JP2009128148A - 絶対位置の計測装置及び計測方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
原点位置を再現性良く設定可能な絶対位置の計測装置及び計測方法を提供する。
【解決手段】
第一の光源及びこれより干渉性の低い第二の光源を用いて被計測物の絶対位置を計測する計測装置であって、第一の光源及び第二の光源から得られる干渉信号の位相が一致する点、又は、第二の光源から得られる干渉信号の強度が最大となる点、を計測する計測部と、計測部により計測された点を原点位置として設定する原点設定部と、第一の光源から得られる干渉信号の原点位置における位相を記憶する位相記憶部と、原点位置の位置情報の消滅後に計測部により計測された計測結果と、第一の光源から得られる干渉信号と、位相記憶部に記憶された位相とを用いて原点位置を求め、原点を再設定する原点再設定部と、再設定された原点位置を基準として第一の光源からの光により生成される干渉信号を用いて被計測物の絶対位置を求める位置算出部と、を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は絶対位置の計測装置に係り、特に、二つの光源を用いた原点検出機能を有するレーザ干渉計などの絶対位置の計測装置及びその計測装置を用いた計測方法に関する。
通常のレーザ干渉計は、原点位置の検出手段を持たず、相対的な移動量の計測のみが可能である。これに対して、原点検出手段を備えたレーザ干渉計が特開2007−33317号公報(特許文献1)、及び、特開2007−33318号公報(特許文献2)に開示されている。これらの文献で提案された手法では、位置を計測するための第一の光源に加え、第一の光源と波長又は干渉性の異なる第二の光源が用いられる。これら二つの光源から得られるそれぞれの干渉信号の位相が一致する点、又は、干渉性の低い光源から得られる干渉信号の強度が最大となる点のいずれかを原点とすることにより、レーザ干渉計に原点検出手段が与えられている。
特開2007−33317号公報 特開2007−33318号公報
しかしながら、第一の光源を用いた位置計測が極めて高い精度で行われる一方で、位相の一致する点にせよ、干渉信号が最大となる点にせよ、原点位置を精度よく計測することは困難である。このため、原点位置の再現性は、第一の光源の分解能に比較して相当に劣るという問題があった。
この問題は、第一の光源から得られる干渉信号の位相が特定の値(例えば0)となる点を原点候補とし、上記のようにして計測された原点に最も近い原点候補を原点とすることで、原点位置の計測精度を高めることができる。
理想的な干渉計であれば、リファレンスミラーを反射する光の経路と、ターゲットミラーを反射する光の経路が対称的に構成され、全ての波長に対して同一の等光路長となる位置が存在する。しかしながら、工業的に使用される干渉計は、プリズム厚さの誤差などにより、双方の光路に含まれる硝材の厚さが異なっている。また、波長の変動により、計測される原点位置と第一の光源から得られる干渉信号の位相との関係が変動するという問題もある。
計測された原点位置が、第一の光源から決定される二つの原点候補の中間位置となった場合、いずれの候補を原点に選べばよいか判断ができない。または、僅かな計測誤差に依存して、隣接する二つの原点候補のいずれかがランダムに原点に選ばれ、この結果、原点位置が大きく変動するという問題があった。
本発明は、原点計測を、第一の光源を用いた位置精度と同様の精度で行うことができ、かつ波長変動によって原点位置が変動しない装置を提供する。すなわち、原点位置を再現性よく決定できる絶対位置の計測装置を提供する。
本発明の一側面としての絶対位置の計測装置は、第一の光源及び該第一の光源より干渉性の低い第二の光源を用いて被計測物の絶対位置を計測する計測装置であって、前記第一の光源から得られる干渉信号の位相と前記第二の光源から得られる干渉信号の位相とが一致する点、又は、該第二の光源から得られる干渉信号の強度が最大となる点、を計測する計測部と、前記計測部により計測された点を原点位置として設定する原点設定部と、前記第一の光源から得られる干渉信号の前記原点位置における位相を記憶する位相記憶部と、前記原点位置の位置情報の消滅後に前記計測部により計測された計測結果と、前記第一の光源から得られる干渉信号と、前記位相記憶部に記憶された位相とを用いて前記原点位置を求め、原点を再設定する原点再設定部と、前記再設定された原点位置を基準として前記第一の光源からの光により生成される干渉信号を用いて被計測物の絶対位置を求める位置算出部とを有する。
また、本発明の一側面としての絶対位置の計測方法は、第一の光源からの光により生成される干渉信号を用いて被計測物の絶対位置を計測する計測方法であって、前記第一の光源から得られる干渉信号の位相と前記第一の光源より干渉性の低い第二の光源から得られる干渉信号の位相とが一致する点、又は、前記第二の光源から得られる干渉信号の強度が最大となる点を求め、求めた点を原点位置として設定する原点設定工程と、前記原点位置における前記第一の光源から得られる干渉信号の位相を記憶する位相記憶工程と、前記原点位置の消滅後、前記第一の光源から得られる干渉信号の位相と前記第一の光源より干渉性の低い第二の光源から得られる干渉信号の位相とが一致する点、又は、前記第二の光源から得られる干渉信号の強度が最大となる点を求め、その求めた点に最も近い、前記第一の光源から得られる干渉信号の位相が前記位相記憶工程において記憶された位相と一致する点を原点位置として再設定する原点再設定工程と、前記再設定された原点を基準として、前記第一の光源からの光により生成される干渉信号を用いて被計測物の絶対位置を求める工程とを有する。
本発明によれば、原点位置を再現性良く決定できる絶対位置の計測装置及びその計測装置を用いた絶対位置の計測方法を提供することができる。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図8は、一般的なレーザ干渉計の主要部の構成図である。光源1より射出された光は、偏光ビームスプリッタ2により分割される。分割された光は、リファレンスミラー3−1及びターゲットミラー3−2で反射される。これらのミラーで反射されたそれぞれの光は、再び、偏光ビームスプリッタ2で合成され、干渉信号となって干渉信号検出器5で検出される。
このように、リファレンスミラー3−1及びターゲットミラー3−2を反射したそれぞれの光の位相差が、干渉信号の位相として出力される。なお、双方の光路に挿入されたλ/4波長板4−1、4−2は、偏光ビームスプリッタ2での透過、反射を反転するために挿入されている。
図9は、偏光ビームスプリッタ2を構成するプリズムの厚さに誤差が生じている場合を示している。リファレンスミラー3−1を反射する光の光路とターゲットミラー3−2を反射する光の光路は同一であることが理想的である。しかし実際には、図9に示すようなプリズムの製作誤差などにより、リファレンスミラー3−1を反射する光の光路とターゲットミラー3−2を反射する光の光路は長さLgだけ異なる。このため、波長が異なると等光路長位置も異なり、干渉信号の位相は波長の影響を受けることになる。
しかしながら、レーザ干渉計においては、干渉信号が光源波長の影響を受けにくい点が一つだけ存在する。以下、これについて説明する。
リファレンスミラー3−1を反射する光路の側に、長さLgだけ、ターゲットミラー3−2を反射する光路に比べて長い硝材透過部分が含まれているとする。また、ターゲットミラー3−2を反射する光路の側に、長さLaだけ、リファレンスミラー3−1を反射する光路に比べて長い空気透過部分が含まれているとする。このとき、双方のミラーを反射する光の位相差、すなわち干渉信号の位相は式(1)、(2)で計算される。
φ1=2(n1・Lg−La)/λ1 (1)
φ2=2(n2・Lg−La)/λ2 (2)
このように、光源波長がλ1(屈折率n1)のとき干渉信号の位相はφ1となり、光源波長がλ2(屈折率n2)のとき干渉信号はφ2となる。光源波長がλ1からλ2に変化すると、干渉信号の位相変化は式(3)で与えられる。
φ2−φ1=2Δλ/λ1・λ2(La−Lg・ng) (3)
ここで、ngは〔n1−λ1dn/dλ〕で定義される屈折率である。屈折率ngは、波長λ1と波長λ2の間の屈折率を線形近似して、これを波長ゼロに外挿して得られる屈折率に相当する。波長λ1と波長λ2が近接している場合は、この間の分散(屈折率の波長に対する変化率)は一定とみなすことが可能で、この近似は高い精度で成り立つ。
式(3)より、〔La=Lg・ng〕なる特定の点で、右辺はゼロとなることがわかる。Lgは、リファレンスミラー3−1を反射する光路側に余分に含まれる硝材の厚さである。またngは、材料特性から決まる定数である。このため、Laは、波長の影響を受けない装置固有の定数であり、レーザ干渉計の原点とするのに適切な点であるといえる。
この点は、干渉信号が光源波長の影響を受けないことから、波長の異なる二つの光源を用いて干渉信号を得た場合、双方の位相が一致する点となる。この点は、特開2007−33318号公報(特許文献1)に記載されているとおり、理想的な原点である。また、干渉性の低い光源は波長の異なる各種の光(帯域幅のある光)を含んでおり、それら全ての干渉信号の一致する点で干渉信号の強度が最大となる。このため、この点も、特開2007−33317号公報(特許文献2)に記載されているとおり、理想的な原点となる。
しかしながら、近接した波長を持つ二つの光源から得られる干渉信号の位相差は、位置に対する変化率が小さく、僅かな位相演算誤差によっても位相差がゼロとなる点が大きく変動するという問題がある。また、干渉性の低い光源の干渉信号の強度が最大となる点も、その位置を精度よく求めることは困難である。つまり、特許文献1や特許文献2に記載された方法は、「原理的に理想的な原点」を探す方法ではあるものの、複数回原点の設定を行った場合の再現性という観点からは必ずしも精度が十分ではない場合があった。
他方、レーザ干渉計は、レーザの発光停止などにより干渉信号の検出が途絶えてしまうと、原点の位置情報の信頼性が失われてしまう。従って、装置を起動する度に原点を設定する必要がある。このため、原点を如何に再現性良く設定するかが課題となる。
ところで、高い干渉性を有する第一の光源から得られる干渉信号の位相は、極めて高い精度かつ再現性良く演算可能である。しかし、硝材厚さの不均一と分散の存在により、この位相と理想的な原点位置とは大きく変動し得る。
そこで本実施例では、レーザ干渉計などの装置構成後の最初の原点計測においては、二つの光源から得られるそれぞれの干渉信号の位相が一致する点、又は、干渉性の低い光源から得られる干渉信号の強度が最大となる点のいずれかを原点に設定する。そして、この時の原点における第一の光源から得られる干渉信号の位相を恒久的に記憶する。
装置の電源を切り再び立ち上げる場合など、以後の原点検出に際しては、原点は次のように設定される。すなわち、最初の原点計測の時と同様に二つの光源から得られるそれぞれの干渉信号の位相が一致する点、又は、干渉性の低い光源から得られる干渉信号の強度が最大となる点のいずれか(最初の原点計測時に原点に設定した方の点)を求める。そして、この点に最も近い、第一の光源から得られる干渉信号の位相が記憶された値と一致する点を原点として設定する。
つまり、再現性の良い第一の光源から得られる干渉信号の位相を基準として、原点の設定を行うのであるが、この位相が記憶された位相と一致する点は2πの周期で複数存在する。このため、本実施例では、「二つの光源から得られるそれぞれの干渉信号の位相が一致する点」、又は、「干渉性の低い光源から得られる干渉信号の強度が最大となる点」を求める。そして、この点に最も近い、第一の光源から得られる干渉信号の位相が記憶された位相と一致する点を求める。このような手法により、複数存在する位相が記憶された位相と一致する点の中からある一つの点を一義的に定めることが可能となる。
従って、仮に二つの光源から得られるそれぞれの干渉信号の位相が一致する点、又は、干渉性の低い光源から得られる干渉信号の強度が最大となる点の再現性が必ずしも十分ではなくても、第一の光源から得られる干渉信号の位相を再現性よく求められる。すなわち、第一の光源から得られる干渉信号の位相の一周期内の範囲で若干変動したとしても、干渉信号の位相が再現性よく求めることができる。この結果、原点を再現性良く設定することが可能となる。
同一の機能は、装置構成後に原点計測を行い、第一の光源から得られる干渉信号の原点における位相を求め、この値を位相演算装置の出力部分で、演算結果に常に加算することによっても実現可能である。
このような手法によれば、原点を波長変動の影響を受けない理想的な位置とする一方で、第一の光源から得られる干渉信号を基準として原点を決定することにより、高精度で再現性よく原点を得ることができる。
図10は、光源波長が変動した場合における原点位置の説明図である。縦軸は干渉信号の位相を示し、横軸は位置を示している。実線は、光源波長がλ1の場合において、位置に対する干渉信号の位相を示している。また破線は、光源波長がλ2の場合において、位置に対する干渉信号位相を示している。
波長が変化しても干渉信号が変化しない点を原点と定義すると、波長λ1、λ2の直線の交点が原点となる。この交点では、いずれの波長の光源に対しても、干渉信号の位相は同一となる。このため、原点とみなす位相dが決定されていれば、光源波長が変動しても、この位相を変更する必要はない。
また、当初設定された位相に誤差eがあり、位相d+eが原点として設定された場合、光源波長の変動により原点は移動する。しかしながら、原点付近では、波長の変動に対する位置の変位量は充分に小さい。例えば、光源波長800nmの1回反射型のレーザ干渉計の場合、原点の計測誤差が干渉信号周期400nmに対して1%ある場合、その計測結果をそのまま用いた場合の原点の再現性は4nmとなる。干渉信号の位相精度は、一般に信号波長の千分の1程度は確保されており、0.4nm程度の再現性は期待される。このため、単純に位相差がゼロとなる点を原点とするだけでは、干渉計の計測精度に比べて原点の再現性は一桁劣ることになる。
本実施例の方法によれば、装置組み立て後に設定された原点位置に干渉信号周期の1%の誤差を含む場合、例えば、光源の波長が10nm変動した場合の原点位置の変動は0.05nmに過ぎない。このため、干渉計の計測精度に対して、充分に再現性よく原点位置を求めることができる。
次に、本発明の実施例1の構成を詳細に説明する。
図1は、実施例1におけるレーザ干渉計の全体構成図である。レーザ干渉計は、第一の光源及び第一の光源と波長又は干渉性の異なる第二の光源を用いて被計測物の原点位置を決定する絶対位置の計測装置の一例として示されている。
光源1は、面発光レーザダイオード1−1、高輝度LED1−2、及び、ダイクロイックミラー1−3からなる。面発光レーザダイオード1−1は、干渉性の高い第一の光源として用いられ、波長850nmの光を射出する。高輝度LED1−2は、第一の光源より干渉性の低い第二の光源として用いられ、波長830nmの光を射出する。面発光レーザダイオード1−1及び高輝度LED1−2から射出された光は、ダイクロイックミラー1−3にて合成される。
面発光レーザダイオード1−1は、図示しない電源回路に接続されており、連続点灯する。一方、高輝度LED1−2は、通常は消灯しており、原点を設定する場合、信号処理装置6からの信号に基づいて点滅するように構成されている。
光源1から射出された光は、偏光ビームスプリッタ2によって分割される。分割された光は、リファレンスミラー3−1及びターゲットミラー3−2で反射される。これらのミラーで反射された光は、再び偏光ビームスプリッタ2で合成される。合成された光は、干渉信号となり干渉信号検出器5で検出、電気信号に変換されて信号処理装置6に導かれる。ここで、双方の光路にはλ/4波長板4−1、4−2が挿入されており、偏光ビームスプリッタ2における透過及び反射を反転している。
次に、本実施例のレーザ干渉計における原点設定の方法について、図2のフローチャートに基づき説明する。
まず、レーザ干渉計の製造後の初回起動時における原点の設定について述べる。
電源をONにし(S10)、続いて原点設定のために面発光レーザダイオード1−1に加え高輝度LED1−2を点灯させる。そしてこの二つの光源から得られるそれぞれの干渉信号の位相が一致する点、又は、干渉性の低い高輝度LED1−2から得られる干渉信号の強度が最大となる点を計測部により計測する(S11)。本実施例では、この計測した点をレーザ干渉計の原点と設定する(S12)こととし、以後の原点設定においては、常にこの点を特定し、原点として設定することを目指す。
そのために、位相再現性の良い面発光レーザダイオード1−1の干渉信号の、この点における位相を位相シフト量DPHとして信号処理装置6内部の記憶手段に記憶する(S13)。これで初回の原点設定は終了し、電源をOFFにする(S14)。
レーザ干渉計の原点情報は、電源をOFFにすると消滅するため、再度電源をONにすると改めて原点を設定する必要がある。2回目以降の原点設定(原点の再設定)においては、初回に設定した原点と同一の点を原点として設定する必要がある。原点を再現性良く設定するため、2回目以降の原点設定においては位相シフト量DPHを用いて原点の設定を行う。以下、2回目以降の原点設定について述べる。
まず、電源をONにする(S15)。そして、初回原点設定時のS11と同様の方法で、二つの光源から得られるそれぞれの干渉信号の位相が一致する点、又は、干渉性の低い高輝度LED1−2から得られる干渉信号の強度が最大となる点を計測する(S16)。この計測により求まる点の再現性が十分良ければ、S11とS16では同一の点が求められる。しかしながら、現実には前述の理由により、この測定で求められる点の再現性は必ずしも十分ではない場合があり、その場合、測定の度に求められる点が若干変動し、原点設定の再現性の低下を生じかねない。
このため、2回目以降の原点設定では、S16の測定結果とともに信号処理装置6内部に記憶された位相シフト量DPHを用いることにより、原点の再現性を確保している。
具体的には、面発光レーザダイオード1−1の干渉信号の位相が位相シフト量DPHと一致し、かつ、S16の計測で求められた点に最も近い点を原点として再設定する(S17)。尚、ここでいう最も近いとは、位相シフト量DPHと一致する点がS14の計測で求められた点と一致する場合(S11とS16の測定結果が一致した場合)も含むものとする。
面発光レーザダイオード1−1は位相の再現性が十分良いため、特定の点における位相は計測の度に変動すること無く、ほぼ一定と見なすことができる。故に、面発光レーザダイオード1−1の干渉信号の位相が位相シフト量DPHと一致する点は、S11で計測した点又はこの点と光源波長の整数倍離れた位置にある点となる。そしてS16で求められた点に最も近い点とすることで、S11で計測した点と同一の点を特定することが可能となる。この点がS17で再設定する原点である。
原点の再設定後は、被測定物の変位測定を行い(S18)、終了後、電源をOFFにする(S19)。
以後の原点設定においては、S15の手順から原点設定を行うことにより、再現性良く原点を設定することが可能となり、被測定物の絶対位置を精度良く測定することが可能となる。
次に、信号処理装置6を詳細に説明する。図3に、信号処理装置6のブロック図を示す。
信号処理装置6には2つの干渉信号A,Bが入力される。干渉信号Aは第一の光源から得られた干渉信号であり、干渉信号Bは第二の光源から得られた干渉信号である。干渉信号A,Bはそれぞれ、正転及び反転信号が入力されるため、信号処理装置6には合計で4つの干渉信号が入力されることになる。
干渉信号A、Bの正転及び反転信号は、インスツルメンタルアンプ6−1−1、6−1−2により差動増幅される。差動増幅された干渉信号A、Bは、AD変換器6−2−1、6−2−2によりデジタル信号に変換される。高輝度LED1−2が点灯している期間は、減算器6−3−1、6−3−2により面発光レーザダイオード1−1の干渉信号予想値が差し引かれる。
位相演算器6−4は、公知の方法により入力された干渉信号の歪みを除去し、位相角を演算によって求める。位相演算器6−4は、第二の光源である高輝度LED1−2の点灯期間において、第二の光源に対する干渉信号の位相を出力する。また、位相演算器6−4は、第一の光源である面発光レーザダイオード1−1のみが点灯している期間において、第一の光源に対する干渉信号の位相を出力する。位相演算器6−4の出力は、一定値である位相シフト量DPHを減算する減算器6−5を経由して、後段に導かれる。減算器6−5は、第一の光源から得られる干渉信号の位相と記憶装置7−4に記憶された位相との位相差を算出する位相差算出部として用いられる。
信号処理装置6の内部には、第一の光源の干渉信号位相を上位に桁拡張した値を保持するレジスタ6−6が設けられている。第一の光源のみが点灯している期間に、減算器6−9はレジスタ6−6の干渉信号位相に相当する部分を減算器6−5の出力から減算する。この値は、レジスタ6−6の幅に符号拡張されてレジスタ6−6に加算される。レジスタ6−6は、原点再設定部にて再設定された原点位置を基準として第一の光源からの光により生成される干渉信号を用いて被計測物の絶対位置を求める位置算出部となる。レジスタ6−6は、位相差算出部である減算器6−5により算出された位相差に基づいて被計測物の絶対位置を求める。
また、第一の光源のみが点灯している期間、第一の光源による干渉信号の位相変化量をカルマンフィルタ6−7(指数関数的な重み付けを行う動的一次回帰演算装置)にて処理することにより、速度及びノイズ成分を算出する。
図4に、カルマンフィルタ6−7のブロック図を示す。
DPは、第一の光源に対する干渉信号の最新の位相と前回の位相との差である。PDPは位相の差DPを格納するためのレジスタである。レジスタPDPは、所定のPビットだけ右シフトして、位相の差DPを格納する。
レジスタPDPの値からレジスタFXの値を減算した値は、レジスタQに格納される。次に、レジスタQの値をPビットだけ右シフトした値をレジスタPQに格納する。また、レジスタQの値からレジスタPQの値を減算した値がレジスタFXに格納される。
レジスタPQの値にレジスタVXの値を加算した値は、レジスタBに格納される。レジスタBは第一の光源に対する干渉信号の位相変化速度に対応する値である。第二の光源が点灯している期間において、第一の光源に対する干渉信号の位相を更新するために用いられる。
レジスタBの値をPビットだけ右シフトした値は、レジスタPBに格納される。次に、レジスタBの値からレジスタPBの内容を減算した値が、レジスタVXに格納される。
レジスタFXの値からレジスタVXの値を減算した値Cは、回帰係数の回帰式の定数項となる。この定数項は、計測された第一の光源に対する干渉信号の位相に含まれるノイズを除去する目的にも利用できる。
カルマンフィルタ6−7では、位相変化量Δxが得られたとき、内部に保持された値f及びVx,kを用いて式(4)〜(8)に示す演算が行われる。これらの演算により、速度b及びノイズcが求められ、内部に保持する値f及びVx、kを更新する。
q=f’−pΔx (4)
b=V’x、k+pq (5)
x,k=(1−p)b (6)
=(1−p)q (7)
c=f−Vx,k (8)
ここで、「‘」は前回演算されたことを示している。また、pは2−nであり、最新の位相角に対する重み係数を示している。
第二の光源が点灯している期間、カルマンフィルタ6−7は値の更新をしない。このため、速度bは、第二の光源の点灯前の最後に更新された値を保持する。そして、この値を符号拡張した値をレジスタ6−6に加算することにより、第一の光源による干渉信号の位相を更新する。この位相情報に基づいて第一の光源による干渉信号の推定値は算出され、減算器6−3−1、6−3−2によりAD変換器6−2−1、6−2−2の出力から差し引かれる。
第二の光源が点灯している期間、位相演算器6−4の出力とレジスタ6−6の下位に保持されている値(位相相当部分)との差は、第一の光源による干渉信号の位相と第二の光源による干渉信号の位相の差に相当する。
光源を点灯した直後は、通常、信号は安定しない。そこで、第二の光源の点滅制御を行う図示しない制御回路は、第二の光源が安定するだけの時間を待ち、これを消灯する直前に位相差採取指令を発生する。この指令により、位相差の積算と積算回数の計数が行われる。
図5は、本実施例における原点設定部7のブロック図である。
原点設定部7は、計測部により計測された点、すなわち、第一の光源から得られた干渉信号の第一の位相と第二の光源から得られた干渉信号の第二の位相とが一致する点を、原点位置として設定する。
位相差の積算は、第一の光源による干渉信号の1周期ごとに行う。干渉信号位相は、いずれの方向にも変動し、また、振動することがある。これに対応して無駄なく効率的に積算を行うため、位相差の積算領域と積算回数の計数領域(SC1〜SC3)は、少なくとも3組設けることが好ましい。それぞれの領域は、相互にデータの転送ができるように構成されている。このため、第一の光源による干渉信号が周期をまたいで変化した場合、変化の方向に応じてデータの転送が行われ、末端の領域はゼロクリアされる。
図示しない制御回路から位相差採取指令が発生し、位相差の積算と積算回数の係数が行われると、除算器7−2により積算値が積算回数で除算され、採取された位相差の平均値が算出される。この平均値はレジスタAに格納される。また、積算回数が所定の値以上であることを示す平均値有効フラグEAが保持される。信号振幅が低いなどの異常が発生している場合は積算が行われないため、積算回数が所定の値以上である場合には、レジスタAに格納された平均値は有効であると扱われる。
平均値及び平均値有効フラグは、第一の光源による干渉信号の周期に対応して、原点位置を算出するために必要な数に2を加えた数の記憶手段(レジスタA〜A10及びレジスタE〜E10)に保持される。レジスタA〜A10は、第一の位相と第二の位相との位相差を信号の周期毎に平均して、平均した位相差を保持することになる。
これらの領域に保持された値は、積算値などと同様に、第一の光源による干渉信号が周期をまたいで変化した際、変化の方向に応じてデータの転送が行われる。ここで、平均値が有効であることを示すフラグが保持されているレジスタE1〜E10には、位置を表す値が増加する側に変化した場合と、減少する側に変化した場合に異なる領域に保持するよう、2ビットの幅をもたせる。
図5に示された原点設定部7は、一例として、8つの平均値を一次回帰する構成を有する。これは、原点位置を高精度で求める必要がある場合の例である。高い精度が要求されない場合には、より少ない平均値を用いて一次回帰してもよく、又は、2点の平均値の補間演算により原点位置を演算することも可能である。
レジスタA〜A10に保持された平均値について一次回帰演算を行うことにより、第一の位相と第二の位相の位相差がゼロになる位置を原点位置として設定する。
回帰演算は、演算に用いられる位相差平均値がすべて有効データでありかつ、位相差平均値を蓄積するレジスタ群の中央で位相差がゼロクロスしたときに実行される。この条件は、演算に用いられる平均値に対応する平均値有効フラグEAが、位置の増加側又は減少側で全て1であり、かつ、位相差平均値の符号ビットが中央部より位置を表す値の少ない側で負であり、位置を表す値の多い側で正である場合に成り立つ。
回帰演算の結果、位相差のゼロクロス位置が算出され、原点検出フラグが立つ。このときの位相差平均値のレジスタ群の中央に相当するレジスタ6−6の上位値をレジスタ7−1Aに保持する。図5の例では、位置が増加側であればレジスタ6−6の上位から5を差し引き、位置が減少側であればレジスタ6−6の上位に6を加えた値をレジスタ7−1Aに保持する。
原点再設定部7−1は、原点位置の位置情報の消滅後に計測部により計測された計測結果と、第一の光源から得られる干渉信号と、位相記憶部としての記憶装置7−4(DPH)に記憶された位相とを用いて原点位置を求め、原点を再設定する。
レジスタ7−1Aに保持された値をレジスタ6−6の上位から差し引くことで、被計測物の絶対位置を計測することができる。
回帰演算により得られた位相差ゼロクロス位置DPHXは、記憶装置7−3(レジスタ)に保持され、外部からの指令により、その全て又は一部が位相シフト量DPHを保持した記憶装置7−4(レジスタ)に加算される。このように、記憶装置7−4は、原点設定部にて設定された原点位置において第一の光源から得られた干渉信号の位相を記憶する位相記憶部として用いられる。
この指令は、装置を組み立てた直後に与えられる。また、位相シフト量DPHをより精度良く求めるには、位相シフト量DPHを平均化することが好ましい。平均化の一例としては、最初の原点検出時に位相差ゼロクロス位置DPHXの全量を位相シフト量DPHに加算し、二回目の原点検出時には半分を、また、三回目と四回目は1/4を加算する、などの手法がある。位相シフト量DPHは、原点設定部7の電源を遮断する前にPROMなどの不揮発性の記憶装置に転送するか、又は、ホスト側がその値を読み取り、次回の電源投入の際に記憶装置7−4に再びロードする。
図6は、本実施例における原点位置変動の計測結果を示す図である。この測定結果は、8点回帰を行った際の位相差ゼロクロス位置の変動を示している。変動量の信号周期に対する比率は標準偏差で1%以下であり、波長10nmに対する原点位置の変動は0.05nm以下に抑えられていると考えられる。
次に、本発明の実施例2の構成を詳細に説明する。実施例2は、実施例1の信号処理装置6の構成が異なる。他の構成は実施例1と同様であるため、説明は省略する。
図7は、実施例2における信号処理装置6のブロック図である。本実施例の信号処理装置6はデジタルシグナルプロセッサ40(DSP)を有する。デジタルシグナルプロセッサ40は、第二の光源による干渉信号の強度が最大となる点を原点位置として設定する原点設定部を備える。
第一の光源と第二の光源が重畳されている期間、減算器6−3−1,6−3−2から出力された信号は、振幅演算器30に入力される。振幅演算器30は、第二の光源の振幅の大きさを算出する。振幅値は、第二の光源の2つの入力信号をそれぞれ二乗し、これらの値の和の平方根をとることにより求められる。このようにして得られる振幅値は、第二の光源により得られる干渉信号が正弦波に近似される信号である場合、位相によらず一定の値を示す。ところが、第二の光源から得られる干渉信号のように干渉性の低い信号は、被計測物の原点付近でのみ所定値以上の振幅値を有する。このため、ゲイン、オフセットなどを調整して信号の歪を抑制することは技術的に困難であり、それぞれの信号には大きな歪が含まれる。この結果、演算によって得られる信号の振幅値は、位相の変化に対して大きく変動し、誤差が生じる。
このような誤差は、干渉信号の一周期毎に同じ誤差が繰り返される。このため、位相差を信号一周期にわたって平均すれば、信号歪による誤差は効率よく除去することができる。すなわち、第一の光源から得られる干渉信号の一周期毎に第二の光源から得られる干渉信号の振幅の平均値を求め、この平均値を二次回帰演算することによってピーク位置を求める。計測部は、第二の光源から得られる干渉信号の強度が最大となる点であるピーク位置を計測し、原点設定部は、このピーク位置を被計測物の原点位置に設定する。
第二の光源から得られる干渉信号は、第一の光源から得られる干渉信号と比較して干渉性が低い。このため、振幅演算器30にて算出される第二の光源より得られる干渉信号の振幅値は、被計測物の位置又は角度に応じて大きく変化する。
振幅演算器30にて算出された振幅値は、デジタルシグナルプロセッサ40に入力される。また、デジタルシグナルプロセッサ40には、レジスタ6−6に保持された第一の信号の波数(周期)が入力される。
デジタルシグナルプロセッサ40は、振幅演算器30で算出された第二の光源により得られる干渉信号の振幅値が所定値以上であるか否かを判定する。デジタルシグナルプロセッサ40は、この振幅値が所定値以上であると判断すると、この振幅値を第一の光源による得られる干渉信号の波数(周期)をアドレスとする振幅値記憶領域に記憶し、振幅値記憶領域を一つ増加させる。振幅値記憶領域に所定数(例えば、10点以上)の振幅値が記憶されると、これらの振幅値の平均値を求める。
デジタルシグナルプロセッサ40は、振幅値の平均値を算出する平均値演算手段を有する。振幅値の平均値は、平均値演算手段により、振幅値記憶領域に記憶された振幅値の和を振幅値の数で除算することにより算出される。算出された平均値は、デジタルシグナルプロセッサ40の平均値記憶領域に記憶される。
また、デジタルシグナルプロセッサ40は、演算に必要な平均値が全て平均値記憶領域に記憶されているか否かを判定する。ここで、演算に必要な平均値とは、例えば、振幅のピーク値を中心として連続する16点の平均値である。デジタルシグナルプロセッサ40は、演算に必要な平均値を全て保持している場合、公知の二次回帰演算を行う回帰演算手段を有する。回帰演算手段は、平均値演算手段により算出された平均値を用いて二次回帰演算を行う。
また、デジタルシグナルプロセッサ40は、平均振幅値のピーク位置を算出するピーク位置演算手段を有する。ピーク位置演算手段は、二次回帰演算で求められた第二の信号のピーク位置から被計測物の原点位置を求める。
以上のように、デジタルシグナルプロセッサ40は、第一の信号の周期毎に、振幅演算器30により算出された第二の信号の振幅値の平均値を算出する平均値演算手段を有する。また、デジタルシグナルプロセッサ40は、平均値演算手段により算出された平均値を用いて二次回帰演算を行う回帰演算手段を有する。また、デジタルシグナルプロセッサ40は、第二の信号のピーク位置を算出して被計測物の原点位置を求めるピーク位置検出手段(計測部)を有する。
このように、ピーク位置演算手段にて求められたピーク位置は、原点設定部において、被計測物の原点位置と決定することができる。位相記憶部である記憶装置7−4(レジスタ)は、原点位置において、第一の光源から得られる干渉信号の位相を記憶する。
デジタルシグナルプロセッサ40における原点設定部は、第二の光源から得られる干渉信号の強度を平均して、平均した強度をレジスタA1〜A10に保持する。また、レジスタA1〜A10に保持された平均値について二次回帰演算を行い、二次回帰演算の回帰係数から算出されるピーク位置を原点位置として設定する。原点位置の設定方法が異なる以外は、実施例1の構成と同様である。
また、デジタルシグナルプロセッサ40は、実施例1と同様に原点再設定部を有する。原点再設定部は、原点位置の位置情報の消滅後に計測部により計測された計測結果と、第一の光源から得られる干渉信号と、位相記憶部としての記憶装置7−4に記憶された位相とを用いて原点位置を求め、原点を再設定する。
以上のとおり、上記実施例によれば、原点位置を再現性良く設定可能な絶対位置の計測装置を提供することができる。本実施例の絶対位置の計測装置は、干渉計の構成要素に誤差を含む場合にも正確な原点計測が可能であり、安価に高精度の絶対位置計測装置が構成できる。また、論理演算部分はLSI化も容易である。また、速度が要求されない場合にはマイクロプロセッサ又はDSPを用いてソフトウエアで実現可能であり、さらに安価に装置を構成することができる。
以上、本発明について、具体的な実施例に基づいて説明した。ただし、本発明は上記実施例の内容に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で適宜変更が可能である。
実施例1におけるレーザ干渉計の全体構成図である。 実施例1における原点の設定方法のフローチャートである。 実施例1における信号処理装置のブロック図である 実施例1におけるカルマンフィルタのブロック図である 実施例1における原点計測部のブロック図である。 実施例1における原点位置変動の計測結果を示す図である 実施例2における信号処理装置のブロック図である。 一般的なレーザ干渉計の主要部の構成図である。 厚さに誤差が生じているプリズムの一例である。 光源波長が変動した場合における原点位置の説明図である。
符号の説明
1−1…面発光レーザダイオード
1−2…高輝度LED
1−3…ダイクロイックミラー
2…偏光ビームスプリッタ
3−1…リファレンスミラー
3−2…ターゲットミラー
4−1、4−2…1/4波長板
5…干渉信号検出器
6…信号処理装置
6−1−1、6−1−2…インスツルメンタルアンプ
6−2−1、6−2−1…AD変換器
6−3−1、6−3−2…減算器
6−4…位相演算器
6−5…減算器
DPH…位相シフト量
6−6…カウンタ
6−7…カルマンフィルタ
7…原点設定部
7−1…原点再設定部
7−3、7−4 記憶装置
30…振幅演算器
40…デジタルシグナルプロセッサ

Claims (5)

  1. 第一の光源及び該第一の光源より干渉性の低い第二の光源を用いて被計測物の絶対位置を計測する計測装置であって、
    前記第一の光源から得られる干渉信号の位相と前記第二の光源から得られる干渉信号の位相とが一致する点、又は、該第二の光源から得られる干渉信号の強度が最大となる点、を計測する計測部と、
    前記計測部により計測された点を原点位置として設定する原点設定部と、
    前記第一の光源から得られる干渉信号の前記原点位置における位相を記憶する位相記憶部と、
    前記原点位置の位置情報の消滅後に前記計測部により計測された計測結果と、前記第一の光源から得られる干渉信号と、前記位相記憶部に記憶された位相とを用いて前記原点位置を求め、原点を再設定する原点再設定部と、
    前記再設定された原点位置を基準として前記第一の光源からの光により生成される干渉信号を用いて被計測物の絶対位置を求める位置算出部と、を有することを特徴とする絶対位置の計測装置。
  2. 前記絶対位置の計測装置は、前記第一の光源から得られる干渉信号の位相と前記位相記憶部に記憶された前記位相との位相差を算出する位相差算出部を有し、
    前記位置算出部は、前記位相差算出部により算出された前記位相差に基づいて前記被計測物の絶対位置を求めることを特徴とする請求項1記載の絶対位置の計測装置。
  3. 前記原点設定部は、
    前記第一の光源から得られる干渉信号の位相と前記第二の光源から得られる干渉信号の位相との位相差を信号の周期毎に平均して、平均した該位相差を記憶手段に保持し、
    前記記憶手段に保持された平均値について一次回帰演算を行うことにより、前記位相差がゼロになる位置を前記原点位置として設定することを特徴とする請求項1又は2記載の絶対位置の計測装置。
  4. 前記原点設定部は、
    前記第二の光源から得られる干渉信号の強度を平均して、平均した該強度を記憶手段に保持し、
    前記記憶手段に保持された平均値について二次回帰演算を行い、該二次回帰演算の回帰係数から算出されるピーク位置を前記原点位置として設定することを特徴とする請求項1又は2記載の絶対位置の計測装置。
  5. 第一の光源からの光により生成される干渉信号を用いて被計測物の絶対位置を計測する計測方法であって、
    前記第一の光源から得られる干渉信号の位相と前記第一の光源より干渉性の低い第二の光源から得られる干渉信号の位相とが一致する点、又は、前記第二の光源から得られる干渉信号の強度が最大となる点を求め、求めた点を原点位置として設定する原点設定工程と、
    前記原点位置における前記第一の光源から得られる干渉信号の位相を記憶する位相記憶工程と、
    前記原点位置の消滅後、前記第一の光源から得られる干渉信号の位相と前記第一の光源より干渉性の低い第二の光源から得られる干渉信号の位相とが一致する点、又は、前記第二の光源から得られる干渉信号の強度が最大となる点を求め、その求めた点に最も近い、前記第一の光源から得られる干渉信号の位相が前記位相記憶工程において記憶された位相と一致する点を原点位置として再設定する原点再設定工程と、
    前記再設定された原点を基準として、前記第一の光源からの光により生成される干渉信号を用いて被計測物の絶対位置を求める工程と、を有することを特徴とする計測方法。
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