JP2009129985A - プリント配線基板及び照明器具及び照明制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表面実装部品を装着する本体装着部120からみて、ハンダが流れる下流方向に、本体下流捨てランド150を設ける。本体下流捨てランド150が、配線ランド(左配線ランド130、右配線ランド140)に付着した過剰な溶融ハンダを引き込むので、配線ランドに適切な量の溶融ハンダが付着する。
【選択図】図6
Description
フロー法と呼ばれる方法は、プリント配線基板の表面を溶融したハンダに浸し、ハンダの表面張力により、ハンダ付けしたいところにハンダを付着させて、ハンダ付けする方法である。
フロー法には、溶融したハンダを満たしたハンダ槽にプリント配線基板を浸漬させる方法(浸漬式、ディップ法)と、溶融したハンダを噴水のように噴き上げてプリント配線基板にハンダを供給する方法(噴流式、ウェーブ法)とがある。鉛フリーハンダの場合には、主に、噴流式が用いられる。
リフロー法と呼ばれる方法は、プリント配線基板上に、ハンダ付けしたい形にハンダペーストを印刷し、これを加熱することによりハンダペーストを溶かして、ハンダ付けする方法である。
これに対し、フロー法は、コストが低く抑えられる反面、ハンダブリッジが発生する可能性がある。フロー法でハンダブリッジの発生を抑えるには、配線パターンごとに、フラックス塗布量、ハンダ槽の一次噴流量、二次噴流量の最適値を評価する必要があり、最適値を見つけることが難しい。また、これらの最適値を見つけたとしても、部品のバラツキや製造時の条件のバラツキにより、ハンダブリッジが発生する可能性がある。
表面実装部品を実装し、フローハンダ付け方式により上記表面実装部品がハンダ付けされるプリント配線基板において、
上記表面実装部品の本体が装着される本体装着部と、
上記表面実装部品の足がハンダ付けされる配線ランドと、
上記本体装着部に対して、ハンダが流れる下流方向に位置し、上記配線ランドに付着したハンダを引き込む本体下流捨てランドとを有することを特徴とする。
実施の形態1について、図1〜図6を用いて説明する。
照明器具800は、ランプLAを接続可能であり、接続したランプLAを点灯する。
照明器具800は、商用電源などの電源に接続可能であり、接続した電源から供給された電圧から、ランプLAに印加する電圧を生成する電気回路を有する。
また、照明器具800は、ランプLAの明るさを調整したり、ランプLAの異常を検出してランプLAを消灯したりするなど、照明器具800を制御する電気回路を有する。
照明制御装置850は、照度センサ851や人感センサ852が検出した結果から、制御信号や、LED853を点灯する信号などを生成する電気回路を有する。
最初に、接着剤などにより、プリント配線基板100の表面に、表面実装部品200を固定する。
次に、ハンダのノリを良くするため、プリント配線基板100の表面に、フラックス500を塗布する。
その後、予熱ヒーター600により、プリント配線基板100の表面を暖める。これは、次の工程でプリント配線基板100の表面に付着させる溶融ハンダ300が急に冷えて固まるのを防ぐためである。
次に、ハンダ溶融槽400内で溶融した溶融ハンダ300を噴水のように噴き上げて一次噴流301・二次噴流302を生成し、生成した一次噴流301・二次噴流302をプリント配線基板100の表面に当てることにより、プリント配線基板100の表面を溶融ハンダ300に浸す。
このとき、プリント配線基板100は、上流方向が少し上になるよう、斜めの状態で保持されている。
その後、冷却ファン700により、プリント配線基板100を冷却すると、プリント配線基板100に付着したハンダが冷えて固まり、表面実装部品200がプリント配線基板100にハンダ付けされる。
プリント配線基板100の表面110には、本体装着部120、左配線ランド130、右配線ランド140、本体下流捨てランド150などが設けられる。
表面実装部品200は、左右両側にそれぞれ複数の足230,240を有する。この例において、表面実装部品200は、本体220の幅が、例えば、3mm〜6mm程度、ピンピッチ(足230,240の間隔)が、例えば、0.65mm〜1.27mm程度のSOP部品(SSOP部品やTSSOP部品も含む)である。
右配線ランド140(配線ランド)は、足240をハンダ付けする領域である。右配線ランド140は、足240の数と同じ数あり、下流方向と平行な方向に並んでいる。右配線ランド140は、本体装着部120からみて左配線ランド130と反対の方向(右方向)に位置する。
本体下流捨てランド150は、左配線ランド130や右配線ランド140に付着した過剰なハンダを引き込む(吸い取る)ための領域である。本体下流捨てランド150は、本体装着部120に対して下流方向に位置する。
プリント配線基板100の表面110に表面実装部品200を固定して、表面実装部品200の足230,240を、左配線ランド130及び右配線ランド140に当接させる。プリント配線基板100の表面110に一次噴流301・二次噴流302を当てると、左配線ランド130、右配線ランド140、本体下流捨てランド150に溶融ハンダ300が付着する。左配線ランド130、右配線ランド140、本体下流捨てランド150の間の間隔が狭いので、それぞれに付着した溶融ハンダ300はつながって、ひとかたまりとなっている。
本体下流捨てランド150の下流にはランドがないので、本体下流捨てランド150に付着した過剰な溶融ハンダ300は、図中に矢印で示したように、本体下流捨てランド150の一番下流部分に集まり、ハンダ溶融槽400に返っていく。更に、プリント配線基板100を移動すると、本体下流捨てランド150に付着した溶融ハンダ300と、二次噴流302との間が切れる。このとき、本体下流捨てランド150の一番下流の部分には、過剰な溶融ハンダ300が少し残る。
本体装着部120と配線ランド(左配線ランド130及び右配線ランド140)との間隔d12は、表面実装部品200の形状によるが、例えば、0.5mm程度である。
配線ランドの幅w2は、表面実装部品200の足230,240の形状によるが、例えば、1.5mm程度である。
配線ランドのピッチp2は、表面実装部品200の足230及び足240のピッチと等しく、例えば、0.5mm、0.65mm、0.8mm、1.27mmなどである。
配線ランドの長さl2は、表面実装部品200の足230及び足240の幅以上であり、例えば、0.3mm程度である。
配線ランドの間隔d2は、ハンダブリッジを防ぐため、0.3mm以上であることが好ましい。配線ランドのピッチp2が広ければ、間隔d2をもっと大きくしてもよい。例えば、ピッチp2が0.65mmの場合、間隔d2は、0.35mm程度とする。
本体下流捨てランド150の幅w3は、本体220の幅と同程度とする。例えば、幅w3は、本体220の幅±0.2mm程度とする。
本体下流捨てランド150の長さl3は、配線ランドの長さl2の10倍以上とする。例えば、ピッチp2が0.65mmの場合、長さl2は、3.0mm以上とする。
上述したように、本体下流捨てランド150に残った過剰な溶融ハンダ300は、本体下流捨てランド150全体に均等に広がるので、本体下流捨てランド150の面積が広いほうがハンダブリッジの発生を防ぐことができる。しかし、本体下流捨てランド150の面積が広すぎると、本体下流捨てランド150に付着する(配線に寄与しない)ハンダの量が多くなるので、プリント配線基板100に表面実装部品200を実装するために必要なハンダの量が増える。また、プリント配線基板100の面積も大きくなるので、照明器具800の製造コストが高くなる。
p2=0.65mm、l2=0.3mm、w3=4.0mm(表面実装部品200の幅と同じ)という条件で試作したところ、l3≧4.0mmでは、ハンダブリッジを防ぐ効果にあまり差がでなかった。この結果より、本体下流捨てランド150は、正方形に近い形状であることが好ましく、本体下流捨てランド150の長さl3がw3±0.2mm程度であることが好ましいと言える。
また、本体下流捨てランド150の幅w3が、表面実装部品200の本体220の幅と同程度なので、左配線ランド130からも、右配線ランド140からも、同じように過剰な溶融ハンダ300を引き込むことができる。すなわち、本体下流捨てランド150は、左配線ランド130のための捨てランドと、右配線ランド140のための捨てランドとを兼ねる。これにより、捨てランドの占有面積が小さくなるので、プリント配線基板100を小型化できる。
実施の形態2について、図7を用いて説明する。
なお、実施の形態1で説明したプリント配線基板100と共通する部分については、同一の符号を付し、ここでは説明を省略する。
左配線下流捨てランド160(配線下流捨てランド)は、左配線ランド130の下流方向に位置し、本体下流捨てランド150からみて、下流方向に対して垂直な方向に位置する。
右配線下流捨てランド170(配線下流捨てランド)は、右配線ランド140の下流方向に位置し、本体下流捨てランド150から見て、下流方向に対して垂直な方向(左配線下流捨てランド160とは逆の方向)に位置する。
左配線下流捨てランド160及び右配線下流捨てランド170は、ほぼ長方形である。
配線下流捨てランドは、配線ランドから本体下流捨てランド150が溶融ハンダ300を引き込む橋渡しをする。すなわち、配線ランドに付着した過剰な溶融ハンダ300は、配線下流捨てランドが引き込み、配線下流捨てランドが引き込んだ溶融ハンダ300を本体下流捨てランド150が引き込む。
配線下流捨てランドの長さl4は、本体下流捨てランド150の長さl3よりも短い。このため、プリント配線基板100に一次噴流301・二次噴流302を当てながらプリント配線基板100を上流方向へ移動すると、配線下流捨てランドのほうが本体下流捨てランド150よりも先に二次噴流302から離れ、配線下流捨てランドに付着した過剰な溶融ハンダ300は、本体下流捨てランド150のほうへ流れていく。
配線下流捨てランドの長さl4は、配線ランドの長さl2の2倍〜10倍程度とする。例えば、ピッチp2が0.65mmの場合、長さl2は、0.6mm〜3.0mm程度とする。なお、上述したように、配線下流捨てランドの長さl4は、本体下流捨てランド150の長さl3よりも短い。
p2=0.65mm、l2=0.3mm、w3=4.0mm、l3=3.8mmという条件で試作したところ、l4≒0.9mmの場合が、もっともハンダブリッジを防ぐ効果が高かった。この結果より、配線下流捨てランドの長さl4は、配線ランドの長さl2の3倍程度が好ましいと言える。
配線下流捨てランドと本体下流捨てランド150との間の間隔d34は、配線ランドの間隔d2と同程度乃至2倍程度とする。例えば、間隔d34は、0.5mm±0.1mm程度とする。
実施の形態3について、図8〜図9を用いて説明する。
なお、実施の形態1及び実施の形態2で説明したプリント配線基板100と共通する部分については、同一の符号を付し、ここでは説明を省略する。
また、通常リード用ランド(配線ランド)後方の捨てランド(配線下流捨てランド)は設置せず、部品パッケージ(本体220)後方の捨てランド(本体下流捨てランド150)のみを配置してもよい。
また、同じ形状の捨てランドを、部品の点数などの条件が異なる他のプリント配線基板に適用できるので、プリント配線基板100の設計にかかる時間・コストも削減できる。
また、配線下流捨てランドの長さl4を配線ランドの長さl2の6倍程度とし、更に、本体下流捨てランド150を設け、本体下流捨てランド150の長さl3を、配線下流捨てランドの長さl4と同程度とした場合も、ハンダブリッジが発生しやすいことがわかった。
すなわち、ハンダブリッジの発生を防ぐため配線下流捨てランドよりも長い本体下流捨てランド150を設けることにより、ハンダブリッジの発生を防ぐことができる。
Claims (8)
- 表面実装部品を実装し、フローハンダ付け方式により上記表面実装部品がハンダ付けされるプリント配線基板において、
上記表面実装部品の本体が装着される本体装着部と、
上記表面実装部品の足がハンダ付けされる配線ランドと、
上記本体装着部に対して、ハンダが流れる下流方向に位置し、上記配線ランドに付着したハンダを引き込む本体下流捨てランドと
を有することを特徴とするプリント配線基板。 - 上記プリント配線基板は、上記配線ランドとして、二つ以上の左配線ランドと、二つ以上の右配線ランドとを有し、
上記左配線ランドは、上記下流方向と略平行な方向に並び、上記本体装着部からみて上記下流方向に対して略垂直な方向に位置し、
上記右配線ランドは、上記下流方向と略平行な方向に並び、上記本体装着部からみて上記左配線ランドと略反対の方向に位置する
ことを特徴とする請求項1に記載のプリント配線基板。 - 上記プリント配線基板は、更に、
上記配線ランドに対して上記下流方向に位置し、上記本体下流捨てランドからみて上記下流方向に対して略垂直な方向に位置し、上記配線ランドに付着したハンダを引き込む配線下流捨てランドを有し、
上記本体下流捨てランドは、上記配線下流捨てランドが引き込んだハンダを引き込む
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプリント配線基板。 - 上記配線下流捨てランドは、上記本体下流捨てランドとつながっていることを特徴とする請求項3に記載のプリント配線基板。
- 上記本体下流捨てランドは、上記表面実装部品と略同幅であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のプリント配線基板。
- 上記表面実装部品は、SOP(Small Outline Package)部品であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のプリント配線基板。
- 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のプリント配線基板と、上記プリント配線基板に実装された部品とにより構成される電気回路を有することを特徴とする照明器具。
- 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のプリント配線基板と、上記プリント配線基板に実装された部品とにより構成される電気回路を有することを特徴とする照明制御装置。
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