JP2009126938A - ポリマー及びポジ型感光性樹脂組成物 - Google Patents

ポリマー及びポジ型感光性樹脂組成物 Download PDF

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Abstract


【課題】骨格中にハロゲン原子を含まず、水銀ランプのi線に対する透明性が高く高感度であり、半導体装置の製造工程で通常使用される現像液(2.38%TMAH水溶液)による現像が可能であり、280℃のキュアで熱硬化レリーフパターンが得られるポジ型感光性樹脂組成物に適したポリマーを提供する。
【解決手段】2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン及び5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2ジカルボン酸無水物を脱水縮合したポリイミド構造を骨格内に有するポリマー。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子部品や表示素子の絶縁材料、並びに半導体装置におけるパッシベーション膜、バッファーコート膜、及び層間絶縁膜などに用いられる耐熱性樹脂材料のレリーフパターンを形成するために用いられるポリマー、及び該ポリマーを含むポジ型感光性樹脂組成物に関わるものである。
半導体装置の表面保護膜、または層間絶縁膜の用途には、優れた耐熱性、電気特性、及び機械特性を併せ持つポリイミド樹脂が好適であることは広く知られている。この用途に使用されるポリイミド樹脂は、一般に感光性ポリイミド前駆体組成物の形で供され、これをシリコンウェハー等の基板に塗布し、活性光線によるパターニング露光、現像、及び熱イミド化処理を順次施すことにより、微細なレリーフパターンを有する耐熱性樹脂皮膜を該基板上に容易に形成させることができる。
ところが、上記感光性ポリイミド前駆体組成物を使用する場合、その現像工程においては、現像液として多量の有機溶剤を用いる必要があり、コストの観点、安全性、および近年の環境問題への関心の高まりから、脱有機溶剤対策が求められてきている。これを受け、最近になってフォトレジストと同様に、希薄アルカリ水溶液で現像可能な耐熱性感光性樹脂材料の提案が各種なされている。
希薄アルカリ水溶液に可溶性を有するポリヒドロキシアミドである、ポリベンゾオキサゾール(以下、「PBO」ともいう。)前駆体と感光性ジアゾナフトキノン化合物(以下、「NQD」ともいう。)などの光活性成分(以下、「PAC」ともいう。)からなる感光性樹脂組成物(特許文献1参照)が最近注目され、実際に使用されている。この他にも、側鎖にフェノール性水酸基を導入したポリマーとPACとの組み合わせ、及び骨格にトリメリット酸を利用しポリイミド前駆体ユニットとPBO前駆体ユニットが交互に連なるポリイミド−PBO前駆体ポリマーとPACとの組み合わせ等多数のものが、希薄アルカリ水溶液で現像可能な耐熱性感光性樹脂組成物として提案され、使用されている。
上述した耐熱性感光性樹脂組成物においてPACと併用して使用されるポリマーは、ポリイミド前駆体またはPBO前駆体等のフェノール性水酸基を有するポリアミドが主流である。該フェノール性水酸基をポリマー骨格に導入することにより、現像時に露光部が希薄アルカリ水溶液に溶解し、かつ未露光部はフェノール性水酸基とPACが相互作用を持つことで溶解が抑制され、ポジ型のレリーフパターンを形成することができる。
ポリマー中にフェノール性水酸基を導入する方法は、互いにオルト位にあるアミノ基及びフェノール性水酸基を有する芳香族ジアミン(以下、「フェノール性ジアミン」ともいう。)をポリアミドの原料としてカルボン酸と脱水縮合させる方法が一般的である。このフェノール性ジアミンの水酸基の酸性度が低い場合は、ポリアミドが希薄アルカリ水溶液に溶解せず、現像時に露光部の溶け残りが生じたり、現像そのものが不可能となることがある。一方、フェノール性ジアミンの水酸基の酸性度が高い場合にはPACとの相互作用が弱く、現像時に未露光部も溶けてしまい、良質なレリーフパターンを得ることができない。上述したフェノール性ジアミン水酸基の酸性度と透明性とのバランスがとれたフェノール性ジアミンとしては、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンが優れ、ポジ型感光性樹脂組成物のフェノール性ジアミン成分として現在広く使用されている。しかしながら、近年、半導体装置の信頼性の向上や環境に対する配慮からフッ素原子のようなハロゲン原子を含まない材料が強く求められている。
また、半導体装置の製造時の露光工程では水銀ランプのi線を利用したi線ステッパーと呼ばれる縮小投影露光機が主に用いられている。このステッパーは非常に高価な機械であるので、感光性樹脂組成物が低感度であるとレリーフパターンを形成するために要する露光時間が長くなり、必要となるステッパーの台数が増えて露光プロセスの高コスト化に繋がる。そこで感光性樹脂組成物の光感度を向上させることが強く求められている。ポジ型感光性組成物において、光感度を向上させるには、まず、ポリマーのi線透過性を向上し、露光部のPACの分解を妨げないことが必要である。そのため、ポジ型感光性組成物に使用するポリマーには、水銀ランプのi線透過性の向上が求められる。更に、ポリマーのフェノール性水酸基とPACの相互作用が強いほど、未露光部の露光部のアルカリ現像液に対する溶解速度の差が大きくなり、結果として光感度が高い。従って、ポジ型感光性組成物に使用するポリマーにはPACとの相互作用が強いことが求められる。
ところで近年、耐熱性感光性樹脂組成物に使用する溶媒として、塩基性の高いN−メチルピロリドンといったアミド系の溶媒よりもγ−ブチロラクトンといった中性の溶媒が好まれる傾向が半導体製造工程の要望として挙がっている。そのため、ポジ型感光性組成物に使用するポリマーにはγ−ブチロラクトンに溶解することが求められている。
また、耐熱性感光性樹脂組成物を使用して、パターンを形成する際に使用する希薄アルカリ現像液としては、通常は2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(2.38%TMAH水溶液ともいう)が半導体製造工程に使用されるため、2.38TMAH水溶液で現像が可能なことが強く求められている。
さらに、上述した耐熱性感光性樹脂組成物において使用されるポリマーは、全てポリイミド前駆体、またはPBO前駆体である。これらの前駆体は、露光及び現像によりレリーフパターンを形成した後、熱的及び機械的に優れる硬化レリーフパターンを得るために、熱処理を行い脱水環化反応を進行させ、耐熱性樹脂であるポリイミド、またはPBOへ変換させることが必要である。この時、必要な温度は一般に300℃を越える高温が必要とされている。
しかしながら、近年登場したMRAM等の半導体装置においては、上記のような高温での熱処理を行うことができないものもある。低温で上記の熱処理を行った場合は、ポリイミド、またはPBOへの脱水環化反応が不十分となり、得られる硬化レリーフパターンは機械的特性が低下したものとなるのが通常である。従って、低温での熱処理を行った場合は、用途によっては膜にクラックが発生したり、剥がれが発生したりして、信頼性が得られないという問題が生じることがある。
そこで、300℃以下の低温での熱処理によって、耐熱性樹脂であるポリイミドへの変換が十分に進み、機械的特性を十分に発現することができる耐熱性感光性樹脂組成物が強く望まれている。
そこで、本発明者らは、イミド化またはオキサゾール化等の熱処理による脱水環化反応が不要な感光性樹脂組成物であり、有機溶剤に可溶であり、かつアルカリ水溶液で現像が可能であるポリマーを使用することによって、レリーフパターンから残留する溶媒を除去するだけの低温での熱処理が可能になると考えた。このようなポリマーとしては、フェノール性水酸基を有するポリイミドとPACからなる組成物(例えば、特許文献2〜7参照)が知られている。
特許文献2には、芳香族テトラカルボン酸成分、及び少なくとも1つのヒドロキシ置換基を有する芳香族ジアミン成分が重縮合したポリイミド、並びにPACからなる組成物が記載されている。本発明者が確認した所、該特許文献に記載の2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンを使用したポリマーは、γ−ブチロラクトンに溶解し、水銀ランプのi線に対しての透明性は良好であり、該組成物は2.38%TMAH現像液でパターンを形成することが出来たが、いずれの特性も実用には不十分であり、かつ、骨格にハロゲン原子を含まない組成物が望まれている。
特許文献3には、テトラカルボン酸成分、並びに少なくとも1つのフェノール性水酸基、カルボキシル基、チオフェノール基、及びスルホン酸基からなる群より選ばれた少なくとも1つの基を有するジアミン成分とが脱水縮合した単位、テトラカルボン酸成分、並びに、フェノール性水酸基、カルボキシル基、チオフェノール基、及びスルホン酸基を有さないジアミン成分とが脱水縮合した単位からなるコポリイミド、PACからなる組成物が記載されている。該組成物は、ジアミン成分がフェノール性水酸基またはチオフェノール基を有する場合はテトラカルボン酸成分を特定の脂肪族構造を有する化合物とすることで該コポリイミドの光透過性を改良したものであるが、本発明者が確認した所、ハロゲン原子を含まず、γ−ブチロラクトンに溶解し、2.38%TMAH現像液でパターンを形成することが可能で、かつ十分に高感度なポジ型感光性組成物は得られていない。
特許文献4には、環式テトラカルボン酸成分、及び2つのヒドロキシ置換基を有する環式ジアミン成分が重縮合したポリイミド、並びにPACからなる組成物が記載されている。しかしながら、良好な特性が得られた具体的な例としては、該環式ジアミン成分として2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、該環式テトラカルボン酸成分として3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物を50モル%以上使用した場合に限られ、それ以外のテトラカルボン酸成分やジアミン成分を使用した場合は、比較例とされている旨の記載がある。
特許文献5には、溶剤可溶の重縮合物とPACからなる組成物を銅箔上で光照射によってパターン硬化させ、50%アミノエタノール水溶液で現像した実施例が記載されている。しかしながら、2.38%TMAH現像液では現像が出来ず、該組成物の感光特性が十分ではなかった。
特許文献6には、溶剤可溶の重縮合物とPACからなる組成物をシリコンウェハー上に塗布し光照射によってパターンを硬化させ5%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で現像した実施例が記載されている。具体的には、実施例2−2では2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンを使用し、ハロゲン原子が含まれる。実施例2−3〜2−8では、ビシクロ(2,2,2)−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸といった脂肪族テトラカルボン酸を使用し、シリコンジアミンを導入することで、γ−ブチロラクトンに対する溶解性を上げ、かつビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンや(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ビフェニルを使用することで、ハロゲン原子を含まないポリマーとそれを使用したポジ型感光性組成物が記載され、5%TMAH現像液でパターンを形成している。しかし、本発明者が確認した所、水銀ランプのi線に対して十分に透明で、PACとの相互作用が十分で、2.38%TMAH現像液でパターンを形成することが可能であり、かつ十分に高感度なポジ型感光性組成物はなしえていなかった。また、ジアミンが、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンであり、テトラカルボン酸無水物が5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2ジカルボン酸無水物の組合せからなるブロック共重合型ポリイミドの開示はあるが、本発明のポリマーである、ジアミンが2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンであり、テトラカルボン酸が5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2ジカルボン酸無水物の組合せからなるブロック共重合型ポリイミドの開示はない。
特許文献7には、ビシクロ(2,2,2)−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物を含むテトラカルボン酸二無水物と、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンを含む芳香族ジアミンとが脱水縮合した構造を有する重縮合物であって、重縮合物を得る場合に全テトラカルボン酸二無水物と全芳香族ジアミンとを合わせた全原料モノマーの中でビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンが、原料仕込み時に20モル%〜40モル%の範囲にあり、重縮合物を得る際の全テトラカルボン酸二無水物のモル数と全芳香族ジアミンのモル数の比が1:0.75〜0.87または、0.75〜0.87:1の範囲であり、重縮合物の重量平均分子量が5000〜17000の範囲にあるポリマーの記載があるが、該発明では、フェノール性ジアミンにビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンを使用することで骨格中にハロゲン原子を含まず、アルカリ溶解性とPACとの相互作用を発現し、ビシクロ(2,2,2)−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物を使用することで、γ−ブチロラクトンに対する溶解性と水銀ランプのi線透明性を向上し、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンの導入量と重量平均分子量をコントロールすることで、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン由来の強いアルカリ溶解性を制御しており、γ−ブチロラクトンに可溶で水銀ランプのi線に対して十分に透明で、2.38%TMAH現像液でパターンを形成することが可能なハロゲン原子を含まないポジ型感光性組成物を開示している。しかしながら、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンの導入量がそのアルカリ溶解性の高さから制限され、そのためポリマー内のフェノール性水酸基の密度が下がり、また、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン由来のフェノール性水酸基がPACとの相互作用が弱いため、より高感度なポジ型感光性組成物が望まれている。
特開昭63−096162号公報 特開昭64−060630号公報 特開平03−209478号公報 特開2001−249454号公報 国際公開第01/034679号パンフレット 国際公開第03/060010号パンフレット 国際公開第07/029614号パンフレット
本発明は、ポジ型感光性樹脂組成物としたときに、ハロゲン原子を骨格に含まず、高感度であり、半導体装置の製造工程で通常使用される現像液(2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)によるパターンの形成が可能であり、γ−ブチロラクトン溶媒に可溶であり、280℃におけるキュアが可能なポリマーを提供することを目的とする。また、本発明は、該ポリマーを含むポジ型感光性樹脂組成物、該組成物によって基板上に硬化レリーフパターンを形成する方法、及び該硬化レリーフパターンを有してなる半導体装置を提供することを目的とする。
本発明者は前記課題を解決するため、ハロゲン原子を含まない数多くのフェノール性ジアミンとテトラカルボン酸二無水物の脱水縮合物より誘導されるフェノール性水酸基含有ポリイミドを検討した。その検討の結果、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンと5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2ジカルボン酸無水物を脱水縮合した構造を有すフェノール性水酸基含有ポリイミドが、高感度であることを見出し、かつ、γ−ブチロラクトンへの溶解性が高いことを見出した。
また、通常、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンと芳香族ジカルボン酸から誘導されるPBO前駆体は水銀ランプのi線に対する透明性が低いのに対し、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンと芳香族テトラカルボン酸二無水物から誘導されるフェノール性水酸基含有ポリイミドは比較的水銀ランプのi線に対する透明性が高いことを見出し、芳香族テトラカルボン酸二無水物の中でもビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物を脱水縮合したポリイミドは特異的に水銀ランプのi線に対する透明性が高いことを見出し、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2ジカルボン酸無水物とビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物の導入量をコントロールすることでアルカリ溶解性をコントロールせしめ、ハロゲン原子を骨格に含まず、水銀ランプのi線に対する透明性が高く、PACとの相互作用が高く高感度であり、半導体装置の製造工程で通常使用される現像液(2.38%TMAH水溶液)によるパターンの形成が可能であり、γ−ブチロラクトン溶媒に可溶であり、熱硬化レリーフパターンを得る際に環化脱水反応を必要としないポジ型感光性用ポリイミドを得ることが可能となった。また、このポジ型感光性用ポリイミドを使用したポジ型感光性樹脂組成物を検討した結果、本発明をなすに至った。
すなわち、
1.下記式(1)に記載のポリイミド構造を骨格内に有するポリマー。
Figure 2009126938
(uは1〜100の整数を示す。)
2.さらに、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン及び1種類以上の芳香族テトラカルボン酸二無水物を脱水縮合したポリイミド構造を骨格内に有する上記1に記載のポリマー。
3.芳香族テトラカルボン酸二無水物がビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物を含む上記2に記載のポリマー。
4.(A)上記1〜3のいずれか一項に記載のポリマー100質量部に対して、(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物1〜100質量部、及び(C)有機溶剤100〜2000質量部を含むポジ型感光性樹脂組成物。
5.上記4に記載のポジ型感光性樹脂組成物を塗布層の形で基板上に形成する塗布工程、該層を、マスクを介して化学線で露光するかまたは光線、電子線もしくはイオン線を直接照射する露光工程、該露光部または該照射部を現像液で溶出除去する現像工程、及び得られたレリーフパターンを加熱乾燥する加熱工程を含む、硬化レリーフパターンの形成方法。
6.上記5に記載の形成方法により得られる硬化レリーフパターンを有してなる半導体装置。
本発明のポリマーは、ポジ型感光性樹脂組成物としたときに、ハロゲン原子を骨格に含まず、高感度であり、半導体装置の製造工程で通常使用される現像液(2.38%TMAH水溶液)によるパターンの形成が可能であり、γ−ブチロラクトン溶媒に可溶である。また、本発明は、該ポリマーを含むポジ型感光性樹脂組成物、該組成物によって基板上に硬化レリーフパターンを形成する方法、及び該硬化レリーフパターンを有してなる半導体装置を提供できる。
<ポリマー>
本発明のポリマーについて、以下説明する。
本発明のポリマーは、下記式(1)に記載のポリイミド構造を骨格内に有するポリマーである。
Figure 2009126938
(uは1〜100の整数を示す。)
該ポリマーは、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン及び5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2ジカルボン酸無水物の脱水縮合により合成することができるが、脱水縮合反応は、例えば特許文献5に記載されている方法に従って、上記テトラカルボン酸二無水物と上記フェノール性ジアミンとを酸、もしくは塩基触媒の存在下、30℃〜220℃、好ましくは170℃〜200℃で、1分〜3時間加熱することにより行うことができる。酸触媒としては、ポリイミドの製造に通常用いられている硫酸のような無機酸やp−トルエンスルホン酸のような有機酸を用いることが可能である。γ−バレロラクトンとピリジンを使用してもよい。塩基触媒としては、ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルアミノピリジン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,3,5,7−テトラアザトリシクロ(3,3,1,1,3,7)デカン、トリエチレンジアミンなどを用いてもよい。
さらに、特に重縮合触媒等を加えずに、反応液の温度をイミド化反応が生ずる50℃以上で保持し、脱水反応により生ずる水をトルエン等の水との共沸溶媒を利用して反応系外へ除き、イミド化脱水縮合反応を完結させる方法がより好ましい。この方法により製造されるポリイミドの溶液は、触媒物質が反応後のポリイミド溶液に含まれないため高純度のアルカリ水溶液に可溶なポリマー溶液として、そのまま工業的に使用可能となる。
脱水縮合反応を行う反応溶媒としては、水を共沸させるための溶媒であるトルエンに加え、アルカリ水溶液に可溶なポリマーを溶解させるための極性の有機溶媒を使用することが好ましい。これらの極性溶媒としては、γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、テトラメチル尿素、又はスルホラン等が用いられる。反応液をそのまま精製工程を経ずにポジ型感光性樹脂組成物とする場合は、γ−ブチロラクトンが半導体装置製造工程の要望の観点から望ましい。
本発明のポリマーは上記式(1)に記載のポリイミド構造を骨格内に有する構造に加えて、さらに、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン及び1種類以上のテトラカルボン酸二無水物を脱水縮合したポリイミド構造を骨格内に有するポリマーであることが好ましい。該ポリマーを得るには、テトラカルボン酸二無水物として、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2ジカルボン酸無水物に加えて、炭素数が8〜36の芳香族テトラカルボン酸二無水物、及び炭素数が6〜34の脂環式テトラカルボン酸二無水物から選択される化合物を添加することが好ましい。具体的には、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ビス(フタル酸無水物)、ピロメリト酸二無水物、3−フルオロピロメリト酸二無水物、3,6−ジフルオロピロメリト酸二無水物、3−(トリフルオロメチル)ピロメリト酸二無水物、3,6−ビス(トリフルオロメチル)ピロメリト酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3”,4,4”−テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3”’ ,4,4”’ −クァテルフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3””,4,4””−キンクフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、メチレン−4,4’−ジフタル酸二無水物、1,1−エチリデン−4,4’−ジフタル酸二無水物、2,2−プロピリデン−4,4’−ジフタル酸二無水物、1,2−エチレン−4,4’−ジフタル酸二無水物、1,3−トリメチレン−4,4’−ジフタル酸二無水物、1,4−テトラメチレン−4,4’−ジフタル酸二無水物、1,5−ペンタメチレン−4,4’−ジフタル酸二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−プロピリデン−4,4’−ジフタル酸二無水物、ジフルオロメチレン−4,4’−ジフタル酸二無水物、1,1,2,2−テトラフルオロ−1,2−エチレン−4,4’−ジフタル酸二無水物、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロ−1,3−トリメチレン−4,4’−ジフタル酸二無水物、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロ−1,4−テトラメチレン−4,4’−ジフタル酸二無水物、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5−デカフルオロ−1,5−ペンタメチレン−4,4’−ジフタル酸二無水物、オキシ−4,4’−ジフタル酸二無水物、チオ−4,4’−ジフタル酸二無水物、スルホニル−4,4’−ジフタル酸二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ベンゼン二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,4−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,3−ビス[2−(3,4−ジカルボキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼン二無水物、1,4−ビス[2−(3,4−ジカルボキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼン二無水物、ビス[3−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]メタン二無水物、ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]メタン二無水物、2,2−ビス[3−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物、2,2−ビス[3−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジメチルシラン二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルボン酸二無水物、エチレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物、カルボニル−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)二無水物、メチレン−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)二無水物、1,2−エチレン−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)二無水物、1,1−エチリデン−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)二無水物、2,2−プロピリデン−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−プロピリデン−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)二無水物、オキシ−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)二無水物、チオ−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)二無水物、スルホニル−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)二無水物、2,2’−ジフルオロ−3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、5,5’−ジフルオロ−3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、6,6’−ジフルオロ−3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,5,5’,6,6’−ヘキサフルオロ−3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、5,5’−ビス(トリフルオロメチル)−3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、6,6´−ビス(トリフルオロメチル)−3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,5,5’−テトラキス(トリフルオロメチル)−3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,6,6’−テトラキス(トリフルオロメチル)−3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、5,5’,6,6’−テトラキス(トリフルオロメチル)−3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,5,5’,6,6’−ヘキサキス(トリフルオロメチル)−3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、オキシ−4,4’−ビス(3−フルオロフタル酸)二無水物、オキシ−4,4’−ビス(5−フルオロフタル酸)二無水物、オキシ−4,4’−ビス(6−フルオロフタル酸)二無水物、オキシ−4,4’−ビス(3,5,6−トリフルオロフタル酸)二無水物、オキシ−4,4’−ビス[3−(トリフルオロメチル)フタル酸]二無水物、オキシ−4,4’−ビス[5−(トリフルオロメチル)フタル酸]二無水物、オキシ−4,4’−ビス[6−(トリフルオロメチル)フタル酸]二無水物、オキシ−4,4’−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フタル酸]二無水物、オキシ−4,4’−ビス[3,6−ビス(トリフルオロメチル)フタル酸]二無水物、オキシ−4,4’−ビス[5,6−ビス(トリフルオロメチル)フタル酸]二無水物、オキシ−4,4’−ビス[3,5,6−トリス(トリフルオロメチル)フタル酸]二無水物、スルホニル−4,4’−ビス(3−フルオロフタル酸)二無水物、スルホニル−4,4’−ビス(5−フルオロフタル酸)二無水物、スルホニル−4,4’−ビス(6−フルオロフタル酸)二無水物、スルホニル−4,4’−ビス(3,5,6−トリフルオロフタル酸)二無水物、スルホニル−4,4’−ビス[3−(トリフルオロメチル)フタル酸]二無水物、スルホニル−4,4’−ビス[5−(トリフルオロメチル)フタル酸]二無水物、スルホニル−4,4’−ビス[6−(トリフルオロメチル)フタル酸]二無水物、スルホニル−4,4’−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フタル酸]二無水物、スルホニル−4,4’−ビス[3,6−ビス(トリフルオロメチル)フタル酸]二無水物、スルホニル−4,4’−ビス[5,6−ビス(トリフルオロメチル)フタル酸]二無水物、スルホニル−4,4’−ビス[3,5,6−トリス(トリフルオロメチル)フタル酸]二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−プロピリデン−4,4’−ビス(3−フルオロフタル酸)二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−プロピリデン−4,4’−ビス(5−フルオロフタル酸)二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−プロピリデン−4,4’−ビス(6−フルオロフタル酸)二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−プロピリデン−4,4’−ビス(3,5,6−トリフルオロフタル酸)二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−プロピリデン−4,4’−ビス[3−(トリフルオロメチル)フタル酸]二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−プロピリデン−4,4’−ビス[5−(トリフルオロメチル)フタル酸]二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−プロピリデン−4,4’−ビス[6−(トリフルオロメチル)フタル酸]二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−プロピリデン−4,4’−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フタル酸]二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−プロピリデン−4,4’−ビス[3,6−ビス(トリフルオロメチル)フタル酸]二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−プロピリデン−4,4’−ビス[5,6−ビス(トリフルオロメチル)フタル酸]二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−プロピリデン−4,4’−ビス[3,5,6−トリス(トリフルオロメチル)フタル酸]二無水物、9−フェニル−9−(トリフルオロメチル)キサンテン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、9,9−ビス(トリフルオロメチル)キサンテン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、rel−[1S,5R,6R]−3−オキサビシクロ[3,2,1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,2−ジカルボン酸無水物、エチレングリコール−ビス−(3,4−ジカルボン酸無水物フェニル)エーテルなどが挙げられるが、この中でも、アルカリ水溶液に対する溶解性を下げる目的と、耐熱性を向上させる意味で、芳香族基を分子内に持つテトラカルボン酸二無水物が好ましく、その中でも、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ビス(フタル酸無水物)が好ましく、更にその中でもビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物が水銀ランプのi線に対する透明性の観点、耐熱性、アルカリ水溶液に対する溶解性のバランスの点で好ましい。
また、フェノール性ジアミンとして、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンに加えて、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)プロパン、3,5−ジアミノ−1−ヒドロキシベンゼン、4,6−ジアミノ−1,3−ジヒドロキシベンゼン、3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジアミノビフェニル、3,4−ジヒドロキシ−3’, 4’−ジアミノビフェニル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)スルホンを添加しても良い。
本発明におけるアルカリ水溶液に可溶なポリマーを2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン及び5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2ジカルボン酸無水物と芳香族テトラカルボン酸二無水物の3種の原料で合成する場合、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2ジカルボン酸無水物と芳香族テトラカルボン酸二無水物の仕込みモル比率は、芳香族テトラカルボン酸二無水物と2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンから誘導されるポリイミドユニットのアルカリ溶解性に応じて、任意に選ばれるが、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2ジカルボン酸無水物の仕込み比率が芳香族テトラカルボン酸二無水物に対して5:95〜95:5の範囲であれば、PACとの相互作用が保たれ、結果としてポジ型感光性組成物の光感度が向上し、好ましい。
芳香族テトラカルボン酸二無水物としてビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物を選択することが光感度の点からより好ましいが、この場合は、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2ジカルボン酸無水物とビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物の仕込みモル比率は10:90〜90:10の範囲が好ましく、20:80〜80:20の間がアルカリ水溶液に対する溶解性、γ−ブチロラクトン溶媒に対する溶解性、組成物にした場合の光感度、組成物にした場合の現像時間調整の観点から好ましい。
本発明におけるポリマーを製造するにおいては、前述のフェノール性ジアミン以外に必要に応じてフェノール性水酸基を有さないジアミン(以下、「非フェノール性ジアミン」という。)を共重合することで、アルカリ水溶液に対する溶解性や物性をコントロールすることができる。非フェノール性ジアミンは、フェノール性水酸基を有さない炭素数が6〜30の芳香族ジアミン、及びジアミノポリシロキサンである。
具体的には、4,4’−(又は3,4’−、3,3’−、2,4’−)ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−(又は3,3’−)ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’−(又は3,3’−)ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ベンゾフェノンジアミン、3,3’−ベンゾフェノンジアミン、4,4’−ジ(4−アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、4,4’−ジ(3−アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2’−トリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’,6,6’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’,6,6’−テトラトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、ビス{(4−アミノフェニル)−2−プロピル}1,4−ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)フルオレン、3,3’−ジメチルベンチジン、3,3’−ジメトキシベンチジン、3,5−ジアミノ安息香酸等の芳香族ジアミン、2,6−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリジン、ビス(4−アミノフェニル−2−プロピル)−1,4−ベンゼン、及びジアミノポリシロキサン化合物等のジアミンが挙げられる。非フェノール性ジアミンは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、本発明におけるポリマーを製造するにおいては、前述の2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンと5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2ジカルボン酸無水物を脱水縮合したポリイミドユニット以外に必要に応じて、ポリベンゾオキサゾール前駆体ユニットを共重合しても良い。ただし、ポリベンゾオキサゾールユニットを導入する場合に用いるフェノール性ジアミンとして、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンと芳香族ジカルボン酸の縮合物は、水銀ランプにおけるi線透過性が著しく下がるため好ましくない。ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、及び2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンの2つがフェノール性ジアミンとして好ましい。ジカルボン酸としては、炭素数が8〜36の芳香族ジカルボン酸、及び炭素数が6〜34の脂環式ジカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1つの化合物であることが好ましい。具体的には、イソフタル酸、テレフタル酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、3,4’−ビフェニルジカルボン酸、3,3’−ビフェニルジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−スルホニルビス安息香酸、3,4’−スルホニルビス安息香酸、3,3’−スルホニルビス安息香酸、4,4’−オキシビス安息香酸、3,4’−オキシビス安息香酸、3,3’−オキシビス安息香酸、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−カルボキシフェニル)プロパン、2,2’−ジメチル−4,4’−ビフェニルジカルボン酸、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニルジカルボン酸、2,2’−ジメチル−3,3’−ビフェニルジカルボン酸、9,9−ビス(4−(4−カルボキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(3−カルボキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、4,4’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)ビフェニル、3,4’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)ビフェニル、3,4’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)ビフェニル、3,3’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)ビフェニル、3,3’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−p−ターフェニル、4,4’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル、3,4’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−p−ターフェニル、3,3’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−p−ターフェニル、3,4’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル、3,3’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル、4,4’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)−p−ターフェニル、4,4’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル、3,4’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)−p−ターフェニル、3,3’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)−p−ターフェニル、3,4’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル、3,3’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル、1,1−シクロブタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸および、国際公開第05/068535号パンフレットに記載の5−アミノイソフタル酸とクロロ蟻酸エチルの反応物等の5−アミノイソフタル酸誘導体等が挙げられる。これらの中でも、ポジ型感光性樹脂組成物とする場合は、イソフタル酸、5−アミノイソフタル酸誘導体、4,4’−オキシビス安息香酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、及び5−アミノイソフタル酸とクロロ蟻酸エチルの反応物がi線透過性、希薄アルカリ水溶液への溶解性の点から好ましい。さらに好ましくは、イソフタル酸、5−アミノイソフタル酸誘導体、及び5−アミノイソフタル酸とクロロ蟻酸エチルの反応物が、ポリアミドを組成物にする際にγ−ブチロラクトンに対する溶解性、さらに半導体製造工程でSiウェハーの裏面を洗浄する際に使用されるプロピレングリコールモノメチルエーテルに対する溶解性の点で特に好ましい。本発明に用いられるポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体ユニットを製造するにあたって、これらのジカルボン酸は単独で用いてもよく、また2種類以上組み合わせて使用してもよい。これらジカルボン酸は、塩化チオニルを用いて、酸クロリドの状態で使用することも出来る。酸クロリドの合成法としては、具体的には、まず、N,N−ジメチルホルムアミド、ピリジン等の触媒存在下で、ジカルボン酸と過剰量の塩化チオニルとを反応させ、過剰の塩化チオニルを加熱及び減圧により留去した後、残渣をヘキサン、トルエン等の溶媒で再結晶することにより得ることができる。PBO前駆体ユニットを導入する場合は、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンと5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2ジカルボン酸無水物を脱水縮合したポリイミドユニットとの共重合比は、PBO前駆体ユニット:ポリイミドユニットが5:95〜80:20の範囲が好ましい。また、PBO前駆体ユニットを共重合する場合には、ブロック共重合とすることが望ましい。
なお、2以上のジカルボン酸又は2以上のフェノール性ジアミンとを用いる場合、逐次反応を利用したブロック共重縮合体としても良いし、3成分以上の原料を仕込む場合に、反応系に同時に原料を仕込み、ランダム共重縮合体としてもなんらかまわない。
本発明におけるポリマーの末端を不飽和結合を有する有機基で修飾してもよい。末端を修飾する方法としては、マレイン酸無水物、コハク酸無水物、けい皮酸無水物、ノルボルネン酸無水物、4−エチニルフタル酸無水物、フェニルエチニルフタル酸無水物、4−アミノスチレン、4−エチニルアニリン、または3−エチニルアニリン等をポリマーの合成時に適量添加すればよい。
ポリマーの重量平均分子量に関しては、ポリスチレン換算での重量平均分子量が3000〜70000であり、分子量が3000以上で機械物性が向上し、70000以下で2.38%TMAH水溶液への分散性がよくなり、レリーフパターンの解像性能が向上する。重量平均分子量を制御するには、全テトラカルボン酸二無水物と全ジアミンのモル比を1:0.70〜0.98または、0.70〜0.98:1の比で反応させることが好ましく、中でも1:0.75〜0.95の比で反応させることがより好ましい。1:1で仕込み、反応時間を短くすることで分子量を制御することも可能であるが、この場合は、組成物の室温時の保存安定性が著しく良くない。
製造されたポリマー溶液は、精製工程を経てポリマーを単離し、有機溶剤に再溶解させてから使用してもよい。具体的な精製工程としては、まず、上記製法により得られたポリアミド溶液にメタノール、エタノール、イソプロパノール、または水といった貧溶媒を加えてポリアミドを析出させる。次にγ−ブチロラクトンやN−メチルピロリドン等の良溶媒に再度溶解させ、その溶解液をイオン交換樹脂を充填したカラムに通すことでイオン性の不純物を取り除く。最後に、その溶解液を純水に落として析出物を濾別し、真空乾燥をおこなうといった精製工程である。これにより、低分子量成分やイオン性の不純物等を取り除くこともできる。
(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物
本組成物に用いられる感光性ジアゾナフトキノン化合物は、以降に詳述する特定構造を有するポリヒドロキシ化合物の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、及び該ポリヒドロキシ化合物の1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルからなる群から選択される少なくとも一種の化合物(以下、「ポリヒドロキシ化合物のNQD化物」ともいう。)である。
該ポリヒドロキシ化合物のNQD化物は、常法に従って、ナフトキノンジアジドスルホン酸化合物を、クロロスルホン酸または塩化チオニルでスルホニルクロライドとし、得られたナフトキノンジアジドスルホニルクロライドと、ポリヒドロキシ化合物とを縮合反応させることにより得られる。例えば、ポリヒドロキシ化合物と1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリドまたは1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニルクロリドの所定量をジオキサン、アセトン、またはテトラヒドロフラン等の溶媒中において、トリエチルアミン等の塩基性触媒の存在下反応させてエステル化を行い、得られた生成物を水洗、乾燥することにより得ることができる。
以下に、本発明のポリマーと組み合わせることにより、高感度かつ膨潤することのない良好なレリーフパターンが得られる感光性ジアゾナフトキノン化合物を示す。
1.下記一般式(2)で表されるポリヒドロキシ化合物のNQD化物
Figure 2009126938
(k、l、m、及びnは、それぞれ独立に1または2を示す。また、R〜R10は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリル基、及びアシル基からなる群から選択される少なくとも1つの1価の基を示す。また、Y〜Yは、それぞれ独立に、単結合、−O−、−S−、−SO−、−SO−、−CO−、−CO−、シクロペンチリデン、シクロヘキシリデン、フェニレン、及び下記化学式で示される有機基からなる群から選択される少なくとも1つの2価の基を示す。)
Figure 2009126938
(式中、R11及びR12は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリル基、及び置換アリル基からなる群から選択される少なくとも1つの1価の基を示す。)
Figure 2009126938
(R13〜R16は、水素原子またはアルキル基を示し、それぞれ同一でも相異なっていてもよい。wは1〜5の整数を示す。)
Figure 2009126938
(R17〜R20は、水素原子またはアルキル基を示し、それぞれ同一でも相異なっていてもよい。)
具体的な化合物としては、特開2001−109149号公報の〔化18〕〜〔化32〕に記載してあるポリヒドロキシ化合物のNQD化物がある。
そのなかでも、以下のポリヒドロキシ化合物のNQD化物が、感度が高く、ポジ型感光性樹脂組成物中での析出性が低いことから好ましい。
1.下記式で表されるポリヒドロキシ化合物のNQD化物
Figure 2009126938
2.下記一般式(3)で表されるポリヒドロキシ化合物のNQD化物
Figure 2009126938
(Zは下記化学式で表される有機基から選ばれる少なくとも1つの4価の基を示す。R21、R22、R23、及びR24はそれぞれ独立に1価の有機基を示し、bは0または1を示し、a、c、d、及びeはそれぞれ独立に0〜3の整数を示し、f、g、h、及びiはそれぞれ独立に0〜2の整数を示す。)
Figure 2009126938
具体的な化合物としては、特開2001−092138号公報の〔化23〕〜〔化28〕に記載してある。そのなかでも、以下のポリヒドロキシ化合物のNQD化物が、感度が高く、ポジ型感光性樹脂組成物中での析出性が低いことから好ましい。
Figure 2009126938
Figure 2009126938
Figure 2009126938
Figure 2009126938
3.下記一般式(4)で表されるポリヒドロキシ化合物のNQD化物
Figure 2009126938
(kは3〜8の整数を示し、k×j個のLはそれぞれ独立に1個以上の炭素原子を有する1価の有機基を示し、jは1〜5の整数を示し、k個のT、及びk個のSはそれぞれ独立に水素原子および1価の有機基からなる群から選択される1価の基を示す。)
具体的な好ましい例としては、特開2004−347902号公報の〔化24〕、〔化25〕に記載してある。
そのなかでも、以下のポリヒドロキシ化合物のNQD化物が、感度が高く、ポジ型感光性樹脂組成物中での析出性が低いことから好ましい。
Figure 2009126938
(pは、0から9の整数である。)
4.下記一般式(5)で表されるポリヒドロキシ化合物のNQD化物
Figure 2009126938
(Aは脂肪族の3級または4級炭素を含む2価の有機基を示し、Mは下記の化学式で表される基から選ばれる少なくとも1つの2価の基を示す。)
Figure 2009126938
具体的な化合物は、特開2003−131368号公報の〔化22〕〜〔化28〕に記載してある。
そのなかでも、以下のポリヒドロキシ化合物のNQD化物が、感度が高く、ポジ型感光性樹脂組成物中での析出性が低いことから好ましい。
Figure 2009126938
5.下記一般式(6)で表されるポリヒドロキシ化合物のNQD化物
Figure 2009126938
(式(6)中、R25は下記の一般式で表される1価の有機基を示し、それぞれ同じであっても異なっていてもよい。また、qはそれぞれ独立に0〜2の整数である。)
Figure 2009126938
(R26は、それぞれ独立に、アルキル基、及びシクロアルキル基から選ばれる少なくとも1つの1価の有機基を示す。また、rはそれぞれ独立に0〜2の整数である。)
具体的な化合物としては、特開2004−109849号公報の〔化17〕〜〔化22〕に記載してあるポリヒドロキシ化合物のNQD化物である。
そのなかでも、以下のポリヒドロキシ化合物のNQD化物が、感度が高く、ポジ型感光性樹脂組成物中での析出性が低いことから好ましい。
Figure 2009126938
Figure 2009126938
Figure 2009126938
6.下記一般式(7)で表されるポリヒドロキシ化合物のNQD化物
Figure 2009126938
(R27は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、及びシクロアルキル基から選ばれた少なくとも1つの1価の有機基を示す。)
具体的な化合物としては、特開2001−356475号公報の〔化18〕〜〔化22〕に記載してある。
そのなかでも、以下のポリヒドロキシ化合物のNQD化物が、感度が高く、ポジ型感光性樹脂組成物中での析出性が低いことから好ましい。
Figure 2009126938
7.下記一般式(8)で表されるポリヒドロキシ化合物のNQD化物
Figure 2009126938
(R28は下記の一般式で表される1価の有機基を示し、それぞれ同じであっても異なっていてもよい。また、sはそれぞれ独立に0〜2の整数を示す。また、R29は水素原子、アルキル基、またはシクロアルキル基の内から選ばれた1つを示す。)
Figure 2009126938
(式中、R30は、それぞれ独立に、アルキル基及びシクロアルキル基から選ばれた少なくとも1つの1価の有機基を示す。また、tはそれぞれ独立に0〜2の整数を示す。)
具体的な化合物としては、特開2005−008626号公報の〔化15〕、〔化16〕に記載してあるポリヒドロキシ化合物のNQD化物である。
そのなかでも、以下のポリヒドロキシ化合物のNQD化物が、感度が高く、ポジ型感光性樹脂組成物中での析出性が低いことから好ましい。
Figure 2009126938
Figure 2009126938
本組成物において、感光性ジアゾナフトキノン化合物におけるナフトキノンジアジドスルホニル基は、5−ナフトキノンジアジドスルホニル基及び4−ナフトキノンジアジドスルホニル基のいずれも好ましく用いられる。4−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物は水銀灯のi線領域に吸収を持っており、i線露光に適している。5−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物は水銀灯のg線領域まで吸収が伸びており、g線露光に適している。本発明においては、露光する波長によって4−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物、5−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物を選択することが好ましい。また、同一分子中に4−ナフトキノンジアジドスルホニル基、5−ナフトキノンジアジドスルホニル基を併用した、ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物を得ることもできるし、4−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物と5−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物を混合して使用することもできる。
本組成物において、(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物の添加量は、(A)上記ポリイミド構造を骨格内に有するポリマー100質量部に対して1〜100質量部であり、好ましくは3〜40質量部であり、さらに好ましくは10〜30質量部の範囲である。1質量部以上の添加量で感度が向上し、100質量部以下の添加量で露光後の残渣が発生しない。
(C)有機溶剤
有機溶剤としては、極性溶媒であるN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、γ−ブチロラクトン、及びモルフォリン等が挙げられる。その他、この極性溶媒以外に、一般的有機溶媒であるケトン類、エステル類、ラクトン類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、または炭化水素類を混合してもよく、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、乳酸エチル、乳酸メチル、乳酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ベンジルアルコール、フェニルグリコール、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、アニソール、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等も使用することができる。
本組成物において、有機溶剤の添加量は、上記ポリイミド構造を骨格内に有するポリマー100質量部に対して100〜2000質量部であり、有機溶媒の添加量を変化させることで、粘度をコントロールできる。好ましくは120〜700質量部であり、さらに好ましくは150〜500質量部の範囲である。100質量部以上の添加量でポジ型感光性樹脂組成物の粘度が低くなり、塗布膜の膜厚均一性が向上し、2000質量部以下の添加量でポジ型感光性樹脂組成物の粘度が低下しすぎることを無くし、通常、必要とするパターンの膜厚を塗布することが容易になる。
(D)その他の成分
本発明のポジ型感光性樹脂組成物には、必要に応じて従来からポジ型感光性樹脂組成物の添加剤として公知の染料、界面活性剤、基板との密着性を高めるための接着助剤、溶解促進剤、架橋剤を添加することも可能である。
上記添加剤について更に具体的に述べると、染料としては、メチルバイオレット、クリスタルバイオレット、マラカイトグリーン等が挙げられる。
染料の添加量は、上述のポリマー100質量部に対して0.01〜5.0質量部の範囲が好ましい。
また、界面活性剤としては、ポリプロピレングリコール、またはポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポリグリコール類、あるいはその誘導体からなる非イオン系界面活性剤、フロラード(商品名、住友3M社製)、メガファック(商品名、大日本インキ化学工業社製)、あるいはスルフロン(商品名、旭硝子社製)等のフッ素系界面活性剤、KP341(商品名、信越化学工業社製)、DBE(商品名、チッソ社製)、グラノール(商品名、共栄社化学社製)等の有機シロキサン界面活性剤が挙げられるが、非フッ素という観点からは、有機シロキサン界面活性剤が好ましい。
界面活性剤の添加量は、上述のポリマー100質量部に対して0.01〜5.0質量部の範囲が好ましい。
接着助剤としては、アルキルイミダゾリン、酪酸、ポリヒドロキシスチレン、ポリビニルメチルエーテル、t−ブチルノボラック、エポキシシラン、エポキシポリマー、3−アミノプロピルトリエトキシシランおよび各種シランカップリング剤が挙げられる。
シランカップリング剤の具体的な好ましい例としては、3−メタクリロキシプロピルトリアルコキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジアルコキシアルキルシラン、3−グリシドキシプロピルトリアルコキシシラン、3−グリシドキシプロピルジアルコキシアルキルシラン、3−アミノプロピルトリアルコキシシラン又は3−アミノプロピルジアルコキシアルキルシランと、酸無水物又は酸二無水物の反応物、3−アミノプロピルトリアルコキシシラン又は3−アミノプロピルジアルコキシアルキルシランのアミノ基をウレタン基やウレア基に変換したものが挙げられる。この際のアルキル基としてはメチル基、エチル基、ブチル基などが、酸無水物としてはマレイン酸無水物、フタル酸無水物などが、酸二無水物としてはピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物などが、ウレタン基としてはt−ブトキシカルボニルアミノ基などが、ウレア基としてはフェニルアミノカルボニルアミノ基などが挙げられる。
接着助剤の添加量は、上述のポリマー100質量部に対して0.01〜20.0質量部の範囲が好ましい。
また、溶解促進剤としては、フェノール性水酸基を有する化合物が好ましく、例えば、ビスフェノール、あるいはMtrisPC、MtetraPC等の直鎖状フェノール化合物(本州化学工業社製)、TrisP−HAP、TrisP−PHBA、TrisP−PA等の非直鎖状フェノール化合物(本州化学工業社製)、5−n−ヘキシルレゾルシノール、ジフェニルメタンのフェニル基の水素原子2〜5個を水酸基に置換した化合物、3,3−ジフェニルプロパンのフェニル基の水素原子1〜5個を水酸基に置換した化合物、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンと1,2−シクロヘキシルジカルボン酸無水物の1対2反応物などを挙げることができる。
溶解促進剤の添加量は、上述のポリマー100質量部に対して0.5〜20.0質量部の範囲が好ましい。
架橋剤としては、熱により本発明のポリマーと架橋反応を起こす化合物が用いられる。ここで、架橋反応を起こす温度としては、150〜350℃が好ましい。架橋反応は、現像によりパターン形成をした後の加熱処理の際に生じる。具体的な成分としては、2つ以上のエポキシ基をもつ化合物、メチロール基、メトキシメチル基、アリルエステル基をもつ化合物又は2つ以上のアルコキシメチル基をもつ化合物が好ましい。具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ポリスルフィド型エポキシ樹脂、MX270(三和ケミカル社製)、MX280(三和ケミカル社製)、ジメチロール尿素、トリメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン、ジメチロールエチレン尿素、ジメチロールプロピレン尿素、1,4−ビス(メトキシフェノキシ)ベンゼン、トリメトキシメチルメラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、ジエチレングリコールジアリルエーテル、クロレンド酸ジアリル、ヘキサヒドロフタル酸ジアリル、トリアリル−1,2,4−ベンゼントリカルボキシレート、ピロメリット酸テトラアリルエステルなどが挙げられる。このなかで、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジメチロール尿素、1,4−ビス(メトキシフェノキシ)ベンゼン、トリメリット酸トリアリル、ピロメリット酸テトラアリルエステルが熱による変形を小さくする効果の点で最も好ましい。
架橋剤成分の配合量は、現像後の熱処理におけるパターンの変形と、現像時に発生する残渣の許容幅の点から、上述のポリマー100質量部に対して0.5〜50質量部が好ましく、5〜20質量部がより好ましい。
<硬化レリーフパターンの形成方法>
本発明のポジ型感光性樹脂組成物を用いて基板上に硬化レリーフパターンを形成する方法(以下、「本方法」ともいう。)の一例を以下に示す。
まず、該組成物を層またはフィルムの形で基板上に形成する塗布工程を行う。該基板としては、例えばシリコンウェハー、セラミック基板、またはアルミ基板などに塗布する。この時、形成するレリーフパターンと基板との接着性を向上させるため、あらかじめ該基板にシランカップリング剤などの接着助剤を塗布しておいても良い。該組成物の塗布方法は、スピンナーを用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、またはロールコーティング等で行う。
次に、80〜140℃でプリベークして塗膜を乾燥後、コンタクトアライナー、ミラープロジェクション、ステッパー等の露光装置を用いて、該層またはフィルムをマスクを介して化学線で露光するか、または光線、電子線、もしくはイオン線を直接照射する露光工程を行う。該化学線としては、X線、電子線、紫外線、または可視光線などが使用できるが、200〜500nmの波長のものが好ましい。パターンの解像度及び取扱い性の点で、その光源波長は水銀ランプのg線、h線またはi線が好ましく、単独でも混合していても良い。露光装置としてはコンタクトアライナー、ミラープロジェクション、ステッパーが特に好ましい。
次に、該露光部または該照射部を現像液で溶出除去する現像工程を行う。現像方法は、浸漬法、パドル法、及び回転スプレー法等の方法から選択して行うことが出来る。現像液としては、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の有機アミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド等の4級アンモニウム塩類等の水溶液、および必要に応じメタノール、エタノール、等の水溶性有機溶媒や界面活性剤を適当量添加した水溶液を使用することが出来る。この中で、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液が好ましく、その濃度は、0.5%〜10%であり、さらに好ましくは、1.0%〜5%である。さらに好ましくは2.38%が通常、半導体製造工程で使用されている点で特に好ましい。現像後、リンス液により洗浄を行い現像液を除去することにより、基板上に形成されたレリーフパターンを得ることができる。リンス液としては、蒸留水、メタノール、エタノール、イソプロパノール等を単独または組み合わせて用いることができる。
最後に、このようにして得られたポリマーのレリーフパターンを加熱する加熱工程を行う。加熱温度は180℃以上400℃以下、加熱時間は1分〜3時間が好ましい。通常は250℃以上に加熱し、添加剤成分に含まれる耐熱性の低い成分を分解、揮散させることで、耐熱性の高い硬化レリーフパターンに変化する。このような加熱処理装置としては、ホットプレート、オーブン、または温度プログラムを設定できる昇温式オーブンを用いることにより行うことが出来る。加熱処理を行う際の雰囲気気体としては空気を用いてもよく、窒素、アルゴン等の不活性ガスを用いることもできる。また、より低温にて熱処理を行う必要が有る際には、真空ポンプ等を利用して減圧下にて加熱を行ってもよい。
上述の硬化レリーフパターンの形成方法を、半導体装置のバッファーコート膜または層間絶縁膜の形成方法として公知の半導体装置製造方法と組み合わせることで、半導体装置を製造することが可能となる。
以下、参考例、実施例及び比較例により、本発明の実施形態の例を詳細に説明する。
(ポリマー溶液の製造)
<参考例1>
テフロン製の碇型攪拌器を取り付けた、ガラス製のセパラブル4つ口フラスコに、ディーンスタークトラップ付き冷却管を取り付けた。窒素ガスを通じながら、上記フラスコをシリコンオイル浴につけて攪拌した。
2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(クラリアントジャパン社製)(以後BAPという)72.28g(280ミリモル)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2ジカルボン酸無水物(東京化成工業株式会社製)(以後MCTCという)を70.29g(266ミリモル)、γ−ブチロラクトン254.6g、トルエン60gを加えて、室温で100rpmで4時間攪拌後、5−ノルボルネン−2、3−ジカルボン酸無水物(東京化成工業株式会社製)4.6g(28ミリモル)を加えて、窒素ガスを通じながらシリコン浴温度50℃で、100rpmで8時間加熱攪拌した。その後、シリコン浴温度180℃に加温し、100rpmで2時間加熱攪拌した。反応中トルエン、水の留出分を除去した。イミド化反応終了後、室温に戻した。
上記反応液を3リットルの水に高速攪拌下で滴下し重合体を分散析出させ、これを回収し、適宜水洗、脱水の後に真空乾燥を施しポリイミドの紛体を得た。この溶液の一部をN−メチルピロリドンに希釈して高速液体クロマトグラフィー(以下、「GPC」ともいう。)(昭和電工製 Shodex KD−806M、KD−806M、直列 展開溶媒 N−メチルピロリドン 40℃)で分子量及び分子量分布を測定した。GPCの分析条件を以下に記す。
カラム:昭和電工社製 商標名 Shodex 805M/806M直列
容離液:N−メチルピロリドン 40℃
流速 :1.0ml/分
検出器:日本分光社製 商標名 RI−930
ポリスチレン換算の分子量は重量平均分子量(Mw)23000の単一のシャープな曲線であった。このポリマーにγ−ブチロラクトンを加えて、35重量%樹脂濃度のポリマー溶液を調整した(P−1)。
<参考例2>
参考例1のMCTC70.29g(266ミリモル)の代わりに、MCTC14.06g(53.2ミリモル)、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物(マナック社製)(以後、ODPAともいう)57.76g(186.2ミリモル)を用い、参考例1と同様の操作を行い、ポリスチレン換算の分子量は重量平均分子量(Mw)25000のポリイミドを得た。このポリマーにγ−ブチロラクトンを加えて、35重量%樹脂濃度のポリマー溶液(P−2)を得た。
<参考例3>
参考例1のMCTC70.29g(266ミリモル)の代わりに、MCTC35.14g(133ミリモル)、ODPA41.26g(133ミリモル)を用い、参考例1と同様の操作を行い、ポリスチレン換算の分子量は重量平均分子量(Mw)26000のポリイミドを得た。このポリマーにγ−ブチロラクトンを加えて、35重量%樹脂濃度のポリマー溶液(P−3)を得た。
<参考例4>
参考例1のMCTC70.29g(266ミリモル)の代わりに、MCTC49.2g(186.2ミリモル)、ODPA16.50g(53.2ミリモル)を用い、参考例1と同様の操作を行い、ポリスチレン換算の分子量は重量平均分子量(Mw)27000のポリイミドを得た。このポリマーにγ−ブチロラクトンを加えて、35重量%樹脂濃度のポリマー溶液(P−4)を得た。
<参考例5>
参考例3のODPA41.26g(133ミリモル)の代わりに、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物(新日本理化株式会社製)(以後、DSDAともいう)49.65g(133ミリモル)を用い、参考例3と同様の操作を行い、ポリスチレン換算の分子量は重量平均分子量(Mw)24000のポリイミドを得た。このポリマーにγ−ブチロラクトンを加えて、35重量%樹脂濃度のポリマー溶液(P−5)を得た。
<参考例6>
参考例1のMCTC70.29g(266ミリモル)の代わりに、MCTC35.14g(133ミリモル)、ODPA33.01g(106.4ミリモル)、4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ビス(フタル酸無水物)(アルドリッチ社製)13.85g(26.6ミリモル)を用い、参考例1と同様の操作を行い、ポリスチレン換算の分子量は重量平均分子量(Mw)29000のポリイミドを得た。このポリマーにγ−ブチロラクトンを加えて、35重量%樹脂濃度のポリマー溶液(P−6)を得た。
<参考例7>
参考例1のBAP72.28g(280ミリモル)の代わりに、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン78.48(小西化学工業社製)(280ミリモル)を用い、参考例1と同様の操作を行い、ポリスチレン換算の分子量は重量平均分子量(Mw)26000のポリイミドを得た。このポリマーにγ−ブチロラクトンを加えて、35重量%樹脂濃度のポリマー溶液(P−7)を得た。
<参考例8>
参考例3のMCTC35.14g(133ミリモル)の代わりに、ビシクロ(2,2,2)−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物(東京化成工業株式会社製)33.00g(133ミリモル)を用い、参考例3と同様の操作を行い、ポリスチレン換算の分子量は重量平均分子量(Mw)22000のポリイミドを得た。このポリマーにγ−ブチロラクトンを加えたが、一晩放置するとゲル化した。そこでポリマーをN−メチルピロリドンに溶解し、35重量%樹脂濃度のポリマー溶液(P−8)を得た。
<参考例9>
参考例3のMCTC35.14g(133ミリモル)の代わりに、シクロブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物(アルドリッチ社製)26.1g(133ミリモル)を用い、参考例3と同様の操作を行い、ポリスチレン換算の分子量は重量平均分子量(Mw)20000のポリイミドを得た。このポリマーにγ−ブチロラクトンを加えて35重量%樹脂濃度のポリマー溶液(P−9)を得た。
<参考例10>
参考例1のMCTC70.29g(266ミリモル)の代わりに、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(ダイキン化成株式会社製)118.2g(266ミリモル)を用い、BAP72.28g(280ミリモル)の代わりに、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン102.5(280ミリモル)を用い、参考例1と同様の操作を行い、ポリスチレン換算の分子量は重量平均分子量(Mw)27000のポリイミドを得た。このポリマーにγ−ブチロラクトンを加えて、30重量%樹脂濃度のポリマー溶液(P−10)を得た。
<参考例11>
参考例1のMCTC70.29g(266ミリモル)の代わりに、ODPA82.5g(266ミリモル)を用い、参考例1と同様の操作を行い、ポリスチレン換算の分子量は重量平均分子量(Mw)30000のポリイミドを得た。このポリマーにγ−ブチロラクトンを加えたが溶解直後にゲル化し、γ−ブチロラクトンには溶解出来なかった。そこで、このポリマーに、N−メチルピロリドンを加えて、35重量%樹脂濃度のポリマー溶液(P−11)を得た。
<参考例12>
テフロン製の碇型攪拌器を取り付けた、ガラス製のセパラブル4つ口フラスコに、ディーンスタークトラップ付冷却管を取り付けた。ビシクロ(2,2,2)−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物(東京化成工業株式会社製)14.89g(60ミリモル)、4,4−ジアミノジフェニルエーテル(和歌山精化工業社製)6.01g(30ミリモル)を仕込んだ。さらに、溶媒としてγ−ブチロラクトン95.5g、トルエン30gを系に加えた。室温において窒素雰囲気下で100rpmで20分攪拌した後、180℃の油浴につけて加熱を始め、液全体を180rpmで攪拌した。反応中、副生成物である水がトルエンと共沸して留出し、30分毎に還流管の底に溜まっている水を抜いた。加熱してから2時間後、2段階目の仕込みをスタートし、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン(小西化学工業製)16.82g(60ミリモル)を加え1時間攪拌を行った。続いてODPA15.34g(49.5ミリモル)を系に加えた。180℃、180rpmで3時間加熱攪拌後、油浴を下げ、加熱を止めた。反応中、反応の副生成物である水とトルエンの留出分を除去した。このようにして製造されたポリマーのポリスチレン換算重量平均分子量は12000であった。こうして35重量%樹脂濃度のポリマー溶液を得た(P−12)。
<参考例13>
テフロン製の碇型攪拌器を取り付けた、ガラス製のセパラブル4つ口フラスコに、BAP72.28g(280ミリモル)、ジメチルアセトアミド300g、ピリジン7.37g(93ミリモル)を加え、氷浴にて0℃に冷却をした。これに別途γ−ブチロラクトン100g中に4,4’−オキシビス安息香酸クロライド(日本農薬社製)73.7g(249ミリモル)を溶解させたものを、滴下ロートより滴下した。滴下に要した時間は40分、反応液温は最大で10℃であった。反応液を室温に戻し、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物(東京化成工業株式会社製)10.21g(62ミリモル)を加えて、シリコン浴温度50℃、100rpmで4時間加熱攪拌した。反応液を室温に戻した後、γ−ブチロラクトン500gで置換された陽イオン交換樹脂及び陰イオン交換樹脂各50gがそれぞれ充填されたガラスカラムに流す処理を行った。この反応液をもう一度、5リットルの水に高速攪拌下で滴下し、重合体を分散析出させ、これを回収し、適宜水洗、脱水の後に真空乾燥を施し、ポリアミド−イミドを得た。このポリマーのポリスチレン換算の分子量は重量平均分子量(Mw)13000の単一のシャープな曲線であり、単一組成物である。このポリマーにγ−ブチロラクトンを加えて、35重量%樹脂濃度のポリマー溶液を調整した(P−13)。
(感光性ジアゾナフトキノン化合物の作製)
<参考例14>
撹拌機、滴下ロート及び温度計を付した1リットルのセパラブルフラスコにポリヒドロキシ化合物として4,4’−(1−(2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル)フェニル)エチリデン)ビスフェノール(本州化学工業社製 商品名 Tris−PA)の化合物30g(0.071モル)を用い、このOH基の83.3モル%に相当する量の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルフォン酸クロライド47.49g(0.177モル)をアセトン300gに撹拌溶解した後、フラスコを恒温槽にて30℃に調整した。次にアセトン18gにトリエチルアミン17.9gを溶解し、滴下ロートに仕込んだ後、これを30分かけてフラスコ中へ滴下した。滴下終了後更に30分間撹拌を続け、その後塩酸を滴下し、更に30分間撹拌をおこない反応を終了させた。その後濾過し、トリエチルアミン塩酸塩を除去した。ここで得られた濾液を純水1640gと塩酸30gを混合撹拌した3リットルビーカーに撹拌しながら滴下し、析出物を得た。この析出物を水洗、濾過した後、40℃減圧下で48時間乾燥し、感光剤(PAC−1)を得た。
(ポジ型感光性樹脂組成物の調製)
<実施例1〜6、比較例1〜7>
下記表1の組合せで、上記各参考例1〜13にてそれぞれ得られたポリマー溶液(P−1〜P−13)に、上記参考例14にて得られた感光性ジアゾナフトキノン化合物(PAC−1)を各ポリマー純分100質量部に対して22質量部溶解した後、5−n−ヘキシルレゾルシノールを5質量部溶解し、更にトリアリル−1,2,4−ベンゼントリカルボキシレート(和光純薬社製TRAIM705)10質量部を溶解した後、0.5μmのフィルターで濾過し、ポジ型感光性樹脂組成物を得た。
<各ポリマーにおける水銀ランプのi線透過性の測定>
上記参考例1〜13で得られたポリマー溶液をさらに同じ溶媒で希釈して、ポリマー濃度が1重量%となるように調整し、これを1cm石英製のセルに充填し、島津製作所社製 UV−1600PC吸光度測定機にて水銀ランプのi線である365nm吸光度(ランバードベールの式で定義される)を測定した。その結果を表2に示す。
<ポジ型感光性樹脂組成物の評価>
(1)パターニング特性評価
5インチシリコンウェハー上に、3−アミノプロピルトリエトキシシシラン1質量%メタノール溶液を塗布し、250℃で10分間加熱処理を行い、接着助剤処理を行った。上記ポジ型感光性樹脂組成物を接着助剤処理を行った5インチシリコンウェハー上にスピンコーター(東京エレクトロン社製 クリーントラックMark7)により塗布し、125℃で210秒間乾燥し、8.3μmの膜厚の塗膜を得た。
この塗膜に、i線ステッパー露光機(ニコン社製 NSR2005i8A)により、レチクルを通して露光量を段階的に変化させて露光した。このウェハーを2.38%TMAH水溶液(クラリアントジャパン社製 AZ300MIF)により23℃の条件下で、現像後膜厚が6.64μmとなるように現像時間を調整して現像を行い、純水で15秒間リンスし、ポジ型のレリーフパターンを得た。
このレリーフパターンを顕微鏡にて観察し、露光部の5μmの正方形レリーフパターンが完全に溶解除去しうる最小露光量を感度と定義し、その結果を表2に示す。さらに、その時のレリーフパターンが現像液の未露光部への染み込みにより、膨潤しているかどうかを表2に示す。膨潤してレリーフパターンが湾曲している場合を×、していない場合を○、パターン自体が得られず測定できなかった場合を−とした。本発明のポジ型感光性樹脂組成物を用い、上記方法によってレリーフパターンを作製したところ、比較例1は、2.38%TMAH水溶液に浸積したと同時に、未露光部まで現像液が染み込み、未露光部と露光部の溶解度差が十分に得られず、現像後膜厚が6.64μmにコントロールすることが、現像時間を3秒前後まで短くすることでも出来ず、結果として所望のレリーフパターンを得られなかった。比較例2〜6では、ポリマーとPACの相互作用が不十分であるため、結果として、未露光部と露光部の現像速度の差が十分に得られない為、露光量が大きくなり、光感度が不十分であった。また、比較例2、5ではγ−ブチロラクトンでポジ型感光性樹脂組成物を調整することが出来なかった。比較例4では比較的高感度で良好なレリーフパターンを得ることが出来たが、得られるレリーフパターン中のハロゲン原子濃度が高いものとなった。比較例7では、PACを添加することで未露光部の溶解速度が遅くなった為、溶解抑止は効いているものと考えられるが、ポリマーの水銀ランプのi線に対する吸光度が高いことが影響して、露光部のPACの分解が十分に進まず、ポジ型感光性樹脂組成物の感度は非常に低い結果となった。実施例1〜6では、ハロゲン原子を含まず、高感度で膨潤のない良好なレリーフパターンを得ることが出来た。これら得られたレリーフパターン付きシリコンウェハーを昇温式オーブン(光洋サーモシステム社製 VF200B)を用いて窒素雰囲気下、280℃で1時間加熱し、比較的低温のキュア温度で膜厚が5μmの耐熱性硬化レリーフパターンを得た。
また、上記各参考例1〜13にて得られたポリマー中のフッ素原子質量%濃度を表2に記した。
Figure 2009126938
Figure 2009126938
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、半導体用の保護膜、層間絶縁膜、液晶配向膜等の分野で、好適に使用することができる。

Claims (6)

  1. 下記式(1)に記載のポリイミド構造を骨格内に有するポリマー。
    Figure 2009126938
    (uは1〜100の整数を示す。)
  2. さらに、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン及び1種類以上の芳香族テトラカルボン酸二無水物を脱水縮合したポリイミド構造を骨格内に有する請求項1に記載のポリマー。
  3. 芳香族テトラカルボン酸二無水物がビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物を含む請求項2に記載のポリマー。
  4. (A)請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリマー100質量部に対して、(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物1〜100質量部、及び(C)有機溶剤100〜2000質量部を含むポジ型感光性樹脂組成物。
  5. 請求項4に記載のポジ型感光性樹脂組成物を塗布層の形で基板上に形成する塗布工程、該層を、マスクを介して化学線で露光するかまたは光線、電子線もしくはイオン線を直接照射する露光工程、該露光部または該照射部を現像液で溶出除去する現像工程、及び得られたレリーフパターンを加熱乾燥する加熱工程を含む、硬化レリーフパターンの形成方法。
  6. 請求項5に記載の形成方法により得られる硬化レリーフパターンを有してなる半導体装置。
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