JP2009127773A - 電磁クラッチ - Google Patents

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Abstract

【課題】電磁石を小型化でき、あるいは電流量を低減できる電磁クラッチを提供する。
【解決手段】第1のピストン16を前後動自在に収容しているシリンダ部7と、第1のピストンとは反対側に前後動自在に嵌合された第2のピストン18と、シリンダ部の内部を第1のピストン側の第1流体室と、第2ピストン側の第2流体室と、これらを区画する隔壁部15と、各流体室を連通させる流通路14と、これらの流体室に封入された磁気粘性流体と、磁気粘性流体に磁場を与えてその流動を阻止する固化手段と、第2のピストンと一体化され、かつ電磁石2によって磁気吸引される第1のアーマチュアと、電磁石と第1のアーマチュアとの間に配置され、閉磁路を形成するように磁気を透過させるよう構成され、かつシリンダ部に一体化された第2のアーマチュア6とを備えていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

この発明は、クラッチにおける摩擦板などの所定の対象物を押圧させて係合させる電磁クラッチに関し、特に電磁石の通電によって対象物を実際に押圧するピストンの先端位置を調整する機構を備えた電磁クラッチに関するものである。
従来、電磁石を使ってアーマチュアを吸引することにより摩擦板を接触させるように構成された装置が知られている。その一例が特許文献1に記載されており、この特許文献1に記載された電磁摩擦クラッチは、電磁石のエアギャップを自動調整することを目的とするものであり、電磁石によってアーマチュアをリターンスプリングに抗して吸引することにより摩擦クラッチを締結させるように構成され、さらにその電磁石についてのエアギャップを広げる方向への電磁石の移動を許容し、これとは反対の方向への移動を阻止する回転駒が設けられている。
また従来、電磁クラッチの締結力発生のための磁気粘性流体を設けることも行われており、その例が特許文献2に記載されている。その電磁クラッチは、入力継手部材と出力継手部材とを対向させて配置するとともに、それらの継手部材の間に磁性反応媒体を充填し、その磁性反応媒体を磁場を掛けて粘性剪断力を増大させることにより、入力継手部材と出力継手部材との間でトルク伝達するように構成されている。なお、アーマチュアを二分割した構成の電磁ブレーキが特許文献3に記載されている。
特開2004−232835号公報 特開2002−36898号公報 実開平5−62747号公報
摩擦板などの対象物を押圧する場合、電磁石およびアーマチュアからなるアクチュエータ、あるいは流体圧シリンダやボールネジなどからなるアクチュエータと、対象物との距離(間隔)は設計の上では所定の値に決められているが、組み付け誤差や摩耗などが原因で、設計上の値とは異なる場合がある。上述した特許文献1に記載された装置は、そのように誤差を自動的に調整して、エアギャップを目標値に収めるように構成されている。しかしながら、特許文献1に記載されているような摩擦クラッチにおいては、摩擦板の押圧を解除する解放制御をリターンスプリングによって行うようになっており、したがって摩擦クラッチを係合させるための推力(電磁力)は、リターンスプリングの弾性力に抗してアーマチュアを前進させるのに充分に大きい推力が必要である。特に係合制御の開始当初は、アーマチュアがリターンスプリングによって押し戻されて電磁石から大きく離れ、両者の間隔であるエアギャップが大きくなっているから、電磁石に流す電流に対して、アーマチュアに作用する磁気吸引力が相対的に弱くならざるを得ない。そのために従来では、必要十分な磁気吸引力を発生させるために、大型の電磁石を必要としたり、電流量を多くしなければならないなどの可能性があった。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであって、電磁石を小型化でき、あるいは電流量を低減できる電磁クラッチを提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、電磁石によって磁気的に吸引されるアーマチュアと共に第1のピストンを前進させて該第1のピストンにより摩擦板を押圧する電磁クラッチにおいて、前記第1のピストンを前後動自在に収容しているシリンダ部と、そのシリンダ部の前記第1のピストンとは反対側に前後動自在に嵌合された第2のピストンと、前記シリンダ部の内部を前記第1のピストン側の第1流体室と、前記第2ピストン側の第2流体室と、これらを区画する隔壁部と、前記各流体室を連通させる流通路と、これらの流体室に封入された磁気粘性流体と、前記磁気粘性流体に磁場を与えてその流動を阻止する固化手段と、前記第2のピストンと一体化され、かつ前記電磁石によって磁気吸引される第1のアーマチュアと、前記電磁石と前記第1のアーマチュアとの間に配置され前記電磁石と前記第1のアーマチュアとの間に閉磁路を形成するように磁気を透過させるよう構成され、かつ前記シリンダ部に一体化された第2のアーマチュアとを備えていることを特徴とする電磁クラッチである。
請求項2の発明は、前記第1のピストンを前記摩擦板から離れる方向に弾性的に押圧する第1のリターンスプリングと前記シリンダ部を前記摩擦板から離れる方向に弾性的に押圧する第2のリターンスプリングとをさらに備え、前記第1のリターンスプリングの弾性力が前記第2のリターンスプリングの弾性力よりも小さく設定されていることを特徴とする電磁クラッチである。
請求項3の発明は、前記第1のピストンの第1流体室における受圧面積が前記第2のピストンの第2流体室における受圧面積よりも小さく設定されていることを特徴とする電磁クラッチである。
請求項1の発明によれば、係合制御の開始当初は第1のアーマチュアが電磁石によって吸引されて前進するが、その際には第2のピストンおよび磁気粘性流体を介して第1のピストンを摩擦板に向けて前進させ、かつ当接させるだけであるから、エアギャップが大きいとしても小さい電磁気力で第1のアーマチュアを前進させることができる。第1のアーマチュアが電磁石側にある程度移動すると、両者の間に配置されている第2のアーマチュアに第1のアーマチュアが当接して両者が一体となる。
その結果、第2のアーマチュアおよびこれと一体のシリンダ部に対し、これを摩擦板側に押圧する推力が作用する。したがってその時点で固化手段により磁気粘性流体を固化させておくことにより、シリンダ部と第1のピストンとが一体化され、第1のピストンを介して摩擦板に対してこれを摩擦接触させる押圧力が作用し、摩擦板が係合させられる。このように第2のアーマチュアが摩擦板側に押圧される時点では、第1のアーマチュアと電磁石との間のエアギャップが小さくなっているので、小さい電流であっても磁気吸引力が大きく、必要十分な摩擦係合力を生じさせることができる。このように係合制御の開始から係合完了までの間のいずれにおいても電磁石で生じさせる磁気力を大きくさせる要因がないので、電磁石を小型化でき、また電流を下げることができる。
請求項2の発明によれば、第1のリターンスプリングの弾性力が第2のリターンスプリングの弾性力よりも小さく設定されているので、第1のリターンスプリングに掛かる第1のピストンをまず摩擦板に接近させ、次に第2のリターンスプリングに掛かるシリンダ部を摩擦板に接近させることができる。また、第1のアーマチュアを前進させるための電磁気力を相対的に小さくでき、この点においても電磁石を小型化でき、また電流を下げることができる。
請求項3の発明によれば、第1のピストンの第1流体室における受圧面積が第2のピストンの第2流体室における受圧面積よりも小さく設定されているので、第1ピストンのストローク量を第2ピストンのストローク量よりも大きくすることができ、したがってクラッチ解放時の引き摺りを低減でき、また応答性が向上する。
以下、この発明を実施する最良の形態について説明する。図1には、電磁クラッチを適用した第1の実施例を示してある。ここに示す第1の実施例における電磁クラッチ1は電磁石2とこれに吸引される第1のアーマチュア(図にはアーマチュア1と記す)3とによって推力を発生するように構成されている。電磁石2は、全体として環状を成しかつ周辺部分の断面が、軸線方向に開いたコ字状を成すヨーク4と、通電することにより磁界を発生する電磁コイル(以下、仮にメインコイルと記す)5とを備えている。そのメインコイル5はヨーク4の内部にはめ込まれた状態になっている。
第1のアーマチュア3は、ヨーク4に対向するように備えられ、この第1のアーマチュア3に隣接し、かつ第1のアーマチュア3とヨーク4との間に第2のアーマチュア(図にはアーマチュア2と記す)6が設けられている。そして、この第2のアーマチュア6の中央部にはヨーク4に対向するように非磁性体であるたとえば樹脂6aが嵌め込まれている。すなわち、メインコイル5との間に閉磁性を形成しないようになっている。
そして、第1のアーマチュア3の外周端に一体化させられているシリンダ部7を備えている。そのシリンダ部7は、内筒部7aとそれより大径の外筒部7bとを備え、全体として環状を成し、かつ周辺部分が中空形状を成している。
このシリンダ部7は、ヨーク4の外周側の少なくとも一部を被うように配置されており、その先端部に薄板状のリテーナ8が取り付けられている。このリテーナ8に対向する他のリテーナ9が、電磁石2を保持している所定の固定部10に固定されている。そして、これらのリテーナ8,9の間に第1及び第2のリターンスプリング11,12が配置されている。この第1及び第2のリターンスプリング11,12は、第1と第2のアーマチュア3,6が電磁石2によって吸引されて前進された場合に圧縮され、電磁石2による吸引力(アーマチュア3,4の推進力)がなくなった場合にアーマチュア3,4を元の初期位置に押し戻す弾性力を発生するように構成されている。
ここで図2、図3に示すように、第1のアーマチュア3に掛かり、後述する第1のピストンを後述する摩擦板から離れる方向に弾性的に押圧する第1のリターンスプリング11の弾性力は小さく、一方、第2のアーマチュア6に掛かり、シリンダ部7を摩擦板から離れる方向に弾性的に押圧する第2のリターンスプリング12の弾性力は大きく設定されている。
前記シリンダ部7の内部で軸線方向でのほぼ中央部に電磁石13が固定されている。この電磁石13は、前記内筒部7aの外周面に固定したベースリング13aと、その外周側に嵌合させた電磁コイル(以下、仮にサブコイルと記す)13bと、そのサブコイル13bを被うフレーム部材13cとを備えている。なお、ベースリング13aとサブコイル13bおよびフレーム部材13cとの間には僅かな隙間が開いていて、この隙間が後述する磁性流体もしくは磁気粘性流体のための流路14aとなっている。したがってベースリング13a、サブコイル13b、フレーム部材13cが隔壁部15を形成している。
上記のシリンダ部7の内部で前記電磁石13を挟んだ一方(図1の右側)には、第1ピストン16が液密状態を維持して前後動するように嵌め込まれている。それに伴って電磁石13と第1ピストン16との間に第1ピストン室17が形成されている。また、上記のシリンダ部7の内部で前記電磁石13を挟んだ他方(図1の左側)には、第2ピストン18が液密状態を維持して前後動するように嵌め込まれている。それに伴って電磁石13と第2ピストン18との間に第2ピストン室19が形成されている。
そして、第1ピストン室17に連通するアキュームレータ20が設けられている。このアキュームレータ20は緩衝部材として機能するものであって、図においては、第2ピストン18の内部に形成されている。そして、シリンダ部7の内部すなわち前記第1ピストン室17および第2ピストン室19ならびに流路14の内部に磁性流体が充填されている。なお、前記流路14aは、各ピストン室17,19を連通させる流路14の絞りとして機能するようになっており、また、アキュームレータ20と第2ピストン室19とを連通させる流路14bはこれらの間の絞りとして機能するようになっている。各絞りは前記第1ピストン16のシリンダ部7に対する相対的な後退移動を容易にし、第1ピストン16の後退移動の後にアキュームレータ20に磁性流体が流入するように設定されている。
そして、上記の各ピストン室17,19の内部に、磁性流体もしくは磁気粘性流体(以下、仮にこれらを磁性流体と記す)21が封入されている。この磁性流体21は、従来知られているものであり、磁気を印加することによりその流動性が低下し、もしくは固化する流体である。
第2ピストン室19の受圧面積を第1ピストン室17の受圧面積よりも大きくしたことで、第1と第2のアーマチュア3,6の小さなストロークで第1ピストン16の大きなストロークを得ることができる。
第1ピストン16は、シリンダ部7の内部に嵌合する部分から軸線方向に延び出ている部分を備え、そのいわゆる延出部分が、クラッチ機構22を構成している所定の対象物である摩擦板23に接近して対向している。この摩擦板23は、ケーシング24の内周面にスプライン嵌合されたブレーキプレートと、ブレーキドラム25の外周面にスプライン嵌合されかつブレーキプレートに対して交互に配置されたブレーキディスクとを含み、第1ピストン16によって厚さ方向(軸線方向)に押圧されることにより互いに摩擦接触してトルクを伝達するように構成されている。図1に示す例では、遊星歯車機構26のサンギヤ27にブレーキドラム25が一体化され、そのサンギヤ27を選択的に制動するように構成されている。
また、第2ピストン18は、シリンダ部7の内部に嵌合する部分から軸線方向(図1における左方向)に延び出ている部分を備え、そのいわゆる延出部分が、ケーシング24に取り付けられているストッパー28に当接するように構成されている。このストッパー28は、第2ピストン18をシリンダ部7の内部に押し戻すためのものであり、したがって第2ピストン18に前記延出部分を形成する替わりに、第2ピストン18に向けて突出した部分をストッパー28に設けてもよい。
つぎに上述した装置の作用について説明する。図1に示す状態は、メインコイル5がオフ状態であって押圧作用を行っていない状態であり、第1のアーマチュア3はリターンスプリング11によって、各ピストン16,18と共に後退側の初期位置に押し戻されている。この状態では、サブコイル13bもオフ状態となっており、したがって磁性流体21は磁気が印加されていないことにより流動性を保持している。また、第2ピストン18がストッパー28に当接して第2ピストン室19内に相対的に押し込まれている。そのため、第2ピストン室19の容積が小さくなっているので、磁性流体21の多くは第1ピストン室17の内部に移動している。したがって、第1ピストン室17の容積が大きく、あるいはその内部の磁性流体21の量が多いことにより、第1ピストン16が第1のアーマチュア3から相対的に大きく突出した状態となっている。
この状態でメインコイルへ電流を流す開始の判断が成立して係合指示が出力されると、図4のフローチャートに示すように、先ず、メインコイル5の電流I1が制御させられる(ステップS1)。その結果、メインコイル5による磁力によって第1のアーマチュア(アーマチュア1)3が吸引され、軸線方向の推力が発生する。この吸引力により第1のアーマチュア3が移動する(ステップS2)。そして、第1のアーマチュア3が移動することによりシリンダ部7を押圧する。このシリンダ部7の押圧により第2ピストン室18が圧縮され、第2ピストン室18に充填されていた磁性流体21が流路14aを通って第1ピストン室17に流れ込む。磁性流体21が第1ピストン室17に充満すると第1ピストン16が押圧される。その結果、その第1のアーマチュア3に押圧されて第1ピストン16が移動した状態となる(ステップS3)。この第1ピストン16の移動によって第1ピストン16が摩擦板23に接触する位置にまで到達する(ステップS4)。
そして、第1ピストン16が更に摩擦板23を押圧すると第1ピストン室17に充填されている磁性流体21が流路14bを通ってアキュームレータ20に流入し、アキュームレータ20が作動する(ステップS5)。アキュームレータ20が作動してさらに第1のアーマチュア3が移動すると第1のアーマチュア3と第2のアーマチュア6とが接触する(ステップS6)。この第1のアーマチュア3と第2のアーマチュア6とが接触した状態でサブコイル12bに電流i1を流す(ステップS7)。すると、サブコイル12bの周りを巡っている磁性流体21が固化するので、第1ピストン16とピストンケースであるシリンダ部7とが一体化される(ステップS8)。そして、さらにメインコイル5に電流I2を増大させると第1のアーマチュア3と第2のアーマチュア6とが一体となって移動して摩擦板23を押圧する(ステップS9)。以降、メインコイルの電流を制御することによる摩擦板押圧制御が実行される(ステップS10)。
また、制御フローを図5のフローチャートに示すと、先ず、メインコイル5の電流I1が制御させられる(ステップS11)。その結果、メインコイル5による磁力によって第1のアーマチュア(アーマチュア1)3が吸引され、軸線方向の推力が発生する。この吸引力により第1のアーマチュア3が移動する(ステップS12)。そして、第1のアーマチュア3が移動することによりその第1のアーマチュア3に押圧されて第1ピストン16が移動する(ステップS13)。この第1ピストン16の移動によって例えば第1ピストン室17内に設けられている油圧センサが作動する。そして、その油圧センサ値が所定の値よりも大きいか否かが判断され(ステップS14)、判断結果が肯定的ならば第1ピストン16が摩擦板23に接触したとみなしてサブコイル12bに電流i2が流され(ステップS15)、判断結果が否定的ならばメインコイル5へ電流I1が更に制御される。
そして、サブコイル12bに電流i2が流されると第1ピストン16がさらに摩擦板23を押圧し、この押圧によって第1ピストン室17に充填されている磁性流体21が流路14bを通ってアキュームレータ20に流入し、アキュームレータ20が作動する(ステップS16)。このアキュームレータ20の作動によって磁性流体21であるオイルの粘性がその油温とオイルの劣化の度合いによって決められる。そして、そのオイルの粘性と作動時間経過によるメインコイル5への電流をいつまで流すのかが判断(推定)され、第1のアーマチュア(図にはアーマチュア1と記す)3と第2のアーマチュア(図にはアーマチュア2と記す)6が接触される(ステップS17)。そして、この判断により、判断結果が肯定的ならば磁気粘性流体21が固化され第1ピストン16とピストンケースであるシリンダ部7とが一体化され(ステップS18)、判断結果が否定的ならばメインコイル5へ電流I1が再び流される。そして、さらにメインコイル5に電流I2を増大させると第1のアーマチュア3と第2のアーマチュア6とが一体となって移動して摩擦板23を押圧する。(ステップS19)。これにより、摩擦板押圧制御が成立する(ステップS20)。
次に、第1のアーマチュア3と第2のアーマチュア6との荷重に対するストロークの関係を図6に示すと、ストローク1のときにメインコイル5への通電する電流量Iを電流量I1よりも小さいとき第1のアーマチュア3は第1のリターンスプリング11により停止されている。そして、メインコイル5への通電を上げて、電流量Iを電流量I1と等しくなるまで上昇させると第1のアーマチュア3は第1のリターンスプリング11に打ち勝って移動を開始する。メインコイル5への通電をさらに行い電流量Iを電流量I1に維持すると第1のアーマチュアが移動し続け第1のリターンスプリング11に荷重が負荷されストローク2まで移動する。ストローク2において、第1のアーマチュア3は第2のアーマチュア6に接触するが第2のリターンスプリング12によって、一旦停止する。そして、さらにメインコイル5への通電を電流量I1よりも大きい電流量I2を通電すると第1のアーマチュア3と第2のアーマチュア6とが一体となって第2のリターンスプリング12に抗して摩擦板23を押圧する。
なお、上述した磁気粘性流体に磁場を与えてその流動を阻止する固化手段とは、サブコイル13bに電流をオンにして、磁気粘性流体21に磁気を印加している状態である。
電磁クラッチを適用した第1の実施例を示した図である。 電磁クラッチの概略断面を示す図である。 電磁クラッチのリターンスプリングの周辺を示す断面図である。 電磁クラッチのメインコイルへ電流を流す開始の判断が成立して係合指示が出力された場合のフローチャートである。 電磁クラッチの制御フローを示す図である。 アーマチュアの荷重に対するストロークを示す図である。
符号の説明
1…電磁クラッチ、 2…電磁石、 3…第1のアーマチュア、 4…ヨーク、 5…メインコイル、 6…第2のアーマチュア、 7…シリンダ部、 7a…内筒部、 7b…外筒部、 8…リテーナ、 9…リテーナ、 10…固定部、 11、12…リターンスプリング、 13…電磁石、 13a…ベースリング、 13b…サブコイル、 13c…フレーム部材、 14…流路、 15…隔壁部、 16…第1ピストン、 17…第1ピストン室、 18…第2ピストン、 19…第2ピストン室、 20…アキュームレータ、 21…磁性流体、 22…クラッチ機構、 23…摩擦板、 24…ケーシング、 25…ブレーキドラム、26…遊星歯車機構、 27…サンギヤ、28…ストッパー。

Claims (3)

  1. 電磁石によって磁気的に吸引されるアーマチュアと共に第1のピストンを前進させて該第1のピストンにより摩擦板を押圧する電磁クラッチにおいて、
    前記第1のピストンを前後動自在に収容しているシリンダ部と、
    そのシリンダ部の前記第1のピストンとは反対側に前後動自在に嵌合された第2のピストンと、
    前記シリンダ部の内部を前記第1のピストン側の第1流体室と、
    前記第2ピストン側の第2流体室と、
    これらを区画する隔壁部と、
    前記各流体室を連通させる流通路と、
    これらの流体室に封入された磁気粘性流体と、
    前記磁気粘性流体に磁場を与えてその流動を阻止する固化手段と、
    前記第2のピストンと一体化され、かつ前記電磁石によって磁気吸引される第1のアーマチュアと、
    前記電磁石と前記第1のアーマチュアとの間に配置され前記電磁石と前記第1のアーマチュアとの間に閉磁路を形成するように磁気を透過させるよう構成され、かつ前記シリンダ部に一体化された第2のアーマチュアと
    を備えていることを特徴とする電磁クラッチ。
  2. 前記第1のピストンを前記摩擦板から離れる方向に弾性的に押圧する第1のリターンスプリングと前記シリンダ部を前記摩擦板から離れる方向に弾性的に押圧する第2のリターンスプリングとをさらに備え、
    前記第1のリターンスプリングの弾性力が前記第2のリターンスプリングの弾性力よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁クラッチ。
  3. 前記第1のピストンの第1流体室における受圧面積が前記第2のピストンの第2流体室における受圧面積よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁クラッチ。
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