けられている。更に、溝G−4は、z軸方向から見たときに、コイル電極7−4の一方の縁l−4に重なるように形成されている。このような構成によっても、積層型電子部品1−4の直流重畳特性を向上させることができる。
なお、積層型電子部品1,1−1,1−2,1−3,1−4の溝Gに、積層体2,2−1,2−2,2−3,2−4を構成するフェライトよりも低い透磁率の絶縁体(例えば、エポキシ系樹脂)が埋め込まれていてもよい。
また、積層型電子部品1,1−1,1−2,1−3において、コイル電極7は、z軸方向から見たときに重なっていなくてもよい。例えば、コイルLのコイル径は、z軸方向の正方向にいくにしたがって大きくなっていてもよい。
また、コイル電極7は、直線状の線状電極が曲げられて形成されているが、該コイル電極7の形状は、これに限らない。例えば、コイル電極7を構成する線状電極は、緩やかにカーブした形状であってもよい。ただし、コイル電極7を構成する線状電極が緩やかにカーブしている場合においても、線状電極が曲げられることによりコーナー部Cが形成されている必要がある。
(積層型電子部品の製造方法について)
以下に図10ないし図13を参照しながら積層型電子部品の製造方法について説明する。以下では、積層型電子部品の製造方法として、第1の実施形態に係る積層型電子部品1の製造方法を例にとって説明する。図10ないし図13は、積層型電子部品1の製造工程を示した図である。以下に説明する製造方法では、シート積層法により複数の積層型電子部品1を同時に作製するものとする。ただし、図12では、説明の簡略化のために、1個分の積層型電子部品1の製造工程が示されている。図10ないし図13におけるセラミックグリーンシート14,15はそれぞれ、図2及び図3における磁性体層4,5の未焼成の状態の層あるいはシートを指す。
以下に図10ないし図13を参照しながら積層型電子部品の製造方法について説明する。以下では、積層型電子部品の製造方法として、第1の実施形態に係る積層型電子部品1の製造方法を例にとって説明する。図10ないし図13は、積層型電子部品1の製造工程を示した図である。以下に説明する製造方法では、シート積層法により複数の積層型電子部品1を同時に作製するものとする。ただし、図12では、説明の簡略化のために、1個分の積層型電子部品1の製造工程が示されている。図10ないし図13におけるセラミックグリーンシート14,15はそれぞれ、図2及び図3における磁性体層4,5の未焼成の状態の層あるいはシートを指す。
セラミックグリーンシート14,15は、以下のようにして作製される。酸化第二鉄(Fe2O3)を48.0mol%、酸化亜鉛(ZnO)を25.0mol%、酸化ニッケル(NiO)を18.0mol%、酸化銅(CuO)を9.0mol%の比率で秤量したそれぞれの材料を原材料としてボールミルに投入し、湿式調合を行う。得られた混合物を乾燥してから粉砕し、得られた粉末を750℃で1時間仮焼する。得られた仮焼粉末をボールミルにて湿式粉砕した後、乾燥してから解砕し、フェライトセラミック粉末を得る。
このフェライトセラミック粉末に対して結合剤(酢酸ビニル、水溶性アクリル等)と可塑剤、湿潤材、分散剤を加えてボールミルで混合を行い、その後、減圧により脱泡を行う。得られたセラミックスラリーをドクターブレード法により、シート状に形成して乾燥させ、所望の膜厚(例えば、35μm)のセラミックグリーンシート14,15を作製する。
セラミックグリーンシート14には、図10に示すように、隣接する層のコイル電極7同士を接続するためのビアホール導体8が形成される。ビアホール導体8は、セラミックグリーンシート14にレーザビームなどを用いて貫通孔を形成し、この貫通孔にAg,Pd,Cu,Auやこれらの合金などの導電性ペーストを印刷塗布などの方法により充填することによって形成される。
ビアホール導体8が形成されたセラミックグリーンシート14上には、図11に示すように、導電性ペーストがスクリーン印刷法やフォトリソグラフィ法などの方法で塗布されることにより、コイル電極7が形成される。これらのコイル電極7は、Ag,Pd,Cu,Auやこれらの合金などにより、「コ」の字の形状となるように形成される。なお、コイル電極7及びビアホール導体8は、同時にセラミックグリーンシート14に形成されてもよい。
次に、セラミックグリーンシート14,15を積層して、未焼成のマザー積層体12を形成する。マザー積層体12の作製時には、まず、セラミックグリーンシート15を配置する。次に、該セラミックグリーンシート15上に、セラミックグリーンシート14の配置及び仮圧着を1枚ずつ繰り返す。具体的には、図12(a)に示すように、積層したセラミックグリーンシート14の上に、コイル電極7が形成された新たなセラミックグリーンシート14を配置する。次に、図12(b)に示すように、該新たなセラミックグリーンシート14の上面を加圧して仮圧着を行う。圧着金型Tの下側には弾性体からなるラバーシートRが形成されている。このように、圧着金型TにラバーシートRが形成されることにより、仮圧着時に、ラバーシートRがセラミックグリーンシート14の上面に均一に接触するようになり、セラミックグリーンシート14の上面に均一に圧力が加わるようになる。この図12(a)及び図12(b)に示す工程を繰り返して、コイル電極7が形成されたセラミックグリーンシート14を7層積層する。
次に、積層したセラミックグリーンシート14の上に、セラミックグリーンシート15を3層分積層する。これにより、図13に示すような、内部にコイルLを含んだ未焼成のマザー積層体12を得る。
次に、未焼成のマザー積層体12のz軸方向の両面に、ダイシング加工により溝G1〜G8を形成した。溝G1〜G8は、直線状の溝であるので、このようにダイシング加工により容易に形成可能である。なお、溝G1〜G8の形成には、ダイシング加工の他、レーザ加工あるいはワイヤカット放電加工によっても可能である。
次に、図13に示す未焼成のマザー積層体12の点線部分をダイサー等によりカットすることにより、個々の積層体2を得る。この積層体2には、脱バインダー処理及び焼成がなされる。焼成温度は、例えば、900度である。これにより、焼成された積層体2が得られる。
次に、積層体2の表面には、例えば、浸漬法等の方法により主成分が銀である電極ペーストが塗布及び焼き付けされることにより、外部電極3が形成される。外部電極3は、図1に示すように、積層体2の左右の端面に形成される。コイルLの引き出し電極9a,9bは、外部電極3に電気的に接続されている。
最後に、外部電極3の表面に、Niめっき/Snめっき、Snめっき又は半田めっきを施す。以上の工程を経て、図1に示すような積層型電子部品1が完成する。
なお、本発明に係る積層型電子部品は前記各実施形態に限定するものではなく、その要旨の範囲内で変更することができる。
1,1−1,1−2,1−3,1−4 積層型電子部品
2,2−1,2−2,2−3,2−4 積層体
3,3−1,3−2,3−3,3−4 外部電極
4,4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g,5,5a,5b,5c,5d 磁性体層
7,7a,7b,7c,7d,7e,7f,7g,7−1a,7−1b,7−1c,7−1d,7−1e,7−1f,7−1g,7−2,7−3a,7−3b,7−3c,7−3d,7−3e,7−4 コイル電極
C,C1,C2,C3,C4,C1−1,C2−1,C3−1,C4−1,C1−2,C2−2,C3−2,C4−2 コーナー部
G,G1,G2,G3,G4,G5,G6,G7,G8,G1−1,G2−1,G3−1,G4−1,G5−1,G6−1,G7−1,G8−1,G1−2,G2−2,G3−2,G4−2,G5−2,G6−2,G7−2,G8−2,G9−2,G10−2,G11−2,G1−3,G2−3,G3−3,G4−3,G−4 溝
L コイル
c,c1,c2,c3,c4,c1−1,c2−1,c3−1,c4−1,c1−2,c2−2,c3−2,c4−2 コーナー部の内周部分
l,l1,l2,l3,l4,l5,l6,l7,l8,l1−1,l2−1,l3−1,l4−1,l5−1,l6−1,l7−1,l8−1,l1−2,l1−3,l2−2,l2−3,l3−3,l4−3,l−4 コイル電極の縁
2,2−1,2−2,2−3,2−4 積層体
3,3−1,3−2,3−3,3−4 外部電極
4,4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g,5,5a,5b,5c,5d 磁性体層
7,7a,7b,7c,7d,7e,7f,7g,7−1a,7−1b,7−1c,7−1d,7−1e,7−1f,7−1g,7−2,7−3a,7−3b,7−3c,7−3d,7−3e,7−4 コイル電極
C,C1,C2,C3,C4,C1−1,C2−1,C3−1,C4−1,C1−2,C2−2,C3−2,C4−2 コーナー部
G,G1,G2,G3,G4,G5,G6,G7,G8,G1−1,G2−1,G3−1,G4−1,G5−1,G6−1,G7−1,G8−1,G1−2,G2−2,G3−2,G4−2,G5−2,G6−2,G7−2,G8−2,G9−2,G10−2,G11−2,G1−3,G2−3,G3−3,G4−3,G−4 溝
L コイル
c,c1,c2,c3,c4,c1−1,c2−1,c3−1,c4−1,c1−2,c2−2,c3−2,c4−2 コーナー部の内周部分
l,l1,l2,l3,l4,l5,l6,l7,l8,l1−1,l2−1,l3−1,l4−1,l5−1,l6−1,l7−1,l8−1,l1−2,l1−3,l2−2,l2−3,l3−3,l4−3,l−4 コイル電極の縁
Claims (7)
- 線状電極が曲げられることにより形成され、かつ、互いに接続されることによりコイルを構成する複数のコイル電極と、
前記複数のコイル電極と共に積層されて、積層体を構成する複数の絶縁層と、
を備え、
積層方向の端に位置する前記積層体の表面には、凹部が形成されており、
前記凹部は、積層方向から見たときに、該凹部の最も近くに位置する前記コイル電極を構成する前記線状電極が曲げられることにより形成されたコーナー部の内周部分と重なっていること、
を特徴とする積層型電子部品。 - 前記凹部は、該凹部の最も近くに位置する前記コイル電極を構成する前記線状電極の内周側の縁と重なるように形成されていること、
を特徴とする請求項1に記載の積層型電子部品。 - 前記凹部は、積層方向から見たときに、直線に延びるように形成されていること、
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の積層型電子部品。 - 前記コーナー部の内周部分は、前記凹部により前記積層体から露出していること、
を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の積層型電子部品。 - 前記凹部には、前記絶縁層よりも低い透磁率を有する絶縁体が充填されていること、
を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の積層型電子部品。 - コイル電極と、
前記コイル電極と共に積層されて、積層体を構成する複数の絶縁層と、
を備え、
積層方向の端に位置する前記積層体の表面には、凹部が形成されており、
前記凹部は、積層方向から見たときに、該凹部の最も近くに位置する前記コイル電極の縁と重なっていること、
を特徴とする積層型電子部品。 - 前記コイル電極は、積層方向から見たときに、直線に延びた形状を有し、
前記凹部は、積層方向から見たときに、直線に延びていること、
を特徴とする請求項6に記載の積層型電子部品。
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ID=40820895
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012004511A (ja) * | 2010-06-21 | 2012-01-05 | Denso Corp | リアクトル |
CN106024269A (zh) * | 2015-03-26 | 2016-10-12 | 三星电机株式会社 | 多层铁氧体磁珠和制造多层铁氧体磁珠的方法 |
JP2017191923A (ja) * | 2016-04-15 | 2017-10-19 | サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. | コイル電子部品 |
JP2018133490A (ja) * | 2017-02-16 | 2018-08-23 | 株式会社村田製作所 | コイル部品 |
JP7435387B2 (ja) | 2020-09-28 | 2024-02-21 | Tdk株式会社 | 積層コイル部品 |
-
2007
- 2007-11-28 JP JP2007307129A patent/JP2009130325A/ja active Pending
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US10650958B2 (en) | 2016-04-15 | 2020-05-12 | Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. | Coil electronic component |
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