JP2009126469A - グラブドア付けニーエアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両前突時における、乗員の膝の侵入を十分に受け止めることができ、エアバッグケースに代わる部材が軽量化されるグラブドア付けニーエアバッグ装置の提供。
【解決手段】 グラブドアインナ13とグラブドアアウタ12とを有し内部にエアバッグモジュール収納用空間部14を有するグラブドア11と、グラブドアアウタ12に固着されるエアバッグドア15と、リテーナ18と可撓性シート19とを有するエアバッグモジュール16と、を有し、グラブドアインナ13に開口部13aを有するグラブドア付けニーエアバッグ装置であって、リテーナ18が、金属製部材であり、グラブドアインナ13の開口部13aに左右方向に橋渡しされ、リテーナ18の左右方向両端部がグラブドア11に締結され、可撓性シート19の上下両端部にフック部材21が取付けられ、フック部材21がエアバッグドア15に係合される、グラブドア付けニーエアバッグ装置10。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両のインスツルメントパネルの助手席前方部位に設けられたグラブドア(グラブボックスのドア)に組付けられ、車両前突時に、グラブドアの一部を押し開き、車室側に展開膨張し、乗員の膝(ニー)を拘束するニーエアバッグを有するグラブドア付けニーエアバッグ装置に関する。
ニーエアバッグおよびインフレータを含むニーエアバッグモジュールがグラブドアに内蔵され、車両前突時に、ニーエアバッグが車室側に展開膨張して乗員の膝を拘束するグラブドア付けニーエアバッグ装置は知られている(たとえば、特許文献1および特許文献2)。
独国特許出願公開第4209604号公報 米国特許第626713号明細書
特許文献1、2のグラブドア付けニーエアバッグ装置には、グラブドアの製作途中段階でニーエアバッグモジュールをグラブドア内に組み付けなければならず、グラブドアの製作工程とニーエアバッグモジュールの製作工程とを互いに独立させることが難しいという問題がある。
グラブドアに、該グラブドアとは別工程で製作されたニーエアバッグモジュールを組み付けることを可能とするために、複数のグラブドア付けニーエアバッグ装置の構造が検討された。そのうちの1つの構造が、図11〜図13に示したグラブドア付けニーエアバッグ装置である。図11〜図13のグラブドア付けニーエアバッグ装置は、公知ではなく、エアバッグケース部分を除いて、本発明にも適用可能である。
図11〜図13のグラブドア付けニーエアバッグ装置は、グラブドア1とエアバッグドア5とエアバッグモジュール6を有する。
グラブドア1は、グラブドアインナ3とグラブドアアウタ2とを有し、内部にエアバッグモジュール収納用空間部4を有する。エアバッグドア5は、グラブドアアウタ2に固着され、エアバッグモジュール収納用空間部4の内部の周囲部分に立ち上がる立ち上がり壁5aを有する。
グラブドアインナ3には開口部3aが設けられており、この開口部3aを通すことにより、エアバッグモジュール収納用空間部4に、グラブドア1、エアバッグドア5とは別工程で製作されたエアバッグモジュール6(のエアバッグとインフレータ部分)が挿入され、組み付けられることが可能である。
エアバッグモジュール6は、エアバッグ7と、インフレータ8と、インフレータ支持部材であるエアバッグケース9とから構成される。エアバッグケース9は、インフレータ8とエアバッグ7をグラブドア背面側から覆うとともにインフレータ8をグラブドアとエアバッグドアに支持する金属製部材から構成される。
エアバッグケース9は、ケース9の上下両端部に取り付けたフック部材9aをエアバッグドア5の立ち上がり壁5aに形成した穴5bに係合させ、かつ、エアバッグケース9の左右両端部に形成した締結ブラケット9bをグラブドアインナ3に締結することにより、グラブドア1およびエアバッグドア5に支持されている。
車両前突時には、インフレータ8が着火してインフレータ8からの膨張用ガスがエアバッグ7に供給する。エアバッグ7は、展開膨張し、エアバッグドア5のドア部およびグラブドアアウタ2の一部(ティア加工された部分の内側部分)を押し開いて車室側に展開し、乗員の膝を拘束する。
しかし、図11〜図13のグラブドア付けニーエアバッグ装置にも、なお、つぎの解決すべき課題がある。
(i)グラブドアインナ3の開口部3aがエアバッグモジュールを挿入できるように大きく形成されているため、グラブドアインナ3、ひいてはグラブドア1の剛性が低下し、車両前突時における乗員の膝の侵入を十分に受け止めることが困難である。
(ii)膝の侵入を十分に受け止めるに、エアバッグケース9が鉄製とされ、かつ、エアバッグケース9がその全周囲でエアバッグドアの立ち上がり壁またはグラブドアインナ3に支持される構造となっている。その結果、エアバッグケース9が開口部3aの全域を覆う大きさとされており、必然的にエアバッグケース9が重くなる。ひいては、グラブドア1自体が重くなり、グラブドア1の開閉操作も重くなる。
本発明の目的は、グラブドアとは別工程で製作されたエアバッグモジュールをグラブドアに後付けで組み付けることができるグラブドア付けニーエアバッグ装置であって、車両前突時における、乗員の膝の侵入を十分に受け止めることができ、かつ、エアバッグケースまたはそれに代わる部材(本発明では、エアバッグケースに代わる部材が、後述するリテーナと可撓性シート)が、エアバッグケース全体が金属製である場合に比べて、軽量化され得るグラブドア付けニーエアバッグ装置を提供することにある。
上記課題を解決する、または上記目的を達成する本発明のグラブドア付けニーエアバッグ装置は、つぎのとおりである。
(1) グラブドアインナとグラブドアアウタとを有し内部にエアバッグモジュール収納用空間部を有するグラブドアと、
グラブドアアウタに固着されエアバッグモジュール収納用空間部内に立ち上がり壁を有するエアバッグドアと、
インフレータと、エアバッグと、インレータ支持部材とを有するエアバッグモジュールと、
を有し、
グラブドアインナに開口部が形成されており、該開口部を通してエアバッグモジュールのインフレータおよびエアバッグがエアバッグモジュール収納用空間部に収納されるグラブドア付けニーエアバッグ装置であって、
前記インフレータ支持部材が、インレータを取り付けるリテーナと、エアバッグをグラブドア背面側から覆う可撓性シートから構成され、
前記リテーナが前記グラブドアインナの開口部の上下方向幅より狭い幅をもつ金属製部材から構成され、前記リテーナが前記グラブドアインナの開口部に左右方向に橋渡しされて該リテーナの左右方向両端部が前記グラブドアに締結され、
前記可撓性シートの上下両端部にフック部材が取付けられ、該フック部材が前記エアバッグドアの立ち上がり壁に係合される、グラブドア付けニーエアバッグ装置。
(2) 前記リテーナが、左右方向に延びる第1の部分と該第1の部分の左右方向各端部から左右方向外側に二股状に延びる第2の部分とを有し、該第2の部分の左右方向外側端部で前記グラブドアに4点締めされる(1)記載のグラブドア付けニーエアバッグ装置。
(3) 前記リテーナが、リテーナ全長にわたって左右方向に延びており、該リテーナの左右方向端部で前記グラブドアに2点締めされる(1)記載のグラブドア付けニーエアバッグ装置。
上記(1)のグラブドア付けニーエアバッグ装置によれば、インフレータ支持部材が、インレータを取り付けるリテーナと、エアバッグをグラブドア背面側から覆う可撓性シートから構成され、リテーナが金属製とされ、かつ、グラブドアインナの開口部に左右方向に橋渡しされて、リテーナの左右方向両端部がグラブドアに締結されるので、グラグドアインナが開口部をもつにもかかわらず、グラブドアに必要な剛性が維持される。また、リテーナがグラブドアインナの開口部に左右方向に橋渡しされ、かつ、可撓性シートの上下両端部にフック部材が取付けられて該フック部材がエアバッグドアの立ち上がり壁に係合されるので、車両前突時における乗員の膝の侵入を、リテーナと、可撓性シートおよびフック部材を介して、グラブドアと該グラブドアに固着されたエアバッグドアとで十分に受け止めることができる。
また、インフレータ支持部材が可撓性シートとリテーナとから構成され、可撓性シートは、たとえば、布製であり、リテーナは金属製ではあるが幅がグラブドアインナの開口部の上下方向幅より狭いので(したがって、図11〜図13の金属製エアバッグケースより狭い)、可撓性シートとリテーナとを合わせたもの(図11〜図13のエアバッグケースに相当するもの)の重さが、図11〜図13の金属製エアバッグケースより軽くなる。
上記(2)のグラブドア付けニーエアバッグ装置によれば、リテーナが、左右方向に延びる第1の部分と該第1の部分の左右方向各端部から左右方向外側に二股状に延びる第2の部分とを有し、該第2の部分の左右方向外側端部でグラブドアに4点締めされるので、膝侵入時の水平荷重が4点締め部位でグラブドアに伝達されグラブドアにより十分に受け止められる。また、第2の部分が二股構造となっているため、膝侵入時の荷重によってリテーナに上下方向のモーメントが働いても、そのモーメントも十分に受け止められる。
上記(3)のグラブドア付けニーエアバッグ装置によれば、リテーナが、リテーナ全長にわたって左右方向に延びており、該リテーナの左右方向端部でグラブドアに2点締めされるので、上記(2)の装置に比べて、二股構造をもたない分、リテーナがより一層軽くなる。
以下に、本発明のグラブドア付けニーエアバッグ装置を、図1〜図10を参照して説明する。
図1〜図9は、本発明のグラブドア付けニーエアバッグ装置の構成を示し、図8は二股状部分を有するリテーナを示し、図9は二股状部分を有さないリテーナを示し、図10はエアバッグが展開膨張した状態のグラブドア付けニーエアバッグ装置を示す。
図中、矢印Rrは車両装着時でのグラブドア後方(車室側)を示し、矢印Frは車両装着時でのグラブドア前方(グラブボックス側、車室と反対側)を示し、Upは車両装着時でのグラブドア上方を示し、Dnは車両装着時でのグラブドア下方を示す。
本発明の実施例のグラブドア付けニーエアバッグ装置10の構成を、図1〜図10を参照して説明する。
図1〜図10に示すように、本発明のグラブドア付けニーエアバッグ装置10は、内部にエアバッグモジュール収納用空間部14(以下、単に「収納用空間部14」と称する)を有するグラブドア11と、エアバッグドア15と、エアバッグモジュール16とを有する。エアバッグドア15は、グラブドア11に溶着(たとえば、振動溶着)され、エアバッグモジュール16はグラブドア11とは別工程で作製されてグラブドア11に組み付けられる。
グラブドア11は、車両のグラブボックス31のドアで、助手席前方のインスツルメントパネル30部位に、グラブボックスの開口部の下端部に位置する回動中心32まわりに上下方向に回動可能に(すなわち、グラブボックス31内空間を開閉可能に)、配置される。グラブドア11の収納用空間部14は、平均体型の成人男子の乗員が助手席に着座した時の乗員の膝Jの前方に位置する。回動中心32は、グラブドア11の断面内にあってもよい。または、グラブドア11からブラケットをグラブドア外側に突出させ、該ブラケットに回動軸を通してその中心を回動中心32としてもよい。
グラブドア11は、グラブドア11の閉状態で、上方にいくに従って車室側に傾くように、インスツルメントパネル30の外形に合わせて、傾斜している。
グラブドア11は、グラブドアインナ13と、グラブドアインナ13より車室側にあるグラブドアアウタ12とを有し、内部に収納用空間部14を有する。グラブドアインナ13には、収納用空間部14の背面部位に、収納用空間部14を背面側(グラブボックス側)に向かって開放する開口部13aが形成されている。エアバッグモジュール16のエアバッグ、インフレータは、開口部13aを通して収納用空間部14に挿入され、収納される。
グラブドアインナ13とグラブドアアウタ12とは、グラブドアインナ13とグラブドアアウタ12の何れか少なくとも一方の部材に形成したリブの先端部で、溶着または締結にて、互いに固定される。図示例は溶着(たとえば、振動溶着)された場合を示す。
グラブドアインナ13とグラブドアアウタ12は、硬質樹脂製であり、硬質樹脂は、たとえば、ポリプロピレン(PP)である。
エアバッグドア15は、グラブドアアウタ12とほぼ平行な一般部15bと、収納用空間部14内に、一般部15bから一般部15bに対してほぼ垂直にグラブドアインナ13側に向かって立ち上がる立ち上がり壁15aを有する。エアバッグドア15の立ち上がり壁15aは、収納用空間部14内の周囲部分に全周にわたってあってもよいし、あるいは収納用空間部14内のうち収納用空間部14の上下端部だけに左右方向に延びるように設けられてもよい。一般部15bはグラブドアアウタ12に溶着される。
一般部15bの、収納用空間部14に対応する部分に、車両前突時に車室側に向かって車室側に開くドア部15dが形成されている。ドア部15dと立ち上がり壁15aとの間には、収納用空間部14の左右方向に延びる辺に平行に、インテグラルヒンジ15cがエアバッグドア15に一体に形成されている。車両前突時に、ドア部15dは、車室側に向かってインテグラルヒンジ15cまわりに車室側に開く。ドア部15dは、インテグラルヒンジ15c部を除き、H字状のスリット15eによって一般部15bから切り離されており、車両前突時に、インテグラルヒンジ15cまわりに回動、変形して車室側に向かって開くことができる。立ち上がり壁15aには、後述するフック部材のフック部が係合するフック係合用孔15fが設けられている。
エアバッグドア15はグラブドアインナ13とグラブドアアウタ12の材料の硬質樹脂より軟質の軟質樹脂、たとえばオレフィン系エラストマー(TPO、一般的にPPの中に、エチレンプロピレンゴムを微分散させた熱可塑性エラストマー)、からなる。TPOは、常温下でもエラストマー(弾性体)であり、極低温(−30℃)下でも、インテグラルヒンジ15c部位が弾性変形してドア部15dが開くことができるようになっている。グラブドアインナ13、グラブドアアウタ12のポリプロピレン樹脂もオレフィン系であるため、TPOのエアバッグドア15は、グラブドアインナ13とグラブドアアウタ12に溶着可能である。
車両前突時に、エアバッグドア15のドア部15dが開く時に、グラブドアアウタ12の、エアバッグドアのドア部15dに対向する部分12aが、エアバッグドア15のドア部15dと共に開くことができるようにするために、部分12aの周囲にティア加工部(ティアライン)12bが形成されている。ティアライン12bは、たとえば連続するノッチ(板厚を薄くした加工部)からなり、部分12aがティアライン12bでグラブドアアウタ12の残りの部分(12a以外の部分)12cから破断して、部分12aが部分12aと溶着しているエアバッグドア15のドア部15dと共に開き、エアバッグが車室側に展開膨張することを可能にする。なお、符号12dを付した部分はグラブドアアウタ12の表皮である。
エアバッグモジュール16は、インフレータ17、エアバッグ(ニーエアバッグ)20と、インフレータ17を支持するインフレータ支持部材を含む。インフレータ支持部材は、インレータ17を取り付けるリテーナ18と、エアバッグ20をグラブドア背面側から覆う可撓性シート19とから構成される。すなわち、リテーナ18と可撓性シート19とを合わせたものが、図11〜図13のエアバッグケース9に代わる部材となる。
インフレータ17は、リテーナ18の長手方向中央部に形成されたボルト孔18a部位でリテーナ18にボルト締結される。リテーナ18は、リテーナ18の長手方向両端部に形成されたボルト孔18b部位でグラブドア11(のグラブドアインナ13、ただしグラブドアインナ12またはエアバッグドア15であってもよい)にボルト締結される。ただし、ボルト孔18a、18b部位での締結は、ボルト締結に代えて、かしめなどを用いた締結としてもよい。
可撓性シート19は、たとえば布製(ただし、布製に限るものではなく、可撓性を有すれば樹脂膜製などであってもよい)である。可撓性シート19は、図11〜図13の金属製エアバッグケース9に比べて大幅に軽量である。
可撓性シート19は、グラブドアインナ13の開口部13aをカバーすることができる面積を有する、ほぼ矩形状のシートである。可撓性シート19の上下両端部に、可撓性シート19とは別に作製した金属製(板金製)のフック部材21が取付けられている。各フック部材は複数のフック部21aを有する。フック部材21のフック部21aは、エアバッグドア15の立ち上がり壁15aに形成されているフック係合用孔15fに係合する。この構造によって、車両前突時のエアバッグ展開膨張反力と膝侵入荷重を、リテーナ18と可撓性シート19とで受け止め、可撓性シート19が受け止めた荷重は、可撓性シート19にフープ応力(上下方向の引張応力)を生じさせつつ、フック部材21に伝えられる。可撓性シート19が受け止めた荷重は、さらにフック部材21のフック部21aと立ち上がり壁15aのフック係合用孔15fとの係合により、エアバッグドア15の立ち上がり壁15aに伝えられ、エアバッグドア15の立ち上がり壁15a、ひいてはグラブドア11で受け止められる。
リテーナ18は、金属製である。リテーナ18は、グラブドアインナ13の開口部13aの上下方向幅Dより狭い幅d(たとえば、リテーナ18の左右方向中央部である第1の部分で、幅dはDの1/2以下、望ましくは、幅dはDの1/3以下)を有する金属製部材(板金製部材)から構成される。リテーナ18は、グラブドアインナ13の開口部13aの上下方向幅Dより狭い幅dを有するため、図11〜図13の、グラブドアインナ13の開口部13aの上下方向幅Dとほぼ同じ幅をもつ金属製エアバッグケース9に比べて軽い。図11〜図13の金属製エアバッグケース9に比べて、本発明では、車両前衝時の膝侵入荷重を受け止めるのに必要最小限の部分だけを金属製のリテーナ18としてある。
リテーナ18は、グラブドアインナ13の開口部13aに左右方向に橋渡しされ、リテーナ18の左右方向両端部はグラブドア11(たとえば、グラブドアインナ13)に締結される。リテーナ18は、グラブドアインナ13の開口部13aの左右方向長さよりも長く、グラブドアインナ13の開口部13aの左右方向に延び、リテーナ18の左右方向両端部でグラブドア11(たとえば、グラブドアインナ13)に締結される。
エアバッグモジュール16が収納用空間部14に収納された状態において、リテーナ18はグラブドアインナ13の開口部13aに露出していてもよいし(図示例)、あるいは、グラブドアインナ13の開口部13aに樹脂製のカバーを装着してリテーナ18をグラブボックス側から覆ってもよい(図示略)。
リテーナ18は、図8に示す構造を採ってもよいし、あるいは、図9の構造を採ってもよい。
図8の構造では、リテーナ18は、収納用空間部14の左右方向中央部において左右方向に延びる第1の部分18cと、第1の部分18cの左右方向端部の各々から収納用空間部14の左右方向外側に二股状に延びる第2の部分(二股部)18dとを有する。リテーナ18は、第2の部分18dの左右方向外側端部でグラブドア11のグラブドアインナ13に、4点(4ケ所)締めされる。図3のグラブドアインナ13のボルト孔13bは、リテーナ18を取り付けるためのボルトがねじ込まれるボルト孔を示す。
図9の構造では、リテーナ18は、リテーナ18の全長にわたって、収納用空間部14の左右方向に単一の帯状に延びている(二股部を有さない)。リテーナ18は、リテーナ18の左右方向端部の各々でグラブドア11のグラブドアインナ13に2点(2ケ所)締めされる。
つぎに、本発明の作用、効果を説明する。
図10に示すように、車両前突時には、エアバッグ20が車室側に展開膨張して、乗員の膝Jを拘束する。従来の、グラブドアより下方のインスツルメントパネル部分に組付けられていたニーエアバッグ装置では、展開膨張したニーエアバッグが、まず乗員の脛を拘束しそこから上方へ展開膨張して乗員の膝を拘束していたが、本発明のグラブドア付けニーエアバッグ装置10では、ニーエアバッグ20が乗員の膝Jをまず拘束するので、従来に比べて速やかに膝を拘束できる。
グラブドアインナ13の、収納用空間部14の背面部位に、開口部13aを設けて、この開口部13aを通してエアバッグモジュール16のインフレータ17およびエアバッグ20を収納用空間部14を挿入し、収納するようにしたので、グラブドアインナ13とグラグドアアウタ12とエアバッグドア15を互いに溶着してグラブドア11とエアバッグドア15を製作した後でも、エアバッグモジュール16をグラブドア11とエアバッグドア15とのアッセンブリに組み付けることができる。これによって、グラブドア11およびエアバッグドア15の製作工程と、エアバッグモジュール16の製作工程とを、互いに独立の工程とすることができ、グラブドア11とエアバッグモジュール16とを別々の部品メーカで作製でき、製作工程の自由度が向上する。
グラブドアインナ13に開口部13aを設けたことによって、開口部13aを設けない場合に比べて、グラブドアインナ13ひいてはグラブドア11の剛性、強度が低下する。グラブドア11の剛性、強度の低下を抑制するためには、図11〜図13に示すように、グラブドアインナ3の開口部を金属製のエアバッグケース9で覆い、ケース9の上下両端部に取り付けたフック部材9aをエアバッグドア5の立ち上がり壁に形成した穴に係合させ、かつ、エアバッグケース9の左右両端部に取り付けた締結ブラケット9bをグラブドアインナ3に締結することが有効である。しかし、図11〜図13の構造では、エアバッグケース9によりグラグドア11の重量が増加する。
これに対し、図1〜図10の構造では、エアバッグモジュール16のリテーナ18が金属製とされ、かつ、グラブドアインナ13の開口部13aに左右方向に橋渡しされて、リテーナ18の左右方向両端部がグラブドア11のグラブドアインナ13に締結されるので、グラグドアインナ13が大きな開口部13aをもつにもかかわらず、グラブドア11とリテーナ18のアッセンブリは膝侵入とエアバッグ反力を受けるに必要な剛性を維持できる。
リテーナ18がグラブドアインナ13の開口部13aに左右方向に橋渡しされ、かつ、可撓性シート19の上下方向両端部にフック部材21が取付けられて該フック部材21のフック部21aがエアバッグドア15の立ち上がり壁15aに係合されるので、車両前突時における乗員の膝の侵入を、リテーナ18と、可撓性シート19およびフック部材21を介して、グラブドア11と該グラブドア11に固着されたエアバッグドア15とで十分に受け止めることができる。可撓性シート19にはフープ応力(上下方向の湾曲の周方向応力)が生じ、膨張したエアバッグ20が膝の侵入によって押しつけられた時の、エアバッグ20からの圧力を受けることができ、エアバッグ20からかかる荷重を可撓性シート19の引張力で受けて効果的にエアバッグドア15の立ち上がり壁15aに伝えることができる。
図11〜図13の構造における金属製エアバッグケース9が、図1〜図10の本発明では可撓性シート19(たとえば、布製)とされ、リテーナ18の幅がグラブドアインナの開口部の上下方向幅より狭いので、可撓性シート19とリテーナ18とを合わせたもの(図11〜図13のエアバッグケースに代わる部材)の重さが、図11〜図13の金属製エアバッグケースより軽くなる。これによって、グラブドア11の重量が軽くなり、通常時のグラブドア11の開閉操作が軽くなる。
図8のリテーナ構造では、リテーナ18が、左右方向に延びる第1の部分18cと該第1の部分18cの左右方向各端部から左右方向外側に二股状に延びる第2の部分(二股部)18dとを有し、第2の部分18dの左右方向外側端部でグラブドア11のグラブドアインナ13に4点締めされる。そのため、膝侵入時にエアバッグ20を介してリテーナ18にかかるほぼ水平荷重(車両前方への荷重)が4点締め部位でグラブドアインナ13に伝達されグラブドア11により十分に受け止められる。また、第2の部分18dが二股構造のため、膝侵入時の荷重によるモーメントがリテーナ18にかかっても、リテーナ18はモーメントを十分に受け止めることができる。また、第2の部分18dが二股構造のため、グラブドアインナ13の開口部13aの縁部のうち、グラブドアインナ13と第2の部分18dとによって形成される三角形部分の剛性が向上する。
図9のリテーナ構造では、リテーナ18が、リテーナ全長にわたって左右方向に延びており(二股部をもたず、全長にわたって単一の帯状に延びており)、該リテーナ18の左右方向端部でグラブドアに2点締めされる。そのため、図8の構造の場合に比べて、第2の部分(二股部)18dをもたない分、リテーナ18がより一層軽くなる。
本発明の一実施例のグラブドア付けニーエアバッグ装置の全体断面図である。 図1のグラブドア付けニーエアバッグ装置のうち、エアバッグモジュール(ただし、図8のリテーナを装着した場合)の平面図である。 図1のグラブドア付けニーエアバッグ装置のうち、グラブドアインナの斜視図(ただし、グラブドア背面側から見た場合)である。 図1のグラブドア付けニーエアバッグ装置のうち、グラブドアアウタの斜視図(ただし、グラブドア背面側から見た場合)である。 図1のグラブドア付けニーエアバッグ装置のうち、エアバッグドアの斜視図(ただし、グラブドア背面側から見た場合)である。 図1のクリップの、直線状に展開した状態での、側面図である。 図1のグラブドア付けニーエアバッグ装置のうち、可撓性シートとフック部材の斜視図(ただし、インフレータ取付け側から見た場合)である。 図1のグラブドア付けニーエアバッグ装置のうち、可撓性シートの背面図(ただし、インフレータ取付け側と反対側から見た場合)である。 図1のグラブドア付けニーエアバッグ装置のうち、リテーナ(ただし、二股部を有する場合)の斜視図である。 図1のグラブドア付けニーエアバッグ装置のうち、リテーナ(ただし、二股部を有さない場合)の斜視図である。 図1のグラブドア付けニーエアバッグ装置の、エアバッグ展開膨張時の全体断面図である。 ニーエアバッグモジュールを後付けで組み付けることが可能なグラブドア付けニーエアバッグ装置の開発で検討された、一例のグラブドア付けニーエアバッグ装置(公知ではなく、エアバッグケースを除き本発明にも適用可能な装置)の概略断面図である。 図11のグラブドア付けニーエアバッグ装置のうち、グラブドアとエアバッグドアの、グラブドアインナ側から見た斜視図である。 図11のグラブドア付けニーエアバッグ装置のうち、エアバッグモジュール(ただし、エアバッグケースを具備する場合)の斜視図である。
符号の説明
10 グラブドア付けニーエアバッグ装置
11 グラブドア
12 グラブドアアウタ
12a グラブドアアウタの、エアバッグドアのドア部15dに対向する部分
12b 矩形状のティアライン
12c グラブドアアウタの、部分12a以外の部分
12d 表皮
13 グラブドアインナ
13a 開口部
13b ボルト孔
14 エアバッグモジュール収納用空間部(収納用空間部)
15 エアバッグドア
15a 立ち上がり壁
15b 一般部
15c インテグラルヒンジ
15d ドア部
15e H字状のスリット
15f フック係合用孔
16 エアバッグモジュール
17 インフレータ
18 リテーナ
18a ボルト孔
18b ボルト孔
18c 第1の部分
18d 第2の部分
19 可撓性シート
20 エアバッグ
21 フック部材
21a フック部
30 インスツルメントパネル
31 グラブドア
32 グラブドアの回動中心

Claims (3)

  1. グラブドアインナとグラブドアアウタとを有し内部にエアバッグモジュール収納用空間部を有するグラブドアと、
    グラブドアアウタに固着されエアバッグモジュール収納用空間部内に立ち上がり壁を有するエアバッグドアと、
    インフレータと、エアバッグと、インレータ支持部材とを有するエアバッグモジュールと、
    を有し、
    グラブドアインナに開口部が形成されており、該開口部を通してエアバッグモジュールのインフレータおよびエアバッグがエアバッグモジュール収納用空間部に収納されるグラブドア付けニーエアバッグ装置であって、
    前記インフレータ支持部材が、インレータを取り付けるリテーナと、エアバッグをグラブドア背面側から覆う可撓性シートから構成され、
    前記リテーナが前記グラブドアインナの開口部の上下方向幅より狭い幅をもつ金属製部材から構成され、前記リテーナが前記グラブドアインナの開口部に左右方向に橋渡しされて該リテーナの左右方向両端部が前記グラブドアに締結され、
    前記可撓性シートの上下両端部にフック部材が取付けられ、該フック部材が前記エアバッグドアの立ち上がり壁に係合される、グラブドア付けニーエアバッグ装置。
  2. 前記リテーナが、左右方向に延びる第1の部分と該第1の部分の左右方向各端部から左右方向外側に二股状に延びる第2の部分とを有し、該第2の部分の左右方向外側端部で前記グラブドアに4点締めされる請求項1記載のグラブドア付けニーエアバッグ装置。
  3. 前記リテーナが、リテーナ全長にわたって左右方向に延びており、該リテーナの左右方向端部で前記グラブドアに2点締めされる請求項1記載のグラブドア付けニーエアバッグ装置。
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